JPH0422039B2 - - Google Patents

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JPH0422039B2
JPH0422039B2 JP60053019A JP5301985A JPH0422039B2 JP H0422039 B2 JPH0422039 B2 JP H0422039B2 JP 60053019 A JP60053019 A JP 60053019A JP 5301985 A JP5301985 A JP 5301985A JP H0422039 B2 JPH0422039 B2 JP H0422039B2
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film
circuit
heat
plastic film
substrate
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JP60053019A
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Shigemasa Nakano
Koichi Shimizu
Masayoshi Myashita
Yoshiaki Murakami
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Shinko Chemical Co Ltd
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Shinko Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (a) 産業上の利用分野 本発明は、回路が基板内に埋没してフラツトな
面となつた配線板、すなわち水平回路を有する配
線板を製造する方法に関するものである。
(b) 従来の技術 水平回路を有する配線板を製造する方法とし
て、従来次に述べるような方法が提案されてい
る。
第一の方法は、金属板上に形成した回路を絶縁
性樹脂で固化したあと、金属板を化学的エツチン
グにより除去することにより、回路を絶縁性樹脂
に付着させる方法である。
第二の方法は、金属板上に回路を形成したあ
と、この上に硬化時に還元性物質(ホルマリン)
および水を発生する熱硬化性樹脂を含浸させたプ
リプレグが少なくとも表面層に、また吸湿による
寸法変化の小さい熱硬化性樹脂を含浸させたプリ
プレグが中間層になるように積層し、加圧加熱し
て成形してから、成形基板から金属板を吸盤など
で吸引して分離する方法である(特公昭57−
11125号公報)。この場合、硬化時に還元性物質お
よび水を発生する熱硬化性樹脂を含浸させたプリ
プレグを表面層に配置する理由は、還元性物質お
よび水が、金属板の表面にできている酸化膜を除
去すると共にプリプレグ基板に転写した回路が金
属板に接着することを防ぐためである。
第三の方法は、金属板の表面に、印刷配線回路
の不要な部分のみに永久保護被覆を施し(この場
合金属板裏面はメツキが行なわれないように樹脂
コートを施す)、ついで下地金属の露出部に金属
メツキを施したあと、上記永久保護被覆の上から
プリプレグを積層したあと加熱加圧硬化させ、得
られた積層物から下地金属のみをエツチング又は
ピール剥離により除去する方法である(特開昭56
−135998号公報)。
第四の方法は、穿孔により回路パターンを形成
したパターンフイルムを離型フイルムに重ねてパ
ターンフイルムに金属銅を蒸着し、次いでパター
ンフイルムを外して離型フイルムに金属銅蒸着回
路を形成し、しかる後接着性の良好な高分子材料
を含浸させた布片にて形成せる基板を金属銅蒸着
回路に加熱加圧して被着するものである(特開昭
49−114778号公報)。
第五の方法は、金属箔または離型剤を塗布した
合成樹脂フイルム等の一時的基体上に絶縁材料に
よりパターンを形成する工程と、該絶縁皮膜の形
成されていない部分にスクリーン印刷等によりカ
ーボン・レジン糸の接点皮膜を形成する工程と、
