JPH042113Y2 - - Google Patents
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- JPH042113Y2 JPH042113Y2 JP1986121395U JP12139586U JPH042113Y2 JP H042113 Y2 JPH042113 Y2 JP H042113Y2 JP 1986121395 U JP1986121395 U JP 1986121395U JP 12139586 U JP12139586 U JP 12139586U JP H042113 Y2 JPH042113 Y2 JP H042113Y2
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- Seats For Vehicles (AREA)
- Automotive Seat Belt Assembly (AREA)
Description
この考案は、自動車用リヤシートに関し、詳し
くは、シートスライドによつてシートベルトの装
着性が変動させられることなく、また、シートベ
ルトに対する十分な支持強度が得られるように構
成されたものに関する。
くは、シートスライドによつてシートベルトの装
着性が変動させられることなく、また、シートベ
ルトに対する十分な支持強度が得られるように構
成されたものに関する。
自動車のシートには、乗員の安全性を確保する
ためにシートベルトが装備されているが、たとえ
ばワンボツクス車等におけるリヤシートでは、従
来、車体ピラー部あるいはフロアパネルのシート
側方の部位に固着されたアウタベルトアンカにア
ウタベルトを連結し、そして、フロアパネルのシ
ート後方に部位に固着されたインナベルトアンカ
にシートバツクとシートクツシヨンの間を通挿し
たインナベルトを連結してシートベルトが取り付
けられており、アウタベルトの端部に設けられた
タングプレートをインナベルトのバツクルに挿入
係合させて使用させるようになつている。 ところで、上記車両におけるリヤシートは、通
常、前後位置調整機構であるシートトラツクを備
え、シートのスライド位置調整を自由に行えるよ
うになつていることから次のような問題があつ
た。 シートをスライド移動させれば、シートとフ
ロアとの相対位置関係は変化するが、上記インナ
ベルトはその端部をフロアパネルに取り付けられ
ていることから、インナベルトとフロアとの相対
位置関係は変化しない。つまり、シートのスライ
ド移動によつて、インナベルトのシートバツクと
シートクツシヨンの間から飛び出した部分のベル
ト長さが変化するため、シートのスライド位置に
よつて、シートベルトを使用する際のフイテイン
グが異なるという不都合がある。また、シートを
スライド移動させた際にシートクツシヨンフレー
ムとインナベルトが接触して、インナベルトの損
傷を招き易いとともに、インナベルトはフロアパ
ネル近傍に位置しているので、汚れやすく見栄え
が悪くなる問題もあつた。 このような問題を解決するためには、シートベ
ルトアンカが、シートのスライド移動とともにシ
ートと一体的にスライド移動して、シートベルト
アンカとシートとの相対位置関係が一定に維持さ
れるようにする必要がある。 たとえば、特開昭59−100033号公報等で見られ
るように、シートトラツクのアツパレールにアツ
パフレームを固着し、このアツパフレームにシー
トベルトアンカを取り付けるようにすれば、シー
トをスライド移動させても、シートベルトアンカ
がシートと同様にスライド移動してシートベルト
とシートとの相対位置関係が変化することがない
ので、シートスライドによつてシートベルトを使
用する際のフィテングが変化させられることはな
く、シートクツシヨンフレームとシートベルトが
接触する心配もない。 しかしながら、上記シートベルトアンカは、車
体ないし車体と一体的な部材に直接に取り付けら
れておらず、シート支持部材であるシートトラツ
クの上記アツパレールに固着されているに過ぎな
いため、シートベルトアンカすなわちシートベル
トに対する支持強度が不十分である。したがつ
て、シートベルトの本来の目的である乗員の安全
性の確保を十分に期待できず、非常時における危
険性が高い。 本考案は、上述のような事情のもとで考え出さ
