JPH04219643A - 光磁気ディスク - Google Patents

光磁気ディスク

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JPH04219643A
JPH04219643A JP3048082A JP4808291A JPH04219643A JP H04219643 A JPH04219643 A JP H04219643A JP 3048082 A JP3048082 A JP 3048082A JP 4808291 A JP4808291 A JP 4808291A JP H04219643 A JPH04219643 A JP H04219643A
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JP
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magneto
film
optical
recording film
chromium
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JP3048082A
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Klaus Dr Harth
クラウス、ハルト
Hartmut Hibst
ハルトムート、ヒブスト
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BASF SE
Original Assignee
BASF SE
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Publication date
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    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
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    • G11B11/10Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor using recording by magnetic means or other means for magnetisation or demagnetisation of a record carrier, e.g. light induced spin magnetisation; Demagnetisation by thermal or stress means in the presence or not of an orienting magnetic field
    • G11B11/105Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor using recording by magnetic means or other means for magnetisation or demagnetisation of a record carrier, e.g. light induced spin magnetisation; Demagnetisation by thermal or stress means in the presence or not of an orienting magnetic field using a beam of light or a magnetic field for recording by change of magnetisation and a beam of light for reproducing, i.e. magneto-optical, e.g. light-induced thermomagnetic recording, spin magnetisation recording, Kerr or Faraday effect reproducing
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    • G11B11/10586Record carriers characterised by the selection of the material or by the structure or form characterised by the selection of the material
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y10T428/12458All metal or with adjacent metals having composition, density, or hardness gradient

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくとも1個の光学
的に透明な、寸法安定性の基質および少なくとも1個の
クロム−含有ランタノイド/遷移金属合金からなる光磁
気記録膜を有する新規の光磁気ディスク、およびこの光
磁気ディスクの新規製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】既知の光磁気記録膜は、例えば単結晶ガ
ーネット膜(例えばイットリウム鉄ガーネット)、Mn
Biの多結晶膜またはランタノイド〔RE(稀土類)〕
および遷移金属(TM)の合金からの非晶質膜(これは
以下で(RE−TM)と略称される)等である。
【0003】最近、非晶質(RE−TM)膜が選ばれる
ようになっているが、これはこれらの記録膜が陰極スパ
ッタリング法または蒸気沈着法により大面積で製造され
ることができるからであり、さらに記録されたシグナル
が低いノイズレベルで読み取りできることも特徴となっ
ている。多くの非晶質(RE−TM)合金、例えばTb
−Fe、Tb−Fe−Co、Gd−Tb−Fe−Co、
Dy−Fe−Co、Nd−Tb−Fe−CoまたはNd
−Dy−Fe−Coは、さらにREおよびTM原子のフ
ェリ磁性体カップリングが膜面と直角の方向で高い保磁
力を有しているという特徴を有している。REおよびT
M原子の磁性が相互に相殺して上記の保磁力が非常に高
く、補償温度Tcompは、組成の適当な選択により広
範囲に調整されることができる。高い保磁力によって、
保磁領域(下記参照)は補償温度に近く非常に安定であ
り、従って良好なデータ保全が確保されている。
【0004】これらの既知光磁気ディスクは、レーザー
ビーム(例えばパルス変調レーザービーム)助けによっ
て記録または書き込みデータ用に使用され、レーザービ
ームは光磁気記録膜に焦点を合わされて直角に光磁気記
録膜に当っている。
【0005】データの記録または書き込みの間に、外側
の補助磁場は光磁気ディスクに適用され、上記フィール
ドのフィールドラインが上記光磁気記録膜の表面に対し
直角に向けられている。さらに、光磁気記録膜は、対応
した方向の固有磁場を有することができる。既知のこれ
に代る書き込み法においては、外部の磁場が時間で変調
されている。
【0006】非晶質フェリ磁性(RE−TM)合金から
なる光磁気記録膜が、それらの表面に対して直角方向で
磁化されるし多層であることができ、データ書き込み中
に接触点の領域において書き込みレーザービームによっ
て加熱されることとなることが、知られている。加熱の
結果として、合金の保磁力Hcは減少する。Tconp
が室温より高い場合の膜に対しては、保磁力がはじめに
増加するが、しかしTcompより上の温度になると保
磁力は同じように減少する。もし用いられる特殊合金に
よる臨界温度で保磁力Hcが、適用される(外部の)補
助磁界と固有磁場の磁場合計の磁力を凌駕しているなら
ば、本来の方向とは反対の磁化方向を有する領域が接触
点で形成されることになる。このような領域が、また磁
区として引用されている。
【0007】形成された磁区の直径および形状は、レー
ザースポットの大きさ、レーザー力、レーザーのパルス
