JPH04187797A - 耐レトルト処理性及び表面色調に優れた接着缶用電解クロム酸処理鋼板 - Google Patents

耐レトルト処理性及び表面色調に優れた接着缶用電解クロム酸処理鋼板

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JPH04187797A
JPH04187797A JP31915590A JP31915590A JPH04187797A JP H04187797 A JPH04187797 A JP H04187797A JP 31915590 A JP31915590 A JP 31915590A JP 31915590 A JP31915590 A JP 31915590A JP H04187797 A JPH04187797 A JP H04187797A
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chromium
granular
treatment
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JP31915590A
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English (en)
Inventor
Hiroki Nakamaru
裕樹 中丸
Toshihiro Kikuchi
利裕 菊地
Kyoko Hamahara
京子 浜原
Hajime Ogata
緒方 一
Nobuyuki Morito
森戸 延行
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は3ピ一ス接着缶の缶胴体に使用される電解クロ
ム酸処理鋼板の中でも、耐レトルト処理性に優れなおか
つ良好な表面色調を有する接着缶用電解クロム酸処理鋼
板に関する。
〈従来の技術〉 電解クロム酸処理鋼板の開発当初は、美術缶や雑缶等に
用途が限定されていたが、やがてナイロンを接着剤とす
る缶胴接合法が開発されたことにより今日のような3ピ
一ス接着缶の胴体として用いられるようになった。 接
着缶胴体の接着断面図を第1図に示す。 同図において
は、1はTFS (ティンフリースチール)、2は塗料
ブライマー、3は接着剤である。
近年、加熱殺菌(レトルト処理)の必要な内容物に用途
が拡大されるにあたり、耐レトルト処理性の向上が重要
テーマになってきた。 電解クロム酸処理鋼板の塗料密
着性は非常に強固であり、通常のTピール試験では塗料
と接着剤との界面で剥離が起こる。 ところが高温の加
熱殺菌工程を通すと塗料密着力が低下し、塗料と鋼板と
の界面で剥離するようになる。 このような塗料密着力
の低下によって、内圧に耐えられず、現実のレトルト処
理の工程もしくはその後の保管期間に破胴するという問
題が起こってきたのである。
そこでAESやESCA等の最新の表面分析装置を駆使
した数多(の研究がなされ、電解クロム酸処理鋼板の耐
レトルト処理性は最表面のクロム水和酸化物層の組成と
構造、連続性、膜厚の均一性と付着量等と深いかかわり
があることが認識されるようになった。
特に金属クロムを電析させる工程で同時に析出するクロ
ム水和酸化物中に共析する硫酸アニオンが悪影響を及ぼ
すと考えられた。 そこで、共析硫酸アニオンを極力低
下させる方法が1液法及び2液法の製造工程において種
々提案された。  1液法とは、金属クロム層とクロム
水和酸化物層とを同じ溶液中で同時に析出させる製造方
法であり、2液法とは、初めに金属クロム層とクロム水
和酸化物層とを析出させた後に一旦りロム永和酸化物層
を溶解除去した後に始めとは異なる溶液中でクロム水和
酸化物層のみを析出させる方法である。
例えば特公昭59−11000においては1液法の製造
工程において、めっき洛中に添加する助剤としての硫酸
