JPH01215854A - ポリフェニレンサルファイド系アロイ - Google Patents

ポリフェニレンサルファイド系アロイ

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JPH01215854A
JPH01215854A JP63038647A JP3864788A JPH01215854A JP H01215854 A JPH01215854 A JP H01215854A JP 63038647 A JP63038647 A JP 63038647A JP 3864788 A JP3864788 A JP 3864788A JP H01215854 A JPH01215854 A JP H01215854A
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JP
Japan
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block copolymer
modified
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polymer
polyphenylene sulfide
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JP63038647A
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English (en)
Inventor
Yoshikuni Akiyama
義邦 秋山
Tsuyoshi Mizushiro
水城 堅
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、衝撃イ」与剤との相溶性か優れ、非相溶に起
因する組成物の層剥離が改良され、かつ耐衝撃性か改良
された耐熱性に優れたポリフェニレンサルファイド系ア
ロイに関するものであり、さらに詳しくは、特定の官能
基を有覆る変性重合体をポリフェニレンサルファイド中
に特定の分散形態で含有させた耐衝撃性および耐熱性に
優れたポリフェニレンサルファイド系アロイに関するも
のである。
〔従来の技術〕
従来、非強化のポリフェニレンサルファイドは、その結
晶性に起因して流動特性か良好でざらに耐水性に優れる
為、電子分野で封止材として有用されているものの他の
成形材料として用いた場合、押出安定性および成形安定
性に劣る欠点を有し、ざらに成形材料として耐衝撃強度
に劣る欠点を有するため各種成形品(特に大型成形品)
に利用することか困難であった。
このため、ポリフェニレンサルファイドのこれらの欠点
を解消するため各種樹脂、各種熱可塑性エラストマー等
とブレンドまたはアロイ化する試みが数多く提案されて
いる。例えば、本出願人が提案した特開昭56−115
355号公報には、ポリアリレーンザルファイド等の樹
脂をジカルボン酸基またはその誘導体基を含む分子単位
を結合せしめた変性ブロック共重合体からなる組成物が
あり、同様に本出願人が提案した特開昭58−2774
0号公報には、ボリアリレートサルファイド等の樹脂を
α。
β−不飽和カルボン酸の誘導体で変性した水添ブロック
共重合体からなる、耐衝撃性、耐界面剥離性等に優れた
変性ブロック共重合体組成物が提案されている。そして
特開昭58−154757号公報にはポリアリレーンザ
ルファイトとα−オレフィン/α、β−不飽和酸のグリ
シジルエステル共重合体から成る耐衝撃性、成形加工性
に優れたポリアリレーンザルファイド樹脂組成物が提案
されており、特開昭59−207921g公報にはポリ
フェニレンサルファイドと不飽和カルボン酸またはその
無水物またはその誘導体をグラフト共重合したポリオレ
フィンおよびエポキシ樹脂から成る耐衝撃性に優れた組
成物が提案されてあり、ざらに特開昭62−15334
3号公報、特開昭62−153344@公報、特開昭’
 62−153345号公報には特定のポリフェニレン
サルファイドとα−オレフィン/α、β−不飽和酸のグ
リシジルニスデル共重合体から成る耐衝撃性に優れたポ
リフェニレンザルファイト樹脂組成物が提案されている
。そしてさらに特開昭62−169854号公報、特開
昭62−172056号公報、特開昭 62−1720
57号公報にも特定のポリフェニレンサルファイドと不
飽和カルボン酸またはその無水物またはその誘導体をグ
ラフト共重合したポリオレフィンから成る耐Ft−’I
”A性に優れたポリフェニレンザルファイト樹脂組成物
か提案されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、これら提案のうち、ポリオレフィン系重
合体をベースと覆る衝撃付与剤を開示している特開昭5
8−154757号公報、特開昭59−207921号
公報、特開昭62−153343号公報、特開昭62−
153344号公報、特開昭62−153345号公報
、特開昭62−169854号公報、特開昭62−17
2056号公報、特開昭62−172057号公報等は
、ある程度の耐衝撃性が改善されたポリフェニレンサル
ファイド樹脂組成物を与えるものの、ポリフェニレンサ
ルファイドの耐熱性能が損なわれ、その組成物の耐熱性
と衝撃値のバランスがいまだ不充分であるのが現状であ
る。一方、特開昭56−115355号公報の、ポリア
リレーンサルファイド等の樹脂とジカルボン酸基または
その誘導体基を含む分子単位を結合せしめた変性ブロッ
ク共重合体からなる組成物や特開昭58−27740号
公報の、ポリアリレーン1ナルフアイド等の樹脂とα、
β−不飽和カルボン酸の誘導体で変性した水添ブロック
共重合体からなる、耐衝撃性、耐界面剥離性等に優れた
変性ブロック共重合体組成物は、確かにポリアリレーン
ザルファイトの衝撃強度の改良効果が認められるものの
、素材として要求される充分な耐熱性(高荷重熱変形温
度)と衝撃値をバランス良く保持するには未だ充分でな
いのか現状である。
そこで本発明者らは、本出願人か提案した特開昭56−
115355号公報および特開昭58−27740号公
報をざらに詳細に検関し、ポリフェニレンサルファイド
の衝撃強度および耐熱性をバランス良く保持するための
具体的な改良につい−C詳細に検討した。
(課題を解決するための手段) 本発明は、上記した従来の成形4Δ利および技術の問題
点を解決すべく成されたものであり、特定の官能基を有
する変性重合体をポリフェニレンザルファイト中に特定
の分散形態で含有させることによってポリフェニレンサ
ルファイドの有する耐熱性を可能な限り損なわせずに高
荷重熱変形温度と衝撃強度をバランス良く、従来のもの
より格段に改良し得るもの−Cあることを見い出し、成
されたちのである。
すなわち、本発明tel、 (a)ボリフエニレンリ−ルファイド 70〜97重量% (b)少なくとも1個のビニル芳香族化合物を主体とす
る重合体ブロックAと、少なくとも1個の共役ジエン化
合物を主体とする重合体ブロックBとから成るブロック
共重合体または該ブロック共重合体を水素添加し、該共
重合体中の共役ジエン化合物に基づく脂肪族二重結合の
少なくとも80%を水素添加し得られる水添ブロック共
重合体100重量部に、グリシジル基含有不飽和化合物
を0、05〜20重量部グラフトして成る変性ブロック
共重合体または変性水添ブロック共重合体3〜30重量
% から成り、該変性ブロック共重合体または変性水添ブロ
ック共重合体が分散相を形成し、平均分散粒子径が0.