れたもので、上記従来の問題を解決し、シートを
スライド移動させてもシートベルトの装着性を常
に一定に維持しうるとともに、シートベルトに対
する十分な支持強度が得られるように構成された
自動車のリヤシートを提供することをその課題と
する。
ためにシートベルトが装備されているが、たとえ
ばワンボツクス車等におけるリヤシートでは、従
来、車体ピラー部あるいはフロアパネルのシート
側方の部位に固着されたアウタベルトアンカにア
ウタベルトを連結し、そして、フロアパネルのシ
ート後方に部位に固着されたインナベルトアンカ
にシートバツクとシートクツシヨンの間を通挿し
たインナベルトを連結してシートベルトが取り付
けられており、アウタベルトの端部に設けられた
タングプレートをインナベルトのバツクルに挿入
係合させて使用させるようになつている。 ところで、上記車両におけるリヤシートは、通
常、前後位置調整機構であるシートトラツクを備
え、シートのスライド位置調整を自由に行えるよ
うになつていることから次のような問題があつ
た。 シートをスライド移動させれば、シートとフ
ロアとの相対位置関係は変化するが、上記インナ
ベルトはその端部をフロアパネルに取り付けられ
ていることから、インナベルトとフロアとの相対
位置関係は変化しない。つまり、シートのスライ
ド移動によつて、インナベルトのシートバツクと
シートクツシヨンの間から飛び出した部分のベル
ト長さが変化するため、シートのスライド位置に
よつて、シートベルトを使用する際のフイテイン
グが異なるという不都合がある。また、シートを
スライド移動させた際にシートクツシヨンフレー
ムとインナベルトが接触して、インナベルトの損
傷を招き易いとともに、インナベルトはフロアパ
ネル近傍に位置しているので、汚れやすく見栄え
が悪くなる問題もあつた。 このような問題を解決するためには、シートベ
ルトアンカが、シートのスライド移動とともにシ
ートと一体的にスライド移動して、シートベルト
アンカとシートとの相対位置関係が一定に維持さ
れるようにする必要がある。 たとえば、特開昭59−100033号公報等で見られ
るように、シートトラツクのアツパレールにアツ
パフレームを固着し、このアツパフレームにシー
トベルトアンカを取り付けるようにすれば、シー
トをスライド移動させても、シートベルトアンカ
がシートと同様にスライド移動してシートベルト
とシートとの相対位置関係が変化することがない
ので、シートスライドによつてシートベルトを使
用する際のフィテングが変化させられることはな
く、シートクツシヨンフレームとシートベルトが
接触する心配もない。 しかしながら、上記シートベルトアンカは、車
体ないし車体と一体的な部材に直接に取り付けら
れておらず、シート支持部材であるシートトラツ
クの上記アツパレールに固着されているに過ぎな
いため、シートベルトアンカすなわちシートベル
トに対する支持強度が不十分である。したがつ
て、シートベルトの本来の目的である乗員の安全
性の確保を十分に期待できず、非常時における危
険性が高い。 本考案は、上述のような事情のもとで考え出さ
れたもので、上記従来の問題を解決し、シートを
スライド移動させてもシートベルトの装着性を常
に一定に維持しうるとともに、シートベルトに対
する十分な支持強度が得られるように構成された
自動車のリヤシートを提供することをその課題と
する。
この考案では、上記の問題を解決するため、次
のような技術的手段を講じている。 すなわち、フロアに固設されたシートレツグに
対してシートトラツクを介して前後方向移動可能
に支持されたシートクツシヨンフレームを備え、
上記シートトラツクのロアレールに沿つて設けら
れ、かつ前後方向に複数の係合部をもつ係合部材
と、シートトラツクのアツパレール側に設けら
れ、かつ操作レバーによつて回動させられること
により上記係合部材の係合部に係合する状態と上
記係合部に係合しない状態とを選択できる係合片
とによつてロツク機構が構成された自動車用リヤ
シートにおいて、 上記シートレツグに、上記係合部材の各係合部
と対応する間隔の係合孔をもち、かつシートトラ
ツクと平行状の補強部材を設けるとともに、上記
シートクツシヨンフレームに設けた補強部材に、
前後方向軸を中心として回動可能であり、かつ、