アニオンの濃度をフッ化物イオンに対してF/S>20
なる濃度に限定することにより共析硫酸アニオンを低下
させようとしたものである。 確かに浴中の硫酸アニオ
ンを低下することで共析硫酸アニオンを低下することは
できるが、金属クロムの電析効率が低下したり浴管理が
難しいという問題がある。
また特公昭57−40919においては、1液法の製造
工程において、電解クロム酸処理後に65〜100℃、
pH=4以上の高温水で処理することを提案している。
 これは−旦共析した硫酸アニオンを熱水処理によって
溶出させてしまうことを目的としたものである。
また2液法に関しては特開昭57−177998等が提
案されている。 これは始めに電解クロム酸処理を行な
ってから、その溶液中で逆電解して共析硫酸アニオンを
溶解除去した後に、別の硫酸アニオンを含まない溶液中
で再度電解クロム酸処理を行なうことにより硫酸アニオ
ンの共析しないクロム水和酸化物層を設けることを目的
としたものである。 しかしながら、これらの方法にお
いてもいまだその効果は十分とはいえない。
ところで、以上述べてきた様な方法とは全(異なる思想
を背景にして、電解クロム酸処理鋼板の耐レトルト処理
性を向上させようとする試みがなされている。 特開昭
59−100291号に開示されている方法である。 
これは、電解クロム酸処理を断続して行なうとともに、
この断続電解の無通電の少な(とも1つの区間で逆電解
を行なうことにより金属クロム層を粒状析出させるもの
である。 この場合、粒状析出の状態によっては確かに
耐レトルト処理性を向上できるが、表面の色調が暗化す
るという問題が起るのである。
〈発明が解決しようとする課題〉 金属クロム層の粒状析出状態と耐レトルト処理性及び表
面色調との関係についてより詳細な検討を行なうために
、本発明者等は以下の様な条件で試料を作製して検討し
た。
1)試料作製条件 板厚0.22mmのA1キルド連鋳材T4CAを原板と
しホメザリン電解脱脂→硫酸酸洗→水洗して電解クロム
酸処理として以下の電解パターンで行なった。
2)耐レトルト処理性の評価 以下に示すU型剥離試験で評価した。
■エポキシフェノール系塗料塗装 ↓ ■5’mm重ねあわせてナイロン樹脂で接着0幅5mm
の試験片に切り出し ↓ ■U字型に曲げ ↓ ■レトルト処理(130℃) 各試料10本ずつレトルト釜に入れ、30分ごとに剥離
した本数を計210分後まで調べた。
3)色調の評価 スガ試験機製 5M−3型色差計にて明度を表わすL値
を測定した。 測定は生の試料及びクリアーラッカーで
塗装した後の試料に関して行なった。
4)金属クロム層の析出状態観察 以下に示す方法で試料を抽出し、透過電顕で観察した。
■7.5 (N)NaOH溶液中に90℃×10分di
pしてクロム水和酸化物のみを溶解除去し ↓ ■カーボン蒸着 ↓ ■ナイタール中にdip ■試料剥離 第2図にU型剥離試験の結果を示す。 連続電解で作製
した試料は加熱90分から剥離し始めで、120分後に
は10本とも剥離してしまった。 耐レトルト処理性に
著しく劣る考えられる。 ところが始めに陽極電解した
ものでは、耐レトルト処理性が若干改善されており、さ
らに継続電解、途中陽極電解によっていっそうの改善が
見られる。
これらの試料の金属クロム層の電析状態を図面代用写真
として第5図に示す。 第5図の(a)は前記■で示す
陰極電解−陽極電解−陰極電解処理を施したもので耐レ
トルト処理性が非常に良好である。  (b)は前記■
で示す陰極電解→中断→陰極電解処理を施したもので耐
レトルト処理性はやや良好である。  (C)は前記■
で示す陽極電解−陰極電解処理を施したもので耐レトル
ト処理性はやや劣り、(d)は前記■で示す陰極電解処
理を施したもので耐レトルト処理性は劣る。 これらの
写真の倍率は第5図(d)に示すとおりである。
第5図から耐レトルト処理性に優れている試料はど粒状
