JPH04202352A - ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

ポリエステル樹脂組成物

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JPH04202352A
JPH04202352A JP33489290A JP33489290A JPH04202352A JP H04202352 A JPH04202352 A JP H04202352A JP 33489290 A JP33489290 A JP 33489290A JP 33489290 A JP33489290 A JP 33489290A JP H04202352 A JPH04202352 A JP H04202352A
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JP
Japan
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copolymer
weight
ethylene
olefin
acid
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Application number
JP33489290A
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English (en)
Inventor
Seiichi Nakamura
清一 中村
Kaoru Nishigaki
西垣 薫
Joshin Kuwata
桑田 浄伸
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は機械特性、耐熱性および成形性、成形品外観が
均衡して優れ、とりわけ、耐冷熱サイクル性に優れた、
充填剤で強化した熱可塑性ポリエステル樹脂組成物に関
するものである。
〈従来の技術〉 ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレ
ートに代表される熱可塑性ポリエステルは機械的特性、
耐熱性、耐薬品性、耐候性などに優れ、さらに強化材お
よび充填剤を添加することで強度や剛性が大幅に向上し
、電機、自動車、建材などの分野に広く用いられている
。これらのうち特に繊維状強化材(たとえばガラス繊維
、炭素繊維、金属繊維など)およびウィスカ状強化材(
たとえばアルミナウィスカ、炭化珪素ウィスカ、チタン
酸カリウムウィスカなど)などで強化された熱可塑性ポ
リエステル樹脂は金属部品などをインサート成形した成
形品として、その強靭性により各種の工業用S能部品と
して使用されている。
しかし、金属部品などをインサートビた成形品では熱的
なショック(冷−熱くり返しによる熱的衝撃)で金属と
樹脂の熱膨張率の差により金属と樹脂の接触部から樹脂
に亀裂が発生し破壊するという欠点があった。これらを
改良する手段としては強化材の表面をカップリング剤(
たとえばシラン系、チタネート系、ジルコアルミネート
系などのカップリング剤)で処理し、強化材と樹脂との
親和力を向上せしめる方法、熱可塑性ポリエステルにエ
ポキシ化合物などを添加し、熱可塑性ポリエステルとイ
ンサート金属部品間の接着性を向上せしめる方法などが
知られている。
一方、ガラス繊維強化ポリブチレンテレフタレートにロ
ックウール繊維を配合することでポリブチレンテレフタ
レート組成物の寸法安定性を改良することが特開昭61
−254655号公報に開示されている。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、前記強化材の表面をカップリング剤で処
理する方法および熱可塑性ポリエステルにエポキシ化合
物などを添加する方法は耐冷熱サイクル性に対する改良
効果が乏しく、前記熱可塑性ポリエステルにゴム成分を
ブレンドする方法はある程度の耐冷熱サイクル性が得ら
れるものの効果が不十分であるばかりか耐熱性や靭性が
低下し、実質的に有効なレベルに達しないという問題点
があった。
また、前記強化材とゴム成分をブレンドする方法を用い
た場合は、靭性などが改善されるものの耐冷熱サイクル
性の改良効果が乏しいばかりか成形時の流動性および成
形品の外観が不良になり、実用的な製品が得られないと
いう欠点がある。
前記特開昭61−254655号公報に記載された組成
物は、ガラス繊維強化ポリブチレンテレフタレートの寸
法精度は改良されるものの、耐冷熱サイクル性は不十分
であった。また、同公報の比較例に記載されているよう
にポリブチレンテレフタレートにロックウールを単独で
添加した場合は、強度が不足し、金属部品などをインサ
ートした成形品では熱的なショックで金属と樹脂の接触
部から樹脂に亀裂が発生し破壊するという問題がある。
よって、本発明は機械的特性、耐熱性が良好でとくに耐
冷熱サイクル性および成形品外観が均衡して優れた、強
化された熱可塑性ポリエステル樹脂組成物を得ることを
課題とする。
く課題を解決するための手段〉 すなわち、本発明は、熱可塑性ポリエステル99〜55
重量%および (i)α−オレフィンとエポキシ基含有不飽和単量体と
からなるエポキシ基含有共重合体、(11)エチレンと
炭素数3以上のα−オレフィンからなる未変性エチレン
系共重合体に対し、0゜01〜10重量%の不飽和カル
ボン酸またはその誘導体をグラフト反応させて得た変性
エチレン系共重合体および (iii)共役ジエンの水添または未水添重合体または
共役ジエンと芳香族ビニル炭化水素の水添または未水添
共重合体である未変性オレフィン系共重合体に対し0.
