JPH0422525B2

JPH0422525B2 -

Info

Publication number: JPH0422525B2
Application number: JP63083997A
Authority: JP
Inventors: Shoichi Matsuda; Akira Suzuki; Tatsuo Kaise
Original assignee: Kirin Brewery Co Ltd; Okamura Manufacturing Co Ltd
Current assignee: Kirin Brewery Co Ltd; Okamura Manufacturing Co Ltd
Priority date: 1988-04-07
Filing date: 1988-04-07
Publication date: 1992-04-17
Also published as: JPH01256325A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は植物生産システムに係り、特に植物組
織の培養、種苗の育成及び野菜、果物、観葉植物
等の栽培等を含む植物生産システムに関する。

〔従来の技術〕

今日、植物組織の培養、種苗の育成及び野菜、
果物、観葉植物等の栽培等を含む植物生産は、大
がかりな生育室や温室の中で温度、光等の植物を
生育させる環境条件をコントロールしつつ行なう
方法が多数提案されている。斯かる方法の一種と
して、例えば第１５図に示されるような栽培台車
移動方式がある。

栽培台車移動方式は温室内に設けられた複数列
の移動レール６１と、この移動レール６１上を走
行する、栽培すべき植物を生育するための栽培床
を構成する多数のポツト６２とからなつている。
また、他の方法として、三角屋根型斜面栽培方式
やポツト吊り下げ方式などがあり、前者は温室内
に斜面状の栽培床を形成したものであり、後者は
多段状に栽培床を構成するポツトをトロリーコン
ベアに直接吊り下げて搬送するものである。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、上述した方法はいずれも設備、
装置が非常に大がかりになり、かつ広い占有面積
を必要とするという問題点がある。

また、植物の培養、育生、栽培のため一般に比
較的高温の一定の温度、湿度にコントロールされ
た空間の中での植苗、移植、点検又は収穫等は手
作業による長時間の作業のため、苦痛を伴うもの
であつた。

〔課題を解決するための手段〕

上述した課題を解決するため本発明は、培養容
器を複数個配列可能なトレーを上下方向の複数段
に収納可能な複数の収納棚と、これら複数の収納
棚を一定軌道に沿つて公転させるための収納棚回
転装置とを備えた回転棚装置と、上記収納棚内の
トレーの上方に設けられトレー上を照明するため
の照明装置と、上記収納棚に上記トレーを自動的
に入出庫するための自動入出庫装置と、上記培養
容器に植物組織を接種したり苗植をしたり等各種
作業を行うための作業場と上記入出庫装置との間
に設けられた搬送コンベアとからなる。

〔作用〕

本発明は上記手段により、作業場にて培養容器
に植物組織を接種したり、苗植をしたり等各種作
業をした後にこれら容器をトレー上に裁置した
後、このトレーを搬送コンベア上に裁置して自動
入出庫装置に搬送し、この自動入出庫装置により
トレーは収納棚内に入庫され一定軌道上を公転し
ている間に培養、育成及び栽培が行われる。そし
て、栽培等が終了した植物は、トレー毎収納棚か
ら自動入出庫装置により出庫され搬送コンベヤに
て作業場まで搬送され、ここで収穫作業等がなさ
れる。したがつて、作業員は一定の位置で苗種、
収穫等の各種作業を行うことができ、快適な環境
で作業ができる。また、回転棚装置は立体空間を
有効に活用することができ、従来の栽培床を水平
に配置する方法に比較し占有面積を極端に少なく
できるため、設備費を低く抑えることができる。

〔実施例〕

以下、本発明に係る植物生産システムの実施例
を第１図乃至第１４図を参照して説明する。

本発明の植物生産システムは第１図に示される
ように温度、湿度等の環境が所定条件に調整され
た植物生産室１を有し、この植物生産室１内に回
転棚装置２が配設されている。

回転棚装置２は、複数の収納棚３をチエーン７
によりループ状に連結したものからなり、各収納
棚３は第２図に示されるように複数段の棚板４を
有しており、培養容器５を複数個配列可能なトレ
ー６を上下方向に複数段に収納可能になつてい
る。また、各収納棚３の下面には第３図に示され
るようにローラｒが設けられており、床面に設け
られたレール１１上を走行可能になつている。

しかして、各収納棚３とチエーン７とは、第４
図に示されるように収納棚３の裏面側にて一体に
固着されており、チエーン７は同図及び第１図に
示されるように左右両端部にて正六角形状の駆動
スプロケツト８と従動スプロケツト９に巻装され
ている。そして、駆動スプロケツト８はチエーン
１０を介してモータM₁に連結されており、この
モータM₁の回転駆動によりチエーン７が走行さ
れ各収納棚３がローラｒによりループ状のレール
１１上を走行するようになつている。

