JPH04209794A - 気相膜成長装置 - Google Patents
気相膜成長装置Info
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- JPH04209794A JPH04209794A JP40974890A JP40974890A JPH04209794A JP H04209794 A JPH04209794 A JP H04209794A JP 40974890 A JP40974890 A JP 40974890A JP 40974890 A JP40974890 A JP 40974890A JP H04209794 A JPH04209794 A JP H04209794A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
[00011
【産業上の利用分野]本発明は化合物半導体結晶等の成
長膜を製造する気相膜成長装置に係り、特に膜厚の均一
性を改善したもので、例えば有機金属気相成長装置(M
OCVD)に適用できる。 [0002] 【従来の技術】気相膜成長装置、例えば薄膜形成に有効
なMOCVDにおいては、図2に示すように成長炉20
を縦型のパンケーキ型とし、低速回転するサセプタ25
に載せた基板24に垂直に原料ガスを吹き付けてエピタ
キシャル成長させるものがある。しかし、この縦型MO
CVDでは図示するようにガス流22が大きく曲げられ
る。その結果、基板24上のガス流境界層23が平坦に
ならず、エピタキシャル層の厚さの分布は凹面状になる
。 [0003]そこで従来、基板を載せたサセプタを高速
回転(1000〜1500rpm)Lながらエピタキシ
ャル成長を行う方式が提案された(例えば、米国EMC
ORE社のTurboDisk(商品名))。この方式
では上部よりサセプタに垂直に吹き付けた原料ガス流が
、サセプタの回転によりサセプタ中心に引きよせられた
後、外周方向へ吐き出されるためサセプタ上に均一なガ
ス流境界層が形成され、これにより均一なエピタキシャ
ル層が基板上に成長するとされている。 [0004]この均一なエピタキシャル層が成長すると
される理由は次の原理によっている。半無限平面にガス
流が衝突した場合ガス流境界層は均一となる。サセプタ
を高速回転すると、あたかも半無限平面にガス流が衝突
した場合と同様な効果がもたらされる。図3に理想的に
いったときのガス流32とガス流境界層33の様子を示
す。 [0005]
長膜を製造する気相膜成長装置に係り、特に膜厚の均一
性を改善したもので、例えば有機金属気相成長装置(M
OCVD)に適用できる。 [0002] 【従来の技術】気相膜成長装置、例えば薄膜形成に有効
なMOCVDにおいては、図2に示すように成長炉20
を縦型のパンケーキ型とし、低速回転するサセプタ25
に載せた基板24に垂直に原料ガスを吹き付けてエピタ
キシャル成長させるものがある。しかし、この縦型MO
CVDでは図示するようにガス流22が大きく曲げられ
る。その結果、基板24上のガス流境界層23が平坦に
ならず、エピタキシャル層の厚さの分布は凹面状になる
。 [0003]そこで従来、基板を載せたサセプタを高速
回転(1000〜1500rpm)Lながらエピタキシ
ャル成長を行う方式が提案された(例えば、米国EMC
ORE社のTurboDisk(商品名))。この方式
では上部よりサセプタに垂直に吹き付けた原料ガス流が
、サセプタの回転によりサセプタ中心に引きよせられた
後、外周方向へ吐き出されるためサセプタ上に均一なガ
ス流境界層が形成され、これにより均一なエピタキシャ
ル層が基板上に成長するとされている。 [0004]この均一なエピタキシャル層が成長すると
される理由は次の原理によっている。半無限平面にガス
流が衝突した場合ガス流境界層は均一となる。サセプタ
を高速回転すると、あたかも半無限平面にガス流が衝突
した場合と同様な効果がもたらされる。図3に理想的に
いったときのガス流32とガス流境界層33の様子を示
す。 [0005]
【発明が解決しようとする課題】しかし、実際の高速回
転型の縦型MOCVDでは、図4に示すように排気口が
成長炉20の下方に設けられているので、サセプタ25
の外周辺へ向かう原料ガス流42が曲げられて下方へ排
気されることになり、その曲げられた部分で「エツジ効
果」が生じ、サセプタ25周辺部のガス流境界層43が
薄くなる。その結果、通常の低速回転型成長炉はどでは
