JP3539082B2 - El表示素子 - Google Patents
El表示素子Info
- Publication number
- JP3539082B2 JP3539082B2 JP20501996A JP20501996A JP3539082B2 JP 3539082 B2 JP3539082 B2 JP 3539082B2 JP 20501996 A JP20501996 A JP 20501996A JP 20501996 A JP20501996 A JP 20501996A JP 3539082 B2 JP3539082 B2 JP 3539082B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light emitting
- layer
- light
- emitting layer
- insulating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Electroluminescent Light Sources (AREA)
Description
ルミネッセンス)表示素子に関するもので、特に、色フ
ィルタを用いた多色EL表示素子に関する。
鉛)を母体材料とし、発光中心としてMn(マンガン)
を添加した場合には黄橙色となり、Tb(テルビウム)
を添加した場合には緑色になる。特開平2−11219
5号公報には、ZnSを母体材料とし発光中心としてM
nを添加したZnS:Mn発光層と、ZnSを母体材料
とし発光中心としてTbを添加したZnS:Tb発光層
とを積層し、その上に赤色と緑色のフィルタを設けて多
色発光を行うものが記載されている。
示素子は、色フィルタによる透過損失が大きく、特に狭
帯域のバンドパスフィルタを使用しなければならない。
また、緑色の発光輝度が低下するという問題がある。ま
た、本出願人は、緑色フィルタをなくし赤色フィルタの
みとして、緑色の発光輝度が高くなるものを先に出願し
た(特願平7−333558号)。このものでは、図1
2に示すように、所定パターンに形成したZnS:Mn
発光層4上にZnS:Tb発光層5を形成し、ZnS:
Mn発光層4とZnS:Tb発光層5の積層部に対応し
て赤色フィルタ8を形成し、ZnS:Tb発光層5の単
層部から緑色発光を、積層部からは赤色フィルタ8を介
して赤色発光を行うようにしている。なお、図中の符号
は後述する実施形態で用いる符号と対応させてある。
な色フィルタを有して多色発光するものについて検討を
進めたところ、色フィルタの下部に位置する発光層から
の光が色フィルタの隙間から漏れて、色純度が低下する
ことが判明した。例えば、図12に示す例においては、
図中の矢印に示すように、ZnS:Mn発光層4からの
黄橙色発光が、赤色フィルタ8の隙間から漏れてしま
い、赤色フィルタ8を透過した赤色成分と隙間から漏れ
た黄橙色発光が混じり、色純度が低下する。この場合、
図13に示すように赤色フィルタ8のパターン間の隙間
を狭めれば赤色フィルタ8の隙間から漏れる黄橙色発光
が少なくなるが、それでもZnS:Mn発光層4からZ
nS:Tb発光層5の単層部上の第2電極7を介して黄
橙色発光が漏れてしまい、十分な色純度を得ることがで
きない。
ルタを付した多色EL表示素子の色純度を改善すること
を目的とする。
おいては、発光層(4、5)における第1、第2の発光
部(40、50)を、同一平面上で離間して配置し、一
方の発光部(40)の上方に形成する色フィルタ(8)
を、一方の発光部の上端より下方の位置まで入り込んで
その発光部を覆うように形成したことを特徴としてい
る。
(4、5)における第1、第2の発光部(40、50)
を、同一平面上で離間配置して、第1、第2の発光部間
に段差部(60)を形成し、一方の発光部(40)に対
して形成される色フィルタ(8)を、一方の発光部の端
面から段差部方向に進む光が色フィルタを通過するよう
に前記一方の発光部を覆って形成したことを特徴として
いる。
に位置する発光部から横方向に進む光が色フィルタを通
過することになるため、色フィルタを介さない光が色フ
ィルタの隙間から漏れるのが少なくなり、その結果、色
純度を向上させることができる。なお、「第1、第2の
発光部を離間して配置する」とは、第1、第2の発光部
が完全に分離しているものに限らず、後述する実施形態
に示すように、一部が繋がっているものも含むものであ
る。
発光部(40)を、発光色が異なる第1、第2発光層
(4、5)が積層された積層部とし、他方の発光部(5
0)を、第2発光層(5)のみからなる単層部とし、さ
らに、第2発光層のクランプ電界強度を第1発光層より
高くしたことを特徴としている。第1、第2発光層
