JPH04228531A - 接点材料およびその製造方法 - Google Patents

接点材料およびその製造方法

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JPH04228531A
JPH04228531A JP3139826A JP13982691A JPH04228531A JP H04228531 A JPH04228531 A JP H04228531A JP 3139826 A JP3139826 A JP 3139826A JP 13982691 A JP13982691 A JP 13982691A JP H04228531 A JPH04228531 A JP H04228531A
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竹川 禎信
Shuji Yamada
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、リレー、マ
グネットスイッチ、ブレーカ等の開閉機器の電気接点に
用いられるAg−Ni系接点材料およびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、Ag素地中にNi粒子(金属Ni
粒子)を分散させAg素地強化を図ったAg−Ni接点
材料があり、このAg−Ni接点材料は、同じAg素地
接点材料であるAg−CdO系接点材料やAg−SnO
2 系接点材料に比べ、加工性に優れ耐消耗性も良好で
あるが、アーク安定性が良くないという問題がある。つ
まり、接点解離時に発生するアークが接点面の一個所に
集中しがちで、特に負荷電流が大きい時などアーク集中
個所で組成が変動し(Ag分が豊富になる)溶着し易く
なり、また、アーク集中個所での局所的な消耗量が多い
など接点性能の劣化が大きい。この傾向は特にシール型
開閉機器におきて顕著となる。
【0003】また、上記Ag−Ni接点材料は、Ag−
CdO系接点材料やAg−SnO2 系接点材料に比べ
て耐溶着性が十分でないことから、小負荷ないし中負荷
用の使用に限られる傾向があり、耐溶着性の改善も望ま
れている。このAg−Ni接点材料は、次のようにして
製造されている。それぞれ、別々に製造したAg粉末に
Ni粉末を添加混合し、この混合粉末を圧縮成形して成
形体を作り、ついで、成形体を焼成→熱間圧縮を2〜3
回繰り返して焼結させるようにする。通常、焼結後、引
き伸ばし工程がある。焼結体を、熱間押出して(さらに
はスウェージングを施して)延ばし、ついで、伸線する
のである。伸線後、リベット加工を施す場合もある。
【0004】Niを微細な粒子でAg素地中に分散させ
れば耐溶着性が向上する。Ag粉末およびNi粉末とし
て、粒径1μm以下のAg微粉末と粒径1μm以下のN
i微粉末を用いれば、Niの微細分散が容易に達成でき
るはずである。しかし、実際には、粉末混合段階でNi
微粉末が凝集してしまってNiの微細分散を実現するこ
とができない。これら微粉末を用いる場合には、さらに
、吸着ガスが十分な焼結密度の確保を妨げるため伸線ま
での加工が難しくなり、実用性が薄いという不具合もあ
る。
【0005】また、微細粒径のNiの分散を実現する方
法として、配合するAgとNiを全量一緒に溶かした融
液を噴霧して、Niが分散したAg粉末(Ni分散Ag
粉末)とNi粉末とを同時に得て、これを成形・焼結す
ることが考えられる。しかし、Niの量が5重量%を越
えるとNiは溶湯中で全く未固溶となり、Ag−Ni溶
湯中に未固溶のNiが存在すると10μmを遙に超す粒
径の粗大Ni粉末がNi分散Ag粉末に混入する。この
粗大Ni粉末の存在は、成形性・焼結性及び加工性の低
下あるいは耐溶着性の劣化という不都合を招来する。粗
大Ni粉末を選別除去すれば理屈の上では粗大Ni粉末
混入に伴う上記不都合は避けられる。しかし、選別のた
めの分級作業は大幅なコストアップを招来するので非常
に高価な接点材料になり、加えて、Ni分散Ag粉末中
のNi量が中々一定せず接点性能がバラツキ易く、かつ
接点材料中の合計Ni量が減少するため接点性能が低下
し、実用は事実上無理である。
【0006】特開昭56−142803号公報にはガス
溶射と急冷による接点材料用のNi分散Ag粉末の製造
方法が、また、特開昭61−147827号公報、特開
昭63−238230号公報、あるいは、特開平1−1
80901号公報には溶湯を急冷凝固させる接点材料用
のNi分散Ag粉末の製造方法が提案されている。しか
し、これらの方法の場合、上に見たように、Ag粉末中
に微細なNi粒子が分散するのではあるが、粗大Ni粉
末の混入という問題がある。
【0007】これらの方法で得たNi分散Ag粉末を用
いて得た接点材料に関しては、特開昭61−14782
7号公報、特開昭63−238229号公報に見られる
。特開昭61−147827号公報には、上記Ni分散
Ag粉末を用い1〜20μmとサブミクロンのNi粒子
がAg素地中に分散した接点材料が提案されている。 しかし、前記のように、10μmを遙に越す大きなNi
粒子の存在がAg−Ni系接点材料として不可欠の緻密
な線材化を困難にする等の不都合を生じている。接点性
能の観点からも、10μm以上の粗大Ni粉末の存在は