時間および外部磁界の強さと、磁化Msおよび記録膜の
保磁力Hcの両方に関係している。環状の平滑な端とな
っている磁区が望ましく、これは読み取り時に強いシグ
ナルおよび高いシグナル/ノイズ比を与えるからである
【0008】書き込み過程においては、平滑な端となっ
ている磁区は、特に光磁気貯蔵膜の磁化および保磁力が
好適な温度依存性を有しており、貯蔵膜のキューリー温
度Tcが少なくともレーザービームにより加熱されてい
る間に保持されているときに、得られる。
【0009】本質的にTcの上の温度においては、貧弱
なシグナル/ノイズ比を有する拡大された、重ね合わさ
れた磁区が得られることになる。一方で、本質的にTc
よりも低い温度においては、反対磁化を有する磁区の核
化が起こり、外部磁場が非常に高くて従って使用には不
適当のような外部磁場の場合にだけ可能となる。
【0010】物理ジャーナル(Journal  de
  Physique)C8(1988)、1971−
1972によれば、例えばGdTbFeから作られた貯
蔵膜に対しては、保磁力に関係する温度は、Tc−Tc
ompの差が50から250Kの時に、好適となる。光
磁気貯蔵膜の高い磁化値およびHcの温度傾斜が著しく
平坦になっている場合には、磁区壁の不均一な動きが促
進される。一方で、もし温度傾斜が著しく鋭角であるな
らば、顕微鏡的な不均質性が大きな影響を有している。 両方の場合に、貧弱なシグナル/ノイズ比を有するすり
きれた磁区が得られることになる。
【0011】データ書き込みの間には、書き込みレーザ
ービームが光磁気ディスクの表面または上記表面に関連
している光磁気ディスクの光磁気記録膜上を動くように
される。一般的には、レーザービームが可動光学装置に
よって記録膜上に焦点を合わされ、関連した光磁気ディ
スクが一定の角速度(CAV)で回転させられる。勿論
これは、関連する光磁気ディスクの外部領域の速度がデ
ィスクの内部領域の速度よりも大きいことを意味してい
る。従って、パルス−変調書き込みレーザービームによ
るデータの書き込みの間には、既知のパルス込み合い現
象が光磁気ディスクの半径の小さい内部領域に起こり、
このことは半径が減少すればするほど益々非磁化領域ま
たは非磁化個所が近接してくることを意味している。さ
らに、記録膜は外部領域よりもディスクの内部領域にお
いてより強く加熱される。
【0012】もし書き込みレーザーの力およびディスク
の外部領域における記録膜の化学組成が最適に調整され
ることがあっても、それにもかかわらずディスクの内部
領域は立体的に一定の化学組成を有する貯蔵膜の場合に
は過度に温度上昇することになり、その結果として貧弱
な形成により重ね合わさった磁区となり、このために貧
弱なシグナルおよび読み取り時の低いシグナル/ノイズ
比を与えることになる。一方では、レーザー力および化
学組成がディスクの内部領域に関連して最適になってい
ても、貯蔵膜に対しては外部領域において不十分な書き
込みおよび消去性状が観察されている。
【0013】光磁気ディスクに記録されたデータは、必
要ならば、その光磁気記録膜の制御された局部的加熱、
例えばレーザービームを用いて同時に外部磁場または固
有磁場を作用させて局部的に加熱することで消去され、
その場合の磁力線は記録膜の表面に直角に向けられてお
り、消去された後に再びデータが記録されることができ
、即ち書き込み過程は可逆的であるということが知られ
ている。
【0014】データは、通常連続波レーザービームの光
度が臨界温度以上に材料を加熱するのに十分でないよう
になっている連続波レーザービームの直線偏光を用いて
、読み取られる。このレーザービームは、記録膜それ自
身によってかまたは上記記録膜の背部に配列されている
反射膜によって反射され、記録膜中の磁気モメントとレ
ーザー光の電磁場との間に交互作用が起こる。この交互
作用の結果として、反射レーザー光の偏光面が元来の偏
光面に対して小さな角度で回転する。もしこの偏光面の
回転が光の反射の間に記録膜自身に起こるならば、カー
効果と呼ばれるものであり従って回転角度はカー角度と
なる。もし一方で偏光面が、光が記録膜を通って二度通
過する時に回転するならば、この場合にはファラデー効
果およびファラデー角が用いられる。この光磁気ディス
クにより反射されるレーザー光の偏光面のこの回転は、
適当な光学的および電子工学的装置により測定されるこ
とができシグナルに変換されることができる。
【0015】パルス込み合いは、相互に近い個所(スポ
ット)間を要求される正確さで区別することが不可能と
なるために、データの読み取りではかなりの不利となる
。従って、通常の光磁気ディスクの内部領域は、外部領
域よりも貧弱なシグナル/ノイズ比を持つことになる。
【0016】上述の不利益は、少なくとも理論的には光
磁気ディスクの角速度を、関連する光磁気ディスク上へ
の書き込みレーザービームの位置函数として変化させる
ことにより減少させることができる。しかしながら、こ
の変化のためには長時間が必要であり、これに続く角速
度の安定化は、特別に速い書き込みとデジタルデータの
回収のために事実上開発されている光磁気ディスクの場
合には実現できないものとなる。
【0017】パルス込み合いは、また記録頻度を減少す
ることにより少なくされることができる。しかしながら
、これはデータ密度を犠牲にして行なわれることになり
、これも同じく実現不可能である。
【0018】ディスクの半径上に起こる上述の不利益な
不均一性は、既知ディスクにおいては化学組成を中心か
ら四方に向って勾配させることで補正強化されることが
できる。
【0019】例えば、通常の(RE−TM)目標物の陰
極スパッタリングは、REまたはTM原子濃度における
中心から四方に向っての勾配を導入しており、この勾配
は目標物/基質の距離および目標物の微構造に関係して
いる。
【0020】均質の(RE−TM)合金目標物の慣用さ
れているマグネトロンスパッタリングは、基質/目標物
の間隔があまり大きくない場合にはRE濃度が中心から
外に向って減少しており、このRE濃度の変化は数原子
%になる。補償温度の位置、従ってHcおよびMsの関
係温度は、RE濃度のこの勾配に敏感である。従って、
磁区の形状がディスクの中心から四方に向っての方向に
おいて変化し、このために中心から四方に向って不均一
なシグナル/ノイズ比の結果となる。
【0021】RE濃度の中心から四方に向っての勾配は
、適当な量の純TMを有する、従って(RE−TM)化
合物相の目標物を使用することで低減されることができ
る。しかしながら、磁性的に弱いTM相の大量をこのよ
うな目標物に加えることは、目標物材料の利用率を貧弱
にし短期の目標物寿命に導くことになる。
【0022】特開昭63−74143は、遷移金属の濃
度が内部から外部に向って増加し、稀土類金属の濃度が
内部から外部に向って減少している(RE−TM)記録
膜である光磁気記録媒体を開示している。中心から四方
に向って不均一な濃度分散を有する記録膜は、均一な目
標物のスパッタリングにより製造されたものであり、目
標物はスパッタリングの間に基質に関しては、はずされ
た状態になっている。記録膜に適している(RE−TM
)合金は、NdDyFeCoTi、TbFe、GdTb
Fe、TbFeCo、GdTbFeCoおよびSmGd
FeCoである。中心から四方に向って不均一な記録膜
は、半径方向に関係のないシグナル/ノイズ比を有して
いる。
【0023】上述の(RE−TM)合金の別に大きい欠
点は、耐腐食抵抗性に欠けていることである。膜が直接
的に空気または水蒸気と接触する時には、光磁気膜が大
きな面積にわたって進行性の酸化を受け、この結果とし
てはじめにカー角および反射の低減が起こり、次にシグ
ナル/ノイズ比における減少となり最終的には完全な酸
化膜となって光磁気目的には全く無用のものとなってし
まう。
【0024】(RE−TM)合金に基づいた光磁気記録
媒体の腐食防止性を改良する可能な方法は、透明な保護
膜を前面および背面に施用して記録膜が直接空気と接触
することを防ぎ酸素または水分子が拡散により進入する
のを防いでやることである。これは、非常に稠密な、亀
裂のない、しかも中空部分のない膜、例えばSi3N4
  またはAlN膜によってのみ可能である。しかしな
がら、透明な保護膜を記録膜応用の前後にさらに重ねる
