JPH04225158A - 無機陰イオンの分析方法および分析装置 - Google Patents

無機陰イオンの分析方法および分析装置

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JPH04225158A
JPH04225158A JP40844890A JP40844890A JPH04225158A JP H04225158 A JPH04225158 A JP H04225158A JP 40844890 A JP40844890 A JP 40844890A JP 40844890 A JP40844890 A JP 40844890A JP H04225158 A JPH04225158 A JP H04225158A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体クロマトグラフィ
ーにより、生体試料中の無機陰イオンを分析する方法お
よび分析装置に関し、特に、除タンパク処理を自動化し
得る構成を備えた分析方法および分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、液体クロマトグラフィーを利
用して生体試料中の無機陰イオンを分析する方法として
、イオンクロマトグラフィーを利用した分析方法が知ら
れている。もっとも、生体試料中のイオンを測定対象と
するイオンクロマトグラフィーについての報告はさほど
多くはなかった。「イオンクロマトグラフィー」(機器
分析実技シリーズ  日本分析化学会編、共立出版  
第204−205頁(1988))には、試料として血
清を用いた陰イオン測定例が挙げられている。この測定
法では、アセトニトリルによって血清試料を除タンパク
し、しかる後、試料中に含まれている過剰の塩素イオン
を除去するための処理を施し、注入試料として用意して
いる。そして、陰イオン分析カラムを用い、電気伝導度
計により陰イオンを検出している。この測定法では、溶
出順に、亜硝酸イオン、硝酸イオン、リン酸イオンおよ
び硫酸イオンの測定が可能である。
【0003】上記のように、試料が血清等の生体試料の
場合には、予め除タンパク処理を施さねばならない。さ
もないと、生体試料中には多くのタンパク質が含有され
ているため、そのままカラムに注入すると、タンパク質
がカラムに不可逆的に吸着し、カラムを劣化させるから
である。従って、生体試料の分析にあたっては、上記の
ように予め除タンパク処理を施し、該除タンパク処理が
施された試料をカラムに注入しなければならない。除タ
ンパク処理としては、過塩素酸もしくはトリクロロ酢酸
のような酸、又はエタノールもしくはアセトニトリルの
ような有機溶媒を試料に添加し、タンパク質を変性させ
、遠心分離により変性されたタンパク質を除去し、上澄
みを注入試料として用いる方法が一般的である。しかし
ながら、これらの除タンパク処理では、添加された酸に
由来する妨害ピークを発生させたり、あるいはリン酸イ
オンやカルシウムイオン等が試料中に沈澱したりすると
いった問題があった。
【0004】そこで、上記のような除タンパク処理に基
づく問題を解決するものとして、近年、限外濾過膜を用
いた除タンパク法が行われている。最近では、ディスポ
ーザブル型の限外濾過器も市販されており、シリンジ加
圧タイプと遠心タイプの2つの形式のものが存在する。 このような限外濾過膜を用いた除タンパク法によれば、
酸や有機溶媒を用いた除タンパク処理で問題となってい
た点を改善することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、限外濾
過膜を用いて除タンパク処理を行う場合、処理にかなり
の時間がかかり、かつコストがかなり高くつくといった
問題があった。また、酸や有機溶媒による除タンパク処
理、並びに限外濾過膜による除タンパク処理の何れにお
いても、一般に分析時間が非常に長くなり、分析を自動
化することが難しく、測定の再現性も十分でないといっ
た問題もあった。
【0006】よって、本発明の目的は、生体試料をその
まま液体クロマトグラフィーに注入することを可能とし
、除タンパク処理の自動化を図ることにより短時間で分
析を行うことができ、さらに再現性に優れた無機陰イオ
ンの分析方法および分析装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願の第1発明は、液体
クロマトグラフィーにより生体試料中の無機陰イオンを
分析する方法であって、除タンパク用移動相によりタン