ないが、周辺部のエピタキシャル膜厚が厚くなって均一
性が悪くなるという問題があった。 [0006]この問題は縦型のものに限定されることな
く、原料ガスが基板に垂直に吹き付けられるものであれ
ば、成長炉が横型配置のものにも共通する。また、薄膜
のみならず厚膜であっても同様である。 [00071本発明の目的は、半無限平面と同様なガス
流状態を強制的に作ることによって、上述した従来技術
の欠点を解消し、成長膜の均一性に優れ、しかも原料利
用効率の高い膜を成長できる気相膜成長装置を提供する
ことにある。 [0008]
転型の縦型MOCVDでは、図4に示すように排気口が
成長炉20の下方に設けられているので、サセプタ25
の外周辺へ向かう原料ガス流42が曲げられて下方へ排
気されることになり、その曲げられた部分で「エツジ効
果」が生じ、サセプタ25周辺部のガス流境界層43が
薄くなる。その結果、通常の低速回転型成長炉はどでは
ないが、周辺部のエピタキシャル膜厚が厚くなって均一
性が悪くなるという問題があった。 [0006]この問題は縦型のものに限定されることな
く、原料ガスが基板に垂直に吹き付けられるものであれ
ば、成長炉が横型配置のものにも共通する。また、薄膜
のみならず厚膜であっても同様である。 [00071本発明の目的は、半無限平面と同様なガス
流状態を強制的に作ることによって、上述した従来技術
の欠点を解消し、成長膜の均一性に優れ、しかも原料利
用効率の高い膜を成長できる気相膜成長装置を提供する
ことにある。 [0008]
【課題を解決するための手段】本発明は実施例で示した
図1のように、成長炉10内に導入される原料ガスが成
長炉10外へ吸引排気される際に、成長炉10内でサセ
プタ15を回転しつつサセプタ15に載せた基板14に
原料ガスを垂直に吹き付けて膜を成長させる気相膜成長
装置に適用される。 [00091基板14に垂直に吹き付けられて吸引排気
される原料ガスを、その排気流量を制御しつつサセプタ
15の径方向外方に導いて水平に吐き出す排気整流部3
0を設け、この排気整流部30をサセプタ面の略延長面
上の成長炉10の周壁に沿って設けるようにしたもので
ある。ここでサセプタ面の略延長面上とは、サセプタ面
と面一の延長面上以外にサセプタ面近傍の、サセプタ面
と平行な面の延長面上も含まれることを意味している。 [00101また、排気整流部30は、排気流速を上げ
るためのオリフィス16と、粒子など排気物質の逆流を
防止する網17と、排気流量を調整する弁18と、排気
流量を測定しその測定結果に応じて上記弁を制御する弁
制御手段19とから構成することが好ましい。 [0011]さらに、排気整流部30は、成長炉壁の全
周に設けるようにしてもよいが、サセプタ15の回転中
心軸9に対して回転対称の位置に放射状に設けることが
技術的にも経済的にも望ましい。この場合、各排気整流
部30を流れる排気流量を各々調節できるようにする。 [0012]
図1のように、成長炉10内に導入される原料ガスが成
長炉10外へ吸引排気される際に、成長炉10内でサセ
プタ15を回転しつつサセプタ15に載せた基板14に
原料ガスを垂直に吹き付けて膜を成長させる気相膜成長
装置に適用される。 [00091基板14に垂直に吹き付けられて吸引排気
される原料ガスを、その排気流量を制御しつつサセプタ
15の径方向外方に導いて水平に吐き出す排気整流部3
0を設け、この排気整流部30をサセプタ面の略延長面
上の成長炉10の周壁に沿って設けるようにしたもので
ある。ここでサセプタ面の略延長面上とは、サセプタ面
と面一の延長面上以外にサセプタ面近傍の、サセプタ面
と平行な面の延長面上も含まれることを意味している。 [00101また、排気整流部30は、排気流速を上げ
るためのオリフィス16と、粒子など排気物質の逆流を
防止する網17と、排気流量を調整する弁18と、排気
流量を測定しその測定結果に応じて上記弁を制御する弁
制御手段19とから構成することが好ましい。 [0011]さらに、排気整流部30は、成長炉壁の全
周に設けるようにしてもよいが、サセプタ15の回転中
心軸9に対して回転対称の位置に放射状に設けることが
技術的にも経済的にも望ましい。この場合、各排気整流
部30を流れる排気流量を各々調節できるようにする。 [0012]
【作用】サセプタ周辺の径方向外方の空間でガス流が下
方に曲がると、その影響を受けてサセプタ面上のガス流
がサセプタ面と平行にならず、特にサセプタ周辺部では