01〜10重量%の不飽和カルボン酸またはその誘導体
をグラフトして得た変性オレフィン系重合体 から選ばれた1種以上のエラストマ成分1〜45重量%
からなる樹脂成分100重量部に対し、ロックウール繊
維を2〜200重量部配合してなるポリエステル樹脂組
成物である。
本発明の組成物は熱可塑性ポリエステルに特定のエラス
トマ成分とロックウール繊維と併用添加することが重要
であり、これによって相乗的に効果が発現し、均衡して
優れた耐冷熱サイクル性、機械的物性、外観を有する熱
可塑性ポリエステル樹脂組成物が得られる。
本発明で用いる熱可塑性ポリエステルとはりカルボン酸
(あるいは、そのエステル形成性誘導体)とジオール(
あるいはそのエステル形成性誘導体)とを主成分とする
縮合反応により得られる重合体ないしは共重合体である
上記ジカルボン酸としてはテレフタル酸、イソフタル酸
、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,5
−ナフタレンジカルボン酸、ビス(p−カルボキシフェ
ニル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4−−
ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−ナトリウムスル
ホイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸
、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸などの
脂肪族ジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボ
ン酸、1.4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環
式ジカルボン酸およびこれらのエステル形成性誘導体な
どが挙げられる。またジオール成分としては炭素数2〜
20の脂肪族グリコールすなわち、エチレングリコール
、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネ
オペンチルグリコール、1.5−ベンタンジオール、1
゜6−ヘキサンジオール、デカメチレングリコール、シ
クロヘキサンジメタツール、シクロヘキサンジオールな
ど、あるいは分子量400〜6,000の長鎖グリコー
ル、すなわちポリエチレングリコール、ポリ−1,3−
プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール
などおよびこれらのエステル形成性誘導体などが挙げら
れる。
これらの重合体ないしは共重合体の好ましい具体例とし
ては、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレン(テ
レフタレート/イソフタレート)、ポリブチレン(テレ
フタレート/アジペート)、ポリブチレン(テレフタレ
ート/セバケート)、ポリブチレン(テレフタレート/
デカンジカルボキシレート)、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエチレン(テレフタレート/イソフタレート
)、ポリエチレン(テレフタレート/アジペート)、ポ
リエチレン(テレフタレート15−ナトリウムスルホイ
ソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート15−
ナトリウムイソフタレート)、ポリシクロヘキサンジメ
チレンテレフタレートなどが挙げられ、ポリエステル樹
脂組成物の成形性からポリブチレンテレフタレート、ポ
リブチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリブチ
レン(テレフタレート/デカンジカルボキシレート〉、
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン(テレフタ
レート/アジペート)、ポリシクロヘキサンジメチレン
テレフタレートなどが特に好ましく使用される。
また、これら熱可塑性ポリエステルは0.5%の0−ク
ロロフェノール溶液を25℃で測定したときの固有粘度
が0.36〜1.60、とくに0゜52〜1.35の範
囲にあるものが好適である。
固有粘度が0.36未満では機械的特性が不良であり、
また、固有粘度が1.60を越えると成形性が不良にな
りいずれも好ましくない。
本発明におけるエラストマ成分として用いる(i)エポ
キシ基含有共重合体はα−オレフィンとエポキシ基含有