、耐溶着性を劣化させる。それだけでなく、Ni粉末内
にも熱伝導性を低下させ耐溶着性を悪化させる恐れのあ
る空隙、いわゆる引け巣が生じている。
【0008】特開昭63−238229号公報では、溶
湯を急冷することにより得られたAg系複合粉末を用い
、Ag中で2相分離する0.01〜1μmの金属粒子が
分散した接点材料が提案されている。ここで、2相分離
する金属がNiである場合、通常で必要とされるNi量
(6〜20wt%)の範囲では先にみたように適切なN
iの微細分散は達成されず、粗大Ni粒子も混在してし
まう。
【0009】この他、特開昭62−1835号公報には
、AgとNiを溶解しアトマイズ法でNi分散Ag粉末
を作り、ついで内部酸化を施してから成形・焼結して得
たAg−NiO接点材料が提案されている。しかし、こ
の場合も、Ni量が5重量%を超えると粗大Ni粒子混
入の問題が出てくるし、Ag−NiO接点材料の場合は
AgとNiOの構成なので金属とセラミックの結合にな
り、金属と金属の結合に比べ弱く、耐消耗性の面が心配
である。特開昭61−147827号公報のAg−Ni
接点材料の評価結果と特開昭62−1835号公報のA
g−NiO接点材料の評価結果を比べると、AC100
V、10Aの同一負荷(開閉頻度、接触力および解離力
の違いは多少あるが)、消耗量が前者は1.5mg後者
は3.9mgとAg−NiO接点材料の方が耐消耗性で
劣ることが窺われるのである。
【0010】さらに、特開昭61−288032号公報
には、AgにNiを過飽和に固溶させたAg−Ni合金
(固溶体合金)粉末とNi粉末を用いた粉末冶金法によ
るAg−Ni系接点材料が提案されている。しかしなが
ら、この接点材料は耐溶着性が十分でない。なぜなら、
Niが固溶したAg−Ni合金は電気電導度が低く、電
気電導度の低い接点材料は溶着を引き起こし易いからで
ある。
【0011】固溶体合金と共晶合金等の2成分分散合金
の電導度に関しては、例えば、金属学序説(吉川正三著
  コロナ社発行)第157〜158頁に詳しく記述さ
れている。2成分分散合金では、その比電導度(σ)は
、次式であらわされ、電導度は容積組成に対して殆ど直
線的関係にある。
【0012】σ=σ1 s ・  σ2 1−s 〔こ
こでσ1 、σ2 は両成分の比電導度であり、S、1
−Sはそれぞれの成分の容積組成である。〕一方、固溶
体合金の場合は電導度は成分金属のいずれよりも小さく
、わずかな溶質により著しく低下する。
【0013】Ag中にNiが粒子で分散した合金では電
導度の低下は小さくAgの高い電導度が維持されるが、
Niが固溶したAg−Ni合金では、電導度が著しく低
下(例えば1/3以下)してしまう。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記事情
に鑑み、アーク安定性の良いAg−Ni系接点材料を提
供することを課題とし、このような有用な接点材料を粗
大Ni粒子の混入を解消しつつ良好な耐溶着性・耐消耗
性をもたせるようにして得ることのできる方法を提供す
ることを第2の課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記第1の課題を解決す
るため、請求項1記載の発明にかかる接点材料は、Ag
素地中にNi粒子に加えてNiO粒子をも同時に分散さ
せるという構成をとっている。Ni粒子とNiO粒子の
含有量は、通常、(接点材料全体100wt%に対し)
Ni換算で6〜40wt%(より好ましくは6〜20w
t%)であるが、そのうち、NiO粒子の含有量はNi
Oを構成する酸素に換算する(つまり、酸素含有量測定
値をNiO粒子含有量とするのである)こととして(接
点材料全体100wt%に対し)0.03〜1.5wt
%であることが好ましく、より好ましくは、0.1〜0
.3wt%である。酸素含有量の測定は燃焼−赤外線吸
収法で行える。
【0016】粒径1μm以下のNiO粒子と粒径1μm
以下のNi粒子の含有量がNi量換算で(接点材料全体
100wt%に対し)0.4wt%以上(より好ましく
は1〜3wt%)であることが好ましい。この含有量の
測定は、以下のようにして行うこととする。NiO粒子
は微小なことが好ましく、平均粒径で1μm以下である
ことが好ましい。
【0017】接点材料表面の電子顕微鏡写真を得て、粒
度分布測定装置(例えば、RHESCA社製  DRU
M PHOTOREADER MODELDP−300
R)で0.5μm刻みで範囲を設定し各刻み範囲の粒径
の割合(ρk =各刻み範囲の粒子個数/全粒子個数)
を測定する。一方、各粒径刻み範囲の中央値をその粒径
刻み範囲内の粒子の粒径rk とする。つまり、粒径r
k =(各刻み範囲下限の長さ)+O.25μmである
。例えば、0〜0.5μmの範囲は0.25μm(r1
)  , 0.5〜1μmの範囲は0.75μm(r2
)である。そして、別途にNi含有量も求めておいて微
小粒子含有量を下式(1)で算出する。
【0018】微小粒子含有量=「〔ρ1 ×(4π/3
)×(r1/2)3 〕+〔ρ2 ×(4π/3)×(
r2 /2)3 〕」÷「Σ〔ρk ×(4π/3)×
(rk /2)3 〕〕」×「Ni含有量(wt%)」
      ・・・(1)また、Ni粒子の粒径に関し
ては、細かいほど好ましいが10μm以下であることが
