JPH04214835A - 自動車パネル用アルミニウム合金表面制御板の製造方法 - Google Patents

自動車パネル用アルミニウム合金表面制御板の製造方法

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JPH04214835A
JPH04214835A JP4293391A JP4293391A JPH04214835A JP H04214835 A JPH04214835 A JP H04214835A JP 4293391 A JP4293391 A JP 4293391A JP 4293391 A JP4293391 A JP 4293391A JP H04214835 A JPH04214835 A JP H04214835A
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    • C23C22/00Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
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    • C23C22/80Pretreatment of the material to be coated with solutions containing titanium or zirconium compounds
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用アルミニウム
合金板に関し、より詳しくは、りん酸亜鉛処理が塗装の
下地として施されて、フード、フェンダー等の自動車用
パネル材に適用されるアルミニウム合金板並びにその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】自動車
用のフードやフェンダー等のパネル材としては、近年、
軽量化に対する要請に応じアルミニウム板材が採用され
つつあり、このようなアルミニウム板材としてはJIS
H4000に規定されているAl−Mg系合金(518
2等)が使用される場合が多い。その場合、プレス成形
が施されるため、絞りや曲げ加工性が必要であることか
ら、軟質材が用いられるのが一般的である。
【0003】しかし、Al−Mg系合金は強度等で優れ
た特性を有しているが、りん酸亜鉛処理性の点において
は、必ずしも満足できるものではなく、りん酸亜鉛皮膜
の均一化、結晶の微細化等の改善が望まれていた。
【0004】すなわち、りん酸亜鉛皮膜の生成のバラツ
キが大きかったり、結晶が粗大であると、塗装後の耐食
性は所望の品質が期待できず、更に、塗装外観に不具合
を来たすことがあった。
【0005】本発明は、かゝる要請に応えるべくなされ
たものであって、りん酸亜鉛処理性に優れると共に塗装
後の耐食性に優れたアルミニウム合金板材を提供し、ま
たその製造方法を提供することを目的とするものである
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
、本発明者等は、Al−Mg系合金のりん酸亜鉛処理性
が良くない原因を究明すると共に、その対策について鋭
意研究を重ねた。その結果、りん酸亜鉛処理性は合金の
表面性状と密接な関係があることが判明した。
【0007】すなわち、Mgを含有するアルミニウム合
金の場合、特に加熱して軟質化した場合は、その表面層
にはMgが濃縮した酸化皮膜が生成することが知られて
いるが、この酸化皮膜は自動車材の塗装下地として実施
されているりん酸亜鉛処理に対して悪影響があることが
判明した。
【0008】そこで、本発明者等は、この原因究明の結
果に基づいて酸化皮膜の悪影響を解消する方策について
種々研究を重ねた結果、表面層の性状を制御することに
よってこの問題を解決できることを見い出し、ここに本
発明をなしたものである。
【0009】すなわち、本発明は、3.5〜5%のMg
を含有するアルミニウム合金板において、表面層のMg
/Al比が0.035〜0.5の範囲であることを特徴
とするりん酸亜鉛処理性に優れ、かつ耐食性に優れた自
動車パネル用アルミニウム合金表面制御板を要旨とする
ものである。
【0010】また、その製造方法は、3.5〜5%のM
gを含有するアルミニウム合金板をアルカリ系の水溶液
を用いて洗浄して、表面層のMg/Al比を0.035
〜0.5の範囲に制御することを特徴とするものである
【0011】以下に本発明を更に詳述する。
【0012】
【作用】まず、本発明でアルミニウム合金中のMg添加
量を3.5〜5%の範囲としたのは、自動車用パネル材
としての強度、成形性及び耐食性を確保するためである
。Mg量が3.5%未満では必要な強度が得られず、ま
た5%を超えると耐食性が低下し或いは圧延が困難とな
って板材の製造が経済的に不利となる。
【0013】なお、本発明において対象とするアルミニ
ウム合金はMgを上記添加範囲で必須成分とするが、本
発明の目的乃至効果を阻害しない範囲内でSi、Fe、
Cu、Mn、Cr、Zn、Ti等々を含んでいても差し
支えない。例えば、Si、Fe、Mn、Cr、Znはそ
れぞれ0.2%程度まで、Cuは0.5%程度まで、T
iは0.1%までの添加が許容される。
【0014】表面層のMg/Al比が0.5を超えると
、りん酸亜鉛皮膜の生成が不均一となり、更にりん酸亜
鉛の結晶が粗大になって塗装材の耐糸錆性等、耐食性が
低下し、一方、Mg/Al比が0.035未満の場合に
は、りん酸亜鉛皮膜の生成速度が遅くなる傾向が認めら
れる。したがって、本発明においては表面層のMg/A
