JPH0421213Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、細長いＵ字状けい光ランプ等の片口
金形のけい光ランプを着脱自在に保持する装置に
関する。

〔従来の技術〕

第８図はＵ字状けい光ランプ１を着脱自在に保
持する従来の保持装置を示している。この装置
は、ランプソケツト２と、このソケツト２を固定
するソケツト支持金具３とから形成されている。

ソケツト支持金具３は幅が広い金属板を略Ｌ字
状に曲げて形成されていて、乳白色等をなす透光
性カバーを備えた照明器具の器具本体（図示しな
い）の内部にねじ止めされるようになつていると
ともに、その先端部には凹部４が形成されてい
る。そして、ランプソケツト２は、上記ランプ１
の口金部１ａを収納する口金嵌合部５の後面中央
に、図示しない四つのピン受金具を収めた角柱部
６を一体に突設するとともに、この角柱部６の後
面から上記受金具に接続されたコード７が導出さ
れている。しかも、上記口金嵌合部５の底面に
は、角柱部６の前面に位置して四つ（二つのみ図
示）のピン挿入口８が設けられているとともに、
これら挿入口８群の両側に位置して貫通孔９が
夫々設けられている。上記角柱部６の外形は上記
凹部４と略同じであり、角柱部６を凹部４に嵌合
した状態で上記貫通孔９にねじ１０を通して、こ
れらのねじ１０をソケツト支持金具３に設けたね
じ孔１１に螺合することによつて、ランプソケツ
ト２はソケツト支持金具３に固定されている。な
お、同図中１２は口金嵌合部５の内部両側に設け
た板ばね製の押えばねで、これは口金部１ａの外
面に突設された凸部１ｃと係合してランプ１の不
用意な外れを防止するものである。

上記ランプ１は、その口金部１ａから突設され
た四本のランプピン１３を上記ピン挿入口８に差
込むとともに、口金部１ａを口金嵌合部５に嵌入
することによつて、ランプ保持装置に着脱自在に
保持されるようになつている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記従来の構成によれば、ランプソケツト２は
ランプ１の口金部１ａを収める口金嵌合部５を有
しているから、その形状が大きいとともに、それ
に伴つてランプソケツト２を固定するソケツト支
持金具３の形状も大きかつた。したがつて、ラン
プ保持装置の材料コストが高いという問題がある
とともに、大形のランプ保持装置はランプ１から
の光を遮り易く、その結果照明器具の透光性カバ
ーに映る影が多いという問題があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は上記問題点を解決するためのものであ
つて、前面に片口金形のけいランプのランプピン
が挿脱される四つのピン挿入口を有するととも
に、後部からコードが導出され、かつ外形が上記
前面から上記後部に向かうにつれて次第に大きく
なるテーパを有して略角柱状に形成されたランプ
ソケツトと、このソケツトの中間部の外形と略同
形状をなすとともに、上記ランプソケツトが挿入
される角孔状のソケツト固定孔が形成されたソケ
ツト支持金具と、この支持金具に一体に突設され
るとともに上記ランプソケツトの後部に係止する
先端曲げ部を有した複数のソケツト固定爪とを具
備したことを特徴とする。

〔作用〕

本考案のランプ保持装置におけるランプソケツ
トは、その前部を先にしてソケツト支持金具のソ
ケツト固定孔に挿入し、その状態でソケツト支持
金具と一体の複数のソケツト固定爪の先端曲げ部
を上記ソケツトの後部に係止させることにより、
ねじ等の固定部品を使用することなく、ソケツト
支持金具に固定される。そして、ランプソケツト
はそのピン挿入口に片口金形けい光ランプのラン
プピンが差込まれることにより、このランプを支
持するものであり、その際におけるソケツト支持
金具後方へのランプソケツトの外れは、ソケツト
固定爪が防止する。さらに、上記ランプ取外し時
におけるソケツト支持金具前方へのランプソケツ
トの外れは、このソケツトのテーパ状外面とソケ
ツト固定孔との係合により防止する。また、ラン
プソケツトは上記ランプの口金部を嵌合するもの
ではなく小形であるから、それに伴つてソケツト
支持金具の幅も狭くでき、したがつて小形なラン
プ保持装置とできる。