に析出した金属クロムの粒密度が大きいことがわかる。
 これより、金属クロム層が粒状の突起として析出する
ことにより、アンカー効果によって塗料密着性が向上し
耐レトルト処理性が向上するものと考えられる。
しかしながら、残念なことに耐レトルト処理性に優れた
試料はど、色調が暗くなることが第3図に示される。 
L値は物の色調の明るさを表わす尺度であり、L値が小
さくなるほど色調は暗くなる。 もっとも耐レトルト処
理性に優れる途中陽極電解法で作成した試料の色は真っ
黒に近い。 この様に色調が暗(なる理由は、可視光の
波長に近いオーダーで粒状析出した金属クロム層によっ
て入射光が乱反射されることにより、反射率が低下する
ためであると考えられる。
近年、缶のデザインの多様化により、缶外面の塗装印刷
後の色調が重視されるようになってきた。 塗装印刷の
際に任意の色調を出すためには原板の色調がなるべく無
彩色に近いことが望ましい。 以上の理由から、金属ク
ロム層を粒状化した場合には、確かに耐レトルト処理性
を向上させる事はできるが、同時に不可避的に色調の暗
化な伴うことから、缶用鋼板としての実用性は薄いと言
わざるを得ない。
したがって、本発明の目的は、上述した従来技術の欠点
を解消し、耐レトルト処理性と良好な色調を同時に満足
できる接着缶用電解クロム酸処理鋼板を提供しようとす
るにある。
〈課題を解決するための手段〉 すなわち、本発明は、鋼板表面に付着量50〜200 
mg/a+”の金属クロム層と、その上層に付着量がク
ロム換算で10〜30 mg/m2のクロム水和酸化物
層を有する電解クロム酸処理鋼板において、 (a)前記金属クロム層は、平板状もしくは一部粒状析
出がある場合にはその平均粒径が50nm以下であるこ
と、 (b)前記クロム水和酸化物層は、平均粒径が20〜2
00nm、粒密度が5×1012〜5×1014個/ 
m !で、かつ、鋼板表面上の任意の2つの位置の粒密
度の比が1/3〜3/1の範囲にあるように析出した粒
状の突起有すること、 を特徴とする耐レトルト処理性及び表面色調に優れた接
着缶用電解クロム酸処理鋼板を提供するものである。
以下に本願発明をさらに詳細に説明する。
金属クロム層を粒状に析出させることにより、そのアン
カー効果によって塗料密着性が向上し、耐レトルト処理
性が向上することはすでに述べた。 しかしながら、こ
の場合には、不可避的に色調の暗化をも伴うことも述べ
た。
そこで、本願発明者等がさらに検討を加えた結果、新た
な知見に至ったのである。 すなわち、最表層のクロム
水和酸化物層の形状を粒状化することにより、金属クロ
ム層の場合と同様なアンカー効果によって塗料密着性を
向上させることが可能になり、耐レトルト処理性が向上
することが判明したのである。
しかも、下要の金属クロム層は平板状とすることにより
、あるいは粒状析出する場合でもその粒径な可視光の波
長に比べて十分に小さいオーダーにすることによりすな
わち平均粒径50nm以下にすることにより色調の暗化
を避ける事が出来るのである。 この理由とじては、ク
ロム水和酸化物層は金属クロム層に比べて著しく密度が
小さく、可視光の透過率も大きいためにクロム水和酸化
物層での反射は問題にならず、また膜厚によっては干渉
光を生じることになるが、本願発明における程度の膜厚
ではそれも問題外である為である。
以上の関係を模式的に第4図に示す。 すなわち、第4
図(a)に示すように、鋼板10上に凸状金属クロム層
11を析出させ、その上にクロム水和酸化物層12を析
出させた従来の電解クロム酸処理鋼板では入射光13に
対する反射光14はその量が少な(、その結果処理鋼板
の表面色調は暗化する。 これに対し、第4図(b)に
示すように、本発明では金属クロム層11を平板状かこ
れに近くなるように析出させ、その上にクロ水和酸化物
層12を凸状(粒状)に析出させるため、上述した理由
により入射光13に対する反射光14の量は多くなり、
