JPH04210121A - ラックアンドピニオン式舵取装置のラックブシュ - Google Patents
ラックアンドピニオン式舵取装置のラックブシュInfo
- Publication number
- JPH04210121A JPH04210121A JP33951890A JP33951890A JPH04210121A JP H04210121 A JPH04210121 A JP H04210121A JP 33951890 A JP33951890 A JP 33951890A JP 33951890 A JP33951890 A JP 33951890A JP H04210121 A JPH04210121 A JP H04210121A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rack
- cylindrical member
- bushing
- rack bushing
- polyacetal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 239000000463 material Substances 0.000 claims abstract description 14
- 229930182556 Polyacetal Natural products 0.000 claims abstract description 13
- 229920006324 polyoxymethylene Polymers 0.000 claims abstract description 13
- 239000011347 resin Substances 0.000 claims abstract description 12
- 229920005989 resin Polymers 0.000 claims abstract description 12
- 239000004952 Polyamide Substances 0.000 claims abstract description 8
- 239000004734 Polyphenylene sulfide Substances 0.000 claims abstract description 8
- 229920002647 polyamide Polymers 0.000 claims abstract description 8
- 229920000069 polyphenylene sulfide Polymers 0.000 claims abstract description 8
- -1 polyethylene Polymers 0.000 claims abstract description 4
- 239000004698 Polyethylene Substances 0.000 claims abstract 3
- 229920000573 polyethylene Polymers 0.000 claims abstract 3
- XLOMVQKBTHCTTD-UHFFFAOYSA-N Zinc monoxide Chemical compound [Zn]=O XLOMVQKBTHCTTD-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 26
- 239000011787 zinc oxide Substances 0.000 claims description 13
- KKEYFWRCBNTPAC-UHFFFAOYSA-L terephthalate(2-) Chemical compound [O-]C(=O)C1=CC=C(C([O-])=O)C=C1 KKEYFWRCBNTPAC-UHFFFAOYSA-L 0.000 claims description 6
- 229920000642 polymer Polymers 0.000 claims 1
- 238000001746 injection moulding Methods 0.000 abstract description 3
- 241001455273 Tetrapoda Species 0.000 abstract 2
- 238000004299 exfoliation Methods 0.000 abstract 1
- 239000004699 Ultra-high molecular weight polyethylene Substances 0.000 description 5
- 229920000785 ultra high molecular weight polyethylene Polymers 0.000 description 5
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 4
- 101100135641 Caenorhabditis elegans par-3 gene Proteins 0.000 description 3
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 3
