JP2002139033A - 球面すべり軸受の製造方法 - Google Patents
球面すべり軸受の製造方法Info
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- JP2002139033A JP2002139033A JP2001272893A JP2001272893A JP2002139033A JP 2002139033 A JP2002139033 A JP 2002139033A JP 2001272893 A JP2001272893 A JP 2001272893A JP 2001272893 A JP2001272893 A JP 2001272893A JP 2002139033 A JP2002139033 A JP 2002139033A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 防振部材を形成する際の高熱によって耐摩耗
ライナーがレース内周面から剥離することがなく、運転
寿命が長い球面すべり軸受を製造する方法を提供する。 【解決手段】 ボデー1の取付孔3の内壁面4と大略環
状のスリーブ8の外周面9との間にモールディングによ
って防振部材5を形成して第1アセンブリーを製造し、
金属製のレース11の内周面13に耐摩耗ライナー4を
被覆した後にレース11の内周面13に回転摺動可能に
球15を嵌合して第2アセンブリーを製造し、しかる後
に、該第2アセンブリーの該レース11の外周面16を
該第1アセンブリーの該スリーブ8の内周面10に圧入
固定し、球15のレース11の両端側の外周部、ボデー
1の取付孔3、防振部材5、スリーブ8及びレース11
の両端部を覆うためにボデー1の一端部の両側にシール
18を設ける。
ライナーがレース内周面から剥離することがなく、運転
寿命が長い球面すべり軸受を製造する方法を提供する。 【解決手段】 ボデー1の取付孔3の内壁面4と大略環
状のスリーブ8の外周面9との間にモールディングによ
って防振部材5を形成して第1アセンブリーを製造し、
金属製のレース11の内周面13に耐摩耗ライナー4を
被覆した後にレース11の内周面13に回転摺動可能に
球15を嵌合して第2アセンブリーを製造し、しかる後
に、該第2アセンブリーの該レース11の外周面16を
該第1アセンブリーの該スリーブ8の内周面10に圧入
固定し、球15のレース11の両端側の外周部、ボデー
1の取付孔3、防振部材5、スリーブ8及びレース11
の両端部を覆うためにボデー1の一端部の両側にシール
18を設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、球面すべり軸受の
製造方法に関し、特に、鉄道車両関係のアンチローリン
グシステム用のロッドエンドベアリングの製造方法に関
する。
製造方法に関し、特に、鉄道車両関係のアンチローリン
グシステム用のロッドエンドベアリングの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の鉄道車両関係のアンチローリング
システム用ロッドエンドベアリングは、球の外周面とレ
ースの軸受面とが金属接触する構造のものが多い。しか
し、近年、この種のロッドエンドベアリングは、過酷な
荷重下で使用されることが多くなるにつれて、短い周期
で変化するラジアル方向の繰り返し荷重を受けるため
に、球の外周面とレースの軸受面が短期間で磨耗した
り、これらにいわゆるヘタリを生じてロッドエンドベア
リングの寿命が短くなるようになって来た。特に、この
ラジアル方向の荷重に加えて短い周期で揺動荷重が掛か
ると、ヘタリ乃至は磨耗が加速され、ロッドエンドベア
リングの寿命が更に短くなってしまうという不具合があ
った。
システム用ロッドエンドベアリングは、球の外周面とレ
ースの軸受面とが金属接触する構造のものが多い。しか
し、近年、この種のロッドエンドベアリングは、過酷な
荷重下で使用されることが多くなるにつれて、短い周期
