JPH04214225A - 磁気ディスク用アモルファスカーボン基板のテクスチャー処理方法 - Google Patents

磁気ディスク用アモルファスカーボン基板のテクスチャー処理方法

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JPH04214225A
JPH04214225A JP41043490A JP41043490A JPH04214225A JP H04214225 A JPH04214225 A JP H04214225A JP 41043490 A JP41043490 A JP 41043490A JP 41043490 A JP41043490 A JP 41043490A JP H04214225 A JPH04214225 A JP H04214225A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気ヘッド浮揚面と磁気
ディスク表面との間に吸着現象が発生することを防止す
るためにテクスチャー処理する磁気ディスク用アモルフ
ァスカーボン基板のテクスチャー(Texture )
処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】  従来、磁気ディスクはNi−Pメッ
キ材等が被覆されたAl基板上に磁性膜を形成して構成
されている。そして、磁気ディスク再生装置においては
、磁気ディスク上に浮揚型磁気ヘッドを配置し、磁気デ
ィスクを回転させることにより前記磁気ヘッドを浮揚さ
せた状態で、この磁気ヘッドにより磁気ディスクへの書
込み又は再生を行う。しかしながら、磁気ディスクへの
書込み又は再生を行う際、ディスク静止時において磁気
ヘッド浮揚面と磁気ディスク表面との間に吸着が生じる
場合がある。この吸着現象は磁気ヘッド浮揚面及び磁気
ディスク表面が極めて平滑であって双方が微小間隔で対
面しているときに、その間隙がO2 、N2 又はH2
 O等の分子により埋め尽くされて界面張力により大き
な吸着力が発生することに起因する。このような吸着現
象が発生すると、磁気ディスクを駆動するモータが起動
するときに多大の電力を消費するという不都合を招来す
る。
【0003】そこで、上述の吸着現象を防止するため、
磁気ディスク用Al基板においては、磁性膜を被着する
に先立ち、基板表面を一旦鏡面仕上げした後、テクスチ
ャー処理を施すことによりその表面粗さを調整している
。このテクスチャー処理方法としては、以下に示すもの
がある。即ち、Al基板(Ni−Pメッキ材)を回転さ
せた状態で、このAl基板に研磨テープをローラで押し
付けて接触させつつ、前記研磨テープをAl基板の半径
方向に移動させる。研磨テープとしては炭化ケイ素、ア
ルミナ又はダイヤモンド等の砥粒を付着させたものを使
用する。このように機械的なテクスチャー処理を施すこ
とにより、磁気ディスク用Al基板の表面に同心円状の
条痕を付し、条痕が円周方向に配向した粗面を得ること
ができる。
【0004】なお、従来の他の磁気ディスク用基板とし
て、アモルファスカーボン基板(神戸製鋼技報、vol
.39、No.4、35乃至38頁、1989年発行)
が提案されている。このアモルファスカーボン基板は軽
量且つ高強度であると共に、耐熱性及び表面精度が優れ
ていて、Al基板に比して磁気ディスクの記録密度を向
上させることができるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
磁気ディスク用Al基板のテクスチャー処理方法におい
ては、表面粗さを適切なものに調整することが極めて困
難であり、必要以上に粗くなりやすい。磁気ディスクは
記録密度を高めるために、磁気ヘッドの浮上高さ(スペ
ーシング)をより一層小さくすることが好ましいが、上
述の如く、磁気ディスク用Al基板の表面粗さが必要以
上に粗くなると、磁気ヘッドの浮上高さが大きくなり、
磁気ディスクの記録密度を向上させることができない。 更に、従来のアモルファスカーボン基板は磁気ヘッドの
吸着防止及び磁気記録特性の向上の面から表面粗さを検
討すること自体、なされていないという問題点がある。
【0006】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、磁気ディスクのヘッド吸着を防止できると
共に、磁性膜の特性を改善することができ、磁気ヘッド