不飽和単量体とからなり、α−オレフィンとエポキシ基
含有不飽和単量体とを用いて高圧ラジカル重合法、溶液
重合法、乳化重合法などの公知の方法で製造することが
できる。
α−オレフィンとしてはエチレン、プロピレン、ブテン
−1などであり、エチレンが好ましく使用できる。
また、エポキシ基含有不飽和単量体としてはアリルグリ
シジルエーテル、2−メチルアリルグリシジルエーテル
などのグリシジルエーテル類および下記一般式(I)の
グリシジルエステル類が挙げられる。
(式中、R1は水素原子、低級アルキル基あるいはグリ
シジルエステル基で1換された低級アルキル基である。
) グリシジルエステルの具体例としてはアクリル酸グリシ
ジル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジ
ル、イタコン酸グリシジルなどである。好ましいエポキ
シ基含有不飽和単量体としてはメタクリル酸グリシジル
およびアクリル酸グリシジルが挙げられる。
エポキシ基含有共重合体におけるエポキシ基含有不飽和
単量体の共重合量は0.1〜301!量%好ましくは1
〜20重量%の範囲が適当である。
また、さらに40j1量%以下であれば上記の共重合体
と共重合可能な不飽和モノマすなわちビニルエーテル類
、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル
類、メチル、エチル、プロピル、ブチルなどのアクリル
酸およびメタクリル酸エステル類、アクリロニトリル、
スチレン、−a化炭素などを一種以上共重合せしめても
よい。
エポキシ基含有共重合体の好ましい例としては、エチレ
ン/グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン/ビ
ニルアセテート/グリシジルメタクリレート共重合体、
エチレン/メタクリル酸メチル/グリシジルメタクリレ
ート共重合体、エチレン/グリシジルアクリレート共重
合体、エチレン/ビニルアセテート/グリシジルアクリ
レート共重合体、エチレン/グリシジルエーテル共重合
体などが挙げられ、なかでもエチレン/グリシジルメタ
クリレート共重合体が最も好ましい。
本発明においてエポキシ基含有共重合体を使用する場合
、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンよりなるエ
チレン系共重合体および/またはエチレン、炭素数3以
上のα−オレフィンおよび非共役ジエンからなるジエン
系共重合体を併用すれば、耐冷熱サイクル性をより改良
することができる。
これらの共重合体の具体例としてはエチレン/プロピレ
ン共重合体、エチレン/ブテン−1共重合体、エチレン
/ペンテン−1共重合体、エチレン/プロビレ>/ブテ
ンー1共重合体、エチレン/プロピレン15−エチリデ
ン−2−ノルボルネン共重合体、エチレン/プロピレン
/1.4−ヘキサジエン共重合体、エチレン/プロピレ
ン/ジシクロペンタジェン共重合体などであり、なかで
もエチレン/プロピレン共重合体およびエチレン/ブタ
ン−1共重合体が好ましい。
前記エチレン系共重合体またはジエン系共重合体におけ
るエチレンと炭素数3以上のα−オレフィンの共重合比
(モル比)は40/60〜99/1、好ましくは70/
30〜9515である。
また、ジエン系共重合体における非共役ジエンの量は0
.1〜10モル%、好ましくは0.5〜5モル%である
上記のエチレン系共重合体またはジエン系共重合体の添
加量はエポキシ基含有共重合体の0.1〜4倍量の範囲
であることが好ましい。
なお、本発明組成物に対して、エポキシ化合物とカルボ
ン酸との反応を促進する化合物をさらに添加する場合に
は耐冷熱サイクル性を一層改良できるという効果が得ら
れる。
これらの化合物としては、トリフェニルアミン、2.4
.6−)リス(ジメチル゛アミノメチル)フェノール等
の3級アミン、トリフェニルホスファイト、トリイソデ
シルホスファイトなどの亜リン酸エステル、トリフェニ
ルアリルホスホニウムブロマイドなどのホスホニウム塩
化合物、トリフェニルホスフィンなどの3級ホスフィン
、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸カルシウムなど
のカルボン酸金属塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム、3.5−ジカルボメトキシベンゼンスルホン酸
ナトリウムなどのスルホン酸金属塩、うが挙げられ、本
発明組成物100重量部あたり0゜001〜5重量部添
加されるのが好ましい。
本発明におけるエラストマ成分として用いる(it)変