ことは、光磁気ディスクの製造工程を、本質的に長びか
せてより高価にすることとなる。さらに、保護膜の欠点
は、例えばピンホールまたは亀裂が、その下にある光磁
気貯蔵膜の腐食を生起させることとなることである。積
層保護膜の高価となる品質管理が、従ってその保護効果
を確保するために必要となる。ピンホールがなく亀裂の
ない保護膜においてさえも、保護膜の外周末端において
は、酸素または湿気の侵入を保護されている(RE−T
M)膜が直接的に酸素または湿気と接触する高い可能性
が存在している。これらの周縁部においては、従って腐
食作用がまた起こることができる。保護膜の下の方に酸
素または湿気が移行することは、本質的にこれらのはじ
めに局限されていた面積から発生して腐食面積の拡大に
導き、これらの面積に貯蔵されているインホメーション
の完全な破壊となることになる。
【0025】非晶質(RE−TM)合金の腐食性を改良
する別の方法は、腐食防止剤、即ち記録膜の腐食を遅ら
せる元素を含む合金を形成させることである。均一に合
金されている腐食防止剤を含む多くの(RE−TM)合
金が、知られている。例えば、欧州特許公開公報第02
29292号は、添加剤、例えばTi、Cr、Al、P
t、Zr、V、Ta、Mo、W、Cu、Ru、Rh、P
d、Nb、IrまたはHfを含む(RE−TM)合金か
らなる光磁気記録媒体を開示している。上記の防食用元
素の添加は、保磁力およびカー角が光磁気膜の貯蔵中に
直接湿潤空気と接触する時に減少するのを遅らせている
【0026】米国特許第4693943号は、組成が〔
(GdTb)1−y(Fe−Co)y〕1−p−Crp
である非晶質(RE−TM)合金を有する光磁気記録媒
体を開示しており、ここでは0.5≦y≦0.9および
0.001≦p≦0.3となっている。Crの添加は、
本質的に光磁気記録媒体の耐腐食安定性を改良している
。耐腐食安定性がCr含量の増加により一義的に増加す
ることが、見出されている。
【0027】上記の米国特許第4693943号では、
しかしながら、磁性物証においての変化は、クロムの添
加の結果としても全く見出されていなかった。
【0028】特開昭62−267942は、Ta、Al
、Nb、Zr、Ti、MoまたはCrからなる群からの
元素の少なくとも1個の濃度がフィルムの生長方向にお
いて増加するような記録フィルムを含む、光磁気記録媒
体を開示している。これは、磁性物証に逆の影響を与え
ることなしに耐腐食防止能を改良する方向に、向ってい
る。
【0029】特開昭63−140076は、Sm、Eu
、Gd、Tb、DyおよびHoからの群からの少なくと
も1個の稀土類金属の10−30Å厚さフィルムに、F
e、Co、NiおよびCrからなる群からの少なくとも
1個の遷移金属の10−30Å厚さフィルムを積層させ
て、150−300℃に加熱することにより垂直方向の
磁気記録フィルムが形成されたことを、開示している。
【0030】腐食防止剤使用の本質的な欠点は、記録媒
体の磁気的および光磁気的性状が一般的に腐食防止剤を
合金させることによって、逆に影響されるということで
ある。多くの場合において、カー角が低減し磁化および
保磁力に関係する温度が逆方向の影響を受けて、上述の
負の影響が記録媒体の書き込みおよび読み取りに出てき
ている。
【0031】
【発明の目的】本発明の目的は、高い耐腐食安定性、自
由に調整できて中央から四方に向って一定の書き込み感
受性があり、半径および低いノイズ水準とは無関係のキ
ャリヤー値を有している特徴のある光磁気ディスクを提
供することである。キャリヤー値は、既知の方法におい
て、記録周波数における読み取りシグナルの周波数分析
で得られる周波数スペクトルで最高値となるように、定
義されている。
【0032】
【発明の構成】我々はこの目的が、驚くべきことに光磁
気記録膜の水平方向におけるクロム濃度を変化させるこ
とにより達成されることを、発見した。
【0033】従って本発明は、少なくとも1個の光学的
に透明な寸法安定性の基質および少なくとも1個のクロ
ム含有(RE−TM)合金からなる光磁気記録膜を有す
る光磁気ディスクに関係しており、ここにおいてクロム
濃度は光磁気記録膜において水平方向に変化している。
【0034】本発明によれば、新規の光磁気ディスクの
主要成分は、新規の光磁気記録膜である。上記のディス
クは、また下記に記述されている適当な配置にある2種
類の新規光磁気記録膜を含むことになっている。
【0035】慣用の光磁気記録膜の場合と同様に、本発
明によって使用される新規の光磁気記録膜は、クロム−
含有、フェリ磁性体の非晶質(RE−TM)合金で磁性
遷移金属を含有する合金から構成されている。好適な磁
性遷移金属は、鉄およびコバルトである。
【0036】新規の光磁気記録膜用の好適なランタノイ
ドの例は、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウ
ロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム
およびホルミウムである。これらの内では、特にテルビ
ウム、ガドリニウムおよびジスプロシウムが好適である
【0037】新規の光磁気ディスクの好適な記録膜は、
平均組成 RzFe100−x−y−zCoxCryを有しており
、ここでRは稀土類元素La、Ce、Pr、Ho、Nd
、Sm、Eu、Gd、TbおよびDyからなるシリーズ
からの少なくとも1個の元素である。
【0038】好適には、10<z<40、0<x<40
および0.01<y<20であり、RがTbであるなら
ば特に好適には15<z<25、4<x<25および5
<y<15となっている。
【0039】クロムに加えて、本発明に従って使用され
る合金は、さらに別の腐食防止剤元素を含むことができ
る。
【0040】腐食防止効果を有する別の好適な元素の例
は、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム
、トリウム、ウラニウム、チタニウム、ジルコニウム、
ハフニウム、バナジウム、ニオビウム、タンタル、コバ
ルト、モリブデン、タングステン、マンガン、レニウム
、ルテニウム、オスミウム、ロジウム、イリジウム、ニ
ッケル、パラジウム、白金、銅、銀、金、亜鉛、カドミ
ウム、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、
タリウム、炭素、ケイ素、ゲルマニウム、錫、鉛、リン
、ヒ素、アンチモンおよびビスマスである。
【0041】これらの元素は、光磁気効果の増強が達成
されるように好適に選ばれる。カー角を増加する好適な
金属は、白金、金、鉛およびビスマスである。カー角お
よびキューリー温度を増加するコバルトは、特に好適な
金属である。
【0042】コバルトは、新規ディスクの特に好適な具
体的製造で使用され、従ってコバルトを低濃度で特別に
加えることによって、光磁気物性が特に簡単な方法で調
整されることができる。
【0043】記録膜中のクロム含量が増加するに従って
、耐腐食安定性は増加するが、一方でカー角およびキュ
ーリー温度は一本調子に減少する。
【0044】新規ディスクの特に好適な具体例において
は、読み取りシグナルおよび最良の書き込み力の水準に
対するCrの効果は、従ってクロム含有(RE−TM)
膜中のより高いコバルト含量によって補償されることが
できる。
【0045】クロムによる読み取りシグナルの減少を可
及的完全に補償するためには、平均コバルト含量dxの
増加が平均クロム含量yと関係することになっており、
このためには次の関係式が好適に利用できる:0.6<
dx/y<1.4 ここで平均クロムまたはコバルト含量とは原子%で示さ
れる含量であり、光磁気記録膜はクロムまたはコバルト
の均一分散濃度を有している。
【0046】さらに、痕跡量の窒素、酸素、硫黄、セレ
ン、テルル、フッ素、塩素、臭素および/またはヨウ素
が、新規の光磁気記録膜中に存在していることができる
【0047】本発明に従って使用される合金中または新
規の光磁気記録膜中に存在しており、元素が相互に好適
に結合されていることができる原子比で示されている元
素の好適な組合わせの例は、それ自体で知られており、
および例えば欧州特許公開公報第184034号、米国