05〜3ミクロンを満たし、実質的に高荷重熱変形温度
(ASTM D64B)か90’C以上であるポリフェ
ニレンザルファイト系アロイを提供するものである。
以下、本発明に関して詳しく述ぺる。
本発明で(a)成分として用いられるポリフェニレンザ
ルファイト(以下PPSと略記する)は、結合単位: で示される繰り返し単位を70モル%以上、より好まし
くは90モル%以上を含む重合体であり、その繰り返し
単位の30モル%以下の範囲で下記の構造を有する繰り
返し単位を含んだ共重合体である。
H3 上記したPPSの製造方法として、ハロゲン置換芳香族
化合物、例えばp−ジクロルベンゼンを硫黄と炭酸ソー
ダの存在下で重合させる方法、極↑4溶媒中で硫化す1
〜リウム市るいは硫化水素す1−リウムと水酸化す1−
リウムまたは硫化水素と水酸化す1〜リウムあるいはす
l−リウムアミノアルカノ工−1〜の存在下で重合させ
る方法、p−クロルヂAフェノールの自己縮合等が挙げ
られるが、中でもN−メチルピロリドン、ジメチルアセ
1−アミド等のアミド系溶媒やスルホラン等のスルホン
系溶媒中で硫化すトリウムとp−ジクロルベンピンを反
応させる方法が適当である。これら製造方法は公知の方
法で得られるものであれば特に限定されるものではなく
、例えば、米国特許第2513188号明細書、特公昭
44−27671号公報、特公昭45−3368号公報
、特公昭52−12240@公報、特開昭61−2!2
5217号公報、および米国特許筒3274.165号
明細書、英国特許箱t1eoeso@さらに特公昭46
−27255@公報、ベルギー特許第29437号明細
出等に記載された方法やこれら特許等に例示された先行
技術の方法で得ることか出来る。
本発明で用いるPPSは320℃にお(プる溶融粘度(
せん断速度1. ooosec−1)が100−10.
000ボイスの中から任意に選ぶことが出来、さらにP
PSの構造は、直鎖状のもの、分岐状のもの何れでもよ
く、またこれら構造の混合物であってもかまわない。
また、本発明の(a)成分として供づ−るPPSは上記
したもののほかに、酸変性されたPPSでもかまわない
ここで酸変性したPPSとは、上記のPPSを酸化合物
で変性することによって得られるもので有り、該酸化合
物としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、メチルマレ
イン酸、メチルフマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、
グルタコン酸、無水マレイン酸、無水モノメチルマレイ
ン酸、無水イタコン酸、無水シ1〜う]ン酸等で代表さ
れる不飽和カルボン酸またはその無水物が挙げられ、こ
のほかに飽和型の脂肪族カルボン酸や、芳香族置換カル
ボン酸等も挙げることかできる。さらに酢酸、塩酸、硫
酸、リン酸、ケイ酸、炭酸等で代表される無機化合物系
の酸化合物も該酸化合物として挙げることができる。該
酸化合物の中では、無機酸化合物が好ましく不飽和カル
ボン酸またはその無水物がより好ましく用いられる。
また、酸変性とは上記したPPSと上記の酸化合物を、
PPSの溶融、非溶融の状態でPP3100重量部に対
して酸化合物を0.1〜20重量部、好ましくは0.2
〜10重量部、より好ましくは0.2〜5重量部置部S
と接触混合させることを意味するものであるか、かかる
非溶融の状態で変性する際は水、溶媒等の存在下で実施
してもかまわない。
また、これら酸変性はラジカル発生剤の存在下または非
存在下で通常、室温以上〜350℃で実施することがで
き、その方法は特に限定されるものではなく、例えば、
PPSを粉末の状態で無機酸または無機酸の水溶液に浸
漬攪はんする方法や、PPSを加熱溶融させ有機酸と直
接接触混合させる方法が挙げられる。
つぎに本発明の(b)成分として用いられる変性ブロッ
ク共重合体または変性水添ブロック共重合体は、ブロッ
ク共重合体、水添ブロック共重合体にグリシジル基含有
不飽和化合物がグラフトしたものであり、その基体とな
るブロック共重合体とは、少なくとも1個のビニル芳香
族化合物を主体とする重合体ブロックAと、少なくとも
1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックB
とから成るブロック共重合体であり、例えば、A−B、
A−B−A、B−A−B−A、(A  B  )4  
Si、A  B  A  B  A等の構造を有するビ
ニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体
である。そして、水添ブロック共重合体とは該ブロック
共重合体を水素添加して得られるものである。
以下に該ブロック共重合体、水添ブロック共重合体に関
しさらに詳細に述べる。
このブロック共重合体は、ビニル芳香族化合物を5〜9
5重量%未満、好ましくは10・〜60重量%、さらに
好ましくは10〜50重量%含み、さらに、ブロック構
造について言及すると、ビニル芳香族化合物を主体とす
る重合体ブロックAが、ビニル芳香族化合物のホモ重合
体ブロックまたは、ビニル芳香族化合物を50重量%を
超え好ましくは70重量%以上含有するビニル芳香族化
合物と共役ジエン化合物との共重合体ブロックの構造を
有しており、そしてさらに、共役ジエン化合物を主体と
する重合体ブロックが、共役ジエン化合物のホモ重合体
