JPH04215292A - エレクトロルミネッセンス表示パネルおよびその製造方法 - Google Patents

エレクトロルミネッセンス表示パネルおよびその製造方法

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JPH04215292A
JPH04215292A JP3068654A JP6865491A JPH04215292A JP H04215292 A JPH04215292 A JP H04215292A JP 3068654 A JP3068654 A JP 3068654A JP 6865491 A JP6865491 A JP 6865491A JP H04215292 A JPH04215292 A JP H04215292A
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JP
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film
display panel
coating
insulating
light
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JP3068654A
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English (en)
Inventor
Tomoyuki Kawashima
河島 朋之
Hisato Kato
久人 加藤
Kazuyoshi Shibata
一喜 柴田
Harutaka Taniguchi
谷口 春隆
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/12Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/10Apparatus or processes specially adapted to the manufacture of electroluminescent light sources
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/12Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces
    • H05B33/22Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces characterised by the chemical or physical composition or the arrangement of auxiliary dielectric or reflective layers
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/12Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces
    • H05B33/26Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces characterised by the composition or arrangement of the conductive material used as an electrode

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は下側電極膜と上側電極膜
との間に発光膜とそれに接する絶縁膜を配設してなるエ
レクトロルミネッセンス(以下、ELという)表示パネ
ルおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のとおり、EL表示パネルはMn等
の遷移金属や稀土類元素を少量添加した硫化亜鉛等から
なる膜に電界を掛けた際に発生するEL発光を利用する
もので、かかるEL発光材料からなる発光膜とそれに両
側ないし片側から接する絶縁膜を下側電極膜と上側電極
膜の間に挟んだ薄膜構造のものがかなり以前から知られ
ている(例えばM.J. Russ, et al; 
J. Electrochem. Soc. 114,
 l964, p.66およびT. Isoguchi
, et al; ’74 SID Intern. 
Symp. 1974, pp.84−85を参照) 
。さらに最近では、微小なEL発光画素をパネル面に多
