JPH042261Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は建造物のコーナー仕上部材に係るもの
である。

（従来の技術） 建造物にもける石貼仕上やタイル貼仕上のコー
ナー部の施工を行なう場合、従来はＬ型の一定寸
法と形状とを有する所謂役物を用いるか、小口を
仕上げた役物を用いている。

（考案が解決しようとする問題点） 従つてコーナー部に隣接する一般面の石やタイ
ルを切断して、壁や柱の全体寸法を納めている
が、塗装や、積層、貼付仕上げ等のタイルにおい
ては、切断面の小口から剥離を生じ易いという問
題がある。

またコーナー部が破損した場合の補修には多大
の手間がかかるという問題がある。

（問題点を解決するための手段） 本考案はこのような問題点を解決するために提
案されたもので、切削可能な両側袖片の背面に、
同袖片と直角に突片が突設され、同突片の内側面
に縦方向に凹条溝が設けられたＬ型状カバー片
と、互いに直交する建造物躯体に対する取付用両
側片の各外側端部より、直交方向に折曲片か延設
されるとともに、同各折曲片の外側面に前記Ｌ型
状カバー片における突片の凹条溝に嵌合する突隆
条が設けられ、前記両折曲片の対向端部より表面
側に指向して突出する凾形断面部が延設されると
ともに、同凾形断面部の隅角部より前記Ｌ型状カ
バー片の隅角部裏面に衝接する支持突片を突設し
てなるＬ型状背部片とよりに係るものである。

（作用） 本考案は前記したように構成されているので、
石やタイル貼仕上げのコーナー部の仕上げ寸法に
対応して、Ｌ形状カバー片の両側袖片を切断す
る。

一方、前記Ｌ型状背部片における両側片を建造
物躯体に接着剤または取付釘等によつて固着し、
前記のように両側袖片を所定寸法に切断したＬ型
状カバー片を前記Ｌ型状背部片に嵌着する。

この際、前記Ｌ型状カバー片の各袖片より突設
され突片の内側面に設けた凹条溝に、前記背部片
の折曲片の外側面に設けた突隆条を嵌合するとと
もに、前記凾形断面部の隅角部より突設された支
持突片、同凾形断面部の弾性によつて前記Ｌ型状
カバー片の隅角部材裏面に確実に当接し、同Ｌ型
状カバー片はＬ型状背部片によつて補強され、Ｌ
型状カバー片が補強され、所定の形状に保持され
る。

（実施例） 以下本考案を図示の実施例について説明する。

１は塩化ビニル等の合成樹脂、金属、硬質ゴ
ム、各種セメント、粘土等の如き切削可能な素材
より構成されたＬ型状カバー片で、両側袖片１ａ
の裏面に同片１ａと直角方向に突片１ｂが突設さ
れ、同各突片１ｂの各内側面に縦方向の凹条溝１
ｃが設けられている。

２は前記Ｌ型状カバー片１と同一材料より構成
されたＬ型状背部片で、両側片２ａの外側端部よ
り表面側に指向して延設された折曲片２ｂの外側
面に、前記突片１ｂの凹条溝１ｃに係合する縦方
向の突隆状２ｃが突設され、前記両折曲片２ｂ，
２ｂ間において表面側に指向して突出するように
曲成された凾形断面部２ｄの隅角部より、前記Ｌ
型状カバー片１の隅角部に指向して延びる支持突
片２ｅが突設されている。

図示の実施例は前記したように構成されている
ので、建造物躯体Ａの表面に接着材層Ｂを介して
タイルＣの層着されたコーナー部の寸法に応じ
て、Ｌ型状カバー片１の両側袖片１ａを切断す
る。

一方、前記Ｌ型状背部片２の両側片２ａを建造
物躯体Ａのコーナー部に接着剤、または取付釘Ｄ
を介して固着する。

而して前記Ｌ型状カバー片１をＬ型状背部片２
に嵌め込み、前記カバー片１の袖片１ａの突片１
ｂ内側面に突設された突隆条１ｃを前記背部片２
の折曲片２ｂの外側突隆条２ｃに嵌着して、同背
部片２を介して前記カバー片１をコーナー部に取
付ける。

この際、前記背部片２の突片２ｅが前記凾形断
面部２ｄの弾性によつてＬ型状補強片２の隅角部
裏面に弾性的に衝接し、同背部片２によつてＬ型
状カバー片１が補強される。

図示の実施例によれば前記したようにＬ型状カ
バー片１の袖片１ａをコーナー部の寸法に即応し
て切断して、コーナー部に取付けられたＬ型状背
部片２に嵌着することにより、一般面の石やタイ
ル、その他各種ボードを切断することなく、コー
ナー部分の寸法調整をし、壁パネルの割付け、ま
たは目地幅の調整ができる。

また前記Ｌ型状カバー片１はＬ型状背部片２に
対して嵌め込み方式で取付けられるのでコーナー
部材の取付、補修が容易に行なわれ、同Ｌ型状背
部片２はＬ型状カバー片１の取付部材と補強部材
との機能を兼用するものである。

なお前記Ｌ型状カバー片１に剛性の高い素材を
使用した場合、裏面のＬ型状背部片２の素材とし
てやや軟質の樹脂や硬質ゴムを使用する。

（考案の効果） 本考案によれば前記したように、Ｌ型状カバー
片とＬ型状背部片との２種類の部材で建築物の壁
パネルコーナー部の仕上げを施すことができ、前
記Ｌ型状カバー片の両側袖片の長さを任意の切削
できるので、壁パネルの割付、目地幅の調整がで
きる。また前記Ｌ型状カバー片は両袖片と直交す
る突片の凹条溝と、前記Ｌ状背部片における建築
物躯体取付用両側片の外側端部から延設された直
角の折曲片の突隆条とを介して取付けられるの
で、取付金具を要することなく簡単にＬ型状カバ
ー片がコーナー部に取付けられる。またこの際、
前記Ｌ型状背部片の両端曲片の対向端部より表面
側と指向して延設された凾形断面部の隅角部より
突設された支持突片が前記Ｌ型状カバー片の隅角
部裏面に弾性的に衝接するので、同Ｌ型状片は確
実に保形され、また同カバー片の両側片が長くて
も、自立の状態で安定した納まりが可能となり、
且つ取付精度が向上するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るコーナー部材の一実施例
を示す横断平面図、第２図及び第３図は夫々Ｌ型
状カバー片並にＬ型状背部片の斜視図、第４図は
その使用状態を示す横断平面図である。 １……Ｌ型状カバー片、１ａ……袖片、１ｂ…
…突片、１ｃ……凹条溝、２……Ｌ型状背部片、
２ａ……側片、２ｂ……折曲片、２ｃ……突隆
条、２ｄ……凾形断面部、２ｅ……支持突片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 切削可能な両側袖片の背面に、同袖片と直角に
   突片が突設され、同突片の内側面に縦方向に凹条
   溝が設けられたＬ型状カバー片と、互いに直交す
   る建造物躯体に対する取付用両側片の各外側端部
   より、直角方向に折曲片が延設されるとともに、
   同各折曲片の外側面に前記Ｌ型状カバー片におけ
   る突片の凹条溝に嵌合する突隆条が設けられ、前
   記両折曲片の対向端部より表面側に指向して突出
   する凾形断面部が延設されるとともに、同凾形断
   面部の隅角部より前記Ｌ型状カバー片の隅角部裏
   面に衝接する支持突片を突設してなるＬ型状背部
   片とよりなることを特徴とするコーナー仕上部
   材。