JPH0421756B2 - - Google Patents

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JPH0421756B2
JPH0421756B2 JP59035749A JP3574984A JPH0421756B2 JP H0421756 B2 JPH0421756 B2 JP H0421756B2 JP 59035749 A JP59035749 A JP 59035749A JP 3574984 A JP3574984 A JP 3574984A JP H0421756 B2 JPH0421756 B2 JP H0421756B2
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JP
Japan
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aluminum
oxide film
aluminum alloy
alloy substrate
solution
Prior art date
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JP59035749A
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English (en)
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JPS60181295A (ja
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Tsuruo Nakayama
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Pentel Co Ltd
Original Assignee
Pentel Co Ltd
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  • Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は酸化皮膜を有するアルミニウムまたア
ルミニウム合金基体の製造方法に関し、更に詳し
くは薄層、ガス、液体などのクロマトグラフイー
における固定相に用うるに好適な吸着活性に優れ
た酸化皮膜を有するアルミニウムまたはアルミニ
ウム合金基体の製造方法に関する。
従来より酸化皮膜を有するアルミニウムまたは
アルミニウム合金基体は公知であり、それらは硫
酸、シユウ酸、クロム酸などの酸性液、或いは水
酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムなどのアルカリ
性液における陽極酸化によつて得られているが、
これらの方法で得られた酸化皮膜は平滑且つ緻密
なものであり、また吸着に対する活性は殆んどな
いため、例えば薄層、ガス、液体などのクロマト
グラフイーにおける固定相に用うるには不適当な
ものであつた。
またアルミニウムまたはアルミニウム合金基体
を化学的酸化法によつてその表面に酸化皮膜を形
成することも知られているが、このものは酸化皮
膜の厚さが非常に薄く形成され、吸着に対しては
不活性なものであるため、やはり各種クロマトグ
ラフイーにおける固定相として利用できるもので
はなかつた。
これらの問題を解消せんとしたものとしては、
特開昭48−83042号公報記載の酸化皮膜を有する
アルミニウムまたはアルミニウム合金基体が知ら
れているが、このものは基体的にアルミニウムま
たはアルミニウム合金基体表面に形成された酸化
皮膜が結晶性もしくは結晶化がかなり進んでいる
ものでありその比表面積も小さいものであるた
め、またその酸化皮膜の厚さも薄いものであるた
め、具体的には4〜20μm程度であるため、例え
ば薄層クロマトグラフイーの固定相として用いた
場合にはその結晶性に起因して吸着活性が非常に
低いことから試料の分離特性の点で満足なものと
は言えず、試料によつては固定相たる前記酸化皮
膜に適量スポツトして展開し、分離しても試料が
四方に拡散してしまうというテーリング現象が生
じ易くなり、正確且つ迅速なクロマトグラフイー
を行なう上で決して好ましいものとは言えなかつ
た。
本発明者は上記事情に鑑み、優れた吸着活性を
有し、しかもその外観形状が任意に形成可能であ
り、薄層、ガス、液体などのクロマトグラフイー
における固定相として用いた場合、特に顕著な効
果が期待できる酸化皮膜を有するアルミニウムま
たはアルミニウム合金基体を得るべく鋭意研究を