好ましい。
【0019】この発明の接点材料はシール型開閉機器の
電気接点用にも好適な材料である。この発明の接点材料
は、例えば、前記第2の課題を解決する請求項7以下に
記載の方法で作製することができる。請求項7記載の発
明にかかる製造方法では、平均粒径1μm以下のNiO
粒子および/または平均粒径1μm以下のNi粒子が予
め分散されているAg粉末(以下、適宜「複合化粉末」
と言う)にNi粉末を添加混合した混合粉末の成形体を
焼結する構成をとる。
【0020】この場合、普通、Ag粉末中のNi粒子ま
たはNiO粒子の含有量はNi換算で1〜5wt%程度
であり、Ag粉末の平均粒径は45μm以下である。ま
た、Ag粉末には、AgとNiの混合溶湯を水アイマイ
ズ法で粉末化し酸素をも含有する粉末が好適であり、後
添加するNi粉末には、Ni粉末が平均粒径10μm以
下のカルボニールNi粉末が好適である。
【0021】また、焼結後の成形体を減面比が150以
上となるように引き伸ばしたものが非常に有用である。 つぎに、上記請求項7記載の発明で用いる複合化粉末に
ついて、具体的に説明する。複合化粉末は、粒径1μm
以下(好ましくは平均粒径0.02〜1μm)のNi粒
子と粒径1μm以下(好ましくは平均粒径0.02〜1
μm)のNiO粒子の片方だけを含む場合と両方を含む
場合があり、平均粒径45μm(350メッシュ)以下
の粉末が好ましい(平均粒径20μm以下であればより
好ましい)。45μmを超えると、複合化粉末とNi粉
末がうまく混ざらなかったり、Ni粉末(つまりはAg
素地中の比較的大きな粒径のNi粒子)の間隔が開きす
ぎたりして、添加Ni粉末の効果がうまく現れない傾向
がみられるからである。
【0022】複合化粉末としては、例えば、1〜5wt
%のNiと残部Agの融液を、水アトマイズ法、ガスア
トマイズ法、回転液中造粒法などの方法を用いて粉末化
したNi分散Ag粉末が挙げられる。1550℃以上(
例えば、1650℃)の融液(溶湯)の場合、5wt%
以下のNi量であれば、粗大Ni粉末を生じることなく
Ag粉末中にうまく平均粒径1μm以下の微細なNi粒
子となって析出し、しかも、Ni量のコントロールも正
確かつ容易である。
【0023】水アトマイズ法は、ノズルから噴出させた
融液を高圧水で急冷霧化するという方法である。高圧水
の代わりに高圧ガスを用いるのがガスアトマイズ法であ
る。また、融液を回転する液体中に滴下し急冷粉末化す
るのが回転液中造粒法である。得られるNi分散Ag粉
末の粒径は、回転液中造粒法、ガスアトマイズ法、水ア
トマイズ法と後の順のものほど細かくなり、Ni分散A
g粉末中のNi粒子の粒径も同じ順で細かくなる。した
がって、水アトマイズ法は、平均粒径45μm以下、分
散Ni粒子の平均粒径1μm以下の粉末を得るのに最も
適する方法ということになる。また、水アトマイズ法は
、多量の融液を短時間で粉末化処理できるため、量産す
る場合にも好適な方法である。
【0024】したがって、複合化粉末中のNi含有量は
、通常、(複合化粉末全体100wt%に対し)1〜5
wt%である。1wt%未満ではAg素地強化効果が不
足する傾向がみられ、5wt%を超すと粉末製造の際に
融液中に未固溶Niが生じ10μmを遙に超す粗大Ni
粉末がNi分散Ag粉末に混じって生成される傾向が出
てくるからである。
【0025】そして、平均粒径1μm以下のNiO粒子
(加えて平均粒径1μm以下のNi粒子も併存する場合
もある)を予め分散させた複合化粉末は、例えば、上の
ようにして得た平均粒径1μm以下のNi粒子を予め分
散させておいたNi分散Ag粉末を内部酸化処理するこ
とにより得ることができる。このNiO分散Ag粉末に
おける全Ni量も、(内部酸化処理前の複合化粉末全体
100wt%に対し)1〜5wt%程度の範囲である。
【0026】複合化粉末に添加混合するNi粉末として
は、通常、平均粒径10μm以下(より好ましくは平均
粒径5μm以下)のカルボニールNi粉末が適当である
。カルボニールNi粉末は、安価であり、真球でなく異
形で表面積が大きく焼結性に優れるという利点があるか
らである。カルボニールNi粉末は引け巣もなく異形で
あるため引き伸ばし工程での剥離も生じ難いという利点
もある。
【0027】そして、複合化粉末にNi粉末を添加混合
し加圧成形して成形体を得る。得られた成形体における
総Ni含有量(複合化粉末中のNi量+添加Ni粉末の
Ni量)は、通常、6〜40wt%(より好ましくは6
〜20wt%)程度である。6wt%未満ではNi添加
効果が十分にあらわれない傾向がみられ、40wt%を
超えると電導度が低下し、接触抵抗増加や通電時の発熱
量増大に伴う溶着劣化等が起こる傾向がみられるからで
ある。Ni粉末によるNi量を4〜30wt%(より好
ましくは4〜10wt%)程度は確保するようにするの
がよい。
【0028】つぎに、成形体を焼成→熱間圧縮を2〜3
回繰り返して焼結させる。焼結工程における焼成が真空
雰囲気でなされるようであれば、焼結密度が高まる傾向
がみられるため好ましい。3回全ての焼成を真空雰囲気
で行う他に、例えば、1回目の焼成は真空雰囲気、2、
3回目の焼成はN2 雰囲気で行う態様もある。通常、
焼結後、引き伸ばし工程がある。焼結体を、熱間押出し
