JPH04222688A - 電解イオン水の生成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、水を電気分解して、
酸性イオン水と、アルカリ性イオン水とに分離する装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】水をアルカリ性イオン水と酸性イオン水
とに分離する装置は開発されている。アルカリ性イオン
水は、物を柔らかくする豊潤作用に加えて、溶解力や浸
透力に優れた特性を示す。酸性イオン水は、洗浄作用、
殺菌作用、漂白作用に優れた特性を示す。これ等の作用
が生かされて、アルカリ性イオン水は、飲料水、水割り
用の水、コヒーやお茶の水に使用されている。また、酸
性イオン水は、麺類のゆで水、豆類を煮炊きする水、果
物野菜の洗浄水、卵のゆで水、掃除水等に使用されてい
る。

【０００３】酸性イオン水とアルカリ性イオン水とは、
水の通路にプラス、マイナスの電極を設け、電極で水を
電気分解することによって得られる。即ち、プラス電極
には、水に含まれる塩素や硫黄等のマイナスイオンが電
気的に吸引され、マイナス電極には、水中に含まれるカ
ルシウムイオン、ナトリウムイオン、マグネシウムイオ
ンあるいはカリウムイオン等のプラスイオンが吸引され
る。この為、プラス電極の近傍から排水される水は、マ
イナスイオンを多く含む酸性イオン水となり、マイナス
電極の近傍から排水される水にはプラスイオンが多量に
含まれるアルカリ性イオン水となる。

【０００４】電解イオン水の生成装置は、大別すると、
連続流水式と汲置式のふたつの構造がある。連続流水式
の電解イオン水の生成装置は、水道の蛇口に連結して使
用する。この装置は、水道の蛇口に電解槽を連結し、電
解槽で水道水をアルカリ性イオン水と酸性イオン水とに
分離して別々の出口から排水する。このため、この方式
の装置は、蛇口を開くと、直ちにアルカリ性イオン水と
酸性イオン水とが排出されて便利に使用できる。汲置式
の電解イオン水の生成装置は、水をタンクに入れて酸性
イオン水とアルカリ性イオン水とに分離する。この装置
は、タンクを、素焼の隔壁で区画している。区画された
部分に、＋と−の電極を配設し、＋−の電極に通電して
アルカリ性イオン水と酸性イオン水とに分離する。＋極
が設けられた区画室は酸性イオン水となり、−極の区画
室はアルカリ性イオン水となる。この構造の装置は、装
置を水道の蛇口に接続しないで使用できるので、簡単に
設置できる特長がある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】連続流水式の電解イオ
ン水の生成装置は、蛇口を明けると直ちに連続して、ア
ルカリ性イオン水と酸性イオン水とが排水できるので、
便利に使用できる特長がある。しかしながら、この装置
は、水道の蛇口に水密に連結する必要があって、取付工
事に手間がかかる欠点がある。とくに、水道の蛇口の形
状が、多種多様な形状をしているので、総ての形状の蛇
口に連結するために、形状が異なる膨大な数のアタッチ
メントを必要とする。さらに、この構造の装置が原理的
に解決できない欠点は、水を電解槽を１回通過させて分
離するので、高濃度のアルカリ性イオン水と酸性イオン
水とに分離できないことである。分離されるイオン水の
濃度をできる限り高くするために、この構造の装置は大
容量の電源を使用している。通常の電解イオン水の生成
装置には、２００〜３００ＶＡもの大きなトランスを使
用している。

【０００６】汲置式の電解イオン水の生成装置は、水道
の蛇口に連結する必要がない。しかしながら、この装置
は、水を分離するのに著しく時間がかかる欠点がある。 それは、タンクに電極を設けて、蓄えた水をアルカリ性
イオン水と酸性イオン水とに分離して隔壁で分離するか
らである。このため、この装置は、タンクに水を入れた
後、直ちに飲むことができない欠点がある。また、この
方式の電解イオン水の生成装置は、水をアルカリ性イオ
ン水と酸性タンクとに分離した後、電源をオフにすると
、アルカリ性イオン水と酸性タンクの濃度が次第に低く
なる欠点がある。それは、＋イオンと−イオンとが隔壁
を透過して中和するからである。