上記各皮膜を導電性皮膜で相互に接続する工程
と、上記導電性皮膜を接着剤層を介して他の金属
板または樹脂積層板等の基板に接着する工程と、
上記一時的基体を機械的または化学的に除去して
平滑面を形成する工程とより成り、該平滑面上の
接点皮膜を接点部とするものである(特開昭54−
139064号公報)。
そして、この方法はカーボン・レジン糸の皮膜
によつて接点を形成することにより、摺動子の耐
摩耗性を向上したスイツチ回路板を提供せんとす
るものである。
(c) 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上記第一の方法は、金属板の除
去のためにエツチングを行なわなければならない
ため回路の電気的特性を損なう恐れがあり、又金
属板およびエツチング液が消費されるためコスト
的な面でも省資源の面でも不利となる。
次に上記第二の方法は、金属板の剥離又は除去
を容易にするために加熱加圧硬化時に縮合反応に
よりホルマリンおよび水を発生する材料を選択し
なければならないが、このような材料を用いると
作業環境を悪くするうえ、積層硬化物の耐熱寸法
安定性を低下させる恐れがある。
又上記第三の方法においては、金属板をピール
剥離により除去する場合は、金属との接着性の優
れたエポキシプリプレグを用いると金属板面にエ
ポキシ樹脂が部分的に残つたり、あるいは金属板
にメツキが残つたりして回路が完全に転写されな
い場合があり、又金属板をエツチングにより除去
する場合は、金属裏面にコートした樹脂コートを
除去する工程が必要となるため作業が煩雑にな
り、さらには金属板およびエツチング液が消費さ
れるという不利もある。
又上記第四の方法においては、フイルムに穿孔
によつてパターンを形成し、このパターンフイル
ムを離型フイルムに重ね、次いで、この積層フイ
ルムに金属銅を蒸着するために工程数が多くなつ
て生産コストが高くなり、しかもパターンフイル
ムは金属銅蒸着の際の熱によつて剥離するとカー
ルするために再使用が不可能でその都度廃棄する
必要があり、このため省資源化を実現する上で不
利である。又、金属銅の蒸着には複雑且つ高価な
設備を要する上、量産化に限界が生じ、この観点
からもコスト高になるなどの問題がある。
更に、上記第五の方法においては、金属箔が用
いられることがあり、このため、金属箔の除去の
ためにエツチングを行なわなければならないの
で、上記第一の方法と同様の問題がある。
又、この方法によると、導電性皮膜を接着剤層
を介して他の金属板または樹脂積層板等の基板に
接着するため基板が高価になる上、一時的基体と
の接着力が高く、このため当該基体に離型処理を
施す必要があり、工程数が多くなつてコスト高に
なるなどの問題がある。
ところで、最近、電気・電子機器の高性能高品
質化の要請は著しく、このため、それらに用いら
れる回路板も特に摺動寿命等の観点から表面平滑
性が一層優れたものが強く要求されたり、また回
路板の回路が一層正確に形成されたものが要求さ
れているが、上述の第一の方法〜第五の方法のも
のではいずれもこの要請に充分応えることができ
ないのである。
(d) 問題点を解決するための手段 上述の問題点は、金属板上に回路を形成し、こ
の金属板を最終的には剥離又はエツチングにより
除去することから発生するものである。
又、回路板の表面平滑性には先ず回路が形成さ
れる耐熱性プラスチツクスフイルムの表面粗さが
重大な影響を与えていること、更に回路板に一層
正確な回路を形成するには上記耐熱性プラスチツ
クスフイルムの熱収縮率が重大な影響を与える
が、従来の方法ではこの点について充分な検討が
なされていないのである。
そこで、本発明者は金属銅の蒸着法や金属板を
用いないで水平回路を有する回路板を工業的に有
利に製造し、しかも耐熱性プラスチツクスフイル
ムの表面粗さや熱収縮率を低下させて電気・電子
機器の高性能、高品質化の要請に応えるべく検討
を重ねた結果、本発明を完成するに至つたもので
ある。
即ち本発明の水平回路を有する配線板の製造方
法は、 下記耐熱性プラスチツクスフイルム面上に回路
形成用材料を用いて回路を印刷或いは金属メツキ
