JPH05225626A - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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JPH05225626A
JPH05225626A JP2685992A JP2685992A JPH05225626A JP H05225626 A JPH05225626 A JP H05225626A JP 2685992 A JP2685992 A JP 2685992A JP 2685992 A JP2685992 A JP 2685992A JP H05225626 A JPH05225626 A JP H05225626A
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JP
Japan
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magneto
layer
recording medium
optical recording
recording
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Application number
JP2685992A
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English (en)
Inventor
Katsuji Minagawa
勝治 皆川
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DIC Corp
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光磁気記録媒体において、信号の記録時に記
録レーザーパワーを大きくすると記録層面内に熱は伝導
し、マークの形状は悪化したりマーク間隔が狭くなるこ
とから読み出し信号としては波形干渉を起こし、この波
形干渉によってジッタが大きくなる。つまり位相マージ
ンが狭くなる。これを改善し、位相マージンが狭くなる
ことを防ぐことを目的とする。 【構成】 基板上に磁性体からなる記録層を有する光磁
気記録媒体において、記録層が窒素を含有する希土類−
遷移金属の非晶質磁性合金膜であって、非晶質磁性合金
膜中の窒素の含有量が5at%未満の範囲にあることを特
徴とする光磁気記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は基板上に形成された多層
の薄膜よりなる記録膜上にレーザー光を照射し、情報の
記録、再生、消去を行なうことができる光磁気記録媒体
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報量の増加に伴い大容量の情報
を記録することができる記録媒体の開発が急がれてい
る。その中でもレーザー光を利用して高密度な情報の記
録再生ができる光ディスクが既に実用化されている。
【0003】光ディスクには、一回だけ記録が可能な追
記型と、記録した情報を消去でき何度も書き換えること
ができる書き換え可能型があるが、今後コンピュータの
外部メモリとして使用する場合、情報の書き換えを行な
うことができる書き換え可能型が有望視されている。
【0004】書き換え可能な光ディスクとしては、情報
の記録及び消去をレーザー光による加熱と外部磁界の印
加により磁性体層の磁化方向を変えることで行ない、磁
気光カー効果によるレーザー光の偏光方向の回転を利用
して情報を読み出すことにより高密度な情報の記録再生
ができる方式が実用化されている。例えば、特開昭59
−217248号公報等には、基板上に誘電体からなる
保護層を設け、次に強磁性体よりなる記録層を設け、更
に誘電体からなる保護層を介して、反射層を設けてカー
効果に加え、磁性体層を透過した光のファラディー効果
を併用して磁気光効果を大きくした構造のものが提案さ
れている。
【0005】一般に、上記の目的に用いられる強磁性体
からなる記録層には、希土類金属(RE)と3d遷移金属
(TM)からなる非晶質合金(以下、RE−TM膜という。)
が用いられている。これは、RE−TM膜は非晶質であるた
め、粒界によるノイズが少なく、また磁化容易軸が膜面
に対し垂直になる組成領域を広く持つという利点を持っ
ているためである。また、上記の目的に用いられる強磁
性体からなる記録層の製膜には、一般にスパッタ法が用