【０００７】この発明は、従来のこれ等の欠点を解決す
ることを目的に開発されたもので、この発明の重要な目
的は、簡単に設置できると共に、小容量の電源を使用し
て、高濃度のアルカリ性イオン水が得られる電解イオン
水の生成装置を提供するにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明の電解イオン水
の生成装置は、前述の目的を達成するために、所定量の
水を蓄える貯水槽１と、貯水槽１の水を強制的に循環さ
せる循環ポンプ２と、貯水槽１の水が流入されて、水を
酸性イオン水とアルカリ性イオン水とに分離する電解槽
３と、電解槽３で分離された酸性イオン水が流入される
酸性タンク４とを備えている。循環ポンプ２は、水を貯
水槽１から電解槽３に送り、電解槽３で酸性イオン水が
分離されたアルカリ性イオン水は貯水槽１に還流される
。貯水槽１の水が複数回循環されて、アルカリ性イオン
水濃度が高くなるように構成されている。

【０００９】

【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。但し、以下に示す実施例は、この発明の技術思
想を具体化する為の電解イオン水の生成装置を例示すも
のであって、この発明の電解イオン水の生成装置は、構
成部品の材質、形状、構造、配置を下記の構造に特定す
るものでない。この発明の装置は、特許請求の範囲に記
載された範囲に基づいて種々の変更を加えることができ
る。さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解し易
いように、実施例に示される部材に対応する番号を、「
特許請求の範囲の欄」、「従来の課題を解決する為の手
段の欄」および「作用の欄」に示される部材に付記して
いる。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例
の部材に特定するものでは決してない。

【００１０】第１図に示す電解イオン水の生成装置は、
貯水槽１と、循環ポンプ２と、電解槽３と、酸性タンク
４とを備えている。

【００１１】貯水槽１は、例えば１〜１０リットルの水
を蓄えるとができる容量を有し、排出側は、循環ポンプ
２と浄水槽５を介して電解槽３に連結されている。浄水
槽５は、水を濾過して電解槽３に送る。浄水槽５は、内
部に活性炭、不織布、連続気泡の合成樹脂発泡体等の濾
材が充填されている。水は濾材を通過して清澄に濾過さ
れる。

【００１２】循環ポンプ２は、吸入側を浄水槽５に、排
出側を電解槽３に連結している。循環ポンプ２は、浄水
槽５を通過して清澄になった水を吸入して、電解槽３に
移送する。浄水槽５は、貯水槽１の水面センサー６とタ
イマー（図示せず）とで運転が制御される。循環ポンプ
２は、貯水槽１に一定レベル以上の水があり、また、貯
水槽１に水を入れた後一定時間運転されて、貯溜する水
を電解槽３に循環してアルカリ性イオン水とする。した
がって、水面センサー６は、貯水槽１内の水面が一定の
レベル以上で循環ポンプ２を運転する。タイマーは、貯
水槽１に水を充填し、運転スイッチ（図示せず）が押さ
れると、一定の時間は循環ポンプ２を運転させる。

【００１３】電解槽３は、第２図に示されている。この
図に示す電解槽３は、水を電解してプラスのイオンを含
むアルカリ性イオン水と、マイナスのイオンを含む酸性
イオン水とに分離する。電解槽３で電離された酸性イオ
ン水は酸性タンク４に供給され、アルカリ性イオン水は
貯水槽１に還流される。電解槽３の出力側は２分岐され
て、一方が貯水槽１に、他方は取出口１４に連結されて
いる。取出口１４は、例えば、蛇口のように開閉できる
弁１５が連結されている。循環ポンプ２を運転して弁１
５を開くと取出口１４からアルカリ性イオン水を取り出
すことができる。貯水槽１に十分に高い濃度のアルカリ
性イオン水が蓄えられている時には、取出口１４を開く
ときに、電極に電圧を印加する必要はない。貯水槽１の
アルカリ性イオン水濃度が低いときは、電極に電圧を印
加して、アルカリ性イオン水を取出口１４から排出する
。このように、電解槽３の排出側からアルカリ性イオン
水を取り出す装置は、弁を開いて循環ポンプ２を運転し
てアルカリ性イオン水を取り出すことができる。ただ、
この発明は、アルカリ性イオン水の取り出し構造をこの
状態に特定しない。貯水槽１に弁付のアルカリ性イオン
水の排出口（図示せず）を設けることもでき、また、貯
水槽の一部を開口して、開口部からアルカリ性イオン水
を汲み出すこともできる。