性エチレン系共重合体は、エチレンと炭素数3以上のα
−オレフィンからなる未変性エチレン系共重合体に対し
、0.01〜10重量%の不飽和カルボン酸またはその
誘導体をグラフト反応させて得られるものである。
未変性エチレン系共重合体における炭素数3以上のα−
オレフィンとは、好ましくはプロピレン、ブテン−1、
ペンテン−1,3−メチルペンテン−1、オクタセン−
1などであり、プロピレンおよびブテン−1がさらに好
ましく、これらは二種以上併用して使用できる。また、
未変性エチレン系共重合体においては、さらに、非共役
ジエンが共重合されていてもよい。
これらの非共役ジエンとは、好ましくは5−エチリデン
−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジェン、1,4−
へキサジエン等が使用できる。
非共役ジエンをは含有しない場合、エチレンと炭素数3
以上のα−オレフィンの共重合比は通常、40/60〜
99/1 (モル比)、好ましくは70/30〜951
5(モル比)である。
非共役ジエンを含有するエチレン系共重合体における炭
素数3以上のα−オレフィンの共重合量は、通常、3〜
80モル%、好ましくは15〜60モル%であり、非共
役ジエンの共重合量は、通常、0,1〜15モル%、好
ましくは0.5〜10モル%である。
未変性エチレン系共重合体の具体例としては、エチレン
/プロピレン共重合体、エチレン/ブテン−1共重合体
、エチレン/プロピレン/ジシクロペンタジェン共重合
体、エチレン/プロピレン15−エチリデン−2−ノル
ボルネン共重合体などが好ましく挙げられ、なかでも非
共役ジエンを含有しないエチレン/プロピレン共重合体
およびエチレン/ブテン−1共重合体が耐熱性がよく、
より好ましく使用できる。
前記の未変性エチレン系共重合体にグラフト反応させて
変性エチレン系共重合体を得る不飽和カルボン酸として
は、好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、エタクリル
酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、
シトラコン酸、ブテンジカルボン酸、テトラヒドロフタ
ル酸などである。
また、それらの誘導体としてはアルキルエステル、グリ
シジルエステル、酸無水物またはイミドなどが挙げられ
、これらの中で、グリシジルエステル、酸無水物、イミ
ドが好ましい。
不飽和カルボン酸またはその誘導体の好ましい具体例と
しては、マレイン酸、フマル酸、アクリル酸グリシジル
、メタクリル酸グリシジ4ル、エタクリル酸グリシジル
、イタコン酸グリシジル、シトラコン酸グリシジル、ブ
テンジカルボン酸ジグリシジル、ブテンジカルボン酸モ
ノグリシジル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジル、無
水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、マ
レイン酸イミド、イタコン酸イミド、シトラコン酸イミ
ドなとであり、特に、メタクリル酸グリシジル、テトラ
ヒドロフタル酸ジグリシジル、無水マレイン酸、無水イ
タコン酸、マレイン酸イミドなどが好ましく使用できる
。これらの不飽和単量体は二種以上を併用してもよい。
不飽和単量体のグラフト反応量は、0.01〜10重量
%、好ましくは0.05〜5f!量%である。
ここでいうグラフト反応とは、不飽和カルボン酸または
その誘導体が未変性エチレン系共重合体と化学的に結合
することを意味する。
変性エチレン系共重合体の製造は、通常の方法例えば、
未変性エチレン系共重合体に不飽和カルボン酸またはそ
の誘導体を添加して、150〜300℃で溶融混練する
ことによって容易に製造することができる。溶融混練す
る場合の装置としては、スクリュー押出機、バンバリー
ミキサ−などを用いることができる。さらに溶融混練す
る際に、有機過酸化物を未変性エチレン系共重合体に対
して0.001〜0.1重量%使用すれば、より効率的
にグラフト反応を生じさせることができる。
このような有機過酸化物としては分子量200以上のも
のが好ましい。
具体的には、tert−ブチルクミルパーオキサイド、
ジーtert−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオ
キサイド、2,5−ジメチル−2゜5−ジ(tert−
ブチルパーオキシ)ヘキサン、ル、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)エキジン−