の浮上高さを従来より小さくすることができるテクスチ
ャー面を得ることができる磁気ディスク用アモルファス
カーボン基板のテクスチャー処理方法を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る磁気ディス
ク用アモルファスカーボン基板のテクスチャー処理方法
は、アモルファスカーボン基板の表面を研磨することに
よりその表面粗さRaを 5乃至40Åにすると共に円
周方向の表面粗さRa1 と半径方向の表面粗さRa2
 との比Ra2 /Ra1 を0.85乃至1.15に
する研磨工程と、表面研磨したアモルファスカーボン基
板を酸素の存在下で加熱処理する加熱工程とを有するこ
とを特徴とする。
【0008】
【作用】本願発明者等はアモルファスカーボン基板がも
つ性質に着目してそのテクスチャー処理方法について種
々研究を重ねた。その結果、アモルファスカーボン基板
を所定の表面粗さに研磨した後に、酸化性雰囲気中にて
所定の温度で加熱処理することにより、アモルファスカ
ーボン基板を磁気ディスク用として適切な表面粗さに処
理することができるということを見い出した。
【0009】即ち、所定の表面粗さに研磨されたアモル
ファスカーボン基板を300乃至1000℃、好ましく
は 400乃至 700℃に加熱すると、C+O2 →
CO2 の酸化反応が起こり、カーボンがガス化されて
その研磨面に微細な凹凸が形成される。従って、処理温
度及び時間等の加熱処理の条件をコントロールすること
によりアモルファスカーボン基板を適切な表面粗さに容
易に処理することができ、その表面が必要以上に粗くな
ることはない。これにより、磁気ディスクのヘッド吸着
を防止することができると共に、アモルファスカーボン
基板上に形成される磁性膜の特性を改善することができ
、磁気ヘッドの浮上高さを従来より小さくすることがで
きる。
【0010】次に、表面研磨後におけるアモルファスカ
ーボン基板の表面粗さRa及び円周方向の表面粗さRa
1 と半径方向の表面粗さRa2との比Ra2 /Ra
1 の限定理由について説明する。
【0011】基板面に対するテクスチャーの方向性をラ
ンダム配向にすると、即ち、アモルファスカーボン基板
の表面粗さRaが円周方向又は半径方向に偏らないよう
にすると、磁気ディスクとして実用する際の記録再生エ
ラー及びノイズ(S/N比)を低減することができ、そ
の記録密度を高めることができる。
【0012】このテクスチャーのランダム配向性は加熱
処理前の表面研磨により決定される。しかしながら、表
面研磨後におけるアモルファスカーボン基板の円周方向
の表面粗さRa1 と半径方向の表面粗さRa2 との
比Ra2 /Ra1 が0.85乃至1.15から外れ
ると、磁気ディスクの記録再生エラー及びノイズ(S/
N比)が増加する。このため、表面研磨後におけるアモ
ルファスカーボン基板の円周方向の表面粗さRa1 と
半径方向の表面粗さRa2 との比Ra2 /Ra1 
は0.85乃至1.15にする。
【0013】 表面研磨後におけるアモルファスカーボン基板の表面粗
さ(平均面粗さ)Raが 5Åより小さいと、磁気ディ
スクとして実用する際に磁気ヘッドの吸着が生じやすい
。 一方、表面粗さRaが40Åを超えると、磁気ヘッドの
浮上高さを約 0.1μm以下にすることが困難になる
。このため、表面研磨後におけるアモルファスカーボン
基板の表面粗さRaは 5乃至40Åにする。
【0014】このように、本発明に係る磁気ディスク用
アモルファスカーボン基板は磁気ディスクの記録密度を
高めることができると共に、磁気ヘッドの浮上高さを小
さくすることができるので、特に高性能の磁気ディスク
に使用するのに好適である。
【0015】なお、本発明におけるアモルファスカーボ
ン基板とは、ガラス質炭素に超高温HIP(熱間静水圧
加圧)処理を施すことにより、気孔を殆ど消失させて密
度を1.80g/cm3 以上と高くし、その特性をグ
ラファイトに近付けた高密度アモルファスカーボンから
なるものである。
【0016】次に、アモルファスカーボン基板を上述の
表面粗さに研磨するための研磨方法について説明する。
【0017】砥粒としてはアモルファスカーボン基板と
同等以上の硬度を有し、工業的に安価なものを使用する
。例えば、ダイヤモンド、アルミナ、SiC、ZrO2
 、酸化セリウム及びSiO2 からなる群から選択さ
れた少なくとも 1種の砥粒を使用することが好ましい
。この場合、その平均粒径が 1μmを超えると、研磨