重ねた結果、遂に本発明を完成したものであつ
て、即ちその要旨とするところは、アルミニウム
またはアルミニウム合金基体表面に多孔質陽極酸
化皮膜を形成し得る20℃〜60℃の強酸性溶液中
で、アルミニウムまたはアルミニウム合金基体と
前記溶液との間で放電が発生しない5A/dm2
60A/dm2の高電流密度によりアルミニウムまた
はアルミニウム合金基体を陽極酸化し、次いでコ
ロイド処理を施すことを特徴とする酸化皮膜を有
するアルミニウムまたはアルミニウム合金基体の
製造方法にある。
本発明によつて得られる酸化皮膜を有するアル
ミニウムまたはアルミニウム合金基体が、何故優
れた吸着活性を示すかは定かではないが以下の様
に推察せられる。
即ち、通常のアルミニウムまたはアルミニウム
合金基体表面における酸化皮膜は、その陽極酸化
の条件として、溶液温度を20℃前後にし、また電
流密度を0.5〜5A/dm2程度なる低電流密度に設
定しているために、溶液中における酸化皮膜の溶
解速度は酸化皮膜の生成速度に比べて非常に小さ
いものとなり、その結果得られた酸化皮膜は平滑
で緻密な吸着活性の殆んど無いものであつたのだ
が、本発明においては、陽極酸化の条件として、
溶液として強酸性溶液を使用し、且つ、その温度
を20℃〜60℃となし、また電流密度を放電の発生
しない5A/dm2〜60A/dm2の高電流密度に設
定しているために、酸化皮膜の生成速度が速まる
と共に、一方では酸化皮膜の溶解速度も速まり、
同時に基体表面に高電流密度により発生せられた
ジユール熱によつて生成、溶解の進行している酸
化皮膜は活性化されることになり、結果として、
形成された酸化皮膜は吸着活性に優れたものにな
るものと思われる。
最終的に陽極酸化処理が施された酸化皮膜構造
は、アルミニウムまたはアルミニウム合金基体の
表面より順に、バリヤ層、ポーラス層、針状組織
層の3層が形成されており、このポーラス層と針
状組織層とによつて構成される従来には全く見ら
れなかつた新規な構造によつて、本発明の場合吸
着活性いが向上できたものと思われるが、更には
陽極酸化処理の後行なわれるコロイド処理によつ
て、前記針状組織層上にはコロイド粒子が物理的
に吸着し、これによつて針状組織層はより増大し
た比表面積を有することになり、もつて各種溶液
などに対して毛管性、浸透性が良好となり、著し
く優れた吸着活性が得られるものと思われる。
得られた3層よりなる酸化皮膜の厚さは約20〜
200μm程度となる。
尚、電流密度を60A/dm2より大きく、即ち溶
液とアルミニウムまたはアルミニウム合金基体と
の間で放電を発生させるような電流密度に設定す
ると、酸化皮膜の溶解のみが促進され、基体表面
が焼けて、吸着活性については非常に低いか、も
しくは殆んど無いものが得られて好ましくなく、
また溶液の温度を20℃以下、或いは60℃以上とす
ると、共にその酸化皮膜は平滑で緻密なものとな
り易く、吸着に対しては非常に不活性なものが得
られることになり、いずれにおいても例えば各種
クロマトグラフイーにおける固定相としては利用
できないものとなる。
本発明に使用されるアルミニウムまたはアルミ
ニウム合金基体表面に多孔陽極酸化皮膜を形成し
得る溶液としては、硫酸、クロム酸、リン酸、シ
ユ酸等による酸性液が挙げられ、これらの濃度は
通常行なわれている陽極酸化の際の溶液濃度より
も1.5〜5倍程度に調整、即ち、高濃度に調整し
ておくことが本発明による酸化皮膜生成の点から
好ましい。
尚、電源波形としては直流、交流、パルス、不
完全整流などが使用できる。
次に、陽極酸化処理の後行なわれるコロイド処
理であるが、この処理方法として浸漬法、電気泳
動法の2種が採用される。前者は、上記方法によ
つて形成された酸化皮膜を有するアルミニウムま
たはアルミニウム合金基体をコロイド溶液に浸漬
してその表面にコロイドを析出させるものであ
り、後者は、酸化皮膜を有するアルミニウムまた
はアルミニウム合金基体と白金、カーボンなどよ
りなる不溶性電極とをコロイド溶液に浸漬し、両
極間に直流、交流、不完全整流等の電気を加える
ことにより酸化皮膜表面に電気的にコロイドを析
出させるものであつて、これらの処理を経た後、
酸化皮膜を有するアルミニウムまたはアルミニウ
ム合金基体は水洗され、乾燥されることにより処
理は完了する。
本発明に用いられるコロイドとしては、マグネ
シウム、カルシウム、亜鉛、ストロンチウム、バ
リウム、アルミニウム、ケイ素、チタン、ジルコ
ニウム、スズ、鉛、バナジウム、モリブデン、タ
ングステン、鉄、コバルト、ニツケル等の酸化
物、硫化物もしくはこれら単体などが挙げられる
が、これらはその使用目的により1種もしくは2