パク質保持カラムに試料中の無機陰イオンを保持させる
ことなく、該生体試料中のタンパク質成分を保持させ、
試料中の無機陰イオンをタンパク質カラムよりも下流側
に配置された陰イオン保持カラムに保持させる工程と、
分析用移動相により、陰イオン保持カラムから無機陰イ
オンを脱着させて陰イオン分析カラムに導き、該無機陰
イオンを陰イオン分析カラムで分離する工程とを備える
【0008】また、本願の第2発明は、上記第1発明を
実施するための分析装置であり、第1移動相送液手段、
流路切換手段、陰イオン分析カラムおよび検出手段がこ
の順序で直列に接続されてなる第1流路と、第2移動相
送液手段、試料注入手段およびタンパク質保持カラムが
この順序で直列に接続されており、かつ前記流路切換手
段に下流側が接続された第2流路と、前記流路切換手段
に入口側および出口側が接続された陰イオン保持カラム
とを備え、流路切換手段が、陰イオン保持カラムを第2
流路の下流端に接続した状態と、陰イオン保持カラムを
第1流路に接続した状態とを切り換え得るように構成さ
れているものである。
【0009】
【作用】本発明の分析方法では、生体試料がタンパク質
保持カラムにそのままの状態で導かれ、該タンパク質保
持カラムにおいて試料中の無機陰イオンは保持されるこ
となく、タンパク質が保持される。タンパク質保持カラ
ムに保持されなかった無機陰イオンを含む試料は、陰イ
オン保持カラムに保持される。他方、分析用移動相によ
り該陰イオン保持カラムから無機陰イオンが脱着され、
陰イオン分析カラムに導かれて、該陰イオン分析カラム
で無機陰イオンが分離される。即ち、本発明では、除タ
ンパク処理は、上記タンパク質保持カラムで行われるた
め、分析に先立って予め生体試料を除タンパク処理する
必要がない。また、限外濾過膜を用いた従来の除タンパ
ク法のように、処理に長時間を要せず、また比較的高価
なディスポーザブル型の製品を使用する必要もない。
【0010】すなわち、本発明の分析方法および装置は
、従来の生体試料中の無機陰イオンの分析方法および装
置において種々の問題を引き起こしていた除タンパク処
理を、タンパク質保持カラムを用いて自動化することに
より解決したことに、一つの特徴を有する。また、本発
明の分析装置では、生体試料中からタンパク質を除去す
るにあたっては、タンパク質保持カラムでタンパク質を
保持させ、無機陰イオンについては陰イオン保持カラム
に保持させ、しかる後、流路切換手段を切り換えること
により陰イオン保持カラムに吸着されていた無機陰イオ
ンを分析用移動相により脱着し、陰イオン分析カラムに
導くことが可能とされている。従って、流路切換手段に
より陰イオン保持カラムを第1流路に接続して無機陰イ
オンの分離および分析を行っている間に、第2流路に接
続されたタンパク質保持カラムを再生することができる
。よって、生体試料中の無機陰イオンの分析時間を大幅
に短縮することができると共に、分析系全体を自動化す
ることも容易である。
【0011】以下、本発明の分析方法および装置を、図
1を参照して、より具体的に説明する。図1は、本発明
の分析方法および装置の概略を説明するための概略構成
図である。第1流路Aは、第1移動相送液手段1、流路
切換手段2、陰イオン分析カラム3および検出手段4を
直列に接続することにより構成されている。また、第2
流路Bは、第2移動相送液手段5、試料注入手段6およ
びタンパク質保持カラム7を直列に接続することにより
構成されており、その下流端が流路切換手段2に接続さ
れている。さらに、流路切換手段2には、陰イオン保持
カラム8が接続されている。
【0012】流路切換手段2は、第2流路Bに陰イオン
保持カラム8を接続した状態、すなわち図1の流路a−
陰イオン保持カラム8−流路cを接続した状態と、第1
流路Aに陰イオン保持カラム8を接続した状態、すなわ
ち陰イオン保持カラム8を流路d,e間に接続した状態
とを切り換え得るように構成されている。次に、図1を
参照しつつ本発明の分析方法を説明する。
【0013】試料の注入 流路切換手段2による接続状態を、陰イオン保持カラム
8が第2流路Bに接続された状態とする。すなわち、流
路a−陰イオン保持カラム8−流路cを接続した状態と
する。この状態で、第2移動相送液手段5より除タンパ
ク用移動相を送液し、試料注入手段6から試料を第2流
路Bに注入する。
【0014】除タンパク処理 第2流路Bに注入された試料を、タンパク質保持カラム
7に導き、該タンパク質保持カラム7において試料中の
タンパク質を保持させる。この場合、試料中の無機陰イ
