JPH04197452A - ピペットチップ - Google Patents

ピペットチップ

Info

Publication number
JPH04197452A
JPH04197452A JP32740090A JP32740090A JPH04197452A JP H04197452 A JPH04197452 A JP H04197452A JP 32740090 A JP32740090 A JP 32740090A JP 32740090 A JP32740090 A JP 32740090A JP H04197452 A JPH04197452 A JP H04197452A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tip
pipette tip
sample
silicone rubber
pipette
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP32740090A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2641075B2 (ja
Inventor
Masao Kitajima
昌夫 北島
Shigeru Tezuka
手塚 滋
Toshio Oba
敏夫 大庭
Akinari Itagaki
明成 板垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd, Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP32740090A priority Critical patent/JP2641075B2/ja
Publication of JPH04197452A publication Critical patent/JPH04197452A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2641075B2 publication Critical patent/JP2641075B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Devices For Use In Laboratory Experiments (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、化学分析等において一定量の試料液を供給す
るのに適した、外表面の少なくとも一部が撥水処理され
た、プラスチック成型されたピペットチップに関する。
さらに詳しくは、表面張力が小さいか、もしくは粘度の
高い水溶液、特に臨床血液検査において体液を定量的に
供給するのに適した、外表面の少なくとも一部が撥水処
理された、プラスチック成型されたピペットチップに関
する。
(従来の技術) 近年、乾式法による臨床化学検査(ドライケミストリー
)が、分析作業の簡易性、測定の迅速性等において優れ
ているため多く用いられるようになってきた。ここの乾
式法による臨床学検査は、例えば検体である血液等の液
体試料中のグルコース、尿素窒素等の特定成分と反応す
る試薬を含有させた化学分析スライドに液体試料を点着
し、試薬と特定成分の反応により生じた発色、変色等を
比色分析することにより特定成分を定量するものである
従来、化学分析スライドに検体を点着するには、ピペッ
トで検体を所定量吸入した後、ピペットの先端に検体の
丸い液滴を形成し、この液滴を化学分析スライドの中央
部にそっと触れるようにして点着していた。
分析を実施する際には、プラスチック製のピペットチッ
プを用いることが多い。例えば10〜1208mの検体
を専用のピペットチップを用いて定量的に採取し、必要
に応じて、数μmから100μm分を放出する。この際
、ピペットチップの外周が濡れていると、検体がいわゆ
る液回りを起こし易く、測定時の誤差となる。
ディスポーザブルタイプのプラスチック製ピペットチッ
プは理化学、医学、生物学の分野で広く使用されている
が、その対象はほとんどの場合、水溶液である。プラス
チックとしてポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチ
レン等の撥水性の高いものが選ばれているので、通常の
水溶液ではピペットチップの外表面に付着する液滴の量
も少ないが、何等かの理由によりピペットチップの周囲
に液が付着して残っていると、吸引した液体の放出の際
に液が周囲に引きずられ、いわゆる液回り現象が起きる
検体のピペットチップ外表面への付着のし易さおよび液
回り現象の起こり易さは、検体の表面張力や粘度、ピペ
ットチップ表面の物性に強く依存する。
例えば、10−100μmを定量する目的で作られたポ
リプロピレン製のピペットチップを用いた場合、純水や
生理食塩水等では液回り現象は殆ど起こらない。
一方、臨床検査の分野で測定対象とする血漿や血清では
、粘度が1.5〜2.5cpsと高く、液回り現象が起
こり易い。さらに、全血検体では粘度は10〜数10c
psにわたっており、液回り現象が非常に起こり易くな
る。
本来、検体は加圧放出に従って、球状の液滴を形成する
ことが期待されている。この場合には液滴の大きさは常
に一定となり、ピペットチップの先端と液の受容面(既
に容器に入っている液体の表面、ガラス等の器壁の表面
、ドライケミストリーの場合にはスライドの展開層表面
)との距離を一定に保っておけば、検体は常に安定に供
給される。
しかし、液回り現象が起きると、これをきっかけとして
、検体の加圧放出に伴い上回り現象が起こり、液滴が検
体の受容面へ届かず、結果として液が供給されない。
マニュアル操作の場合には、目視により検体の放出のさ
れ方に従ってピペット先端の位置や角度を操作すること
ができるので、液回りや上回りの影響は比較的少ない。
しかし、自動操作による場合には受容表面とピペットチ
ップ先端の位置関係が一定に固定されているので、上回
り現象が起これば検体の受容表面への供給ができなくな
ってしまう。
特に、ドライケミストリー分野では、高い測定精度を得
るために、ピペットチップの先端にできるだけゆっくり
液滴を形成させてからそれをスライド表面にそっと置く
ような供給操作が必要であり、上回り現象は大きな問題
となる。
第4A−C図は従来のピペットチップに吸引された血液
等の体液試料をゆっくり加圧放出する際の状態を示す模
式図である。
第4A図は試料を吸引後、ピペットチップ先端部1の外
周の水分をティッシュペーパー等によりきれいに拭き取
った場合を示す。この場合には、ピペットチップ最先端
部(吸引口断面部)2を軸として球形の試料液滴3が形
成される。液滴3の最下部はピペットチップ最先端部2
から所定の距離にある試料を受容すべき分析部材の最上
層4に接触し、十分な量の試料が分析部材に供給される
第4B図および第4C図は試料を吸引後、ピペットチッ
プ先端部1の外周の水分をきれいに拭き取らなかった場
合の状態を示す。この場合、いわゆる「濡れ」現象によ
り、ピペットチップ先端部1の外周に液の上回りが起こ
っており、ピペットチップ最先端部2から液滴3の最下
部までの距離は正常の場合よりも著しく小さくなり、試
料が分析部材に正常に供給されない。
上回り現象の詳細、およびそれを解決するためにプラス
チック成型されたピペットチップの外表面の少なくとも
一部撥水処理する技術が、特願平L−288582号に
開示されている。該撥水処理により安定した液滴が形成
され、これにより精度の高い測定値を再現性良く得るこ
とが可能である。
上記の撥水処理の1方法として、硬化性のシリコーンゴ
ムを用いると優れた結果が得られることが該明細書に記
載されている。
しかし、該明細書に記載された処方のシリコーンゴムに
よる処理では、測定精度、再現性等に問題は無いが、シ
リコーンゴム層とピペットチップの素材であるプラスチ
ックの熱収縮性が異なることに起因して、シリコーンゴ
ム層が剥がれ易くなる場合があった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は、化学分析において一定量の液体試料を
供給するのに適し、さらに取扱性の改良された定量ピペ
ットのピペットチップを提供することにある。
本発明の他の目的は、表面張力が小さく、粘度が高い液
体を定量的に供給するのに適し、さらに取扱性の改良さ
れた定量ピペットのピペットチップを提供することにあ
る。
本発明の他の目的は、上記目的に適した、プラスチック