3、α、α−−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ジイ
ソプロピルベンゼンなどである。
本発明におけるエラストマ成分として用いる(iiL)
変性オレフィン系共重合体は、共役ジエンの水添または
未水添重合体、または共役ジエンと芳香族ビニル炭化水
素の水添または未水添共重合体である未変性オレフィン
系重合体に対し、0.01〜10重量%の不飽和カルボ
ン酸またはその誘導体をグラフトして得ることができる
共役ジエンの未水添重合体とは、一種以上の共役ジエン
単量体に由来する重合体すなわち単一の共役ジエン例え
ば1,3−ブタンジエンの単独重合体あるいは二種また
はそれ以上の共役ジエン例えば1.3−ブタジェン、イ
ソプレン(2−メチル−1,3−ブタジェン)、2.3
−ジメチル−1,3−ブタジェン、1,3−ブタジェン
および1.3−ペンタジェンの共重合体などを指し、水
添重合体は未水添重合体の不飽和含量の少なくとも80
%が水添により還元されているものを指す。
なお、芳香核の二重結合が水添により還元される比率は
10%以下であることが好ましい。
水添または未水添共重合体の原料として用いる共役ジエ
ンとしては、1.3−ブタジェン、イソプレン(2,3
−メチル−1,3−ブタジェン)、1.3−ペンタジェ
ンなどであり、1.3−ブタジェン、イソプレンが好ま
しく使用でき、芳香族ビニル炭化水素としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、O−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、1.3−ジメチルスチレン、ビニルナフ
タレン等でありスチレンが好ましく使用できる。
前記水添または未水添重合体および水添または未水添共
重合体のうち好ましい具体例は水添または未水添ポリブ
タジェン、スチレン/ブタジェン/スチレントリブロッ
ク水添または未水添共重合体、スチレン/イソプレン/
スチレントリブロック水添または未水添共重合体などで
あり、なかでも耐熱性の点からスチレン/ブタジェン/
スチレントリブロック水添共重合体がより好ましく用い
られる。
前記の共役ジエンの水添または未水添共重合体および共
役ジエンと芳香族ビニル炭化水素の水添または未水添共
重合体にグラフト反応させて変性共役ジエン水添または
未水添共重合体および変性共役ジエン/芳香族ビニル炭
化水素水添または未水添共重合体を得る不飽和カルボン
酸およびその誘導体としては、(ii)の変性エチレン
系共重合体の項で挙げた化合物が同様に使用できる。
変性オレフィン系重合体の製造は、例えば未変性水添ま
たは未水添重合体あるいは水添または未水添共重合体に
不飽和カルボン酸またはその誘導体を添加して、150
〜300℃で溶融混練することによって容易に製造する
ことができる。溶融混練する場合の装置としてはスクリ
ュー押出漁、バンバリーミキサ−などを用いることがで
きる。
このグラフト反応は、水添重合体あるいは共重合体中の
残存不飽和結合と不飽和カルボン酸あるいはその誘導体
とのいわゆる“エン”反応により進行するものと考えら
れる。
従って、高い水添率で得られた水添重合体あるいは水添
共重合体を用いる場合は、溶融混練する際に有機過酸化
物を水添重合体あるいは水添共重合体に対して0.00
1〜0.1%使用することでグラフト反応を効率的に生
じさせることができる。
このような有機過酸化物としては(it)の変性エチレ
ン系共重合体の項で記載した化合物と同様のものが使用
できる。
本発明におけるエラストマ成分(1)〜(itl)のメ
ルトフローレート(以下MFRと略す)は、0.1〜2
00の範囲にあることが好ましく、より好ましくは1〜
100、さらに好ましくは2〜50の範囲である。MF
Rが前記範囲を外れた場合には耐冷熱サイクル性の改良
効果が小さくなる傾向がある。
ここで、MFRはASTM  D1238−190℃で
測定)に従って求めた価であり、単位は8710分であ
る。
本発明に用いるエラストマ成分(i)〜(iii)の添
加量は熱可塑性ポリエステル、エラストマ成分の合計量
の1〜45重量%、好ましくは3〜35重量%である。
添加量が1重蓋%未満では耐冷熱サイクル性改良効果が
乏しく、45重量%を越えると耐熱性が大幅に低下して
好ましくない。
本発明に用いるロックウール繊維とは、5iO230〜
50重量%1、Aj 20S 5〜20重量%、Ca 
O20〜45重量%、そのfl!!MgOなどを含有し
た鉱物繊維である。本発明でいうロックウール繊維とは
、玄武岩、安山岩、輝緑岩などの自然石から製造される
狭義のロックウールまたは岩綿と呼ばれるもの、あるい