数個配列した高輝度発光が可能なものが得られるように
なり、可変画像の表示に適する自己発光性をもつフラッ
トパネルとして将来性を嘱目されている。以下、図5を
参照してかかる薄形構造のEL表示パネルの代表例の概
要を説明する。
【0003】図5に一部拡大断面で示すEL表示パネル
用の基板としては通常はガラス等の透明な絶縁基板10
が用いられ、その上面にITO (インジウム錫酸化物
) 等からなる2000Å程度のごく薄い透明電極膜が
下側電極膜20として多数個配設される。各下側電極膜
20は図の前後方向に細長なストライプ状パターンに形
成され、左右方向にふつうは1mm内に8個程度並ぶよ
うに 100〜150 μmのごく狭いピッチで配列さ
れる。
【0004】次にその上側に、窒化シリコン等の高絶縁
性材料からなる3000Å程度の膜厚の絶縁膜30と,
Mn を含むZnS等からなる5000Å程度の膜厚の
発光膜40と, 絶縁膜30と同じ絶縁膜50とが順次
積層される。  さらに最上層としてアルミ等の金属か
らなる5000Å程度の膜厚の上側電極膜60が、上述
の下側電極膜20と直交するように図の左右方向に細長
なストライプ状パターンで, かつ同程度の狭い配列ピ
ッチで図の前後方向に多数個並べて配設される。
【0005】このように、EL表示パネルでは下側電極
膜20と上側電極膜60の間に絶縁膜30と50により
両側から挟まれた発光膜40が配置され、両電極膜20
と60の互いに交叉するストライプパターンの交点範囲
に対応する発光膜40の部分が表示上の画素を構成する
。表示パネル中の上側電極膜60を除く部分はふつうす
べて透明であり、両電極膜20と60の間に表示電圧を
与えて絶縁膜30と50を介して発光膜40に電界を掛
け、そのZnSに含まれるMn等の原子を発光中心とし
て発生するEL光を各画素の表示光Ldとして図のよう
に絶縁基板10側から取り出す。
【0006】なお、発光膜40が絶縁性なのでその両側
を絶縁膜で図のように挟む必要は必ずしもなく、絶縁膜
30と50の一方を省略しあるいは発光膜40に有害な
原子のマイグレーションを防ぎ得る程度の膜厚で済ませ
ることも可能である。また、表示電圧を低めかつ発光膜
の発光効率を高める上では絶縁膜は極力薄くする必要が
あり、その膜厚は 200V程度の表示電圧で上述の程
度にされるのでその内部電界強度はふつう106 V/
cm程度に達する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】EL表示パネルでは、
絶縁膜の内部電界強度が上述のように高いので従来から
その絶縁信頼性に問題があり、とくに絶縁膜の弱点部に
発生する局部絶縁破壊によりその表示画質や寿命が低下
しやすい。例えば、この絶縁上の弱点部は図5の下側の
絶縁膜30でいえば下側電極膜20の角部に対応するA
の個所であって、この絶縁膜30用に例えば窒化シリコ
ンをスパッタ法により被着する際に下側電極膜30によ
る段差部で被覆不足や膜質不良が生じやすいのに加えて
この角部の個所Aに電界が集中するからである。
【0008】また、図5の上側の絶縁膜50についても
その発光膜40と接する界面で局部絶縁破壊が発生しや
すい。これは、発光膜40を成膜した後にそのEL発光
特性を向上させるため熱処理を施して図6に示すように
ZnS等の結晶粒41を成長させる必要があり、この際
に発光膜40の表面42にふつう数百Åの凹凸が発生し
て絶縁膜50の結晶粒41の凸部の先端に接する部分に
機械的な歪みやクラックが発生しやすく、かつそこに電
界が集中して絶縁破壊が起こりやすいためである。
【0009】さらに、EL表示パネルを例えばカラー表
示用にするために発光膜40を図5のような連続膜でな
く図7に示すように各画素に対応する赤,緑, 青の各
色表示用の発光膜部分 40r,40g,40bに分割
すると、その角部付近の絶縁膜30や50中の図のBや
Cの個所が同様に被覆不足や膜質低下や電界集中による
弱点になり局部絶縁破壊が発生しやすい。
【0010】かかる局部絶縁破壊が発生するとその個所
はもちろん表示上の欠陥になるが、幸いEL表示パネル
では両電極膜20と60の間が直ちに短絡されるわけで
はないので欠陥個所が小さくあまり広がらない内は画質
は若干落ちても使用可能である。しかし、絶縁膜の材料
によって程度は異なるが使用中に欠陥個所が次第に広が
る傾向がありかつ欠陥数も次第に増加して来るので、絶
縁膜に欠陥があると画質が急速に低下しやすく使用不能
に至るまでの寿命が短くなる。
【0011】このため、本発明はEL表示パネルの絶縁
膜中の弱点を減少させ、その画質や寿命の低下を防止す