(4、5)が積層された積層部において、第2発光層の
クランプ電界強度を第1発光層より高くすることによっ
て、第1発光層の輝度を向上させることができ、従って
積層部の上方に色フィルタを形成しても、第1発光層を
単層とした場合に比べて高い発光輝度を得ることができ
る。
に、第1発光層(4)を、Mnを含むZnSとし、第2
発光層(5)を、Tbを含むZnSとし、色フィルタ
(8)を赤色フィルタとした場合には、緑色と赤色の多
色表示とすることができる。また、請求項5に記載の発
明のように、基板を黒色背景板(1、1a)とすれば、
前面の赤フィルタの存在感を無くすことができ、表示が
認識し易くなる。
発光層(4、5)の上に形成する第2絶縁層(6)を、
発光層よりも屈折率の低い第2絶縁下層(61)と、こ
の第2絶縁下層より屈折率の高い第2絶縁上層(62)
により構成すれば、一方の発光部(40)のパターニン
グ端面から斜め方向に出射される光が屈折率の低い第2
絶縁下層(61)で反射され、内側に曲げられるため、
横方向からの光漏れが一層少なくなり、色純度をさらに
向上させることができる。
1、2に記載したEL表示素子を製造することができ
る。なお、「特許請求の範囲」および「課題を解決する
ための手段」に記載した括弧内の符号は、後述する実施
形態記載の具体的構成要素との対応関係を示すためのも
のである。
L素子の縦断面の模式的構成を示す。また、図2にその
EL素子の平面構成を示す。EL素子は、絶縁性基板で
あるガラス基板1上に順次、以下の薄膜が積層形成され
ている。ガラス基板1上には、タンタル(Ta)の金属
反射膜からなる厚さ2000Åの第1電極2が形成され
ている。図2に示すように、第1電極2は、x軸方向に
伸びたストライプがy軸方向に沿って多数本設けられた
ものである。
は、第1絶縁層3が一様に形成されている。この第1絶
縁層3は、窒素を含んだ酸化タンタル(Ta2 O3 )
と、酸化錫(SnO2 )の複合膜(TaSnON)から
成る厚さ300〜400nmの絶縁層である。第1絶縁
層3上には、マンガン(Mn)が添加された硫化亜鉛
(ZnS)から成る厚さ800nmの第1発光層4が形
成されている。この第1発光層4は、図2に示すよう
に、y軸方向に伸びたストライプ状にパターン形成され
ており、x軸方向に沿って所定間隔毎に多数本設けられ
ている。
は、酸化フッ化テルビウム(TbOF)が添加された硫
化亜鉛(ZnS)から成る第2発光層5が形成されてい
る。この第2発光層5は、第1発光層4と離間して厚さ
700nmの単層の発光部50が形成されるようにパタ
ーニング形成されている。なお、この第2発光層5は、
図に示すように、第1発光層4の上、および第1発光層
4と第2発光層5の間の第1絶縁層3上にも、厚さ10
0nmだけ残って形成されている。
層された部分にて積層部40を構成し、第2発光層5の
厚さ700nmの発光部50にて単層部を構成してい
る。これら積層部40、単層部50にてEL発光を行う
第1、第2の発光部を構成している。また、第2発光層
5をパターニング形成することにより、積層部40と単
層部50間には10〜30μmの幅で段差部60が形成
されている。
様に形成されている。第2絶縁層6は、光学的に透明な
酸窒化珪素(SiOx Ny )から成る厚さ100nmの
第2絶縁層下層61と、窒素を含んだ酸化タンタル(T
a2 O3 )と、酸化錫(SnO2 )の複合膜(TaSn
ON)から成る厚さ300nmの第2絶縁上層62との
2層で形成されている。
な酸化亜鉛と酸化ガリウム(ZnO:Ga2 O3 )から
成る厚さ4500Åの第2電極7が形成されている。図
2に示すように、第2電極7は、y軸方向に伸びたスト
ライプがx軸方向に沿って多数本設けられたものであ
る。第2電極7の上には、下部に第1発光層4が存在す
る領域に厚さ1.0〜2.0μmの樹脂から成る赤色フ
ィルタ8が形成されている。
に、対応する第1発光層4、第2絶縁層6、第2電極7
を覆う形で、第2電極7と平行に(y軸に沿って)、ス
トライプ状にその面積を大きくし、120〜180μm
の幅で形成されている。また、この赤色フィルタ8は、
第1発光層4と第2発光層5との積層部40の両サイド
まで進入して積層部40を覆うように形成されている。
述べる。図3、図4は製造方法を示した平面図である。
ガラス基板1上にタンタル(Ta)金属を一様にDCス
パッタリングした後、図3(a)に示すように、ストラ
イプ形状にエッチングして反射膜の第1電極2を形成す
る。
をスパッタにより形成する。具体的には、ガラス基板1
の温度を300℃に保持し、酸化タンタル(Ta
2 O5 )中に10mol%の酸化錫(SnO2 )を含ま
せた混合焼結ターゲットを用い、スパッタ装置内にアル