上記係合孔に係合しうるフツク部をもつシートベ
ルトアンカを設ける一方、上記係合片ないし操作
レバーと上記シートベルトアンカとを、係合片が
係合部と係合しない状態をとるときにシートベル
トアンカのフツク部が係合孔に係合しない状態を
とり、係合片が係合部と係合する状態をとるとき
にシートベルトアンカのフツク部が係合孔に係合
する状態をとるように連結手段によつて連結し、
さらに、上記シートベルトアンカの一端にシート
ベルトの端部を止着している。
のような技術的手段を講じている。 すなわち、フロアに固設されたシートレツグに
対してシートトラツクを介して前後方向移動可能
に支持されたシートクツシヨンフレームを備え、
上記シートトラツクのロアレールに沿つて設けら
れ、かつ前後方向に複数の係合部をもつ係合部材
と、シートトラツクのアツパレール側に設けら
れ、かつ操作レバーによつて回動させられること
により上記係合部材の係合部に係合する状態と上
記係合部に係合しない状態とを選択できる係合片
とによつてロツク機構が構成された自動車用リヤ
シートにおいて、 上記シートレツグに、上記係合部材の各係合部
と対応する間隔の係合孔をもち、かつシートトラ
ツクと平行状の補強部材を設けるとともに、上記
シートクツシヨンフレームに設けた補強部材に、
前後方向軸を中心として回動可能であり、かつ、
上記係合孔に係合しうるフツク部をもつシートベ
ルトアンカを設ける一方、上記係合片ないし操作
レバーと上記シートベルトアンカとを、係合片が
係合部と係合しない状態をとるときにシートベル
トアンカのフツク部が係合孔に係合しない状態を
とり、係合片が係合部と係合する状態をとるとき
にシートベルトアンカのフツク部が係合孔に係合
する状態をとるように連結手段によつて連結し、
さらに、上記シートベルトアンカの一端にシート
ベルトの端部を止着している。
上記ロツク機構の操作レバーを操作して上記係
合片と上記係合部との係合を解除させると上記連
結手段によつて上記シートベルトアンカが回動さ
せられ、上記フツク部と上記シートレツグの補強
部材の上記係合孔との係合が解除される。この
（シートトラツクのロツクが解除された）状態の
もとではシートを自由にスライドさせうるととも
に上記シートクツシヨンフレームに設けられたシ
ートベルトアンカもシートと一体的にスライド移
動を行う。そうして、シートの前後位置が決ま
り、シートトラツクをロツクさせるように操作レ
バーを操作させれば、上記係合片が係合方向に回
動させられて上記係合部と係合し、また、これに
伴つてシートベルトアンカも上記連結手段によつ
て係合方向に回動させられて、上記フツク部が上
記係合孔に係合する。このとき、上記補強部材の
各係合孔は、その前後位置が上記係合部材の各係
合部と対応するようにその間隔が規定されている
ので、シートのいかなるスライド位置において
も、シートベルトアンカは確実に上記シートレツ
グの上記補強部材に係合支持される。 すなわち、本考案では、シートベルトに連結固
定された上記シートベルトアンカを上記シートレ
ツグに支持させるとともに、シートがスライド移
動を行う際には、シートの位置決め機構を担う上
記シートトラツクのロツク機構に連動させられ
て、シートベルトアンカが、上記シートレツグの
補強部材との係合を解除し、シートとともにスラ
イド移動を行う。 したがつて、シートの前後位置をスライド変化
させても、シートと上記シートベルトアンカすな
わちシートベルトとの相対位置関係が変動するこ
とはないので、シートベルトの使用に際してその
フイテイングが常に一定に維持される。 また、上記補強部材を介して上記シートベルト
アンカを支持する上記シートレツグは、フロアに
強固に取り付けられて事実上車体と一体的な部材
を成していることから、非常時のシートベルトに
作用する衝撃力を車体に受け持たせることがで
き、シートベルトに対する十分な支持強度が得ら
れる。 さらに、上記シートクツシヨンフレームおよび
シートレツグにそれぞれ補強部材を設けることに
よつて、シートの強度剛性を高めることができる
付随的なメリツトもある。
合片と上記係合部との係合を解除させると上記連
結手段によつて上記シートベルトアンカが回動さ
せられ、上記フツク部と上記シートレツグの補強
部材の上記係合孔との係合が解除される。この