は、製鉄の際に生ずる高炉スラグから製造されるスラグ
ウールなどと呼ばれるものである。
ロックウール繊維の製造方法は特に限定されるものでは
ないが、通常、玄武岩、安山岩、輝緑岩などの自然石や
、製鉄の際に生ずる高炉スラグを吹き飛ばして繊維化し
、得られたm維を場合によってはさらに粉砕などの方法
で調製するなどの方法で製造される。
本発明においては上記自然石から製造される狭義のロッ
クウールが好ましい。
本発明に用いるロックウール繊維の平均繊維径(D)は
2〜20μm、好ましくは3〜10μm、平均繊維長(
L)は20〜50μm、好ましくは40〜200μmの
ものか特に好適に用いることができる。
また、アスペト比(L/D >が2〜200、特に4〜
100の範囲のものを使用することが特に好ましい。
アスペクト比が2未満では耐冷熱サイクル性改良効果が
乏しく、アスペクト比が200を越えると、熱可塑性樹
脂の溶融時での流動性が不良となり、好ましくない。
上記ロックウール繊維の添加量は樹脂成分100重量部
に対し、2〜200重量部、好ましくは5〜100重量
部である。添加量が2重量部未満では、耐冷熱サイクル
性の改良効果が期待できず、200重量部を越えると、
溶融時の流動性が不良になるばかりか、靭性が低下して
好ましくない。
また、ロックウール繊維はその表面をカップリング剤(
例えば、シラン系カップリング剤、ジルコアルミネート
系カップリング剤、チタネート系カップリング剤)など
そ゛処理して用いることができる。
本発明の組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で
針状酸化チタン以外の強化材および充填剤、例えばガラ
ス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウムウィスカ、石こう
繊維、マイカ、タルク、珪酸カルシウム(ワラステナイ
ト)、カオリン、クレー、硫酸カルシウム、炭酸カルシ
ウム、酸化珪素、酸化チタンなどを併用することもでき
る。
本発明の組成物には熱可塑性ポリエステルの核剤(例え
ばステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸バリウム、モ
ンタン酸ナトリウム、モンタン酸バリウム、モンタン酸
エステルの部分ナトリウム塩あるいはバリウム塩、安息
香酸ナトリウム、テレまたはイソフタル酸ナトリウムあ
るいはバリウム塩などの有機カルボン酸金属塩、アイオ
ノマー、タルクなと)また、結晶化促進剤(例えばポリ
エチレングリコール、ポリエチレングリコールジベンゾ
エート、ネオペンチルグリコールジベンゾエート、ポリ
エチレングリコールビス(2−エチルヘキサノエート)
などのポリアルキレングリコール誘導体や安息香酸エス
テル、ポリラクトン類、N−置換トルエルスルホンアミ
ドなど)を併用することもできる0本発明の組成物には
他の各種の添加剤、例えばモンタン酸ワックス、ポリエ
チレンワックス、シリコーンオイルなどの離型剤、難燃
剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、顔料、染料などのを添加
することができる。
また少量の他の熱可塑性樹脂(例えばポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、フッソ樹
脂、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、
ポリスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニ
レンオキサイドなど)、熱硬化性m脂(例えばフェノー
ル樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン
樹脂、エポキシ樹脂など)、軟質熱可塑性樹脂(例えば
エチレン/酢ビ共重合体、ポリエステルエラストマなど
)を添加することもできる。
本発明の組成物の製造方法は特に限定されるものではな
いが、たとえば、熱可塑性ポリエステル、エラストマ成
分、ロックウール繊維および必要により、他の添加物を
一緒に配合した原料をスクリュー型押出機にます熱可塑
性ポリエステルおよびエラストマ成分を供給して混練し
、さらに他の供給口よりロックウール繊維を供給して混
練し、さらに他の供給口より他の添加物を供給混練する
方法など適宜採用することができる。
本発明の強化熱可塑性ポリエステル樹脂組成物は射出成
形、押出成形、吹き込み成形、真空成形などの任意の成
形方法により望みの成形品にすることができる。
〈実施例〉 以下、実施例を挙げて本発明の効果をさらに説明する。