いられ、スパッタガスとしてArが用いられる。これは
Arが化学的に不活性なため、ターゲットから飛び出す
物質がArとの化合物となることがないからである。逆
に、このことは、もしスパッタガス中に化学的に活性な
不純物が混入した場合、ターゲットから飛び出す物質と
化合する場合があり、これが強磁性体からなる記録層の
磁気特性を変化させてしまう場合があることを示してい
る。そこで従来は、記録層を製膜する時には、スパッタ
が行われるスパッタリング装置内を高真空度にまで排気
し、スパッタリング装置内の不純物を可能な限り取り除
くことが必要とされていた。
【0006】一方で、スパッタガス中に混合物として窒
素を含むことにより特性を向上させようと試みたものも
ある。(例えば、特開平3−66048号公報、特開平
2−235232号公報、特開昭61−104446号
公報参照。)これらは、いずれもスパッタガス中の窒素
の混合比がある程度大きく、磁気特性や反射率の制御、
カー回転角の向上を目的にしているため、後述する記録
層に微量の窒素を含有することで位相マージンの向上を
目的としたものとは異なる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】スパッタリング装置内
を高真空度にまで排気して不純物を取り除き、Arのみ
のスパッタガスで記録層の製膜を行った記録膜をもつ光
ディスクは、記録再生装置の記録レーザーパワーが大き
くなるにつれて位相マージンが狭くなるという問題点を
有する。これは、記録レーザーパワーが大きくなるにつ
れて記録層の面内方向に熱が伝導するため、マークの形
状が悪化し、マーク間隔が狭くなることから読み出し信
号としては波形干渉を起こしジッタが大きくなるためで
ある。ここで言う位相マージンとは、同期信号によって
作られる検出窓の幅と発生する最大のジッタとの差を表
わす。現在、記録再生装置の負担を軽減するためにも、
再生信号の位相マージンの広いメディアが要求されてい
る。
【0008】本発明が解決しようとする課題は、記録レ
ーザーパワーが大きくなっても、記録マークの形状が良
好で、マーク間隔が一定で、読み取り時に波形干渉が発
生しない位相マージンの広い光磁気記録媒体を提供する
ことにある。
【0009】
【発明を解決するための手段】本発明者は、種々検討し
た結果、基板上にスパッタ法で製膜された透明な誘電体
層、磁性体からなる記録層及び反射層を有する光磁気記
録媒体状の光磁気記録媒体において、記録層の製膜時に
スパッタガスとしてArを主とするスパッタガスにN2
を微量(混合比0.03%以上3.00%以下)混入す
ることによって上記課題を解決できることを見い出し、
本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本願発明は上記課題を解決するため
に、基板上に磁性体からなる記録層を有する光磁気記録
媒体において、記録層が窒素を含有する希土類−遷移金
属の非晶質磁性合金膜であって、非晶質磁性合金膜中の
窒素の含有量が5at%未満の範囲にあることを特徴とす
る光磁気記録媒体を提供する。更に本発明は、スパッタ
法によって基板上に透明誘電体層、磁性体からなる記録
層及び反射層を設けて成る光磁気記録媒体の製造方法に
おいて、誘電体層を製膜した後、Arを主とするスパッ
タガス中にN2 を微量(混合比0.03%以上3.00
%以下)混入して、RE−TM膜の磁性体を主体とする記録
層を製膜することを特徴とする光磁気記録媒体の製造方
法を提供する。
【0011】本発明の光磁気記録媒体の層構成は、例え
ば、基板上に、少なくとも、誘電体層、記録層及び必要
に応じて反射層からなる構造を有する。更に、記録層又
は反射層の上に保護コート層を、基板の記録層とは反対
側の面にハードコート層を夫々設けることもできる。し
かしながら、本発明の光磁気記録媒体の層構成は、これ
に限定されるものではない。
【0012】本発明で使用する基板としては、例えば、
ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、アモル
ファスポリオレフィンの如き樹脂又はガラスに直接案内
溝を形成した基板、ガラス又は樹脂の平板上にフォトポ
リマー法により案内溝を形成した基板が挙げられる。
【0013】誘電体層の材料としては、一般に光学定数
及び透過率が大きく、記録層を保護する効果の大きいS
iNX、SiOX、AlSiON、AlSiN、AlN、
AlTiN、Ta25、ZnS等が挙げられる。