ゴン(Ar)と窒素(N2 )と酸素(O2 )を調整混合
したガスを導入し、ガス圧を0.2Paに保持し、2K
Wの高周波電力の条件で成膜する。
層3上に、硫化亜鉛(ZnS)を母体材料とし、発光中
心としてマンガン(Mn)を添加したZnS: Mnから
成る層を蒸着により一様に形成する。具体的には、ガラ
ス基板1の温度を一定に保持し、蒸着装置内を5×10
-4Pa以下に維持し、堆積速度0.1〜0.3nm/sec
の条件で電子ビーム蒸着を行う。次に、塩酸と水の混合
液(HCl:H2 O=1:1)を用いたウェットエッチ
ングにより、図3(c)に示す形状の第1発光層4を得
る。
部の上に、硫化亜鉛(ZnS)を母体材料とし、発光中
心として酸化フッ化テルビウム(TbOF)の添加され
たZnS: TbOFから成る第2発光層5を図3(d)
に示すように一様に700nm形成する。具体的には、
ガラス基板1の温度を250℃に保持し、アルゴン(A
r)及びヘリウム(He)をスパッタガスとして、ガス
圧3.0Pa、2.2KWの高周波電力の条件でスパッ
タ成膜する。
ッチングして第2発光層5を得る。具体的には、ガラス
基板1の温度を10℃に保持しRIE装置内にArとC
H4(メタン)の混合ガスを導入し、圧力を7Paに保
持し、1kWの高周波電力でドライエッチングを行う。
この際、第2発光層5を600nmだけエッチングし、
第1発光層4上、及び、第1発光層4と第2発光層5の
間の第1絶縁層3上に100nmだけ残すようにする
(図1参照)。
残された第2発光層5へのダメージのない方法を取らな
ければならない。第2発光層5のエッチングを第1発光
層4と同様のウェットエッチングで行うと第2発光層5
の表面は凸凹になってしまうが、ドライエッチングでは
この種のダメージは見られない。そこで、本実施形態で
は、エッチングガスとしてCH4 とAr(不活性ガス)
の混合ガスを用い、ZnSを発光母材とする第2発光層
5の表面を沸点の低いZn(CH3 )2 (ジメチル亜
鉛)に変化させ気化させるとともに、Arにより物理的
エッチングを行う。このことにより、常にリフレッシュ
された表面がCH4による化学的エッチングを進行させ
るため、従来にないエッチングレートを確保し、第1発
光層4にダメージを与えることなく第2発光層5をエッ
チングすることができる。
〜600℃で発光層4、5の熱処理を行う。次に、図4
(a)に示すように、第1発光層4と第2発光層5の上
に、SiO x Ny から成る第2絶縁下層61を形成す
る。具体的には、ガラス基板1の温度を300℃に保持
し、スパッタ装置内にアルゴン(Ar)と窒素(N2 )
と少量の酸素(O2 )の混合ガスを導入し、ガス圧を
0.5Paに保持し、3kWの高周波電力でシリコンを
ターゲットとしてスパッタ成膜する。この第2絶縁下層
61の上に、窒素を含んだ酸化タンタル(Ta2 O3 )
と、酸化錫(SnO2 )の複合膜(TaSnON)から
成る第2絶縁上層62を、第1絶縁層3の形成と同様に
形成する。
2 O3 から成る層を一様に形成する。蒸着材料として、
酸化亜鉛(ZnO)粉末に酸化ガリウム(Ga2 O3 )
を加えて混合し、ペレット状に形成したものを用い、成
膜装置としてはイオンプレーティング装置を用いる。具
体的には、ガラス基板1の温度を一定に保持したままイ
オンプレーティング装置内を真空に排気した後、アルゴ
ン(Ar)ガスを導入して圧力を一定に保ち、成膜速度
が6〜18nm/minの範囲となるようなビーム電力
及び高周波電力を調整し成膜する。次に、この膜を図4
(b)に示すパターンにエッチングして第2電極7を得
る。
の第2電極7の上に、有機染料分散型の590nm以上
の波長の光のみを透過する赤色フィルタ8を形成する。
具体的には、赤色有機染料を含むポジタイプのフォトレ
ジストを所定分量だけ第2電極7の上に滴下し、スピン
ナーにより数秒間レジストコートを行い、プリベーク
し、露光、現像した後、ポストベークし、図4(c)に
示すように、第1発光層4の上部を覆うように赤色フィ
ルタ8を形成する。なお、赤色フィルタ8としては、上
記したポジタイプの有機染料分散型の赤色フィルタ以外
に、ネガタイプの有機顔料分散型の赤色フィルタを用い
ることもできる。
し、第2発光層5は単層で緑色発光する。上記構成にお
いては、この異なる発光色を示す第1発光層4と第2発
光層5の積層部40が存在し、その積層部40から出射
される光は黄橙色と緑色の混色となるが、この光は全て
赤色フィルタ8を透過するのでその表示色は極めて色純
度の高い赤色発光となる。
5の単層部50とが重なる部分から得られる。この緑色
発光は、緑色フィルタを用いていないので、輝度が高
く、かつ純度も高いものとなる。また、積層部40にお