て(さらにはスウェージングを施し)延ばし、ついで、
伸線するのである。図1にみるように、引き伸ばし後の
接点材料1では、Ag素地2中に予め分散された微細な
Ni粒子(ないしNiO粒子)3が存在するとともに混
合されたNi粉末4が線材長手方向に大きく伸び針状と
なって存在する。長手方向に垂直な断面を接点面とする
とNi粉末が微細化されてあらわれるので、耐溶着性が
良くなる。焼結体の引き伸ばし工程前後では、引き伸ば
しによるNi粉末微細化が十分となるようにするため、
〔引き伸ばし前の断面積〕/〔引き伸ばし後の断面積〕
、すなわち減面比が、150以上となることが好ましい
。この発明の接点材料は、引き伸ばし工程を経たものに
限らず、引き伸ばし工程前の焼結インゴットの場合もあ
ることは言うまでもない。
【0029】平均粒径1μm以下のNiO粒子が予め分
散されているAg粉末を用いる場合、あるいは、Agと
Niの混合溶湯を水アイマイズ法で粉末化して酸素をも
含むNi分散Ag粉末を用いる場合は、接点材料のAg
素地中にはNiO粒子がNi粉末による比較的大きな粒
径のNi粒子の間に位置して分散する(もちろん微細N
i粒子も混在分散していてもよい)接点材料となるが、
この微細NiO粒子分散の接点材料について以下に詳し
く説明する。
【0030】開閉動作中の接点にはアークが生じる。こ
のアークの安定化の為には微細NiO粒子の分散が非常
に重要な働きをし、アーク安定性を高め耐消耗性を良く
するのである。これは、アークは酸化物から出易く接点
面に微細NiO粒子が分散していれば、アークは酸化物
位置に固定されていて、新しい点を求めて走り廻らずに
すむためであると推察している。このように推察する根
拠を次に述べる。
【0031】陰極からの電子放出は電界放出と熱電子放
出とに大別される。電界放出型の電極に関して「溶接ア
ーク現象」(安藤、長谷川  著  1962年)の第
94〜95頁に「Cu電極での実験で0.15%以下の
酸素雰囲気中でアークが不安定となり、消耗量は飛躍的
に増大する。酸素量が0.2〜0.5%では消耗量が極
小値となり、それ以後は酸素量の増大と共に消耗量は漸
増してゆく。そして、この現象は、アークは酸化物から
出易く酸素供給量が一定値以上であれば酸化物はアーク
熱により新たに作られるから陰極点は一定位置に固定さ
れ安定しているのであるが、酸素供給量が不足すれば、
アークは酸化物のある新しい点を求めて走り廻り安定し
なくなるからであろうと解釈される。」旨記載されてお
り、微細NiO粒子が分散していれば、アークの出易い
酸化物が常に接点面に存在するためアークの位置が安定
するであろうことが想到されるのである。
【0032】接点材料における微細NiO粒子の分散を
実現するには、例えば、上のようにふたつの方法がある
。ひとつは、Ni分散Ag粉末として水アトマイズ法で
製造したものを用いる方法である。水アトマイズ法の場
合、水が高温の溶湯と接触した時に解離し、解離した酸
素がNi分散Ag粉末中に侵入し急冷のため過飽和で酸
素が固溶する。この粉末化の過程で自然に含まれる多量
の酸素は焼結工程でAg粉末中の平均粒径1μm以下の
微細Ni粒子の一部または全部を酸化させNiO化する
。この場合、Ag素地中には、後で添加したNi粉末に
よる比較的大きなNi粒子と微細なNi粒子と微細なN
iO粒子が併存分散するか、後で添加したNi粉末によ
る比較的大きなNi粒子と微細なNiO粒子が併存分散
するかのいずれかとなる。いずれにせよ、基本的には、
Ag−Ni系接点材料であって微細なNiO粒子が分散
したものとなる。
【0033】もうひとつは、Ni分散Ag粉末中のNi
粒子の一部または全部を予め内部酸化でNiO化する方
法である。内部酸化法の場合、酸素雰囲気中でNi分散
Ag粉末を加熱することにより、Ag粉末に酸素が侵入
し、Ag中のNiと反応しNiO化する。こうしておい
て、Ni粉末を添加混合するようにするのである。得ら
れた接点材料は、Ag素地中では、やはり、Ag素地中
には、後で添加したNi粉末による比較的大きなNi粒
子と微細なNi粒子と微細なNiO粒子が併存分散する
か、後で添加したNi粉末による比較的大きなNi粒子
と微細なNiO粒子が併存分散するかのいずれかとなる
。いずれにせよ、基本的には、Ag−Ni系接点材料で
あって、微細なNiO粒子が分散したものとなる。
【0034】もちろん、内部酸化処理工程の必要のない
水アトマイズ法がコスト的に有利である。水アトマイズ
法では、粉末化の過程で自然に含まれる多量の酸素を積
極的に活用するものであり、含有酸素量は水圧や粒径を
変えることにより、あるいは、粉末の熱処理により調節
可能である。Ag素地中に分散した微細NiOはアーク
が出易い無数の陰極点を提供する。そのため、アークが
一定位置に固定され安定性が高く、その結果、消耗量が
減少し、かつ、接点面全体での均一消耗も図れる。接点
表面組成の変化も少なくなり、耐溶着性が向上する。
【0035】NiOが1μm以下の微細であり、かつA
g素地中に分散するNiが全てNiOではなく、後添加
のNi粉末によるNi粒子が十分に分散しているのでA
gとの結合性が良く、そのため、Ag−NiO接点材料
のように耐消耗性が大きく劣化してしまう恐れもない。 微細NiO分散の効果は、空気中で接点を開閉させる場
合も勿論あるが、空気と遮断されたシール型リレー等の