特許第4693943号、ドイツ特許公報第34403
91号、欧州特許公開公報第0302393号または欧
州特許公開公報第0229292号において開示されて
いる。
【0048】特に好適な元素組成物の例は、SmCoC
r、GdCoCr、GdFeCr、TbFeCr、Tb
CoCr、GdTbCoCr、NdFeCoCr、Nd
DyFeCoCr、SmDyFeCoCr、SmDyF
eNiCoCr、TbFeCoCr、GdTbFeCr
、GdFeCoCr、DyFeCoCr,GdTbFe
CoCrまたはGdTbFeNiCoCrであり、この
内でGdTbCoCrおよびGdTbFeCoCrが優
れており、TbFeCoCrが特に優れている。
【0049】本発明にとって重要であり、基本的に本発
明新規ディスクの新規光磁気記録膜を慣用の光磁気記録
膜と差別させている特徴は、新規の光磁気記録膜中にお
いてクロム濃度が水平的に勾配していること、即ち新規
の光磁気記録膜においては、慣用の記録膜と対照的にク
ロム濃度が水平方向に変化している。新規の光磁気記録
膜に個々の部分または面積におけるクロム濃度は、各種
方法で変化するが、しかし本発明方法に従ってクロム濃
度が新規の光磁気記録膜の全面積にわたって均一に変化
するのが好ましい。本発明によれば、クロム濃度が半径
方向に変化するのが好適である。クロム濃度が新規光磁
気記録膜の内端から外端に向って増加するのが、特に好
適である。
【0050】光磁気記録膜の半径上でのクロム濃度変化
は、好適には半径の長さ内で連続している数学的函数に
よって記録されることができる。
【0051】誘電体保護膜を有するシステムにおいては
、耐腐食安定性は特に表面保護膜がピンホールまたは亀
裂を生成し易くまたは境界面を有するような場合に、高
くなる筈である。腐食実験は、保護膜の外端が局所腐食
の特別な攻撃点であることを示している。高い腐食防止
を達成するためには、そのためにCrの高濃度が膜の外
端で得られなければならない。一方でディスクの内部へ
の方向では、カー角を増加させるためにCr濃度の減少
が有利である。
【0052】本発明の特に好適な具体化においては、C
r含量が物理的な誤差範囲内で半径が増大するに従って
概略的または正確に増加して、ディスクの外端において
良好な腐食防止のために必要な最大値に達する。驚くべ
きことに、新規(RE−TM)膜において半径の外側の
方向に増加するCr含量は、さらに感受性の半径方向の
変化に非常に優れた効果を有していた。
【0053】貯蔵膜の半径方向に均一な化学組成を有す
る光磁気ディスクにおいては、ディスクの一定角速度が
一定レーザーパルス条件と関連することによって、半径
増加を伴なった単位面積当りに積算された熱量を減少さ
せることができる。ディスクのキューリー温度が半径上
で一定であることによって、媒体の最適書き込み性能が
、半径にそった記録特性における大きな変化を避けるた
めに、外側方向に増加しなければならない。クロム含量
の新規分配は、半径の増加に合わせてキューリー温度T
cのほぼ直線的な減少に導き、その減少が熱の減少され
た供給を打ち消している。
【0054】新規膜の半径方向感度曲線は、従って調整
されることができ、記録は全ディスク上で同一の最良書
き込み性能により半径とは関係なしに行なわれることが
できる。Cr含量の最適勾配は、一般的に光磁気ディス
クの全体的構造に依存しており、特に積層膜システムの
熱伝導に関係している。例えば、誘電体/貯蔵膜/誘電
体からなる3層構造を有する光磁気ディスクは、誘電体
/貯蔵膜/誘電体/金属からなる4層構造を有するMO
媒体より最適レーザー力の急勾配を有しており、ここで
上述の4層構造ディスクでは加えられた金属膜が熱の急
速な除去を保証している。最適書き込み性能における急
勾配は、半径方向におけるCr含量の急勾配を必要とし
ている。
【0055】特に好適な具体例においては、書き込み性
能の絶対値は容易にCo含量を変化させることによって
、操作条件に適応させることができる(例えば回転速度
、レーザー力、レーザーパルス時間等)。
【0056】クロム含量の新規な水平変化は、光磁気記
録膜を構成しているフェリ磁性体合金の補償温度Tco
mpにおける変化となって表われている。補償温度Tc
ompは、その点でフェリ磁性体合金または光磁気記録
膜の全磁化率Msが外側方向において0に近付く温度で
あることが、知られている。
【0057】増加するCr含量によって、補償温度Tc
ompが増加する。内端から外端に補償温度Tcomp
における減少はRE勾配によるものであり、典型的には
均一合金目標物のスパッタリングの間に生成され、そし
てHcおよびMsの不利な半径変化の減少およびそれら
の温度依存性の減少は、従って効果的に打ち消されてい
る。これはHcおよびMsの均一な半径方向変化となり
、このために均一な磁区がスイッチ性状となっている。 ここでは、均一な磁区スイッチ性状は、平滑末端の磁区
は半径に関係なしに生成されることを意味している。本
発明の好適な具体化においては、Tcompが光磁気記
録膜の全半径の長さにわたって一定である。
【0058】この結果として、均一な高いシグナル/ノ
イズ比は読み取りの間に達成される。
【0059】Tcompにおけるすべての残っている変
化は、目標物中の2種以上の金属からなる合金の相成分
を適用させることによって、除去されることができる。 先行技術の目標物との比較においては、しかしながら、
磁気的に弱いTM相の少量が目標物をマグネトロン法で
スパッタリングに高率で処理し材料の利用率を良好にす
るために、必要となる。
【0060】補償温度の絶対値は、既知方法においてさ
らにランタノイドおよび/または遷移金属を加えるかお
よび/またはランタノイド/遷移金属比を変化させるこ
とにより、調整されることができる。
【0061】新規ディスクの新規の光磁気記録膜は、慣
用の既知範囲にある厚さを有している。一般的には、こ
れは10から500nmまでとなっている。
【0062】新規の光磁気記録膜は、新規光磁気ディス
クの製造の間に製造される。
【0063】新規光磁気ディスクは、新規の記録膜に加
えてさらに光学的に透明で寸法安定性の基質を重要成分
として含んでいる。
【0064】好適な寸法安定性基質の例は、通常の既知
である円形の光学的に透明、寸法安定性の基質である。 一般的には、これらは光学的に透明なセラミック物質ま
たはプラスチックからなっている。これらは通常、50
乃至200mmの直径、好適には80乃至150mm、
特に好適には90乃至130mmの直径を有している。 一般的に、これらは0.5乃至1.5mm、好適には0
.8乃至1.3mmの厚さを有している。
【0065】好適な光学的に透明で寸法安定性のセラミ
ック物質の例は、ガラスである。適当な光学的に透明な
、寸法安定性のプラスチックの例は、ポリカーボネート
、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルペンテン、セ
ルロースアセトブチレート、ポリ塩化ビニリデンおよび
ポリメチルメタクリレートの混合物、ポリスチレンおよ
びポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル−1,4
)との混合物である。これらの内では、寸法安定性のプ
ラスチック基質が特に好適である。
【0066】新規の光磁気記録膜に面している寸法安定
性物質のこれら表面は、特有の構造を有することができ
る。
【0067】寸法安定性基質の表面構造は、マイクロメ
ートルおよび/またはサブマイクロメートルの範囲にあ
る。これらは読み取りレーザービームの正確な案内に役
立ち、ディスクドライブのレーザー光読み取りおよび書
き込みヘッドにおいて追跡の急速で正確な応答の確保お
よび自動焦点方法に有効であり、即ちこれらは追跡を可
能にし改良している。さらにこれらの構造はそれ自身が
例えば既知のオーディオまたはビデオコンパクトディス
クの場合のように、データであることができ、またはこ
れらは記録データをコードするのに用いられることがで
きる。この構造は、浮上げ部分および/または“へこみ
”から構成されている。これらは連続同心またはらせん
状軌跡の形状であるか、または独立した凸状部および/
または穴状部となっている。さらに、同構造は多少とも