により形成する工程A、 回路を形成した耐熱性プラスチツクスフイルム
の回路形成面側に、加熱加圧により基板となる基
板用材料を重ね合わせた後、両者を加熱加圧して
一体化し、積層物を得る工程B、 得られた積層物から耐熱性プラスチツクスフイ
ルムを除去することにより、回路を基板に転写す
る工程C、 よりなることを特徴とするものである。
記 耐熱性プラスチツクスフイルムはポリエステル
フイルム、ポリイミドフイルム又はポリプロピレ
ンフイルムであり、且つその各々の表面粗さが
2μm以下であり、しかも上記ポリエステルフイル
ムの熱収縮率は温度150℃で30分間経過した後が
3%以下、また上記ポリイミドフイルムの熱収縮
率は温度220℃で30分間経過した後が3%以下、
更に上記ポリプロペレンフイルムの熱収縮率は温
度120℃で30分間経過後が3%以下のものである。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明においては、まず耐熱性プラスチツクス
フイルムの片面に回路形成用材料を用いて回路を
印刷或いは金属メツキにより形成する工程Aを実
施する。
耐熱性プラスチツクスフイルムとしては、ポリ
エステルフイルム又はポリイミドフイルムが好適
に用いられるが、更にポリプロピレンフイルムを
用いることができる。
これらのフイルムは耐熱性を有することが要求
される。耐熱性の程度は後述の工程Bにおける加
熱加圧に耐えうる程度であればよい。
又、これらの耐熱性プラスチツクスフイルムは
表面粗さが小さく平滑性が確保されていることが
必要であるが、その平滑の度合は、優れた水平回
路を有する配線板を得るという目的から、表面粗
さが2μm以下であり、しかも正確な回路板を形成
するために、上記ポリエステルフイルムの熱収縮
率は温度150℃で30分間経過した後が3%以下、
また上記ポリイミドフイルムの熱収縮率は温度
220℃で30分間経過した後が3%以下、更に上記
ポリプロピレンフイルムの熱収縮率は温度120℃
で30分間経過後が3%以下、のものであることを
要する。
回路形成材料を用いて耐熱性プラスチツクスフ
イルムの片面に回路を形成する方法としては、導
電塗料をスクリーン印刷などで印刷して所望のパ
ターン(回路)を形成させたり、さらに用途によ
つては所望のパターン(回路)の抵抗塗料を塗布
したあと、焼き付けて硬化させる方法が採用でき
る。
又金属メツキにより所望のパターン(回路)を
形成させる方法を採用できる。金属メツキとして
は、銅メツキ、ニツケルメツキ、金メツキ、銀メ
ツキ、ハンダメツキ等が挙げられる。この場合、
金属メツキにより所望のパターン(回路)を形成
には耐熱性プラスチツクスフイルム面上にパラジ
ウム塩等の触媒でパターンを形成し、これを無電
解メツキ浴槽に浸漬すれば良いのである。
本発明においては、次に、回路を形成したプラ
スチツクスフイルムの回路形成面側に、加熱加圧
により基板となる基板用材料を重ね合わせたあ
と、両者を加熱加圧して一体化し、積層物を得る
工程Bを実施する。
基板用材料としては、ガラスクロス、ガラスロ
ービング、ガラスマツト、紙などの補強材に硬化
剤を配合したエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル
樹脂、フエノール樹脂、シリコーン樹脂などの樹
脂を含浸させて乾燥し、半硬化状態(Bステージ
状態)にしたプリプレグが好適に用いられる。プ
リプレグは、その枚数を調整することにより所望
の基板厚みに変化させることが可能であり、プラ
スチツクスフイルム上に形成させた回路との密着
性の点でも優れている。
又基板用材料としては、不飽和ポリエステル樹
脂にガラス繊維、有機繊維等の補強材、炭酸カル
シウム、クレー、ケイソウ土、シリカ、石綿、三
酸化アンチモン、硫酸バリウム、マイカ、炭酸マ
グネシウム、水和アルミナ、塩化パラフインなど
の充填剤、ベンゾイルパーオキサイド、t―ブチ
ルパーベンゾエートなどの重合触媒、そのほか着
色剤、離型剤等を配合して混練したプリミツクス
も用いられる。
そのほか基板用材料としては、メラミン樹脂、
尿素樹脂、グアナミン樹脂、ジアリルフタレート