ブロックまたは、共役ジエン化合物を50重量%を超え
好ましくは70重量%以上含有する共役ジエン化合物と
ビニル芳香族化合物との共重合体ブロックの構造を有す
るものである。また、これらのビニル芳香族化合物を主
体とする重合体ブロックA、共役ジエン化合物を主体と
する重合体ブロックBは、それぞれの重合体ブロックに
おける分子鎖中の共役ジエン化合物またはビニル芳香族
化合物の分布がランダム、チーバード(分子鎖中に沿っ
てモノマー成分が増加または減少するもの〉、一部ブロ
ック状またはこれらの任意の組み合わせで成っていても
よく、該ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロッ
クおよび該共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロッ
クがそれぞれ2個以上ある場合は、各重合体ブロックは
それぞがれ同一構造であってもよく、異なる構造であっ
てもよい。
ブロック共重合体を構成するビニル芳香族化合物として
は、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトル
エン、p−第3ブチルスチレン、1.1−ジフェニルエ
チレン等のうちから1種または2種以上か選択でき、中
でもスチレンが好ましい。また共役ジエン化合物として
は、例えば、ブタジェン、イソプレン、1,3−ペンタ
ジェン、2.3−ジメチル−1,3−ブタジェン等のう
ちから1種又は2種以上が選ばれ、中でもブタジェン、
イソプレンおよびこれらの組合わせが好ましい。そして
、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックは、そ
のブロックにおけるミクロ構造を任意に選ぶことができ
、例えばポリブタジェンブロックにおいては、1,2−
ビニル結合構造が5〜65%、好ましくは10〜50%
である。
また、上記した構造を有するブロック共重合体の数平均
分子量は5,000〜1.000.000、好ましくは
io、ooo〜800,000 、さらに好ましくは3
0,000〜500、000の範囲であり、分子量分布
〔重量平均分子@(MW)と数平均分子fi(Mn)と
の比(Mw/Mn))は10以下である。さらにブロッ
ク共重合体の分子構造は、直鎖状、分岐状、放射状ある
いはこれらの任意の組合わせのいずれてあってもよい。
これらのブ[1ツク共重合体の製造方法としては上記し
た構造を有づるものであればどのような製造方法で得ら
れるものであってもかまわない。例えば、特公昭40−
23798号公報に記載された方法により、リチウム触
媒を用いて不活性溶媒中でビニル芳香族化合物−共役ジ
エン化合物ブロック共重合体を合成することかできる3
、 また、水添ブロック共重合体とは、上記のかかるビニル
芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体を水
素添加することによって得られるものであり、この水添
ブロック共重合体の製造方法としては、例えば特公昭/
12−8704号公報、特公昭43−6636号公報に
記載された方法で得ることもできるが、特に得られる水
添ブロック共重合体の耐候性、耐熱劣化性に優れた性能
を発揮するチタン系水添触媒を用いて合成された水添ブ
ロック共重合体が最も好ましく、例えば、特開昭59−
133203号公報、特開昭60−79005号公報に
記載された方法により、不活性触媒中でチタン系水添触
媒の存在下に、上記した構造を有するブロック共重合体
を水素添加して水添ブロック共重合体を合成することが
できる。その際、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合
物ブロック共重合体の共役ジエン化合物に基づく脂肪族
二重結合は少なくとも80%を水素添加せしめ、共役ジ
エン化合物を主体とする重合体ブロックを形態的にオレ
フィン性化合物重合体ブロックに変換させる必要がある
また、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック
A、および必要に応じて共役ジエン化合物を主体とする
重合体ブロックBに共重合されているビニル芳香族化合
物に基づく芳香族二重結合の水素添加率については特に
制限はないが、水素添加率を20%以下にするのが好ま
しい。該水添ブロック共重合体中に含まれる非水添の脂
肪族二重結合の量は、赤外分光光度計、核磁気共鳴装置
等により容易に知ることかできる。
つぎに、本発明の(b)成分として用いられる変性ブロ
ック共重合体、変性水添ブロック共重合体は上記した構
造を有するブロック共重合体、水添ブロック共重合体に
グリシジル基含有不飽和化合物がグラフトしたものであ
り、該グリシジル基含有不飽和化合物とは、分子中に不
飽和基とグリシジル基を有する全ての化合物が使用可能
であるが、好ましくはグリシジル基含有不飽和化合物と
しては、下記−服代(I)および(n)で示される化合
物が挙げられる。
(式中、Rは水素、低級アルキル基またはグリシジルエ
ステル基で置換された低級アルキル基を示す。) (式中、Rは水素、低級アルキル基またはグリシジルエ
ステル基て置換された低級アルキル基を示す。) 好ましい具体例としては、アクリル酸グリシジル、メタ
クリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジル、イタコ
ン酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル等が挙げら
れ、中でも好ましいグリシジル基含有不飽和化合物とし
ては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル
、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。
これらグリシジル基含有不飽和化合物のほかに、マレイ
ン酸ジグリシジルエステル、マレイン酸メチルグリシジ
ルエステル、マレイン酸エチルグリシジルエステル、マ
レイン酸イソプロピルグリシジルエステル、マレイン酸
t−ブヂルグリシジルエステル、フマル酸ジグリシジル
エステル、フマル酸メチルグリシジルエステル、−ノマ
ル酸インプロピルグリシジルエスデル、イタコン酸ジグ
リシジルエ゛ステル、イタコン酸メチルグリシジルエス
テル、イタコン酸イソプロピルグリシジルエステル、2
−メチレングルタル酸ジグリシジルエステル、2−メチ
レングルタル酸メチルグリシジルエステル等のグリシジ
ル基含有不飽和化合物も好適に使用できる。
これらのグリシジル基含有不飽和化合物は、1種または
2種以上を使用することができる。
本発明の変性ブロック共重合体、変性水添ブロック共重
合体は、上記の構造を有するブロック共重合体、水添ブ
ロック共重合体に上記したグリシジル基含有不飽和化合
物を有機過酸化物の存在下または非存在下でグラフト反
応して得られる物であり、その反応は、溶融状態、溶液
状態いずれでも実施することかできる。
この変性ブロック共重合体、変性水添ブロック共重合体
のグラフト反応において必要に応じて供することのでき
る有機過酸化物としては、例えばジクミルパーオキザイ
ド、ジーt er t−ブチルパーオキ1ノーイド、t
ert−ブチルクミルパーオキサイド、2.5−ジメチ
ル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチル
パーオキシ)ヘキシン−3、n−ブチル−4,4−ビス
(tert−ブチルパーオキシ)バレレー1へ、1,1
−ビス(tert−ブチルパーオキシ)3.3.5−ト
リメチルシクロヘキサン等が挙げられ、これらの中から
好適に1種以上を選ぶことか−(きる。また、これら有
機過酸化物の他にラジカル開始剤とし−で、2,3−ジ
メチル−2,3−ジフェニルブタン、2,3−ジエチル
−2,3−ジフェニルブタン、2,3−ジメチル−2,
3−ジ(p−メチルフェニル)ブタン、2.3−ジメチ
ル−2,3−ジ(ブロモフェニル)ブタン等の化合物を
用いてグラフト反応を行ってもかまわない。
このグラフ1〜反応の際に使用できる上記した有機過酸
化物、ラジカル開始剤はブロック共重合体、水添ブロッ
ク共重合体100重量部あたり通常0.01〜5重量部
の範囲で好適に用いることか出来る。
また、本発明の変性ブロック共重合体、変性水添ブロッ
ク共重合体は未反応のグリシジル基含有不飽和化合物を
完全に除去してもよいし、あるいはそのまま残存させて
もよい。
そして、変性ブロック共重合体、変性水添ブロック共重
合体の製造方法は公知の如何なる方法でも実施でき、例
えば、押出機等の混練機で該変性、 ブロック共重合体
、変性水添ブロック共重合体を得る場合は、ベント押出
機を用いてブロック共重合体、水添ブロック共重合体の
変性反応を行いながら、変性ブロック共重合体、変性水
添ブロック共重合体に残留する未反応のグリシジル基含
有不飽和化合物を強制ベントにより除去してもよい。
さらに、例えば、ブロック共重合体、水添ブロック共重
合体を溶媒に溶解した状態もしくはサスペンションの状
態でグリシジル基含有不飽和化合物をグラフトすること
もできる。
これらのグラフト反応を実施する際、該グリシジル基含
有不飽和化合物と共重合可能なビニル単量体を共存させ
ることも可能であり、当然、ここで得られる変性ブロッ
ク共重合体、変性水添ブロック共重合体は本発明の(b
)成分として好適に使用することができる。該共重合可
能なビニル単量体としては、例えば、メチレン、アクリ
ロニトリル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ル等のビニル単量体が好適に使用できる。
また、かかる変性ブロック共重合体、変性水添ブロック
共重合体中のグラフトしたグリシジル基含有不飽和化合
物の量は、公知の方法で容易に知ることが出来、具体的
には赤外分光光度計、NMR等の機器分析や、エポキシ
価の滴定分析等を行い知ることが出来る。更に、本発明
の変性ブロック共重合体、変性水添ブロック共重合体中
に含有する未反応のグリシジル基含有不飽和化合物の残
存量は、例えばカスクロマ1〜グラフイー等によって容
易に測定することが出来る。
この変性反応で得られる変性ブロック共重合体、変性水
添ブロック共重合体は、各々の共重合体100重量部あ
たり0.(>5〜20重量部、好ましくは0.1〜10
重量部、さらに好ましくは、0.2〜5重量部のグリシ
ジル基含有不飽和化合物がグラフ1〜したものであって
、この(b)成分の変性量が20重量部を超えても、グ
ラフ1〜量を高めた効果が顕著でなく、かえって得られ
る変性ブロック共重合体、変性水添ブロック共重合体の