製のディスポーザブルタイプのピペットチップを提供す
ることにある。
(課題を解決するための手段) 本発明の目的は、先端部の外表面が、硬化型シリコーン
ゴムと、架橋剤と、下記一般式(I)で表される少なく
とも1種の化合物と下記一般式(II)で表される少な
くとも1種の化合物とを含有する硬化型シリコーン組成
物で撥水処理されていることを特徴とするプラスチック
製ピペットチップより達成される。
13CH3 (1≦1≦4.0≦l≦5〉 CH3CH3CH3 HC−CSjO(Sin)、   SjC−CH・・・
 (II)CH3CH3CH3 (0≦n≦1000) 以下、本発明の詳細な説明する。
ディスポーザブルタイプのピペットチップを用いて液体
を定量的に採取する方法は特願平1−268582号明
細書の第7頁第15行〜第8頁第19行に記載されてい
る。
ピペットチップの先端を撥水処理するのに適した硬化型
シリコーンゴムとその製法およびそれを用いた撥水処理
の方法は該明細書の第10頁第13行〜第18頁第11
行に詳細に記載されている。
ピペットチップの先端に塗布した後硬化するタイプのシ
リコーンを用いる場合には、これらのシリコーンを溶解
する溶剤に溶かした溶液を作製し、浸漬、塗り付け、ス
プレーによる吹き付は等を行う。脱アミン、脱酢酸、脱
アルコール、脱オキシム、脱水素等縮合反応により、3
次元構造を形成する性質を有するシリコーンが用いられ
る。
溶媒としてはn−へキサン、シクロヘキサン等のアルキ
ル系の石油系溶剤やそれらの混合物の他、酢酸メチル、
酢酸エチル等のエステル系溶剤や、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテート、メタノール、エタノ
ール、メチルエチルケトン、水等の単独もしくはこれら
を適当に組み合わせた混合溶媒が使用できる。中では、
アイソパーE、シクロヘキサンが好ましい。シリコーン
層は乾燥後の重量で約0.1−1oo■g/チップ、よ
り好ましくは0.5〜5hg/チップの被覆量となるよ
うにピペットチップ基材先端に塗設し、乾燥することに
より形成される。
硬化型のシリコーンとしては、次の様な繰り返し単位を
有する線状または部分的に架橋したポリジオルガノシク
ロヘキサンが好適に用いれる。
←si −o+。
(ここで、Rはアルキル基、アリール基、アルケニル基
またはこれらの組み合わされた1価の基を表し、これら
の基はハロゲン原子、アミン基、ヒドロキシ基、アルコ
キシ基、アリーロキシ基、(メタ)アクリロキシ基、チ
オール基などの官能基を有していてもよい。なお、シラ
ンカップリング剤、チタネート系カップリング剤等の接
着剤や光重合開始剤を添加してもよい。) 上記ポリシロキサンを主たる骨格とする高分子重合体(
シリコーンゴム)の原料としては、分子量数千ないし数
十刃で末端に官能基を有するポリシロキサンが使用され
、これを次に示すような方法で架橋硬化してシリコーン
ゴムが形成される。
すなわち、具体的には両末端もしくは片末端に水素基を
有する上記ポリシロキサンに、次のような一般式で、示
されるシラン系架橋剤を混入し、必要に応じて有機金属
化合物、例えば、有機錫化合物、無機酸、アミン等の触
媒を添加して、ポリシロキサンとシラン系架橋剤とを加
熱し、または常温で縮合硬化することにより形成される
R,Si X4− (ここで、nは1〜3の整数、Rは先に示したRと同様
の置換基であり、Xは−OH,−0R2、−I等の置換
基を表す。ここで、R2、R8は、先に説明したRと同
じ意味であり、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
Acはアセチル基を表す。) また、末端に水酸基を有するオルガノポリシロキサンと
、ハイドロジエンポリシロキサン架橋剤と必要に応じて
上記のシラン系架橋剤とを縮合硬化させることによって
もシリコーンゴム層を形成することができる。
さらに、:1iSi H基と−CH−CHz基との付加
反応によって架橋させた付加型シリコーンゴム層も有用
である。付加型シリコーンゴム層は硬化時比較的湿度の
影響を受けにくく、その上高速で架橋させることができ
、一定の物性を容易に得ることができるという利点があ
る。
ここで用いる付加型シリコーンゴム層は多価ハイドロジ
エンオルガノポリシロキサンと、1分子中に2個以上の