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 2
- 230000007774 longterm Effects 0.000 description 2
- OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N Carbon Chemical compound [C] OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000004760 aramid Substances 0.000 description 1
- 229920003235 aromatic polyamide Polymers 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 239000000835 fiber Substances 0.000 description 1
- 229910002804 graphite Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000010439 graphite Substances 0.000 description 1
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 1
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 1
- CWQXQMHSOZUFJS-UHFFFAOYSA-N molybdenum disulfide Chemical compound S=[Mo]=S CWQXQMHSOZUFJS-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910052982 molybdenum disulfide Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 1
- 229920001343 polytetrafluoroethylene Polymers 0.000 description 1
- 239000004810 polytetrafluoroethylene Substances 0.000 description 1
- 238000010079 rubber tapping Methods 0.000 description 1
- 239000000344 soap Substances 0.000 description 1
Landscapes
- Bearings For Parts Moving Linearly (AREA)
- Sliding-Contact Bearings (AREA)
- Support Of The Bearing (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
従来、ラックアンドビニオン式舵取装置のラックブシュ
として、ラックチューブ内に嵌合され、かつラックバ−
が摺動自在に貫通される円筒部材の円周方向等間隔位置
に、一方の端部が該円筒部材の端面に開口する複数のス
リットを軸方向に沿って形成し、上記各スリットから相
互に隣接する各スリットの円周方向中央部に向けて、上
記ラックチューブの内面に嵌着される大径部と、上記円
筒部材の肉厚を薄(した薄肉部と、上記ラックチューブ
の内面から所定距離だけ離隔する小径部とを順次形成し
たものが知られている(実公平1−18890号公報)
。
として、ラックチューブ内に嵌合され、かつラックバ−
が摺動自在に貫通される円筒部材の円周方向等間隔位置
に、一方の端部が該円筒部材の端面に開口する複数のス
リットを軸方向に沿って形成し、上記各スリットから相
互に隣接する各スリットの円周方向中央部に向けて、上
記ラックチューブの内面に嵌着される大径部と、上記円
筒部材の肉厚を薄(した薄肉部と、上記ラックチューブ
の内面から所定距離だけ離隔する小径部とを順次形成し
たものが知られている(実公平1−18890号公報)
。
しかるに従来は上記ラックブシュをポリアセタールから
製造していたが、ポリアセクールでは長期間の使用によ
り比較的大きな摩耗が生じることがあり、大きな摩耗が
生じるとラックバ−とラックブシュとの間のクリアラン
スが大きくなって打音が発生するようになる。 したがって本発明は、耐摩耗性に優れたラックブシュを
提供するものである。
製造していたが、ポリアセクールでは長期間の使用によ
り比較的大きな摩耗が生じることがあり、大きな摩耗が
生じるとラックバ−とラックブシュとの間のクリアラン
スが大きくなって打音が発生するようになる。 したがって本発明は、耐摩耗性に優れたラックブシュを
提供するものである。
すなわち本発明は、上述のラックブシュすなわちラック
チューブ内に嵌合され、かつラックバ−が摺動自在に貫
通される円筒部材の円周方向等間隔位置に、一方の端部
が該円筒部材の端面に開口する複数のスリットを軸方向
に沿って形成し、上記各スリットから相互に隣接する各
