JPH04218089A - エッジライトパネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は，液晶バックライト，照
明ディスプレイ，照明サイン，照明体等として幅広く用
いられる面光源装置におけるエッジライトパネルに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】この種の面光源装置は，一般に数ｍｍ，
例えば５〜６ｍｍ厚のエッジライトパネルの一端面又は
複数端面に，例えば蛍光灯の如き入射光供給用の光源を
近接対向させることによって入射光をエッジライトパネ
ルに供給し，全体に亘って高輝度にして均一に照明せし
めるべきものとされる。

【０００３】このときパネルには，アクリル等の光透過
率の高い材料による透明樹脂基板を用いるものとし，適
当な寸法の大きさにこの透明樹脂基板を原版から板取り
した上，表面には，酸化チタン等の白色系顔料を添加し
た白色系インク或いは乳白色系インクを用いたスクリー
ン印刷によって，無段階変化パターンの網点等乱反射面
を形成したり，ショットブラスト，成型等によって微小
点状乃至線状パターンの乱反射面を形成したりして，該
乱反射面によってエッジ面，即ち端面からの入射光を遠
方まで均一に導光せしめるべきものとされる。

【０００４】また，透明樹脂基板の端面は，乱反射しな
がらパネル内を屈曲進行する入射光の放出減耗を防止す
るために，反射率の高い色調による反射テープを端面に
張着せしめるようにしたり，特願平２−４６４１９号に
開示した如くに鏡面仕上げを行ったりするものとし，ま
た，入射光供給用の光源側端面も商品価値を確保する上
で，板取り時のカッター傷を除去したり，同様に鏡面仕
上げを施したりするものとされる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】近時この種面光源装置
は，液晶バックライトとしてラップトップ型コンピュー
タ，ワードプロセッサ等に内蔵設置されることも多く，
これらの需要が急速に拡大する傾向にある。

【０００６】ところで，このように他の機器に内蔵する
ように用いられる面光源装置にあっては，全体としてよ
りコンパクト化する必要があり，これをエッジライトパ
ネルについて見れば，従来の数ｍｍの肉厚から２〜３ｍ
ｍ或いはそれ以下の，例えば１．５ｍｍ程度にまで薄肉
化した基板を用いることが求められることにもなる。

【０００７】しかし，エッジライトパネルを薄肉化する
と，従来の肉厚のものに比して，パネル面内に輝度の不
均一性が現れることがある。これは，一次光源により供
給される入射光はパネル面内を傾斜方向に進行する傾向
があること，例えば蛍光灯，冷陰極管等一次光源の長さ
とエッジライトパネルの光源対向端面の長さとが必ずし
も常には一致しないこと，一次光源の口金側の端部は，
他に較べて発光輝度が低下する傾向があることといった
ファクターも加わって，例えば一次光源近傍において，
中央の山型状部分，その両サイド，山型状部分の前方と
いった辺りにおいて輝度差を生じたりすることが多い。

【０００８】本発明はかかる事情にもとづいてなされた
もので，その目的とする処は，薄肉化に伴う場合を含め
，特に一次光源近傍における輝度の不均一性を解消し，
可及的に均一な輝度を備えたエッジライトパネルを提供
するにある。

【０００９】上記目的に添い，本発明者らは鋭意研究を
重ねた結果，エッジライトパネルにおける透明樹脂基板
の一次光源対向端面を，全体又は部分的に粗面化した粗
面入射面とすることが均一性確保の上で極めて有効であ
ることを見い出して本発明をするに至ったもので，即ち
本発明は，乱反射面形成透明樹脂基板における，入射光
供給用の一次光源に近接対向する一次光源対向端面をそ
の長手方向連続的又は断続的に粗面化せしめた粗面入射
面としてなることを特徴とするエッジライトパネル（請
求項１），請求項１の粗面入射面を，透明樹脂基板の一
次光源対向端面における，該一次光源端部に相応する近
傍位置に部分的に配設せしめてなることを特徴とするエ
ッジライトパネル（請求項２），及び請求項２の部分的
に配設せしめてなる粗面入射面の粗面化程度を，他の粗
面入射面に比して，段階的又は無段階的に増加状に変化
せしめてなることを特徴とするエッジライトパネル（請
求項３）に係り且つこれらをそれぞれ発明の要旨として
，上記目的の解決手段としたものである。

【００１０】

【作用】本発明にあっては，いずれもエッジライトパネ
ルの粗面入射面が，一次光源から供給される入射光の確
実な捕捉により，入射光量を相対的に増加させる作用，
入射光を入射段階で無方向的に強制拡散することにより
，エッジライトパネル乱反射面の余力を残している乱反
射機能を相対的に活用発揮させる作用を有して，エッジ
ライトパネルの輝度，均一性を向上する。