外側に向かって斜め下方に速度ベクトルを持った流れと
なる。従って、サセプタ周辺部のガス流境界層は中心部
に比べて薄くなり、形成膜厚は中心部に比べ厚くなって
しまう。これがいわゆる「エツジ効果」といわれるもの
であり、膜厚の均一性を悪くする。この原因は、サセプ
タ周辺部でガス流が下方に曲げられるためであり、これ
は排気口がサセプタより下方にあることに起因する。 [0013]従って、これを解決するためには、サセプ
タ面上を中心から外方に向かって流れるガス流から見て
、その速度ベクトルの行先がサセプタ面と平行な径方向
外方にあるようにすればよい。 [0014]即ち、図1に示すように排気整流部30が
サセプタ15面の延長面外方上の成長炉壁に設けられて
いれば、サセプタ15上のガス流12はサセプタ15、
即ち基板14上をこの面に平行に中心から外方に流れる
。さらに、その排気流量が制御されれば原料ガス流の均
一性が確保され、周辺部でも厚くならず均一なガス流境
界層13ができる。 [0015]このように基板14上の原料ガス流をサセ
プタ15面に平行に外周へ吐き出すことにより、回転型
の特徴である原料利用効率の向上を損なうことなく成長
膜の均一性を大幅に向上させることができる。 [0016]
方に曲がると、その影響を受けてサセプタ面上のガス流
がサセプタ面と平行にならず、特にサセプタ周辺部では
外側に向かって斜め下方に速度ベクトルを持った流れと
なる。従って、サセプタ周辺部のガス流境界層は中心部
に比べて薄くなり、形成膜厚は中心部に比べ厚くなって
しまう。これがいわゆる「エツジ効果」といわれるもの
であり、膜厚の均一性を悪くする。この原因は、サセプ
タ周辺部でガス流が下方に曲げられるためであり、これ
は排気口がサセプタより下方にあることに起因する。 [0013]従って、これを解決するためには、サセプ
タ面上を中心から外方に向かって流れるガス流から見て
、その速度ベクトルの行先がサセプタ面と平行な径方向
外方にあるようにすればよい。 [0014]即ち、図1に示すように排気整流部30が
サセプタ15面の延長面外方上の成長炉壁に設けられて
いれば、サセプタ15上のガス流12はサセプタ15、
即ち基板14上をこの面に平行に中心から外方に流れる
。さらに、その排気流量が制御されれば原料ガス流の均
一性が確保され、周辺部でも厚くならず均一なガス流境
界層13ができる。 [0015]このように基板14上の原料ガス流をサセ
プタ15面に平行に外周へ吐き出すことにより、回転型
の特徴である原料利用効率の向上を損なうことなく成長
膜の均一性を大幅に向上させることができる。 [0016]
【実施例】以下、本発明の実施例を図1および図7を用
いて説明する。 [0017]図1は縦型MOCVDに適用した本実施例
の原理構成図を示す。縦型成長炉10は、ガス導入口1
1との接続部にあたる肩部19が下がっているパンケー
キ型ではなく、肩部19が水平なフラット型構成をして
いる。この成長炉10内に、サセプタ15が回転自在か
つその面を水平にして設けられている。成長炉10内に
導入され排気口31より炉外へ吸引排気されることにな
る原料ガスは、まずサセプタ15の中心部上方のガス導
入口11よりサセプタ15の中心に向かって吹きつけら
れ、次いでサセプタ15の高速回転(例えば10100
0rpによりサセプタ中心部へ吹き寄せられる。サセプ
タ15上には基板14が載せられサセプタ15と共に回
転する。 [0018]サセプタ15の基板載置面の延長面外方の
成長炉10の炉壁には原料ガスを炉外に排出するための
排気口31が設けられる。この排気口3の途中には、サ
セプタ中心部に吹き寄せられた原料ガスを、その排気流
量を制御しつつサセプタ15の径方向外方に導いて水平
に吐き出す排気整流部30が設けられている。この排気
整流部30は上流から下流に向って順次設けられたオリ
フィス16、逆流防止網17、弁18、弁制御手段19
から構成される。オリフィス16は排気流速を速くする
ために、また逆流防止網17は粒子等の逆流を防止する
ために設けられている。弁18は排気流量を調整するた
めに、弁制御手段19は排気流量を測定しその測定結果
に応じて弁18を制御するために設けられている。 [0019]このように構成される排気整流部30は、
排気ガス流12をサセプタ回転面と平行で径方向外方に
案内させるために、サセプタ回転面の延長面上に放射状
に又は全周に渡って設ける。 [00201サセプタ中心に垂直にぶつかった原料ガス