加工性が悪化したり、ゲル等の好ましくない成分が発生
し、本発明の組成物で特定している分散相の好ましい分
散形態を満たすことが出来ず衝撃強化および外観特性か
悪化したり、高荷重熱変形温度が悪化し好ましくない。
また0、05重量部未満のグラフト量では本発明の組成
物で特定している分散相の好ましい分散形態を満たすこ
とが出来ず、未変性のブロック共重合体、水添ブロック
共重合体を用いた組成物と同等の衝撃強度しか得られず
、さらに層剥離が起こり低荷重熱変形温度が一定の値を
示さず、耐熱性に劣り好ましくない。
本発明の変性ブロック共重合体、変性水添ブロック共重
合体の製造方法に関しては、上記した如く本発明におい
ては特に限定はしないが、得られた変性ブロック共重合
体、変性水添ブロック共重合体か上述した特徴からはず
れていたり、ゲル等の好ましくない成分を含んだり、そ
の溶融粘度および溶液粘度か著しく増大して加工性が悪
化したりする製造方法(シ1好ましくない。好ましい製
造方法の一例としては、例えばベント付ぎ押出機中で1
50〜350°○の温度で上記したブロック共重合体、
水添ブロック共重合体、グリシジル基含有不飽和化合物
、必要に応じてグリシジル基含有不飽和化合物と共重合
可能なビニル単量体、有機過酸化物等を溶融混練し、ラ
ジカル変性させる方法がある。
この際、ゲル等の発生を防止するため必要に応じて安定
剤を添加することができる。この安定剤としては、公知
の酸化防止剤が挙げられ、フェノール系酸化防止剤、リ
ン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、アミン系酸化防
止剤を単独、もしくは併用する事か出来る。
本発明の(b)成分として用いる変性ブロック共重合体
、変性水添ブロック共重合体は、ポリフェニレンザル−
ノアイド系アロイ中に3・〜30重量%、好ましくは5
−20重量%の範囲で好適にその配合量を選択できるも
ので有るか、30手量%を超える場合は得られるポリフ
ェニレンザルファイト系アロイの剛性か低下するほか、
高荷重熱変形温度か90℃に満だり゛好ましくなく、ま
た、3重量%未満ては(b)成分として配合する効果の
耐衝撃性の発現か望めず好ましくない。
また、本発明のボリフエニレン−リ゛ルファイト系ア[
」イは、上記した該変性ブ[1ツク共千合体または変性
水添ブロック共重合体か分散相を形成し、成形品におり
る平均分散粒子径かその成形流動方向に対して垂直およ
び平行方向の両断面て0.05〜3ミクロン、好ましく
は0.05〜2ミクロンを)箇たすことを必須要イ1と
するものである。その両断面の平均分散粒子径が0.0
5ミクロン未満ては得られるポリフェニレン]ノルフバ
イト組成物の耐衝撃性の改良が望めす、ざらに(の両断
面の平均分散粒子径が3ミク1コンを超える場合も得ら
れるポリフェニレンザルノアイド組成物の耐衝撃性の改
良か望めり′、さらに、高荷重熱変形温度か悪化し好ま
しくない。そして特に、成形流動方向に対して平行方向
の断面でこれらの値を満たさない楊      ′合は
、得られるボリフエニレン−リルフフイド組成物は栂撃
例与剤と71ヘリツクスを形成するポリフ工二しンサル
フ1イドの相溶性か悪く、層剥離現象を示すほかに耐衝
撃性の向上は何等期待できず、さらに高荷重熱変形温度
が一定の値を示さずバラ付き、耐熱性に劣り好ましくな
い。
このように本発明のポリフェニレンサルファイド系アロ
イは、(a)、 (b)成分から構成されるものである
か、必要に応じて、本発明のポリフェニレンザルファイ
ト系アロイはその性質を損なわない程度に未変性のブロ
ック共重合体、未変性の水添ブロック共重合体を添加づ
−ることか出来るほかに、他の熱可塑性樹脂、例えばポ
リーフェニレンエーテル樹脂、ボリアリレート樹脂、ポ
リスルホン、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の一種以上
の樹脂とポリマーアロイ化することか出来、さらに無機
充填剤として、例えば、金属酸化物(酸化ケイ素、酸化
チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウム、アルミ
ナ等)、ケイ酸塩(カオリン、クレー、マイカ、ベント
ナンド、シリカ、タルり、ワラステナイト、モンモリロ
ナイト等)、水酸化鉄、ハイドロタルサイト、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリ「クム、硫酸カル
シウム、窒化ホウ素、炭化ケイ素、ガラスピーズ、ガラ
ス繊維、アルミナ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコ
ニア繊維、窒化ケイ素繊維、窒化ホウ素繊維、アスベス
ト繊維、炭化ケイ素繊維、ケイ酸カルシウム繊維、石こ
う繊維、ポリアミド繊維、フェノール繊維、炭化ケイ素
ウィスカ、チタン酸カリウムウィスカ、等を添加するこ
とができ、ざらにカーボン繊維、各種難燃剤、結晶化促
進剤(造核剤)、メルカプトシラン、ビニルシラン、ア
ミノシラン、エポキシシラン等のシラン系カップリング
剤、酸化防止剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、ヒンダー
ドアミン系光安定剤、着色剤およびPPSの架橋度を制
御する目的で架橋促進剤としてチオボスフィン酸金属塩