樹脂、フエノール樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬
化性樹脂に必要に応じ適当な副資材を配合したも
の、更にポリアミド、ポリカーボネート、ポリア
セタール樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ポリプロピ
レン、エチレン―ビニルアルコール共重合体、ポ
リスルホン、ポリフエニレンオキサイド、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリフエニレンサルフアイドなどの熱可塑
性樹脂に必要に応じ適当な副資材を配合したもの
も用いることができる。
プラスチツクスフイルムと基板用材料との好ま
しい組み合わせは、プラスチツクスフイルムが表
面粗さ2μm以下、150℃で30分間経過した後の熱
収縮率3%以下のポリエステルフイルムであり、
基板用材料が芳香族アミン系、酸無水物系又は三
フツ化ホウ素アミンコンプレツクス系の硬化剤を
硬化剤とするエポキシ樹脂組成物を含浸したガラ
スエポキシプリプレグ又は紙エポキシプリプレグ
である。
又、プラスチツクスフイルムと基板用材料との
特に好ましい組み合わせは、プラスチツクスフイ
ルムが表面粗さ2μm以下、220℃で30分間経過し
た後の熱収縮率3%以下のポリイミドフイルムで
あり、基板用材料が硬化剤の限定をしないエポキ
シ樹脂組成物を含浸したガラスエポキシプリプレ
グ、紙エポキシプリプレグ又はガラスポリイミド
プリプレグである。
上述したように、特定のプラスチツクスフイル
ムと特定の基板用材料を用いることにより、プラ
スチツクスフイルムの耐熱性が確保されて回路を
基板に転写する際、カール等の熱変形が生じず、
しかも表面の平滑度が良好でフラツトな水平回路
が得られるのであり、又、熱収縮率が低いプラス
チツクスフイルムを用いることによつて正確な回
路を形成することができるのである。
プラスチツクスフイルムの回路形成面側に、上
記のような基板用材料を重ね合わせて熱プレス等
の手段により加熱加圧すれば、両者は一体化して
積層物が得られる。プラスチツクスフイルム上の
回路形成面と基板用材料との間には若干の段差が
生じているが、基板用材料が熱硬化樹脂を用いた
ものであるときは加熱加圧初期において樹脂が流
動して空隙に樹脂が充填され、基板用材料が熱可
塑性樹脂を用いたものであるときは樹脂が軟化な
いし溶融して空隙が充填されるのであり、一方、
熱硬化性樹脂を用いたプリプレグ又はプリミツク
スを使用した場合には、当該樹脂が加熱され、硬
化するまでに樹脂が軟化流動して空隙が充填され
るので、いずれの場合も何等支障はない。
本発明においては最後に、上記で得られた積層
物からプラスチツクスフイルムを除去することに
より、回路を基板に転写する工程Cを実施する。
上述の積層物からのプラスチツクスフイルムの
除去は通常ピール剥離によつて行う。プラスチツ
クスフイルムは柔軟であり、又プラスチツクスフ
イルムと基板用材料の材質を適宜選択することに
より、形成回路の基板側に対する接着力ををプラ
スチツクスフイルム側よりも大きくすることがで
きるので、ピール剥離の場合でもこの剥離処理は
容易である。
又積層物からのプラスチツクスフイルムの除去
は、プラスチツクスフイルムを適当な有機溶剤や
無機溶剤で溶解することによつても達成できる。
この際溶剤をシヤワリングするようにすれば、溶
解に至らずとも膨潤脆化するだけでフイルムを完
全に除去することができる。なおプラスチツクス
フイルムの除去に溶解除去法を採用する場合は、
形成回路の基板およびプラスチツクスフイルムに
対する接着力は、どちらが強くても差し支えはな
い。
上記各工程を経ることにより目的とする水平回
路を有する配線板が得られる。
(e) 作用 本発明により得られた配線板は、上記構成を有
し、上述のように回路が完全に基板内に埋没され
てフラツトとなつた水平回路板であり、摺動性が
要求される用途に用いる配線板として特に有用で
ある。たとえばこの配線板を可変抵抗器用抵抗体
として用いた場合、刷子による摺動特性が優れて