はサセプタ15の径方向外方に向かって基板14上を水
平に流れ、そのまま水平かつ径方向外方にある排気整流
部30に吸い込まれ成長炉10から外部に排気される。 排気口31から排出される排気流量は、それが多いと弁
制御手段19により制御される弁18の弁開度が小さく
なって減量され、逆に排気流量が少ないと弁制御手段1
9により制御される弁18の弁開度が大きくなって増量
される。この過程で、エピタキシャル膜は加熱された基
板14上で分解した原料がガス流境界層13を拡散し基
板14上に堆積して成長する。 [00211次に、上記した縦型MOCVDの具体例に
ついて図5及び図6を用いて説明する。 [00221円盤状のサセプタ51の下面側にヒータ5
2を設け、このヒータ52によりサセプタ51の温度を
450℃〜800℃とする。このサセプタ51上にはφ
4インチのGaAs基板59を回転対称の位置に3枚載
せた円形トレイ58が載置され、サセプタ51と共に回
転する。ここでは500rpm〜200Orpmの回転
数でトレイ58を載せたサセプタ51を回転した。なお
、基板59とトレイ58とは面一とする(図5(a)参
照)。原料はトリメチルガリウム、トリメチルアルミニ
ウム、トリメチルインジウム、アルシン、ジシランを用
いた。キャリアガスは水素を用い、上記原料と混合して
原料ガスとし計100 1/minの流量を、成長炉6
0の上部中央に設けたガス導入口50より成長炉60内
へ導入した。成長炉60は天井部内壁がフラットタイプ
の円筒体で構成されている。導入された原料ガスは成長
炉60に設けた複数の排気管55から炉外へ排気される
。排気管55は、トレイ58面の延長面上の成長炉壁に
サセプタ51の回転中心軸63に対して回転対称の位置
に放射状に設けられている。図示例では8本設けた場合
を示している。原料ガスを炉外へ吸引排気するために成
長炉内の圧力は20 torr〜大気圧とした。 [00231上記した排気管55の設置場所は、より正
確にはサセプタ51上のトレイ58に載った基板59面
と平行で、その延長面と交わる炉壁64上に描いた円よ
りやや上方に設けられる。この排気管55の排気経路上
に排気整流部61が介設され、これは上流側から下流側
に向って設けられたオリフィス53と、逆流防止網54
と、ニードルバルブ68と、流量制御計69とから構成
される。 [00241基板59に垂直に吹き付けられた原料ガス
を水平方向外方に案内して、排気管55に排出させるオ
リフィス53が形成されている。このオリフィス53は
排気流速を上げるためにガス流路を狭くすることにより
形成されている。オリフィス53の出口側にはダスト等
の逆流を防ぎ排気を放射状に均一に行うための網54が
設けられる。なお、網54はオリフィス53の入口側に
設けてもよい。 [0025]排気管55内には上流側に排気流量を調節
するためのニードルバルブ68と、下流側に排気流量を
監視してその監視結果に応じてニードルバルブ68の弁
体を制御して排気流量を調節するための流量制御計69
とが介設される。これらにより各排気管55から排気さ
れる排気流量は個別に調節され得るようになっている。 このオリフィス53と網54との存在により、ガス流は
基板59に対して平行に流れ、オリフィス53、網54
を通過した後に成長炉外へ排気される。また、ニードル
バルブ68と流量制御計69との存在により、成長炉外
へ排気される排気流量の均一化が図れ、基板59上のガ
ス流境界層が均一になる。なお、排気ガス流を基板59
に平行に流すために成長炉60の天井部内壁も水平にし
ておくことは重要である。 [0026]このように排気整流部61により基板59
上のガス流境界層の厚さは均一となり、その結果エピタ
キシャル膜厚が均一となる。また、逆流を防ぐ網54の
存在により粒子の舞い上がりがなくなるとともに、排気
がサセプタから外側に向ってサセプタ面上で放射状に均
一に行なわれるため表面欠陥のないエピタキシャル結晶
が得られる。さらにニードルバルブ68.流量制御計6
9によりサセプタ面状の排気流即ちガス流れの均一性を
調整できるため、エピタキシャル特性の均一性を調整、
制御することができる。また、この排気整流部65があ
るため基板59上の空間で対流が発生せず炉内での原料
ガスの切り替えが高速に行われる。従って急峻な界面を
有するヘテロ接合エピタキシャル結晶を成長させること
ができる。次に具体例について述べると、成長温度65
0℃、アルシンとトリメチルガリウム及びトリメチルア
