JPH04216752A - 屋根断熱構造及びその施工方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、家屋の屋根断熱構造及
びその施工方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、屋根断熱構造は小屋裏の有効利用
を図るため、種々提案されている。以下に従来の屋根断
熱構造について説明する。図４は従来の屋根の要部断面
図を示すものである。図４において、１は母屋に並設さ
れた垂木である。２は結露防止のための通気性をもたせ
たアルミ蒸着又は塗布等により放射熱を遮断する、例え
ばタイベックシート（デュポン社製）等の単体又は積層
体の樹脂製シートで、たるみを持たせて垂木１の下面に
張設されている。３は垂木１の上面に敷設された野地板
、４は野地板３に張設されたアスファルトルーフィング
等の防水シートである。５は防水シート４上に配設され
た瓦で、６は垂木１と樹脂製シート２と野地板３によっ
て形成される通気層で、７は瓦５間の間隙である。

【０００３】以上のように構成された屋根断熱構造につ
いて、以下その施工方法について説明する。垂木１上面
に野地板３を打設し、次に野地板３上面に防水シート４
が張設され、更に野地板３の上面に垂木１と略直角に瓦
桟（図示せず）が所定間隔を開けて横架固定され、瓦桟
に掛止されて瓦５が敷設された後、垂木１の下面にたる
みをつけて樹脂製シート２を張設し、樹脂製シート２上
面に瓦５からの輻射熱を断熱する通気層６を形成する。 このような構造にすることにより瓦５からの輻射熱が樹
脂製シート２によって遮断されて、一部輻射熱による高
温の空気は間隙７から放出されるようになっている。

【０００４】上記従来の構成では、高所において下から
の作業を行うという危険を伴っていた。更に通気層６に
溜まった高温の空気は棟部に設けた特殊な換気装置を用
いる以外、小屋裏に逃げるか、換気効率の悪い棟換気に
よらねばならないという問題を有していた。そこで本出
願人は係る問題点の解決手段を、既に特願平２−２１３
３０９の屋根の通気断熱構造において提案した。係る提
案は垂木と断熱材とが一体化され上部表面に通気部を形
成した野地パネルを用いて作業の安全を確保し、瓦等の
屋根材の熱の小屋裏への伝導を困難にしたものであった
。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の本出願人の提案した構成では断熱効率が充分高いもの
ではあったが瓦等の屋根材からの輻射熱を完全には遮断
することができないという問題点があることがわかった
。

【０００６】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、断熱効率の高い屋根断熱構造及び屋根断熱の施工が
安全かつ確実に作業することができる施工方法を提供す
ることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の屋根断熱構造及びその施工方法は、（１）　
垂木と、前記垂木間に配設された断熱発泡体と、前記垂
木の上面に必要に応じて設けられた防水シートと、前記
垂木の上部に添設された縦桟と、前記縦桟間にたるみを
つけて張設された１乃至複数の積層された樹脂製シート
を備える構成を有している。又、施工方法は、（２）　
母屋に並設された垂木上面に縦桟を載設固定し、次いで
縦桟の上面にたるみをもたせて１乃至複数の積層された
樹脂製シートを覆設し、次に樹脂製シート上面に瓦桟を
打設し、前記瓦桟に瓦等の屋根材を敷設する施工方法で
ある。

【０００８】

【作用】この構成によって、垂木間に配設された断熱発
泡体が瓦等の屋根材からの伝導熱を遮断する。垂木の上
部に添設された縦桟間にたるみをつけて張設された樹脂
製シートは、前記屋根材からの輻射熱を遮断し、高温と
なった空気を前記たるみ部で形成された通気層を通して
外部に放出させる。また、断熱構造の施工方法は母屋に
断熱発泡体を挟着して並設された垂木上面に必要に応じ
て防水シートを設けた後、垂木上面に、屋根材からの輻
射熱による高温となった空気が遮断されるようにたるみ
をもたせて１乃至複数の樹脂製シートを覆設し、次に前
記樹脂製シート上面に瓦を掛け止めする瓦桟を打設し、
最後に前記瓦桟に瓦等の屋根材を敷設する簡単な作業で
施工を行うことができる。