いるので摺動寿命、摺動雑音防止性などが優れる
作用を有する。
又、本発明の方法によると、回路を形成するに
あたり、特に印刷或いは金属メツキにより回路を
形成するので特殊な装置をもちいることなく正確
で、しかも品質の安定した配線板を量産できる作
用を有するのである。
(f) 実施例 以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
第1図イ〜ホは実施例1の工程説明図、第2図
イ〜ヘは実施例2の工程説明図である。
各図において、1はプラスチツクスフイルム、
2a,2b,2c,2dはそれぞれ回路形成材料
としての導電塗料、抵抗塗料、金属メツキであ
り、2はそれらの回路形成材料により形成された
回路である。3a,3bはそれぞれ基板用材料と
してのプリプレグ、プリミツクスであり、3はそ
れらの基板用材料の加熱加圧により形成した基板
である。4は熱プレス装置、5はメツキレジスト
である。
実施例 1 表面粗さ1μm、150℃で30分間経過した後の熱
収縮率1.5%、厚さ0.05mmの二軸延伸ポリエチレ
ンテレフタレートフイルム1の片面に、スクリー
ン印刷法により導電塗料としての銀塗料2aを印
刷し(第1図イ)、さらにスクリーン印刷法によ
り抵抗塗料2bを印刷し(第1図ロ)、120℃で1
時間熱処理して回路2を形成させた。
ついで上記フイルム1上の回路2形成面側に、
ジアミノジフエニルスルホンを硬化剤とした厚さ
0.1mmのガラス基材エポキシプリプレグ3a10枚を
重ね(第1図ハ)、熱プレス装置4を用いて温度
160℃、圧力30Kg/cm2の条件下に10分間熱プレス
を行つた。その結果プリプレグ3aは硬化して基
板3となり、フイルム1、回路2、および基板3
が完全に一体となつた積層物が得られた(第1図
ニ)。
次にこの積層物からフイルム1をピール剥離し
たところ(第1図ホ)、フイルム1は容易に剥離
除去され、回路2が基板3に転写された厚さ0.9
mmの可変抵抗器用抵抗体が得られた。
この抵抗体は回路2が基板3内に埋没されてい
て表面が完全にフラツトになつていた。
実施例 2 表面粗さ1μm、220℃で30分間経過した後の熱
収縮率0.3%、厚さ0.05mmのポリイミドフイルム
1の片面に、スクリーン印刷によりアクリル樹脂
を主剤とするメツキレジスト(リストン
NO8000)5を0.025mmの厚さにコートし(第2図
イ)、150℃で1時間熱処理した。
ついでこのフイルム1の前記レジスト5コート
部以外の箇所をパラジウム塩で処理し、ついで、
無電解メツキ法により当該箇所に銅メツキ2cを
施した(第2図ロ)。
この後上記メツキレジスト5を水酸化ナトリウ
ムの5%水溶液で除去し、さらに水洗乾燥し、厚
み0.02mmの銅回路2を得た(第2図ハ)。
次にフイルム1上の銅メツキ2cによる回路2
面に、厚さ0.08mmのガラス基材プリプレグ3a11
枚を重ね(第2図ニ)、熱プレス装置4を用いて
温度180℃、圧力40Kg/cm2の条件下に90分間熱プ
レスを行つた結果、プリプレグ3aは硬化して基
板3となり、フイルム1、回路2および基板3が
一体となつた積層物が得られた(第2図ホ)。こ
の積層物を乾燥機中で220℃で15時間熱処理した。
次にこの積層物からフイルム1をピール剥離し
たところ(第2図ヘ)、フイルム1は容易に除去
され、メツキ回路2が基板3に転写された厚さ
0.8mmの配線板が得られた。
この配線板は回路2が基板3内に埋没されてい
て表面が完全にフラツトになつていた。
(g) 発明の効果 本発明は、金属板を用いることなく水平回路を
有する配線板を得るものであるため、従来の金属
板を用いる方法において、金属板の除去に際して
避けることのできない問題点、たとえば基板への
回路の転写の不完全、平滑性の阻害、使用する金
属板や基板形成材料の材質の制限、金属板および
エツチング液が消費されるためのコスト的な面お
よび省資源の面での不利などの問題点が一挙に解
消される。
特に、本発明においては、耐熱性プラスチツク
スフイルムの表面粗さが2μm以下と小さく表面平
滑性が優れているのでフラツトな水平回路が得ら