シール型開閉機器の電気接点に使用する場合に特に顕著
である。シール型の開閉機器に用いた場合で微細NiO
が接点面に分散していなければ、内部雰囲気に酸素が十
分にあるうちはアークによるNi酸化がなされるが、外
部雰囲気から新たな酸素が供給されることがないので、
そのうちに酸素が欠乏してNi酸化が起こらず、アーク
安定性が悪化し接点性能の劣化が加速される。一方、微
細なNiOが接点面に分散している場合は、雰囲気に酸
素がなくとも、NiOで構成される無数の微細な陰極点
が予め提供されていることから、アークは安定化し接点
性能の劣化が抑制される。
【0036】水アトマイズ法によるNi分散Ag粉末の
酸素含有量は、0.03〜1.5wt%の範囲が好まし
い。0.03未満では十分なNiO含有量の確保が難し
くアーク安定化作用が弱く、1.5wt%を超えると焼
結時の膨張による密度低下を招来し焼結以後の後工程が
困難となる(加工性が低下する)傾向がみられるからで
ある。
【0037】この発明は、以上に例示の場合に限らない
ことは言うまでもない。例えば、製造方法の場合、水ア
トマイズ法によるNi分散Ag粉末■、Ni分散Ag粉
末を内部酸化処理しNiO粒子を含ませるようにしたA
g粉末■、水アトマイズ法によらない方法(例えば、ガ
スアトマイズ法)によるNi分散Ag粉末■のうちの少
なくともふたつを適当な割合で混合して用いるようにし
てもよい。
【0038】さらに、この発明の製造方法でNiOを事
実上含まない接点材料を得ることもできる。水アトマイ
ズ法によらない方法(例えば、ガスアトマイズ法)によ
る酸素を事実上含まないNi分散Ag粉末を用いるので
ある。粗大Ni粒子の混入を避け、微細なNi粒子が比
較的大きなNi粒子の間に分散した耐溶着性の良好な有
用なAg−Ni接点材料が得られる。この発明は、請求
項7の製造方法を用いこのようにして得たAg−Ni接
点材料も含むものである。
【0039】
【作用】この発明にかかる接点材料は、Ag素地中にN
i粒子と共に分散しているNiO粒子がアーク安定性を
高める。全てがNiO粒子でなくNi粒子(金属Ni粒
子)も分散しているため、Ni系粒子とAg素地の結合
低下が問題となる事態も避けられる。シール型開閉機器
のように酸素不足の起こる場合でも微細分散NiOで高
いアーク安定性が維持されるため、請求項6のように、
シール型開閉機器の電気接点として好適である。
【0040】接点材料中の総Ni含有量が、請求項2の
ように、6〜40wt%であるとNi含有効果が適切か
つ確実に発揮される。接点材料中のNiO粒子の含有量
が、請求項3のように、NiOを構成する酸素に換算し
て0.03〜1.5wt%であるとNiO含有効果が適
切かつ確実に発揮される。0.03wt%未満ではアー
ク安定化作用が弱く、1.5wt%を超えると接触抵抗
が高くなる傾向がみられる。
【0041】粒径1μm以下のNiO粒子と粒径1μm
以下のNi粒子の含有量が、請求項4のように、Ni量
換算で0.4wt%以上であれば、Ag素地強化効果な
いしアーク安定効果が適切かつ確実に発揮される。請求
項5のように、Ni粒子の粒径が10μm以下であれば
、Ni粒子添加が適切な効果を生む。引き伸ばし工程を
経た後の接点材料においてNi粒子の粒径が10μm以
下であればNi粒子とAg素地の間が剥離するようなこ
ともない。
【0042】請求項7以下の発明の製造方法で得られた
接点材料は、Ag粉末中に予め分散されていた平均粒径
1μm以下のNi粒子ないし平均粒径1μm以下のNi
O粒子でAg素地が十分に強化されており、優れた耐溶
着性のみならず優れた耐消耗性を備えている。それに、
複合化粉末に対し粒径の適切なNi粉末が添加混合され
ているため、加工性や耐溶着性・耐消耗性の低下を引き
起こす粗大Ni粒子の混入も解消されている。加えて、
Ag粉末中に予め分散しているNiはAg素地中に固溶
した状態で存在しているのではなく、偏在して塊(粒子
)を形成しているため、Ag素地のもつ高い電導度が維
持された接触抵抗の安定した三特性のバランスの良い接
点材料となっている。
【0043】複合化粉末中のNi粒子またはNiO粒子
の含有量が、請求項8のように、Ni換算で1〜5wt
%であれば、確実にAg素地が強化され、Ag粉末中の
Ni量の制御も容易で、しかも、粗大Ni粉末の混入を
確実に避けることができる。Ni分散Ag粉末が、請求
項9のように、AgとNiの混合溶湯を水アイマイズ法
で粉末化されていて酸素をも含有している粉末であれば
、アーク安定性を高めるNiO粒子を格別に追加工程を
要することなく分散させることができる。
【0044】複合化粉末が、請求項10のように、平均
粒径45μm以下であれば、Ni粉末との混合がうまく
でき、Ni粉末同士の間隔が開きすぎることなく比較的
大きなNi粒子がAg素地中に適切に分散した状態とな
る。後添加するNi粉末が、請求項11のように、平均
粒径10μm以下のカルボニールNi粉末であれば、N
i粉末の粒径が適切であるため焼結し易く耐溶着性もよ
いし、引け巣もなく異形であり剥離し難く、しかも、安
価であるためコスト的にも有利である。
【0045】また、焼結後の成形体を減面比が、請求項
12のように、150以上となるように引き伸ばすよう
にすれば、Ni粒子の粒径(伸線方向と直角の断面でみ
