JPH0422114B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は周縁部に連続した軌道をもつ細長い形
の本体に回動自在な支柱を形成し、同本体の軌道
に動力装置を具えた懸垂型の走行体を移動自在に
連係してなり、その走行体の移動に伴なつて本体
を回転しながら移動できる様にした玩具を提供す
るものである。

〔従来の技術〕

従来の懸垂型の単軌道走行玩具は複数の軌道を
組み立て所定の範囲に単軌道の走行路を形成し、
同軌道に動力装置を具えた走行体を移動自在に装
設してなるものであつた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら上記従来型の懸垂型の単軌道走行
玩具は所定の範囲の単軌道の走行路を形成するた
めに数多くの軌道を用意して組み立てる必要があ
り、部品点数が多くなるとともに組み立てが面倒
で、コスト高となる等の欠点を有していた。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は上記従来型の欠点を除去するものであ
つて、周縁部に連続した軌道をもつ細長い形の本
体と、同本体の長手方向の端部付近に夫々両方向
に突設した支柱と、同支柱の端部に回動自在に装
設した脚部材と、同脚部材の下端に装設した前後
方向の倒れを防止する支持足を具え、かつ上記本
体の軌道には動力装置を具えた懸垂型の走行体を
移動自在に連係してなるものである。

〔作用〕

上記の構成において、本体の軌道に連係された
懸垂型の走行体は動力装置を具え、その動力によ
つて連続する軌道を連続的に走行させることがで
き、この移動に伴なつて本体に対する相対的な重
心位置が変わり、重力により同走行体を常に懸垂
した位置とする様に、本体の長手方向の端部付近
に夫々両方向に突設した二つの脚部材の支柱を交
互に支点として本体を回動させることができ、こ
の本体の回転動とともに本体自体を移動させるこ
とができる。

〔実施例〕

以下図に示す一実施例について本発明を説明す
ると、１は玩具の本体であつて、同本体１は合成
樹脂の成形等により周縁部に逆Ｔ型断面の連続し
た軌道２を具え、両端部に半円形の円弧状部３を
もつ細長い形に形成してなる。また同本体１の長
手方向の端部付近には夫々両方向に突設した支柱
４を突設し、同支柱４の端部には所定の長さの脚
部材５を回動自在に装設している。また同脚部材
５の下端には軸受けを形成し、夫々前後方向の倒
れを防止するための適当な長さの支持足６を装設
している。一方、上記本体の軌道２の下部には懸
垂する様に動力装置を具えた走行体７を移動自在
に連係している。

上記走行体７には軸受けを兼ねた枠体内に駆動
用モータ７１と、その出力軸に設けたピニオン７
２に噛合する平歯車７３と、同歯車７３と一体の
ピニオン７４に噛合する平歯車７５と、同歯車７
５と噛合する歯車７６等からなる動力伝達装置を
構成してなり、また上記枠体の上側には二つの保
持ローラ７７と一つの駆動ローラ７８を軸受け
し、これらの保持ローラ７７と駆動ローラ７８に
よつて軌道２を上下から挟み込む様に構成し、同
ローラ７８を上記歯車７６の軸に装設している。
また上記枠体の下部両側部には容器８を形成し、
同容器８内に上記モータ７１に対する電源用電池
を収容している。

なお上記軌道２にラツクを形成するとともに、
駆動ローラ７８に代えて同ラツクと噛合するビニ
オンを用いてもよい。

以上の様な構成により、スイツチを操作して上
記電池の電力を供給してモータ７１を回動する
と、これに連なる上記動力伝達装置の上記ローラ
７８が駆動され、走行体７は軌道２に沿つて移動
する。この走行体７の移動により、第２図ａの状
態からｂの様に走行体７が本体１の左側に位置す
ると、相対的に重心が移動するとともに、その重
力によつて同走行体７が常に本体１の下部に懸垂
される様に側辺の脚部材５の支柱４の回転軸を中
心に本体１が反時計方向に回動し、同図ｃの様に
他方の脚部材５が左側に位置して、さらに同図ａ
の状態となる。以後この動作を繰り返して走行体
７の移動と反対方向に本体１を回転させながら移
動させことができる。

なお上記枠体の一端にスイツチのレバー９を突
設するとともに、これと対向する位置の脚部材５
に係止片１０を突設することによつて、上記走行
体７の移動時に同係止片１０にレバー９を当接さ
せてスイツチを切り換えてモータ７１を停止さ
せ、本体１が直立した状態で静止させることがで
きる。この様に本体１を直立させた状態において
は、上方に位置する脚部が腕部として見立てら
れ、直立したロボツト玩具の様な形態とすること
ができる。

〔発明の効果〕

以上の様に周縁部に連続した軌道をもつ細長い
形の本体の端部付近に夫々両方向に突設した支柱
と、その端部に回動自在に装設し、前後方向の倒
れを防止する支持足を具えた脚部材を設け、かつ
上記軌道には動力装置を具えた懸垂型の走行体を
移動自在に連係することによつて、同走行体の移
動により相対的な重心位置の移動とともに重力に
より走行体を常に軌道の下に懸垂した形として、
同本体を回転移動させることができる。またこの
本体の回転移動に伴なつて、上記走行体にたいし
て常に走行方向に連続した軌道が確保される形と
なり、同走行体を懸垂した形で軌道に沿つて連続
的に移動させることができる。これによつて従来
型の懸垂型の単軌道走行玩具の様に所定の範囲の
単軌道の走行路を形成するための数多くの軌道を
用意する必要がなく、部品点数を少なくするとと
もに単体の玩具として容易に組立でき、コストを
低減することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す回転移動玩具
の斜視図、第２図は同じく回転状態の説明用の本
体の側面図、第３図は同じく懸垂型の走行体の要
部断面図、第４図は同じく回転移動玩具の要部側
面図である。 １…本体、２…軌道、４…支柱、５…脚部材、
６…支持足、７…走行体。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 以下の要件を備えたことを特徴とする回転移
   動玩具。 (イ) 長円形状の本体を有すること。 (ロ) この本体の周縁部に連続した無端状の軌道を
   有すること。 (ハ) この軌道を一定方向へ走行する走行体を有す
   ること。 (ニ) 前記長円形状の本体の長手方向の前部と後部
   の前記軌道の内側に、それぞれ当該本体の両側
   から水平方向に突設した支柱を有すること。 (ホ) これらの各支柱の端部に装設され、前記走行
   体の走行によつて前記本体が傾斜したときに
   は、自重により鉛直方向へ回動し得る脚部材を
   有すること。 (ヘ) この脚部材の下端へ装設され、前記本体の倒
   れを防止する支持足を有すること。 (ト) 前記本体は、走行体が前部へ移動したときに
   当該前部に位置する支柱を中心に回転するよう
   に構成されること。