いて、第2発光層5のクランプ電界強度が第1発光層4
のクランプ電界強度より高くなるようにしている。これ
により、第1発光層4の単位膜厚当たりの輝度を単層の
場合に比べて向上させることができる。これは、図5の
バンド図に示すように、クランプ電界強度の高い第2発
光層5から電荷(ホットエレクトロン)が加速され、高
い加速エネルギーを持ってクランプ電界強度の低い第1
発光層4に注入されるためであると考えられる。
8を設けても、第1発光層4と第2発光層5を積層構造
とすることにより、第1発光層4の輝度を高め、十分な
輝度の赤色発光を得ることができる。また、上記した製
造方法において、第2発光層5をパターン形成すること
により、積層部40と単層部50間に段差部60が形成
され、第2絶縁層6および色フィルタ8は段差部60の
形状を継承して形成される。従って、赤色フィルタ8
は、図1に示すように、積層部40の上端より下方の位
置まで入り込むように形成される、言い換えれば積層部
40を取り囲んで覆うように形成される。このため、第
1発光層4の端面から段差部60への方向、すなわち図
の横方向に光が出射しても、その光は赤色フィルタ8を
通過し、赤色光に変換される。このことにより、第1発
光層4からの黄橙色光が赤色フィルタ8の隙間から漏れ
るのを非常に少なくし、色純度の低下を防止することが
できる。
に示すEL素子(この場合、第2絶縁層6については本
実施形態と同様、第1絶縁下層61、第2絶縁上層62
にて構成し、発光層4、5を除くその他の構成は本実施
形態と同じにしている)について、積層部40のみを光
らせて、画素の色純度(赤色フィルタ8直上の色純度)
とパネルの色純度(赤色発光部、緑色発光部両方を含む
範囲の色純度)を測定した結果を図6に示す。なお、図
6のx、yはCIE色度座標値である。
べてパネルの色純度が悪化していることが分かる。これ
は、積層部40の発光の一部が赤色フィルタ8のパター
ン間の隙間から漏れてしまったため、赤色フィルタ8を
透過した赤色成分と隙間から漏れた黄色成分(ZnS:
MnとZnS:Tbの混色)が混じってしまい、結果と
して色純度が悪化したためと思われる。
比べ、赤色フィルタ8のパターン間の隙間が狭まってい
るため、色純度の低下はかなり減っている。しかし、ま
だ完全に積層部40からの横漏れ光を抑えきれていない
ので、画素とパネルの色純度には少し差がある。これに
対し、本実施形態のものでは、画素とパネルの色純度は
全く同じ値となっており、色純度の悪化は見られない。
これは、第2発光層5の単層部50と第1発光層4と第
2発光層5の積層部40が離間されており、その隙間に
赤色フィルタ8が入り込んで、積層部40の両サイドま
で赤色フィルタ8に覆われた形になり、横漏れする光も
赤色フィルタを透過するためである。
の光のみを透過するので、590nm以上のスペクトル
を持たない緑色発光はこの赤色フィルタ8を透過しな
い。従って、緑色発光する第2発光層5の単層部50の
両サイドにも赤色フィルタ8が覆う形になっていても、
緑色発光が横漏れし赤色フィルタ8を介して出射して色
純度を悪くすることはない。
2絶縁上層62との間に酸窒化珪素(SiOx Ny )か
ら成る第2絶縁下層61を介在させている。これは、Z
nSを母体とする第1、第2発光層4、5(屈折率は約
2.3)やTaSnONから成る第2絶縁上層62(屈
折率は約2.1)の屈折率に比べて屈折率が低い絶縁層
(SiOx Ny の屈折率は1.5〜1.7)を介在させ
ることにより、積層部40のパターニング端面から斜め
方向に出射される光が屈折率の低い第2絶縁下層(6
1)で反射され、内側に曲げられるため、横漏れ光によ
る色純度低下が一層抑制されるからである。また、Ta
SnONによる第2絶縁上層62を形成しているのは、
TaSnONの誘電率が高いため、発光開始電圧を低下
させるのに有利であるからである。
は水平の走査電極、第2電極7は垂直の信号電極として
いる。これは、第1電極3がタンタル(Ta)金属で形
成されているので、第2電極7よりも抵抗率が小さいた
めである。それ故、第1電極3の長さ方向の電位を均一
にすることができるので、発光ムラが防止できる。ま
た、本実施形態では第1電極2をタンタル(Ta)金属
で形成したが、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、モ
リブデン(Mo)、タングステン(W)等の金属で形成
してもよい。また、必要に応じてより低抵抗にするため
の補助金属電極を付加してもよい。
40と単層部50間の第1絶縁層3上にも、厚さ100
nmだけ第2発光層が残されているが、図7に示すよう
に、積層部40と単層部50間の第2発光層を完全に取
り除くようにしてもよい。 (第2実施形態)図8に、本発明の第2実施形態に係る