また、第３図に示すようにループ状に配置され
た各収納棚３の内側には、床面より立設されたフ
レーム１２が配設されており、このフレーム１２
の上部は左右両側に延設されていて給電装置１
３，１３を構成し、又、この給電装置１３，１３
のやや下方にはガイドレール１４，１４が延設さ
れている。そして、給電装置１３，１３には各収
納棚３の頂壁より立設された接触バー１５，１５
が接触し、各収納棚３の各棚上部に設けられた照
明装置１６（第５図に図示）に給電するようにな
つている。また、ガイドレール１４，１４には各
収納棚３の頂壁に設けられたローラｒが係合して
いる。なお、第５図ａは照明装置１６を棚間口側
から奥行側に配置した例を示し、第５図ｂは照明
装置１６を棚間口よりやや奥行側で棚間口に沿つ
て配置した例を示す。上記照明装置１６には、例
えば植物栽培用螢光ランプ等が使用され、その照
度（1_X）は生産すべき植物に合わせて選択される
ようになつている。また、照明装置１６は第６図
に示すように固定式照明装置であつても良い。即
ち、植物生産室１の内壁及び中央部に固定式照明
装置１６を設け、トレー６を山形に傾斜した斜面
６ａ，６ａを有するように形成する。そして、こ
の例においてはトロリー式給電装置は不要とな
る。

また、植物生産室１には開閉扉１８が設けられ
ており、この開閉扉１８に隣接して自動入出庫装
置２０が配設されている。自動入出庫装置２０
は、第２図に示されるように昇降テーブル２１
と、昇降テーブル２１上に設けられたトレー出入
装置２６と、昇降テーブル２１を昇降させる昇降
装置（昇降装置は昇降用モータとバランスウエイ
トを有した通常のタイプのものであるため図示せ
ず）とからなつている。

前記自動入出庫装置２０と、培養容器５に植物
細胞を接種したり苗植をしたり等各種作業を行う
ための作業場との間には入出庫用搬送コンベア２
３，２４が設けられており、入庫用搬送コンベア
２３によりトレー６を作業場から昇降テーブル２
１上に配設された搬送ローラ２２上に搬送すると
ともに、出庫用搬送コンベア２４によりトレー６
を昇降テーブル２１から作業場まで搬送するよう
になつている。また、搬送コンベア２３，２４の
一側端には昇降可能な受け渡しテーブル２５を備
えた装置が配設されている。

一方、トレー出入装置２６は、第７図乃至第９
図に示されるように昇降テーブル２１の搬送ロー
ラ２２のやや上方に位置するように昇降テーブル
２１より立設された支持フレームｆにより支持さ
れている。そして、トレー出入装置２６はチヤン
ネル状の一対のベースフレーム２７，２８を備
え、このベースフレーム２７，２８に一対のガイ
ドレール２９，３０が固定されている。

また、一対のベースフレーム２７，２８の中央
にはこれらと平行に、Ｌ型状の支持金具３１が配
設されており、この支持金具３１に前後一対のス
プロケツト３２，３３が回転支承されている。そ
して、これら一対のスプロケツト３２，３３間に
無端チエーン３４が巻装され、前方のスプロケツ
ト３２はベースフレーム２７に装着した減速モー
タM₂により駆動される。

上記左右一対のレール２９，３０には左右一対
のローラ３５，３５；３６，３６が係合されてお
り、一対のローラ３５，３５はローラ取付板３７
に保持され、一対のローラ３６，３６はローラ取
付板３８に保持されている。そして、ローラ取付
板３７，３８により走行板３９が支持されてお
り、この走行板３９と上記無端チエーン３４とは
第１連係板４０をもつて連係され、走行板３９は
スプロケツト３２の回転によりレール２９，３０
に沿つて前後進するようになつている。

また、走行板３９より軸受板４２，４３が垂下
して設けられ、この軸受板４２，４３に、その先
端に上向きフツク４４を備えた揺動腕４５の中央
部が枢着されている。揺動腕４５の後端部と第１
連係板４０とは第２連係板４６により連係されて
いる。

上述のトレー出入装置２６において、第７図に
示されるようにトレーを出庫するべく、側面形長
円状の無端チエーン３４が反時計方向に周回する
と、走行板３９は、第１連係板４０の後端が無端
チエーン３４の上片上を移動するため、揺動腕４
５が前端を斜下方に向けた状態で前進する。そし
て、無端チエーン３４上の枢着部が前記スプロケ
ツト３２の上方に達した後は、第１連係板４０の
後端を、スプロケツト３２の周側に沿つて下降さ
せる。

