JPH04216751A - プレストレストコンクリートにおけるｐｃケーブル支持構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、プレキャストや場所打
のコンクリート桁等のプレストレストコンクリート構造
において、応力を導入するためのＰＣケーブルを位置決
めするＰＣケーブル支持構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、例えばプレストレストコンクリ
ート桁の製造に際しては、図５，図６に示すようにコン
クリート桁１内に多数の通し筋２及び肋筋３からなる補
助鉄筋群を配筋するとともに、中央部分に大きな応力が
働くため中央部分を低く配置し、両端側を高くしたＰＣ
ケーブル４，４……を多数挿入配置し、コンクリートの
硬化後、各ＰＣケーブル４，４……を緊張して圧縮応力
を導入している。

【０００３】このＰＣケーブル４，４……を配置位置決
めする方法として、従来、図７に示すようにＰＣケーブ
ル挿通用のシース５を支持させるための棚筋６を肋筋３
に対して溶接し、その上にシース５を載荷させて結束す
る方法、図８に示すように棚筋６の両端を肋筋３と平行
に折り曲げ、その曲げ部６ａ，６ｂを結束線７を使用し
て肋筋３に締結する方法、更には図９に示すように通常
の肋筋３の他にこれと同様の補助鉄筋８に棚筋６を溶接
したものを組込む方法がある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術の内
、図７に示す如く肋筋３に棚筋６を溶接する方法は、溶
接によって肋筋３が変質したり、断面欠損が生じるとい
う問題がある。

【０００５】図８に示す如く結束線７にて締結する方法
では、緩みが生じ易く正確な高さをコンクリート打設終
了まで保持できない場合が生じるという問題がある。

【０００６】更に図９に示す如くシース保持専用の補助
鉄筋８を使用する方法では、補助鉄筋８の材料費及び加
工組立て費を要し、コスト高となるという問題があった
。

【０００７】また、一般に鉄筋組立作業とプレストレス
材用作業とは別々の作業員にて分業化されており、従来
の棚筋組み付け作業は鉄筋組立とともに鉄筋工に属する
ものであるため、予め棚筋が組み込まれた後にシースや
アンボンドＰＣケーブルを後から挿入組み付ける必要が
あり、このため、ケーブルが多段配置で長いシースやＰ
Ｃケーブルの挿入に一方向から順番に棚筋に沿って引込
まねばならず、多大の労力を要し、かつ非能率的である
という問題があった。

【０００８】本発明は、上述した従来の各種問題点にか
んがみ、棚筋の保持が鉄筋組立て後に簡単な作業で正確
、かつ確実になされ、しかも鉄筋強度に影響を及ぼさず
、コスト高とならないＰＣケーブル支持構造の提供を目
的としたものである。

【０００９】

【課題を達成するための手段】上述の如き目的を達成す
るための本発明の特徴は、多数の通し筋及び肋筋からな
る組立鉄筋内に応力導入用のＰＣケーブルと交差する向
きに棚筋を固定し、該棚筋にアンボンドＰＣケーブルも
しくはＰＣケーブル挿通用シースを支持させてなるプレ
ストレストコンクリートにおけるＰＣケーブル支持構造
において、一対の挾持片の一端側が互いに枢着されて他
端側が開閉自在に組み立てられ、該両挾持片の一端側間
に鉄筋挾持部が、他端側には棚筋支持部がそれぞれ一体
に設けられているとともに、両挾持片を接近方向に締め
付ける締め具を備えた棚筋固定金具を使用し、前記鉄筋
挾持部に前記組立鉄筋内のいずれかの鉄筋を挾持させて
該金具を所定高さに固定し、前記棚筋支持部に前記棚筋
を挿込して支持させたことにある。

【００１０】

【作用】本発明のＰＣケーブル支持構造においては、棚
筋の保持に際し、棚筋固定金具で両挾持片の枢着部を中
心にして開き、鉄筋挾持部に肋筋もしくは通し筋を嵌合
させ、所定の高さ位置にて締め具により両挾持片間を締
め付け、棚筋固定金具を組立鉄筋内の所定高さ位置に固
定する。然る後、この金具の棚筋支持部に棚筋を嵌合さ
せて支持させ、これにシースもしくはアンボンドＰＣケ
ーブルを結束により支持させる。また、一旦棚筋を固定
し、あるいは、その上にシースもしくはアンボンドＰＣ
ケーブルを支持させた後においても締め具を緩めること
により高さの変更が簡単にできる。