その結果処理鋼板の色調は良好となる。
また、本願発明においてはクロム永和酸化物層の粒状の
突起ができるだけ下地の金属クロム層の結晶方位による
影響を受ける事無く均一に析出していることが重要であ
り、仮に下地の金属クロム層の結晶方位による影響を受
けて、下地の結晶粒によってクロム水和酸化物層の粒状
析出状態が異なる場合でも、鋼板表面上の任意の2つの
位置の粒密度の比が1/3〜3/1の範囲になければな
らない。 この範囲からはずれて不均一な場合には耐レ
トルト処理性の向上は期待できない。
本願発明において金属クロム層の付着量を50〜200
mg/m2に限定した理由は、50o+g/m”未満で
は耐食性が劣化するためであり200 mg/m”超で
は耐食性に対する効果が飽和するのでいたずらに付着量
を増やすことは経済性の面で問題があるからである。
また、クロム水和酸化物の付着量としてはその中に含有
されるクロムとして10 mg/m”以上が必要である
。 この理由は、十分なアンカー効果を得られるような
粒状の突起を、クロム水和酸化物層で形成するための必
要最低限の膜厚であるためである。 またクロム水和酸
化物の付着量の上限を30 mg/m”としてのは、粒
状の突起を形成する為にはこの程度で十分であり、これ
以上膜厚を増加させると、今度はクロム水和酸化物層に
よる光の干渉効果が問題になるためである。
後に詳述するように、クロム水和酸化物を粒状に析出さ
せるとき下地の金属クロム層の結晶方位の影響を受ける
。 この影響を排除するように電流密度等を制御して下
地金属クロム層の結晶方位の影響を受けることなく均一
に粒状に析出した突起をクロム水和酸化物層が有するよ
うにするのがよい。 そのとき、クロム水和酸化物層の
粒状突起は、平均粒径が20〜200nm、粒密度が5
×10′2〜5×1014個/ m tの範囲になるよ
うにする。
粒状突起の平均粒径が20nm未満になると、アンカー
効果が薄れるし、また200nm超でもまたアンカー効
果が薄れる。 粒密度は5 X 10 ”個/m2未満
では効果がなくなり、逆に5X10”個/ m 2超に
なると粒同士が接近しすぎて結果として平板に近くなっ
てしまい効果が薄れる。
他方、クロム水和酸化物層ができるだけ下地金属クロム
層の結晶方位に影響された不均一な粒状の突起を有する
場合であっても、その粒状突起の平均粒径は20〜20
0nmの範囲とし、かつ密度の大きい面と小さい面との
任意の2つの位置における粒密度比が173≦(粒密度
大)/(粒密度率)≦371となるようにする。 この
範囲をはずれるとやはり耐レトルト処理性及び表面色調
が劣るようになる。
次に、本願発明の要求を満足する電解クロム酸処理鋼板
の製造方法について述べる。 始めにまず無水クロム酸
を主成分とし、助剤として硫酸もしくは硫酸塩、フッ化
物等の1種もしくは複数種を含有するめっき洛中で、1
00Δ/dm2以上の電流密度にて鋼板に陰極電解処理
を行なって、金属クロム及びクロム水和酸化物を析出さ
せる。
この際、めっき浴の組成は特に限定するものではなく、
一般に公知の浴組成で行なうことができるが、電解電流
密度は必ず100 A/dI11”以上で行なうことが
重要である。 この理由については後に詳細に述べる。
引き続き同じ洛中で陽極電解処理を行ない、水洗後、無
水クロム酸を主成分とし、助剤として硫酸アニオンを含
む場合には少なくともSOS”−/Crow≦0.8w
t%であるような溶液中で陰極電解処理を行なうことに
よりクロム水和酸化物を析出させる。 陽極処理を行な
うのはこれに引き続く陰極電解処理で析出するクロム水
和酸化物層を粒状に突起させるためである。
従来、継続した電解クロム酸処理の中間で陽極処理を行
なうことにより金属クロム層が粒状析出することが知ら
れているが、本発明者等はこれと同様の機構によってク
ロム水和酸化物層も粒状析出することを発見したもので