平滑な波形状を有している。ここでは軌跡が好ましい。 これらはその横断方向において、直交する鋸歯状輪郭、
V−型輪郭または台状輪郭を有している。それらの“へ
こみ”は一般的に溝として引用され、それらの浮上げ部
分は陸として表わされる。50乃至200nm深さおよ
び0.4乃至1.0μm幅の溝を有する軌跡が、相互に
1〜3μm幅の陸で隔てられているのが、特に好適であ
る。
【0068】特に好適に用いられる寸法安定性の基質は
、常法どうりにプラスチック混合物またはプラスチック
成形することで製造され、例えば必要の場合にはクリー
ン−ルーム条件の下で射出成形等により成形され、これ
は例えばドイツ特許公開公報第3727093号に開示
されている。
【0069】新規の光磁気ディスクは、寸法安定性基質
および新規の光磁気記録膜のほかに、少なくとも1個の
さらなる膜を含むことができる。
【0070】各種膜の配列は、光磁気貯蔵膜が書き込み
または読み取りの間に基質側からレーザー光に暴露され
るか、または空気側からレーザー光に暴露されるかに、
関係している。基質側からの暴露が、好適である。
【0071】後者の場合には、通常よく知られている光
学的に透明な高い屈折率を有する誘電体物質の抗反射層
が、例えば寸法安定性基質と新規の光磁気記録膜の間に
存在することができる。この屈折率は基質の屈折率より
大きく、記録膜の屈折率より低い。この物質は、通常の
場合、酸化物および/または窒化物を含んでいるか、ま
たはこれらの化合物から構成されている。
【0072】さらにこれとは別に、酸化物および/また
は窒化物を含んでいるか、または酸化物および/または
窒化物から構成される光学的に透明な誘電体層が、基質
とは離れている新規の光磁気記録膜の面に存在すること
ができる。
【0073】さらに、通常は金属からなる普通によく知
られている反射膜が、寸法安定性基質からそれている新
規の光磁気記録膜の側面上に存在することができ、これ
には直接その側面上であることもできるし、またはその
上に配列された酸化物および/または窒化物の透明膜の
上になることもできる。
【0074】新規の光磁気ディスクは、さらに通常のよ
く知られた誘電体保護膜または防食膜を有することがで
き、これはカーバイド、酸化物および/または窒化物を
含むかまたはカーバイド、酸化物および/または窒化物
からなり、新規の光磁気記録膜からそれている反射膜の
測面上にか、または上記記録膜の少なくとも一側面上に
あることができる。
【0075】これらの付属膜(反射膜または保護膜/防
食膜)は、また多数の分離層から構成されていることが
できる。これらの膜はX−線検査での非晶質であるか、
または多結晶となっている。
【0076】これらの付属膜の厚さは、一般的に既知で
あり例えば初めに例示した先行技術において記述されて
いる。
【0077】しかしながら、また光磁気記録膜を空気側
からレーザー光に暴露することも可能であり、直接的に
かまたはすべての透明な抗反射膜および/または保護膜
の存在を通して暴露されることができる。この場合に、
抗反射膜は、基質からそれている光磁気記録膜の側面に
配置される。従って、反射膜は基質と光磁気記録膜の間
に存在することとなる。
【0078】さらに新規の光磁気ディスクにおける各種
膜配列のための適当な可能性の例については、米国特許
第4710418号において開示されている。
【0079】特別な応用のためには、新規の光磁気ディ
スクはまた少なくとも1個のさらなる通常の既知で磁化
し得る膜を有することができる。この磁化し得る膜は、
硬質磁化膜または硬質磁化膜であるか、または通常の既
知光磁気記録膜であることができる。さらなる新規の光
磁気記録膜が、またこの目的に好適である。
【0080】反射膜、防食膜およびさらなる膜は、新規
の光磁気ディスクの製造中に製造され、個々の製造また
は工程の順序は、新規の光磁気ディスクの特別な構造に
関係している。
【0081】上述の新規な光磁気ディスクの2個が相互
に組み合わされて、これらの記録膜がある間隔を保って
相互に直面しているような方法でサンドイッチを形成す
ることができる。2個の光磁気ディスクを組み合わせて
結合するための通常の既知方法は、例えば米国特許第4
751124号またはドイツ特許公開公報第37183
02号に開示されており、これらはこの目的のために使
用されることができる。
【0082】新規の光磁気ディスクの製造は、上述の寸
法安定性基質から出発し、その一つの表面上に新規の光
磁気記録膜が望ましい厚さで本発明に従って要求される
組成を有する形で重ねられ、次に必要ならばさらに誘電
体および/または金属膜およびさらなる磁化し得る膜が
望ましい順序、数および厚さで、望ましい構造になるよ
うに気相からの施用をされた後で、一定の磁気が新規の
光磁気記録膜に直角の方向で通常の既知方法により上記
記録膜中に誘起される。
【0083】新規の光磁気記録膜および存在するすべて
のさらなる膜は、通常の既知方法により薄膜製造が適用
されて製造されるものであり、その薄膜製造は、蒸着法
、反応性蒸着法、イオンめっき法、イオンクラスタービ
ーム沈着法(ICB)、陰極スパッタリング法、反応性
陰極スパッタリング法、マグネトロン陰極スパッタリン
グ法または反応性マグネトロンスパッタリング法が適用
されるが、特に陰極スパッタリング法が好適に使用され
る。
【0084】陰極スパッタリング法においては、対応す
る金属、カーバイド、酸化物、窒化物および/またはす
べてのほかの使用される化合物が、減圧において、工程
ガス雰囲気下で陰極に置かれたスパッタリング目標物か
ら望ましい順序および量で放出されて、寸法安定性基質
上にまたはその上に既に存在している膜上に枕着される
。通常では、工程ガスが希ガス例えばアルゴン等を含ん
でいる。
【0085】反応性陰極スパッタリング法においては、
さらに反応性ガス、例えば水素、炭化水素、酸素、窒素
等のガスが、工程ガス(プロセスガス)と望ましい量で
適当な時間に混合される。その結果として、例えばプロ
セスガス中に炭化水素、酸素および/または窒素を存在
させて金属をスパッタリングすることにより、当該金属
の酸化物、窒化物、カーバイド、カーバイドオキシド、
カーバイド窒化物、オキシド窒化物またはカーバイドオ
キシド窒化物膜が直接沈着されることができる。厚さ、
構造および当該膜の組成は、既知方法においてスパッタ
リング率、沈着率、プロセスガス圧力およびプロセスガ
ス組成により調節されることができる。
【0086】(反応性)マグネトロン陰極スパッタリン
グ法においては、目標物が磁場であることが知られてい
る。
【0087】好適なスパッタリング方法の例は、米国特
許第4670353号、米国特許第4670316号ま
たはドイツ特許公開公報第3735385号に開示され
ている。
【0088】新規方法の変形においては、新規の光磁気
記録膜が、スパッタリング目標物としての好適な外形の
クロム含有(RE−TM)合金の減圧下、プロセスガス
雰囲気中での陰極スパッタリングまたはマグネトロン陰
極スパッタリングにより、クロム含有ランタノイド/遷
移金属合金の気相から寸法安定性基質の表面上に、また
は基質上に既に存在している膜上に沈着させることによ
り製造され、これによってディスク形状または環状形状
の不均一組成からなるスパッタリング目標物が本発明方
法に従って使用されることになる。
【0089】不均一組成という用語は、スパッタリング
目標物において、クロム濃度が半径に関係して変化して
いること、または水平方向に変化していることを示して
いる。このクロム濃度の変化は、連続的または非連続的
であることができる。
【0090】スパッタリング目標物の全半径にわたって
のクロム濃度の変化は、均一であるかまたは不均一であ
る。本発明によれば、クロム濃度がスパッタリング目標
物の全半径上で均一に変化するのが好適であり、特に中
心から四方に向って均一に変化するならばさらに好適で
ある。
【0091】これに加えて、スパッタリング目標物中の
クロム濃度が、誤差範囲内で、半径の長さの中で連続的
である数学函数により概略的にかまたは正確に記述され
ることができる。
【0092】もしスパッタリング目標物中のクロム濃度
変化が直線的であり、即ち誤差範囲内で概略的にかまた
は正確に直線で表わされることができるならば、好適で
ある。