【００１１】

【実施例】以下実施例を示す図面に従って本発明を更に
説明すれば，図１乃至図３において，１はポータブルタ
イプのワードプロセッサであり，このワードプロセッサ
１は，キーボード部３を備えた本体２と，この本体２に
対して起倒自在に連結され且つこれに対面重合状に収容
される起倒表示部４とを備えてなる。

【００１２】起倒表示部４は約１０ｍｍ程度に薄肉化し
た幅広平板状に構成され，その正面側に透明保護パネル
５によって保護した液晶表示面を設けてあり，また，こ
の起倒表示部４には，その液晶表示パネル６を背面照明
するように面光源装置７を内蔵せしめてある。

【００１３】面光源装置７は，本例において表面側から
積層状に配置した乳白色ポリエステル製の拡散シート８
，エッジライトパネル９，同じく乳白色ポリエステルの
反射シート１６と，エッジライトパネル９の一側端面に
その長手方向に添いこれに臨むように近接配置した単一
の入射光供給用一次光源１７及び図示を省略した，特に
薄型に形成せしめたインバータとを備えてなる。

【００１４】エッジライトパネル９は，例えば１３５×
２００ｍｍの縦横寸法を有する肉厚２ｍｍに薄肉化した
矩形単一のアクリル製透明樹脂基板１０を用い，その一
側面である背面の略全面に亘って多数高密度に分布した
無段階変化パターンによる，白色乃至乳白色系を呈する
網点乱反射面１１をスクリーン印刷によって形成せしめ
てある。印刷及び印刷インクについては，例えば特願平
２−５４７１６号に示したものを用いている。

【００１５】本例にあって，乱反射面１１は，一次光源
１７対向端面から離隔面内方向に平行無段階的に面積比
を２０〜１００％の範囲で変化させ，反射光による輝度
の不均一性を解消するために非光源側端部寄りの中間位
置において，最大面積比部分１２となるように配置せし
めてあり，また本例にあって，この最大面積比部分１２
は，その長手方向に約１０％の幅部分をなすように，特
に帯状のベタ印刷部分として形成せしめてある。

【００１６】このような乱反射面１１を形成した透明樹
脂基板１０は，上記寸法に所定の原板から板取りしたも
のを用いてなるが，本例において４辺とされた各端面は
，板取りにより生じたカッター傷を消失させる端面仕上
げ処理を施してある。本例にあって，この端面仕上げは
切削加工によるものとしてあり，朝日メガロ株式会社製
プラビューティＰＢ−１０００（商品名）の切削仕上げ
機を用いて行っている。

【００１７】即ち，４辺のうち入射光供給用の一次光源
１７に近接対向する一次光源対向端面には，上記切削仕
上げ機のカッター送り速度を約１．２ｍ／分の，鏡面仕
上げに用いる最高速度１．５ｍ／分より約２割程度遅ら
せた速度に設定して，微小の凹凸を残存するように切削
仕上げを施すことによって，この対向端面を，その長手
方向連続的に粗面化せしめた粗面入射面１４として構成
せしめてある。

【００１８】このように対向端面を粗面入射面１４とす
ることによって，一次光源１７による入射光の捕捉を高
めて入射光量を増加する一方，入射光を入射段階で強制
拡散するようにして，乱反射面１１の余力を残している
乱反射機能を相対的に活用発揮させて，輝度及び均一性
を向上せしめるものとしてある。

【００１９】一方，この対向端面を除いた，他の非光源
側の端面は，送り速度を上記最高の１．５ｍ／分と設定
することにより鏡面仕上げ面１５としてあり，これによ
って，各端面における反射率を高めて，エッジライトパ
ネル９に供給した入射光がこれら端面から外方に放射損
失することを可及的に防止するようにしてある。

【００２０】なお，反射シート１６は，７５μ厚の乳白
色ポリエステルシート（帝人株式会社Ｕ２，商品名）に
サウンド処理を施したものを用い，また一次光源１７は
管径３．８ｍｍの細幅冷陰極管１２Ｖ，光源輝度１２，
０００ｃｄ／ｍ２を用いて，コンパクトにして耐久性あ
る長寿命管光源としてある。

【００２１】また，図中１３は，透明樹脂基板１０の幅
約５ｍｍの未印刷端部と鏡面仕上げを施した上記非光源
側端面に及ぶように端部被覆した反射用の白色テープで
あり，これにより，これらの端部及び端面における入射
光の放射損失をより確実に防止せしめるようにしてある
。