（シートトラツクのロツクが解除された）状態の
もとではシートを自由にスライドさせうるととも
に上記シートクツシヨンフレームに設けられたシ
ートベルトアンカもシートと一体的にスライド移
動を行う。そうして、シートの前後位置が決ま
り、シートトラツクをロツクさせるように操作レ
バーを操作させれば、上記係合片が係合方向に回
動させられて上記係合部と係合し、また、これに
伴つてシートベルトアンカも上記連結手段によつ
て係合方向に回動させられて、上記フツク部が上
記係合孔に係合する。このとき、上記補強部材の
各係合孔は、その前後位置が上記係合部材の各係
合部と対応するようにその間隔が規定されている
ので、シートのいかなるスライド位置において
も、シートベルトアンカは確実に上記シートレツ
グの上記補強部材に係合支持される。 すなわち、本考案では、シートベルトに連結固
定された上記シートベルトアンカを上記シートレ
ツグに支持させるとともに、シートがスライド移
動を行う際には、シートの位置決め機構を担う上
記シートトラツクのロツク機構に連動させられ
て、シートベルトアンカが、上記シートレツグの
補強部材との係合を解除し、シートとともにスラ
イド移動を行う。 したがつて、シートの前後位置をスライド変化
させても、シートと上記シートベルトアンカすな
わちシートベルトとの相対位置関係が変動するこ
とはないので、シートベルトの使用に際してその
フイテイングが常に一定に維持される。 また、上記補強部材を介して上記シートベルト
アンカを支持する上記シートレツグは、フロアに
強固に取り付けられて事実上車体と一体的な部材
を成していることから、非常時のシートベルトに
作用する衝撃力を車体に受け持たせることがで
き、シートベルトに対する十分な支持強度が得ら
れる。 さらに、上記シートクツシヨンフレームおよび
シートレツグにそれぞれ補強部材を設けることに
よつて、シートの強度剛性を高めることができる
付随的なメリツトもある。
以下、本考案の実施例を第１図および第２図に
基づいて具体的に説明する。 本考案は、座席位置を前後方向に位置調整しう
る自動車のリヤシートにおいて、シートに装備さ
れるシートベルト２を取り付けるためのシートベ
ルトアンカ３を、フロア１に固設されたシートレ
ツグ４に支持させるとともに、シートスライドの
際にシートと同様にシートベルトアンカ３をスラ
イド移動させるようにしている。特に、本実施例
では、ワゴン車等に使用されるベンチシートに、
本考案を適用した場合を示した。 ここでは、まず、ワゴン車等のリヤにおいて使
用されるベンチシートの一般的な位置決め調整機
構について本例の図面を利用して説明しておく。 すなわち、上記シートレツグ４には、シートレ
ツグ４の上端面に固着されるロアレール５ｂと図
示しないローラおよびボールを介して上記ロアレ
ール５ｂにより摺動自在に前後方向に案内される
アツパレール５ａとから成るシートトラツク５
が、車幅方向両側にそれぞれ設けられている。そ
うして、上記各アツパレール５ａ，５ａにシート
クツシヨンフレーム６が固着されて、シートが前
後スライド可能に支持されている。 そして、上記左右一対のシートトラツク５，５
のもつロツク機構Ｒによつて、シートスライド自
由の状態とシートスライドが禁止される状態とを
選択できるようになつている。 本例では、シートトラツク５のスライド機構は
従来の一般的なものと同様であるが、ロツク機構
Ｒを含めてそれ以外は、以下のように構成されて
いる。 櫛歯状に形成して設けられた係合部としての係
合溝７ａを前後方向に複数個備えた係合部材とし
てのロツクプレート７が、上記各係合溝７ａ……
が対向するように、かつ、対向する各係合溝７ａ
……，７ａ……の前後位置が一致するように、上
記各ロアレール５ｂ，５ｂのそれぞれの下端部に
付設されている。 上記一方のアツパレール５ａの内側の側端面に
は、断面Ｌ字状の第一ブラケツト８が前後方向先
端部に、断面コ字状の第二ブラケツト９が前後方
向中程にそれぞれ固着されており、上記第一ブラ
ケツト８および第二ブラケツト９に操作レバー１
０が前後方向軸回りに回動可能に支持されてい
る。上記操作レバー１０には、その上記第二ブラ
ケツト９に支持された部位に上記係合溝７ａに係
合しうる第一係合片１１が装着されていて、操作
レバー１０の回動により上記第一係合片１１がそ