【００１４】電解槽３は、流入する水を酸性イオン水と
するプラス電極７と、アルカリ性イオン水とするマイナ
ス電極８を備えている。また、電解槽３は、電極で分離
された、アルカリ性イオン水と酸性イオン水とを排出す
る、アルカリ性イオン水排水路９および酸性イオン水排
水路１０に連結されている。マイナス電極８はケースに
兼用される。ケースは、ステンレス等、導電性と、耐腐
食性の金属でもって、水道水の圧力に耐える強度の円筒
タンク型に作られている。ケースは、下端に浄水槽５の
連結管１１を有し、上端にアルカリ性イオン水排水路９
と酸性イオン水排水路１０とを有する。

【００１５】プラス電極７は、円柱状に形成されて、ケ
ースの中心に設けられている。プラス電極７には、電気
分解時に、塩素イオン等のマイナスイオンが集まる。プ
ラス電極７は、塩素イオンに対して充分な耐腐食性の材
質が使用される。プラス電極７には、例えば、チタンの
表面が、二酸化イリジウムでコーティングされたものが
使用できる。プラス電極７は、両端が絶縁されてケース
の外部に突出している。ケースのプラス電極７の支持部
分は、非導電材（図示せず）が使用される。プラス電極
７とマイナス電極８とは、直流の電源１２に連結されて
いる。電源１２の出力電圧、即ち、両電極間の電圧は、
アルカリ性イオン水および酸性イオン水の流量、電極面
積、アルカリ性イオン水と酸性イオン水とに含まれる要
求イオン濃度とを考慮して決定する。通常、両電極間の
電圧は、１０〜１００ボルトの範囲に調整する。電解槽
３で電離されるイオンの含有量は、電極間の電流に比例
する。電極間の電流は、電圧にほぼ比例する。従って、
アルカリ性イオン水と酸性イオン水とに含まれるイオン
濃度は、電極間の電圧で調整できる。電極間の電圧を高
くすると、アルカリ性イオン水と酸性イオン水とに含ま
れるイオン濃度は高くなる。電極は、循環ポンプ２が運
転される状態で電源から電力が供給される。循環ポンプ
２の運転が停止されると、電極には電圧が印加されない
。

【００１６】プラス電極７とマイナス電極８であるケー
スとの間には、鎖線で示すように、多孔板１３を配設す
る。多孔板１３は、円筒状に形成され、プラス電極７と
マイナス電極８の近傍で分離された、酸性イオン水とア
ルカリ性イオン水とが混合するのを防止している。多孔
板１３の上端を閉塞する板材の中心にアルカリ性イオン
水排水路９を連結している。酸性イオン水排水路１０は
、ケースの外周部上端に開口されている。

【００１７】電解槽３から流出されるアルカリ性イオン
水と酸性イオン水とは、両方を同時に排出する。アルカ
リ性イオン水の流量は、酸性イオン水の流量の２〜１５
倍、好ましくは２．５〜５倍の範囲に調整される。それ
は、この種の装置が主としてアルカリ性イオン水を使用
するので、アルカリ性イオン水を何回も循環させて次第
に濃度を高く、言い替えるとｐＨを高くするからである
。

【００１８】酸性タンク４は、電解槽３で分離された酸
性イオン水を蓄える。酸性イオン水の流量はアルカリ性
イオン水の流量の数分の１に調整される。このため、酸
性タンク４は、貯水槽１よりも小さくできる。貯水槽１
と酸性タンク４とは、図示しないが、簡単に脱着できる
構造とする。脱着できる貯水槽１と酸性タンク４とは、
装置から外して水を補給し、また、溜った水を排水でき
る。

