JPH04219397A - ダイヤモンドの気相合成方法及び装置 - Google Patents

ダイヤモンドの気相合成方法及び装置

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JPH04219397A
JPH04219397A JP25223790A JP25223790A JPH04219397A JP H04219397 A JPH04219397 A JP H04219397A JP 25223790 A JP25223790 A JP 25223790A JP 25223790 A JP25223790 A JP 25223790A JP H04219397 A JPH04219397 A JP H04219397A
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JP
Japan
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diamond
substrate
substrates
heating
continuous surface
Prior art date
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Pending
Application number
JP25223790A
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English (en)
Inventor
Hidekazu Kondo
英一 近藤
Tomohiro Oota
与洋 太田
Toru Mitomo
三友 亨
Hiroshi Sekihashi
関橋 浩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、ダイヤモンドの気相合成技術に係り、特に、
含炭素化合物と水素の混合ガス等の原料ガスを熱励起し
、これを基体上に導いて、該基体の表面にダイヤモンド
を蒸着するダイヤモンドの気相合成方法及び装置に関す
る。
【従来の技術】
ダイヤモンドは、高硬度、高熱伝導度、広バンドギャッ
プ、光学的透明性、耐放射線性、化学的安定性等の優れ
た性質を有しているため、例えば切削・研磨材、絶縁体
、ヒートシンク等へ応用されており、又適当なドーピン
グ剤を添加することにより、発光素子、高電力半導体素
子等への応用も可能な、有用な工業材料である。 従来、ダイヤモンドは、天然品を採掘するか、あるいは
黒鉛等の炭素を金属溶媒と共に高温高圧下で処理するこ
とにより得ていたが、これらの方法は大規模で、高価な
装置を利用するためにコストがかさむうえ、塊状の結晶
しか得られなかった。 これに代わって開発された、水素と含炭素化合物の混合
ガスを熱励起するダイヤモンド気相合成法は、簡便であ
るのみならず薄膜状の結晶の製造を可能としたため、ダ
イヤモンドの用途が急速に拡大した。 熱励起によるダイヤモンドの気相合成法は、例えば特開
昭58−91100号公報に開示されている熱フィラメ
ントCVD法のように、熱源として通常2000℃程度
に通電加熱した高融点金属フィラメントを用い、これに
さきの混合ガスを通過させて必要な反応を促進させた後
、所定の温度に維持した基体上に導入してダイヤモンド
結晶を得るものである。 上記ダイヤモンドの気相合成方法に適用する装置として
は、例えば第10図の概略説明図に示すような、反応容
器10内に、基体支持台12と、その上方に配したフィ
ラメント14とを備え、且つ、該反応容器10の周囲に
電気炉16を配設したものが知られている。この装置で
は、上記基体支持台12に基体Sを載置すると共に、所
定の条件の下で該基体Sの上方に位置する上記フィラメ
ント14の近傍にガスノズル18を介して原料ガスを供
給することにより、該基体Sの表面にダイヤモンドを蒸
着させるものであり、分解ガス、未反応ガス等の余剰ガ
スは容器10の上方から真空系に排気されるようになさ
れている。 上述した従来のダイヤモンドの気相合成方法及び装置に
は、以下のような欠点がある。 第1の欠点は、ダイヤモンドがフィラメント近傍の基体
部位にしか析出しないため、ダイヤモンドの蒸着面積が