で変化するラジアル方向の繰り返し荷重を受けるため
に、球の外周面とレースの軸受面が短期間で磨耗した
り、これらにいわゆるヘタリを生じてロッドエンドベア
リングの寿命が短くなるようになって来た。特に、この
ラジアル方向の荷重に加えて短い周期で揺動荷重が掛か
ると、ヘタリ乃至は磨耗が加速され、ロッドエンドベア
リングの寿命が更に短くなってしまうという不具合があ
った。
【0003】この不具合を解決するために、レース内周
面に耐摩耗性の樹脂製の耐摩耗ライナーを被覆すると共
に、ボデーの取付孔の内壁面にレースを囲繞して形成さ
れたスリーブの外周面とボデーの取付孔の内周面との間
に防振部材を注入することが行われている。しかし、耐
摩耗ライナー付きのレースをスリーブに組み込んだ後
に、ボデーの取付孔の内壁面とレースの外周面との間
に、耐摩耗ライナーのレース内周面への接着が維持でき
ない高温で防振部材を注入するために、この高温で耐摩
耗ライナーがレース内周面から剥離してしまうという問
題がある。
面に耐摩耗性の樹脂製の耐摩耗ライナーを被覆すると共
に、ボデーの取付孔の内壁面にレースを囲繞して形成さ
れたスリーブの外周面とボデーの取付孔の内周面との間
に防振部材を注入することが行われている。しかし、耐
摩耗ライナー付きのレースをスリーブに組み込んだ後
に、ボデーの取付孔の内壁面とレースの外周面との間
に、耐摩耗ライナーのレース内周面への接着が維持でき
ない高温で防振部材を注入するために、この高温で耐摩
耗ライナーがレース内周面から剥離してしまうという問
題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明の課題は、耐
ラジアル荷重性及び耐揺動性が高く、かつ、防振部材の
注入によって耐摩耗ライナーがレース内周面から剥離す
ることのない球面すべり軸受の製造方法を提供すること
にある。
ラジアル荷重性及び耐揺動性が高く、かつ、防振部材の
注入によって耐摩耗ライナーがレース内周面から剥離す
ることのない球面すべり軸受の製造方法を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するた
め、本発明に基づく球面すべり軸受の製造方法は、
(a)ボデーの取付孔の内周面と大略環状のスリーブの
外周面との間にモールディングによって防振部材を形成
して、該ボデーと該スリーブと該防振部材から成る第1
アセンブリーを製造する工程と、(b)金属製のレース
の内周面に耐摩耗ライナーを被覆する工程と、(c)該
レースの内周面に回転摺動可能に球を嵌合して、該レー
スと該球とから成る第2アセンブリーを製造する工程
と、(d)該第2アセンブリーの該レースの外周面を該
第1アセンブリーの該スリーブの内周面に圧入固定する
工程と、(e)該球、該レースの両端側の外周部、該ボ
デーの取付孔、該防振部材、該スリーブ及び該レースの
両端部を覆うために該ボデーの一端部の両側にシールを
設ける工程とで構成される。
め、本発明に基づく球面すべり軸受の製造方法は、
(a)ボデーの取付孔の内周面と大略環状のスリーブの
外周面との間にモールディングによって防振部材を形成
して、該ボデーと該スリーブと該防振部材から成る第1
アセンブリーを製造する工程と、(b)金属製のレース
の内周面に耐摩耗ライナーを被覆する工程と、(c)該
レースの内周面に回転摺動可能に球を嵌合して、該レー
スと該球とから成る第2アセンブリーを製造する工程
と、(d)該第2アセンブリーの該レースの外周面を該
第1アセンブリーの該スリーブの内周面に圧入固定する
工程と、(e)該球、該レースの両端側の外周部、該ボ
デーの取付孔、該防振部材、該スリーブ及び該レースの
両端部を覆うために該ボデーの一端部の両側にシールを
設ける工程とで構成される。
【0006】本発明によれば、防振部材を含むが摩耗ラ
イナーを含まない第1アセンブリーと、耐摩耗ライナー
を含むが防振部材を含まない第2アセンブリーとを別々
に製造し、最終的に互いに組み付け合わせるから、防振