【0014】誘電体層は、スパッタリング、イオンプレ
ーティング等の物理蒸着法(PVD)、プラズマCVD
等の化学蒸着法(CVD)等によって形成する。
【0015】磁性体から成る記録層を構成する材料とし
ては、例えば、TbFeCo、NdDyFeCo等の遷
移金属と希土類金属の合金等、あるいはこれに Ti、
Ta、Cr等の耐食性付与金属を添加した合金が挙げら
れる。特に耐食性の優れたTiが好ましい。更に、これ
らの中でも、一般式(I) {Rx(FeyCo1-y1-xz1-z (式中、x、y及びzは、以下の範囲にあり、Rは希土類
金属である。0.16<x<0.25、0.70<y<0.90、0.95<z
<1.00)で表わされる非晶質磁性合金及び一般式(II) [{Rx(FeyCo1-y1-xzTi1-zs1-s (式中、x、y、z及びsは、以下の範囲にあり、Rは希土
類金属である。0.16<x<0.25、0.70<y<0.90、0.85<
z<1.00、0.95<s<1.00)で表わされる非晶質磁性合金
が好ましい。
【0016】記録層製膜時のスパッタガスとしてArの
中に反応性のガスN2 を混合比0.03%以上混入させ
て用いると記録層が僅かに窒化され、熱伝導率が小さく
なる。これによって記録レーザーパワーを大きくしても
記録層の面内方向に熱が伝導しにくくなり、反射層へ熱
が逃げることから、比較的大きな記録レーザーパワーで
記録した場合であっても、マークの形状が悪化したりマ
ーク間隔が狭くはならず、読み出し時に波形干渉を起こ
さない。従って、ジッタは大きくならず、位相マージン
が狭くなることはない。しかし、このときに混入するN
2 の分圧が高すぎると記録層のTbが選択的に窒化され
るために保磁力が下がりCNRが低下することから混合
比3.00%以下にする必要がある。
【0017】反射層の材質としては、Al、Alと他の
金属との合金等が挙げられるが、記録膜を保護する効果
の大きいと思われるAlにTiを加えた合金が特に好ま
しい。
【0018】反射層は、スパッタリング、イオンプレー
ティング等の物理蒸着法(PVD)、プラズマCVD等
の化学蒸着法(CVD)等によって形成する。
【0019】保護コート層の材料には有機系、無機系の
双方が用いられている。有機系の保護コート層を形成す
る場合には、ディッピング法、スピンコート法、ロール
コーター法、蒸着法等の手法が用いられている。一方、
無機系の保護コート層を形成する場合には、スパッタリ
ング法や蒸着法、含浸法等の手法が用いられる。
【0020】これらの保護コート法のうち、紫外線硬化
樹脂を用いたスピンコート法は簡便で迅速な方法である
ので好ましい。この方法は、ディスペンサーを用いて基
板上に紫外線硬化樹脂を吐出し、光磁気記録媒体を高速
回転して遠心力により樹脂を広げて塗布を行なう。塗布
された樹脂は、その後、紫外線照射によって硬化させ
る。また、スピンコート法は、紫外線硬化樹脂以外の樹
脂に対しても好適に用いることができる。いずれの場合
においても、保護コート層に用いる樹脂は、硬化後に鉛
筆硬度でH以上の硬度を有するものが好ましい。
【0021】プラスチック製基板は、耐擦傷性が不十分
であり、このような欠点を克服するために、記録層とは
反対側の面に硬度の高い透明材質を用いてハードコート
層を設けることが望ましい。ハードコートの手段として
はスピンコート法、2P法等により多官能ウレタンアク
リレート及び光重合開始剤を含有する紫外線硬化樹脂等
の有機高分子を塗布、硬化する方法、析出法やスパッタ
リング法等により二酸化珪素等のセラミックハードコー
ト層を設ける方法が挙げられるが、セラミック製のハー
ドコート層は、生産性が悪いため、大量生産には不向き
であるので、紫外線硬化樹脂を用いたハードコート層が
好ましい。
【0022】このようにして製膜した光ディスクは、単
体で使用しても良く、2枚を貼り合わせて使用しても良
い。
【0023】
【作用】以上のような方法により、記録レーザーパワー
が大きくなるにつれてジッタが大きくなること、つまり
位相マージンを狭くなることを防ぐことができる。
【0024】
【実施例】以下に本発明の実施例と比較例により詳細に
説明する。
【0025】(実施例1)厚さ1.2mm、外径90mmの
円板で片面に1.6μmピッチのスパイラル状のグルー
ブを有するポリカーボネート樹脂よりなる基板を、自公
転可能な基板取り付け部を有するスパッタリング装置内
に配置し、スパッタリング装置内を5.0×10-7To
rrまで排気し、ArとN2 の混合ガスの圧力が10.