小さいことである。 第2の欠点は、凹凸等の立体形状を有する基体上への蒸
着が困難であることである。一般に、蒸着は平坦部分に
限られ、μm程度の範囲はともかく、実用的な意味での
立体蒸着は困難である。 第3の欠点は、フィラメントの温度が高いことである。 フィラメントは通常2000℃程度に熱する必要がある
。このような超高温の利用は、消費電力が大きい割には
ダイヤモンドの析出量が小さく、不経済である。 又、上記のような高温度は、フィラメントがタングステ
ン、タンタル等の高融点金属でできているので、該フィ
ラメントは延びによる変形を起すばかりでなく、原料ガ
スの含炭素化合物により容易に炭化され、変形する。こ
のような加熱手段であるフィラメントの変形は、ダイヤ
モンドの成長速度、均一性等に悪影響をもたらす。又、
フィラメントは変形の結果破断を来すこともあり、装置
の安定な運転を望むことができない。 上述の第1及び第2の欠点を克服するため、基体とフィ
ラメントとの相対位置を変化させて大面積にあるいは立
体面上に蒸着する技術が開発されている。例えば、NE
W DIAMOND誌第3巻第3号p50〜p51、特
開昭63−25296号公報等では、フィラメント(発
熱体)を固定し、基体を回転させるなどしてフィラメン
トに沿うように移動させる方法が開示されている。この
場合、当然のことながら、逆に基体を固定しフィラメン
トを蒸着面に沿うように移動させても同一の目的が達成
できることは明らかである。 しかしながら、ここに引用した従来技術の方法では、ダ
イヤモンドの析出し得るのはフィラメント近傍の部位の
みであるから、所望の蒸着部位に同時にダイヤモンドを
析出させることができず、平均析出速度が小さいため、
蒸着には多大の時間を要する。更に、フィラメント近傍
の基体部位と、それ以外の部分とでは、基体温度が異な
ってしまうため、形成された膜には温度差による歪が発
生してクラックが入り易い。このような温度差は析出し
たダイヤモンドの質の均一性を悪化させる恐れもある。 又、第3の欠点として先に掲げた、フィラメント温度が
超高温であることは、全く解決されていない。 なお、前記特開昭63−25296号公報では、基体と
平行の長手方向に、円形や方形断面を有し高温下での変
形の少ない加熱体を配置し、この加熱体を1750℃〜
2200℃もの高温に加熱(通電加熱)し、更に、例え
ば基体を回転させる等により、基体と加熱体との相対位
置を変化させ、ダイヤモンドを大面積に析出させる技術
が開発されている。しかし、その効果は、必ずしも十分
なものでなく、その上、加熱体の温度は、上述のように
最低でも1750℃と極めて高い。そのため、使用電力
が大であるのみならず、装置材料の耐用性等にも問題が
ある。又、基体の長手方向に平行に加熱体を設置してい
るため、基体上の所望の広い位置にダイヤモンドを析出
させるためには、上述のように基体と加熱体との相対位
置を変化させなければならず、そのために成膜速度が低
くなつてしまうという問題もある。
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたも
ので、加熱手段により、含炭素化合物と水素の混合ガス
を熱励起してダイヤモンドを合成する際に、2000℃
程度の超高温を必ずしも必要とすることなく、大きな析
出面積で均質なダイヤモンドを、高速度で、しかも経済
的に得ることができると共に、加熱手段の変形を防止し
て安定な運転を行うことができるダイヤモンドの気相合
成方法を提供することを第1の課題とする。 又、本発明は、表面に凹凸等の立体形状を有する基体に
ついても、同様に、超高温を必要とすることなく、大き
な析出面積で均質なダイヤモンドを、高速で、しかも経
済的に得ることができると共に、加熱手段の変形を防止
し、安定した運転を行うことができるダイヤモンドの気
相合成装置を提供することを第2の課題とする。
【課題を解決するための手段】
本発明は、反応容器内に原料ガスを供給し、該反応容器
内に設置した基体の表面にダイヤモンドを合成し、蒸着
させるダイヤモンドの気相合成方法において、上記基体
に対向する位置に、該基体の蒸着面を実質的に覆う連続
面を有する加熱手段を配設し、上記基体の蒸着面と上記