ることを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によればこの課題
は、冒頭記載のように下側電極膜と上側電極膜の間に発
光膜とそれに接する絶縁膜を配設してなるEL表示パネ
ルにおいて、絶縁膜内の少なくとも下側部分を液状材料
の塗着により成膜された絶縁物からなる塗着膜とするこ
とにより、また発光膜が多数の発光膜部分に分割される
EL表示パネルにおいては、発光膜部分の輪郭を下側お
よび上側電極膜が互いに交叉する範囲の輪郭よりも大き
く形成することによって解決される。
【0013】なお、上記の構成中の塗着膜を利用する場
合、絶縁膜をこの塗着膜のみで構成するのが工程上は最
も簡単であるが、薄い絶縁膜で極力高い絶縁耐圧を得る
ためこれを下側の塗着膜と固体絶縁材料をスパッタ法等
で被着した上側の固体被覆膜からなる2層構成とするの
が最も望ましい。また、通例のように絶縁膜を発光膜を
挟んでその両側に設ける場合は必要に応じ一方の絶縁膜
のみに塗着膜を用いることでもよい。かかる塗着膜とし
てはシリコン, チタン,タンタル, アルミ等の化合
物とくに酸化物を利用でき、これらの液状材料としては
例えばアルキルシラノール, アルキルチタノール, 
ペンタエトキシタンタル, トリブトキシアルミニウム
等を適宜な溶剤とともに利用することができる。さらに
、この塗着膜としてポリイミド樹脂等の耐熱性の高い合
成樹脂を利用することもできる。
【0014】また、上述のように発光膜を発光膜部分に
分割してその輪郭を下側電極膜と上側電極膜が互いに交
叉する範囲の輪郭より大きく形成する場合にも絶縁膜内
の少なくとも下側部分を塗着膜とするのが有利であるが
、とくにこの場合は発光膜と上側電極膜との間に配設す
る絶縁膜を下側の塗着膜と上側の固体被着膜とからなる
複合構成とし、かつ発光膜に直接に接する塗着膜の方を
黒色の絶縁膜とするのが非常に有利である。
【0015】なお、発光膜部分の輪郭を下側電極膜と上
側電極膜の交叉範囲の輪郭より大に形成する際、発光膜
部分の輪郭が交叉範囲の輪郭から食み出す部分の最低寸
法を発光膜部分に接する絶縁膜の膜厚よりも大きくする
のが有利である。
【0016】絶縁膜に塗着膜を用いるEL表示パネルに
対する本発明の製造方法では、前述のように絶縁膜中の
少なくとも下側部分を構成する塗着膜を液状材料の塗布
工程とその焼成工程とを経て成膜することにより所期の
課題が解決される。
【0017】この内の塗布工程では、塗着膜用の前述の
ような液状材料をスピンコート法,ロールコート法, 
浸漬法等により塗布することができ、この際の液状材料
は塗布方法に応じた最適粘度になるようにその溶剤含有
量が適宜調整される。このための溶剤にはイソプロピル
アルコール等のアルコール系を用いるのがよく、必要に
応じてエステル系やケトン系を使用ないし併用すること
ができる。
【0018】焼成工程では、液状材料に応じた温度と時
間を掛けて塗布膜を焼成することによりその中の有機成
分をほぼ飛散させないしは焼き切ることによりシリコン
や金属の無機化合物とするのがよいが、実験結果によれ
ば有機物成分を完全になくしてしまう必要もないので、
本発明を実施する上ではこの焼成工程を発光膜に対する
熱処理工程と共通化するのが有利である。
【0019】
【作用】本発明は、絶縁膜内の少なくとも下側部分を液
状材料の塗着により成膜された絶縁物からなる塗着膜と
することにより、流動性をもつ液状材料が下地面の凹部
を埋める性質を利用して絶縁膜の膜質と段差部分に対す
る被覆性とを向上させ、あるいは発光膜部分の輪郭を下
側電極膜と上側電極膜の交叉範囲の輪郭より大に形成す
ることにより、発光膜部分の角部と下側電極膜または上
側電極膜の角部の重なり合いによる電界集中を防止して
、いずれの場合にも局部絶縁破壊が発生しやすい弱点を
減少させて所期の課題を解決するものである。
【0020】すなわち、段差や凹凸のある下地面に液状
材料を塗布すると流動性をもつ液状材料が下地面の凹部
を埋めた上で表面が平坦になるので、下地面の段差の角
部や凹凸の凸部が液状材料で充分に被覆される。次に、
この塗布膜を焼成して塗着膜とするが、問題の角部や凸
部に対する被覆が良好なので焼成後の塗着膜に局部的な
残留歪みやクラック等の機械的な欠陥が発生するおそれ
が格段に少なくなる。また、塗着膜は下地の段差や凹凸
を埋めて表面を平坦化するので、その上に配設される発
光膜や電極膜の膜質を向上する機能も備える。なお、こ
のように塗着膜は段差や凹凸のある下地面に施して効果
を発揮するので、これと固体被着膜との複合構成とする