た粒径)が十分に小さくなり、耐溶着性がより向上する
ようになる。
【0046】
【実施例】以下、この発明の実施例を説明する。 −実施例1− AgおよびNiを高周波炉で一緒に溶解し1650℃の
融液を得て、これをノズルより噴出させるとともに高圧
水で急冷粉末化させた(水アトマイズ法による粉末化)
。得られたNi分散Ag粉末でのNi量は3.2wt%
である。この粉末の粒径分布を、図2に示し、同粉末の
形を図3に、粒子断面を図4にそれぞれ示す。図3は、
粉末外観(粒子構造)をあらわす走査型電子顕微鏡写真
であり、図4は、粉末内部(金属組織)をあらわす走査
型電子顕微鏡写真(反射電子像)である。図2、3にみ
るように、Ag粉末の粒径は1〜22μmの範囲にあり
、明らかに平均粒径は20μm以下である。また、図4
にみるように、Ag粉末ではAg素地中(白地)中にN
i粒子(黒地)が平均粒径1μm以下で分散している。 図5に、Ag粉末のX線回折分析結果をあらわすグラフ
を示す。AgとNiのピークのみがあらわれている。な
お、Ag粉末の酸素含有量は0.24wt%であった。
【0047】つぎに、得たNi分散Ag粉末に平均粒径
約3μmのカルボニールNi粉末を混合して加圧(30
kgf/mm2)して成形し成形体を得た。成形体にお
ける総Ni含有量は10wt%である。ついで、850
℃・2時間の焼成→420℃・90kgf/mm2 の
熱間圧縮を3回繰り返し焼結体を得た。なお、焼成は真
空雰囲気で行った。
【0048】つぎに、焼結体予熱温度800℃、金型温
度420℃で熱間押出して直径8mmに押し出した後、
伸線し直径2mmにした。なお、減面比は225である
。直径8mm押出後の断面のX線回折分析結果を図6に
示すとともに、断面の組織を図7に示す。図7は走査型
電子顕微鏡写真(反射電子像)である。図6よりAgと
Ni以外にNiOのピークが確認でき、NiO粒子が分
散していることが分かる。
【0049】伸線後、リベッティング加工を施し、接点
性能評価用リベット接点を得た。 −実施例2− 成形体における総Ni含有量が7.5wt%である他、
実施例1と同様にして、接点性能評価用リベット接点を
得た。 −実施例3− 減面率が3025でAg粉末中の酸素含有量が0.19
wt%である他は、実施例1と同様にして、接点性能評
価用リベット接点を得た。
【0050】−実施例4− 成形体における総Ni含有量が7.5wt%、減面率が
3025でNi分散Ag粉末中の酸素含有量が0.19
wt%である他は、実施例1と同様にして、接点性能評
価用リベット接点を得た。 −実施例5− Ni分散Ag粉末でのNi量が5.0wt%であり、成
形体での総Ni含有量が6.0wt%であって、混合前
に、4気圧の酸素雰囲気中、450℃の温度で熱処理し
て内部酸化処理するようにした他は、実施例1と同様に
して、接点性能評価用リベット接点を得た。
【0051】−実施例6− 実施例1で得たNi分散Ag粉末を、混合前に、水素雰
囲気中、450℃の温度で熱処理するようにした他は、
実施例1と同様にして、接点性能評価用リベット接点を
得た。粉末中の酸素含有量は0.05wt%であった。 −実施例7− 成形体における総Ni含有量が13wt%であり、1回
目の焼成は真空雰囲気、2、3回目の焼成はN2 雰囲
気で行い焼結させるようにした他、実施例1と同様にし
て、接点性能評価用リベット接点を得た。
【0052】−実施例8− Ag粉末中のNi量が5wt%であって、成形体におけ
る総Ni含有量が7wt%であり、1回目の焼成は真空
雰囲気、2、3回目の焼成はN2 雰囲気で行い焼結さ
せるようにした他は、実施例1と同様にして、接点性能
評価用リベット接点を得た。
【0053】−実施例9− Ag粉末中のNi量が1wt%であって、成形体におけ
る総Ni含有量が20wt%であり、1回目の焼成は真
空雰囲気、2、3回目の焼成はN2雰囲気で行い焼結さ
せるようにした他は、実施例1と同様にして、接点性能
評価用リベット接点を得た。
【0054】−実施例10− Ag粉末中のNi量が1wt%であって、成形体におけ
る総Ni含有量が40wt%であり、1回目の焼成は真
空雰囲気、2、3回目の焼成はN2雰囲気で行い焼結さ
せるようにした他は、実施例1と同様にして、接点性能
評価用リベット接点を得た。
【0055】−比較例1− Ag粉末として、Ni未分散の45μmの電解Ag粉末
を用いた他は、実施例1と同様にして、接点性能評価用
リベット接点を得た。なお、Ni総含有量は10wt%
である。伸線後の断面を図8に示す。図8は走査型電子
顕微鏡写真である(反射電子像)。
【0056】−比較例2− AgおよびNiを組成がNiが10wt%となる割合で
高周波炉で一緒に溶解し1650℃の融液を得て、これ
をノズルより噴出させるとともに高圧Arガスで急冷粉
末化させた(ガスアトマイズ法による粉末化)。得られ
た粉末はNi分散Ag粉末に粗大Ni粉末が混入した粉
末であった。得られた粉末を45μmアンダーに分級し
、接点材料用原料粉末とした。混合粉末全体のNi含有
量は9.1wt%であった。以下、実施例と同様にして
、接点性能評価用リベット接点を得た。
【0057】伸線後の接点材料の断面のX線回折分析で
は、AgとNiのピークのみがあらわれているだけでN
iOは検出されなかった。図14は伸線後の接点材料の