EL素子の縦断面の模式的構成を示す。この第2実施形
態は、第1実施形態における第1発光層4と第2発光層
5の形成順序を逆にしたものである。それ以外の電極、
絶縁層の構造は第1実施形態と同一の構造である。
第2発光層5は以下のようにして形成される。第1絶縁
層3上に、硫化亜鉛(ZnS)を母体材料とし、発光中
心として酸化フッ化テルビウム(TbOF)を添加した
ZnS: TbOFから成る第2発光層5をスパッタによ
り一様に700nm形成する。具体的には、ガラス基板
1の温度を250℃に保持し、アルゴン(Ar) 及び
ヘリウム(He)をスパッタガスとして、ガス圧3.0
Pa、2.2KWの高周波電力の条件でスパッタ成膜す
る。
ライエッチングして第2発光層5を得る。具体的には、
ガラス基板1の温度を10℃に保持しRIE装置内にA
rとCH4(メタン)の混合ガスを導入し、圧力を7P
aに保持し、1KWの高周波電力でドライエッチングを
行う。このドライエッチングでは、第2発光層5の単層
部50となる領域以外を600nmエッチングし100
nm残すようにしている。
S)を母体材料とし、発光中心としてマンガン(Mn)
を添加したZnS: Mnから成る層を一様に蒸着により
800nm形成する。具体的には、ガラス基板1の温度
を一定に保持し、蒸着装置内を5×10-4Pa以下に維
持し、堆積速度0.1〜0.3nm/secの条件で電
子ビーム蒸着を行う。そして、この層を図9(b)に示
す形状にドライエッチングして第1発光層4を得る。
第1発光層4は離間して形成されており、その隙間に赤
色フィルタ8が入り込む形で第1発光層4を覆って形成
されている。このため、第1発光層4のパターニング端
面から横方向に光が出射しても、端面に形成された赤色
フィルタ8を透過することで純粋な赤色光に変換され、
極めて色純度の高い赤色発光となる。 (第3実施形態)図10に、本発明の第3実施形態に係
るEL素子の縦断面の模式的構成を示す。この第3実施
形態は、第1発光層4と第2発光層5が完全に分離独立
しているもので、第1、第2実施形態で示したような発
光層の積層部はない。
4と第2発光層5の間の隙間に入り込んで、第1発光層
4を上部およびサイドから覆うように形成している。こ
のことにより、第1、第2実施形態と同様、第1発光層
4から横方向に漏れる光に対しても赤色フィルタ8を透
過させることができるので、極めて色純度の高い赤色発
光が得られる。
態と同様であるが、第2発光層5をドライエッチングす
る際に100nm残さずにすべてエッチングして取り除
いている。 (その他の実施形態)上記した全ての実施形態におい
て、第1電極2を反射電極に代えてITO(酸化インジ
ウム−酸化錫)等よりなる透明電極2’で形成し、図1
1に示すようにガラス基板1の素子形成面と反対側に黒
色膜1aを形成するようしてもよい。このような構成に
より、赤色フィルタ8が視認し難くなり、赤色フィルタ
8の存在感による不自然さを減少させることができる。
なお、黒色膜1aに代えて、黒色顔料を含む樹脂塗料や
黒色フィルム等を接合してもよい。また、ガラス基板1
そのものを黒色の絶縁性基板として黒色背景を形成して
もよい。
Sに含ませる添加剤はMnの他、MnF2 、MnCl2
を用いることができる。また、第2発光層5の母体材料
であるZnSに含ませる添加剤はTbの他、TbOF、
TbF3 、TbCl3 を用いることができる。さらに、
上述した赤/緑の多色EL素子に青色発光するEL素子
を対向配置して、フルカラーのEL表示素子とすること
ができる。この場合、赤色フィルタ8を介したEL発光
の色純度が高いので、これらの光の明るさを階調するこ
とにより極めて多くの色を作り出すことができる。
すように、2つの発光層を積層してその上に赤色フィル
タ、緑色フィルタを設ける場合には、2つの発光層をパ
ターニング形成して、第1、第2の発光部として離間配
置し、それぞれを取り囲むように、赤色フィルタ、緑色
フィルタを形成すればよい。さらに、本発明は上記した
実施形態のものに限定されるものでなく、本発明のの主
旨を逸脱しない範囲内で適宜変更することができる。
を示した模式図である。
である。
示す平面図である。
ある。
発光層4に電荷が注入されて輝度が向上することを示す
ためのバンド図である。
2、図13に示すEL素子の色純度の測定結果を示す図
表である。
る。
を示した模式図である。
ロセスの途中段階を示す縦断面の模式図である。
面を示した模式図である。
縦断面を示した模式図である。
示した模式図である。
面を示した模式図である。
1絶縁層 4…第1発光層、5…第2発光層、6…第2絶縁層、6
1…第2絶縁下層、62…第2絶縁上層、7…第2電