【0093】ディスク型または環状スパッタリング目標
物が、スパッタリング目標物の内端から外端に向ってク
ロム濃度が増加するようになっていれば、新規の光磁気
記録膜製造用に特に好適に使用されることになる。もし
クロム濃度が半径の長さ内で連続している数学函数に一
致して増加しているならば、これこそ非常に特別に好適
となる。
【0094】スパッタリング目標物におけるクロム濃度
の制御された変化は、スパッタリング目標物が相互に組
成の違う同心円リングから適当な方法で構成されている
ならば、原則的に有効とされることができる。例えば外
周の同心円リングは、スパッタリング目標物の内周同心
円リングよりもより高いかまたはより低いクロム濃度を
有することができる。さらに、スパッタリング目標物の
主要部分は、クロムに富む領域が好適に環状となること
で組み込まれ、この組み込みがスパッタリング目標物の
表面で有利に表わされているような(RE−TM)合金
からなっている。クロム濃度における変化は、クロムに
富む領域の数、面積および/または組成を適当な方法で
変化させることによって、制御されることができる。
【0095】別の方法では、スパッタリング目標物のク
ロム濃度の制御された変化は、適当な外形のクロムに富
む材料が半径方向に均一または不均一な(RE−TM)
合金の表面に配置されているスパッタリング目標物を使
って達成されることができる。クロム濃度の変化は、適
当な方法によりクロムに富む材料の個数、外形および大
きさ並びに表面濃度を変えることによって調節されるこ
とができる。ここで表面濃度とは、単位面積当りのクロ
ムに富む材料の合計重量として定義される。より具体的
には、クロムに富む材料は直径3から15mmまでと0
.1から3mmまでの厚さを有しクロム50原子%以上
を含む薄いディスクからなっている。クロム含有体は、
特に好適には表面濃度が内端から外端に向って増加して
いる半径方向に均一かまたは不均一な(RE−TM)合
金の表面に配置される。
【0096】上述のスパッタリング目標物の内でいずれ
か新規光磁気ディスクの各々中に存在する光磁気記録膜
に使用されるかは、まず第一に該当する新規の光磁気記
録膜の望ましい組成になっているかどうかに係っている
。この選択は、スパッタリング目標物のクロム濃度勾配
が新規の製造されるべき光磁気記録膜に移行されるとい
う事実を考慮した熟練した技術者により、簡単な方法で
達成されることができる。
【0097】磁気的に逆転スポットの形におけるデータ
は、常法どうりに新規の光磁気ディスク上に記録される
ことができ、これは光学的に透明な寸法安定性基質を有
する側面から、新規の光磁気記録膜上に焦点を合わした
インパルス−変調書き込みレーザービームの助けにより
行なわれ、記録膜に直角に1000nmよりも小さい波
長λを有する上記書き込みレーザービームを当てること
になる。その後で、このデータは、データを保有してい
る新規光磁気記録膜上に焦点を合わした連続波レーザー
ビームの助けにより読み取りされることができ、記録膜
と直角に当てられることで記録膜自身によるかまたは反
射膜によっての反射光が集められ、解析されシグナルに
転換される。新規の光磁気ディスクの場合には、通常の
既知レーザー光ディスクが半導体レーザーを含むレーザ
ー光ヘッドを有するレーザー光ディスクドライブとして
、この目的のために使用されることができる。
【0098】本発明の新規光磁気ディスクは、先行技術
に比べて特別に優れた利点を有している。例えば、同じ
レーザー力を用いて既知光磁気ディスクよりもより速か
なディスクスピードで記録されることができる。さらに
、本発明光磁気ディスクのビット密度は、本質的に先行
技術と比較して増加させることができる。読み取り中に
は、ゆがめられていないシグナルを与え、非常に高いシ
グナル/ノイズ比を有している。また記録感度およびシ
グナル/ノイズ比の両方がもはや半径に有意の依存関係
がなくて、しかも新規の光磁気記録膜の全表面にわたっ
て均一に高くなっていることが、注目されなければなら
ない。加えて、新規の光磁気記録膜は、優れてはいるが
しかも簡単な方法で、新規の光磁気ディスク中に存在す
ることのできる他の膜の性状プロフィールに適応させる
ことができ、従来は知られていなかったかおよび/また
は不可能と考えられていた方法で光磁気ディスクの最適
化を可能にしている。
【0099】さらに新規の光磁気ディスクは、自由に調
節でき、記録中に中心から四方に向って一定の書き込み
および消去できる優れた感度を有している。
【0100】新規の光磁気ディスクは、腐食に対して高
い安定性を有している。従来技術のディスクと比較する
と、本発明のディスクは特に高い危険がある状況におい
てさえも高い耐腐食安定性を有している。
【0101】好適な新規記録膜においては、内側から外
側に増加しているクロム濃度の中心から四方に向っての
変化が、保磁力の不利な中心から四方に向っての変化お
よび均一な合金目標物のスパッタリング中に通常遭遇す
る磁化およびそれらの温度依存性を打ち消している。
【0102】同様な理由に対しては、磁気的に軟質のT
M相の少量が従来技術と比較した時に目標物中に要求さ
れており、これによってマグネトロン方式での目標物ス
パッタリングで高い沈着物率と材料の高い利用度を可能
にしている。
【0103】
【実施例】
【0104】
【実施例1から8】実施例1から4までは、半径方向に
均一な組成を有している光磁気記録膜を記述している。 これらの実施例は、光磁気物証に及ぼすクロムの効果お
よび異なった組成を有する光磁気記録膜に対する長期安
定性を、立証している。実施例3は、また半径方向に均
一な組成を有する光磁気記録膜に対して、原則的にどの
ようにして光磁気物証におけるクロムの効果が例えばコ
バルトの添加により補償されることができるのかを示し
ている。
【0105】実施例5及び6においては、従来技術の半
径方向に均一な組成を有する光磁気記録膜(実施例5)
および半径方向に不均一な組成を有する新規の光磁気記
録膜が、相互に記録のために必要な最適書き込み力の項
目で比較されている。実施例7および8においては、キ
ャリア値(実施例7)および補償温度Tcomp(実施
例8)に関して対応する比較が行なわれている。
【0106】
【実施例1】Gd6Tb14Fe75Co5(直径20
0mm)の目標物が、直流(d.c.)電圧陰極スパッ
タリング装置で使用された。直径6mmおよび厚さ2m
mを有するCrディスクが、この目標物上に均一に分配
された。異なってはいるがしかし半径方向には均一なク
ロム濃度を得るために、クロムディスクの数を4個の実
験全部においてcm2当りで0個から0.15個ディス
クに変えた。これら4個の実験の各々において、ガラス
シート(直径130mm)が目標物に平行に65mmの
間隔を置いて配置された。陰極スパッタリング装置の真
空チャンバーが空気を抜かれて1×10−7ミリバール
にされた。次にArガスが導入されて、5×10−3ミ
リバール圧にされた。直流電圧をかけて500Wスパッ
タリング電圧の適用で、100nm厚さを有する薄膜が
沈着した。
【0107】それぞれの膜の組成が化学的に分析され、
これはICP分光器により行なわれた(ICP:誘導結
合プラズマ、induced  coupled  p
lasma)。カー角は、波長633nmのHe−Ne
レーザーを用い空気側から外部磁場を変えた時の函数と
して、測定された。沈着膜は、薄膜の表面に直角の方向
で容易に磁化する軸を有していることが発見された。腐
食に対する安定性を研究するために、試験膜が一定温度
および一定温度(80℃、80%相対温度)に維持され
たコンディショニングキャビネット中で保管された。カ
ー角の測定は、ある時間間隔で繰り返えされた。残余カ
ー角は貯蔵時間が伸びるに従って減少することが、発見
された。この減少は貯蔵膜の化学組成に関係しており、
パラメータt0.5により特徴ずけられることができた
。t0.5は、カー角が50%まで減少するまでの時間
を表わしている。
【0108】表1は、化学組成、貯蔵以前の飽和カー角
シータ(角度)および実施例1の膜に対するt0.5を
示している。
【0109】
【表1】
【0110】
【実施例2】Tb22Fe78(直径150mm)の目
標物が、直流電圧陰極スパッタリング装置で使用された