や架橋防止剤のジアルキル錫シカルボキシレ−1〜、ア
ミノトリアゾール等を加えることも出来る。
本発明のポリフェニレンサルファイド系アロイは上記し
た各成分を用いて本発明で特定した分散相の分散形態(
平均分散粒子径が成形品の成形流動方向に対して垂直ま
たは平行方向の両断面で0.05〜3ミクロン)を)箇
だすならば如何なる方法でも製造することができる。例
えば、単軸押出機、二軸押出機、ニーダ−、ブラベンダ
ー等による加熱溶融混練方法か挙げられるが、中でも、
スクリュー回転数か少なくとも100+″pmの条件が
とれる同方向二軸押出機を用いた溶融混線方法が最も好
ましい。この際の混練温度は特に限定されるものではな
いが通常280〜350℃の中から任意に選ぶことが出
来る。
なお、上記した本発明の分散相の分散形態を知るには、
公知の走査型または透過型電子顕微鏡で測定した写真を
基に、例えば、画像解析用ビデオにて踊影画面の分散相
部分の面積を求め、平均分散粒子径、粒子径分布を求め
る画像解析装置による方法および原理的に類似した公知
の方法を用いることによって容易に測定できる。
このようにして得られる本発明のポリフェニレンサルフ
ァイド系アロイは、従来より公知の種々の方法により、
プリント配線用基盤、電子部品封止材料、各種コネクタ
一部品、耐熱塗料、薄肉成形品、繊維、シート、フィル
ム、チューブ等種々の形状の成形品に成形することがで
き、射出成形、押出成形、発泡成形等の加工方法が可能
で有り、具体的な用途分野としては、自動車、電気、電
子、機械、等の工業材料分野で耐熱性、難燃性、成形加
工性および耐衝撃性に優れた成形素材として広範囲に使
用することが出来る。
なお、電子部品の封止用としては、電子部品例えば、■
C1トランジスター、ダイオード、コイル、コンデンサ
ー、抵抗器、バリスター、コネクター、各種センサー、
変換器、スイッチ等あるいはこれらをハイブリッド化し
た部品を樹脂組成物で機械的保護、電気絶縁性の保持、
外部雰囲気による特性変化の防止等を目的で封止するた
めに供するものであり、本発明のポリフェニレンザルフ
ァイト系アロイをこれら電子部品封止用として供する場
合、320’Cにおける溶融粘度が1500ポイズ以下
、好ましくは1200ボイズ以下のものが好適に有用で
きる。
〔発明の効果〕
本発明のポリフェニレンサルファイド系アロイは、耐熱
性、難燃性、成形加工性おJ:び耐衝撃性に優れた樹脂
組成物を与えるため、各種大型成形材料として利用でき
るほかに、高流動性の要求される電子部品封止材料の用
途でも靭性の付与された素材として利用できる。
(実施例) 本発明を実施例によってざらに詳細に説明するが、これ
らの実施例により限定されるものではな0゜ 〈参考例1:PPSの調製〉 10LオートクレーブにN−メチルビ叱りトン1750
9と硫化水素2,7水塩を1153y (8,8モル)
および水酸化す1ヘリウム4.JJ (0,1モル)を
仕込み、窒素雰囲気下で200’Cまで約2時間かけて
攪はんしながら昇温し、2507の水を留出させた。
そして反応系を150’Cに冷却した後、p−ジクロル
ベンゼン11769 (8,0モル)、N−メチルピロ
リドン800 ’jを加えて230℃で1時間次いで2
60℃で2時間反応させた。反応容器を冷却し、得られ
たポリマーを濾別した後、熱水で3回煮沸洗浄し、さら
にアセトンで2回洗浄した後120’Cで乾燥して演法
褐色粉末状のPPS (320℃のせん断速度1ooo
 5ec−1で約2600ポイズの溶融粘度)を得た。
このポリマーをPP5−■とする。
く参考例2:酸変性PPSの調製〉 参考例1で得たPP5−0100重量部に対して無水マ
レイン酸0.6重量部をトライブレンドし、290〜3
10℃に設定したベント付き二軸押出機を用いて強制ベ
ントしながら溶融混練し、その押し出したストランドを
ペレタイザーでカットして酸変性したPPSのペレット
を得た。このポリマーをMPPS−■とする。さらに、
無水マレイン酸を10重量部用いたほかは、同様な方法
、条件で酸変性を行いMPPS−■を得た。
〈参考例3:変性水添ブロック共重合体の調製〉ポリス
チレン−水素添加されたポリブタジェン−ポリスチレン
の構造を有し、結合スチレン量15%、数平均分子量1
13.000、分子量分布1.04、水添前のポリブタ
ジェン部の1,2結合量が41%、水添率99%の水添
ブI」ツク共重合体を特開昭60−79005号公報に
記載されたTi系触媒を用いて合成した。ここで得られ
た水添ブロック共重合体100重量部当り、グリシジル
メタクリレート8重量部、ジーtert−ブチルパーオ
キザイドを1.0重量部を混合して、170℃に設定し
た45mmφのベント付き二軸押出機のホッパー下スロ
ート部に窒素ガスを少量流しながら、さらにベント穴に
接続した真空ポンプを用いて強制ベント(減圧度: 7
50mmHgゲージ圧)を行いながら変性反応を行った
。得られた変性水添ブロック共重合体をアセトンを用い
てソックスレー押出器で20時間リフラックス処理を行
い乾燥後エポキシ価を滴定分析したところグリシジルメ
タクリレートか3.7重量部グラフトしていることが判
明した。ここで得たポリマーをMHTR−■とする。
さらに、水素添加されたポリブタジェン−ポリスチレン
−水素添加されたポリブタジェン−ポリスチレンの構造
を有し、結合スチレン量35%、数平均分子量61 、