【００２２】本例によれば，従来のものに比して約２０
％輝度を向上した結果である２７０ｃｄ／ｍ２の，全体
として均一にして明るい照明輝度を得られた。この輝度
向上には，最大面積比部分１２のベタ印刷部分が約１０
％，白色テープ１３が約１０％，一次光源対向端面を粗
面入射面１４としたことで数％程度それぞれ寄与したも
のと見られる一方，全体としての均一性において，特に
一次光源１７側近傍の輝度差を解消し，上記ベタ印刷部
分を含めて均一化し，乱反射面１１の乱反射機能を予期
どおりに発揮させるに至っている。

【００２３】図５は，光源１７をエッジライトパネル９
の対向端部側に一対設置した場合の例で，このとき無段
階変化パターンの透光性網点乱反射面１１は中央部に最
大面積比部分１２が位置するように配置し，図示したも
のにあって，この最大面積比部分１２は双方の一次光源
対向端面間長さの約２０％に亘る幅についてこれを帯状
のベタ印刷部分としてある。

【００２４】その余は前記例と変らないので同一符号を
付してその説明を省略する。この図４の場合においても
，前記と同様輝度及び均一性の向上がなされた。

【００２５】また，図６は，エッジライトパネル９の非
光源側端面の反射層１３及び非照明面側の反射シート１
６を一体にするとともに，図示を省略した一次光源１７
の外側にあって，この一次光源１７の反射層１３をも兼
ねるように，縦横の断面を各倒Ｃ状の袋状一体に形成し
た白色シート１８を用い，その余は前記例と同様とした
例を示す。この場合，エッジライトパネル９の輝度は前
記端部と非光源側端面に反射層１３及び反射シート１６
を用いた場合より良好であり，従来のものに比して１０
〜１５％向上する結果を得た。

【００２６】一方，図７及び図８は，粗面入射面１４を
，エッジライトパネル９の一次光源対向端面における，
一次光源１７端部に相応する近傍位置に部分的に配設し
た例であり，本例においても，図１乃至図３のように，
矩形単一のアクリル製透明樹脂基板１０を用い，且つそ
の一側端面に単一の一次光源１７を近接対向させる構成
を採ったから，一次光源１７端部は，エッジライトパネ
ル９における端部に相応することになり，従って上記粗
面入射面１５は，この端部を含むようにエッジライトパ
ネル９の対向端面の長手方向に，本例において２ｃｍと
なるよう，一次光源１７端部に相応する近傍位置を，粗
面化せしめたものとして形成してある。

【００２７】また，本例の乱反射面１１は，面積比を２
０〜５０％の範囲で変化させるものとし，最大面積比部
分１２における，網点乱反射面１１の構成単位である網
点相互を，近接するも接触せず，僅かに離れる状態に配
置してあり，上記ベタ印刷部分を用いない無段階変化パ
ターンによるものとしている。

【００２８】その余は同じく前記例と変らないので同一
符号を付してその説明を省略するが，本例にあって，一
次光源１７を同じく冷陰極管１２Ｖ，１２，０００ｃｄ
／ｍ２とした場合，輝度は２５０ｃｄ／ｍ２であり，同
じく一次光源１７側近傍の輝度差を解消し，全体として
も均一性を向上させることができた。

【００２９】更に図９は，エッジライトパネル９の一次
光源対向端面の長手方向略全体に亘り連続的に粗面入射
面１５を配設するも，前記と同様エッジライトパネル９
の端部側を密に，中間部を疎になるように，疎面化程度
を端部側に段階的に増加状に変化させた例で，図８の例
と同一条件で測定したところ，輝度は数％向上し，また
，均一性はこれと同様な結果を得られた。

【００３０】図９のその余も変らないので，同じく同一
符号を付してその説明を省略する。

【００３１】図示した例は以上のとおりとしたが，本発
明における乱反射面の態様及び形成手段は上記例のもの
に限らずに，例えば酸化チタン系の白色系顔料を含有す
る白色系乃至乳白色系インクによるスクリーン印刷，シ
ョットブラストによる機械的手段，印画像の感光手段，
一体成型によるもの等特に限定する必要はない。但し，
一次光源近傍の照明面にも乱反射面が形成されているこ
とが必要とされる。

【００３２】なお，スクリーン印刷により，ベタ印刷乱
反射面を設ける場合には１０〜２０％の幅とするのがよ
く，また，乱反射面は一般に面光源装置において背面側
に該当する面にこれを形成するのがよい。

【００３３】透明樹脂基板の対向端面を粗面入射面とす
る粗面化処理は，入射光を無方向的に強制拡散し得るよ
うに，上記に１例を示した各種切削加工，ショットブラ
スト等の後加工，或いは，ややコストが上昇するが各透
明樹脂基板個別成型時の一体成型によることも可能であ
る。なお，上記後加工にあって，例えばセラミック製回
転カッターの先端鋭角刃を切削除去し，平面乃至湾曲状
とすることによって上記一次光源対向端面を研磨した場
合にも上記例と略同様の結果を得ている。