極、8…赤フィルタ、40…積層部、50…単層部、6
0…段差部。
Claims (7)
- 【請求項1】 基板(1)上に第1電極(2)、第1絶
縁層(3)、発光層(4、5)、第2絶縁層(6)、お
よび第2電極(7)が積層して形成されたEL表示素子
において、 前記発光層は、同一平面上で離間して配置された第1、
第2の発光部(40、50)を有し、 前記第1、第2の発光部のうち少なくとも一方の発光部
(40)の上方に色フィルタ(8)が設けられ、この色
フィルタは、前記一方の発光部の上端より下方の位置ま
で入り込んで前記一方の発光部を覆うように形成されて
いることを特徴とするEL表示素子。 - 【請求項2】 基板(1)上に第1電極(2)、第1絶
縁層(3)、発光層(4、5)、第2絶縁層(6)、お
よび第2電極(7)が積層して形成されたEL表示素子
において、 前記発光層は、同一平面上で離間して配置された第1、
第2の発光部(40、50)を有し、前記第1、第2の
発光部は、その間に段差部(60)を形成するように端
面が形成されており、 前記第1、第2の発光部のうち少なくとも一方の発光部
(40)に対して色フィルタ(8)が設けられ、この色
フィルタは、前記一方の発光部の端面から前記段差部方
向に進む光が前記色フィルタを通過するように前記一方
の発光部を覆って形成されていることを特徴とするEL
表示素子。 - 【請求項3】 前記一方の発光部(40)は、発光色が
異なる第1、第2発光層(4、5)が積層された積層部
で、他方の発光部(50)は、前記第2発光層(5)の
みからなる単層部となっており、前記第2発光層は前記
第1発光層よりクランプ電界強度が高くなっていること
を特徴とする請求項1又は2に記載のEL表示素子。 - 【請求項4】 前記第1発光層(4)はMnを含むZn
Sであり、前記第2発光層(5)はTbを含むZnSで
あって、前記色フィルタ(8)は赤色フィルタであるこ
とを特徴とする請求項3に記載のEL表示素子。 - 【請求項5】 前記基板は黒色背景板(1、1a)とな
っていることを特徴とする請求項4に記載のEL表示素
子。 - 【請求項6】 前記第2絶縁層(6)は、前記発光層
(4、5)の上に順に形成された第2絶縁下層(61)
と第2絶縁上層(62)を有しており、前記第2絶縁下
層は、前記発光層および前記第2絶縁上層より屈折率が
低くなっていることを特徴とする請求項1乃至5のいず
れか1つに記載のEL表示素子。 - 【請求項7】 基板(1)上に第1電極(2)、第1絶
縁層(3)、発光層(4、5)、第2絶縁層(6)、お
よび第2電極(7)を積層形成してEL表示素子を製造
する方法において、 前記発光層を形成する工程は、第1、第2の発光部(4
0、50)を有する発光層を形成する工程であって、こ
の工程は、前記第1、第2の発光部間に段差部(60)
が形成されるように前記第1、第2の発光部を離間して
形成するものであり、 前記第1、第2の発光部のうち少なくとも一方の発光部
(40)に対して色フィルタ(8)を形成する工程を有
し、 前記第2絶縁層および前記色フィルタを、前記第1、第
2発光層間の段差部形状を継承して形成することを特徴
とするEL表示素子の製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20501996A JP3539082B2 (ja) | 1996-08-02 | 1996-08-02 | El表示素子 |
US08/903,690 US6099979A (en) | 1995-07-24 | 1997-07-31 | Electroluminescent display element and manufacturing method for manufacturing same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20501996A JP3539082B2 (ja) | 1996-08-02 | 1996-08-02 | El表示素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1050479A JPH1050479A (ja) | 1998-02-20 |
JP3539082B2 true JP3539082B2 (ja) | 2004-06-14 |
Family
ID=16500104