れるのであり、その結果、摺動寿命等が長くなる
のであり、しかも熱収縮率が低い耐熱性プラスチ
ツクスフイルムを使用しているので正確な回路を
形成できるのであり、従つて、電気・電子機器の
高性能高品質化の要請に充分応えることができる
のである。
又本発明の方法はプラスチツクスフイルムの表
面に回路を形成し、この回路を基板に転写するも
のであるところ、平滑性の高いプラスチツクスフ
イルムは入手が容易であり、しかも安価であるの
で、目的物である水平回路を有する配線板の平滑
性は良好で製品品質が優れていると同時に、製造
コストの低減が図られるので有利である。
しかもプラスチツクスフイルムは、金属板とは
異なり透明性のグレードを選択できるので、プラ
スチツクスフイルム剥離前の積層物の段階でプラ
スチツクスフイルム側から回路を透視することが
でき、製品チエツクが容易である。
さらには積層物からプラスチツクスフイルムを
除去しない形態で保存、輸送等に供すれば、プラ
スチツクスフイルムは保護フイルムの役割を果た
し、回路の損傷およびほこり等の付着が効果的に
防止されるという利点もある。
更に本発明は、印刷或いは金属メツキにより水
平回路を有する配線板を得るものであるため、高
価な設備を用いる必要がなく、しかも生産性が良
好で量産化を実現して製造コストの低下を図るこ
とができるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図イ〜ホは実施例1の工程説明図、第2図
イ〜ヘは実施例2の工程説明図である。 1…プラスチツクスフイルム、2…回路、2a
…導電塗料、2b…抵抗塗料、2c…金属メツ
キ、3…基板、3a…プリプレグ、4…熱プレス
装置、5…メツキレジスト。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記耐熱性プラスチツクスフイルム面上に回
    路形成用材料を用いて回路を印刷或いは金属メツ
    キにより形成する工程A、 回路を形成した耐熱性プラスチツクスフイルム
    の回路形成面側に、加熱加圧により基板となる基
    板用材料を重ね合わせた後、両者を加熱加圧して
    一体化し、積層物を得る工程B、 得られた積層物から耐熱性プラスチツクスフイ
    ルムを除去することにより、回路を基板に転写す
    る工程C、 よりなることを特徴とする水平回路を有する配線
    板の製造方法。 記 耐熱性プラスチツクスフイルムはポリエステル
    フイルム、ポリイミドフイルム又はポリプロピレ
    ンフイルムであり、且つその各々の表面粗さが
    2μm以下であり、しかも上記ポリエステルフイル
    ムの熱収縮率は温度150℃で30分間経過した後が
    3%以下、また上記ポリイミドフイルムの熱収縮
    率は温度220℃で30分間経過した後が3%以下、
    更に上記ポリプロピレンフイルムの熱収縮率は温
    度120℃で30分間経過後が3%以下、のものであ
    る。 2 基板用材料が、プリプレグ又はプリミツクス
    である特許請求の範囲第1項に記載の製造方法。 3 耐熱性プラスチツクスフイルムがポリエステ
    ルフイルムであり、基板用材料が、芳香族アミン
    系、酸無水物系又は三フツ化ホウ素アミンコンプ
    レツクス系を硬化剤とするエポキシ樹脂組成物を
    含浸したガラスエポキシプリプレグ又は紙エポキ
    シプリプレグである特許請求の範囲第1項又は第
    2項に記載の製造方法。 4 耐熱性プラスチツクスフイルムがポリイミド
    フイルムであり、基板用材料がエポキシ樹脂組成
    物を含浸したガラスエポキシプリプレグ、紙エポ
    キシプリプレグ又はガラスポリイミドプリプレグ
    である特許請求の範囲第1項又は第2項に記載の
    製造方法。
JP5301985A 1985-03-15 1985-03-15 水平回路を有する配線板の製造方法 Granted JPS61210691A (ja)

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