【００１９】

【発明の効果】この発明の電解イオン水の生成装置は、
連続流水式と汲置式の欠点を解消する。さらに、両方式
の特長に加えて、何れの方式でも実現できない特長を実
現する。すなわち、小型の電源を使用して、高濃度のア
ルカリ性イオン水が得られ、しかも、分離されたイオン
水濃度は、電源をオフにしても、高濃度に保持される特
長がある。この特長は、貯水槽と電解槽との間で、水を
何回も循環して、アルカリ性イオン水を分離するからで
ある。ちなみに、本発明者が実際に試作した装置は、貯
水槽の水を３回循環させて、アルカリ性イオン水のｐＨ
を９．５〜１０にできた。

【００２０】さらにこの発明の装置は、必要ならば水を
入れた後、直ちにアルカリ性イオン水を取り出すことも
出来る特長もある。それは、従来の汲置式装置のように
、タンクに電極を配設して、タンク全体の水をアルカリ
性イオン水と酸性イオン水とに分離するのではなく、貯
水槽の水を電解槽に流入させ、電解槽で連続的に水をア
ルカリ性イオン水と酸性イン水とに分離するからである
。貯水槽から電解槽に供給された水は、少しづつアルカ
リ性イオン水と酸性イオン水とに分離されるので、分離
されたアルカリ性イオン水を取り出すことによって、直
ちにアルカリ性イオン水を排水できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例を示す電解イオン水の生成
装置のブロック線図

【図２】第１図に示す電解イオン水の生成装置の電解槽
の一例を示す断面図

【符号の説明】

１　　　　貯水槽 ２　　　　循環ポンプ ３　　　　電解槽 ４　　　　酸性タンク ５　　　　浄水槽 ６　　　　水面センサー ７　　　　プラス電極 ８　　　　マイナス電極 ９　　　　アルカリ性イオン水排水路 １０　　　　酸性イオン水排水路 １１　　　　連結管 １２　　　　電源 １３　　　　多孔板 １４　　　　取出口 １５　　　　弁

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　所定量の水を蓄える貯水槽（１）と、
   貯水槽（１）の水を強制的に循環させる循環ポンプ（２
   ）と、貯水槽（１）の水が流入されて、水を酸性イオン
   水とアルカリ性イオン水とに分離する電解槽（３）と、
   電解槽（３）で分離された酸性イオン水が流入される酸
   性タンク（４）とを備え、循環ポンプ（２）が、水を貯
   水槽（１）から電解槽（３）に送り、電解槽（３）で分
   離された酸性イオン水が酸性タンク（４）に供給され、
   電解槽（１）で分離されたアルカリ性イオン水は貯水槽
   に還流され、貯水槽（１）の水を循環してアルカリ性イ
   オン水濃度を高くするように構成された電解イオン水の
   生成装置。
2. 【請求項２】　　所定量の水を蓄える貯水槽（１）と、
   貯水槽（１）の水を強制的に移送する循環ポンプ（２）
   と、循環ポンプ（２）によって貯水槽（１）の水が流入
   されて、水を酸性イオン水とアルカリ性イオン水とに分
   離する電解槽（３）と、電解槽（３）で分離された酸性
   イオン水が流入される酸性タンク（４）とを備え、電解
   槽（４）の排出側には、アルカリ性イオン水の取出口（
   １４）が設けられており、循環ポンプ（２）が、水を貯
   水槽（１）から電解槽（３）に送り、電解槽（３）で分
   離された酸性イオン水は酸性タンク（４）に蓄えられ、
   電解槽（３）で分離されたアルカリ性イオン水が取出口
   （１４）から排出され、取出口（１４）が閉塞された状
   態で、電解槽（１）で分離されたアルカリ性イオン水が
   貯水槽（１）に還流され、貯水槽（１）の水を循環して
   アルカリ性イオン水濃度を高くするように構成された電
   解イオン水の生成装置。