種以上混合するなどして適宜選択されるものであ
る。
本発明は、上述した優れた吸着活性を示す酸化
皮膜を有するアルミニウムまたはアルミニウム合
金基体の表面に、更にコロイド粒子を吸着させた
ため、基体表面における比表面積のコントロール
が行い易くなり、よつて吸着活性の度合いについ
ても種々の変化を持たせることが可能となる。ま
た、コロイドの種類によつて基体表面における電
荷も変えることができるため、これを例えば各種
クロマトグラフイー用固定相として用いた場合に
は、分離せんとする物質に応じて表面電荷や吸着
活性を変化せしめることが可能となるため巾広い
物質への適応が可能となる。
尚、本発明によつて得られる酸化皮膜を有する
アルミニウムまたはアルミニウム合金基体は、ア
ルミニウムまたはアルミニウム合金層を有さな
い、例えばポーラス層と針状組織層の2層のみか
らなる薄膜体であつても良く、この場合従来より
周知の種々の方法によつてその薄膜体を簡単に得
ることができる。
以下、本発明を実施例によつて説明する。
30×100×0.5(mm)のアルミニウム板(A1070
−P−24H)を10%、70℃の水酸化ナトリウム水
溶液に10秒漬漬後、30%硝酸水溶液に浸漬して中
和し、これを温度35℃、濃度2.5mol/の硫酸
溶液に浸漬して電流密度15A/dm2、時間30分の
条件下で、陽極酸化処理を行なつた。次いでこの
アルミニウム板をアルミナゾル−200(日産化学(株)
製)3%水溶液に室温にて20分間浸漬し、その後
水洗して、80℃で1時間乾燥した。
この様にして得られた酸化皮膜を有するアルミ
ニウム板を薄層クロマトグラフイーの固定相とし
て用い、その吸着活性の性能を調べるため、以下
の条件に従つて試験を行なつた。結果は以下の通
りである。
<条件> 試料として、ステロイドホルモンであるアンド
ロステロンとデヒドロエピアンドロステロン(東
京化成工業(株)製)の1%メタノール混合溶液を用
い、これをマイクロシリジンにて0.1μ採取し、
前記アルミニウム板の酸化皮膜の下部より1.5cm
の中央にスポツトして、展開剤であるクロロホル
ムによつて常法で展開させた。
<結果> アンドロステロン、デヒドロエピアンドロステ
ロンの2成分は10分後に完全に分離し、そのRf
値(×100)を求めたところ、60.0、48.7であつ
た。
尚、展開後の確認はヨウ素蒸気にて発色させて
行なつた。
以上述べた如く、本発明によつて得られる酸化
皮膜を有するアルミニウムまたはアルミニウム合
金基体は従来のそれよりも大巾に増大した比表面
積を有することになり、その結果、優れた吸着活
性を示すもので、例えば薄層、ガス、液体などの
クロマトグラフイーにおける固定相として用いた
場合には、優れた効果を発揮するなどその実用的
価値は多々あものである。本発明のこの様な優れ
た吸着活性を利用することにより、各種クロマト
グラフイー用固定相以外にその他種々の工業材料
に適用が可能となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 アルミニウムまたはアルミニウム合金基体表
    面に多孔質陽極酸化皮膜を形成し得る20℃〜60℃
    の強酸性溶液中で、アルミニウムまたはアルミニ
    ウム合金基体と前記溶液との間で放電が発生しな
    い5A/dm2〜60A/dm2の高電流密度によりア
    ルミニウムまたはアルミニウム合金基体を陽極酸
    化し、次いでコロイド処理を施すことを特徴とす
    る酸化皮膜を有するアルミニウムまたはアルミニ
    ウム合金基体の製造方法。
JP59035749A 1984-02-27 1984-02-27 酸化皮膜を有するアルミニウムまたはアルミニウム合金基体の製造方法 Granted JPS60181295A (ja)

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JPS60181295A JPS60181295A (ja) 1985-09-14
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JPS61204190A (ja) * 1985-03-06 1986-09-10 Kanto Ishi Pharma Co Ltd グリコシド及びその製造方法
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JPS4883042A (ja) * 1972-01-25 1973-11-06

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