ある。
ただし、陽極処理に引き続く陰極電解処理において、そ
の電解浴として無水クロム酸を主成分とし、助剤として
硫酸アニオンを含む場合には少なくともSO4”−/C
rO3≦0.8wt%であるような溶液を用いる必要が
ある。 この理由としては、陽極処理に引き続(陰極電
解処理はクロム水和酸化物の析出を目的とするものであ
り、金属クロムの析出は極力押さえる必要があるからで
ある。 溶液中の硫酸アニオンの濃度が増加すると、金
属クロムの析出効率が増加してクロム水和酸化物と同時
に金属クロムが電析するようになるが、この際に析出す
る金属クロム層は粒状になるために色調を暗化するので
本願発明による効果を損なうためである。
さて、すでに述べたように始めに行なう電解クロム酸処
理においては100 A/dm”以上の電流密度が必要
である。 この理由は粒状に析出させるクロム水和酸化
物の析出状態に対する下地の金属クロム層の結晶方位の
影響を排除する為である。 断続した電解クロム酸処理
の中間で陽極処理を行なうことにより金属クロム層を粒
状析出させる場合に、始めの電解で析出した平板状の金
属クロム層の結晶方位によって陽極処理後に析出する粒
状析出の状態が影響を受けることが知られている。 す
なわち粒状析出は、下地金属クロム層の(001)面上
に起こり易<(111)面上には起こり難いのである。
本発明者等はこれと同様のことがクロム水和酸化物の粒
状析出の場合にもおこることを発見したのである。 始
めに行なう電解クロム酸処理の電流密度が10 OA/
dm2未満では、すなわち、電解クロム酸処理鋼板の製
造において通常用いられるような電流密度領域では、陽
極処理に引き続く陰極電解処理で析出するクロム水和酸
化物の粒状突起は、下地金属クロム層の特定の結晶方位
に集中してしまうのである。 このような場合には十分
な耐レトルト処理性を得ることができないのである。 
ところが始めに行なう電解クロム酸処理の電流密度を1
00A/d112以上で行なうと、陽極処理に引き続く
陰極電解処理で析出するクロム水和酸化物の粒状突起に
及ぼす、下地金属クロム層の結晶方位の影響が小さくな
り、均一に析出するようになり十分な耐レトルト処理性
を得ることができるのである。
〈実施例〉 以下実施例をもとに本願発明の効果をさらに詳細に説明
する。 なお以下の実施例および比較例においては、す
べてめっき原板として板厚0.22mmのA1キルド連
鋳材T4CAを用いて、めっき前処理としてホメザリン
電解脱脂→硫酸酸洗→水洗を行なってから以下に示す処
理を行なった。
(実施例1) 表 1 めっき浴I Crys     : 180g/L N a2 S i Fa  : 8. 0g/LH,S
O4: 0.8g/L 浴温     :50℃ 表1に示す条件のめっき浴中で、100A/dm” X
 O、8秒の電解クロム酸処理を行ない、同じ浴中でさ
らに5A/dm” x 0 、2秒の陽極処理を行ない
、 表 2 めっき浴2 CrO−+80g/L Naz S i Fa : 0.  Ig/L浴a  
   :45℃ 水洗後、表2に示す浴中で、1’OA/dm2x1.2
秒の陰極電解処理を行なった。
(実施例2) 始めの電解クロム酸処理の通電条件を150A/dm”
 X 0 、3秒とした以外は実施例1と同様に処理し
た。
(実施例3) 表 3 めつき浴3 CrO3:80g/L N a 2 S I F 6: 0 、 8’g/l−
H2So4   : 0.6g/L 浴温     :50℃ 表3に示す条件のめつき浴中で、250A/dm2X 
O、3秒の電解クロム酸処理を行ない、同じ洛中でらに
5A/dm2x 0 、2秒の陽極処理を行ない、 表 4 めつき浴4 CrO3:60g/L 浴温     :45℃ 水洗後、表4に示す浴中で、10A/dm2x1.0秒
の陰極電解処理を行なった。
(比較例1) 始めの電解クロム酸処理の通電条件を50A/dm2X