部材のモールディング形成の際の高熱が耐摩耗ライナー
に作用することは全くなくなり、この熱による摩耗ライ
ナーがレース内周面から剥離することが全くなくなる。
イナーを含まない第1アセンブリーと、耐摩耗ライナー
を含むが防振部材を含まない第2アセンブリーとを別々
に製造し、最終的に互いに組み付け合わせるから、防振
部材のモールディング形成の際の高熱が耐摩耗ライナー
に作用することは全くなくなり、この熱による摩耗ライ
ナーがレース内周面から剥離することが全くなくなる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明に基づく球面すべり
軸受及びその製造方法を、図1乃至図8を参照する第1
実施例で、また、図9及び10を参照する第2実施例に
基づいて説明する。図1乃至4は、それぞれ、第1実施
例の正面図、軸を含む横断面図、側面図及び軸縦断面図
であり、図5乃至図8は、それぞれ、第1実施例の非揺
動−振動ヘタリ特性、非揺動−振動トルク特性、揺動−
振動摩耗特性及び揺動−振動トルク特性である。また、
図9及び10は第2実施例の軸を含む横断面及び縦断面
図である。なお、これら実施例は球面すべり軸受の一例
である、鉄道車両関係のロッドエンドベアリングに基づ
いて説明されるが、他の球面すべり軸受にも適用でき
る。
軸受及びその製造方法を、図1乃至図8を参照する第1
実施例で、また、図9及び10を参照する第2実施例に
基づいて説明する。図1乃至4は、それぞれ、第1実施
例の正面図、軸を含む横断面図、側面図及び軸縦断面図
であり、図5乃至図8は、それぞれ、第1実施例の非揺
動−振動ヘタリ特性、非揺動−振動トルク特性、揺動−
振動摩耗特性及び揺動−振動トルク特性である。また、
図9及び10は第2実施例の軸を含む横断面及び縦断面
図である。なお、これら実施例は球面すべり軸受の一例
である、鉄道車両関係のロッドエンドベアリングに基づ
いて説明されるが、他の球面すべり軸受にも適用でき
る。
【0008】本発明の第1実施例の図1乃至図4に示す
ように、ロッドエンドベアリングは、そのボデー1の一
端部2に取付孔3を有する。この取付孔3は、図2に示
すように横断面が円形であると共に、図4に示すように
軸断面が凹円弧状の内壁面4を有する。この取付孔3内
側に太鼓状の防振部材5が設けられている。そして、こ
の防振部材5は、取付孔3の内壁面4と同形状同寸法の
外周面6を有し、この外周面6は取付孔3の内壁面4に
固定されている。防振部材5は、更に、軸断面凹円弧状
の内周面7を有する。防振部材5内側にこれも太鼓状の
スリーブ8が設けられている。そして、その外周面9は
防振部材5の内周面7と同形同寸法の軸断面が凸円弧状
になっており、防振部材5の内周面7に固定されてい
る。スリーブ8の内周面10は円筒状になっている(図
4)。
ように、ロッドエンドベアリングは、そのボデー1の一
端部2に取付孔3を有する。この取付孔3は、図2に示
すように横断面が円形であると共に、図4に示すように
軸断面が凹円弧状の内壁面4を有する。この取付孔3内
側に太鼓状の防振部材5が設けられている。そして、こ
の防振部材5は、取付孔3の内壁面4と同形状同寸法の
外周面6を有し、この外周面6は取付孔3の内壁面4に
固定されている。防振部材5は、更に、軸断面凹円弧状
の内周面7を有する。防振部材5内側にこれも太鼓状の
スリーブ8が設けられている。そして、その外周面9は
防振部材5の内周面7と同形同寸法の軸断面が凸円弧状
になっており、防振部材5の内周面7に固定されてい
る。スリーブ8の内周面10は円筒状になっている(図
4)。
【0009】スリーブ8内側にレース11が設けられて
おり、その円筒形外周面12がスリーブ8の内周面10
に圧入固定されている。レース11の内周面13は軸断
面が凹円弧状に形成され、ここに、例えば、テフロン
(登録商標)などとして知られているポリテトラフルオ
ロエチレン製の耐摩耗ライナー14が被覆されている。