−CH−CH2結合を有するポリシロキサン化、合物と
の反応によって得られるもので、望ましくは、以下の成
分: (1)1分子中に珪素原子に直接結合したアルケニル基
(望ましくはビニル基)を少なくとも2個有するオルガ
ノポリシロキサン100重量部、(2)1分子中に少な
くともSiH結合を2個有するオルガノハイドロジエン
ポリシロキサン0.1〜100重量部、および (3)付加触媒0.00001〜10重量部からなる組
成物を硬、化架橋したものである。
成分(1)のアルケニル基は分子鎖末端、中間のいずれ
にあってもよく、アルケニル基以外の有機基としては、
置換もしくは非置換のアルキル基、アリール基である。
成分(1)には水酸基を微量含有させてもよい。
成分(2)は成分(1)と反応してシリコーンゴム層を
形成する。成分(2)の水素基は分子鎖末端もしくは中
間のいずれにあってもよく、水素以外の有機基としては
成分(1)と同様のものから選ばれる。
成分(1)と成分(2)の有機基は撥水性の向上の点で
総じて基数の60%以上がメチル基であることが好まし
い。成分(1)および成分(2)の分子構造は直鎖状、
環状、分枝状いずれでもよく、どちらか少なくとも一方
の分子量が1000を越えることがゴム物性の面で好ま
しく、さらに成分(1)の分子量が1000を越えるこ
とが好ましい。
成分(1)としては、α、ω−ビス−ビニルジメチルシ
リルポリジメチルシロキサン、α、ω−(ビス−トリメ
チルシリル)ポリ(メチルビニル)(ジメチル)シロキ
サン共重合体等が例示され、成分(2)としては、α、
ω−ビス−(ジメチルハイドロジエンシリル)ポリジメ
チルシロキサン、α、ω−ビス−(トリメチルシリル)
ポリメチルハイドロジエンシロキサン、α、ω−ビス−
(トリメチルシリル)ポリ (メチルハドロジエン)(
ジメチル)シロキサン共重合体、環状ポリ(メチルハイ
ドロジエン)シロキサン等が例示される。
これらの中で、両末端トリメチルシリル基のポリ(メチ
ルハイドロジエン)(ジメチル)シロキサン共重合体が
好ましく、以下の式で表される。
x /y−10010〜10/90 (モル%)具体的
には以下のものが挙げられる。
成分(3)の付加触媒は、公知のものの中から任意に選
ばれるが、特に白金系の化合物が望ましく、白金単体、
塩化白金、塩化白金酸、オレフィン配位白金等が例示さ
れる。これらの組成物の硬化速度を制御する目的で、テ
トラシクロ(メチルビニル)シロキサン等のビニル基含
有のオルガノポリシロキサン、炭素−炭素三重結合含有
のアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メタノ
ール、エタノール、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル等の架橋抑制剤を添加することも可能である。
これらの組成物は、3成分を混合した時点において付加
反応が起き、硬化が始まるが、硬化速度は反応温度が高
くなるに従い急激に大きくなる特徴を有する。故に、組
成物のゴム化までのポットライフを長くし、ピペットチ
ップに塗布後の硬化時間を短くする目的で、組成物の硬
化条件は、ピペットチップの基材が変形しない範囲の温
度条件で、適度に硬化するまで高温に保持しておくこと
がピペットチップ基材との接着力の安定性の面で好まし
い。
本発明の組成物に使用できる一般式(1)で表される化
合物の例としては下記のものが挙げられるが、これらに
限定されるものではない。
fl’  ニーC3H60CI(2CH−CHz\ 1 また、本発明の組成物に使用できる一般式(II)で表
される化合物の例としては下記のものが挙げられるが、
これらに限定されるものではない。
CH3CH3 Cl3  CH3CH3 CH3CH3CH3 Cl3  CH3CH3 硬化型シリコーンゴムと一般式(I)で表わされる化合
物および一般式(II)で表される化合物はピペットチ
ップへの密着性を向上させるものであり、その使用比率
は100:O,OL:0.01−100:10:lO1
好ましくは100:0.5:0.1〜100:5:2で
ある。
いずれも使用比率が小さすぎると密着性が低下し、また
逆に多すぎると撥水性が低下する。
本発明におけるシリコーンゴム層の厚みについては特に