加熱手段の連続面との間に原料ガスを供給することによ
り、前記第1の課題を達成したものである。 本発明は、又、反応容器内に原料ガスを供給し、該反応
容器内に設置した基体の表面にダイヤモンドを合成し、
蒸着させるダイヤモンドの気相合成装置において、上記
基体に対向して配設され、該基体の蒸着面を実質的に覆
い且つ該蒸着面の形状に実質的に対応する形状の連続面
を有する加熱手段と、上記基体の蒸着面と、上記加熱手
段の連続面との間に原料ガスを供給する原料ガス供給手
段とを備えることにより、前記第2の課題を達成したも
のである。
【作用】
本発明方法においては、基体の蒸着面を実質的に覆う連
続面を有する加熱手段を、基体に対向させて設置し、該
基体と該加熱手段との間の空間に含炭素化合物と水素の
混合ガスを導入して、基体上にダイヤモンドを析出させ
るようにしたので、熱フィラメントCVD法等の従来の
ダイヤモンドの気相合成法では、フィラメント等の加熱
手段近傍での反応時間が短いために超高温を必要とした
が、低温でも基体周辺の広い範囲にわたつて期待する化
学反応を必要充分に促進させることができ、その結果、
2000℃程度の超高温を必ずしも要することなく、加
熱手段の変形を防止して安定な運転を行うことが可能と
なり、均質で析出面積が大きなダイヤモンドを高速度で
、経済的に得ることが可能となった。 本発明装置においては、加熱手段の連続面を、基体の蒸
着面を実質的に覆い且つ該蒸着面の形状に実質的に対応
する形状とした。例えば、基体の蒸着面が凹凸形状等の
立体形状を有している場合には、前記加熱手段の連続面
を、上記蒸着面の立体形状に実質的に対応する凸凹形状
等の立体形状とする。その結果、上記基体と加熱手段と
の間に所定の条件の下で原料気体を供給し、反応を行わ
せることにより、立体形状の上記蒸着面にダイヤモンド
を均一な厚みで、容易且つ確実に析出させることが可能
となつた。その際、上記加熱手段は適切な温度に設定さ
れ、維持されると共に、その連続面と基体の蒸着面との
間の距離も適切な値に維持される。
【実施例】
第1図は、本発明に係る第1実施例のダイヤモンドの気
相合成装置を示す概略断面図であり、第2図は、第1図
のII−II線における概略断面図である。 本実施例の合成装置は、横断面が略矩形の反応容器20
を備えており、該反応容器20内の中央部には、基体S
を載置する基体支持台22が設置され、その上方には、
底壁部に取付けられた支持棒23を介して平板状の加熱
体(加熱手段)24が配置されている。 上記加熱体24は、上記支持台22の上面に略平行で、
且つ基体Sの表面(蒸着面)を実質的に覆う平坦な連続
面24Aを有している。又、上記加熱体24の内部には
4本の棒状発熱体26が挿設されており、該発熱体26
には、容器20の上壁部に取付けられている電源導入端
子28を介して電源30が接続されている。この発熱体
26を通電し、発熱させることにより、上記加熱体24
を加熱し、その連続面24Aを所定の温度に設定するこ
とが可能になっている。 又、上記基体Sと上記加熱体24の連続面24Aとの間
に原料ガスを供給するために、供給源(図示せず)に連
結されているノズル(原料ガス供給手段)32が設置さ
れており、そのガス出口である先端は、上記基体Sと上
記通続面24Aとの間の隙間に近接させてある。 又、反応容器20には、その上壁部に冷却用の水冷パイ
プ34が付設され、その側壁部に容器20の内部で作業
を行う際に使用する作業用ポート36が設けられている
。更に、上記ノズル32と反対側に、分解ガス、未反応
ガス等の余剰ガスを排出するための排気口38が設けら
れ、該排気口38は真空系に接続され、容器内を所定の
減圧状態に維持することが可能になっている。 又、上記基体Sの温度及び上記加熱体24の温度は、例
えば、熱電対、光高温計、放射温度計等の温度測定手段
(図示せず)で測定されるようになっている。又、支持
台22の内部には、発熱体や水冷器が設置され、基板S
の温度を調節することが可能としてある。 本実施例においては、前記支持台22に所望の数の平板
状の基体Sを載置した後、反応容器20内を所定の減圧
状態に設定し、維持すると共に、支持台22及び加熱体
24を所定の温度にすることにより、上記基板Sを所定