おり、その円筒形外周面12がスリーブ8の内周面10
に圧入固定されている。レース11の内周面13は軸断
面が凹円弧状に形成され、ここに、例えば、テフロン
(登録商標)などとして知られているポリテトラフルオ
ロエチレン製の耐摩耗ライナー14が被覆されている。
【0010】レース11内側に球(ボール)15が設置
され、この球15の外周面16はレース11の内周面1
3と実質的に同形状同寸法に形成されている。そしてこ
の球15の外周面16がレース11の内周面13に対し
て回転可能に摺接している。また、球15に他の連結部
材を取り付けるための連結中心孔17が形成されてい
る。さらに、球15の両端の外周部、並びに、ボデー1
の取付孔3、防振部材5、スリーブ8及びレース11の
両端部を覆うシール18がボデー1の一端部の両側に設
けられている。また防振部材5は、防振ゴム、特に、水
素添加NBR系防振ゴム製であることが望ましい。
され、この球15の外周面16はレース11の内周面1
3と実質的に同形状同寸法に形成されている。そしてこ
の球15の外周面16がレース11の内周面13に対し
て回転可能に摺接している。また、球15に他の連結部
材を取り付けるための連結中心孔17が形成されてい
る。さらに、球15の両端の外周部、並びに、ボデー1
の取付孔3、防振部材5、スリーブ8及びレース11の
両端部を覆うシール18がボデー1の一端部の両側に設
けられている。また防振部材5は、防振ゴム、特に、水
素添加NBR系防振ゴム製であることが望ましい。
【0011】第1実施例のロッドエンドベアリングの組
立に当たっては、ボデー1と防振部材5とスリーブ8か
ら成る第1サブアセンブリーと、球15とレース11と
から成る第2サブアセンブリーを別々に半組立する。第
1サブアセンブリーは、ボデー1の取付孔3の内壁面4
とスリーブ8の外周面9との間に上記の防振ゴムをモー
ルディングして防振部材5を形成することによって構成
する。そして、このように形成した第1アセンブリーの
スリーブ8の内周面13に第2アセンブリーのレース1
1を圧入して組立が完了する。
立に当たっては、ボデー1と防振部材5とスリーブ8か
ら成る第1サブアセンブリーと、球15とレース11と
から成る第2サブアセンブリーを別々に半組立する。第
1サブアセンブリーは、ボデー1の取付孔3の内壁面4
とスリーブ8の外周面9との間に上記の防振ゴムをモー
ルディングして防振部材5を形成することによって構成
する。そして、このように形成した第1アセンブリーの
スリーブ8の内周面13に第2アセンブリーのレース1
1を圧入して組立が完了する。
【0012】第1実施例でスリーブ8を用いる理由は、
次の通りである。第1実施例の場合は、もし、ボデー1
とレース11との間に防振部材5をモールディングによ
って形成すれば、モールディングの際の高熱のために、
レース11の内周面13に形成されたポリテトラフルオ
ロエチレン製の耐摩耗ライナーが剥離してしまう恐れが
ある。ところが、スリーブ8を用いて、ボデー1とスリ
ーブ8との間に防振部材5を予め形成し、その上でレー
ス11をスリーブ8に圧入すれば、モールディングの際
発生する高熱による上記の不具合を完全に回避できる。
次の通りである。第1実施例の場合は、もし、ボデー1
とレース11との間に防振部材5をモールディングによ
って形成すれば、モールディングの際の高熱のために、
レース11の内周面13に形成されたポリテトラフルオ
ロエチレン製の耐摩耗ライナーが剥離してしまう恐れが
ある。ところが、スリーブ8を用いて、ボデー1とスリ
ーブ8との間に防振部材5を予め形成し、その上でレー
ス11をスリーブ8に圧入すれば、モールディングの際
発生する高熱による上記の不具合を完全に回避できる。
【0013】図5乃至8は、球15の直径53.181
mmのロッドエンドベアリングに、防振部材として厚さ
4mm、幅28mmの水素添加NBR系防振ゴム(例え
ば日本ゼオン株式会社のゼットポール(商品名))をモ
ールディングしたものを、防振部材を用いていない対応