の中間部を中心として操作レバー１０と一体的に
回動するようになつている。また、操作レバー１
０は、スプリング（図示略）によつて第一係合片
１１と係合溝７ａとの係合方に常時付勢されてい
る。 一方、上記他方のアツパレール５ａの内側の側
端面にも、断面略コ字状の第三ブラケツト１２
が、上記第二ブラケツト９と同等の前後位置をも
つように固着されており、この第三ブラケツト１
２によつて、上記ロツクプレート７の係合溝７ａ
に係合する第二係合片１３が、その中間部を中心
して前後方向軸回りに回動可能に、かつ上記第一
係合片１１と同等の前後位置をもつて支持されて
いる。 そうして、上記シートクツシヨンフレーム６に
設けられるシートベルトアンカ３と、上記第一係
合片１１および第二係合片１３とを連結する連結
手段Ｃによつて、上記第一係合片１１と上記一方
のロツクプレート７の係合溝７ａ、および上記第
二係合片１３と上記他方のロツクプレート７の係
合溝７ａとが、それぞれ係合する状態と係合しな
い状態とを選択しうるロツク機構Ｒが構成されて
いる。以下、これを詳説する。 上記シートクツシヨンフレーム６には、車両の
前後方向に延びる補強部材６ａが車幅方向中程に
設けられ、上記シートレツグ４には、上記補強部
材６ａと車幅方向に少しずれた位置において、上
記各シートトラツク５，５と平行状で、上記各ロ
ツクプレート７，７の係合溝７ａ……，７ａ……
と前後位置が対応するように形成された複数の係
合孔４ｂ……をもつ補強部材４ａが設けられてい
る。上記補強部材６ａには、段落ち部６ｂが部分
的に形成されていて、この段落ち部６ｂの上方に
おいて補強部材６ａに設けられた前後方向の支軸
１４に、上端部にシートベルト連結部３ｂを、そ
して下端部に上記係合孔４ｂ……に係合しうる湾
曲状に延びたフツク部３ａを備えた上記シートベ
ルトアンカ３が、回動可能かつ前後相対移動不能
に支持されている。 そして、上記連結手段Ｃ、すなわち、上記シー
トベルトアンカ３の上記支軸１４により軸支され
る部位より上方の部位と、上記第一係合片１１の
上端部とに止着される上記第一コネクテイングワ
イヤ１５、および、上記第二係合片１３の下端部
とに止着される第二コネクテイングワイヤ１６に
よつて、上記第一係合片１１、シートベルトアン
カ３および第二係合片１３が連動して所定方向に
回動するようになつている。 操作レバー１０をロツク解除方向（第１図にお
いてＦ方向）に回動操作すると、第一係合１１
は、その中間部を中心として回動させられ上記第
一コネクテイングワイヤ１５を（第２図において
Ｌ方向に）引つ張りながらその下端部を上記係合
溝７ａから脱出させる。このとき、シートベルト
アンカ３が、第一コネクテイングワイヤ１５に引
つ張られて回動し、上記フツク部３ａを上記補強
部材４ａの係合孔４ａから脱出させるとともに、
上記第二コネクテイングワイヤ１６によつてシー
トベルトアンカ３に連結された上記第二係合片１
３が、その中間部を中心に回動して、その下端部
を係合溝７ａから脱出させる。この状態の下で
は、上記各シートトラツク５，５のロツクが完全
に解除されて、自由に上記各アツパレール５ａ，
５ａに支持されたシートクツシヨンフレーム６を
前後にスライド移動させうる。また、操作レバー
１０を離せば、操作レバー１０は係合方に常時付
勢されているので、上記第一係合片１１および第
二係合片１３が、上記各係合溝７ａ，７ａに、上
記シートベルトアンカ３が、上記係合孔４ｂにそ
れぞれ自動係合する。 さて、以上のように構成された本例のリヤシー
トにおいては、シートベルト２に連結される上記
シートベルトアンカ３は、通常時は、上記シート
レツグ４の補強部材４ａに係合支持され、シート
をスライド移動させる際には、操作レバー１０を
操作することにより、シートトラツク５，５のロ
ツクが解除され、これに連動させられてシートベ
ルトアンカ３と上記係合孔４ｂとの係合も解除さ
れるので、上記シートクツシヨンフレーム６と共
にスライド移動を行う。 したがつて、シートスライドによつて、シート
とシートベルトアンカ３ないしはシートベルト２
との相対位置関係が変動しないので、シートベル
ト２を使用する際のフイテイングが常に一定に維
持される。また、シートベルト２は、車体に強固
に取り付けられ、実質的に車体と一体的な部材を