スリットの円周方向中央部に向けて、上記ラックチュー
ブの内面に嵌着される大径部と、上記円筒部材の肉厚を
薄くした薄肉部と、上記ラックチューブの内面から所定
距離だけ離隔する小径部とを順次形成したラックブシュ
において、 該ラックブシュを、ポリアセタール、ポリアミド、ポリ
フェニレンスルフィド、ポリブチルテレフタレートおよ
び超高分子ポリエチレンの少なくとも1種と、酸化亜鉛
ウィスカーとからなる樹脂軸受材料から製造したもので
ある。
チューブ内に嵌合され、かつラックバ−が摺動自在に貫
通される円筒部材の円周方向等間隔位置に、一方の端部
が該円筒部材の端面に開口する複数のスリットを軸方向
に沿って形成し、上記各スリットから相互に隣接する各
スリットの円周方向中央部に向けて、上記ラックチュー
ブの内面に嵌着される大径部と、上記円筒部材の肉厚を
薄くした薄肉部と、上記ラックチューブの内面から所定
距離だけ離隔する小径部とを順次形成したラックブシュ
において、 該ラックブシュを、ポリアセタール、ポリアミド、ポリ
フェニレンスルフィド、ポリブチルテレフタレートおよ
び超高分子ポリエチレンの少なくとも1種と、酸化亜鉛
ウィスカーとからなる樹脂軸受材料から製造したもので
ある。
本発明のラックブシュにおける樹脂軸受材料の基材は、
ポリアセタール、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィ
ド、ポリブチルテレフタレートおよび超高分子ポリエチ
レンの少なくとも1種である。そしてこの基材に含まれ
る酸化亜鉛ウィスカーは、その形状がテトラボッド状な
ので、樹脂を射出成形する際にその方向性を考虜する必
要がなく、しかもそのテトラボッド状の形状により効果
的に剥離を防止して安定した耐摩耗性を得ることができ
る。 【実施例] 以下図示実施例について本発明を説明すると、第1図な
いし第3図において、本発明に係るラックブシュlはラ
ックチューブ2内に嵌合され、かつラックバー3が摺動
自在に貫通されるようになっている。上記ラックブシュ
1は、大径筒状部4Aと小径筒状部4Bとを有する段付
の円筒部材4を備えており、それら大径筒状部4Aと小
径筒状部4Bとを上記ラックチューブ2の大径孔2aお
よび小径孔2b内にそれぞれ嵌合している。また上記ラ
ックチューブ2にはクランパ5によってラックブーツ6
を取付けている。 上記円筒部材4の大径筒状部4Aと小径筒状部4Bとは
同一の内径を有しており、小径筒状部4Bの開口側に開
口側が拡径したテーパ部4aを形成して、上記ラックバ
ー3をそのテーパ部4aにより容易に円筒部材4に密嵌
貫通させることができるようにしている。 また上記円筒部材4には、その円周方向等間隔位置に3
本の軸方向に延びるスリット7を形成してあり、各スリ
ット7はそれぞれ一方の端部が円筒部材4の大径筒状部
4A側の端面に開口し、他方の端部は小径筒状部4Bの
軸方向中間部に位置している。そして上記大径筒状部4
Aと小径筒状部4Bとの間の段部に、各スリット7の両
側で小径筒状部4B側に延びるリブ8を形成してその部
分を補強している。 さらに第2図、第3図に示すように、上記大径筒状部4
Aの外周面に、上記各スリット7から相互に隣接する各
スリット7の円周方向中央部に向けて、大径部4b、薄
肉部4c(第3図)および小径部4dを順次形成してい
る。各スリット7の両側に位置する上記大径部4bはそ
のスリット7に沿って軸方向に形成され、かつ上記ラッ
クチューブ2の大径孔2a内に嵌着される。また隣接す
る各スリット7の円周方向中央部に位置する小径部4d
は、上記スリット7に沿って軸方向に形成され、かつ上
記ラックチューブ2の大径孔2aの内面から所定の間隔
δだけ離隔するようになる。 また、上記薄肉部4Cは大径部4bと小径部4dとの間
で軸方向に延びており、図示実施例では円筒部材4の内
面に軸方向に沿って満9を形成することにより、この薄
肉部4Cの肉厚を他の部分の肉厚よりも薄くしている。 この薄肉部4Cは、円筒部材4の内面に溝9を形成する
代わりに、円筒部材4の外面に満9をことによって形成
してもよい。 さらに、上記各小径部4dの自由端側に半径方向外方に
突出する突起10をそれぞれ形成し、各突起10を上記
ラックチューブ2に形成した係合孔11にそれぞれ係合
させることにより、ラックブシュlをラックチューブ2
に取付けている。 そして上記ラックブシュ1をラックチューブ2に取付け
る際には、各スリット7間の部材を弾性変形させて各突
起lOをそれぞれ半径方向内方に押込みながら筒状部材
4をラックチューブ2内に嵌合し、各突起IOを筒状部
材4の弾性で元の位置に復帰させて各係合孔11にそれ
ぞれ係合させればよい。 この状態では、上記各大径部4bの外面はラックチュー
ブ2の大径孔2aの内面に当接し、他方、各小径部4d
はラックチューブ2の大径孔2aの内面から所定間隔δ
だけ離隔している。そしてラックブシュ1内に摺動自在
に貫通されたラックパー3が往復動されながら半径方向
に振動されると、小径部4dはその両側の薄肉部4cに
より比較的容易に弾性変形しながらその振動を吸収する
ようになる。 そしてラックパー3の半径方向外方への変位量が大きい
場合には、小径部4dの外面がラックチューブ2の内面