制限はないが、少なくともピペットチップの所定部分の
外表面を均一に覆う程度の塗布量が必要である。
一般的には、層厚0.1〜5μ■が実用的に適切な範囲
であり、特に好ましくは0.5〜3μ■である。
ピペットチップ1本当りの塗布重量は、ピペットチップ
の大きさ、形状によって異なるが、10〜100μm採
取用のディスボーザブルビベットチップの場合ピペット
チップ1本当り0.1〜100mg 。
好ましくは0.5〜50mg、さらに好ましくは0.5
〜lhgの範囲である。
塗布量が多すぎても性能上特に問題はないが、硬化処理
に時間がかかり処理の効率が悪くなると共に原材料の無
駄になる。
また、本発明の処理をピペットチップの外表面全体に施
してもよいが、先端部だけを処理する方が望ましく、そ
の際、先端から3〜1511%好ましくは5〜15+e
m、より好ましくは5〜7sa+の範囲を処理する。
この処理を施す場合、ピペットチップ基材との密着を良
くしないと、機械的摩擦により剥がれてしまう等の取扱
上の問題を生じ易くなる。
ピペットチップ基材とシリコーンゴム層との間の密着力
を上げる目的、もしくはシリコーンゴム組成物中の触媒
の被毒を防止する目的で、ピペットチップ基材とシリコ
ーンゴム層との間に接着層を設けてもよい。
また、シリコーンゴムにシラン化合物よりなる接着助剤
を添加したものも好適に用いられる。シラン化合物より
なる公知の接着助剤の具体例は特願平1−288582
号明細書第20〜21頁に挙げられているが、これらに
限定されるものではない。該接着助剤の添加量はシリコ
ーン組成物中1〜20重量%、好ましくは1〜5重量%
である。
ピペットチップをシリコーン溶液中に浸漬して処理する
場合には、ピペットチップの内側にも溶液が入るのでピ
ペットチップの吸入口を塞いでしまうことがある。これ
を防ぐには、浸漬中もしくは溶液から取り出した直後に
、ピペットチップの上側から空気を吹き込むことが好ま
しい。
(作  用) 第1図はピペットチップ先端部1の外周に撥水処理層5
を設けた本発明のピペットチップにおける試料の放出状
態を示す模式図である。撥水処理層を設けていないピペ
ットチップ中間部6の外周には付着試料7が認められる
が、撥水処理層5を設けたピペットチップ先端部1の外
周には試料の付着は認められない。ピペットチップ最先
端部2にはきれいな球状の液滴3が形成される。
第2図はピペットチップ先端部1の外周のみに撥水処理
層5を設けた本発明のピペットチップにおける試料の放
出状態を示す模式図である。このピペットチップにおい
ては、ピペットチップ中間部6、ピペットチップ根元部
8、ピペットチップ咬合部9には撥水処理層が設けられ
ていない。この場合、非処理部に生じた付着試料7は処
理部と非処理部の境界部に止まるようになっており、ピ
ペットチップ先端部1を通って本来秤量されるべき液滴
3と一体になることはない。
第3図はピペットチップの外周全面、すなわち、先端部
1、中間部6、根元部8全体に撥水処理層5を設けた本
発明のピペットチップにおける試料の放出状態を示す模
式図である。この場合は、付着試料7が生じると、これ
が撥水処理層5を伝って液滴3と一体になる可能性がピ
ペットチップ先端部1のみを撥水処理した場合よりも高
い。しかしながら、ピペットチップの外周全面が撥水処
理されているため、付着試料7が生じる可能性自体は極
めて低くなっている。
このように、本発明のピペットチップは先端部の外表面
が特定のシリコーン組成物で撥水処理されているため、
本来秤量されるべき液滴が付着試料の影響を受けること
が少なくなっている。
(実 施 例) 以下に本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1〜8.比較例1〜5 く撥水処理したピペットチップの作製〉エッペンドルフ
社製の使い捨て型ポリプロピレン製のピペットチップ(
5〜100μm用)を、表1に示した処方のシリコーン
液中に、81IIの長さまで浸漬後引き上げ、そのまま
放置し、もしくは100℃で3分間後処理を行って、乾
燥、硬化させ、その外壁を撥水処理した。
なお、上記いずれの場合にも、浸漬処理の間、処理液が
ピペットチップの内側に入り込まないようにピペットチ
ップの中に弱い加圧空気を送り込み、バブリングを続け
た。