ルミニウム、n型のドーパントとしてSi2H6を用い
て図7に示すようなn型GaAlAs/GaAs選択ド
ープ構造のエピタキシャル結晶を成長した結果、φ4イ
ンチウェハにおける膜厚バラツキは±1%以下であり、
同時成長した3枚のφ4インチウェハのバラツキは±2
%以下であった。 [00271n型GaAlAsのキャリア濃度のバラツ
キは±2%以下、A1混晶比のバラツキは±0.3%以
下であった。シートキャリア濃度は1.2X1012c
m2±1%であり移動度は6200±2%と非常に均一
であった。 [0028]なお、InGaAsの成長においても膜厚
バラツキはGaAsと同等であり、キャリア濃度や混晶
比の均一性も良好であった。 [0029]本実施例において、原料の利用効率を効果
的に高めるためにサセプタ回転数を500rpm以上と
することが望ましいが、原料の利用効率をそれ程望まず
、非常に均一なエピタキシャル膜成長を安定に行わせる
ことのみを目的とするのであれば、本発明は、サセプタ
回転数が50Orpm以下でも、あるいは200Orp
m以上でも基本的に有効である。 [00301また、上記実施例では成長炉を縦に配置し
た例を説明したが、横に配置した場合であっても原料が
基板に垂直に吹き付けられるものであれば本発明を適用
することは可能である。また、薄膜に限らす厚膜にも適
用できることはもちろんである。 [00311また1本実施例では排気管をサセプタ面の
略延長面上に設けるようにしたが、サセプタ面の略延長
面上に設けるのは排気整流部のみで足り、排気整流部を
経た後に排気ガスがどの様に引き回されるかは本発明で
はあまり重要ではなく、従って排気管への経路が設けら
れているのであれば、排気管は従来同様に成長炉の下方
に設けられていてもよい。 [0032]
いて説明する。 [0017]図1は縦型MOCVDに適用した本実施例
の原理構成図を示す。縦型成長炉10は、ガス導入口1
1との接続部にあたる肩部19が下がっているパンケー
キ型ではなく、肩部19が水平なフラット型構成をして
いる。この成長炉10内に、サセプタ15が回転自在か
つその面を水平にして設けられている。成長炉10内に
導入され排気口31より炉外へ吸引排気されることにな
る原料ガスは、まずサセプタ15の中心部上方のガス導
入口11よりサセプタ15の中心に向かって吹きつけら
れ、次いでサセプタ15の高速回転(例えば10100
0rpによりサセプタ中心部へ吹き寄せられる。サセプ
タ15上には基板14が載せられサセプタ15と共に回
転する。 [0018]サセプタ15の基板載置面の延長面外方の
成長炉10の炉壁には原料ガスを炉外に排出するための
排気口31が設けられる。この排気口3の途中には、サ
セプタ中心部に吹き寄せられた原料ガスを、その排気流
量を制御しつつサセプタ15の径方向外方に導いて水平
に吐き出す排気整流部30が設けられている。この排気
整流部30は上流から下流に向って順次設けられたオリ
フィス16、逆流防止網17、弁18、弁制御手段19
から構成される。オリフィス16は排気流速を速くする
ために、また逆流防止網17は粒子等の逆流を防止する
ために設けられている。弁18は排気流量を調整するた
めに、弁制御手段19は排気流量を測定しその測定結果
に応じて弁18を制御するために設けられている。 [0019]このように構成される排気整流部30は、
排気ガス流12をサセプタ回転面と平行で径方向外方に
案内させるために、サセプタ回転面の延長面上に放射状
に又は全周に渡って設ける。 [00201サセプタ中心に垂直にぶつかった原料ガス
はサセプタ15の径方向外方に向かって基板14上を水
平に流れ、そのまま水平かつ径方向外方にある排気整流
部30に吸い込まれ成長炉10から外部に排気される。 排気口31から排出される排気流量は、それが多いと弁
制御手段19により制御される弁18の弁開度が小さく
なって減量され、逆に排気流量が少ないと弁制御手段1
9により制御される弁18の弁開度が大きくなって増量
される。この過程で、エピタキシャル膜は加熱された基
板14上で分解した原料がガス流境界層13を拡散し基
板14上に堆積して成長する。 [00211次に、上記した縦型MOCVDの具体例に
ついて図5及び図6を用いて説明する。 [00221円盤状のサセプタ51の下面側にヒータ5
2を設け、このヒータ52によりサセプタ51の温度を
450℃〜800℃とする。このサセプタ51上にはφ
4インチのGaAs基板59を回転対称の位置に3枚載