〔実施例〕

以下、本考案の一実施例を第１図から第６図を
参照して説明する。

第５図は天井直付け形の照明器具を示してお
り、同図中２１は器具本体、２２は器具本体２１
の下面を覆つて公知の図示しない取付け構造によ
り着脱可能に設けたカバーで、このカバー２２は
乳白色をなす透光性の合成樹脂製である。

器具本体２１の内面には、片口金形けい光ラン
プ例えば細長いＵ字状けい光ランプ２３が、第６
図に示すように本実施例に係わるランプ保持装置
２４とランプホルダ２５とにより取付けられてい
る。なお、第１図に詳しく示すように上記ランプ
２３は、Ｕ字状に曲げられた発光管２３ａに、四
本（二本のみ図示）のランプピン２３ｂを突設し
た口金部２３ｃを取付けてなる公知ものである
が、本考案のランプ保持装置２４が保持するラン
プは上記発光管２３ａ部分が更に折曲げられてい
る構造のランプであつても差支えない。

そして、第１図から第４図に詳しく示すように
ランプ保持装置２４は、ランプソケツト２６と、
ソケツト支持金具２７と、複数のソケツト固定爪
２８とを具備して形成されている。

ランプソケツト２６は、内部に図示しない四つ
のピン受金具が内蔵された樹脂成形体２９の前面
に、上記ランプ２３のランプピン２３ｂが挿脱さ
れる四つのピン挿入口３０を有するとともに、後
部から上記受金具に接続されたコード３１が導出
されている。そして、樹脂成形体２９は、その外
形が上記前面から上記後部に向かうにつれて次第
に大きくなるテーパを有して略角柱状をなしてい
る。

なお、上記のランプソケツト２６には、樹脂成
形体２９の外面に一対の浅い凹溝３２を設けたも
のと、このような凹溝を設けないものと２種類あ
るが、いずれの場合であつても既述のように樹脂
成形体２９の外面はテーパとなつているととも
に、ピン挿入口３０が前面に設けられ、かつ後部
からはコード３１が導出されているものである。

ソケツト支持金具２７は幅が狭い金属板を略Ｌ
形に曲げたもので、上記器具本体２１の内部に複
数のねじ３３（第２図、第４図参照）で取付けら
れるものである。なお、第１図中２７ａはねじ通
孔である。このソケツト支持金具２７には、ラン
プケツト２６が挿入される角孔状のソケツト固定
孔３４が形成されている。この固定孔３４は、ラ
ンプソケツト２６の前端よりも大きいとともに、
ランプソケツト２６の後部よりも小さく、したが
つてランプソケツトの中間部の外形と略同形状を
なして形成されている。

また、本実施例の場合にはランプソケツト２６
に凹溝３２付きのものを使用した関係で、ソケツ
ト固定孔３４は凹溝３２に係合する一対の凸部３
４ａを有している。なお、これらの凹溝３２と凸
部３４ａとがあることにより、ソケツト固定孔３
４に対するランプソケツト２６の挿入姿勢を規制
できるので、ランプソケツト２６の誤挿入を防止
して容易に所定の向きにしてソケツト固定孔３４
に挿入できる。

複数のソケツト固定爪２８は、ソケツト支持金
具２７に一体に突設されている。これらの固定爪
２８は先端に曲げ部２８ａを有しており、この先
端曲げ部２８ａはソケツト固定孔３４に挿入され
たランプソケツト２６の後部に係止されている。

上記構成のランプ保持装置２４は次のようにし
て組立てられる。まず、ランプソケツト２６を、
その前部を先にしてソケツト支持金具２７のソケ
ツト固定孔３４に挿入する。次に、その状態でソ
ケツト支持金具２７と一体の複数のソケツト固定
爪２８を、第１図中実線に示す状態から二点鎖線
に示すように（また第３図の場合には二点鎖線に
示す状態から実線で示すように）折曲げて、その
先端曲げ部２８ａを上記ソケツト２６の後部に係
止させる。以上の手順によつてねじ等の固定部品
を使用することなく、ソケツト支持金具２７にラ
ンプソケツト２６を固定してランプ保持装置２４
の組立てを完了する。