【実施例】以下本発明の一実施例について、図１は本発
明の一実施例である屋根の要部断面図であり、図２は本
発明の一実施例を説明するための要部斜視図であり、図
３は本発明の一実施例の通気状態を示す説明図である。 図１及び図２において、１は垂木、２は樹脂製シート、
４は防水シート、５は瓦、６は通気層、７は間隙であり
、これらは従来例と同様のものであるので、同一の番号
を付し説明を省略する。８は垂木１の両側面上部に設け
られた凹部、９は相互に相対する垂木１の凹部に嵌合さ
れるポリウレタン等の有機系発泡材又は軽量発泡コンク
リート等の無機系発泡材からなる断熱発泡体、１０は前
記垂木１上面に添設された縦桟、１１は前記縦桟１０に
打設された瓦桟である。断熱発泡体９は、各垂木１の凹
部８間に挿着されるか、又は注入発泡等で接着されるか
接着剤で接着固定されている。尚、断熱発泡体９の種類
によっては、垂木１に凹部８を形成しないで接着だけで
もよい。また、断熱発泡体９が独立発泡体等である場合
、又は発泡時に防水性のシートや紙類が張設されるとき
は防水シート４は、特に張設しなくてもよい。図３にお
いて、７は通気層の暖気が排出される瓦５間の間隙であ
る。以上のように構成された屋根の断熱構造について、
図１、図２及び図３を用いて施工方法と共に説明する。 まず、垂木１に垂木１の上方から所定形状の断熱発泡体
９を凹部８に嵌合させる。次に前記垂木１及び断熱発泡
体９の上面に防水シート４を敷設する。次に防水シート
４上に垂木１に添設させる状態に縦桟１０を設ける。次
に暖められた空気の排出が可能になるように通気層６を
設けるために縦桟１０相互間にたるみをもたせ樹脂製シ
ート２を張設する。次に瓦桟１１を縦桟１０に打設する
。最後に瓦５を縦桟１０に掛止させて覆設する。 以上のように本実施例によれば、瓦５からの伝導熱は断
熱発泡体９によって遮断される。また、瓦５からの放射
熱によって高温となった空気は通気層によって瓦５の間
隙７から外部に放出されるようになっている。従って瓦
５からの伝導熱及び輻射熱は垂木１の上部によって遮断
されることになり断熱効率を高めることができ、家屋の
冷暖房効率を著しく高めることができる。更に樹脂製シ
ート２に断熱性の他、透湿性を有するものを使用すると
、樹脂製シート２の下面に結露することがなく湿気を外
部に逃がすことができる。本実施例は高温地帯において
有用性が高いものである。樹脂製シート２がたるみを持
たせて縦桟に打設されるので、従来のように、不安定な
足場にのって下から垂木に打設するのと異なり極めて安
全に、かつ、高い作業性で施工を行うことができる。

【発明の効果】以上のように本発明は垂木間に断熱発泡
体を配設したので、屋根材からの輻射熱を遮断し、垂木
上方にたるみをもたせた樹脂製シートを介在させたため
に輻射熱をも遮断し断熱効率の向上を図ることができる
。従って、冷暖房による省エネルギーも可能となる。 更に小屋裏の有効利用を図ることができる。樹脂製シー
トを張設することにより、断熱発泡体等の樹脂製の部品
の紫外線による劣化を防止することができる。更に、施
工においては垂木上からの施工であり、安全、確実に、
かつ高い作業性で施工を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例である屋根の要部断面図

【図
２】本発明の一実施例を説明するための要部斜視図

【図
３】本発明の一実施例の通気状態を示す説明図

【図４】
従来の屋根の要部断面図

【符号の説明】 １　　垂木 ２　　樹脂製シート ３　　野地板 ４　　防水シート ５　　瓦 ６　　通気層 ７　　間隙 ８　　凹部 ９　　断熱発泡体 １０　　縦桟 １１　　瓦桟

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　垂木と、前記垂木間に配設された断熱
   発泡体と、前記垂木の上面に必要に応じて設けられた防
   水シートと、前記垂木の上部に添設された縦桟と、前記
   縦桟間にたるみをつけて張設された１乃至複数の積層さ
   れた樹脂製シートと、を有することを特徴とする屋根断
   熱構造。
2. 【請求項２】　　母屋に並設された垂木上面に必要に応
   じて防水シートを設けた後、垂木上面に縦桟を載設固定
   し、次いで縦桟の上面にたるみをもたせて１乃至複数の
   積層された樹脂製シートを覆設し、次に樹脂製シート上
   面に瓦桟を打設し、前記瓦桟に瓦等の屋根材を敷設する
   ことを特徴とする屋根断熱構造の施工方法。