。はじめにTbディスク(直径6mm、厚さ2mm)が
cm2当り0.4ディスクで、Coディスクがcm2当
り0.2ディスクで、均一に目標物上に分配された。異
なっているが半径的には均一であるクロム濃度を得るた
めに、クロムディスクの数が4個の実験全部においてc
m2当りで0から0.20ディスクまで変えられた。こ
れらの4個の実験において、ガラスシート(直径130
mm)が目標物に対して60mmの間隔で平行に配置さ
れた。 陰極スパッタリング装置の真空チャンバーが、空気を抜
かれて1×10−7ミリバールにされた。Arガスが次
に導入されて、6×10−3ミリバール圧にされた。直
流電圧をかけてスパッタリング500W電力で、厚さ1
00nmの薄膜が各々の場合に沈着された。
【0111】膜の化学分析およびカー角の測定および腐
食に対する安定性の試験が、実施例1のようにして実施
された。実施例2においてもまた、沈着膜は薄膜の表面
に対して直角方向で容易に磁化される軸を有しているこ
とが発見された。
【0112】表2は、化学組成、貯蔵前の飽和カー角シ
ータおよび実施例2の膜に対するt0.5  値を示し
ている。
【0113】
【表2】 表1および2は、(Gd−Tb−Fe−Co−Cr)膜
および(Tb−Fe−Co−Cr)膜に対しては、t0
.5値、従って耐腐食安定性がCr含量の増加と共に増
加することを示している。しかしながら、これはカー角
の急激な減少を伴なっており、これは従って光磁気シグ
ナルの減少につながる。実施例1との比較では、Crに
よる耐腐食安定性とカー角の減少とは、ベースになる合
金または目標物の特別な選択とは無関係である。
【0114】
【実施例3】Tb22Fe78(直径150mm)の目
標物が、直流電圧陰極スパッタリング装置において使用
された。はじめのTbディスク(直径6mm、厚さ2m
m、cm2当り0.4ディスク)および次に異なった数
のCoおよびCrディスク(それぞれが直径6mmおよ
び10mm、厚さ2mm)が、均一にこの目標物上に分
配された。異なっているが半径的には均一であるクロム
およびコバルト濃度を得るために、cm2当りのコバル
トディスクの数が0.2から0.5まで変えられ、cm
2当りのクロムディスクの数が0から0.12まで変え
られ、これは4個の実験すべてにおいて行なわれた。こ
れら4個の実験の各々において、ガラスシート(直径1
30mm)が60mm間隔で目標物に対して平行に配置
された。陰極スパッタリング装置の真空チャンバーが、
空気を抜かれて1×10−7ミリバールにされた。この
後で、Arガスが導入されて圧を6×10−3ミリバー
ルにした。直流電圧500Wスパッタリング電圧を適用
することで、100nm厚さの薄膜が各々の場合に沈着
した。
【0115】表3は、実施例3のそれぞれの膜に対する
化学組成および飽和カー角シータを示している。上記組
成および角は、実施例1に記述されている方法と同様に
して測定された。
【0116】
【表3】 表3において示されているように、合金においてCrを
包含することによるカー角の減少は、同時に合金のCo
含量を増加させることによって打ち消されることができ
る。Cr含量yおよびCo含量の増加dxとの比は、下
式の範囲にあるべきであり0.6<dx/y<1.4こ
れによって光磁気物性に関するCrの影響を可及的完全
に補償できるようになる。表3に示されているサンプル
の腐食試験は、さらに耐腐食安定性がCo含量の増加と
一緒に増加することを示していた。かくして、Co含量
の増加は、(RE−TM)膜の腐食性に関して優れた効
果を有している〔参照、この面では、ギムニズおよび共
同研究者(Gimenez  et  al.)、IE
EE磁性物質紀要(Transactions  on
  Magnetics)、24No.2(1988)
、1738−1740〕。
【0117】
【実施例4】Al(直径200mm)の目標物およびT
b22Fe78(直径150mm)の目標物が、直流電
圧陰極スパッタリング装置において使用された。実施例
2に記述されているように、TbおよびCoの金属ディ
スクおよび異なった数のCrディスクが、(Tb−Fe
)目標物上に均一に分配された。数個の実験においては
、ガラスシート(直径130mm)は目標物に平行に6
0mmの間隔で配置された。陰極スパッタリング装置の
真空チャンバーが空気を抜かれて、1×10−7ミリバ
ールにされた。N2:Ar=1:4のN2/Ar混合物
が次に導入されて、圧を1×10−3ミリバールにした
。Al目標物上に直流電圧を適用して、5nm厚さのA
lN膜が500Wスパッタリング電力で沈着した。次に
Arガスが導入されて、圧を5×10−3ミリバールに
した。直流電圧、500Wスパッタリング電力を適用す
ることによって、100nm厚さの(Tb−Fe−Co
−Cr)膜が沈着した。5nm厚さAlN膜が、次に再
び上記と同様の条件下で沈着された。腐食に対する安定
性を研究するために、膜が一定温度および湿度(80℃
、80%相対湿度)に決められたコンディショニングキ
ャビネット中に貯蔵された。貯蔵時間850時間後に、
低いCr含量を有するディスクはAlNコーティングの
外端のところで特に腐食の特徴を示した。一方では、高
いCr含量(10原子%より大きい)を有するディスク
は、ディスクの外端でいかなる腐食影響も示さなかった
【0118】
【実施例5】Al(直径200mm)の目標物およびT
b22Fe78目標物(直径150mm)が、直流電圧
陰極スパッタリング装置において使用された。はじめに
Tbのディスク(直径6mm、厚さ2mm、cm2当り
0.4ディスク)が、Tb−Fe目標物上に均一に分配
された。異なっているが半径的には均一なコバルトおよ
びクロム濃度を得るために、コバルトのディスク(直径
6mm、厚さ2mm、cm2当り0.2−0.6ディス
ク)およびクロムのディスク(直径10mm、厚さ2m
m、cm2当り0−0.25ディスク)が、均一に分配
された。数個の実験において、エンボス軌跡を有するポ
リカーボネートの透明シート(直径30mm)が60m
mの間隔で目標物に対して平行に配置された。陰極スパ
ッタリング装置の真空チャンバーが空気を抜かれて、1
×10−7ミリバールになった。N2:Ar=1:4の
N2/Ar混合ガスが、次に導入されて、圧が1×10
−3ミリバールに達した。ポリカーボネートシートが以
下のようにしてコーティングされた:Al目標物上に直
流電圧を適用して、80nm厚さのAlN膜が500W
スパッタリング電圧で沈着された。次にArガスが導入
されて、圧が6×10−3ミリバールに達した。スパッ
タリング電力500Wで直流電圧を適用することによっ
て、80nmの厚さを有する(Tb−Fe−Co−Cr
)膜が沈着された。次に再び80nm厚さのAlN膜が
、上記と同じ条件で沈着された。
【0119】
【実施例6】CoおよびTbのディスクが均一にTb2
8Fe72目標物(直径200nm)の表面上に分配さ
れたこと以外では、膜が実施例5におけると同様にして
製造されたが、一方ではクロムディスクが目標物表面上
で半径方向に配置され、cm2当りのクロムディスクは
内部から外部に向って数が増加している。
【0120】最適記録性能に関する研究が、実施例5お
よび6のディスクに対して光磁気ドライブを用いて実施
された。この目的のために、ディスクは1000rpm
の一定角速度で回転された。3.7MHzの周波数を有
する周期的な方形波シグナルが、300Oe外部磁場中
での基質側面からの焦点を合わせた赤外レーザー(波長
830nm)を用いて、ディスクの異なる半径上で記録
された。読み取りのためには、1mW出力を有する連続
直線性偏光レーザービームが以前に記録されたデータを
含む軌跡上に焦点が合わされて、反射光が偏光感度のあ
る光学システムを使って検出された。検出されたシグナ
ルが周波数分析にかけられて、単一記録周波数のキャリ
ヤーおよび複記録周波数のキャリヤーが、記録性能およ
び半径の函数として30kHzの帯域幅で測定された。 固定半径では、単一記録周波数でのキャリヤーはある記
録エネルギー以上で急激に増加し、次に極大値を通過す
ることが、発見された。複記録周波数でのキャリヤーは
、同時に最小値を有している。最適記録力は、複記録周
波数のキャリヤーが最小値を有する点でのレーザー力と