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20501996A Expired - Fee Related JP3539082B2 (ja) | 1995-07-24 | 1996-08-02 | El表示素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3539082B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009224245A (ja) * | 2008-03-18 | 2009-10-01 | Sony Corp | 発光装置および液晶表示装置 |
WO2015083412A1 (ja) * | 2013-12-04 | 2015-06-11 | シャープ株式会社 | 有機エレクトロルミネッセンス表示パネルの製造方法 |
-
1996
- 1996-08-02 JP JP20501996A patent/JP3539082B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1050479A (ja) | 1998-02-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2850820B2 (ja) | El素子 | |
US7304426B2 (en) | Organic electroluminescent display having a light emitting layer producing the wavelengths of red, green and blue | |
JP3586939B2 (ja) | El素子およびその製造方法 | |
US4945009A (en) | Electroluminescence device | |
WO2000001204A9 (fr) | Ecran electroluminescent | |
JPH07181904A (ja) | カラー電界発光表示素子およびその製造方法 | |
CN100459208C (zh) | 有机电致发光装置 | |
JP3539082B2 (ja) | El表示素子 | |
JP3127025B2 (ja) | 薄膜elディスプレイ素子 | |
US6099979A (en) | Electroluminescent display element and manufacturing method for manufacturing same | |
JP2004039468A (ja) | 有機elカラーディスプレイ | |
KR100700722B1 (ko) | 다층막 구성을 갖는 유기 전계 다중면 발광장치 | |
JP2848277B2 (ja) | El素子の製造方法 | |
JP3438788B2 (ja) | エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP3722883B2 (ja) | 多色発光エレクトロルミネッセンス素子 | |
KR20040037662A (ko) | 유기 전계 발광 표시 소자 및 그 제조 방법 | |
JPH08162273A (ja) | 薄膜el素子 | |
JP2529296B2 (ja) | カラ―elディスプレイ装置 | |
JPH1092580A (ja) | 薄膜エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法 | |
JPH088064A (ja) | エレクトロルミネッセンス素子 および 多色発光エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP2532506B2 (ja) | カラ―elディスプレイ装置 | |
KR0170449B1 (ko) | 전계 발광 표시장치 | |
KR100958637B1 (ko) | 유기 전계발광 소자 | |
JPH08162269A (ja) | 薄膜白色el素子及びこれを用いたフルカラーディスプレイ | |
JP3976892B2 (ja) | 薄膜el素子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040225 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040302 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040315 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100402 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110402 Year of fee payment: 7 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |