JPH04211422A - エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

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JPH04211422A
JPH04211422A JP3021648A JP2164891A JPH04211422A JP H04211422 A JPH04211422 A JP H04211422A JP 3021648 A JP3021648 A JP 3021648A JP 2164891 A JP2164891 A JP 2164891A JP H04211422 A JPH04211422 A JP H04211422A
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Toshio Shiobara
利夫 塩原
Kazutoshi Tomiyoshi
富吉 和俊
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流動性がよく、低応力
で膨張係数が小さく、低吸湿率で高いガラス転移温度を
有し、耐湿性などに優れた硬化物を与えるエポキシ樹脂
組成物及び該エポキシ樹脂組成物の硬化物で封止された
半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】硬化性
エポキシ樹脂、硬化剤及びこれに各種添加剤を配合した
エポキシ樹脂組成物は、一般に他の熱硬化性樹脂に比べ
て成形性、接着性、電気特性、機械的特性、耐湿性等に
優れているため、エポキシ樹脂組成物で半導体装置を封
止することが多く行われている。
【0003】しかしながら、近年の半導体装置の分野に
おいては、パッケージサイズの小型化、薄型化が進む一
方、半導体素子は大型化が進んでおり、この様な半導体
装置を従来のエポキシ樹脂組成物で封止すると、半導体
素子とエポキシ樹脂組成物との熱による寸法変化の差に
より、半導体素子が受ける応力が大きくなるという問題
があり、また、吸湿後の半田処理を経る工程において、
パッケージにクラックが入ると行った問題も生じてきて
いる。
【0004】これらの問題に対し、本出願人は先に硬化
性エポキシ樹脂にオルガノポリシロキサンを配合したエ
ポキシ樹脂組成物(特開昭56−129246号公報)
、芳香族重合体とオルガノポリシロキサンとからなるブ
ロック共重合体を添加したエポキシ樹脂組成物(特開昭
58−21417号公報)、更にはトリフェノールアル
カン型エポキシ樹脂又はその重合体を主成分とするエポ
キシ樹脂、ノボラック型フェノール樹脂又はトリフェノ
ールアルカン型フェノール樹脂及びオルガノポリシロキ
サンを配合した樹脂封止型半導体装置(特開昭63−2
26951号公報)を完成し、低応力化されたエポキシ
樹脂組成物を提案してその解決を計ってきた。
【0005】しかしながら、上述した低応力化エポキシ
樹脂組成物においても、最近の益々高度化した半導体装
置の封止に対する要求を完全に満たすことは難しい。即
ち、現在においては更に半導体封止樹脂の低応力化が求
められていると共に、成形時の流動性が良く、しかも曲
げ強度や曲げ弾性率等の機械的強度、高いガラス転移温
度、耐湿性等の諸特性に優れた硬化物を与える半導体封
止用樹脂組成物の開発が望まれている。
【0006】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
流動性が良好で、しかも低応力で膨張係数が小さく、低
吸湿率で高いガラス転移温度を有し、良好な耐湿性、機
械的強度を有する硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物及
び該エポキシ樹脂組成物の硬化物で封止された半導体装
置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、(A)下記
(1)式で示されるナフタレン環を有するエポキシ樹脂
、(B)置換もしくは非置換のノボラック型フェノール
樹脂及び/又は下記(2)式で示されるトリフェノール
アルカン型樹脂を主成分とする硬化剤及び(C)無機質
充填剤とを組み合わせて配合した場合、更に好ましくは
上記(A)〜(C)成分に加え、(D)下記(3)式で
示される有機重合体と下記(4)式で示されるオルガノ
ポリシロキサンとの付加反応により得られるブロック共
重合体を配合した場合、得られるエポキシ樹脂組成物は
、流動性が良好で、しかも低応力で膨張係数が小さく、
吸水率が著しく少なく、高いガラス転移温度を有し、良
好な耐湿性、機械的強度、接着性を有する硬化物を与え
、このためこのエポキシ樹脂組成物はDIP型、フラッ
トパック型、PLCC型、SO型等のいずれの型の半導
体装置の封止にも有効に使用でき、この種の半導体装置
の封止用として非常に優れた特性を有していることを知
見し、本発明をなすに至った。
【0008】即ち、本発明は(A)下記一般式(1)で
示されるエポキシ樹脂、
【0009】
【化5】 (B)置換もしくは非置換のノボラック型フェノール樹
脂及び/又は下記一般式(2)で示されるトリフェノー
ルアルカン型樹脂を主成分とする硬化剤、
【0010】
【化6】 (C)無機質充填剤 を含有してなることを特徴とするエポキシ樹脂組成物を
提供する。更に、本発明は、該エポキシ樹脂に(D)下
記一般式(3)で示される有機重合体と下記一般式(4
)で示されるオルガノポリシロキサンとの付加反応によ
り得られるブロック共重合体を配合したエポキシ樹脂組
成物を提供する。並びに、本発明は、上記2種のエポキ
シ樹脂組成物のいずれかの硬化物で封止した半導体装置
を提供するものである。
【0011】
【化7】 (但し、式中Aは−OH基、−OG基、及びアルケニル
基を含有する炭素数1〜10の有機基から選ばれる同種
又は異種の基であり、R1、−OG、m、n及びkは上
記と同様の意味を示す。なお、Aはナフタレン環のいず
れのリングに付加しても良く、また両リングに同時に付
加してもよい。)
【0012】
【化8】 以下、本発明につき更に詳しく説明すると、本発明に係
るエポキシ樹脂組成物は、上述したように、(A)エポ
キシ樹脂、(B)硬化剤、(C)無機質充填剤を配合し
てなるものである。
【0013】ここで、(A)成分のエポキシ樹脂は、下
記一般式(1)で示されるもので、ナフタレン環を有し
ているため、ガラス転移温度が高く、吸水量が少なく、
かつ優れた強靭性を有するものである。
【0014】
【化9】 上記(1)式中R1は水素原子又は炭素数1〜10のア
ルキル基、OGはグリシジルエーテル基、mは0〜2の
整数、nは1又は2、kは0〜3の整数である。ここで
、OGはナフタレン環のいずれのリングに付加してもよ
く、また両リングに同時に付加してもよい(以下、同様
)。なお、R1の炭素数1〜10のアルキル基としては
、メチル基、エチル基、プロピル基、t−ブチル基、オ
クチル基等が挙げられる。
【0015】かかる一般式(1)で示されるエポキシ樹
脂の具体例としては次の化合物を挙げることができる。
【0016】
【化10】 上記エポキシ樹脂はその1種を単独で又は2種以上を混
合して使用することができる。また、上記エポキシ樹脂
にはノボラック型エポキシ樹脂やビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂、及びこれらに塩素や臭素原子等のハロゲン
原子を導入した置換エポキシ樹脂、更に、スチレンオキ
サイド、シクロヘキセンオキサイド、フェニルグリシジ
ルエーテルのモノエポキシ化合物等を併用しても差し支
えない。
【0017】上記式(1)で示されるエポキシ樹脂の合
成は、例えばフェノール性水酸基を有するナフタレン環
含有重合体とエピクロルヒドリンとの反応等により行う
ことができる。
【0018】(B)成分は(A)成分のエポキシ樹脂の
硬化剤として用いられるもので、置換もしくは非置換の
ノボラック型フェノール樹脂及び/又はトリフェノール
アルカン型樹脂を主成分とする。
【0019】ここで、置換もしくは非置換のノボラック
型フェノール樹脂として具体的には下記の化合物が例示
される。
【0020】
【化11】 (但し、式中pは2〜15の正数を示し、また、q,r
はq+r=2〜15になるような正数である。)一方、
トリフェノールアルカン型樹脂は、下記一般式(2)で
示されるものであり、具体的には下記の化合物が例示さ
れる。
【0021】
【化12】
【0022】
【化13】 この(B)成分は上記置換もしくは非置換のノボラック
型フェノール樹脂及び式(2)で示されるトリフェノー
ルアルカン型樹脂から選ばれる1種を単独で又は2種以
上を併用して(A)成分のエポキシ樹脂の硬化剤の主成
分とするものであるが、この場合必要に応じこれらノボ
ラック型フェノール樹脂、トリフェノールアルカン型樹
脂以外の硬化剤、例えばジアミノジフェニルメタン、ジ
アミノジフェニルスルホン、メタフェニレンジアミン等
に代表されるアミン系硬化剤、無水フタル酸、無水ピロ
メリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸等の
酸無水物系硬化剤等を配合することもできる。
【0023】なお、(B)成分の配合量は特に制限され
ないが、(A)成分中に含まれるエポキシ基1モルに対
してフェノールノボラック樹脂及び/又はトリフェノー
ルアルカン樹脂に含まれるフェノール性OH基のモル比
が0.1〜3モル/モル、特に0.5〜1.5モル/モ
ルであることが好ましい。
【0024】(C)成分の無機質充填剤としては、結晶
性又は非結晶性の石英粉末が代表的に挙げられ、そのほ
かアルミナ、BN、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等も
用いることができる。なお、石英粉末の形状は、球状、
破砕状のいずれも使用できるが、半導体素子に与える局
所応力を防止するために75μm以上の粗粒を石英粉末
全体の0.3重量%以下にしたものが好ましい。また、
組成物の流動性を向上させるため、平均粒径0.4〜2
μmの球状シリカを全石英粉末100重量部中5〜20
重量部用いることが望ましい。これらの石英粉末は使用
に際しシランカップリング剤で表面処理を施すことも有
効である。この(C)成分の配合量は、(A)成分と(
B)成分の合計量100重量部に対し350〜700重
量部、特に400〜650重量部の範囲が好ましい。 この範囲より使用量が多すぎると、分散が困難となるば
かりか、加工性、低応力、耐クラック性の物性において
不利になり、一方使用量が少なすぎると膨張係数が大き
くなる場合が生じる。
【0025】更に、本発明のエポキシ樹脂組成物には、
(D)成分として下記式(3)で示される有機重合体と
下記式(4)で示されるオルガノポリシロキサンとの付
加反応により得られるブロック共重合体を配合すること
が好ましく、これにより本発明のエポキシ樹脂組成物の
耐クラック性等を更に向上させることができる。
【0026】(D)成分のブロック共重合体を構成する
有機重合体は下記一般式(3)で示されるものである。
【0027】
【化14】 ここで、式中Aは−OH基、−OG基、及びアルケニル
基を含有する炭素数1〜10の有機基から選ばれる同種
又は異種の基であり、Aはナフタレン環のいずれのリン
グに付加しても良く、また両リングに同時に付加しても
よい(以下同様)。R1、−OG、m、n及びkは上記
と同様の意味を示す。
【0028】なお、アルケニル基を含有する炭素数1〜
10の有機基としては、ビニル基、アリル基或はこれら
の基を含有する−OCH2C(OH)HCH2OCH2
CH=CH2等が挙げられるが、オルガノハイドロジェ
ンポリシロキシンの≡SiH基と付加反応が可能なもの
であればいずれのものでもよい。
【0029】この式(3)で示される有機重合体として
具体的には次の化合物を例示することができる。
【0030】
【化15】 (以上の化合物において、ナフタレン環に付加した置換
基はいずれもナフタレン環の内側のリングに付加してい
ることが好ましい。)一方、オルガノポリシロキサンと
しては下記一般式(4)で示されるものを用いる。
【0031】
【化16】 1.001≦a+b≦3を満足する正数であり、1分子
中に少なくとも1個の≡SiH基又は≡Si(CH2)
pNH2を有する。なお、R3の一価有機基としては、
水酸基或は炭素数1〜10のものが好ましく、メチル基
、エチル基、ビニル基、フェニル基、ベンジル基等の一
価炭化水素基、クロロプロピル基、クロロメチル基、グ
リシジルプロピル基等の置換一価炭化水素基、及びメト
キシ基、エトキシ基などのアルコキシ基、更にイソプロ
ペニルオキシ基、イソブテニルオキシ基等のアルケニル
オキシ基より選ばれる同種又は異種の基が挙げられる。
【0032】この場合、(4)式のオルガノポリシロキ
サンにおいて、R2が水素原子である≡SiH基を有す
るオルガノハイドロジエンポリシロキサンとしては、特
に両末端ハイドロジェンメチルポリシロキサン、両末端
ハイドロジェンメチル・(2−トリメトキシシリルエチ
ル)ポリシロキサンが好適に用いられ、具体的には下記
の如き化合物が挙げられる。
【0033】
【化17】 に下記の如き化合物が挙げられる。
【0034】
【化18】 この(D)成分のブロック共重合体は、上記アルケニル
基を有する有機重合体と≡Si2H基を有するオルガノ
ポリシロキサンとの付加反応、或いはエポキシ基加反応
により得ることができる。
【0035】これらの付加反応は従来公知の方法を採用
して行うことができる。例えばアルケニル基と≡SiH
基との付加反応の場合、ベンゼン、トルエン、メチルイ
ソブチルケトンの如き不活性溶剤中で従来公知の付加触
媒、例えば塩化白金酸のような白金系触媒の存在下で6
0〜120℃に加熱して反応させることによって行うこ
とができる。この場合、付加反応に際しては、アルケニ
ル基/≡SiH基のモル比を1以上、好ましくは1.5
〜10とすることが好ましい。 エン、メチルイソブチルケトンの如き不活性溶剤中で6
0〜170℃に加熱して行うことができる。
【0036】この(D)成分のブロック共重合体の配合
量は、その1種を単独で又は2種以上を併用して(A)
成分と(B)成分との合計量100重量部当たり2〜5
0重量部の範囲とすることが好ましい。ブロック共重合
体の使用量が2重量部より少ない場合には耐クラック性
向上効果が十分達成され得ない場合があり、また、50
重量部を越える場合には、機械的な強度が低下する場合
がある。
【0037】なお、上記(A)成分、(B)成分及び(
D)成分に含まれるエポキシ基の量(aモル)とフェノ
ール性水酸基の量(bモル)の比はa/b=0.5〜1
.5の範囲にあることが望ましく、a/bが上記範囲外
にあると、硬化性、低応力性等の物性において不利にな
る場合がある。
【0038】本発明のエポキシ樹脂組成物には硬化触媒
を配合することができる。この硬化触媒としてはイミダ
ゾール化合物、三級アミン化合物、リン系化合物等が例
示されるが、耐湿性、接着性を向上させるため、1,8
−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7とトリ
フェニルフォスフィンとを重量比で0:1〜1:1、好
ましくは0.01:1〜0.5:1の範囲で使用する併
用触媒とすることが好ましい。1,8−ジアザビシクロ
(5.4.0)ウンデセン−7の比率が上記範囲より高
くなるとガラス転移温度が低くなる場合がある。上記併