場合はその下側部分に塗着膜を適用する。かかる複合膜
は塗着膜だけの場合より同じ膜厚で耐圧を向上できる利
点を有する。
【0021】また、発光膜を多数個の発光膜部分に分割
する場合、この発光膜部分の輪郭を下側電極膜と上側電
極膜の交叉範囲の輪郭より大きく形成すると、発光膜部
分に接する絶縁膜中の発光膜部分の角部による電界集中
部と下側電極膜や上側電極膜の角部による電界集中部と
が重なり合うことがなくなるから、絶縁膜に絶縁上の弱
点が発生する確率を格段に減少させることができる。ま
た、この場合の発光膜部分相互間の間隔がかなり狭いの
で、その上側に設ける絶縁膜の少なくとも下側部分を塗
着膜とするのがそれ用の液状材料によりこの狭い間隔を
充分に充填して絶縁上の弱点の発生を防止する上で有利
である。
【0022】
【実施例】以下、図を参照して本発明の実施例を説明す
る。図1と図2は絶縁膜に塗着膜を利用する実施例に関
し、図1は絶縁膜を塗着膜だけで構成する第1実施例を
,図2は絶縁膜を塗着膜と固体被着膜の複合膜とする第
2実施例をそれぞれ示す。図3と図4は発光膜を発光膜
部分に分割する場合の実施例に関し、図3は絶縁膜を固
体被着膜だけで構成する第3実施例を,図4は絶縁膜を
塗着膜と固体被着膜の複合膜とする第4実施例をそれぞ
れ示す。これらの図中の図5に対応する部分に同じ符号
が付されている。
【0023】なお、いずれの実施例でも絶縁膜は発光膜
ないしは発光膜部分を挟んで両側に配設されるものとす
るが、もちろん本発明はその一方側にのみ絶縁膜を配設
する場合にも適用できる。また、いずれの実施例でもガ
ラス等の透明な絶縁基板10上に下側電極膜20として
前述のITO等からなる2000Å程度の薄膜がストラ
イプ状パターンで多数個並べて配設されるのは従来と同
じである。
【0024】図1の第1実施例では下側電極膜20によ
り凹凸が付いた表面上に絶縁膜として塗着膜31を配設
する。この塗着膜31用液状材料としては例えばメチル
シラノール(CH3Si(OH)3)等のアルキルシラ
ノール系材料をイソプロピルアルコール等のアルコール
系溶剤内に例えば10%の濃度で溶解したものを用い、
溶剤添加によりその粘度を20〜30CP程度に調整し
て2000r.p.m.の条件で全面にスピンコートし
た上、500〜600 ℃で30分程度の焼成を施すこ
とにより膜厚3000Å程度の酸化シリコンを主成分と
する塗着膜31とする。
【0025】この際、スピンコートにより液状材料が凹
部には厚く凸部には薄く塗布されるので、塗着膜31の
上面は図示のようにほぼ平坦となり、凸部上のその最小
膜厚が上述の3000Å程度となる。従って、電極膜2
0の角部が塗着膜31により充分に被覆される。なお、
液状材料中の上述のアルキル基等の有機成分は1回の塗
布により塗着膜31に充分な膜厚を持たせる上で有利で
あり、この有機成分を焼成によって完全に焼き切る必要
は必ずしもない。
【0026】次に、この塗着膜31の平坦化された表面
上に例えばMnを 0.1〜0.5 %含むZnSを電
子ビーム蒸着法等により5000Å程度の膜厚に成膜し
、 500〜600 ℃の温度で30分間の熱処理を施
して発光膜40とする。この発光膜40の表面42には
前に図6で示した細かな凹凸が発生するが、その上に上
述の液状材料を同要領で塗布しかつ焼成して3000Å
程度の膜厚の塗着膜61とすることにより、発光膜40
の表面を凹凸を平坦化する。なお、この第1実施例では
発光膜40の熱処理と塗着膜31または51の焼成を同
時に行なうことが可能である。
【0027】以降は従来と同じであって、塗着膜51の
平坦な表面の上にアルミ等の金属からなる5000Å程
度の膜厚の上側電極膜60を下側電極膜20と直交する
ストライプ状のパターンで図の前後方向に多数並べて配
設して図示の完成状態とする。
【0028】図2の第2実施例では発光膜40を挟む絶
縁膜30と50が塗着膜と固体被着膜からなる複合膜構
成とされる。下側の絶縁膜30中の下側の塗着膜31は
下側電極膜20の凹凸表面上に第1実施例と同じ要領で
ただし1000Å程度の薄い膜厚で成膜され、その上に
固体被着膜32としてこの実施例では窒化シリコンがス
パッタ法等により2000Åの膜厚で被着される。従っ
て、絶縁膜30の膜厚は合わせて前実施例と同じ300
0Åとなる。
【0029】上側の絶縁膜50としては、発光膜40の
凹凸のある表面42の上に同様に塗着膜51を1000
Å程度の膜厚で成膜し、その上に固体被着膜52として
この第2実施例ではアルミナをスパッタ法等により20
00Å程度の膜厚に被着して、合わせて約3000Åの
膜厚の複合膜とする。上側電極膜60は第1実施例と同