の温度に加熱する。 その後、前記ノズル32から原料ガスを供給し、上記基
板Sと上記加熱体24の連続面24Aとの間に流通させ
、その状態を維持することにより、該基板Sの表面(蒸
着面)にダイヤモンドを蒸着・析出させることができる
。 本実施例によれば、基板Sの蒸着面を、加熱体24の連
続面24Aで実質的に覆っており、しかもこれら両者間
に原料ガスを均等に供給、流通するようにしてあるため
、加熱体24の温度が比較的低い場合でも、基板Sの表
面に、広範囲にわたって均質なダイヤモンドを、高速度
で析出することができる。 又、低温運転が可能である等により経済的である上に、
加熱体の変形が防止されるために安定した運転が可能と
なる。 本実施例について、更に詳述すると、連続面24Aを有
する加熱体24を形成する材料としては、各種の金属、
セラミックス(酸化物、窒化物、炭化物)等を用いるこ
とができる。具体的にはW、Mo、Ta、Al2O3、
BeO、CaO、MgO、Ti2O3、ZrO2、ムラ
イト、スピネル、BN、Si3N4、TiN、TiC、
WC、MoC、TaC、SiC、等である。要は、運転
温度の炭素/水素共存雰囲気下で、安定な物質であれば
よく、酸化物もその例外ではない。加熱体24を加熱す
る方法も特に限定されず、直接通電加熱、間接加熱等い
ずれの方法も用いることができる。 原料ガスとして用いる炭素化合物は、本発明の方法の条
件で熱分解するものであれば特に限定されない。具体的
には、メタン、エタン、プロパン、エチレン、アセチレ
ン、ベンゼン等の炭化水素、メタノール、エタノール、
アセトン、一酸化炭素等の含酸素炭素化合物、四塩化炭
素、塩化メチル等の含ハロゲン炭素化合物等である。こ
れらのうちでも、取扱いの容易さ、熱分解の容易さ等か
ら、メタン、アセチレン、メタノール、エタノール等が
好ましい。これらの原料ガスと水素とを混合する割合は
特に限定されないが、炭素と水素のモル比で0.001
〜0.2の範囲が好ましい。又、必要に応じて、酸素ガ
ス、不活性ガス、ドーピングガス、等を添加してもよい
。 蒸着用の基体Sとしては、モリブデン、タングステン等
の金属、シリコン等の半導体、石英、アルミナ等のセラ
ミックスを挙げることができ、要はダイヤモンド析出温
度で損傷しないものであれば任意のものを用いることが
できる。 ダイヤモンドの合成条件は特に限定されないが、基体S
の温度は500〜1100℃が好ましく、加熱体24の
温度は1200℃以上、特に1500℃以上が好ましく
、更に、基板Sと加熱体24の連続面24Aまでの距離
は30mm以下が適当である。 又、雰囲気圧力は0.1〜760Torrの範囲で用い
ることができるが、好ましくは10〜100Torrで
あり、原料ガスの流量は、装置サイズ等に合せて適切な
値に設定される。 第3図は、本発明に係る第2実施例のダイヤモンドの気
相合成装置に適用される加熱手段を示す斜視図である。 本実施例の装置は、基本的構成が前記第1実施例と同一
であり、加熱手段として、平坦な連続面を有する加熱板
40を備えたものである。上記加熱板40は、その相対
する両端部に、電源30に接続された通電電極42が取
付けられており、前記第1実施例の加熱体24と同様の
位置に設置して通電加熱が可能となっている。 第4図は、本発明に係る第3実施例のダイヤモンドの気
相合成装置に適用される加熱手段を示す概略斜視図であ
る。 本実施例の装置は、基本構成が前記第1実施例と同一で
あり、加熱手段としてセラミック製の直方体の加熱体4
4を備えたものである。上記加熱体44は、その周囲4
面に平坦な連続面44Aを有し、その内部に電源30に
接続された4本の巻線抵抗発熱体45を挿通したもので
ある。 上記加熱体44の4つの連続面44Aを使用する場合に
は、それぞれの連続面44Aに対向する位置に支持台(
図示せず)を配置し、該支持台に基体を取付け、第1実
施例の場合と同様に該基本と上記連続面44Aとの間に
原料ガスを供給することを可能とする。本実施例によれ
ば、一度に4つの連続面を利用してダイヤモンドを合成
できるため、量産が可能である。この加熱体44の設置
の仕方は、第4図のように縦向きにする場合に限らず、
横向きにしてもよい。 第5図は、本発明に係る第4実施例のダイヤモンドの気
相合成装置を示す、前記第1図に相当する断面図であり