伸線方向の断面の金属顕微鏡写真であり、白色部分がA
g、灰色部分がNiである。10μmを超す粗大Ni粉
末の混入があったことが分かる。大きなNi粒子の周囲
に空隙が出来ていて、AgとNiが剥離状態にあること
が分かる。接点材料としては致命的な欠陥である。
【0058】図15は接点材料中のNi粒子断面をあら
わす電子顕微鏡写真(SEM像)である。写真の黒い部
分は空隙である。Niは融点が高いと同時に急冷する為
に凝固するまでの時間が短くて、いわゆる引け巣が生じ
てしまったのである。この場合、通電接触面で大きなN
i粒子同士の接触および熱電導率の低下が起こるため、
耐溶着性の劣化や接触抵抗の増大・不安定化等の不都合
を招来する。
【0059】実施例1〜10および比較例1、2のリベ
ット接点について、ASTM試験等により大気中で耐溶
着特性、消耗特性、接触抵抗、酸素含有量、1μm以下
のNi粒子とNiO粒子の含有量を前述の方法で調べた
(サンプル数N=3)。試験条件は下記の通りである。 結果を表1に示す。負荷:抵抗負荷、  電圧:100
V、  電流:40A、  開閉回数:5万回
【006
0】
【表1】 表1に示す通り、実施例の接点は比較例の接点に比べて
耐溶着性、耐消耗性の双方とも優れている。図7および
図8にみるように、実施例の接点面は比較例に比べてカ
ルボニールNi粒子間に微細なNi粒子ないしNiO粒
子が多数存在しており、Ag素地部分がくまなく強化さ
れており、これが基本的に接点性能を向上させているこ
とがよく分かる。
【0061】図10は、図7および図8の粒径分布を定
量化したものである。実施例1の接点では1μm以下の
微細なNi粒子ないし微細なNiO粒子が非常に多く分
布していることがよく分かる。図11は実施例1の伸線
後の接点材料の縦断面を示す走査型電子顕微鏡写真であ
る(反射電子像)。AgとNiの間が剥離することなく
加工性も良好であることがよく分かる。
【0062】続いて、得られた各接点について接点性能
および材料特性をさらに詳しく調べた。図9は、実施例
3および比較例1の接点を容量性負荷で試験した結果を
示しており、溶着に至るまでの開閉回数のワイブル分布
を示すグラフである。90%信頼度(ρ90)は、実施
例3は47.4であるのに対し、比較例1は2.4に過
ぎず、約20倍も耐溶着性が向上している。
【0063】実施例1、3〜6の接点、比較例1、2の
接点をシールタイプリレーに組み込み、外部空気雰囲気
から遮断された状態での接点性能を調べた。耐溶着性は
250V、8Aの抵抗負荷で10万回開閉したときの溶
着の有無で、耐消耗性は同負荷で開閉後の絶縁劣化の有
無(1kV、10mA、1分間を基準)で判断した。絶
縁劣化は接点が解離していても消耗粉により電路を形成
することで生じる。試験台数は3台である。表2に試験
結果を記す。
【0064】また、試験後、接点まわりを観察したとこ
ろ、実施例の接点を組み込んだ場合はバネ部にまでアー
クは飛散せず接点部分のみでアークを生じでいたが、一
方、比較例の接点を組み込んだ場合はバネ部にまでアー
クが飛散しており、実施例の場合はアーク安定性が高い
ことが確認できた。
【0065】
【表2】 表2より空気と遮断された状態でも、微細なNiOが分
散していれば、良好な接点性能が維持されることが分か
る。図12は、実施例3、4および比較例1の伸線した
後の材料(直径4mm)に対する引張試験結果を示す。 但し、平行部長さ5mm、ひずみ速度6.67×10−
4の試験条件である。実施例の方が比較例よりも抗張力
が向上しており、Niの微細分散で材料強度が向上して
いることがよく分かる。
【0066】図13は、実施例3および比較例1の伸線
加工後(直径2mm)および焼鈍後(973K、360
0sec)の高温硬度の測定結果である。測定範囲全域
で実施例の方が優れていることがよく分かる。高温硬度
の高いことは耐溶着性に優れていることを裏ずけるもの
である。
【0067】
【発明の効果】請求項1記載の接点材料は、Ag素地中
に分散したNiO粒子がアーク安定性を高めるとともに
Ni粒子(金属Ni粒子)も分散しているため、Ni系
粒子とAg素地の結合低下が問題となる事態も避けられ
る。請求項2記載の接点材料は、接点材料中の総Ni含
有量が適正であるため、Ni含有効果が適切かつ確実で
ある。
【0068】請求項3記載の接点材料は、接点材料中の
NiO粒子の含有量が適正であるため、NiO含有効果
が適切かつ確実である。請求項4記載の接点材料は、微
細なNiO粒子と微細なNi粒子の分散量が十分である
ため、Ag素地強化ないしアーク安定向上が適切かつ確
実になされる。請求項5記載の接点材料は、Ni粒子の
粒径が適正であるため、Ni粒子添加が適切な効果を生
じる。
【0069】請求項6記載の接点材料は、シール型開閉
機器においても高いアーク安定性を示すため非常に有用
である。請求項7記載の製造方法で得られた接点材料は
、Ag粉末中の微細なNi粒子ないし微細なNiO粒子
でAg素地が十分に強化されており、優れた耐溶着性の
みならず優れた耐消耗性を備えている。それに、複合化
粉末に対し粒径の適切なNi粉末が添加混合されている
ため、加工性や耐溶着性・耐消耗性の低下を引き起こす
粗大Ni粒子の混入も解消されている。加えて、Ag粉