このようなランプ保持装置２４は、そのランプ
ソケツト２６のピン挿入口３０に上記ランプ２３
のランプピン２３ｂが差込まれることにより、こ
のランプ２３を支持するものである。この際の押
し込み力によるソケツト支持金具２７後方へのラ
ンプソケツト２６の外れは、ソケツト固定爪２８
がランプソケツト２６の後部に係止していること
により防止される。また、上記ランプ２３をラン
プ保持装置２４から取外す時におけるソケツト支
持金具２７前方へのランプソケツト２６の外れ
は、このソケツト２６のテーパ状外面とソケツト
固定孔３４との係合により防止される。

そして、ランプソケツト２６は上記ランプ２３
の口金部２３ｃを嵌合して覆うものではないか
ら、非常に小形であるとともに、このようなラン
プソケツトの小形化に伴つてソケツト支持金具２
７の幅も狭くできる。

したがつて、ランプ保持装置２４全体も小形と
できる。このため、この装置２４による遮光作用
を少なくして、第５図に示す天井埋め込み形照明
器具のカバー２２に映る影を少なくできる。

さらに、既述のような装置２４の小形化に伴つ
て、ランプソケツト２６およびソケツト支持金具
２７の材料コストを減少させることができる。

また、本考案は第７図に示すようにして実施し
てもよい。この実施例においてソケツト支持金具
２７はばね性を有する金属により形成されている
とともに、この金具２７の先端部には同じくばね
製のフツク３５が連結されている。フツク３５の
先端部はランプ２３の口金部２３ｃの発光管２３
ａ側の縁に係合されるとともに、指で引張れるよ
うになつている。なお、以上の点以外の構成は全
て上記一実施例と同様である。

このような第２実施例によれば、本考案の初期
の目的を達成できることは勿論のこと、ソケツト
支持金具２７がばね性を有しているから、この金
具２７をランプ２３の着脱に際して第７図中二点
鎖線に示すように弾性変形させることができるか
ら、着脱作業を容易化できる。さらに、フツク３
５を有しているから、保持したランプ２３が不用
意にランプソケツト２６から外れるおそれをなく
すことができる。

なお、上記各実施例は夫々以上のように構成し
たが、本考案において使用されるランプソケツト
は、その後部に先端係止部がコードに邪魔される
ことなく容易に係止できるような段部を有する等
所定の型を作つて形成したものであつても差支え
ない。その他、本考案の実施に当つては、考案の
要旨に反しない限り、ランプソケツト、ピン挿入
口、コード、ソケツト支持金具、ソケツト固定爪
およびその先端曲げ部、ソケツト固定孔等の具体
的な構造、形状、位置等は、上記各実施例に制約
されることなく、種々の態様に構成して実施でき
ることは勿論である。

〔考案の効果〕

上記実用新案登録請求の範囲に記載の構成を要
旨とする本考案によれば、ランプソケツトおよび
これを固定するソケツト支持金具を小さくできる
ことにより、全体形状が小さく安価なランプ保持
装置を提供できるとともに、照明器具のカバーに
映る影も少なくできるという実用上の効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図から第６図は本考案の一実施例を示し、
第１図は分解斜視図、第２図は正面図、第３図は
平面図、第４図は側面図、第５図は照明器具の斜
視図、第６図はランプの取付け状態を示す斜視図
である。第７図は本考案の他の実施例を示す側面
図である。第８図は従来例を示す分解斜視図であ
る。 ２３……Ｕ字状けい光ランプ、２３ｂ……ラン
プピン、２４……ランプ保持装置、２６……ラン
プソケツト、２７……ソケツト支持金具、２８…
…ソケツト固定爪、２８ａ……先端曲げ部、２９
……ピン挿入口、３０……コード、３４……ソケ
ツト固定孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 片口金形のけい光ランプを着脱自在に保持する
   ものにおいて、 前面に上記ランプのランプピンが挿脱される四
   つのピン挿入口を有するとともに、後部からコー
   ドが導出され、かつ外形が上記前面から上記後部
   に向かうにつれて次第に大きくなるテーパを有し
   て略角柱状に形成されたランプソケツトと、 このソケツトの中間部の外形と略同形状をなす
   とともに、上記ランプソケツトが挿入される角孔
   状のソケツト固定孔が形成されたソケツト支持金
   具と、 この支持金具に一体に突設されるとともに上記
   ランプソケツトの後部に係止する先端曲げ部を有
   した複数のソケツト固定爪と を具備したことを特徴とするランプ保持装置。