JPH0423352Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案はプラスチツク等の合成樹脂材料より成
るシヤーシレールをテレビジヨン受像機等の機器
のキヤビネツト底板に固定する機構に関するもの
である。

(ロ) 従来の技術 従来のシヤーシレール取付機構としては、例え
ば実公昭59−27642号公報に記載されている。第
７図は前記公報に記載された従来のシヤーシレー
ル取付機構の斜視図、第８図はその要部の構造を
示す断面図であつて、プリント板１がスライド挿
入されるシヤーシ保持部２と、一対の係止用脚部
３，３と凸部４を備える抜け止め用爪５とが形成
されたシヤーシレール６をキヤビネツト７の底板
８に設けられた係止穴９，９に前記係止用脚部
３，３が、位置決め穴１０に前記凸部４にそれぞ
れ嵌まり込ませて取付けている。このように従来
のシヤーシレール取付機構ではキヤビネツト底板
８に比較的大きな穴を設ける必要がある。

ところで、テレビジヨン受像機等においては機
種によつて使用するプリント板の幅が異なる場合
があり、このため第９図に示すようにシヤーシレ
ールもその幅に合せて配置できるように２箇所以
上並設されることがある。従つて、プリント板１
が一点鎖線の如く配置される場合は係止穴３ａ，
３ａ及び位置決め穴４ａはシヤーシレールによつ
て塞がれるのでプリント板１の位置に対応するキ
ヤビネツト底板８部分には孔が存在しない。しか
しながらプリント板１を図中二点鎖線の如く配置
した場合、係止穴３ｂ，３ｂ及び位置決め穴４ｂ
はシヤーシレール６によつて塞がれるがプリント
板１の位置に対応するキヤビネツト底板８部分に
は係止穴３ａ，３ａ及び位置決め穴４ａが開いた
ままの状態に在り、前記係止穴３ａ，３ａ或は位
置決め穴４ａに直接或は物を使つて容易にプリン
ト板に触れることができるため、安全性の面で問
題がある。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 本考案は上記欠点に鑑み為されたものであり、
キヤビネツト底板に大きな穴を設けることなく、
シヤーシレールを取付けることができるようにす
るものである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 上部にプリント板保持部が形成されたシヤーシ
レールの下部前端部にはキヤビネツト半体の底板
奥部に設けられたリブと係合する係止用舌片が形
成され、中央部にはシヤーシレール装着時におい
て前記底板に形成された弾性係止片を下方に弾性
変位せしめるとともに前記係止片を形成する切欠
に嵌まる突部を形成し、後端部にはシヤーシレー
ルの取付け方向に折曲されるとともに前記底板端
面に設けられた凹欠部に係合する断面略Ｌ字状の
係止用脚部が形成した。

(ホ) 作用 上記のように構成すれば、シヤーシレールは上
方向及び挿着方向に対し左右方向への移動がリブ
と係止用舌片との係合及び係止用脚部と凹欠部と
の係合により阻止され、挿着方向の前後への抜け
が係止片を形成する切欠と突部との嵌合により阻
止される。

(ヘ) 実施例 以下本考案の実施例を第１図乃至第６図を参照
しつつ説明する。

第５図は本考案が実施されたテレビジヨン受像
機の外観斜視図、第６図はそのＡ−A′線断面図
であつて、テレビジヨン受像機のキヤビネツト１
１は前部函体１２ａと後部函体１２ｂにより構成
されている。１３，１３はプラスチツク等の合成
樹脂により成形されたシヤーシレール、１４はプ
リント板である。

第１図及び第２図はキヤビネツト底板１５にシ
ヤーシレール１３を取付ける方法を説明する為の
断面図及び斜視図であつて、前記シヤーシレール
１３の上部にはプリント板１４をスライド挿入す
ることによつて取付けることができる保持用溝部
１６が形成されており、下部前端部には係止用舌
片１７、中央部に突部１８、後端部に断面略Ｌ字
状の係止用脚部１９はそれぞれ一体成形されてい
る。

一方、キヤビネツト１１の前部函体１２ａの底
板１５の奥部には第３図にも示されるような一対
のリブ２０，２０が設けられ、中央部には該リブ
２０と並んで切欠２１を設けることにより形成さ
れた弾性係止片２２が設けられ、更に前記リブ２
０及び弾性係止片２２の配置位置と同一直線上に
在るように前記キヤビネツト底板１５の端面２４
に凹欠部２３が設けられている。

そして、前記シヤーシレール１３は第１図また
は第２図の状態から矢印Ａ方向に移動させること
により、前記突起１８により下方に変位されてい
た弾性係止片２２は、前記突起１８が切欠２１に
嵌まり込むことにより元の状態に戻り、これによ
つてシヤーシレールの抜け止めが図られる。この
とき、第４図に示すように係止用舌片１７がリブ
２０と係合し、係止用脚部１９が凹欠部２３に係
合して、シヤーシレール１３がキヤビネツト底板
１５に取付けられる。尚、前記係止用舌片１７は
前記一対のリブ２０間に嵌め込まれるとともに該
リブ２０の切欠２５内にシヤーシレール１３の段
部２６が嵌まり、シヤーシレール１３の上下方向
の移動を、前記係止用脚部１９と凹欠部２３との
係合とともに阻止している。

(ト) 考案の効果 本考案に依れば、シヤーシレールをキヤビネツ
ト底板に取付けるに際して、大きな取付穴を設け
ていないので、プリント板の幅が第６図の二点鎖
線の如くなつても、キヤビネツトの外側からプリ
ント板に触れることができないので安全性の面で
好ましい。しかも、シヤーシレールの取付けが容
易に行えるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のシヤーシレールの取付機構に
よるシヤーシレールの取付け方法を説明するため
の断面図、第２図はその斜視図を示す。第３図は
本考案で使用されるキヤビネツト底板の構造を示
す要部斜視図、第４図は本考案のシヤーシレール
の取付機構を説明するための断面図、第５図は本
考案が実施されたテレビジヨン受像機の外観斜視
図、第６図はそのＡ−A′線断面図である。第７
図は従来のシヤーシレール取付機構を示す斜視
図、第８図はその要部断面図、第９図は従来の欠
点を説明するための図である。 １１……キヤビネツト、１２ａ……前部函体
（キヤビネツト半体）、１３……シヤーシレール、
１４……プリント板、１５……キヤビネツト底
板、１６……保持用溝部（保持部）、１７……係
止用舌片、１８……突部、１９……係止用脚部、
２０……リブ、２１……切欠、２２……弾性係止
片、２３……凹欠部、２４……底板端面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. テレビジヨン受像機等の機器のプリント板を保
   持するシヤーシレールを前記機器のキヤビネツト
   底板に取付けるためのシヤーシレールの取付機構
   であつて、シヤーシレールは上部にプリント板を
   保持する保持部が形成され、下部前端部にはキヤ
   ビネツト半体の底板奥部に設けられたリブと係合
   する係止用舌片が形成され、中央部にはシヤーシ
   レール装着時において前記底板に形成された弾性
   係止片を下方に弾性変位せしめるとともに前記係
   止片を形成する切欠に嵌まる突部が形成され、後
   端部にはシヤーシレールの取付け方向に折曲され
   るとともに前記底板端面に設けられた凹欠部に係
   合する断面略Ｌ字状の係止用脚部が形成されてい
   ることを特徴とするシヤーシレールの取付機構。