、第6図は、第5図におけるVI−VI線における拡大
断面図である。 本実施例の装置は、加熱手段以外の基本構成は実質的に
前記第1実施例の装置と同一である。本実施例では、支
持台22に載置する基体Sが蒸着面として凸状球面形状
(立体形状)を有しており、加熱体46が該凸状球面形
状に対応した凹状球面形状を有する連続面46Aを有し
ている。この連続面46Aは、基体Sの蒸着面を実質的
に覆っており、この両者の間隔は、ダイヤモンド合成に
適した距離Lに設定・維持される。 本実施例においては、前記第1実施例と同様にして、上
記基体Sと上記連続面46Aとの間の空間に原料ガスを
所定の条件の下でノズル32から供給することにより、
該基体Sの凸面形状を含む表面全体(蒸着面)に、低い
温度でも均一なダイヤモンドを高速で蒸着・析出させる
ことができる。 なお、本実施例においては、使用する基体Sが前記第5
図、第6図に示した立体形状に限られるものでなく、種
々変更可能であり、従って、使用する基体Sの蒸着面の
立体形状に応じて加熱体46の連続面46Aの形状も適
切に選択されることはいうまでもない。 例えば、1つの基体Sとの関係について説明すると、第
7図(A)の部分断面図に示すような矩形台状の凸状の
蒸着面を有する基体Sであれば、加熱体46の連続面4
6Aとしては、その凸状部の上端面との間に距離Lを隔
てた平坦面を有する凹部が形成されているものを使用す
ることができる。この場合、上記連続面46Aの凹部の
コーナには上記第7図(A)のように丸みを付けること
もできる。 又、第7図(B)の部分断面図のように、基体Sの蒸着
面に角形凹部が形成されている場合であれば、該角形凹
部に対応する形状の角形凸部を有する連続面46Aにす
ることもできる。又、第7図(C)の部分断面図のよう
に、蒸着面が基体Sに形成されている凸状球面のみの場
合であれば、該凸状球面のみを覆う凹状球面を有する連
続面46Aにすることもできる。このように、基板Sの
表面の一部に選択的にダイヤモンドを析出させることも
できる。 更に、第8図(A)の斜視図で示すように、基体Sが中
央部に貫通孔Hが形成された三角柱状体である場合であ
れば、加熱体46の連続面46Aの形状としては、同図
(B)の部分斜視図(この図は、加熱体46を下から見
上げた場合の斜視図である)に示すような、上記柱状体
に対応する三角柱状凹部とすることもできる。この場合
、貫通孔Hの内側面を蒸着面としていないため、上記連
続面46Aの凹部には、貫通孔Hに対応する凸部は形成
せず、平坦面にしてある。 次に、本発明の効果を明らかにするために行った実験例
について説明する。 (実験例1) 前記第1図に示した第1実施例1の装置を用いて、以下
の条件の下でダイヤモンドの気相合成を行った。 基体は、半径約20μmのダイヤモンド砥粒で研磨した
20mmφ×0.5mmtのシリコン基板である。この
基板を、アルミナ製の支持台上に4枚設置した。基板の
温度の調節は特に行わなかった。 加熱体としては80×80×15mmのBN(窒化硼素
)を用い、これをモリブデンシリサイドの棒状発熱体で
、1400℃に加熱した。加熱体と、シリコン基板との
間の距離は5mmとした。 上記基板は約820℃に保持した。基板温度(約820
℃)は、基板裏面に極細熱電対を密着させて測定し、加
熱体の温度は、放射温度計で測定した。 原料ガスとしては、含炭素化合物にメタンガスを用いた
。水素流量は500sccm、メタン流量は5sccm
、雰囲気圧力は30Torrとした。 上記条件において10時間運転したところ、基板の全面
に亘り、厚さ約10±0.2μmのダイヤモンド膜が得
られた。その膜を微小ラマン分光分析したところ、ダイ
ヤモンドの1333cm−1のピーク強度Idと非ダイ
ヤモンド質炭素のピーク強度Indとの比(Ind/I
d)は0.5±0.02と良好であった。 運転終了後の加熱体には変形、損傷は全く観察されなか
った。 (実験例2) 実験1と同一の装置を用い、加熱体の温度を1700℃
とした以外は、実験例1と同一の条件でダイヤモンドの
気相合成を行った。基板の温度は約900℃であった。 その結果、基板の全面に亘り、厚さ約30±0.5μm
のダイヤモンド膜が得られた。その膜を微小ラマン分光