オンはタンパク質保持カラム7に保持されることなく、
陰イオン保持カラム8に導かれ、該陰イオン保持カラム
8に保持される。
【0015】無機陰イオンの分離 次に、流路切換手段2の接続状態を切り換え、陰イオン
保持カラム8を第1流路Aに接続する。すなわち、流路
d−陰イオン保持カラム8−流路eが接続された状態と
する。そして、第1移動相送液手段1により、分析用移
動相を送液し、陰イオン保持カラム8から無機陰イオン
を脱着し、陰イオン分析カラム3に導き、該陰イオン分
析カラム3において各陰イオンに分離する。
【0016】タンパク質保持カラムの洗浄および再生上
記無機陰イオンの分離工程と並行して、第2移動相送液
手段5によって洗浄用移動相を送液し、それによってタ
ンパク質保持カラム7に保持されているタンパク質を溶
出させる。洗浄終了後、タンパク質保持カラム7の再生
を行うために、第2移動相送液手段5により送液する移
動相を、除タンパク用移動相に切り換える。
【0017】次測定の準備 タンパク質保持カラム7の再生終了後、流路切換手段2
の接続状態を陰イオン保持カラム8が第2流路Bに接続
されるように切り換える。上記のように、本発明の分析
方法では、流路切換手段2を切り換えることにより、陰
イオン保持カラム8が第2流路Bに接続された状態と、
第1流路Aに接続された状態とを切り換えることができ
、それによって無機陰イオンの分離工程を実施しつつ、
次測定の試料注入工程および除タンパク処理工程を同時
に実施することができる。従って、多数の生体試料を順
次測定する場合、1検体あたりの分析時間を大幅に短縮
することができる。
【0018】本発明の分析方法および分析装置において
用いられるタンパク質保持カラム7の充填剤としては、
試料中に含まれるタンパク質を保持することができ、か
つ無機陰イオンを殆ど保持しない充填剤であれば任意の
ものを用いることができる。このような充填剤の例とし
ては、ヒドロキシアパタイトを挙げることができる。ヒ
ドロキシアパタイトは、歯や骨の無機成分と同じ化学組
成を有し、生体親和性に優れた材料として知られており
、クロマトグラフィー用の充填剤としては、医学や生化
学分野でタンパク質、核酸、酵素等の高分子物質の分離
や精製に使用されている。本発明で用い得るヒドロキシ
アパタイトについては、比表面積、細孔分布およびカル
シウムとリン酸の比(Ca/P比)等は特に問わないが
、生体試料の不可逆的吸着がなく、カラム化したときに
通液できる形状や粒径および通液したときにつぶれない
程度の機械的強度を有するものを用いることが必要であ
る。陰イオン分析カラム3の充填剤としては、無機陰イ
オンを分離できる充填剤であれば任意のものを用いるこ
とができる。たとえば、官能基として第4級アンモニウ
ム基が導入されたイオン交換体を挙げることができる。 具体的には、イオンクロマトグラフィー用陰イオン分析
用カラムとして、種々のメーカーから市販されているも
のを用いることができる。
【0019】陰イオン保持カラム8の充填剤としては、
上記陰イオン分析カラム3の充填剤と同一の充填剤、あ
るいは陰イオン分析カラム3で用いた充填剤よりも保持
力が弱い充填剤を用いればよい。検出手段4としては、
測定対象物質である各種無機陰イオンを検出できるもの
を適宜選択することができる。イオンクロマトグラフィ
ーでは、電気伝導度検出器を使用するのが一般的である
。無機陰イオンのうち、亜硝酸イオンや硝酸イオンのよ
うに紫外吸収を有するものを分析する場合には、紫外吸
光度検出器を使用することも可能である。
【0020】除タンパク用移動相としては、タンパク質
保持カラム7においてタンパク質だけを保持させ、無機
陰イオンを保持させないものを用いることが必要である
。例えば、タンパク質保持カラム7としてヒドロキシア
パタイトを充填したカラムを使用する場合には、濃度が
10mM以下のリン酸緩衝液あるいは脱イオン水が用い
られ、洗浄用移動相としては、タンパク質保持カラムに
保持されているタンパク質を溶出し得るものを用いるこ
とが必要である。例えば、濃度が100mM以上、60
0mM以下のリン酸緩衝液が用いられる。
【0021】分析用移動相としては、陰イオン保持カラ
ム8に保持されている無機陰イオンを溶出することがで
き、陰イオン分析カラム3で各陰イオンに分離できるも
のが用いられる。例えば濃度が0.1mM以上、50m
M以下の緩衝液が用いられる。
【0022】
【実施例の説明】図2は、本発明の一実施例の無機陰イ
オン分析装置を示す構成図である。図2において、第1
流路Aには、分析用移動相11が貯留された移動相容器