l比を0.035〜0.5の範囲に制御するのである。 なお、表面層のMg/Al比は光電子分光分析により測
定できる。
【0015】表面層のMg/Al比を制御する方法とし
ては、Mg/Al比を上記範囲に調整できる方法であれ
ば特に制限されない。しかし、工業的な生産を考慮した
場合、アルカリ系水溶液による化学的な処理(洗浄)が
最も好ましい手段である。アルカリ系水溶液としては、
例えば、りん酸ソーダ系水溶液等の弱アルカリ水溶液が
挙げられる。硝酸等の酸水溶液は、Al−Mg系合金に
生成した酸化皮膜を除去する有効な処理液ではあるが、
Mg/Al比を上記範囲に制御することは著しく困難で
ある。
【0016】なお、下地処理として適用されるりん酸亜
鉛浴は、フリー弗素として75〜800ppm添加した
浴である場合に本発明の効果が顕著である。75ppm
未満ではりん酸亜鉛の結晶は粗大になると共に所望の皮
膜量が得られない。また、800ppmを超えると金属
に対する溶解性が増大し、浴槽や配管材料を腐食し易く
なると共にアルミニウムの溶解が優先し、りん酸亜鉛皮
膜の生成が困難となる。フリー弗素はHF、NaF或い
はKFの形で添加できる。
【0017】次に本発明の実施例を示す。
【0018】
【実施例1】
【表1】 に示す化学成分を有するアルミニウム合金を用いて常法
により供試材(板材)を作成した。但し、最終熱処理と
して370℃×3時間のバッチ焼鈍或いは550℃×2
0秒の連続焼鈍を施して軟質化した。
【0019】各供試材の板厚を1mmとし、70mm×
150mmの矩形の板材を以下の条件のりん酸亜鉛処理
に供した。試験数10枚のりん酸亜鉛皮膜の付着量、バ
ラツキ(標準偏差)及び結晶の生成状態を走査電子顕微
鏡によって観察した。
【0020】 〔りん酸亜鉛処理条件〕 脱  脂:弱アルカリ液(pH=10.5)、40℃に
て2分浸漬表面調整:コロイダルチタン水溶液1.5g
/l、室温にて15秒浸漬りん酸亜鉛処理:りん酸亜鉛
水溶液(全酸度22ポイント、遊離酸度0.8ポイント
、フリー弗素150ppm)、42℃にて2分浸漬
【0
021】なお、表面調整は、りん酸亜鉛皮膜結晶を微細
化するために実施するものであり、本実施例で示した他
に通常の鋼板用に用いられるているものであれば適用可
能である。また、フリー弗素はHFの形で投入した。
【0022】また、表面層のMg/Al比は、光電子分
光分析器(島津製作所製ESCA850M)によりMg
とAlのピーク高さを求めて、Mg/Al比を算出した
【0023】更に、耐食性は、りん酸亜鉛処理した供試
材をカチオン電着(30μm)後、中塗り(40μm)
、上塗り(40μm)した塗装板にカッターで十字傷を
入れ、次の条件で腐食試験を1000時間実施し、最大
糸錆長さを求めて評価した。
【0024】   〔腐食試験条件〕     塩水噴霧(JIS Z2371)24時間  
     ↓     純水浸漬1秒        ↓     湿潤 50℃×80%RH 10日     
  ↓     5%食塩水浸漬1秒     (湿潤→食塩水浸漬を繰り返す)
【0025】
これらの結果を
【表2】 に示す。表2より明らかなように、本発明材はいずれも
、従来材や比較材に比べ、りん酸亜鉛処理性が優れてお
り、更に耐食性も優れている。
【0026】
【実施例2】りん酸亜鉛浴中のフリー弗素量を
【表3】 に示すように種々変え、他の条件は実施例1と同様とし
、表1に示した供試材についてりん酸亜鉛処理性及び耐
食性を調べた。その結果は、表3に示すとおり、本発明
材は顕著な効果が得られていることがわかる。
【0027】一方、りん酸亜鉛処理浴として、HFを用
いてフリー弗素を各々50ppm、1200ppm含有
させた浴を用い、同様の要領にて腐食試験を行なったが
、いずれの比較材も、りん酸亜鉛の皮膜量が0.5g/
m2未満となり、糸錆最大長さが4mm以上で、所望の
耐糸錆び性が得られなかった。
【0028】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
りん酸亜鉛処理性に優れ、かつ耐食性にも優れたアルミ
ニウム合金表面制御板が提供できる。自動車パネル用材
料として好適であり、軽量化に寄与する効果は顕著であ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  重量%で(以下、同じ)、3.5〜5
    %のMgを含有するアルミニウム合金板において、表面
    層のMg/Al比が0.035〜0.5の範囲であるこ
    とを特徴とするりん酸亜鉛処理性に優れ、かつ耐食性に
    優れた自動車パネル用アルミニウム合金表面制御板。
  2. 【請求項2】  りん酸亜鉛処理性がフリー弗素を75
    〜800ppm含有するりん酸亜鉛浴における特性であ
    る請求項1に記載の自動車パネル用アルミニウム合金表
    面制御板。
  3. 【請求項3】  3.5〜5%のMgを含有するアルミ
    ニウム合金板をアルカリ系の水溶液を用いて洗浄して、
    表面層のMg/Al比を0.035〜0.5の範囲に制
    御することを特徴とするりん酸亜鉛処理性に優れ、かつ
    耐食性に優れた自動車パネル用アルミニウム合金表面制
    御板の製造方法。
  4. 【請求項4】  りん酸亜鉛処理性がフリー弗素を75
    〜800ppm含有するりん酸亜鉛浴における特性であ
    る請求項2に記載の自動車パネル用アルミニウム合金表
    面制御板。
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