0ミリTorrで、かつ窒素ガスの混合割合が10.0
%のスパッタガス中でSiターゲットを用いて反応性ス
パッタを行ない、厚さが100nmのSiNx 層を製膜し
た。次に、スパッタリング装置内を再び5.0×10-7
Torrまで排気し、ArとN2 の混合ガスの圧力が
3.0ミリTorrで、かつN2 の混合比が0.1%の
スパッタガス中でTbFeCo合金ターゲットを用いて
反応性スパッタを行ない、厚さが25nmのTbFeCo
x 層を製膜し、更に前記と同等の方法で厚さが30nm
のSiNx 層を製膜した。最後に、AlTi合金ターゲ
ットを用いて厚さ50nmの反射層を製膜した。
【0026】以上の方法で製膜を行った光磁気記録媒体
について、光ディスク評価装置を用いて記録レーザーパ
ワーを変化させながら誤り率が10-4以下となる領域と
定義した位相マージンを測定した。位相マージンの測定
は、波長830nmの半導体レーザーを用い、光磁気記録
媒体の回転数は2400rpm、再生レーザーパワーは
1.5mW、記録バイアス磁界は325G、パルス幅は6
0ナノ秒の条件において半径24mmの位置で記録レーザ
ー出力−位相マージンを調べた。その結果を表1及び図
1に示した。
【0027】表1及び図1に示した結果から、実施例1
の光磁気記録媒体は、記録レーザーパワーが大きくても
位相マージン45ナノ秒以上と十分に広いことがわかっ
た。
【0028】なお、以上の方法で製膜した記録層の組成
は、 {Tbx(FeyCo1-y1-xz1-z (式中、x=0.20、y=0.80、z=0.99)であった。
【0029】(実施例2)実施例1で用いたポリカーボ
ネート樹脂よりなる基板上に、実施例1と同様の方法で
SiNx 層を製膜した。次に、スパッタリング装置内を
5.0×10-7Torrまで排気し、ArとN2 の混合
ガスの圧力が5.0ミリTorrで、かつN2 の混合割
合が2.5%のスパッタガス中でTbFeCo合金ター
ゲットを用いて反応性スパッタを行ない、厚さが25nm
のTbFeCoNx 層を製膜し、更に実施例1と同様の
方法で厚さが30nmのSiNx 層、50nmの反射層を製
膜した。
【0030】以上の方法で製膜した光磁気記録媒体につ
いて実施例1と同様の方法で、位相マージンを測定を行
った。その結果を表1及び図1に示した。
【0031】表1及び図1に示した結果から、実施例2
の光磁気記録媒体は、記録レーザーパワーが大きくても
位相マージン45ナノ秒以上と十分に広いことがわかっ
た。
【0032】なお、以上の方法で製膜した記録層の組成
は、 {Tbx(FeyCo1-y1-xz1-z (式中、x=0.20、y=0.80、z=0.96)であった。
【0033】(実施例3)実施例1で用いたポリカーボ
ネート樹脂よりなる基板上に、実施例1と同様の方法で
SiNx 層を製膜した。次に、スパッタリング装置内を
5.0×10-7Torrまで排気し、ArとN2 の混合
ガスの圧力が5.0ミリTorrで、かつN2 の混合割
合が2.5%のスパッタガス中でTbFeCoTi合金
ターゲットを用いて反応性スパッタを行ない、厚さが2
5nmのTbFeTiCoNx 層を製膜し、更に実施例1
と同様の方法で厚さが30nmのSiNx 層、50nmの反
射層を製膜した。
【0034】以上の方法で製膜した光磁気記録媒体につ
いて実施例1と同様の方法で、位相マージンを測定を行
った。その結果を表1及び図1に示した。
【0035】表1及び図1に示した結果から、実施例2
の光磁気記録媒体は、記録レーザーパワーが大きくても
位相マージン45ナノ秒以上と十分に広いことがわかっ
た。
【0036】なお、以上の方法で製膜した記録層の組成
は、 [{Rx(FeyCo1-y1-xzTi1-zs1-s (式中、x=0.20、y=0.80、z=0.95、s=0.96)であっ
た。
【0037】(比較例1)実施例1に用いたポリカーボ
ネート樹脂よりなる基板上に、実施例1と同様の方法で
SiNx 層を製膜した。次に、スパッタリング装置内を
5.0×10-7Torrまで排気し、Arの圧力が3.