なお、実施例中の部は重量部を、また、略記号は次のも
のを意味する。
PBT:ポリブチレンテレフタレート ※注 E:エチレン GMA :メタクリル酸グリシジル ■A:酢酸ビニル Bニブテン−1 P:プロピレン MAH二無水マレイン酸 −g−二グラグラ フトBS:水添スチレン/ブタジェン/スチレン共重合
体(スチレン含有量、ブタジェン部分の残存不飽和度2
%) 実施例1〜8、比較例1〜7 固有粘度0.83のポリブチレンテレフタレート、第1
表に示したエラストマ成分、口・ツクウール−維、およ
び充填剤を第1表の割合に配合し、250℃に設定した
40ffiIIφの1軸スクリユーを有したベント付き
押出機により溶融混練してベレ・ントとした。得られた
組成物のベレットを130℃で5時間乾燥後、250℃
に設定した型締圧カフ5tのスクリューインライン型射
出成形機を用い、金型温度80℃において、インサート
金具を着装した冷熱サイクルテスト用成形品を成形し、
この成形品に130℃×1時間→−40℃×1時間の冷
熱くり返し衝撃をあたえ、成形品にクラックが生ずるま
で冷熱くり返し回数を求め、耐冷熱サイクル性を評価し
た。第一図は上記成形品の平面図であり、第2図は同成
形品の断面図である。成形品は円筒形のインサート金具
1および樹脂部2からなり、インサート金具の全面が樹
脂部2で被覆されており、成形品上面は金型内でインサ
ート金具1を支持していた支持具による孔3が形成され
ている。また上記乾燥ベレットを250℃に設定した型
締圧力50tのスクリューインライン型射出成形機を用
い、金型温度80℃において1/2”中1 zod衝撃
試験片および曲げ試験片(1/2”Xi/4” X5”
 )を成形した。得られた試験片を用いてIzod衝撃
試験(ASTM  D256に準拠)および曲げ試験(
ASTM  D790に準拠)を行い、機械的特性を評
価した。
また、260℃に設定した型締圧カフ5tのスクリュー
インライン型射出成形機を用い、金型温度80℃におい
て厚さ2 am X巾10g1m1のスパイラルフロー
試験を行ない、その流動長を測定し、成形流動性を評価
した。また上記と同じ射出成形機を使用して厚さ1.x
中80 eu+ x長さ80amの角板成形品を成形し
、表面の平滑性、変形(ソリ)を目視により観察し、成
形品の外観評価を行なった。結果を第1表に示した。
ロックウール繊維と特定のエラストマ繊維を配合した本
発明の熱可塑性ポリエステルから成形された成形品は耐
冷熱サイクル性、成形性、成形品外観が比較例に比べ均
衡して優れていることが第1表より明らかである。
〈発明の効果〉 本発明の組成物より得られる成形品は機械的性質および
熱的特性、特に耐冷熱サイクル性および成形性、成形品
外観が優れているので自動車部品などの機能部品として
有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例で成形した成形品の平面図であり、第2
図は同成形品の断面図である。 1・・・・・・インサート金具 2・・・・・・樹脂部分 3・・・・・・孔

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 熱可塑性ポリエステル99〜55重量%および(i)α
    −オレフィンとエポキシ基含有不飽和単量体とからなる
    エポキシ基含有共重合体、 (ii)エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンから
    なる未変性エチレン系共重合体に対し、0.01〜10
    重量%の不飽和カルボン酸またはその誘導体をグラフト
    反応させて得た変性エチレン系共重合体および (iii)共役ジエンの水添または未水添重合体または
    共役ジエンと芳香族ビニル炭化水素の水添または未水添
    共重合体である未変性オレフィン系共重合体に対し0.
    01〜10重量%の不飽和カルボン酸またはその誘導体
    をグラフトして得た変性オレフィン系重合体 から選ばれた1種以上のエラストマ成分1〜45重量%
    からなる樹脂成分100重量部に対し、ロックウール繊
    維を2〜200重量部配合してなるポリエステル樹脂組
    成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4768947B2 (ja) * 1999-11-26 2011-09-07 アルケマ フランス 耐衝撃性が改良された熱可塑性ポリエステルおよび衝撃改質剤組成物

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