JPH0419579Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「考案の目的」 （産業上の利用分野） この考案は電子機器の操作部照明構造に係り、
特に操作ツマミ等を照明する際に、指向性の無い
照明をするのに好適な操作部照明構造に関するも
のである。

（従来技術） 電子機器の操作部照明構造としては、例えば第
２図に示すようなものがある。

この第２図に示す操作部照明構造は、背面に印
刷によつて遮光部１ａが施されアクリル等の透光
性材によつて形成された表示パネル１と、同じく
アクリル等の透光性材によつて形成され表示パネ
ル１の背面に設けられた採光板２と、表示パネル
１と採光板２に設けられた穴１ｂ，２ａを貫く操
作ツマミ３とによつて構成されている。

上記のように構成された操作部照明構造は、表
示パネル１に設けた操作ツマミ３を貫挿する穴１
ｂの開口面積が、採光板２の穴２ａの開口面積よ
り広く形成されている。したがつて、採光板２か
らの照明光は、穴１ｂと操作ツマミ３との間隙か
ら外部に照射され、第３図に示すように操作ツマ
ミ３の周囲ａを照明するものである。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、上記した従来のものにおいては、表示
パネル１の穴１ｂと操作ツマミ３との間隙から照
明光が照射されるから、照明光に指向性があり、
斜めの方向から見ると照明光が見えない欠点があ
る。また、操作ツマミ３の保持も採光板２の穴２
ａのみで行なわなければならず、取り付けガタが
生じやすいという欠点があつた。

この考案は上記した点に鑑なみてなされたもの
であり、その目的とするところは、操作ツマミ等
を照明する際に、指向性の無い照明をすることが
できると共に、操作ツマミの保持をより確実なも
のとすることができる操作部照明構造を提供する
ことにある。

「考案の構成」 （問題点を解決するための手段） 本考案においては、透光性材によつて形成され
ると共に背面に遮光部を施した表示パネルと、透
光性材によつて成形されると共に前記表示パネル
の背面側に配置された採光板とを備え、前記表示
パネルに設けられた穴と前記採光板に設けられた
ツマミ保持用の穴とを貫くように操作ツマミが配
置されてなる操作部照明構造において、前記表示
パネルに設けられる孔を前記採光板に形成した穴
と略同様の大きさに形成して前記操作ツマミを前
記表示パネルと採光板とで保持せしめるように構
成し、前記表示パネルの背面側には該表示パネル
の保持穴に連通するように遮光部を施さない凹部
を形成したものである。

（作用） 表示パネルの背面に設けた採光板から凹部に照
明光が一担照射され、さらに、その凹部に照射さ
れた照明光は、凹部を形成する表示パネルの前面
部分、すなわち、操作ツマミを貫通する穴とその
穴の周囲の表示パネル部分を照射し、操作ツマミ
を照明することができる。また、操作ツマミを表
示パネルの穴および採光板の穴を形成する部分で
確実に保持することができる。

（実施例） この考案に係る操作部照明構造の実施例を第１
図に基づいて説明する。なお、第２図に示す従来
例と同一部分は同一符号で示す。

図中、１は表示パネルで、アクリル等の透光性
材で形成され、その背面にシルク印刷等によつて
遮光部１ａが形成されている。また、この表示パ
ネル１には、操作ツマミ３を貫通し保持する穴１
ｂと、その穴１ｂを形成する表示パネル１の背面
側に遮光を施さない凹部１ｃが設けられている。

２は採光板で、表示パネル１と同様に、アクリ
ル等の透光性材で形成され、表示パネル１の背面
の遮光部１ａ側に取り付けられている。また、こ
の採光板２には、操作ツマミ３を貫通し保持する
穴２ａが設けられている。

このように上記実施例によれば、採光板２から
の照明光は、遮光されていない凹部１ｃに一担照
射され、さらに、凹部１ｃに照射された照明光
は、凹部１ｃを形成する表示パネル１の前面部
分、すなわち、操作ツマミ３を貫通する穴１ｂと
その穴１ｂの周囲の部分１ｄを照射し、操作ツマ
ミ３を指向性無く、照明することができる。ま
た、操作ツマミ３を、表示パネル１の穴１ｂと採
光板２の穴２ａとを形成する部分の２箇所で確実
に保持することができる。さらに、操作ツマミ３
の保持は、表示パネル１側のみ、あるいは採光板
２側のみの１ケ所保持とすることも可能となり、
種々の保持手段が採用できる。

「考案の効果」 この考案に係る操作部照明構造によれば、採光
板からの照明光を遮光されていない凹部に照射
し、その凹部を照明光源部のような状態として、
表示パネルの操作ツマミを貫通する穴およびその
周辺部分を照明するように構成したから、指向性
の無い照明ができ、したがつて、斜め上方から見
ることが多い車載用電子機器等の操作部の照明に
大きな効果を発揮することができ、実用上きわめ
て有効なものである。また、上記したように凹部
を照明光源部のような状態としたから、表示パネ
ルの背面に施した遮光部の印刷ズレの影響が第２
図に示す従来のものに比較し、きわめて少ない。
さらに、操作ツマミの保持は、表示パネル側、採
光板側の各１箇所保持またはその両方の２箇所保
持と種々の保持手段が採用することができる。し
かも、構造はきわめて簡単であり、安価に構成す
ることができるから、実施が容易である等の優れ
た特長がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る操作部照明構造の実施
例を示す要部断面側面図である。第２図および第
３図は従来例を示すもので、第２図は要部断面側
面図、第３図は使用状態を示す斜視図である。 １……表示パネル、１ａ……遮光部、１ｂ……
穴、１ｃ……凹部、１ｄ……穴１ｂの周囲の部
分、２……採光板、２ａ……穴、３……操作ツマ
ミ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 透光性材によつて形成されると共に背面に遮光
   部を施した表示パネルと、透光性材によつて成形
   されると共に前記表示パイプの背面側に配置され
   た採光板とを備え、前記表示パネルに設けられた
   穴と前記採光板に設けられたツマミ保持用の穴と
   を貫くように操作ツマミが配置されてなる操作部
   照明構造において、 前記表示パネルに設けられる孔を前記採光板に
   形成した穴と略同様の大きさに形成して前記操作
   ツマミを表示パネルと採光板とで保持せしめるよ
   うに構成し、前記表示パネルの背面側には該表示
   パネルの穴に連通するように遮光部を施さない凹
   部を形成したことを特徴とする操作部照明構造。