000、分子量分布1.03 、水添前のポリブタジェ
ン部の1,2結合量が38%、水添率99%の水添ブロ
ック共重合体を特開昭59−133203号公報に記載
されたTi系触媒を用いて合成した。
ここで得た水添ブロック共重合体100重量部当り、グ
リシジルメタクリレート5重量部、ジーtert−ブチ
ルパーオキサイドを0.5重量部を混合して、180℃
に設定した45mmφのベント付き二軸押出機のポツパ
ー下スロート部に窒素ガスを少量流しながら、さらにベ
ント穴に接続した真空ポンプを用いて強制ベント(減圧
度: 750mmHgゲージ圧)を行いながら変性反応
を行った。得られた変性水添ブロック共重合体をアセト
ンを用いてソックスレー押出器で20時間リフラックス
処理を行い乾燥後エポキシ価を滴定分析したところグリ
シジルメタクリレートが0.86重量部グラフトしてい
ることが判明した。ここで′得たポリマーをMHTR−
■とする。
次に、(ポリスヂレンー水素添加されたポリブタジェン
−>43iの構造を有し、結合スチレン量60重量%、
水素添加前のポリブタジェン部の1.2−ビニル結合損
か40%、数平均分子量130.000、分子量分布1
.48、水添率99%の水添ブロック共重合体を特開昭
59−133203号公報記載のTi系水素添加触媒で
合成した。この水添ブロック共重合体100重量部当り
、グリシジルメタクリレート5.0重量部、ジーter
t−プチルパーオキザイドを0.8重量部を混合して、
170℃に設定した45mmφのベント付き二軸押出機
で真空ポンプを用いて強制ベント(減圧度:  750
mm11gゲージ圧)を行いながら変性反応を行った。
1qられた変性水添ブロック共重合体をアセトンを用い
てソックスレー抽出器で20時間リフラック処理を行い
乾燥後エポキシ価を滴定分析したところグリシジルメタ
クリレートが0.09重量部グラフトしていることが判
明した。ここで得たポリマーをM l−I T R−■
とする。
また、上記Ml−1丁R−■を得るため使用したグリシ
ジルメタクリレ−1〜およびパー調キサイドの添加量を
変えたほかはMHTR−■を得たと同様な方法、条件で
変性し、グリシジルメタクリレートか0.03重量部グ
ラフトした変性水添ブロック共重合体のMl−1丁R−
■を得た。
実施例1〜5 比較例1〜3 参考例1で得たPP5−■、参考例2で得たMPPS−
■、MPPS−■および参考例3で得たM l−I T
 R−■、MHTR−■、M +−1−r R−■、M
hl T R−■を表1に示す組成でトライブレンドし
、290〜310’Cに設定した同方向回転二軸押出機
を用いてスクリュー回転数20Orpmの条件で溶融混
練し、押し出したストランドをペレット化した。ここで
得たペレットを290〜300’Cに設定したスクリュ
ーインライン型射出成形機に供給し、金型温度140℃
の条件で引張試験用テストピース、アイゾツト衝撃試験
用テストピースを射出形成した。
これらテストピースを用いて引張試験(ASTM D−
638)を行いその破断面より組成物の層剥離の有無を
確認し、さらに高荷重(18,56Kg/cni)熱変
形温度(ASTHD−648)、アイゾツト(ノツチ付
ぎ)衝撃強度(ASTM D−256:23℃)を測定
しこれら結果を表1に載せた。
またここで得たアイゾツト衝撃試験用テストピースを液
体窒素中に入れ冷却し、そのテストピースの射出流動方
向に対して垂直、平行方向が脆性破壊した断面を得た。
そしてこの断面を80℃の1〜ルエンでエツチング処理
を行い常法にしたがって走査型電子顕微鏡でそのモルフ
ガロジーを観察した。画像解析装置で測定した平均分散
粒子径の結果も併せて表1に載せた。
この結果から、平均分散粒子径か本発明の範囲内にある
実施例のポリフェニレン」ノルファイド系アロイは、層
剥離現象か認められず高荷重熱変形温度と耐衝撃性のバ
ランスに優れたものとなる。
一方、比較例の組成物に射出流動方向に対して垂直な断
面で見た平均分散粒子径が各々3ミクロン以内であった
が、射出流出方向に対して平行な断面で見た平均分散粒
子径は球形を示さず10・〜30ミクロン、大ぎいもの
では30ミクロン以上の絹状に分散相か広がっており、
テストピース表面で著しい層剥離が認められた。このた
めか、高荷重熱変形温度は90’Cに満たなかった。
比較例4 参考例1で得たPP5−080重量%、参考例3で合成
したM l−I T R−■の基体ポリマーである未変
性の水添ブロック共重合体100重量部に対して無水マ
レイン酸3重量部、ジーtert−プチルパーオキザイ
ト0.3重量部を用いて230〜250’Cに設定した
二軸押出機で無水マレイン酸変性した水添ブロック共重
合体く無水マレイン酸の付加量2.2重量部)20重量
%を用いたほかは実施例1〜5と同様の方法、条件で溶
融混練し、同様なテストピースを作成して評価を行った
。ここで得られた組成物は層剥離現象が認められなかっ
た。また、成形品の流動方向に対して垂直断面の平均分
散粒子径3.2ミクロンであり、平行断面の平均分散粒
子径は4.1ミクロンであった。なあ、アイゾツト酊撃
強13a 4J、 A、 9 (KFI ・cm/ c
tnノツチ付ぎ)であり、高荷重熱変形温度は87℃で
あった。
この例のように、開示された先行技術では層剥離現象が
無いポリフェニレンスルファイト組成物が得られる衝撃
強度と高荷重熱変形温度をバランス良く改良するのが不
充分であった。