せた円形トレイ58が載置され、サセプタ51と共に回
転する。ここでは500rpm〜200Orpmの回転
数でトレイ58を載せたサセプタ51を回転した。なお
、基板59とトレイ58とは面一とする(図5(a)参
照)。原料はトリメチルガリウム、トリメチルアルミニ
ウム、トリメチルインジウム、アルシン、ジシランを用
いた。キャリアガスは水素を用い、上記原料と混合して
原料ガスとし計100 1/minの流量を、成長炉6
0の上部中央に設けたガス導入口50より成長炉60内
へ導入した。成長炉60は天井部内壁がフラットタイプ
の円筒体で構成されている。導入された原料ガスは成長
炉60に設けた複数の排気管55から炉外へ排気される
。排気管55は、トレイ58面の延長面上の成長炉壁に
サセプタ51の回転中心軸63に対して回転対称の位置
に放射状に設けられている。図示例では8本設けた場合
を示している。原料ガスを炉外へ吸引排気するために成
長炉内の圧力は20 torr〜大気圧とした。 [00231上記した排気管55の設置場所は、より正
確にはサセプタ51上のトレイ58に載った基板59面
と平行で、その延長面と交わる炉壁64上に描いた円よ
りやや上方に設けられる。この排気管55の排気経路上
に排気整流部61が介設され、これは上流側から下流側
に向って設けられたオリフィス53と、逆流防止網54
と、ニードルバルブ68と、流量制御計69とから構成
される。 [00241基板59に垂直に吹き付けられた原料ガス
を水平方向外方に案内して、排気管55に排出させるオ
リフィス53が形成されている。このオリフィス53は
排気流速を上げるためにガス流路を狭くすることにより
形成されている。オリフィス53の出口側にはダスト等
の逆流を防ぎ排気を放射状に均一に行うための網54が
設けられる。なお、網54はオリフィス53の入口側に
設けてもよい。 [0025]排気管55内には上流側に排気流量を調節
するためのニードルバルブ68と、下流側に排気流量を
監視してその監視結果に応じてニードルバルブ68の弁
体を制御して排気流量を調節するための流量制御計69
とが介設される。これらにより各排気管55から排気さ
れる排気流量は個別に調節され得るようになっている。 このオリフィス53と網54との存在により、ガス流は
基板59に対して平行に流れ、オリフィス53、網54
を通過した後に成長炉外へ排気される。また、ニードル
バルブ68と流量制御計69との存在により、成長炉外
へ排気される排気流量の均一化が図れ、基板59上のガ
ス流境界層が均一になる。なお、排気ガス流を基板59
に平行に流すために成長炉60の天井部内壁も水平にし
ておくことは重要である。 [0026]このように排気整流部61により基板59
上のガス流境界層の厚さは均一となり、その結果エピタ
キシャル膜厚が均一となる。また、逆流を防ぐ網54の
存在により粒子の舞い上がりがなくなるとともに、排気
がサセプタから外側に向ってサセプタ面上で放射状に均
一に行なわれるため表面欠陥のないエピタキシャル結晶
が得られる。さらにニードルバルブ68.流量制御計6
9によりサセプタ面状の排気流即ちガス流れの均一性を
調整できるため、エピタキシャル特性の均一性を調整、
制御することができる。また、この排気整流部65があ
るため基板59上の空間で対流が発生せず炉内での原料
ガスの切り替えが高速に行われる。従って急峻な界面を
有するヘテロ接合エピタキシャル結晶を成長させること
ができる。次に具体例について述べると、成長温度65
0℃、アルシンとトリメチルガリウム及びトリメチルア
ルミニウム、n型のドーパントとしてSi2H6を用い
て図7に示すようなn型GaAlAs/GaAs選択ド
ープ構造のエピタキシャル結晶を成長した結果、φ4イ
ンチウェハにおける膜厚バラツキは±1%以下であり、
同時成長した3枚のφ4インチウェハのバラツキは±2
%以下であった。 [00271n型GaAlAsのキャリア濃度のバラツ
キは±2%以下、A1混晶比のバラツキは±0.3%以
下であった。シートキャリア濃度は1.2X1012c
m2±1%であり移動度は6200±2%と非常に均一
であった。 [0028]なお、InGaAsの成長においても膜厚
バラツキはGaAsと同等であり、キャリア濃度や混晶
比の均一性も良好であった。 [0029]本実施例において、原料の利用効率を効果
的に高めるためにサセプタ回転数を500rpm以上と
することが望ましいが、原料の利用効率をそれ程望まず