の公知のロッドエンドベアリングと性能比較をした実験
結果を示す。
mmのロッドエンドベアリングに、防振部材として厚さ
4mm、幅28mmの水素添加NBR系防振ゴム(例え
ば日本ゼオン株式会社のゼットポール(商品名))をモ
ールディングしたものを、防振部材を用いていない対応
の公知のロッドエンドベアリングと性能比較をした実験
結果を示す。
【0014】図5に示す実験例は、本実施例と公知のロ
ッドエンドベアリングに、揺動荷重(ボールの揺動方向
に掛けられる荷重をいう)を伴わずに、振動速度30C
PMで2000kg±1000kgの振動荷重をラジア
ル方向へのみ掛けた場合の、非揺動−振動ヘタリ特性を
示す。この特性においては、1,000万サイクルまで
の全範囲にわたって、球の外周面とレースとの間に生じ
るラジアルすき間(いわゆる、ヘタリ)が本発明の第1
実施例では公知例よりも常に低く、1,000万サイク
ルにおいては公知例の約半分になっている。
ッドエンドベアリングに、揺動荷重(ボールの揺動方向
に掛けられる荷重をいう)を伴わずに、振動速度30C
PMで2000kg±1000kgの振動荷重をラジア
ル方向へのみ掛けた場合の、非揺動−振動ヘタリ特性を
示す。この特性においては、1,000万サイクルまで
の全範囲にわたって、球の外周面とレースとの間に生じ
るラジアルすき間(いわゆる、ヘタリ)が本発明の第1
実施例では公知例よりも常に低く、1,000万サイク
ルにおいては公知例の約半分になっている。
【0015】図6に示す実験例は、本実施と公知のロッ
ドエンドベアリングに、図5と同じ条件で行った非揺動
−振動トルク低下特性を示す。この実験によると、1,
000万サイクルまでの範囲で本実施例ではほぼ一定の
トルクを維持している。これに対して、公知例ではトル
クが400万サイクルまで急激に落ちてしまい、その後
ほぼ一定になるものの、本実施例の数分の1に低下して
いる(例えば、1/7〜1/8)。
ドエンドベアリングに、図5と同じ条件で行った非揺動
−振動トルク低下特性を示す。この実験によると、1,
000万サイクルまでの範囲で本実施例ではほぼ一定の
トルクを維持している。これに対して、公知例ではトル
クが400万サイクルまで急激に落ちてしまい、その後
ほぼ一定になるものの、本実施例の数分の1に低下して
いる(例えば、1/7〜1/8)。
【0016】従って、図5及び6の結果から、本実施ロ
ッドエンドベアリングにラジアル荷重のみが掛かった場
合は、防振部材を用いていない公知例よりも防振効果が
非常に高められることが明らかである。
ッドエンドベアリングにラジアル荷重のみが掛かった場
合は、防振部材を用いていない公知例よりも防振効果が
非常に高められることが明らかである。
【0017】図7に示す実験例は、本実施例と公知のロ
ッドエンドベアリングに、揺動角度±25゜の揺動荷重
を伴なって、振動速度30CPMで2000kg±50
0kgの振動荷重をラジアル方向へ掛けた場合の揺動−
振動摩耗特性を示す。この特性は、防振部材5に弾性が
あるために、15万サイクルまでは、公知例の方がよい
が、それを越え30万サイクルの範囲までは本実施例の
方がよく、30万サイクルでは、ラジアルすき間は公知
例の半分となって防振効果が非常に高められていること
が分かる。
ッドエンドベアリングに、揺動角度±25゜の揺動荷重
を伴なって、振動速度30CPMで2000kg±50
0kgの振動荷重をラジアル方向へ掛けた場合の揺動−
振動摩耗特性を示す。この特性は、防振部材5に弾性が
あるために、15万サイクルまでは、公知例の方がよい
が、それを越え30万サイクルの範囲までは本実施例の
方がよく、30万サイクルでは、ラジアルすき間は公知
例の半分となって防振効果が非常に高められていること
が分かる。
【0018】図8に示す実験例は、本実施と公知のロッ
ドエンドベアリングに、図7と同じ条件で行った揺動−
振動トルク低下特性を示す。この実験によると、約30
万サイクルまでの全範囲で本実施例が公知例よりも高い
