JPH04222703A - 弾性舗装体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、陸上競技や球技を行
なう施設、ゴルフ場歩径路あるいはジョギングコース等
に最適な弾性舗装体に関し、特に詳しく言うと、この弾
性舗装体を粒径の異なる弾性粒体で構成して、強度や耐
摩耗性を損なうことなく安価に提供できるようにした弾
性舗装体に関する。

【０００２】

【従来の技術】コンクリートやエポキシ樹脂、ラテック
スセメント、アスファルトコンクリート等で作られたい
わゆる硬い床上での運動は、足関節や膝関節等下肢障害
が起こり得るため、天然芝生や土が見直されている、し
かしながら、これらは保守が大変である。そこでゴムや
コルクあるいは弾性合成樹脂等を小塊あるいは粒状にし
た弾性粒体を主体として、これらをポリウレタン樹脂等
のバインダで空隙を持たせるように結合した弾性舗装体
が提供され、屋外運動競技場はもとより屋内運動競技場
の床材としても広く使用されている。

【０００３】このような弾性舗装体の上には人や車等の
通行があり、それに耐えられるように強度や耐摩耗性を
上げなければならず、そのため弾性粒体はその粒径が３
ｍｍ以下のものを主体にしている。このように小さい粒
径の弾性粒体を使用することにより粒体同志の接触もよ
く全体としての密度も高くなる。更にバインダを混入す
ることで、ゴルフシューズ等のスパイクにも耐えられる
強度を持たせることができ、仕上げも平滑となり易い。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
ゴムチップのような弾性粒体は、通常古タイヤをカッタ
ー粉砕等により３ｍｍ以下の粒径に粉砕したものを使用
しているが、まずタイヤを適当な大きさに切断し、次い
で一次、二次というように複数回の粉砕工程を経て所望
の粒径にしており、加工に時間がかかり、ゴムチップの
コストを上げている。一般に、３ｍｍ以下の粒径のゴム
チップの価格を１００とすると、それより粒径の大きい
例えば３から６ｍｍのゴムチップの価格は６０と言われ
ている。現場施工の場合、このように高価なゴムチップ
を厚さ１５ｍｍ程度敷き詰めている。また工場生産型の
弾性舗装体の場合も厚さ１５ｍｍ、２５ｍｍと厚いもの
をインターロキングブロック状にしたり、シート状にし
ている。特にインターロキングブロック状の場合は、あ
る程度弾性舗装体に重量がないと置き敷き施工ができな
いため、２５ｍｍもの厚みとなっている。厚さ１５ｍｍ
の場合には下地層に接着剤で貼付る工法が採用されてい
る。このようにゴムチップを厚く形成することは材料費
が高価になり、安価に提供できず、また接着剤で下地層
に貼着した場合、その補修や張替等の作業がしにくいと
いう欠点が生じてしまう。

【０００５】この発明の目的は、弾性粒体の価格はそれ
らの粒径が大きい程安価になることに着目し、この利点
を活用して従来と同等な強度や耐摩耗性を有する弾性舗
装体を安価に提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明は、少なくとも
ゴム等の弾性粒体を所定の厚みに設けた弾性舗装体にお
いて、この弾性舗装体は弾性粒体の平均粒径が０．５か
ら３．０ｍｍ内にある上層部と、弾性粒体の平均粒径が
３ｍｍ以上の下層部とから構成されていることを特徴と
するものである。

【０００７】

【作用】上層部は従来と同様な粒径の弾性粒体が用いら
れるので、従来と同様な強度や耐摩耗性を持たせること
ができ、下層部は加工時間が短く安価に手に入れること
ができる大径の弾性粒体で構成されているので、弾性舗
装体全体としては安価に提供することができる。また大
径の弾性粒体により空隙率を大きくすることができるの
で、断熱効果を高めることができ、逆に下層部を弾性粒
体と金属粒体の混合物で構成すれば熱伝導率が高くなり
、床暖房等に好適な弾性舗装体が提供できる。

【０００８】

【実施例】以下、この発明を図面に示す実施例について
説明する。各実施例を通して同じ構成要素には同一参照
番号を付して、その詳細な説明は省略する。

【０００９】まず、図１に示す第１実施例について説明
すると、弾性舗装体１は平均粒径が０．５から３．０ｍ
ｍ内の天然ゴム、合成ゴムあるいはポリウレタン樹脂等
の弾性体をチップ状に粉砕して作られた第１弾性粒体２
で構成された上層部３と、平均粒径が３ｍｍ以上の第１
弾性粒体２と同様な材料で作られた第２弾性粒体４で構
成された下層部５とから構成されている。上層部３の層
厚は第１弾性粒体２の平均粒径より厚くなるように敷設
され、下層部５の層厚は第２弾性粒体４の平均粒径より
厚くなるように敷設される。したがって、上層部３は下
層部５よりその層厚は厚く敷設される。図示していない
が、各第１弾性粒体２と第２弾性粒体４はそれぞれ、ポ
リウレタン、ポリ塩化ビニル、エチレン酢酸ビニル、ポ
リプロピレン、ポリエチレン、天然あるいは合成ゴムラ
テックス、アクリルエマルジョン等の高分子樹脂のバイ
ンダで固着されている。