、非常に均一なエピタキシャル膜成長を安定に行わせる
ことのみを目的とするのであれば、本発明は、サセプタ
回転数が50Orpm以下でも、あるいは200Orp
m以上でも基本的に有効である。 [00301また、上記実施例では成長炉を縦に配置し
た例を説明したが、横に配置した場合であっても原料が
基板に垂直に吹き付けられるものであれば本発明を適用
することは可能である。また、薄膜に限らす厚膜にも適
用できることはもちろんである。 [00311また1本実施例では排気管をサセプタ面の
略延長面上に設けるようにしたが、サセプタ面の略延長
面上に設けるのは排気整流部のみで足り、排気整流部を
経た後に排気ガスがどの様に引き回されるかは本発明で
はあまり重要ではなく、従って排気管への経路が設けら
れているのであれば、排気管は従来同様に成長炉の下方
に設けられていてもよい。 [0032]
【発明の効果】本発明によれば、排気整流部を設けて基
板に垂直に吹き付けた原料ガスを排気流量を制御しつつ
水平に吐き出すようにしたので、半無限平面と同様なガ
ス流状態を強制的に作ることが可能となり、均一性に優
れた膜を成長できる。 [0033]特にサセプタの回転数を10 Or pm
以上とすることにより原料利用効率の高い膜を成長でき
る。
板に垂直に吹き付けた原料ガスを排気流量を制御しつつ
水平に吐き出すようにしたので、半無限平面と同様なガ
ス流状態を強制的に作ることが可能となり、均一性に優
れた膜を成長できる。 [0033]特にサセプタの回転数を10 Or pm
以上とすることにより原料利用効率の高い膜を成長でき
る。
【図1】縦型成長炉におけるガス流と排気方法の関係を
示す説明図であって、本実施例の原理構成図。
示す説明図であって、本実施例の原理構成図。
【図2】縦型成長炉におけるガス流と排気方法の関係を
示す説明図であって、一般例の構成図。
示す説明図であって、一般例の構成図。
【図3】縦型成長炉におけるガス流と排気方法の関係を
示す説明図であって、理想例の構成図。
示す説明図であって、理想例の構成図。
【図4】縦型成長炉におけるガス流と排気方法の関係を
示す説明図であって、従来例の構成図。
示す説明図であって、従来例の構成図。
【図5】本発明の気相膜成長装置の実施例を示す構成図
。
。
【図6】本発明の気相膜成長装置の実施例を示す断面図
。
。
【図7】本実施例の成長特性評価に用いたGaAlAs
/GaAs選択ドープ構造のエピタキシャル結晶断面図
。
/GaAs選択ドープ構造のエピタキシャル結晶断面図
。
9 サセプタの回転中心軸
10 成長炉
11 ガス導入口
12 ガス流
13 ガス流境界層
14 基板
15 サセプタ
16 オリフィス
17 逆流防止網
18弁
19 弁制御手段
30 排気整流部
50 ガス導入口
51 サセプタ
52 ヒータ
53 オリフィス
54 逆流防止網
55 排気管
58 トレイ
59 基板
60 成長炉
61 排気整流部
63 サセプタの回転中心軸
68 ニードルバルブ
69 流量制御計
【図6】
Claims (2)
- 【請求項1】成長炉内に導いた原料ガスを成長炉外へ吸
引排気する際に、回転するサセプタに載せた基板に原料
ガスを垂直に吹き付けて膜を成長させる気相膜成長装置
において、サセプタ面の略延長面上の成長炉壁に、基板
に垂直に吹き付けられて吸引排気される原料ガスを、そ
の排気流量を制御しつつサセプタの径方向外方に導いて
水平に吐き出す排気整流部を設けたことを特徴とする気
相膜成長装置。 - 【請求項2】上記排気整流部が、排気流速を上げるオリ
フィスと、粒子の逆流を防止する網と、排気流量を調整
する弁と、排気流量を測定しその測定結果に応じて上記
弁を制御する弁制御手段とから構成されていることを特
徴とする請求項1に記載の気相膜成長装置。【請求項3
】上記排気整流部がサセプタの回転中心軸に対して回転
対称の位置に放射状に設けられていることを特徴とする
請求項1または2に記載の気相膜成長装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40974890A JP2745819B2 (ja) | 1990-12-10 | 1990-12-10 | 気相膜成長装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40974890A JP2745819B2 (ja) | 1990-12-10 | 1990-12-10 | 気相膜成長装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04209794A true JPH04209794A (ja) | 1992-07-31 |