用触媒の添加量は特に限定されないが、(A)成分と(
B)成分の合計量100重量部に対し0.2〜2重量部
、特に0.4〜1.2重量部とすることが望ましい。
【0039】本発明の組成物には、更に必要により各種
の添加剤を添加することができる。例えば反応性又は非
反応性の熱可塑性エラストマー、シリコーンゲル、シリ
コーンゴム、シリコーンオイル等の低応力化剤、ワック
ス類、ステアリン酸等の脂肪酸及びその金属塩等の離型
剤、カーボンブラック等の顔料、難燃化剤、表面処理剤
(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等)、
エポキシシラン、ビニルシラン、ほう素化合物、アルキ
ルチタネート等のカップリング剤、老化防止剤、その他
の添加剤の1種又は2種以上を配合することができる。
【0040】本発明のエポキシ樹脂組成物は、その製造
に際し上述した成分の所定量を均一に撹拌、混合し、予
め70〜95℃に加熱してあるニーダー、ロール、エク
ストルーダー等により混練、冷却し、粉砕する等の方法
で得ることができる。ここで、成分の配合順序に特に制
限はない。
【0041】かくして得られる本発明の組成物はDIP
型、フラットパック型、PLCC型、SO型等の半導体
装置の封止用に有効に使用でき、この場合、成形は従来
より採用されている成形法、例えばトランスファ成形、
インジェクション成形、注型法等を採用して行うことが
できる。なお、エポキシ樹脂組成物の成形温度は150
〜180℃、ポストキュアーは150〜180℃で2〜
16時間行うことが好ましい。
【0042】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。
【0043】なお、以下の例において部はいずれも重量
部である。
【0044】[実施例1〜8、比較例1〜4]表1に示
す成分に加え、硬化触媒を0.6部、トリフェニルフォ
スフィンを0.5部、Sb2O3を8部、カーボンブラ
ックを1.5部、カルナバワックスを1部、γ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシランを3部添加したもの
を熱二本ロールにて均一に溶融混合し、冷却、粉砕して
エポキシ樹脂組成物を得た。なお、表2に使用したエポ
キシ樹脂を示し、表3に硬化剤を示す。
【0045】これらの組成物につき、次の(イ)〜(リ
)の諸試験を行った。結果を表1に併記する。 (イ)スパイラルフロー値 EMMI規格に準じた金型を使用して、180℃、70
kg/cm2の条件で測定した。 (ロ)機械的強度(曲げ強度及び曲げ弾性率)JIS−
K6911に準じて180℃、70kg/cm2、成形
時間2分の条件で10×4×100mmの抗折棒を成形
し、180℃で4時間ポストキュアーしたものについて
測定した。 (ハ)膨張係数、ガラス転移温度 直径4mm×15mmの試験片を用いて、ディラトメー
ターにより毎分5℃の速さで昇温した時の値を測定した
。 (ニ)耐クラック性 9.0×4.5×0.5mmの大きさのシリコンチップ
を14PIN−ICフレーム(42アロイ)に接着し、
これにエポキシ樹脂組成物を成形条件180℃×2分で
成形し、180℃で4時間ポストキュアーした後、−1
96℃×1分〜260℃×30秒の熱サイクルを繰り返
して加え、300サイクル後の樹脂クラック発生率を測
定した(測定数=50)。 (ホ)吸湿半田後の耐クラック性(I)8.0×10.
0×0.5mmの大きさのシリコンチップを10×14
×2.3mmの大きさのフラットパッケージに接着し、
これにエポキシ樹脂組成物を成形条件180℃×2分で
成形し、180℃で4時間ポストキュアーした。これを
85℃/85%RHの雰囲気中に72時間放置した後、
温度240℃の半田浴に浸漬し、パッケージクラックが
発生するまでの時間(秒)を測定した。 (ヘ)吸湿半田後の耐クラック性(II)2×4×0.