11aおよび送液ポンプ12からなる第1移動相送液手
段、流路切換手段としての高圧流路切換バルブ13、陰
イオン分析カラム14並びに検出器15がこの順序で直
列に接続されている。また、第2流路Bの基端部には低
圧流路切換バルブ16が接続されている。低圧流路切換
バルブ16には、除タンパク用移動相17またはタンパ
ク質脱着(洗浄)用移動相18が供給されるように、移
動相容器17a,18aが接続されている。低圧流路切
換バルブ16の下流側には送液ポンプ19が接続されて
いる。除タンパク用移動相17、移動相容器17a、タ
ンパク質脱着用移動相18、移動相容器18a、低圧流
路切換バルブ16および送液ポンプ19により第2移動
相送液手段が構成されている。送液ポンプ19の下流側
には、試料注入手段としてのインジェクター20が接続
されている。インジェクター20の下流側には、タンパ
ク質保持カラムとしてのヒドロキシアパタイト充填カラ
ム21が接続されており、該ヒドロキシアパタイト充填
カラム21の下流側は、高圧流路切換バルブ13に接続
されている。
【0023】また、陰イオン保持カラム22が高圧流路
切換バルブ13のポートh,k間に接続されている。高
圧流路切換バルブ13は、六方バルブで構成されており
、上記ヒドロキシアパタイト充填カラム21の出口側が
、該六方バルブのポートgに接続されている。また、第
1流路A中の送液ポンプ12の下流側がポートiに、陰
イオン分析カラム14の入口側がポートjに接続されて
いる。上記高圧流路切換バルブ13の各ポートg〜l間
は、図示の実線で示す接続状態Iと、破線で示す接続状
態IIとに切換られるように構成されている。
【0024】なお、23はデータ処理器を示し、検出器
15で得られる検出量から測定値を計算するために設け
られている。また、図示しないコントローラーにより、
送液ポンプ12,19のオン・オフ、低圧流路切換バル
ブ16の切り換え、インジェクター20の動作、高圧流
路切換バルブ13の切り換え、検出器15の動作等が制
御される。
【0025】次に、図2に示した実施例の分析装置を用
いて行った具体的な実験例につき説明する。使用した各
装置は以下の通りである。   送液ポンプ12,19…島津製作所製LC−9A 
 インジェクター20  …島津製作所製SIL−6B
  検出器15          …島津製作所製、
紫外吸光度検出器(SPD−6AV)  低圧流路切換
バルプ16…積水化学工業社製SGR−720  高圧
流路切換バルブ13…島津製作所製FCV−2AH  
データ処理器23      …島津製作所製C−R3
A  コントローラー        …島津製作所製
SCL−6B  ヒドロキシアパタイト充填カラム21
                        …
三井東圧化学社製ヒドロキシアパタイト充填カラム  
                        H
CA−Column  A−4007,(カラム径  
                        4
.0mm×長さ75mm)  陰イオン分析カラム14
…日本ミリポア社製IC−Pak  Anion  陰
イオン保持カラム22…東ソー社製IC−Conc−A
(イオン交換基は第                
          4級アンモニウム基)また、使用
した移動相は、以下の通りである。
【0026】   除タンパク用移動相17…脱イオン水(比抵抗16
MΩ−cm)  タンパク質脱着(洗浄)用移動相18
                        …
300mMリン酸カリウム緩衝液(pH6.8)  分
析用移動相11…2mMリン酸カリウム緩衝液(pH7
.8)また、上記各移動相の送液速度は、以下の通りと
した。 分析用移動相11については1.2ml/分、除タンパ
ク用移動相17については1.0ml/分、タンパク質
脱着用移動相18については1.0ml/分とした。
【0027】測定にあたっては、高圧流路切換バルブ1
3の接続状態および送液ポンプ19で送液する第2移動
相の種類を下記の表1に示すように時間と共に切り換え
た。
【0028】
【表1】
【0029】測定に際しては、先ず亜硝酸イオン濃度が
5ppmおよび硝酸イオン濃度が5ppmの標準試料を
用意し、波長を220nm、注入量を10μlとして上
記条件で測定した。検量線は一点検量線法(ピーク面積
値で計算)により作成した。結果を、図3に示す。次に
、生体試料を用いた実施例を説明する。 実施例 健常人の血液を、分離剤入り真空採血管(積水化学工業
社製、インセパックSI−0706S)を用いて採血し