したがつて、第２連係板４６を介して、揺動腕
４５の前端の上向フツク４４は、想像線で示し軌
跡４８のように、弧状に、若干前進しつつ、上方
に揺動する。

第１連係板４０の下端が、スプロケツト３２の
下方に達すると、上向フツク４４は、トレー６の
引掛け片６ａと係合するとともに、走行板３９よ
り突設された抑え板４９の下面にトレーを押し付
け、その後、無端チエーン３４とともに、第１連
係板４０の下端が後退を始めると、走行板３９と
ともに、トレーは搬送ローラ２２上に引き出され
る。

走行板３９が後端まで後退すると、第７図に示
すように、各部材は上述と反対の動作をなし、ト
レーは上向フツク４４から離脱し、搬送ローラ２
２上を滑動して入出庫用搬送コンベア２３，２４
側へ移動する。

一方、トレーを入庫する際には、第７図におい
て無端チエーン３４を時計方向に周回すると、揺
動腕４５が上方へ揺動してその先端の上向フツク
４４がトレー６の引掛け片６ａと係合した状態で
収納棚３に向かつて前進する。そして、無端チエ
ーン３４上の枢着部がスプロケツト３２の下方に
達した後は、第１連結板４０の後端をスプロケツ
ト３２の周側に沿つて上昇させる。すると、第２
連係板４６を介して、揺動腕４５の前端の上向き
フツク４４は下方に揺動し、トレー６の引掛け片
６ａと上向フツク４４との係合が解除されトレー
６の入庫が完了する。

次に、培養容器に培養液を供給するための培養
液供給装置５０について第１０図及び第１１図を
参照して説明する。

培養液供給装置５０は第１図のＡ位置に設けら
れるようになつており、即ち、第１０図に示され
るように搬送コンベア２３，２４に隣接して設け
られている。培養液供給装置５０は培養液供給タ
ンク５１と送出ポンプ５２と供給パイプ５３とか
らなつており、培養液供給タンク５１内の培養液
が送出ポンプ５２により加圧抽出され供給パイプ
５３よりトレー６上の容器５内の植物に散布供給
されるようになつている。

また、第１１図は培養液供給装置５０を第１図
のＢ位置に設けた例を示すものであり、即ち、収
納棚３に隣接して設けた例を示すものである。第
１図に示す培養液供給装置５０は第１０図と同様
に培養液供給タンク５１と送出ポンプ５２と供給
パイプ５３とからなり、供給パイプ５３は収納棚
３の棚板４の数に対応して複数本（５３ａ，５３
ｂ，５３ｃ）に分岐して設けられている。そし
て、各供給パイプ５３ａ，５３ｂ，５３ｃは進退
可能になつており、容器５内の植物に培養液を供
給するときのみ、収納棚３内に進出するようにな
つている。

次に、前述のように構成された植物生産システ
ムの動作について第１２図乃至第１４図を参照し
て説明する。

作業場にて培養容器５に植物組織を接種したり
（第１２図ａに図示）、苗植をしたり（第１２図ｂ
に図示）、又は播種をしたり（第１２図ｃに図示）
等の各種作業をした後に、これらを容器５をトレ
ー６上に載置した後、トレー６を第１３図に示す
ように昇降可能な受け渡しテーブル２５上に裁置
し、入庫用搬送コンベア２３により自動入出庫装
置２０の昇降テーブル２１上の搬送ローラ２２ま
で搬送する。なお、入庫用搬送コンベア２３によ
り搬送中に培養液供給装置５０により培養液供給
が行なわれる。すると、トレー出入装置２６が作
動を開始して減速モータM₂により無端チエーン
３４が時計方向に周回され、第１４図に示される
ように揺動腕４５が上方へ揺動してその先端の上
向フツク４４がトレー６の引掛け片６ａと係合し
た状態で収納棚３に向かつて前進する。このと
き、開閉扉１８は開放状態にある。そして、トレ
ー６が収納棚３の棚板４上におさまつた後に揺動
腕４５が下方へ揺動し上向きフツク４４との係合
が解除されトレー６の入庫が完了する。このよう
にトレー６を、植物生産室１の開閉扉１８と対向
した位置に停止している収納棚３内に次々に収納
せしめる。一つの棚３が満杯になると次の棚３を
開閉扉１８の位置に移動させて前述と同様の手順
によりトレー６を入庫する。