0ミリTorrのスパッタガス中でTbFeCo合金タ
ーゲットを用いて厚さが25nmのTbFeCo層を製膜
し、更に実施例1と同様の方法で厚さが30nmのSiN
x 層、厚さが45nmの反射層を製膜した。
【0038】以上の方法で製膜した光磁気記録媒体につ
いて実施例1と同様の方法で、位相マージンを測定を行
った。その結果を表1及び図1に示した。
【0039】表1及び図1に示した結果から、比較例1
の光磁気記録媒体は、記録レーザーパワーが大きくなる
と位相マージンは40ナノ秒以下と狭くなることがわか
った。これは記録層の熱伝導率が大きいため記録レーザ
ーパワーを大きくすると記録層の面内方向に熱が伝導し
易くなるため、マークの形状が悪化しマーク間隔が狭く
なるため、読み出し信号として波形干渉を起こし、ジッ
タは大きくなることが原因であると考えられる。
【0040】なお、以上の方法で製膜した記録層の組成
は、 Tbx(FeyCo1-y1-x (式中、x=0.20、y=0.80)であった。
【0041】(比較例2)実施例1に用いたポリカーボ
ネート樹脂よりなる基板上に、実施例1と同様の方法で
SiNx 層を製膜した。次に、スパッタリング装置内を
5.0×10-7Torrまで排気し、ArとN2 の混合
ガスの圧力が5.0ミリTorrで、かつN2 の混合割
合が5.0%のスパッタガス中でTbFeCo合金ター
ゲットを用いて反応性スパッタを行ない、厚さが25nm
のTbFeCoNx 層を製膜し、更に実施例1と同様の
方法で厚さが30nmのSiNx 層、50nmの反射層を製
膜した。
【0042】以上の方法で製膜した光磁気記録媒体につ
いて実施例1と同様の方法で、位相マージンを測定を行
った。その結果を表1及び図1に示した。
【0043】表1及び図1に示した結果から、比較例2
の光磁気記録媒体は、記録レーザーパワーが大きくなる
と位相マージンは40ナノ秒以下と狭くなることがわか
った。これは記録層に含まれる窒素量が多すぎると記録
層のTbが選択的に窒化されるために保磁力が下がりC
NRが低下することが原因であると考えられる。
【0044】なお、以上の方法で製膜した記録層の組成
は、 {Tbx(FeyCo1-y1-xz1-z (式中、x=0.20、y=0.80、z=0.93)であった。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】本発明の光磁気記録媒体は、僅かなN2
を含むAr中で記録層を製膜することにより、記録層を
窒化させて従来のTbFeCo層に代えてTbFeCo
x 層を形成すると記録層の熱伝導率が小さくなるた
め、記録層の面内方向に熱が伝導しにくくなり、記録レ
ーザーパワーを大きくした時の熱量に対してマーク形状
の悪化やマーク間隔が狭くなることを抑えることができ
る。また、読み出し信号としては波形干渉が少なくなる
ことからジッタが小さく、つまり位相マージンを広くす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各実施例及び各比較例で得られた光磁気記録媒
体の位相マージンの記録レーザーパワー依存性を示した
図表である。
【符号の説明】
● 実施例1の光磁気記録媒体 ○ 実施例1の光磁気記録媒体 □ 実施例2の光磁気記録媒体 △ 比較例1の光磁気記録媒体 ▽ 比較例2の光磁気記録媒体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に磁性体からなる記録層を有する
    光磁気記録媒体において、記録層が窒素を含有する希土
    類−遷移金属の非晶質磁性合金膜であって、非晶質磁性
    合金膜中の窒素の含有量が5at%未満の範囲にあること
    を特徴とする光磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 窒素を含有する希土類−遷移金属の非晶
    質磁性合金膜が一般式(I) {Rx(FeyCo1-y1-xz1-z (式中、x、y及びzは、以下の範囲にあり、Rは希土類
    金属である。0.160<x<0.250、0.700<y<0.900、0.95
    0<z<0.999)で表わされる非晶質磁性合金膜であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の光磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 窒素を含有する希土類−遷移金属の非晶
    質磁性合金膜が一般式(II) [{Rx(FeyCo1-y1-xzTi1-zs1-s (式中、x、y、z及びsは、以下の範囲にあり、Rは希土
    類金属である。0.160<x<0.250、0.700<y<0.900、0.
    850<z<1.000、0.950<s<0.999)で表わされる非晶質
    磁性合金膜であることを特徴とする請求項1記載の光磁
    気記録媒体。
  4. 【請求項4】 Arを主成分とし、その中に微量の窒素
    を含有するスパッタガス中で、一般式(I)で表わされ
    る非晶質磁性合金膜を形成することを特徴とする請求項
    1記載の光磁気記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】 スパッタガス中の窒素の混合比が0.0
    3〜3.00容量%の範囲にあることを特徴とする請求
    項4記載の光磁気記録媒体の製造方法。
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