 1 、8秒とした以外は実施例1と同様に処理した。
(比較例2) 始めの電解クロム酸処理の通電条件を100A/dm”
 X 0 、 3秒とした以外は実施例1と同様に処理
した。
(比較例3) 陽極処理後の電解クロム酸処理として表5に示す洛中で
10A/dm” X 1 、0秒の陰極電解処理を行な
った以外は実施例1と同様に処理した。
表 5 めっき浴5 CrO=    :60g/L H,SO2+ 0.6g/L 浴温    :45℃ (比較例4) 表3のめつき浴中で、60A/dm” X 0 、6秒
の電解クロム酸処理を行ない、引き続き同じ浴中にて5
A/dm2X 0 、2秒の陽極処理を行な”い、さら
に同じ洛中で60A/dm” X 0 、6秒の電解ク
ロム酸処理を行なった。
以上のようにして作製した試料の、金属クロム(Cr’
)及びクロム水和酸化物(Cr0X)の付着量を以下の
ようにして求めた。
(金属クロム量) 7.5 (N)NaOH中で、90℃XIO分dipし
てクロム水和酸化物を溶解除去し、蛍光X IIで定量
分析した。
(クロム水和酸化物) 試料を直接蛍光X線で定量分析して、トータルクロム量
を測定し、上述の方法で測定した金属クロム量との値の
差を、クロム水和酸化物中のクロム量とした。
実施例1〜3及び比較例1〜4について、耐レトルト処
理性及び色調に関して評価した。 耐レトルト処理性は
U型剥離試験で評価した。 ただし、U型剥離試験結果
の評価方法としては210分後の残存本数から表6の基
準にしたがって判定した。
色調に関しては、目視による観察及び色差測定により明
るさを表わすL値として示した。
以上の評価結果を表7にまとめた。
表  6 U型剥離評価基準 10本・・・・・・0 7〜9本・・・・・0 4〜6本・・・・・× 0〜3本・・・・・X また、実施例1及び比較例1に関しては、クロム水和酸
化物層の粒径と粒密度の比較を表8に、クロム水和酸化
物層の透過電顕による観察結果を第6図及び第7図に示
した。 第6(a)は実施例1で得られたもので、写真
中のA部(粒密度大)およびB部(粒密度率)よりなっ
ており、その比はA/B41.7である。 AおよびB
部の拡大図をそれぞれ第6図(b)および(c)に示す
。 また、第7図は比較例1で得られたもので、第7図
(a)、(b)、(c)は第6図(a)、(b)、(C
)と同様の関係にある。 A/Bの比は3.8である。
実施例1は、金属クロム層及びクロム永和駿化物層の付
着量ともに本願発明を満足するものである。 またクロ
ム水和酸化物層の粒状析出状態は下地金属クロム層の結
晶方位による影響が緩和されており、粒密度の比較的大
きい面も比較的小さい面も平均粒径、粒密度の条件です
べて本願発明を満足するものである。 このことは第6
図に示される。 このため非常に良好な耐レトルト処理
性を備えており色調も良好である。
実施例2は、実施例1よりもやや金属クロム量を少なく
したものであり、耐レトルト処理性が若干劣りはするが
十分に使用に耐えるレベルであると考えられる。 実施
例3は、めっき浴条件が異なるが、やはり本願発明の条
件を満足する例であり十分な品質を備えている。
これに対して、比較例1は始めの電解クロム酸処理の電
流密度が低いために、クロム水和酸化物層の粒状析出状
態が明らかに下地の金属クロム層の結晶方位による影響
を受けており、耐レトルト処理性が劣化した例である。
 このことは第7図に示される。 比較例2は、金属ク
ロムの付着量が本願発明の範囲よりも少ないために耐食
性が劣化し、結果として耐レトルト処理性が劣化した例
である。 比較例3は、陽極処理後に行なう電解クロム
酸処理洛中の硫酸アニオンの濃度が本願発明の範囲より
も高いものである。 このためクロム水和酸化物層の析
出時に同時に金属クロム層の粒状析出が若干起こり、結
果として色調が暗化したものである。
比較例4は、電解クロム酸処理の断続時に逆電解を行な