時にアモルファスカーボン基板の表面にスクラッチが発
生するため、表面粗さを所望の精度にすることが困難で
ある。 更に、スクラッチが発生すると、次工程の加熱処理によ
りスクラッチ部分が局所的に酸化され、溝状に拡大して
基板欠陥となるため、磁気ディスクとしての実用上の耐
久性が低下する。また、上記以外の砥粒を使用すること
も可能であるが、砥粒としての切削力が不十分であると
、アモルファスカーボン基板の表面に所謂オレンジピー
ルという微小な窪みが発生する。
【0018】定盤としてはSn又はCu等からなる軟質
定盤を使用することが好ましい。アモルファスカーボン
基板はAl基板に比して脆いため、鋳鉄等からなる硬質
定盤を使用すると、砥粒が硬質定盤上を転がってアモル
ファスカーボン基板の表面にスクラッチ、オレンジピー
ル及びチッピング等の欠陥が頻繁に発生する。一方、軟
質定盤を使用した場合、砥粒が軟質定盤に若干埋没して
転がらないため、上述の不都合が生じることはない。な
お、上述の軟質定盤は所定期間使用した後、粗れた表面
をドレッシングする必要がある。そこで、軟質定盤又は
硬質定盤の表面に硬度が60以上のポリウレタン等から
なる硬質パッドを被着したものを使用することができる
。 この場合、軟質定盤と同様にしてアモルファスカーボン
基板の表面に欠陥が生じることがないと共に、定盤の表
面をドレッシングする替わりに硬質パッドを交換するだ
けで良く、処理コストを低減できるという利点がある。
【0019】このように本発明においては、平均粒径が
 1μm以下のダイヤモンド、アルミナ、SiC、Zr
O2 、酸化セリウム及びSiO2 からなる群から選
択された少なくとも 1種の砥粒を使用して、軟質定盤
又はその表面に硬度が60以上の硬質パッドが被着され
た定盤により、アモルファスカーボン基板をラップ研磨
することが好ましい。
【0020】テクスチャーの方向性は以下に示すように
してランダム配向にすることができる。即ち、上述の砥
粒のスラリーを滴下した軟質定盤(又は硬質パッド)上
において、アモルファスカーボン基板を加圧しながら、
このアモルファスカーボン基板を自転させると共に公転
させる。これにより、アモルファスカーボン基板の表面
が砥粒により不規則に切削されるため、表面研磨後のア
モルファスカーボン基板の円周方向の表面粗さRa1 
と半径方向の表面粗さRa2 との比Ra2 /Ra1
 を0.85乃至1.15にすることができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例及び本願特許請求の範
囲から外れる比較例に係る磁気ディスク用アモルファス
カーボン基板のテクスチャー処理方法について説明する
【0022】先ず、炭化焼成後にアモルファスカーボン
となる熱硬化性樹脂とフェノールホルムアルデヒド樹脂
との混合樹脂をホットプレスにより磁気ディスクの形状
に成形した後、この成形体をN2 ガス雰囲気中で約1
850℃の温度に加熱して予備焼成した。次いで、この
予備焼成体を熱間静水圧加圧(HIP)装置を使用して
約2150℃に加熱しつつ約3000気圧の等方的圧力
を加えてHIP処理を施した。これにより、アモルファ
スカーボン基板(未処理)を得た。
【0023】次に、未処理のアモルファスカーボン基板
に種々の条件でテクスチャー処理を施した。 仕上げ研磨工程に軟質定盤を使用した場合先ず、スピー
ドファム社製の16B両面研磨機を使用し、SiCの砥
粒をスラリーとして滴下しながら、鋳鉄製定盤にて未処
理のアモルファスカーボン基板に粗研磨を施した。この
粗研磨においては、砥粒濃度を35重量%とし、ワーク
荷重を300g/cm2とし、下定盤回転数を100r
pmとし、スラリー滴下量を600ml/分とし、研磨
時間を45分とした。
【0024】次に、粗研磨後のアモルファスカーボン基
板を超音波洗浄して粗研磨用の砥粒を十分に除去した。 その後、12B片面研磨機を使用し、Sn製定盤にて粗
研磨後のアモルファスカーボン基板に仕上げ研磨を施し
た。なお、比較のために粗研磨後のアモルファスカーボ
ン基板を鋳鉄製定盤にて仕上げ研磨したところ、砥粒の
転がりが発生してアモルファスカーボン基板の表面に目
視により判断できるチッピングが発生した。仕上げ研磨
においては、砥粒としてZrO2 を使用した。この砥
粒としてはZrO2 の他にダイヤモンド、SiC、A
l2 O3 、SiO2 及び酸化セリウム等のように