〈評 価〉 実施例1〜8、比較例1〜5に従って撥水処理したピペ
ットチップを各50本作製した。
これらのサンプルの皮膜の収縮性を評価した。
50本中皮膜の剥離が 0本        ◎ 1〜2本       O 3〜5本       △ 6本以上        × とした。
また、水、管理血清(Monftrol  I) 、人
血漿、人全血を検体として、それぞれ5本ずつ吸引、点
着を行い、液滴の形成状態、「上回り」現象の有無を評
価した。
5回全て合格のもの      ◎ 3回〜4回合格のもの     0 1回〜2回合格のもの     △ 55回全不合格のもの     × として、結果を表2に示した。
本発明の処方により撥水処理したピペットチップは、皮
膜の剥離が少なく、また、「上回り」現象も無く、取扱
性が非常に優れていることが判る。
実施例9 実施例1〜6で作製したピペットチップを2ケ月間室温
放置後、上記の方法で評価したところ、全血を含む全て
の検体で良好な結果を得た。
実施例10 人血漿2 rAf!をサンプルカップに採り、この中に
実施例2で作製したピペットチップを差込んでサンプリ
ングを行い、FDC−5000(富士フィルム(株)社
製)を用いて測定したところ、全血を含む22項目につ
いて測定値への影響は全く無かった。
表2=評価結果 (発明の効果) 本発明のピペットチップは、先端部の外表面が特定のシ
リコーン組成物で撥水処理されているため、化学分析に
おいて液体試料を定量的に供給するのに適し、取扱いが
容易なものとなっている。
このような優れた効果を発揮する本発明はその産業上の
利用価値が高いものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は発明のピペットチップのピペットチップ先端部
における試料の放出状態を示す模式図、第2図はピペッ
トチップ先端部の外周のみに撥水処理層を設けた本発明
のピペットチップにおける試料の放出状態を示す模式図
、 第3図はピペットチップの外周全面に撥水処理層を設け
た本発明のピペットチップにおける試料の放出状態を示
す模式図、 第4A−C図は従来のピペットチップにおける試料の放
出状態を示す模式図である。 1・・・先端部、2・・・最先端部、3・・・液滴4・
・・分析部材の最上層、5・・・撥水処理層6・・・中
間部、7・・・付着試料 8・・・根元部、9・・・咬合部 第1図  第2図  第3図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)先端部の外表面が、硬化型シリコーンゴムと、架橋
    剤と、下記一般式( I )で表される少なくとも1種の
    化合物と、下記一般式(II)で表される少なくとも1種
    の化合物とを含有する硬化型シリコーン組成物で撥水処
    理されていることを特徴とするプラスチック製ピペット
    チップ。 ▲数式、化学式、表等があります▼・・・( I ) (1≦l≦4、0≦m≦5) ▲数式、化学式、表等があります▼・・・(II) (0≦n≦1000) 2)前記一般式( I )で表された少なくとも1種の化
    合物が下記化合物群から選ばれたものであることを特徴
    とする請求項1記載のピペットチップ。 ▲数式、化学式、表等があります▼ ▲数式、化学式、表等があります▼
JP32740090A 1990-11-28 1990-11-28 ピペットチップ Expired - Lifetime JP2641075B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32740090A JP2641075B2 (ja) 1990-11-28 1990-11-28 ピペットチップ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32740090A JP2641075B2 (ja) 1990-11-28 1990-11-28 ピペットチップ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04197452A true JPH04197452A (ja) 1992-07-17
JP2641075B2 JP2641075B2 (ja) 1997-08-13