分析したところ、ダイヤモンドの1333cm−1のピ
ーク強度Idと非ダイヤモンド質炭素のピーク強度In
dとの比(Ind/Id)は0.05±0.02と良好
であつた。 この場合も、運転終了後の加熱体には変形、損傷は全く
観察されなかった。 (実験例3) 加熱手段として、前記第3図に示した加熱板を使用した
以外は、前記実験例1で使用したと同一の装置(第2実
施例に相当する)を用い、実験例1と同一の条件の下で
ダイヤモンドの気相合成を行った。 その結果、基板の全面に亘り、厚さ約10±0.3μm
のダイヤモンド膜が得られた。その膜を微小ラマン分光
分析したところ、ダイヤモンドの1333cm−1のピ
ーク強度Idと非ダイヤモンド質炭素のピーク強度In
dとの比(Ind/Id)は0.12±0.04であつ
た。 運転終了後の加熱板は、表面が炭化し白く変色していた
が、変形等は全く観察されなかつた。 以上の実験例1〜3から明らかなように、基板の蒸着面
が平坦である場合、2000℃という超高温を必要とす
ることなく、加熱手段の変形を防止して安定な運転を行
い、しかも大きな析出面積で均質なダイヤモンドを高速
度で、経済的に得ることができた。 (実験例4) 前記第5図に示した第4実施例の装置を用いて、以下の
条件の下でダイヤモンド・スピーカ・コーンの気相合成
を行つた。 基体しては、第9図(A)の平面図、同図(B)の正面
図で示した、高さ6mm・直径40mmのシリコンで、
上面に高さ6mm・直径30mm・曲率半径約20mm
の球状突起を有するものを使用した。蒸着面は、基体の
上面全体である。基体の蒸着面は、粒径20μmのダイ
ヤモンド砥粒で傷つけ処理を行った。 加熱体は厚さ約25mmの窒化硼素であり、モリブデン
シリサイドの棒状発熱体で加熱した。加熱体の蒸着面側
には、基体凸部に対応する凹部を設けたが、一回の操業
で4つの基体上に蒸着できるように、凹部を4箇所とし
た。加熱体と基体との距離は5mmとした。 4つの基体を、上記条件で支持台上に設置し、加熱体を
1500℃に加熱した。支持台には特に基体温度調節機
構を設けなかったが、基体は約880℃に加熱、保持さ
れた。なお、加熱体の温度は放射温度計で、基体の温度
は基体に設けた細孔に挿入した熱電対で測定した。 原料ガスとしては、含炭素化合物にメタンガスを用いた
。水素流量は1slm、メタン流量は10sccm、雰
囲気圧力は30Torrとした。 上記条件で約10時間運転したところ、基体の上面全体
に、厚さ15μmの均一なダイヤモンド膜が得られた。 ラマン分光法でダイヤモンドの分析を行ったところ、非
ダイヤモンド質炭素はほとんど含まれていなかった。 又、運転終了後の加熱体には変形、損傷は全く観察され
なかった。 (実験例5) 加熱体の材質をモリブデンとし、該加熱体の温度を17
50℃とした以外は、前記実験例4と同一の条件でダイ
ヤモンドの気相合成を行つた。 得られたダイヤモンド膜の厚さは、約25μmであつた
。ラマン分光法でダイヤモンドの分析を行つたところ、
非ダイヤモンド質炭素はほとんど含まれていなかった。 又、運転終了後の加熱体の表面はやや炭化して白色化し
ていたが、変形、損傷は全く観察されなかった。 (比較例) 前記第10図に示した構成からなる熱フィラメントCV
D装置を用い、前記実験例4で使用したものと同一の基
体上にダイヤモンド皮膜を蒸着させた。フィラメント1
4の温度は2100℃とし、反応容器部と基体Sを電気
炉16で約900℃に加熱した。フィラメントと基体の
温度は光高温計で測定した。基体の上面全体に蒸着させ
るため、数時間毎に運転を中断し、支持台12の位置を
適当に変化させた。 原料ガスとしては、水素流量500sccm、メタン流
量5sccmとし、雰囲気圧力30Torrで約24時
間運転したところ、基体上面に厚さ約0.8μmのダイ
ヤモンド膜が得られた。しかし、全面に亘つては蒸着さ
れておらず、膜が形成されていない部分が目視で確認さ
れた。又、ところどころクラックがみられ、それに起因
するとと考えられる剥離も観察された。 又、ラマン分光法でダイヤモンドの分析を行ったところ
、やや非ダイヤモンド質炭素が含まれていた。 以上の実験例4、5、及び比較例から明らかなように、
本発明は、ダイヤモンドの析出速度が大きく、2000