に当接するようになるので、ラックパー3の大きな変位
を抑制することができる。 然して、上記ラックブシュ1は、ポリアセタール、ポリ
アミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリブチルテレフ
タレートおよび超高分子ポリエチレンの少なくとも1種
と、0.1〜50wt%の酸化亜鉛ウィスカーとを含有
する樹脂軸受材料から製造している。 上述したように、酸化亜鉛ウィスカーはその形状がテト
ラボッド状なので、樹脂を射出成形する際に例えば芳香
族ポリアミド繊維のようにその方向性を考慮する必要が
なく、各製品間で性能がばら付くことを防止して安定し
た性能を有するラックブシュを製造することができる。 そして上記酸化亜鉛ウィスカーのテトラボッド状の形状
により、効果的に剥離を防止して安定した耐摩耗性を得
ることができる。 なお、スラスト摺動、ラジアル摺動等の軸受特性を一層
改善するため、0.5〜20wt%のポリテトラフルオ
ロエチェン、1〜l 0wt%の二硫化モリブデン、0
.5〜10wt%の金属せっけん、および1〜10wt
%のグラファイトの1種以上を、総量で30wt%以下
添加してもよい。 第4図は、樹脂軸受材料を異ならせて製造した上述と同
一の構成を有するラックブシュ1について、同一条件下
での耐摩耗性の試験結果を示したものである。 本発明品は、90wt%のポリアセタールと、10wt
%の酸化亜鉛ウィスカーとからなる樹脂軸受材料で製造
し、また比較界Aはポリアセタールから、比較界Bは8
0wt%のポリアセタールと、20wt%のティスモと
からなる樹脂軸受材料で製造した。 第4図の試験結果に示されるように、本発明品は従来使
用されていた比較界Aに対して摩耗量を1/3程度に低
減でき、またポリアセタールにティスモを添加した比較
界Bに対しても摩耗量を1/2程度とすることができる
。 また第5図は、ポリアセタールへの酸化亜鉛ウィスカー
の添加量と比摩耗量との関係を示したもので、同図から
酸化亜鉛ウィスカーを5wt%以上添加すれば比摩耗量
はかなり小さ(なる。他方、酸化亜鉛ウィスカーを40
wt%を越えて添加した場合には、比摩耗量は小さいが
衝撃強度面に問題を生じるようになる。したがって酸化
亜鉛ウィスカーの添加量は5〜40wt%の範囲が好ま
しく、より好ましい範囲は8〜12wt%である。 なお、上記試験はポリアセクールに関するものであるが
、その他、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド、ポ
リブチルテレフタレートおよび超高分子ポリエチレンで
も同様に良好な結果が得られている。 【発明の効果] 以上のように、本発明によれば、ポリアセクール、ポリ
アミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリブチルテレフ
タレートおよび超高分子ポリエチレンの少なくとも1種
と、酸化亜鉛ウィスカーとからなる樹脂軸受材料でラッ
クブシュを製造しているので、優れた耐摩耗性により長
期間の使用でもラックバ−とラックブシュとの間のクリ
アランスを零若しくは所定の許容範囲内に維持すること
ができ、したがって打音の発生を長期間良好に防止する
ことができるという効果が得られる。
ポリアセタール、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィ
ド、ポリブチルテレフタレートおよび超高分子ポリエチ
レンの少なくとも1種である。そしてこの基材に含まれ
る酸化亜鉛ウィスカーは、その形状がテトラボッド状な
ので、樹脂を射出成形する際にその方向性を考虜する必
要がなく、しかもそのテトラボッド状の形状により効果
的に剥離を防止して安定した耐摩耗性を得ることができ
る。 【実施例] 以下図示実施例について本発明を説明すると、第1図な
いし第3図において、本発明に係るラックブシュlはラ
ックチューブ2内に嵌合され、かつラックバー3が摺動
自在に貫通されるようになっている。上記ラックブシュ
1は、大径筒状部4Aと小径筒状部4Bとを有する段付
の円筒部材4を備えており、それら大径筒状部4Aと小
径筒状部4Bとを上記ラックチューブ2の大径孔2aお
よび小径孔2b内にそれぞれ嵌合している。また上記ラ
ックチューブ2にはクランパ5によってラックブーツ6
を取付けている。 上記円筒部材4の大径筒状部4Aと小径筒状部4Bとは
同一の内径を有しており、小径筒状部4Bの開口側に開
口側が拡径したテーパ部4aを形成して、上記ラックバ
ー3をそのテーパ部4aにより容易に円筒部材4に密嵌
貫通させることができるようにしている。 また上記円筒部材4には、その円周方向等間隔位置に3
本の軸方向に延びるスリット7を形成してあり、各スリ
ット7はそれぞれ一方の端部が円筒部材4の大径筒状部
4A側の端面に開口し、他方の端部は小径筒状部4Bの
軸方向中間部に位置している。そして上記大径筒状部4
Aと小径筒状部4Bとの間の段部に、各スリット7の両
側で小径筒状部4B側に延びるリブ8を形成してその部
分を補強している。 さらに第2図、第3図に示すように、上記大径筒状部4
Aの外周面に、上記各スリット7から相互に隣接する各