Family

ID=18198730

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32740090A Expired - Lifetime JP2641075B2 (ja) 1990-11-28 1990-11-28 ピペットチップ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2641075B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6303387B1 (en) * 1997-06-17 2001-10-16 Corning Incorporated Method of transferring a liquid drop from a multiwell plate and/or chemical assay
JP2009210562A (ja) * 2008-02-08 2009-09-17 Fujifilm Corp ピペットチップ
JP2012073227A (ja) * 2010-07-12 2012-04-12 Hamilton Bonaduz Ag 疎水性表面テクスチャを有するピペット先端部
CN102876049A (zh) * 2012-10-16 2013-01-16 江苏天辰硅材料有限公司 一种陶瓷化硅橡胶及其制备方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6303387B1 (en) * 1997-06-17 2001-10-16 Corning Incorporated Method of transferring a liquid drop from a multiwell plate and/or chemical assay
JP2009210562A (ja) * 2008-02-08 2009-09-17 Fujifilm Corp ピペットチップ
JP2012073227A (ja) * 2010-07-12 2012-04-12 Hamilton Bonaduz Ag 疎水性表面テクスチャを有するピペット先端部
JP2016047531A (ja) * 2010-07-12 2016-04-07 ハミルトン・ボナドゥーツ・アーゲー 疎水性表面テクスチャを有するピペット先端部
CN102876049A (zh) * 2012-10-16 2013-01-16 江苏天辰硅材料有限公司 一种陶瓷化硅橡胶及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2641075B2 (ja) 1997-08-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH03131351A (ja) 撥水処理されたピペツトチツプ
JP4880603B2 (ja) センサ応用のための半透膜を形成する光重合性シリコーン物質
AU673869B2 (en) Cationically co-curable polysiloxane release coatings
KR0137866B1 (ko) 실리콘 유액 조성물
JP2665881B2 (ja) ヒドロシリル化反応の抑制剤としての長鎖α−アセチレンアルコール及びその、安定な硬化性シリコーン組成物調製での応用
EP2517052B1 (en) Methods for fabricating flexible waveguides using alkyl-functional silsesquioxane resins
JPH07119298B2 (ja) シリコーンフィルムの接着被覆を有する物品及びその製造法
JPS58191749A (ja) 剥離性被膜形成用オルガノポリシロキサン組成物
Bascom The wettability of fluoro-and chlorocarbon trialkoxysilane films adsorbed on glass and metal surfaces
US20090022896A1 (en) Method for Producing a Structured Elastomer and Elastomer
JP2946963B2 (ja) 剥離性皮膜形成用シリコーン組成物及び剥離性皮膜
JPH04197452A (ja) ピペットチップ
JPS62240363A (ja) 離型フイルム用シリコ−ン組成物
CN109304228A (zh) Pdms基底的表面修饰方法和微流控装置
JP2965231B2 (ja) 剥離紙用シリコーン組成物
CN111094478B (zh) 包含倍半硅氧烷聚合物和游离硅氧烷的组合物,以及制品
JP7110973B2 (ja) メディカルデバイス用基材、メディカルデバイス積層体、及びメディカルデバイス用基材の製造方法
JPH01186A (ja) 紫外線硬化型シリコーン系剥離剤
JP2008526377A (ja) タンパク質耐性製品
JP3127719B2 (ja) 紫外線硬化性コーティング用組成物
JPH0774327B2 (ja) 紫外線硬化型シリコーン系剥離剤
JP2018536165A (ja) チップ上に複数の測定領域を作製するための方法、及び複数の測定領域を有するチップ
WO2023199631A1 (ja) マイクロ流路チップおよびマイクロ流路チップの製造方法
JPS6148557B2 (ja)
JPH0774325B2 (ja) ▲剥▼離処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080502

Year of fee payment: 11

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090502

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090502

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100502

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110502

Year of fee payment: 14

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110502

Year of fee payment: 14