カーボンと同等以上の硬度を有するものであれば、仕上
げ研磨に使用することができる。また、砥粒の粒度とア
モルファスカーボン基板の表面粗さとの間には相関関係
があり、この相関関係を種々検討した結果、平均粒径が
 1μm以下の砥粒を使用した場合に表面粗さが40Å
以下の鏡面が得られることを確認した。しかしながら、
砥粒の平均粒径が 1μmを超えた場合には、アモルフ
ァスカーボン基板の表面にオレンジピール及びスクラッ
チ等の欠陥が頻繁に発生して実用上の耐久性が低下した
。このような関係に基づいて砥粒の粒度を変えることに
より、仕上げ研磨後におけるアモルファスカーボン基板
の表面粗さRa及び円周方向の表面粗さRa1 と半径
方向の表面粗さRa2 との比Ra2 /Ra1 を種
々異なるものにして実施例1乃至5及び比較例1乃至4
とした。そして、実施例1乃至5及び比較例1乃至4に
係るアモルファスカーボン基板について、夫々表面粗さ
計を使用して仕上げ研磨後の表面粗さRaを測定し、円
周方向の表面粗さRa1 と半径方向の表面粗さRa2
 との比Ra2 /Ra1 を求めた。その結果を下記
表1に示す。
【0025】次に、仕上げ研磨後のアモルファスカーボ
ン基板を空気中(酸素の存在下)において所定の条件で
加熱処理した。このようにして、実施例1乃至5及び比
較例1乃至4に係る磁気ディスク用アモルファスカーボ
ン基板を製造した。
【0026】上述の実施例1乃至5及び比較例1乃至4
に係る磁気ディスク用アモルファスカーボン基板につい
て、夫々表面粗さ計を使用してテクスチャー処理後の表
面粗さRaを測定し、円周方向の表面粗さRa1 と半
径方向の表面粗さRa2 との比Ra2 /Ra1 を
求めた。 その結果を下記表1に併せて示す。
【0027】次に、各磁気ディスク用アモルファスカー
ボン基板を精密洗浄した後、マグネトロンスパッタリン
グ装置を使用してこのアモルファスカーボン基板上にC
oNiCrからなるメディア層(磁性膜)とカーボン保
護膜とを順次成膜し、更にその表面に潤滑材を塗布して
直径が 3.5inchの磁気ディスクを作製した。
【0028】そして、プロクイップ社製のディスクサー
ティファイヤ(商品名)を使用して実施例及び比較例に
係る磁気ディスクについて、ヘッドクラッシュの発生状
況及びノイズ特性を評価した。その結果を下記表1に併
せて示す。なお、磁気ディスクと薄膜ヘッドとの間のヘ
ッド浮上高さは約0.08μmにした。
【0029】
【表1】 この表1から明らかなように、実施例1乃至5に係る磁
気ディスクはいずれもヘッド浮上高さが約0.08μm
と低くても、ヘッドクラッシュが発生することはなく、
ノイズ特性が優れたものであった。
【0030】一方、仕上げ研磨後の表面粗さRaが51
Åである比較例1に係る磁気ディスクは、テクスチャー
処理後の表面粗さRaが必要以上に粗くなるために記録
再生時にヘッドクラッシュが発生し、低ヘッド浮上高さ
での実用が困難であった。また、この磁気ディスクはテ
クスチャー処理後のランダム配向性をコントロールでき
ず、ノイズ特性が悪いものであった。仕上げ研磨後のR
a2 /Ra1 が0.85乃至1.15の範囲から外
れる比較例2乃至4に係る磁気ディスクは、テクスチャ
ー処理後のランダム配向性が悪く、記録再生時のノイズ
特性が悪いものであった。また、比較例2,4に係る磁
気ディスクにおいてはヘッドクラッシュが発生した。 仕上げ研磨工程に硬質パッドを使用した場合先ず、スピ
ードファム社製の16B両面研磨機を使用し、SiCの
砥粒をスラリーとして滴下しながら、鋳鉄製定盤にて未
処理のアモルファスカーボン基板に粗研磨を施した。こ
の粗研磨においては、砥粒濃度を35重量%とし、ワー
ク荷重を300g/cm2とし、下定盤回転数を100
rpmとし、スラリー滴下量を600ml/分とし、研
磨時間を45分とした。
【0031】次に、粗研磨後のアモルファスカーボン基
板を超音波洗浄して粗研磨用の砥粒を十分に除去した。 その後、 9B両面研磨機を使用し、その表面にポリウ
レタン等からなる高硬度のパッドを貼りつけた定盤にて
粗研磨後のアモルファスカーボン基板に仕上げ研磨(ポ
リッシング)を施した。砥粒としては、平均粒径が 1
μm以下のZrO2 、ダイヤモンド、SiC、Al2
 O3 、SiO2 及び酸化セリウム等をスラリーに
して使用した。また、研磨条件は、砥粒平均濃度を 5
重量%とし、ワーク荷重を350g/cm2とし、下定
盤回転数を 80rpmとし、スラリー滴下量を 20