スリット7の円周方向中央部に向けて、大径部4b、薄
肉部4c(第3図)および小径部4dを順次形成してい
る。各スリット7の両側に位置する上記大径部4bはそ
のスリット7に沿って軸方向に形成され、かつ上記ラッ
クチューブ2の大径孔2a内に嵌着される。また隣接す
る各スリット7の円周方向中央部に位置する小径部4d
は、上記スリット7に沿って軸方向に形成され、かつ上
記ラックチューブ2の大径孔2aの内面から所定の間隔
δだけ離隔するようになる。 また、上記薄肉部4Cは大径部4bと小径部4dとの間
で軸方向に延びており、図示実施例では円筒部材4の内
面に軸方向に沿って満9を形成することにより、この薄
肉部4Cの肉厚を他の部分の肉厚よりも薄くしている。 この薄肉部4Cは、円筒部材4の内面に溝9を形成する
代わりに、円筒部材4の外面に満9をことによって形成
してもよい。 さらに、上記各小径部4dの自由端側に半径方向外方に
突出する突起10をそれぞれ形成し、各突起10を上記
ラックチューブ2に形成した係合孔11にそれぞれ係合
させることにより、ラックブシュlをラックチューブ2
に取付けている。 そして上記ラックブシュ1をラックチューブ2に取付け
る際には、各スリット7間の部材を弾性変形させて各突
起lOをそれぞれ半径方向内方に押込みながら筒状部材
4をラックチューブ2内に嵌合し、各突起IOを筒状部
材4の弾性で元の位置に復帰させて各係合孔11にそれ
ぞれ係合させればよい。 この状態では、上記各大径部4bの外面はラックチュー
ブ2の大径孔2aの内面に当接し、他方、各小径部4d
はラックチューブ2の大径孔2aの内面から所定間隔δ
だけ離隔している。そしてラックブシュ1内に摺動自在
に貫通されたラックパー3が往復動されながら半径方向
に振動されると、小径部4dはその両側の薄肉部4cに
より比較的容易に弾性変形しながらその振動を吸収する
ようになる。 そしてラックパー3の半径方向外方への変位量が大きい
場合には、小径部4dの外面がラックチューブ2の内面
に当接するようになるので、ラックパー3の大きな変位
を抑制することができる。 然して、上記ラックブシュ1は、ポリアセタール、ポリ
アミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリブチルテレフ
タレートおよび超高分子ポリエチレンの少なくとも1種
と、0.1〜50wt%の酸化亜鉛ウィスカーとを含有
する樹脂軸受材料から製造している。 上述したように、酸化亜鉛ウィスカーはその形状がテト
ラボッド状なので、樹脂を射出成形する際に例えば芳香
族ポリアミド繊維のようにその方向性を考慮する必要が
なく、各製品間で性能がばら付くことを防止して安定し
た性能を有するラックブシュを製造することができる。 そして上記酸化亜鉛ウィスカーのテトラボッド状の形状
により、効果的に剥離を防止して安定した耐摩耗性を得
ることができる。 なお、スラスト摺動、ラジアル摺動等の軸受特性を一層
改善するため、0.5〜20wt%のポリテトラフルオ
ロエチェン、1〜l 0wt%の二硫化モリブデン、0
.5〜10wt%の金属せっけん、および1〜10wt
%のグラファイトの1種以上を、総量で30wt%以下
添加してもよい。 第4図は、樹脂軸受材料を異ならせて製造した上述と同
一の構成を有するラックブシュ1について、同一条件下
での耐摩耗性の試験結果を示したものである。 本発明品は、90wt%のポリアセタールと、10wt
%の酸化亜鉛ウィスカーとからなる樹脂軸受材料で製造
し、また比較界Aはポリアセタールから、比較界Bは8
0wt%のポリアセタールと、20wt%のティスモと
からなる樹脂軸受材料で製造した。 第4図の試験結果に示されるように、本発明品は従来使
用されていた比較界Aに対して摩耗量を1/3程度に低
減でき、またポリアセタールにティスモを添加した比較
界Bに対しても摩耗量を1/2程度とすることができる
。 また第5図は、ポリアセタールへの酸化亜鉛ウィスカー
の添加量と比摩耗量との関係を示したもので、同図から
酸化亜鉛ウィスカーを5wt%以上添加すれば比摩耗量
はかなり小さ(なる。他方、酸化亜鉛ウィスカーを40
wt%を越えて添加した場合には、比摩耗量は小さいが
衝撃強度面に問題を生じるようになる。したがって酸化
亜鉛ウィスカーの添加量は5〜40wt%の範囲が好ま
しく、より好ましい範囲は8〜12wt%である。 なお、上記試験はポリアセクールに関するものであるが
、その他、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド、ポ
リブチルテレフタレートおよび超高分子ポリエチレンで
も同様に良好な結果が得られている。 【発明の効果] 以上のように、本発明によれば、ポリアセクール、ポリ
アミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリブチルテレフ
タレートおよび超高分子ポリエチレンの少なくとも1種
と、酸化亜鉛ウィスカーとからなる樹脂軸受材料でラッ
クブシュを製造しているので、優れた耐摩耗性により長
期間の使用でもラックバ−とラックブシュとの間のクリ
アランスを零若しくは所定の許容範囲内に維持すること
ができ、したがって打音の発生を長期間良好に防止する