じである。
【0030】この第2実施例では薄い塗着膜31と51
によりそれぞれ下側電極膜20による段差と発光膜40
の表面の凹凸を埋め、それらより膜厚がやや大きい固体
被着膜32と52に電圧の大部分を分担させることによ
り、絶縁膜30および50の耐圧を第1実施例よりも一
層向上させることができる。
【0031】なお、この第2実施例では上述のように絶
縁膜30と50の双方を複合化する必要は必ずしもなく
、必要に応じて一方側, 例えば下側絶縁膜30のみを
複合膜とすることでもよい。また場合によっては、下側
の絶縁膜30を膜厚の小な塗着膜31のみで構成して下
地面の下側電極膜20による段差を埋めて平坦化する役
目だけを受け持たせ、上側の絶縁膜50の方を膜厚の大
な複合膜構成として電圧の大部分を負担する役目を受け
持たせることにより、上下の絶縁膜の機能を相互に分離
するようにしてもよい。
【0032】以上説明した第1および第2実施例のいず
れでも塗着膜用の流動性に富む液状材料の塗布により下
側電極膜20による段差や発光膜40の上面の凹凸を埋
めることにより、段差の角部や凹凸の凸部で絶縁破壊が
発生するおそれを従来より格段に減少させて、EL表示
パネルの使用中の画質低下を防止し、かつその可使寿命
を延ばすことができる。
【0033】図3の第3実施例ではEL表示パネルをカ
ラー表示とするために発光膜が多数の発光膜部分に分割
され、これを両側から挟む絶縁膜は従来と同じとされる
が、発光膜部分の輪郭が下側電極膜と上側電極膜との交
叉範囲の輪郭より大きく形成される。図3(a) はそ
の断面図,図3(b) は上面図である。下側電極膜2
0と上側電極膜60はこれまでの実施例と同じであり、
絶縁膜30と50は従来と同様に例えばスパッタ法で3
000Å程度の膜厚に被着した窒化シリコン膜とされる
【0034】この第3実施例では、発光膜がそれぞれ赤
, 緑, 青のEL発光をする3種類の発光膜部分 4
0r,40g,40bに分割され、これらのEL発光材
料には例えばSmを含むZnS, Tbを含むZnS,
 Ceを含むSrSをそれぞれ用い、これらを電子ビー
ム蒸着法等で5000Å程度の膜厚に成膜した上で、4
塩化炭素や4ふっ化炭素をエッチングガスとするドライ
エッチング法でパターンニングする工程を繰り返して、
これら発光膜部分 40r,40g,40bをそれぞれ
所望のパターンに形成する。
【0035】この第3実施例では絶縁膜30および50
の耐圧を向上させるために、図3(b) に示すように
発光膜部分 40r,40g,40bのパターンを下側
電極膜20と上側電極膜60のハッチングを付して示さ
れた交叉範囲Sの輪郭より大きな輪郭にパターンニング
する。このように各発光膜部分 40r,40g,40
bの輪郭を交叉範囲Sの輪郭から食み出させる程度はそ
れらに接する絶縁膜30や50の膜厚より大きくとる必
要があり、ふつうは膜厚の数倍以上に設定するのがよく
、EL表示パネルがA4サイズ以上の大形の場合は発光
膜部分のパターンニング時の精度によっても異なるが多
少とも安全を見て例えば3μm程度に設定される。
【0036】このように構成された第3実施例のEL表
示パネルでは、絶縁膜30中の発光膜部分 40r,4
0g,40bの下側の角部による電界集中部と下側電極
膜20の上側の角部による電界集中部が図3(b) か
らわかるように線状に重なり合うことがなく、また絶縁
膜50についても発光膜部分の上側の角部による電界集
中部と上側電極膜60の下側の角部による電界集中部が
線状に重なり合うことがないから、絶縁膜30や50に
絶縁上の弱点ないし欠陥が発生する確率を従来より1〜
2桁減少させて、表示パネルの画質や寿命の低下を防止
することができる。
【0037】しかし、図3からもわかるように発光膜部
分 40r,40g,40bの相互間隔がかなり狭くな
るので、この狭い間隔部に対する上側の絶縁膜50によ
る被覆ないしは充填が不充分になるとその膜質, 従っ
て耐圧が低下するおそれが若干残る。次の第4実施例で
は第1および第2実施例用の塗着膜を利用してこの点を
解決する。
【0038】図4に示すこの第4実施例では、発光膜部
分 40r,40g,40bは第3実施例と同じパター
ンに形成されるが、これに接する絶縁膜30と50が第
2実施例と同様にそれぞれ例えば1000Å程度の膜厚
の塗着膜31, 51と、2000Å程度の膜厚の固体
被着膜32, 52からなる複合膜構成とされる。これ
らの内でもとくに上側の絶縁膜50用の塗着膜51は、
図からわかるように発光膜部分の相互間隔部をよく充填
して段差を平坦化する役目を果たし、その上側に配設さ