末中に予め分散しているNiはAg素地中に固溶した状
態で存在しているのではなく、偏在して塊(粒子)を形
成しているため、Ag素地のもつ高い電導度が維持され
た接触抵抗の安定した有用な材料となっている。
【0070】請求項8記載の製造方法は、複合化粉末中
のNi粒子またはNiO粒子の含有量が、適正であるた
め、確実にAg素地が強化され、Ag粉末中のNi量の
制御も容易で、しかも、粗大Ni粉末の混入を確実に避
けることができる利点がある。請求9記載の製造方法は
、水アイマイズ法で得たNi分散Ag粉末を用いるため
、アーク安定性を高めるNiO粒子を格別に追加工程を
要することなく分散させることができるという利点があ
る。
【0071】請求10記載の製造方法は、複合化粉末の
粒径が適正であるため、Ni粉末との混合がうまくでき
、Ni粉末同士の間隔が開きすぎることなく比較的大き
なNi粒子がAg素地中に適切に分散した状態となると
いう利点がある。請求項11記載の製造方法は、後添加
するNi粉末が適正であるため、焼結し易く耐溶着性も
よいし、引け巣もなく異形であり剥離し難く、しかも、
安価であるためコスト的にも有利であるという利点があ
る。
【0072】請求項12記載の製造方法は、焼結後の成
形体を減面比が適正であるため、耐溶着性がより向上す
るようになるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の接点材料の引き伸ばし後の状態をあ
らわす説明図である。
【図2】実施例1のNi分散Ag粉末の粒径分布をあら
わすグラフである。
【図3】実施例1のNi分散Ag粉末の粒子構造をあら
わす走査型電子顕微鏡写真である。
【図4】実施例1のNi分散Ag粉末内部の金属組織を
あらわす走査型電子顕微鏡写真である。
【図5】実施例1のNi分散Ag粉末のX線回折分析結
果をあらわすグラフである。
【図6】実施例1の接点材料のX線回折分析結果をあら
わすグラフである。
【図7】実施例1の伸線後接点材料の断面の金属組織を
あらわす走査型電子顕微鏡写真である。
【図8】比較例1の伸線後接点材料の断面の金属組織を
あらわす走査型電子顕微鏡写真である。
【図9】実施例3および比較例1の接点の溶着に至まで
の開閉回数のワイブル分布をあらわすグラフである。
【図10】実施例1と比較例1の接点材料におけるNi
系粒子の粒径分布を定量化してあらわすグラフである。
【図11】実施例1の伸線後接点材料の縦断面の金属組
織をあらわす走査型電子顕微鏡写真である。
【図12】実施例と比較例の接点材料の抗張力を示すグ
ラフである。
【図13】実施例と比較例の接点材料の高温硬度をあら
わすグラフである。
【図14】比較例2の接点材料の断面の金属組織をあら
わす金属顕微鏡写真である。
【図15】比較例2の接点材料の断面におけるNi粒子
まわり部分の金属組織をあらわす走査型電子顕微鏡写真
である。
【符合の説明】
1    接点材料 2    Ag素地

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  Ag素地中にNi粒子とNiO粒子が
    分散されている接点材料。
  2. 【請求項2】  Ni粒子とNiO粒子の含有量がNi
    換算で6〜40wt%である請求項1記載の接点材料。
  3. 【請求項3】  NiO粒子の含有量がNiOを構成す
    る酸素に換算して0.03〜1.5wt%である請求項
    1または2記載の接点材料。
  4. 【請求項4】  粒径1μm以下のNiO粒子と粒径1
    μm以下のNi粒子の含有量がNi量換算で0.4wt
    %以上である請求項1から3までのいずれかに記載の接
    点材料。
  5. 【請求項5】  Ni粒子の粒径が10μm以下である
    請求項1から4までのいずれかに記載の接点材料。
  6. 【請求項6】  接点材料がシール型開閉機器の電気接
    点用である請求項1から5までのいずれかに記載の接点
    材料。
  7. 【請求項7】  平均粒径1μm以下のNiO粒子およ
    び/または平均粒径1μm以下のNi粒子が予め分散さ
    れているAg粉末にNi粉末を添加混合した混合粉末の
    成形体を焼結する接点材料の製造方法。
  8. 【請求項8】  Ag粉末中のNi粒子またはNiO粒
    子の含有量がNi換算で1〜5wt%である請求項7記
    載の接点材料の製造方法。
  9. 【請求項9】  Ag粉末として、AgとNiの混合溶
    湯を水アイマイズ法で粉末化し酸素をも含有する粉末を
    用いる請求項7または8記載の接点材料の製造方法。
  10. 【請求項10】  Ag粉末の平均粒径が45μm以下
    である請求項7から9までのいずれかに記載の接点材料
    の製造方法。
  11. 【請求項11】  Ni粉末が平均粒径10μm以下の
    カルボニールNi粉末である7から10までのいずれか
    に記載の接点材料の製造方法。
  12. 【請求項12】  焼結後の成形体を減面比が150以
    上となるように引き伸ばす請求項7から11までのいず
    れかに記載の接点材料の製造方法。
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