【００１１】

【実施例】次に本発明の実施例を図１〜図４について説
明する。

【００１２】図１，図２は本実施例において使用する棚
筋固定金具１０を示している。この金具１０は、一対の
挾持片１１，１１の一端側を軸１２により枢着しており
、その両挾持片１１，１１の中央部分にボルトナットか
らなる締め具１３が着脱自在に装着されて構成されてい
る。両挾持片１１，１１の一端側には互いに外方側に湾
曲させた鉄筋挾持部１４が、また他端側には鉤状の棚筋
支持部１５がそれぞれ一体に成形されている。

【００１３】この金具１０を２個使用して一本の棚筋６
を補助鉄筋の通し筋２もしくは肋筋３に支持させるもの
であり、図３に示すように肋筋３の一対の縦向部３ａ，
３ａを各金具１０の鉄筋挾持部１４内に挿入させる。こ
の挿入は、締め具１３を外した状態で両挾持片１１，１
１を開き、両者の鉄筋挾持部１４，１４間に肋筋３を挾
む。然る後締め具１３をもって両挾持片１１，１１を接
近方向に締付ける。これによって両金具１０，１０を水
平方向の向きで肋筋３に固定される。

【００１４】次いで金具１０，１０の棚筋支持部１５，
１５に棚筋６を掛け渡し、その上にシース５を支持させ
て結束線７によって締結して固定する。

【００１５】また、多段配置に多数のシースを位置決め
する場合には、ＰＣ工において、金具１０を必要な高さ
に多段に配置固定しておき、下段側から棚筋６を掛け渡
し、上方よりその上にシース５を落し込み固定する。同
様にして上段まで順次シース５を落し込み、位置決めす
る。

【００１６】なお上述の実施例では、シース５を固定す
る場合について説明したが、予めシース内にＰＣ鋼材を
挿入したＰＣケーブルを設置する場合も同様である。ま
た、必要に応じ金具１０を通し筋２に固定してもよいこ
とはいうまでもない。

【００１７】

【発明の効果】上述したように本発明のＰＣケーブル支
持構造は、一対の挾持片を枢着し、これを締め具にて締
めることによって鉄筋に固定される棚筋固定金具を使用
したことにより、従来の溶接による場合のように鉄筋の
変質や断面欠損の問題がなくなり、また強固な固定がで
き、しかも高さ位置の調節も可能であり、更に金具を取
付けた後に肋筋の建込みができ、溶接機等の特別の装置
を必要としないため、同時に多人数で固定作業ができる
等の効果がある。

【００１８】更にまた、本発明ではシースもしくはＰＣ
ケーブルの挿入が下段のものから順次上より落し込むこ
とができ、その入れ込み作業が従来に比べて少い労力で
能率良く行うことができ、このため特にプレストレスト
コンクリート連続桁構造物を順次連結しながら施工する
分割施工法の継手接続部の施工が容易に行えることとな
ったものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に使用する棚筋固定金具の一例の正面図
である。

【図２】同平面図である。

【図３】ＰＣケーブル支持構造の一部を示す側面図であ
る。

【図４】同平面図である。

【図５】プレストレストコンクリート構造物の断面図で
ある。

【図６】図５中のＡ−Ａ線断面図である。

【図７】従来のＰＣケーブル支持構造の一例の側面図で
ある。

【図８】従来のＰＣケーブル支持構造の他の例の正面図
である。

【図９】従来のＰＣケーブル支持構造の更に他の例の側
面図である。

【符号の説明】

１　　コンクリート桁 ２　　通し筋 ３　　肋筋 ４　　ＰＣケーブル ５　　シース ６　　棚筋 １０　　棚筋固定金具 １１　　挾持片 １２　　軸 １３　　締め具 １４　　鉄筋挾持部 １５　　棚筋支持部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】多数の通し筋及び肋筋からなる組立鉄筋内
   に応力導入用のＰＣケーブルと交差する向きに棚筋を固
   定し、該棚筋にアンボンドＰＣケーブルもしくはＰＣケ
   ーブル挿通用シースを支持させてなるプレストレストコ
   ンクリートにおけるＰＣケーブル支持構造において、一
   対の挾持片の一端側が互いに枢着されて他端側が開閉自
   在に組み立てられ、該両挾持片の一端側間に鉄筋挾持部
   が、他端側には棚筋支持部がそれぞれ一体に設けられて
   いるとともに、両挾持片を接近方向に締め付ける締め具
   を備えた棚筋固定金具を使用し、前記鉄筋挾持部に前記
   組立鉄筋内のいずれかの鉄筋を挾持させて該金具を所定
   高さに固定し、前記棚筋支持部に前記棚筋を挿入して支
   持させたことを特徴としてなるプレストレストコンクリ
   ートにおけるＰＣケーブル支持構造。