れる固体被着膜52の絶縁上の弱点を減少させてその耐
圧を上げる効果を有する。下側の絶縁膜30は絶縁機能
のほかに発光膜部分を配設する下地面を平坦化する効果
をもつので、第1実施例と同様に塗着膜31のみからな
る単層膜としてもよく、もちろん場合によっては第3実
施例と同構成とすることもできる。
【0039】さらにこの第4実施例では、塗着膜51を
例えば樹脂膜として黒色の顔料や染料を含有させること
により、互いに異なるEL発光色の発光膜部分 40r
,40g,40bの相互間にいわゆるブラックマトリッ
クスを充填し、混色を防止してカラー表示のコントラス
トないし鮮明度を向上することができる。
【0040】以上説明した実施例に限らず本発明は種々
の態様で実施をすることができる。塗着膜の主成分は酸
化シリコンのほかチタン, タンタル, アルミ等の化
合物でもよく、それ用の液状材料にもアルキルシラノー
ルのほか無機シラノールあるいはアルキルチタノール,
 ペンタエトキシタンタル, トリブトキシアルミニウ
ム等を適宜な溶剤とともに使用でき、ポリイミド樹脂等
の有機合成樹脂や利用できる。塗布方法としてもスピン
コート法のほかにロールコート法や浸漬法を利用でき、
焼成工程で液状材料中の有機成分を完全に焼き切る必要
は必ずしもないのでこれを発光膜に対する熱処理工程と
共通化することも可能である。
【0041】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によるEL表示パ
ネルでは、絶縁膜内の少なくとも下側部分を塗着により
成膜された絶縁物からなる塗着膜で構成し、その製造方
法では塗着膜を液状材料の塗布と焼成により成膜するこ
とにより、また発光膜が発光膜部分に分割されるEL表
示パネルに対しては、発光膜部分の輪郭を下側電極膜と
上側電極膜の交叉範囲の輪郭よりも大きく形成すること
により、次の効果を得ることができる。
【0042】(a) 絶縁膜の少なくとも下側部分に塗
着膜を配設しそれ用の液状材料の流動性を利用して下地
面の段差や凹凸を埋めることにより、段差による角部や
凹凸中の凸部を充分に被覆することができ、かつ焼成後
の塗着膜に残留歪みやクラック等の欠陥が発生する確率
が減少するので、電界集中や欠陥による局部的絶縁破壊
が発生するおそれが減少して絶縁膜の長期信頼性が格段
に向上する。
【0043】(b) 塗着膜によって下地面の段差や凹
凸が平坦化されるので、絶縁膜に接して配設される発光
膜中の欠陥数を減少させて、EL表示パネルの表示品質
を高めることができる。また絶縁膜を塗着膜と固体被着
膜との複合構成とすれば、塗着膜の平坦面上に被着する
固体被着膜中の欠陥数を減少させて絶縁膜の信頼性を一
層向上することができる。
【0044】(c) 発光膜を発光膜部分に分割してそ
の輪郭を下側電極膜と上側電極膜の交叉範囲の輪郭より
大に形成することにより、発光膜部分に接する絶縁膜中
の発光膜部分の角部による電界集中部と下側電極膜や上
側電極膜の角部による電界集中部が線状に重なり合うこ
とをなくし、絶縁上の弱点の発生確率を減少させて絶縁
膜の信頼性を向上することができる。
【0045】(d) 発光膜部分の輪郭を下側電極膜と
上側電極膜との交叉範囲の輪郭より大に形成し、かつ発
光膜部分の上側に配設する絶縁膜の少なくとも下側部分
を塗着膜とすれば、発光膜部分相互間の狭い間隔を塗着
膜用の液状材料により充分に充填して絶縁膜の弱点の発
生を防止して信頼性を向上することができる。また、こ
の塗着膜を黒色にすれば、EL表示パネルをブラックマ
トリックス形にしてカラー表示の鮮明度を向上すること
ができる。
【0046】このように、本発明は発光膜に接する絶縁
膜の弱点を除去しないし欠陥発生を防止してその長期信
頼性を向上することにより、EL表示パネルの画質の低
下を防ぎ、その可使寿命を延ばし、さらには表示画質を
向上させる顕著な効果を奏し得るもので、本発明の実施
によりEL表示パネルの一層の普及とその性能向上に貢
献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すEL表示パネルの一
部拡大断面図である。
【図2】本発明の第2実施例を示すEL表示パネルの一
部拡大断面図である。
【図3】本発明の第3実施例によるEL表示パネルを示
すもので、同図(a)はその一部拡大断面図,同図(b
) はその一部拡大上面図である。
【図4】本発明の第4実施例を示すEL表示パネルの一
部拡大断面図である。
【図5】従来技術によるEL表示パネルの一部拡大断面
図である。
【図6】従来技術の問題点を説明するための図5の要部