実施例6 ポリスヂレンーボリブタジエンーボリスチレンの構造を
有し、結合スチレン量40%、数平均分子Ha2. o
oo、分子量分イ51.05 、ポリブタジェン部の1
,2結合量が15%ブロック共重合体を5ec−プチル
リヂウム触媒を用いて合成した。ここで得たブロック共
重合体100重量部当り、マレイン酸メチルグリシジル
エステル6重量部を混合して、2りO’Cに設定した3
0mm径のベント付ぎ二軸押出機のホッパー下スロー1
〜部に窒素カスを少量流しながら、さらにペン1〜穴に
接続した真空ポンプを用いて強制ペン1〜(減圧度: 
750n1mlloゲージ圧)を行いながら変性反応を
行った。得られた変性ブI]ツク共重合体をアセトンを
用いてソックスレー押出器で20時間リフラックス処理
を行い乾燥後エポキシ価を滴定分析したところマレイン
酸メチルグリシジルエステルが1.9重量部グラフトし
ていることが判明した。ここで得た変性ブロック共重合
体が20重量%、参考例1で1qたPP5−080重量
%となるように、各々のポリマーをトライブレンドし、
さらに安定剤としてフェノチアジンを全ポリマー100
重量部当り1重量部を添加し、280〜300℃に設定
した30mm径の同方向回転二軸押出機を用いて、スク
リュー回転数15Orpmの条件で溶融混練し、押し出
したス1〜ランドをペレット化した。
ここで得たペレットを290〜300℃に設定したスク
リューインライン型射出成形機に供給し、金型温度14
0’Cの条件で引張試験用テストピース、アイゾツト衝
撃試験用テストピースを射出成形した。
これらテストピースを用いて引張試験(ASTM D−
638)を行いその破断面より組成物の層剥離の有無を
確認したところ何等層剥離は認められなかった。
また高荷重(18,56K9/ cM )熱変形温度(
AST)!D−648)、アイゾツト(ノツチ付き)衝
撃強度(ASTM D−256:23℃)を測定したと
ころ、熱変形温度は102℃,衝撃強度9.5 (K3
 ・cm/ cmノツチ付き)であった。
さらに、アイゾツト衝撃試験用テストピースを液体窒素
中に入れ冷却し、そのテストピース射出流動方向に対し
て垂直、平行方向で脆性破壊した断面を得、さらにこの
断面を80℃のトルエンでエツチング処理を行い常法に
したがって走査型電子顕微鏡でモのモルフォロジーを観
察した。画像解析装置で測定した成形品の流動方向に対
して垂直断面の平均分散粒子径は1.4ミクロンであり
、平行断面の平均分散粒子径は2.3ミクロンあった。
比較例5 実施例2と同じ組成から成るトライブレンド物を290
〜310’Cに設定したフルフライトタイプのスクリュ
ーを有するI!IOIl1m径単軸押出機を用いて、ス
クリュー回転数3Orpmの条件で溶融混練し、押し出
したス]ヘランドをペレッ1〜化した。ここで得たペレ
ットを実施例2と同じ方法、条件で引張試験用テストピ
ース、アイゾツト衝撃試験用テストピースを射出成形し
た。これらデス1〜ピースを用いて引張試験(ASTH
D−638)を行いその破断面より組成物の層剥離の有
無を確認したところ、テストピース表面で著しい層剥離
が認められた。またアイゾツト(ノツチ付き)衝撃強度
(ASTM D−256:23℃)を測定したところ、
3.8 <K9 ・cm/cmノツチ付ぎ)であった。
なお、高荷重熱変形温度は84〜109℃とバラ付いた
値であった。
さらに、アイゾツト衝撃試験用テストピースを液体窒素
中に入れ冷却し、そのテストピースの射出流動方向に対
して垂直、平行方向で脆性破壊した断面を得、さらにこ
の断面を80℃のトルエンでエツチング処理を行い常法
にしたがって走査型電子顕微鏡でそのモルフオロジーを
観察した。画像解析装置で測定した成形品の流動方向に
対して垂直断面の平均分散粒子径は4.6ミクロンであ
り、平行断面の平均分散粒子径は球形でなく層状であっ
た。
この結果と実施例2を比較することにより、同一組成で
も分散相の分散形態が異なる組成物が得られ、物性も異
なる。層剥離がなく耐熱性、耐衝撃性に優れたポリフ■
ニレンザルノフイド系アロイは成形品のモルフオロジー
で特定されることか明かとなった。
(以下余白)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、(a)ポリフェニレンサルファイド 70〜97重量% (b)少なくとも1個のビニル芳香族化合物を主体とす
    る重合体ブロックAと、少なくとも1個の共役ジエン化
    合物を主体とする重合体ブロックBとから成るブロック
    共重合体または該ブロック共重合体を水素添加し、該共
    重合体中の共役ジエン化合物に基づく脂肪族二重結合の
    少なくとも80%を水素添加して得られる水添ブロック
    共重合体100重量部に、グリシジル基含有不飽和化合
    物を0.05〜20重量部グラフトしてなる変性ブロッ
    ク共重合体または変性水添ブロツク共重合体 3〜30重量% から成り、該変性ブロック共重合体または変性水添ブロ
    ック共重合体が分散相を形成し、平均分散粒子径が0.
    05〜3ミクロンを満たし、実質的に高荷重熱変形温度
    (ASTM D648)が90℃以上であるポリフェニ
    レンサルファイド系アロイ。
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