【００１０】今、上層部３の第１弾性粒体２を平均粒径
が０．５から３．０ｍｍ内の古タイヤゴムチップで構成
し、下層部５の第２弾性粒体４を平均粒径が３から６ｍ
ｍ内の古タイヤゴムチップで構成し、一液性のポリウレ
タンバインダでこれら粒体を固着してそれらの破断強度
（Ｋｇ／平方ｃｍ）、破断時の伸び率（％）、および空
隙量（％）を測定したところ、上層部３はそれぞれ７〜
１０、４０〜７０、３０〜２５であったのに対し、下層
部５はそれぞれ５〜７、２５〜４０、４０〜３０であっ
た。なお、層厚はそれぞれ１０ｍｍ、１５ｍｍ、バイン
ダの混合比は粒体との重量比で２０％混合した。

【００１１】このように上層部３はその強度を７Ｋｇ／
平方ｃｍ以上に構成することができ、ゴルフシューズ等
のスパイクにも耐えることができる。一方、上層部３よ
りその層厚が厚い下層部５は平均粒径が３ｍｍ以上の第
２弾性粒体４で構成されているので、安価に材料を入手
でき、その結果弾性舗装体１の全体価格を低く押えるこ
とができる。第２弾性粒体４の平均粒径が大きいことに
より、下層部５内の空隙率も大きくなり、空気による断
熱性を向上させることができる。

【００１２】本発明は弾性舗装体１が上下２つの層で構
成されており、下層部５に種々の機能を持たせることが
できる。図２に示す第２実施例はこの見地に立ったもの
で、下層部５を第２弾性粒体４と、金属粒、砂あるいは
石等の付加粒体６との混合体で構成したものである。こ
の付加粒体６を加えることにより、下層部５の弾力性に
変化をつけることができ、所望の弾性力を付加粒体６の
種類や量を調整することで与えることができる。また、
これら層厚を大きくすることなく弾性舗装体１全体の重
量を重くすることができ、薄くても置き敷き施工用の弾
性舗装体として用いることができる。更に、付加粒体６
を熱伝導率の高い鉄、銅あるいはアルミニウム等の金属
体で構成すれば、熱伝導性の良好な弾性舗装体が得られ
、寒冷地の屋内競技場の床暖房用の床材としても使用で
きる。

【００１３】図３はこの発明の第３実施例として、上層
部３の表面にポリウレタン等の高分子樹脂の表層７を設
けたものである。この表層７は弾性舗装体１の上面を平
滑にすると同時に、競技用のトラックラインやフィール
ドラインを付けるのに有効である。なお、このような表
層を設けず、直接上層部３の第１弾性粒体２に塗装でラ
インを付けてもよいことは勿論である。

【００１４】

【発明の効果】以上のように、この発明の弾性舗装体は
弾性粒体の平均粒径が０．５から３．０ｍｍ内にある上
層部と、弾性粒体の平均粒径が３ｍｍ以上の下層部とか
ら構成されているので、上層部は従来と同様な強度や耐
摩耗性を持たせることができ、下層部は加工時間が短く
安価に手に入れることができる大径の弾性粒体で構成さ
れているので、弾性舗装体全体としては安価に提供する
ことができる。また大径の弾性粒体により空隙率を大き
くすることができるので、断熱効果を高めることができ
、逆に下層部を弾性粒体と金属粒体の混合物で構成すれ
ば熱伝導率が高くなり、床暖房等に好適な弾性舗装体と
いうように用途に応じて設計することが極めて容易であ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の第１実施例の要部を示す縦断面図で
ある。

【図２】この発明の第２実施例の要部を示す縦断面図で
ある。

【図３】この発明の第３実施例の要部を示す縦断面図で
ある。

【符号の説明】

１　　　　弾性舗装体 ２　　　　第１弾性粒体 ３　　　　上層部 ４　　　　第２弾性粒体 ５　　　　下層部 ６　　　　付加粒体 ７　　　　表層

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　少なくともゴム等の弾性粒体を所定の
   厚みに設けた弾性舗装体において、この弾性舗装体は前
   記弾性粒体の平均粒径が０．５から３．０ｍｍ内にある
   上層部と、前記弾性粒体の平均粒径が３ｍｍ以上の下層
   部とから構成されていることを特徴とする弾性舗装体。