の拡大図である。
【図7】発光膜が発光膜部分に分割される場合の従来技
術によるEL表示パネルの一部拡大断面図である。
【符号の説明】
10      表示パネルの絶縁基板20     
 下側電極膜 30      絶縁膜 31      塗着膜 32      固体被着膜 40      発光膜 40b    青色用の発光膜部分 40g    緑色用の発光膜部分 40r    赤色用の発光膜部分 50      絶縁膜 51      塗着膜 52      固体被着膜 60      上側電極膜

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下側電極膜と上側電極膜の間に発光膜とそ
    れに接する絶縁膜を配設してなる表示パネルであって、
    絶縁膜内の少なくとも下側部分が液状材料の塗着により
    成膜された絶縁物からなる塗着膜として構成されたこと
    を特徴とするエレクトロルミネッセンス表示パネル。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の表示パネルにおいて、絶
    縁膜が下側の塗着膜とその上側に固体絶縁材料の被着に
    より成膜された固体被着膜とからなる複合膜として構成
    されることを特徴とするエレクトロルミネッセンス表示
    パネル。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の表示パネルにおいて、発
    光膜を挟んで1対の絶縁膜が配設され、両絶縁膜中の少
    なくとも一方の少なくとも下側部分が塗着膜とされるこ
    とを特徴とするエレクトロルミネッセンス表示パネル。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の表示パネルにおいて、塗
    着膜用にシリコン,チタン,タンタルおよびアルミ中の
    いずれかの化合物が用いられることを特徴とするエレク
    トロルミネッセンス表示パネル。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の表示パネルにおいて、塗
    着膜用にポリイミド樹脂が用いられることを特徴とする
    エレクトロルミネッセンス表示パネル。
  6. 【請求項6】下側電極膜と上側電極膜の間に発光膜とそ
    れに接する絶縁膜を配設してなり絶縁膜の少なくとも下
    側部分が塗着膜として構成される表示パネルの製造方法
    であって、塗着膜が液状材料の塗布とその焼成により成
    膜されることを特徴とするエレクトロルミネッセンス表
    示パネルの製造方法。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の製造方法において、塗着
    膜に用いる液状材料がスピンコート法,ロールコート法
    および浸漬法のいずれかによって塗布されることを特徴
    とするエレクトロルミネッセンス表示パネルの製造方法
  8. 【請求項8】下側電極膜と上側電極膜の間に発光膜とそ
    れに接する絶縁膜を配設してなる表示パネルであって、
    下側および上側電極膜が互いに交叉するストライプ状パ
    ターンでそれぞれ並設され、発光膜が両電極膜のパター
    ンの交叉範囲に応じて発光膜部分に分けられ、発光膜部
    分の輪郭が交叉範囲の輪郭よりも大に形成されたことを
    特徴とするエレクトロルミネッセンス表示パネル。
  9. 【請求項9】請求項8に記載の表示パネルにおいて、絶
    縁膜内の少なくとも下側部分が液状材料の塗着により成
    膜された絶縁物からなる塗着膜とされることを特徴とす
    るエレクトロルミネッセンス表示パネル。
  10. 【請求項10】請求項9に記載の表示パネルにおいて、
    発光膜と上側電極膜との間に配設される絶縁膜が下側の
    塗着膜とその上側に固体絶縁材料を被着して成膜された
    固体被着膜とからなる複合膜として構成され、発光膜に
    接する塗着膜が黒色とされることを特徴とするエレクト
    ロルミネッセンス表示パネル。
  11. 【請求項11】請求項8に記載の表示パネルにおいて、
    パネル面内にカラー表示用の少なくとも2種の発光色が
    異なる発光膜部分が分布して配設されることを特徴とす
    るエレクトロルミネッセンス表示パネル。
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