成すシートレツグ４にシートベルトアンカ３を介
して支持されることになるので、シートベルト２
に対する強大な支持強度が得られる。 なお、本例では、上記シートベルトアンカ３に
は、シートベルト２のうちインナベルト２ａを止
着して、アウタベルト（図示略）は、車体のピラ
ー部等に連結固定するのが好ましい。 もちろん、本考案の範囲は、上述した実施例に
限定されることはなく、例えば、上記実施例に係
る車両のタイプ以外の車両にも本考案を適用する
ことは可能である。また、上記連結手段および上
記シートベルトアンカは、上記実施例以外にも
種々設計変更可能である。
基づいて具体的に説明する。 本考案は、座席位置を前後方向に位置調整しう
る自動車のリヤシートにおいて、シートに装備さ
れるシートベルト２を取り付けるためのシートベ
ルトアンカ３を、フロア１に固設されたシートレ
ツグ４に支持させるとともに、シートスライドの
際にシートと同様にシートベルトアンカ３をスラ
イド移動させるようにしている。特に、本実施例
では、ワゴン車等に使用されるベンチシートに、
本考案を適用した場合を示した。 ここでは、まず、ワゴン車等のリヤにおいて使
用されるベンチシートの一般的な位置決め調整機
構について本例の図面を利用して説明しておく。 すなわち、上記シートレツグ４には、シートレ
ツグ４の上端面に固着されるロアレール５ｂと図
示しないローラおよびボールを介して上記ロアレ
ール５ｂにより摺動自在に前後方向に案内される
アツパレール５ａとから成るシートトラツク５
が、車幅方向両側にそれぞれ設けられている。そ
うして、上記各アツパレール５ａ，５ａにシート
クツシヨンフレーム６が固着されて、シートが前
後スライド可能に支持されている。 そして、上記左右一対のシートトラツク５，５
のもつロツク機構Ｒによつて、シートスライド自
由の状態とシートスライドが禁止される状態とを
選択できるようになつている。 本例では、シートトラツク５のスライド機構は
従来の一般的なものと同様であるが、ロツク機構
Ｒを含めてそれ以外は、以下のように構成されて
いる。 櫛歯状に形成して設けられた係合部としての係
合溝７ａを前後方向に複数個備えた係合部材とし
てのロツクプレート７が、上記各係合溝７ａ……
が対向するように、かつ、対向する各係合溝７ａ
……，７ａ……の前後位置が一致するように、上
記各ロアレール５ｂ，５ｂのそれぞれの下端部に
付設されている。 上記一方のアツパレール５ａの内側の側端面に
は、断面Ｌ字状の第一ブラケツト８が前後方向先
端部に、断面コ字状の第二ブラケツト９が前後方
向中程にそれぞれ固着されており、上記第一ブラ
ケツト８および第二ブラケツト９に操作レバー１
０が前後方向軸回りに回動可能に支持されてい
る。上記操作レバー１０には、その上記第二ブラ
ケツト９に支持された部位に上記係合溝７ａに係
合しうる第一係合片１１が装着されていて、操作
レバー１０の回動により上記第一係合片１１がそ
の中間部を中心として操作レバー１０と一体的に
回動するようになつている。また、操作レバー１
０は、スプリング（図示略）によつて第一係合片
１１と係合溝７ａとの係合方に常時付勢されてい
る。 一方、上記他方のアツパレール５ａの内側の側
端面にも、断面略コ字状の第三ブラケツト１２
が、上記第二ブラケツト９と同等の前後位置をも
つように固着されており、この第三ブラケツト１
２によつて、上記ロツクプレート７の係合溝７ａ
に係合する第二係合片１３が、その中間部を中心
して前後方向軸回りに回動可能に、かつ上記第一
係合片１１と同等の前後位置をもつて支持されて
いる。 そうして、上記シートクツシヨンフレーム６に
設けられるシートベルトアンカ３と、上記第一係
合片１１および第二係合片１３とを連結する連結
手段Ｃによつて、上記第一係合片１１と上記一方
のロツクプレート７の係合溝７ａ、および上記第
二係合片１３と上記他方のロツクプレート７の係
合溝７ａとが、それぞれ係合する状態と係合しな
い状態とを選択しうるロツク機構Ｒが構成されて
いる。以下、これを詳説する。 上記シートクツシヨンフレーム６には、車両の
前後方向に延びる補強部材６ａが車幅方向中程に
設けられ、上記シートレツグ４には、上記補強部
材６ａと車幅方向に少しずれた位置において、上
記各シートトラツク５，５と平行状で、上記各ロ