ったものであり、結果として耐レトルト処理性は良好で
あるが色調が著しく暗化したものである。
以上述べてきたように、本願発明によって耐レトルト処
理性と良好な色調を同時に満足できる電解クロム酸処理
鋼板が得られるようになった。
表8 実施例1及び比較例1におけるクロム水和酸化物
層の粒径と粒密度との比較 〈発明の効果〉 平板状ないしはこれに近い金属クロム層上に、粒状(凸
状)のクロム水和酸化物層を有する本発明の接着缶用電
解クロム酸処理鋼板はもちろん、従来問題となっていた
表面色調の悪さを克服し、耐レトルト処理性および表面
色調に優れたものであり、缶用鋼板として塗装して用い
るのに優れ、実用性に富むものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、接着部の接着部の断面図である。 第2図は、U型剥離試験結果(レトルト処理時間と残存
本数との関係)を示すグラフである。 第3図は、色調と耐レトルト処理性との関係を示すグラ
フである。 第4図は、金属クロム粒状析出型(a)と、クロム水和
酸化物粒状析出型(b)の電解クロム酸処理鋼板におけ
る表面形状の違いと色調の違いに対する影響を説明する
ための模式図である。 第5図、第6図および第7図は、金属組織を示す図面代
用写真である。 第5図において、(a)は陰極電解→陽極電解→陰極電
解処理を施した場合、(b)は陰極電解−中断→陰極電
解処理を施した場合、(c)は陽極電解−陰極電解処理
を施した場合、(d)は陰極電解処理を施した場合の電
解クロム酸処理鋼板の図面代用写真である。 第6図において、(a)は実施例1で得られた電解クロ
ム酸処理鋼板の、(b)および(C)はそれぞれ(a)
中のAおよびB部を拡大した図面代用写真である。 第7図において、(a)は比較例1で得られた電解クロ
ム酸処理鋼板の、(b)および(C)はそれぞれ(a)
中AおよびB部を拡大した図面代用写真である。 符号の説明 1・・・TFS (ティンフリースチール)、2・・・
塗料ブライマー、 3・・・接着剤、 lO・・・鋼板、 11・・・金属クロム層、 12・・・クロム水和酸化物層、 13・・・入射光、 14・・・反射光 FIG、1 FIG、2 +C−A−C −・−[ト・−C しトルト処玉里ag間 (■−) FIG  3 h寸しトルトド生   −艮、 F!G、4 F’  J:  に(1□1,1゛ F  、1.  (::4−7  CD^9−漬一ヶ電
内憂吟勢−1I−++V♂I−r  :t  (li’
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Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)鋼板表面に付着量50〜200mg/m^2の金
    属クロム層と、その上層に付着量がクロム換算で10〜
    30mg/m^2のクロム水和酸化物層を有する電解ク
    ロム酸処理鋼板において、 (a)前記金属クロム層は、平板状もしくは一部粒状析
    出がある場合にはその平均粒径が50nm以下であるこ
    と、 (b)前記クロム水和酸化物層は、平均粒径が20〜2
    00nm、粒密度が5×10^1^2〜5×10^1^
    4個/m^2で、かつ、鋼板表面上の任意の2つの位置
    の粒密度の比が1/3〜3/1の範囲にあるように析出
    した粒状の突起を有するこを特徴とする耐レトルト処理
    性及び表面色調に優れた接着缶用電解クロム酸処理鋼板
JP31915590A 1990-11-22 1990-11-22 耐レトルト処理性及び表面色調に優れた接着缶用電解クロム酸処理鋼板 Pending JPH04187797A (ja)

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