℃もの超高温を利用することなしに、立体面上に大面積
に、しかも一回の運転で同時に複数基体上にダイヤモン
ドを合成することができた。 以上、本発明について具体的に説明したが、本発明は、
前記実施例に示したものに限られるものでない。 例えば、基体と加熱手段との間の距離は厳密に一定とす
る必要はなく、加熱手段の連続面が基体の蒸着面を実質
的に覆っていればよい。従って、支障のない範囲で、又
必要に応じて、場所によつて、上記両者間の距離を変え
てもよい。 又、使用する基体の形状や数は前記実施例に示したもの
に限らず、任意に変更可能である。
【発明の効果】
本発明は、蒸着面が平坦な基体に限らず、任意の立体形
状の基体についても、必ずしも高温加熱を必要とするこ
となく、大きな析出面積で、均質なダイヤモンドを高速
度で析出することが可能となる。又、加熱手段の変形を
防止できるため、合成装置を安定して運転することがで
き、しかも同時に複数の基体をも処理することができる
。従って、任意の形状の基体に対して優れた品質のダイ
ヤモンドを、効率良く、しかも経済的に形成することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る第1実施例のダイヤモンドの気
相合成装置を示す概略断面図、第2図は、第1図におけ
るII−II断面図、第3図は、第2実施例に適用され
る加熱手段を示す斜視図、 第4図は、第3実施例に適用される加熱手段を示す概略
斜視図、 第5図は、本発明に係る第4実施例のダイヤモンドの気
相合成装置を示す概略断面図、第6図は、第5図におけ
るVI−VI断面図、第7図(A)〜(C)は、それぞ
れ基体と加熱体との関係の変形例を示す部分断面図、第
8図は、基体と加熱体との関係の更に他の変形例を示す
部分斜視図、 第9図(A)は、ダイヤモンドの気相合成の具体例に適
用した基体の平面図、同図(B)はその正面図、 第10図は、熱フィラメントCVD装置を示す概略構成
図である。 20…反応容器、22…支持台、 24、46…加熱体、24A、46A…連続面、26…
棒状発熱体、32…ノズル、 38…排気口、40…加熱板。 代理人 高矢 諭 松山 圭佑 牧野 剛博

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反応容器内に原料ガスを供給し、該反応容
    器内に設置した基体の表面にダイヤモンドを合成し、蒸
    着させるダイヤモンドの気相合成方法において、 上記基体に対向する位置に、該基体の蒸着面を実質的に
    覆う連続面を有する加熱手段を配設し、上記基体の蒸着
    面と上記加熱手段の連続面との間に原料ガスを供給する
    ことを特徴とするダイヤモンドの気相合成方法。
  2. 【請求項2】反応容器内に原料ガスを供給し、該反応容
    器内に設置した基体の表面にダイヤモンドを合成し、蒸
    着させるダイヤモンドの気相合成装置において、 上記基体に対向して配設され、該基体の蒸着面を実質的
    に覆い且つ該蒸着面の形状に実質的に対応する形状の連
    続面を有する加熱手段と、上記基体の蒸着面と、上記加
    熱手段の連続面との間に原料ガスを供給する原料ガス供
    給手段とを備えていることを特徴とするダイヤモンドの
    気相合成装置。
JP25223790A 1990-09-21 1990-09-21 ダイヤモンドの気相合成方法及び装置 Pending JPH04219397A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100382943B1 (ko) * 2001-02-26 2003-05-09 프리시젼다이아몬드 주식회사 고온 열 필라멘트를 이용한 기상화학다이아몬드증착장치

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KR100382943B1 (ko) * 2001-02-26 2003-05-09 프리시젼다이아몬드 주식회사 고온 열 필라멘트를 이용한 기상화학다이아몬드증착장치

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