ことができるという効果が得られる。
第1図は本発明の一実施例を示す断面図、第2図は第1
図に示すラックブシュの斜視図、第3図は第2図の■−
■線に沿う断面図、第4図は摩耗量についての試験結果
を示した図、第5図は酸化亜鉛ウィスカーの添加量と比
摩耗量との関係を示した図である。
図に示すラックブシュの斜視図、第3図は第2図の■−
■線に沿う断面図、第4図は摩耗量についての試験結果
を示した図、第5図は酸化亜鉛ウィスカーの添加量と比
摩耗量との関係を示した図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 ラックチューブ内に嵌合され、かつラックバーが摺動自
在に貫通される円筒部材の円周方向等間隔位置に、一方
の端部が該円筒部材の端面に開口する複数のスリットを
軸方向に沿って形成し、上記各スリットから相互に隣接
する各スリットの円周方向中央部に向けて、上記ラック
チューブの内面に嵌着される大径部と、上記円筒部材の
肉厚を薄くした薄肉部と、上記ラックチューブの内面か
ら所定距離だけ離隔する小径部とを順次形成したラック
ブシュにおいて、 該ラックブシュを、ポリアセタール、ポリアミド、ポリ
フェニレンスルフィド、ポリブチルテレフタレートおよ
び超高分子ポリエチレンの少なくとも1種と、酸化亜鉛
ウィスカーとからなる樹脂軸受材料から製造したことを
特徴とするラックブシュ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33951890A JP3206753B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | ラックアンドピニオン式舵取装置のラックブシュ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33951890A JP3206753B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | ラックアンドピニオン式舵取装置のラックブシュ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04210121A true JPH04210121A (ja) | 1992-07-31 |
JP3206753B2 JP3206753B2 (ja) | 2001-09-10 |
Family
ID=18328241
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33951890A Expired - Lifetime JP3206753B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | ラックアンドピニオン式舵取装置のラックブシュ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3206753B2 (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20010084800A (ko) * | 2000-02-29 | 2001-09-06 | 밍 루 | 차량 조향장치용 랙바의 슬리브 유동방지 구조 |
KR100452299B1 (ko) * | 2000-12-27 | 2004-10-12 | 주식회사 만도 | 스티어링장치의 랙부시와 랙스톱퍼 |
JP2005106235A (ja) * | 2003-10-01 | 2005-04-21 | Fuji Xerox Co Ltd | 断熱スリーブ、これを用いた定着装置及び画像形成装置 |
KR100465578B1 (ko) * | 1995-10-26 | 2005-05-13 | 티알더블류 파르베르크지스테메 게엠베하 운트 코.카게 | 래크와피니언기어장치 |
JP2006117221A (ja) * | 2004-09-24 | 2006-05-11 | Showa Corp | ラック・ピニオン式パワーステアリング装置 |
WO2014185031A1 (ja) * | 2013-05-14 | 2014-11-20 | オイレス工業株式会社 | 合成樹脂製の滑り軸受 |
DE102013016051A1 (de) * | 2013-09-27 | 2015-04-02 | Thyssenkrupp Presta Ag | Kunststoffgehäuse mit integrierter Lagerbuchse |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106273229B (zh) * | 2016-09-29 | 2018-07-03 | 富奥汽车零部件股份有限公司 | 一种转向器支撑衬套加工方法与支撑衬套结构 |
-
1990
- 1990-11-30 JP JP33951890A patent/JP3206753B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100465578B1 (ko) * | 1995-10-26 | 2005-05-13 | 티알더블류 파르베르크지스테메 게엠베하 운트 코.카게 | 래크와피니언기어장치 |