トルクを維持しており、30万サイクル近傍では公知例
の約3倍になっていることが分かる。
ドエンドベアリングに、図7と同じ条件で行った揺動−
振動トルク低下特性を示す。この実験によると、約30
万サイクルまでの全範囲で本実施例が公知例よりも高い
トルクを維持しており、30万サイクル近傍では公知例
の約3倍になっていることが分かる。
【0019】従って、図7及び8の結果から、本実施ロ
ッドエンドベアリングにラジアル荷重と揺動荷重が掛か
った場合は、サイクル数の多い領域では本実施例の防振
効果が明らかに非常に高くなっている。
ッドエンドベアリングにラジアル荷重と揺動荷重が掛か
った場合は、サイクル数の多い領域では本実施例の防振
効果が明らかに非常に高くなっている。
【0020】以上より明らかな通り、本実施例によれ
ば、ラジアル荷重のみが掛かった場合にも、これに更に
揺動荷重が掛かった場合にも、高い防振効果が発揮でき
ることが明らかである。なお、本発明の防振部材は、前
記球の直径に対して厚さが5%乃至10%、幅が40乃
至60%であるとよい。
ば、ラジアル荷重のみが掛かった場合にも、これに更に
揺動荷重が掛かった場合にも、高い防振効果が発揮でき
ることが明らかである。なお、本発明の防振部材は、前
記球の直径に対して厚さが5%乃至10%、幅が40乃
至60%であるとよい。
【0021】図9及び図10に示す第2実施例は、第1
実施例からスリーブ8を取り除いたものであり、高熱を
伴わずに、ボデー1とレース11との間に形成出来る防
振部材5を形成する場合に適用できる。ボデー1の一端
部2、一端部2の取付孔3、取付孔3の内壁面4、防振
部材5の内外周面7,6、レース11の内外周面13,
12、耐摩耗ライナー14、球15、球15の外周面1
6、球16の連結中心孔17及びシール18は、実施例
のそれらと同様に形成されている。また、耐摩耗ライナ
ー14を必要としない場合は、第1実施例と同じ材料を
防振部材5に用いることが出来る。そして、第2実施例
も第1実施例同様に防振作用がある。
実施例からスリーブ8を取り除いたものであり、高熱を
伴わずに、ボデー1とレース11との間に形成出来る防
振部材5を形成する場合に適用できる。ボデー1の一端
部2、一端部2の取付孔3、取付孔3の内壁面4、防振
部材5の内外周面7,6、レース11の内外周面13,
12、耐摩耗ライナー14、球15、球15の外周面1
6、球16の連結中心孔17及びシール18は、実施例
のそれらと同様に形成されている。また、耐摩耗ライナ
ー14を必要としない場合は、第1実施例と同じ材料を
防振部材5に用いることが出来る。そして、第2実施例
も第1実施例同様に防振作用がある。
【0022】図9,10の実施形態においても、ボデー
1、スリーブ8及び防振部材5を第1アセンブリーと
し、レース11、球15及び耐摩耗ライナー14を第2
アセンブリーとして別々に製造し、最終的にこれらを組
み付け合わせることによって球面すべり軸受を製造する
ことはいうまでもない。
1、スリーブ8及び防振部材5を第1アセンブリーと
し、レース11、球15及び耐摩耗ライナー14を第2
アセンブリーとして別々に製造し、最終的にこれらを組
み付け合わせることによって球面すべり軸受を製造する
ことはいうまでもない。
【0023】
【発明の効果】本発明に基づく球面すべり軸受の製造方
法は、上記のように、防振部材を含む第1アセンブリー
と耐摩耗ライナーを含む第2アセンブリーを別々に製造
し、これらのアセンブリーを組み合わせて球面すべり軸
受を製造するものであるから、防振部材を形成する際の
高熱によって耐摩耗ライナーがレース内周面から剥離す
ることがなく、運転寿命が長い球面すべり軸受を製造で
きるという効果がある。
法は、上記のように、防振部材を含む第1アセンブリー
と耐摩耗ライナーを含む第2アセンブリーを別々に製造
し、これらのアセンブリーを組み合わせて球面すべり軸
受を製造するものであるから、防振部材を形成する際の
高熱によって耐摩耗ライナーがレース内周面から剥離す