JP2745819B2 JP2745819B2 (ja) | 1998-04-28 |
Family
ID=18519035
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP40974890A Expired - Lifetime JP2745819B2 (ja) | 1990-12-10 | 1990-12-10 | 気相膜成長装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2745819B2 (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0714782A (ja) * | 1993-06-25 | 1995-01-17 | Nec Corp | 半導体製造装置 |
JP2004506316A (ja) * | 2000-08-09 | 2004-02-26 | アイティーティー・マニュファクチュアリング・エンタープライゼズ・インコーポレーテッド | エピタキシャル反応装置のガス捕集器 |
JP2004507897A (ja) * | 2000-09-01 | 2004-03-11 | アイクストロン、アーゲー | 特に1つ以上の結晶質の基板上に、特に結晶質の層を沈積する装置 |
JP2007067213A (ja) * | 2005-08-31 | 2007-03-15 | Mitsubishi Electric Corp | 気相成長装置 |
JP2007531250A (ja) * | 2003-07-15 | 2007-11-01 | ブリッジラックス インコーポレイテッド | 化学気相成長反応装置 |
US8216419B2 (en) | 2008-03-28 | 2012-07-10 | Bridgelux, Inc. | Drilled CVD shower head |
US8216375B2 (en) | 2005-02-23 | 2012-07-10 | Bridgelux, Inc. | Slab cross flow CVD reactor |
US8506754B2 (en) | 2007-04-26 | 2013-08-13 | Toshiba Techno Center Inc. | Cross flow CVD reactor |
US8668775B2 (en) | 2007-10-31 | 2014-03-11 | Toshiba Techno Center Inc. | Machine CVD shower head |
JP2018037456A (ja) * | 2016-08-29 | 2018-03-08 | 株式会社ニューフレアテクノロジー | 気相成長方法 |
-
1990
- 1990-12-10 JP JP40974890A patent/JP2745819B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8216375B2 (en) | 2005-02-23 | 2012-07-10 | Bridgelux, Inc. | Slab cross flow CVD reactor |
JP2007067213A (ja) * | 2005-08-31 | 2007-03-15 | Mitsubishi Electric Corp | 気相成長装置 |
US8506754B2 (en) | 2007-04-26 | 2013-08-13 | Toshiba Techno Center Inc. | Cross flow CVD reactor |
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JP2018037456A (ja) * | 2016-08-29 | 2018-03-08 | 株式会社ニューフレアテクノロジー | 気相成長方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2745819B2 (ja) | 1998-04-28 |
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