KR20010084800A (ko) * | 2000-02-29 | 2001-09-06 | 밍 루 | 차량 조향장치용 랙바의 슬리브 유동방지 구조 |
KR100452299B1 (ko) * | 2000-12-27 | 2004-10-12 | 주식회사 만도 | 스티어링장치의 랙부시와 랙스톱퍼 |
JP4622224B2 (ja) * | 2003-10-01 | 2011-02-02 | 富士ゼロックス株式会社 | 断熱スリーブ、これを用いた定着装置及び画像形成装置 |
JP2005106235A (ja) * | 2003-10-01 | 2005-04-21 | Fuji Xerox Co Ltd | 断熱スリーブ、これを用いた定着装置及び画像形成装置 |
JP2006117221A (ja) * | 2004-09-24 | 2006-05-11 | Showa Corp | ラック・ピニオン式パワーステアリング装置 |
JP4588487B2 (ja) * | 2004-09-24 | 2010-12-01 | 株式会社ショーワ | ラック・ピニオン式パワーステアリング装置 |
WO2014185031A1 (ja) * | 2013-05-14 | 2014-11-20 | オイレス工業株式会社 | 合成樹脂製の滑り軸受 |
JP2014223817A (ja) * | 2013-05-14 | 2014-12-04 | オイレス工業株式会社 | 合成樹脂製の滑り軸受 |
CN107140009A (zh) * | 2013-05-14 | 2017-09-08 | 奥依列斯工业株式会社 | 合成树脂制滑动轴承 |
US9790991B2 (en) | 2013-05-14 | 2017-10-17 | Oiles Corporation | Synthetic resin-made sliding bearing |
DE102013016051A1 (de) * | 2013-09-27 | 2015-04-02 | Thyssenkrupp Presta Ag | Kunststoffgehäuse mit integrierter Lagerbuchse |
DE102013016051B4 (de) * | 2013-09-27 | 2015-10-01 | Thyssenkrupp Presta Ag | Kunststoffgehäuse mit integrierter Lagerbuchse |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3206753B2 (ja) | 2001-09-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2779251B2 (ja) | 電食防止転がり軸受 | |
JPH04210121A (ja) | ラックアンドピニオン式舵取装置のラックブシュ | |
US4523862A (en) | Tapered roller bearing | |
US20040244149A1 (en) | Hinge | |
JPH0617818A (ja) | 摺動型継手装置およびその製作方法 | |
JPS6293520A (ja) | 一体化シ−ル・スラストワツシヤ | |
KR20050085294A (ko) | 힌지 | |
JPS60234137A (ja) | デイスクブレーキキヤリパのピンガイド兼ダンピングブツシユ | |
JPH11208414A (ja) | ローラーガイド | |
TWI226921B (en) | Bushing structure | |
US9989084B2 (en) | Slide bearing | |
JPS58113639A (ja) | クラツチレリ−ズ装置用の滑りスリ−ブ | |
JP3051423B2 (ja) | 球面すべりブッシュ | |
JP2004183862A (ja) | 油圧緩衝器 | |
JPH0118890Y2 (ja) | ||
CN214296104U (zh) | 一种齿条衬套总成以及包含该总成的转向装置 | |
JPH0425609A (ja) | 球面すべりブッシュ | |
CN210265763U (zh) | 一种注塑件输出齿轮 | |
JPS61129783A (ja) | 磁気テ−プカセツト用テ−プガイド | |
US11078963B2 (en) | Bearing bush | |
CN216278865U (zh) | 一种新型具有防静电结构的电脑用铆柱 | |
JPH09257072A (ja) | 防振装置 | |
JPS5834684B2 (ja) | 多円弧形すべり軸受装置 | |
JPS63231022A (ja) | レリ−ズベアリングユニツト | |
JP2002139033A (ja) | 球面すべり軸受の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100706 Year of fee payment: 9 |