して定義された。
【0121】表4は、実施例5の膜に対して、半径方向
で一定のCr含量y、および各種の違う半径で異なって
いるCo含量xの点で最適の記録力が測定された。表4
および5における測定データは、0から15原子%のク
ロム含量に対して適用されている。
【0122】
【表4】 表4の示すところでは、固定されたCr含量においては
、最適記録力はCo含量の増加と共に増加している。 しかしながら、半径方向で一定のCrおよびCo含量の
ある時には、望ましくない高い半径依存性を示すことに
なる。
【0123】Co含量xおよびCr含量yの間の差によ
って、同じレーザー力を使用して全半径にわたってディ
スクが記録されることができるようにCr勾配を得るこ
とが可能である。表5は、x−yの差の函数としてCr
勾配を設定し、それによって最適記録力が達成されてい
る。
【0124】
【表5】 さらに本発明を説明するために、2個の新規ディスクが
以下のように対応する従来のディスクと比較されている
【0125】第一の場合には、実施例5に従って製造さ
れた従来法のディスクは全表面にわたって均一組成のT
b20Fe51Co19Cr10であった。最適記録力
は、30mm半径の点で5.3mW、45mm半径の点
で6.7mWおよび60mm半径の点で9.5mWであ
った。実施例6に従って製造された対応する新規ディス
クでは、組成は実際上30mm半径の点のTb22Fe
55Co19Cr4から半径60mmの点でのTb18
Fe46Co19Cr17に直線的に変った。新規ディ
スクに対しては、半径に無関係の6.5mW値が最適記
録力として見出された。
【0126】第二の場合には、実施例5に従って製造さ
れた従来法のディスクは、全表面にわたって均一の組成
Tb18Fe46Co24Cr12を有していた。最適
記録力は、30mm半径の点で6.0mW、45mm半
径の点で8.4mWおよび60mm半径の点で10mW
より大きくなっていた。実施例6に従って製造された対
応する新規ディスクに対しては、組成が実際上直線的に
変っており、30mm半径の点でのTb21Fe53C
o24Cr2から60mm半径の点でのTb16Fe4
1Co24Cr19になっている。新規ディスクでは、
半径に無関係の8.5mW値が最適記録力として見出さ
れた。
【0127】
【実施例7】光磁気ディスクが、実施例5および6に記
述されているように製造された。
【0128】レーザーパルスによって導入された熱量の
記録物性への依存性の研究が、光磁気ドライブを用いて
実施された。この目的のために、ディスクが各種の角速
度で回転された。周期的な方形波シグナルが、300O
eの外部磁場中で10mWのレーザー力での焦点を合わ
した赤外レーザー(波長830nm)を用いて、基質側
から記録された。単位面積当りの熱量は、同時に記録周
波数(0.9−3.6MHz)およびディスクの角速度
(600−2400rpm)を変えることで変えられ、
この時に記録周波数の線速度に対する比率は常に一定に
保たれた。かくして、パルス当りの0.5nJの熱が、
3.6MHzの周波数および2400rpmの角速度で
実現された。パルス当り2nJの熱は、0.9MHzの
周波数および600rpmの角速度で実現された。読み
取りの間において、1mWの出力を有する連続直線的偏
光レーザービームが以前に記録されたデータを含む軌跡
上に焦点を合わされて、反射光が偏光−感度のある光学
システムを用いて検出された。検出されたシグナルが周
波数分析にかけられて、単一記録周波数でのキャリヤー
が30kHzの帯域幅で測定された。
【0129】表6は、異なっている、均一分散Cr含量
を記録膜中に有しているディスクに対して、単一記録周
波数でのキャリヤー値(dBmで示す)を供給熱量の函
数として表わしたことを示している。
【0130】
【表6】 表6は、均一に分散されたクロム含量を有する記録膜の
場合においては、キャリヤーが単位面積当りで供給され
た熱量に表明された依存性を示していることを表わして
いる。高いCr含量の点では、大量の熱が拡大された磁
区のためにキャリヤー中の減少に導いており、これは不
利益である。一方では、低いCr含量を有する媒体は少
量の熱の場合において記録されることができず、表明さ
れたキャリヤー損失を受けている。
【0131】表7は、半径が増加するのにつれて増加す
るCr含量を有するディスクのための、単位面積当りで
供給された熱量に対するキャリヤーの依存度を示してい
る。記録は、一定の角速度および一定のレーザー力にし
て、単位面積当り1.0nJの熱が60mm半径の点で
供給され単位面積当り2.0nJの熱が半径30mmの
点で供給された。記録膜の組成は、半径30mmにおけ
るTb20Fe53Co23Cr4から半径60mmに
おけるTb20Fe49Co21Cr10に変っていた
【0132】
【表7】 表7において示されているように、半径方向にCr勾配
を有するディスクは単位面積当りで供給される熱量に対
するキャリヤーの依存度が、均一分散されたCr含量(
表6参照)を有するディスクよりも本質的に少ないこと
が見出されている。かくして半径方向に外側に向って増
加するCr含量を有するディスク型記録媒体は、本質的
に半径にそってのキャリヤーの変動が低いことを示して
おり、従って記録力の変動にもより敏感でないことにな
っている。
【0133】
【実施例8】200mmの直径を有し、Gd、Tb、F
eおよびCrからなる目標物が、直流電圧陰極スパッタ
リング装置において使用された。Coのディスク(直径
10mm、厚さ2mm)がcm2当りで異なった数とし
て目標物上に置かれ、その置かれた数は内端から外端に
向って増えるようにした。ガラスシート(直径130m
m)が、45mm間隔で目標物と平行に配置された。陰
極スパッタリング装置の真空チャンバーが空気を抜かれ
て、1×10−7ミリバールになった。次にArガスが
導入されて、5×10−3ミリバールの圧になった。直
流電圧を500Wスパッタリング電圧で適用することに
より、厚さ100nmを有する薄膜が沈着された。
【0134】膜の化学組成および磁気性能が、半径の函
数として研究された。表8は、従来法によるディスク(
a)および本発明による新規ディスク(b)としてクロ
ム含量が内端から外端に向って増加している半径方向ク
ロム勾配を有するディスク(b)との比較を、ディスク
半径にそっての組成物温度(To=323K)の変化と
、化学組成の変化とによって示している。
【0135】ディスク(a)および(b)に対して半径
方向にRE勾配がみられるのは、均一合金目標物のスパ
ッタリング中における分離工程によるものである。
【0136】
【表8】 化学的に均一な記録膜を有するディスクは補償温度の強
い依存性、従ってTc−Tcomp差が半径方向で変る
ことを示していたが、一方で新規ディスクの場合には半
径方向へのTcomp依存性(半径方向でのTcomp
変化)が著しく減少しており、従って媒体中では本質的
により高いシグナル/ノイズ比を有していることが明ら
かとなった。
【0137】従って新規の光磁気ディスクの製造のため
には、補償温度の半径方向均一性にいかなる逆作用も及
ぼすことなしに、均一合金目標物を使用することもまた
可能である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  少なくとも1個の光学的に透明な、寸
    法安定性の基質およびクロム−含有ランタノイド/遷移
    金属合金の光磁気記録膜のクロム濃度が水平方向に変化
    している少なくとも1個の光磁気記録膜を有することを
    特徴とする、光磁気ディスク。
JP3048082A 1990-03-14 1991-03-13 光磁気ディスク Withdrawn JPH04219643A (ja)

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DE4008075.7 1990-03-14

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EP0446784A3 (en) 1992-02-26
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