【００３４】後加工を行う場合，乱反射面の形成の前後
いずれでもよいが，スクリーン印刷乱反射面とするとき
は，形成した乱反射面の保護の上から，該印刷前の透明
樹脂基板に対してすることが望ましい。

【００３５】粗面化に当っては，なるべく微小の凹凸が
多数存在するようにすることが入射光の強制拡散上有効
であるが，このとき，例えば上記切削加工における如く
に，端面に一定の規則性ある方向性が生じ得るものであ
ってもよく，肉視の可否に拘らず，実質的に入射光を捕
捉し，無方向的に強制拡散させるようにすれば足りる。

【００３６】粗面入射面の形成は，乱反射面，一次光源
，所望輝度等の他のファクターとの関係で，エッジライ
トパネルの一次光源対向端面長手方向連続的にその全長
又は相当部分に配設し，上記例のように端部に部分的に
配設し，また，同じく上記例に示したように段階的に，
更には無段階的に増加状に変化するように配設できる。 従って，例えば，一次光源を対向端面長手方向に直列状
に近接対向し，エッジライトパネルの中間位置に一次光
源の端部が位置するときは，その近傍位置に部分的な粗
面入射面を配設したり，これを段階的又は無段階的な増
加状のものとしたりすることも可能であり，同じく，一
次光源を球状のものとして並置するようにした場合，一
次光源対向端面に断続的に粗面入射面を配設し，またこ
れらの間に変化した粗面入射面を更に付したりすること
もできる。

【００３７】なお，もとより透明樹脂基板は光透過率の
高い，アクリルの他，ポリカーボネート等公知の材料の
ものを用いられ，またエッジライトパネルを拡散シート
を介して必要数積層使用することも可能であり，更にエ
ッジライトパネル形状は，例えば上記四辺を有するもの
に代えて，半円状の一次光源対向端面を有するようにし
た，例えば円形のもの等としてもよい。

【００３８】以上からも判明するように本発明の実施に
当って，乱反射面，透明樹脂基板，一次光源，粗面入射
面の各具体的形状，位置，寸法，材質，数量，生産乃至
形成手段他，内蔵設置，単体商品としての用途，更に必
要に応じた他の均一化手段，例えば修正パターンを併用
すること等は，前記発明の要旨に反しない限り様々に変
更することができ，上記に図示し，説明したものに限る
には及ばない。

【００３９】

【発明の効果】本発明は以上のとおりに構成したから，
一次光源対向端面における粗面入射面が，いずれも一次
光源から供給される入射光の確実な捕捉により，入射光
量を相対的に増加させ，また入射光を入射段階で無方向
的に強制拡散することにより，エッジライトパネル乱反
射面の余力を残している乱反射機能を相対的に活用発揮
させること，即ち，特に一次光源近傍乱反射面の乱反射
を設計意図どおりに行わしめることにより，輝度を向上
するとともに一次光源近傍の輝度差を解消し，均一性を
向上することができる。

【００４０】そして本発明は，一次光源対向端面におい
て，これを粗面化せしめた粗面入射面とすれば足りるか
ら，その厚さの如何を問わず，比較的簡易にこれを形成
でき，また粗面入射面が劣化等の変化をすることはない
から，長期に亘って入射光の捕捉，入射光の強制拡散に
よる乱反射機能の活用発揮を確実になし得るという耐久
性を有する。

【００４１】従って，本発明は，薄肉化した場合を含め
て，相対的に輝度，均一性を向上したエッジライトパネ
ルを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ワードプロセッサの一部切欠き斜視図

【図２】
面光源装置の分解斜視図

【図３】エッジライトパネルの正面図

【図４】最大面積比部分の拡大正面図

【図５】他の例に係るエッジライトパネルの正面図

【図
６】他の例に係る面光源装置の分解斜視図

【図７】他の
例に係るエッジライトパネルの斜視図

【図８】乱反射面
の拡大正面図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　乱反射面形成透明樹脂基板における，
   入射光供給用の一次光源に近接対向する一次光源対向端
   面をその長手方向連続的又は断続的に粗面化せしめた粗
   面入射面としてなることを特徴とするエッジライトパネ
   ル。
2. 【請求項２】　　請求項１の粗面入射面を，透明樹脂基
   板の一次光源対向端面における，該一次光源端部に相応
   する近傍位置に部分的に配設せしめてなることを特徴と
   するエッジライトパネル。
3. 【請求項３】　　請求項２の部分的に配設せしめてなる
   粗面入射面の粗面化程度を，他の粗面入射面に比して，
   段階的又は無段階的に増加状に変化せしめてなることを
   特徴とするエッジライトパネル。