4mmの大きさのシリコンチップを4×12×1.8m
mのSOパッケージに接着し、これにエポキシ樹脂組成
物を成形条件175℃×2分で成形し、180℃で4時
間ポストキュアーした。これを85℃/85%RHの雰
囲気中に72時間放置した後、温度260℃の半田浴に
浸漬した。次に、このパッケージを解体し、内部クラッ
クの発生の有無を光学顕微鏡で観察した。内部クラック
が発生した状態を図1に示す。なお、図中1はシリコン
チップ、2はフレーム、3は封止樹脂、4はクラックで
ある。 (ト)接着性 図2に示すパッケージを成形条件175℃×2分で成形
し、180℃で4時間ポストキュアーした後、フレーム
(材質:42アロイ、厚さ:0.25mm)の引き抜き
力を測定した。なお、図2において、5はフレーム、6
は封止樹脂である。また、寸法はmmである。 (チ)耐湿性 9.0×4.5×0.5mmの大きさのシリコンチップ
を20PINのPLCCフレームに接着し、これにエポ
キシ樹脂組成物を成形条件18℃×2分で成形し、18
0℃で4時間ポストキュアーした。これを130℃/8
5%RHの雰囲気中に放置し、20Vのバイアスを印加
して100時間後のアルミニウム腐食による不良率を測
定した。 (リ)吸水率 180℃、70kg/cm2、成形時間2分の条件で直
径50mm×2mmの円板を成形し、180℃で4時間
ポストキュアーしたものを121℃/100%PCT中
に24時間放置し、吸水率を測定した。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】エポキシ樹脂
【0048】
【表3】硬化剤
【0049】
【化19】ブロック共重合体(1)
【0050】
【化20】ブロック共重合体(2)
【0051】
【化21】ブロック共重合体(3) 硬化触媒 1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7
とフェノールノボラック樹脂(TD2131大日本イン
キ社製)とを20/80重量比の割合で130℃×30
分加熱溶融混合した後、50μm以下に微粉砕したもの
。 石英粉末(1) 比表面積1.4m2/g、平均粒径15μmの溶融球状
シリカ(75μm以上の粗粒0.1%以下)石英粉末(
2) 比表面積2.5m2/g、平均粒径10μmの溶融破砕
シリカ(75μm以上の粗粒0.1%)石英粉末(3) 比表面積10m2/g、平均粒径1.0μmの溶融球状
シリカ 石英粉末(4) 比表面積1.0m2/g、平均粒径30μmの球状シリ
カ(75μm以上の粗粒0.1%)と比表面積3.2m
2/g、平均粒径8μmの破砕シリカ(75μm以上の
粗粒0.1%)と、上記石英粉末(3)とを70:20
:10重量部の割合で混合したものをγ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン0.60重量%で表面処理
した溶融シリカ表1の結果より、本発明にかかる組成物
は流動性が良く、ガラス転移温度(Tg)が高く、吸湿
半田後の耐クラック性(I及びII)に優れ、接着力が
強く、吸水率が少ない硬化物を与えることが認められる
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のエポキシ
樹脂組成物は、上述した成分の組み合わせとしたことに
より、流動性が良好で、しかも低応力で線膨張係数が小
さく、低吸湿率で高いガラス転移温度を有し、良好な耐
湿性、機械的強度を有する硬化物を得ることができるも
のであり、このため本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化
物で封止された半導体装置は信頼性に優れたものである
【図面の簡単な説明】
【図1】吸湿半田後の耐クラック性(II)試験で使用
したSOパッケージにクラックが生じた状態を示す断面
図である。
【図2】接着性試験で使用したパッケージを示す斜視図
である。
【符号の説明】
1  シリコンチップ 2  フレーム 3  封止樹脂 4  クラック

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (A)下記一般式(1)で示されるエ
    ポキシ樹脂、 【化1】 (B)置換もしくは非置換のノボラック型フェノール樹
    脂及び/又は下記一般式(2)で示されるトリフェノー
    ルアルカン型樹脂を主成分とする硬化剤、【化2】 (C)無機質充填剤 を含有してなることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】  請求項1記載のエポキシ樹脂組成物に
    おいて、(D)下記一般式(3)で示される有機重合体
    と下記一般式(4)で示されるオルガノポリシロキサン
    との付加反応により得られるブロック共重合体を配合し
    たエポキシ樹脂組成物。 【化3】 (但し、式中Aは−OH基、−OG基、及びアルケニル
    基を含有する炭素数1〜10の有機基から選ばれる同種
    又は異種の基であり、R1、−OG、m、n及びkは上
    記と同様の意味を示す。なお、Aはナフタレン環のいず
    れのリングに付加しても良く、また両リングに同時に付
    加してもよい。) 【化4】
  3. 【請求項3】  請求項1又は2記載のエポキシ樹脂組
    成物の硬化物で封止した半導体装置。
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