ml/分とし、研磨時間を18分とした。そして、砥粒
の粒度を変えることにより、仕上げ研磨後におけるアモ
ルファスカーボン基板の表面粗さRa及び円周方向の表
面粗さRa1 と半径方向の表面粗さRa2 との比R
a2 /Ra1 を種々異なるものにした。
【0032】以下、仕上げ研磨工程に軟質定盤を使用し
た場合と同様にして、磁気ディスクを作製し、その諸特
性を評価した。
【0033】その結果、硬質パッドを貼りつけた定盤に
より仕上げ研磨を実施した場合においても、本願特許請
求の範囲に含まれるアモルファスカーボン基板を使用し
た磁気ディスクは、ヘッド浮上高さが約0.08μmと
低くても、ヘッドクラッシュが発生することはなく、ノ
イズ特性が優れていた。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、磁
気ディスク用アモルファスカーボン基板の表面を研磨す
ることにより、その表面粗さRaを 5乃至40Åにす
ると共に円周方向の表面粗さRa1 と半径方向の表面
粗さRa2 との比Ra2 /Ra1 を0.85乃至
1.15にした後、これを酸素の存在下で加熱処理する
から、テクスチャーをランダム配向にしてその表面粗さ
を適切なものにすることができる。このため、磁気ディ
スクに対する磁気ヘッドの吸着を防止することができる
と共に、磁気ヘッドの浮上高さを従来より小さくしてア
モルファスカーボン基板上に形成される磁性膜の記録再
生特性を向上させることができる。
【0035】従って、本発明に係る磁気ディスク用アモ
ルファスカーボン基板は、特に、高性能の磁気ディスク
の基板として好適である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  アモルファスカーボン基板の表面を研
    磨することによりその表面粗さRaを 5乃至40Åに
    すると共に円周方向の表面粗さRa1 と半径方向の表
    面粗さRa2 との比Ra2 /Ra1 を0.85乃
    至1.15にする研磨工程と、表面研磨したアモルファ
    スカーボン基板を酸素の存在下で加熱処理する加熱工程
    とを有することを特徴とする磁気ディスク用アモルファ
    スカーボン基板のテクスチャー処理方法。
  2. 【請求項2】  前記研磨工程は、平均粒径が 1μm
    以下のダイヤモンド、アルミナ、SiC、ZrO2 、
    酸化セリウム及びSiO2 からなる群から選択された
    少なくとも 1種の砥粒を使用して軟質定盤によりアモ
    ルファスカーボン基板をラップ研磨することを特徴とす
    る請求項1に記載の磁気ディスク用アモルファスカーボ
    ン基板のテクスチャー処理方法。
  3. 【請求項3】  前記研磨工程は平均粒径が 1μm以
    下のダイヤモンド、アルミナ、SiC、ZrO2 、酸
    化セリウム及びSiO2 からなる群から選択された少
    なくとも 1種の砥粒を使用してその表面に硬度が60
    以上の硬質パッドが被着された定盤によりアモルファス
    カーボン基板をラップ研磨することを特徴とする請求項
    1に記載の磁気ディスク用アモルファスカーボン基板の
    テクスチャー処理方法。
JP41043490A 1990-03-29 1990-12-12 磁気ディスク用アモルファスカーボン基板のテクスチャー処理方法 Expired - Lifetime JPH0778874B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013152775A (ja) * 2011-12-30 2013-08-08 Hoya Corp 基板の製造方法、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、及び磁気ディスクの製造方法

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JP2013152775A (ja) * 2011-12-30 2013-08-08 Hoya Corp 基板の製造方法、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、及び磁気ディスクの製造方法

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