、凝固後、遠心分離し血清を得た。得られた血清のうち
、200μlを試料瓶に採取し、インジェクター20に
セットした。次に、標準試料を測定した場合と同一の測
定条件に従って測定を行った。なお、血清試料の注入量
は10μlとした。結果を、図4に示す。 比較例1 実施例1で用いた血清と、脱イオン水とを容量比で1対
1の割合で混合し、混合試料1mlを限外濾過膜(ミリ
ポア社製、モルカットII、LGC分画分子量1万)に
より除タンパク処理した。濾過液0.5mlを得るのに
17分を要した。次に、この濾過液を試料として注入量
を20μlに設定して、実施例1と同様に測定を行った
。 結果を、図5に示す。
【0030】実施例1および比較例1では、実質的には
、同じ量の血清を注入したことになるが、図4および図
5の結果の比較から明らかなように、亜硝酸イオンおよ
び硝酸イオンの2つピークがいずれにおいても同じよう
に分離されていることが分かる。従って、実施例1によ
れば、予め別工程により除タンパク処理を行わずとも、
血清試料中の硝酸イオンおよび亜硝酸イオンを正確に測
定し得ることが分かる。
【0031】
【発明の効果】以上のように、本発明の無機陰イオン分
析方法および装置によれば、タンパク質保持カラムにお
いてタンパク質が除去されるため、生体試料を予め別途
の工程で除タンパク処理を行う必要がない。すなわち、
除タンパク処理の自動化を図ることができる。
【0032】よって、従来の限外濾過法による除タンパ
ク処理を用いた方法に比べて、極めて短時間でタンパク
質を除去することができ、ひいては分析方法全体に要す
る時間を大幅に短縮することができる。また、本発明の
分析装置では、陰イオン保持カラムの接続状態を、流路
切換手段で切り換えることにより、陰イオン保持カラム
における無機陰イオンの検出と並行してタンパク質保持
カラムの再生を行うことができるため、連続測定の際の
測定時間を大幅に短縮することができると共に、分析方
法の自動化も容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無機陰イオン分析方法および装置の概
略を説明するための概略構成図である。
【図2】実施例の無機陰イオンの分析装置の構成図であ
る。
【図3】標準試料のクロマトグラムを示す図である。
【図4】実施例1で亜硝酸イオンおよび硝酸イオンを分
析した場合のクロマトグラムを示す図である。
【図5】比較例1において亜硝酸イオンおよび硝酸イオ
ンを分析した場合のクロマトグラムを示す図である。
【符号の説明】
1  …  第1移動相送液手段 2  …  流路切換手段 3  …  陰イオン分析カラム 4  …  検出手段 5  …  第2移動相送液手段 6  …  試料注入手段 7  …  タンパク質保持カラム 8  …  陰イオン保持カラム A  …  第1流路 B  …  第2流路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  液体クロマトグラフィーによって、生
    体試料中の無機陰イオンを分析する方法であって、除タ
    ンパク用移動相により試料中の無機陰イオンを保持させ
    ることなく試料中のタンパク質成分をタンパク質保持カ
    ラムに保持させ、試料中の無機陰イオンをタンパク質保
    持カラムよりも下流に配置された陰イオン保持カラムに
    保持させる工程と、分析用移動相により、陰イオン保持
    カラムから無機陰イオンを脱着させて陰イオン分析カラ
    ムに導き、該陰イオン分析カラムで無機陰イオンを分離
    する工程とを備えることを特徴とする無機陰イオンの分
    析方法。
  2. 【請求項2】  第1移動相送液手段、流路切換手段、
    陰イオン分析カラムおよび検出手段がこの順序で直列に
    接続された第1流路と、第2移動相送液手段、試料注入
    手段およびタンパク質保持カラムが直列に接続されてお
    り、該タンパク質保持カラムの下流端が前記流路切換手
    段に接続された第2流路と、前記流路切換手段に入口側
    および出口側が接続された陰イオン保持カラムとを備え
    、前記流路切換手段が、前記陰イオン保持カラムを第2
    流路の下流端に接続した状態と、前記陰イオン保持カラ
    ムを第1流路に接続した状態とを切り換え得るように構
    成されていることを特徴とする無機陰イオン分析装置。
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