ツクプレート７，７の係合溝７ａ……，７ａ……
と前後位置が対応するように形成された複数の係
合孔４ｂ……をもつ補強部材４ａが設けられてい
る。上記補強部材６ａには、段落ち部６ｂが部分
的に形成されていて、この段落ち部６ｂの上方に
おいて補強部材６ａに設けられた前後方向の支軸
１４に、上端部にシートベルト連結部３ｂを、そ
して下端部に上記係合孔４ｂ……に係合しうる湾
曲状に延びたフツク部３ａを備えた上記シートベ
ルトアンカ３が、回動可能かつ前後相対移動不能
に支持されている。 そして、上記連結手段Ｃ、すなわち、上記シー
トベルトアンカ３の上記支軸１４により軸支され
る部位より上方の部位と、上記第一係合片１１の
上端部とに止着される上記第一コネクテイングワ
イヤ１５、および、上記第二係合片１３の下端部
とに止着される第二コネクテイングワイヤ１６に
よつて、上記第一係合片１１、シートベルトアン
カ３および第二係合片１３が連動して所定方向に
回動するようになつている。 操作レバー１０をロツク解除方向（第１図にお
いてＦ方向）に回動操作すると、第一係合１１
は、その中間部を中心として回動させられ上記第
一コネクテイングワイヤ１５を（第２図において
Ｌ方向に）引つ張りながらその下端部を上記係合
溝７ａから脱出させる。このとき、シートベルト
アンカ３が、第一コネクテイングワイヤ１５に引
つ張られて回動し、上記フツク部３ａを上記補強
部材４ａの係合孔４ａから脱出させるとともに、
上記第二コネクテイングワイヤ１６によつてシー
トベルトアンカ３に連結された上記第二係合片１
３が、その中間部を中心に回動して、その下端部
を係合溝７ａから脱出させる。この状態の下で
は、上記各シートトラツク５，５のロツクが完全
に解除されて、自由に上記各アツパレール５ａ，
５ａに支持されたシートクツシヨンフレーム６を
前後にスライド移動させうる。また、操作レバー
１０を離せば、操作レバー１０は係合方に常時付
勢されているので、上記第一係合片１１および第
二係合片１３が、上記各係合溝７ａ，７ａに、上
記シートベルトアンカ３が、上記係合孔４ｂにそ
れぞれ自動係合する。 さて、以上のように構成された本例のリヤシー
トにおいては、シートベルト２に連結される上記
シートベルトアンカ３は、通常時は、上記シート
レツグ４の補強部材４ａに係合支持され、シート
をスライド移動させる際には、操作レバー１０を
操作することにより、シートトラツク５，５のロ
ツクが解除され、これに連動させられてシートベ
ルトアンカ３と上記係合孔４ｂとの係合も解除さ
れるので、上記シートクツシヨンフレーム６と共
にスライド移動を行う。 したがつて、シートスライドによつて、シート
とシートベルトアンカ３ないしはシートベルト２
との相対位置関係が変動しないので、シートベル
ト２を使用する際のフイテイングが常に一定に維
持される。また、シートベルト２は、車体に強固
に取り付けられ、実質的に車体と一体的な部材を
成すシートレツグ４にシートベルトアンカ３を介
して支持されることになるので、シートベルト２
に対する強大な支持強度が得られる。 なお、本例では、上記シートベルトアンカ３に
は、シートベルト２のうちインナベルト２ａを止
着して、アウタベルト（図示略）は、車体のピラ
ー部等に連結固定するのが好ましい。 もちろん、本考案の範囲は、上述した実施例に
限定されることはなく、例えば、上記実施例に係
る車両のタイプ以外の車両にも本考案を適用する
ことは可能である。また、上記連結手段および上
記シートベルトアンカは、上記実施例以外にも
種々設計変更可能である。
第１図は本考案の実施例に係るリヤシートの一
部分の分解斜視図、第２図は第１図の−線拡
大断面図である。 １……フロア、２……シートベルト、３……シ
ートベルトアンカ、３ａ……フツク部、４……シ
ートレツグ、４ａ……（シートレツグの）補強部
材、４ｂ……係合孔、５……シートトラツク、５
ａ……アツパレール、５ｂ……ロアレール、６…
…シートクツシヨンフレーム、６ａ……（シート
クツシヨンフレームの）補強部材、７……係合部
材（ロツクプレート）、７ａ……係合部（係合
溝）、１０……操作レバー、Ｃ……連結手段、Ｒ
……ロツク機構。
部分の分解斜視図、第２図は第１図の−線拡
大断面図である。 １……フロア、２……シートベルト、３……シ