ることがなく、運転寿命が長い球面すべり軸受を製造で
きるという効果がある。
【図1】本発明の第1実施例の球面すべり軸受の正面図
である。
である。
【図2】図1の、軸を含む横断面図である。
【図3】図1の球面すべり軸受の側面図である。
【図4】図3の軸断面図である。
【図5】本発明の第1実施例の非揺動−振動ヘタリ特性
図である。
図である。
【図6】本発明の第1実施例の非揺動−振動トルク特性
図である。
図である。
【図7】本発明の第1実施例の揺動−振動摩耗特性図で
ある。
ある。
【図8】本発明の第1実施例の揺動−振動トルク特性図
である。
である。
【図9】本発明の第2実施例の軸を含む横断面図であ
る。
る。
【図10】本発明の第2実施例の軸断面図である。
1 ボデー 2 一端部 3 取付孔 4 内壁面 5 防振部材 6 外周面 7 内周面 8 スリーブ 9 外周面 10 内周面 11 レース 12 円筒形外周面 13 内周面 14 耐摩耗ライナー 15 球 16 外周面 17 連結中心孔 18 シール
フロントページの続き (72)発明者 赤尾 真一 長野県北佐久郡御代田町大字御代田4106番 地73ミネベア株式会社ロッドエンド製造部 内 Fターム(参考) 3J012 AB01 AB07 BB03 CB03 DB02 DB08 DB13 EB01 FB04 HB01 3J017 HA01 3J048 AA01 BA19 EA17 EA36
Claims (3)
- 【請求項1】 (a)ボデーの取付孔の内周面と大略環
状のスリーブの外周面との間にモールディングによって
防振部材を形成して、該ボデーと該スリーブと該防振部
材から成る第1アセンブリーを製造する工程と、(b)
金属製のレースの内周面に耐摩耗ライナーを被覆する工
程と、(c)該レースの内周面に回転摺動可能に球を嵌
合して、該レースと該球とから成る第2アセンブリーを
製造する工程と、(d)該第2アセンブリーの該レース
の外周面を該第1アセンブリーの該スリーブの内周面に
圧入固定する工程と、(e)該球、該レースの両端側の
外周部、該ボデーの取付孔、該防振部材、該スリーブ及
び該レースの両端部を覆うために該ボデーの一端部の両
側にシールを設ける工程とから成ることを特徴とする球
面すべり軸受の製造方法。 - 【請求項2】 前記防振部材は、水素添加NBR系防振
ラバー製であることを特徴とする請求項1に記載の球面
すべり軸受の製造方法。 - 【請求項3】 前記防振部材は、前記球の直径に対して
厚さが5%乃至10%、幅が40%乃至60%であるこ
とを特徴とする請求項1又は2に記載の球面すべり軸受
の製造方法。
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JP2001272893A JP2002139033A (ja) | 2001-09-10 | 2001-09-10 | 球面すべり軸受の製造方法 |
Related Parent Applications (1)
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JP (1) | JP2002139033A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US8783953B2 (en) | 2011-07-21 | 2014-07-22 | Roller Bearing Company Of America, Inc. | Low friction seal for bearings |
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-
2001
- 2001-09-10 JP JP2001272893A patent/JP2002139033A/ja active Pending
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