この入庫作業が終了すると、回転棚装置２によ
り各収納棚３はループ状の軌道上を公転し、最適
環境に維持された植物生産室１内で植物の培養、
育生、栽培等の生産が行なわれる。所定の時間を
経て生産工程を終了すると、自動入出庫装置２０
によりトレー６の出庫を行う。この出庫作業は、
トレー出入装置２６の作動によりトレー６を収納
棚３から昇降テーブル２１上の搬送ローラ２２に
移載することにより行われる。そして、搬送ロー
ラ２２上のトレー６は出庫用搬送コンベア２４に
より受け渡しテーブル２５に搬送されてこのテー
ブル２５に隣接した作業場にて収穫作業等が行わ
れる。

〔発明の効果〕

以上、実施例の説明…養分を供給することがで
きる。」を「本発明は、以上のような構成を備え
ていることから、培養容器を複数個配列可能なト
レーを単位として取り扱い、かつトレーを自動入
出庫装置及び搬送コンベアによつて複数の収納棚
に対して入れたり出したりすることができる。従
つて、栽培床を植物生産室内に短時間で大量に出
し入れすることができ、生産性の向上と共に作業
員の労力の軽減を図ることができる。

また、自動入出庫装置により収納棚にトレーを
入出庫し、この自動入出庫装置と作業場とのトレ
ーのやり取りを搬送コンベアにより行うので、自
動入出庫装置を収納棚と作業場との間で移動させ
る必要がない。従つて、収納棚と作業場との間で
のトレーのやり取りを迅速に行うことができる。

さらに、複数の収納棚を収納棚回転装置により
一定軌道に沿つて公転させつつ、収納棚内のトレ
ーの上方に設けられた照明装置によつてトレー内
の植物を照明することができるので、ロツト間で
の栽培条件の差を小さくし、生産する植物の品質
を一定に維持することができる。

また、本発明において、更に培養液供給装置を
備えたものとすると、培養容器に養分を自動的に
供給することができる。従つて、作業員の労力を
一層軽減することができ、しかも照明装置による
均一照射と相挨つて品質の維持に寄与することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る植物生産システムの実施
例を示す概略平面図、第２図は同植物生産システ
ムの斜視図、第３図は同植物生産システムの断面
図、第４図は同植物生産システムの要部拡大平面
図、第５図は同植物生産システムの照明装置を示
す説明図、第６図は同植物生産システムの照明装
置の変形例を示す説明図、第７図は同植物生産シ
ステムのトレー出入装置の正面図、第８図は同ト
レー出入装置の平面図、第９図は同トレー出入装
置の側面図、第１０図は同植物生産システムの培
養液供給装置の概略図、第１１図は同培養液供給
装置の変形例を示す概略図、第１２図乃至第１４
図は同植物生産システムの動作説明図、第１５図
は従来の植物生産システムを示す斜視図である。１……植物生産室、２……回転棚装置、３……
収納棚、４……棚板、５……培養容器、６……ト
レー、７……チエーン、８……駆動スプロケツ
ト、９……従動スプロケツト、１０……チエー
ン、１２……フレーム、１３……給電装置、１４
……ガイドレール、１５……接触バー、１６……
照明装置、１８……開閉扉、２０……自動入出庫
装置、２１……昇降テーブル、２２……搬送ロー
ラ、２３……入庫用搬送コンベア、２４……出庫
用搬送コンベア、２６……トレー出入装置、２
７，２８……ベースフレーム、２９，３０……ガ
イドレール、３１……支持金具、３２，３３……
スプロケツト、３４……無端チエーン、３５，３
６……ローラ、３７……ローラ取付板、３８……
取付板、３９……走行板、４０……第１連係板、
４２，４３……軸受板、４４……上向きフツク、
４５……揺動腕、４６……第２連係板、５０……
培養液供給装置。

Claims

【特許請求の範囲】１培養容器を複数個配列可能なトレーを上下方
向の複数段に収納可能な複数の収納棚と、これら
複数の収納棚を一定軌道に沿つて公転させるため
の収納棚回転装置とを備えた回転棚装置と、上記
収納棚内のトレーの上方に設けられトレー内の植
物を照明するための照明装置と、上記収納棚に上
記トレーを自動的に入出庫するための自動入出庫
装置と、上記培養容器に植物組織を接種したり苗
植をしたり等各種作業を行うための作業場と上記
入出庫装置との間に設けられた搬送コンベアとか
らなる植物生産システム。２上記培養容器に培養液を供給するための培養
液供給装置を備えたことを特徴とする特許請求の
範囲第１項記載の植物生産システム。