ートベルトアンカ、３ａ……フツク部、４……シ
ートレツグ、４ａ……（シートレツグの）補強部
材、４ｂ……係合孔、５……シートトラツク、５
ａ……アツパレール、５ｂ……ロアレール、６…
…シートクツシヨンフレーム、６ａ……（シート
クツシヨンフレームの）補強部材、７……係合部
材（ロツクプレート）、７ａ……係合部（係合
溝）、１０……操作レバー、Ｃ……連結手段、Ｒ
……ロツク機構。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 フロアに固設されたシートレツグに対してシー
トトラツクを介して前後方向移動可能に支持され
たシートクツシヨンフレームを備え、上記シート
トラツクのロアレールに沿つて設けられ、かつ前
後方向に複数の係合部をもつ係合部材と、シート
トラツクのアツパレール側に設けられ、かつ操作
レバーによつて回動させられることにより上記係
合部材の係合部に係合する状態と上記係合部に係
合しない状態とを選択できる係合片とによつてロ
ツク機構が構成された自動車用リヤシートにおい
て、 上記シートレツグに、上記係合部材の各係合部
と対応する間隔の係合孔をもち、かつシートトラ
ツクと平行状の補強部材を設けるとともに、上記
シートクツシヨンフレームに設けた補強部材に、
前後方向軸を中心として回動可能であり、かつ、
上記係合孔に係合しうるフツク部をもつシートベ
ルトアンカを設ける一方、上記係合片ないし操作
レバーと上記シートベルトアンカとを、係合片が
係合部と係合しない状態をとるときにシートベル
トアンカのフツク部が係合孔に係合しない状態を
とり、係合片が係合部と係合する状態をとるとき
にシートベルトアンカのフツク部が係合孔に係合
する状態をとるように連結手段によつて連結し、
さらに、上記シートベルトアンカの一端にシート
ベルトの端部を止着したことを特徴とする、自動
車用リヤシート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1986121395U JPH042113Y2 (ja) | 1986-08-06 | 1986-08-06 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1986121395U JPH042113Y2 (ja) | 1986-08-06 | 1986-08-06 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6326466U JPS6326466U (ja) | 1988-02-20 |
| JPH042113Y2 true JPH042113Y2 (ja) | 1992-01-24 |
Family
ID=31010628
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1986121395U Expired JPH042113Y2 (ja) | 1986-08-06 | 1986-08-06 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH042113Y2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4695358B2 (ja) | 2004-07-30 | 2011-06-08 | テイ・エス テック株式会社 | 車両用シートの乗員重量測定装置 |
| CN101277845B (zh) | 2005-09-30 | 2010-09-08 | 东京座椅技术股份公司 | 车辆用座椅的乘员重量测量装置 |
| JP4973134B2 (ja) * | 2006-11-08 | 2012-07-11 | トヨタ車体株式会社 | 車両のスライドシート構造 |
-
1986
- 1986-08-06 JP JP1986121395U patent/JPH042113Y2/ja not_active Expired
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6326466U (ja) | 1988-02-20 |
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