JPH0418601Y2 - - Google Patents

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JPH0418601Y2
JPH0418601Y2 JP1985053262U JP5326285U JPH0418601Y2 JP H0418601 Y2 JPH0418601 Y2 JP H0418601Y2 JP 1985053262 U JP1985053262 U JP 1985053262U JP 5326285 U JP5326285 U JP 5326285U JP H0418601 Y2 JPH0418601 Y2 JP H0418601Y2
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shinai
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は竹刀の割子に関し、特に軽量性、曲げ
剛性および耐衝撃性に優れていて、しかも竹製竹
刀とほぼ同等の使用感覚が得られる複合竹刀の割
子に関する。
竹刀はその名の示す通り、天然の竹材で作られ
ているが、竹製竹刀の欠点は衝撃に対する耐久性
が特に弱いことである。このため、或る程度使用
すると割子にささくれ、ひび、割れ等が生じ、場
合によつては折損による身体の損傷事故を引き起
こしている。
かような問題を解決すべく、竹刀の割子を各種
の複合材料で構成したものが開発されており、複
合竹刀のうちの或るもの(後述のごとく筒状に構
成したもの)は耐久性だけの問題点についてはほ
ぼ満点できるものがある。しかしながら、残念な
ことにかような複合竹刀であつても実際には殆ど
使用されていないのが実情である。
その理由は、従来開発されている複合竹刀にお
いては、 その重量が竹製竹刀の重量よりもはるかに大
きくなつてしまい、竹製竹刀と同等の俊敏性が
得られないこと。
衝撃に対する耐久性を高めるという要望を満
たす必要から、竹刀を例えば野球バツトのごと
き筒状の一体物で形成したものは、通常4本の
割子で構成されている従来の竹製竹刀の使用感
覚とは全く異なつたものとなつてしまうこと、 等である。
衝撃に対してひび、割れ、ささくれ等が生じ難
い材料としては、各種プラスチツク、金属、皮革
等があるが、単にこれらの材料を適宜組み合わせ
て複合竹刀を作つたとしても、軽量製、強度、実
際の使用感覚等の点においてユーザーの期待に応
えられるものを作ることはきわめて困難である。
その最大の理由は、これらの各種材料が天然竹材
の比重(約0.7〜0.9)の約2〜3倍という大きな
比重を有することにある。このため、複合竹刀の
重量を天然の竹製竹刀の重量にほぼ等しいものと
することを狙えば耐衝撃強度の点で使用に耐えな
いものとなつてしまう。そこで、軽量性を狙いつ
つ耐衝撃強度も高めるという二律背反的な問題を
解決するために、従来の複合竹刀ではその形状を
野球バツトのごとき筒状一体物として構成しなけ
ればならなかつたのである。通常の竹製竹刀のよ
うに4本の割子で構成することに比べ、筒状一体
物として構成することは、軽量性および耐衝撃強
度の両目的を解決する上で簡易な方法であるが、
これでは実際の使用感覚が通常の竹製竹刀の使用
感覚とは全く異質のものになつてしまいユーザー
に受け容れられない。
従つて、複合竹刀の使用感覚を通常の竹製竹刀
の使用感覚と同等のものとするには、単に複合竹
刀の重量を竹製竹刀の重量と同等にするだけでは
足りず、竹刀を構成する各1本の割子の外形をも
実際の竹製竹刀の割子の外形と同等のものとし、
割子を束ねて竹刀を構成したときに刀身の外形が
竹製竹刀の刀身の外形と同等になるようにする必
要がある。すなわち、実際の竹製竹刀の刀身の外
形が、先端部と手元部とにおいて細く、先端部か
ら全長の約2/3の長さへだたつた部分において最
も太くなつているのであるが、刀身がかような特
殊形状をなしていることが、互に打ち合つたとき
に独得のフイーリングを生じせしめるからであ
る。このように竹刀の刀身を中太形状にするため
には、竹刀を構成する割子の各1本の形状も中太
形状にしなければならない。
ところが、割子の軽量性と耐衝撃性とを求める
ために複合材を使用し、しかもその形状を中太形
状にするという制約の下では、容易に割子を成形
することはできない。これに対し本考案者は、割
子の中心部に軽量芯材を配し、該軽量芯材を
FRPなどの補強部材で囲み、更にこれを保護材
で包囲するという構成にし、軽量芯材、補強部材
および保護材を互に接着することによつて、ほぼ
満足の得られる割子を成形することに初めて成功
した。
このようにして成形された割子は、通常考えら
れる使用状態において用いられる限り、耐久性の
点においても竹製竹刀の数十倍(約30倍)の寿命
をもつものであるが、異常な使用状態で使用され
るときには接着面間に剥離が生じることもある。
接着面間に剥離が生じると、単に割子の強度が低
下するだけでなく、保護材の下に存在する補強部
材(FRP)が露出し、これが身体に突き刺さる
危険性がある。
従つて本考案の目的は、複合部材の接着強度を
高め、接着面間に剥離が生じないようにした竹刀
の割子を提供することである。
この目的を達成するため、本考案によれば竹刀
を構成する各1本の割子が、軽量芯材と、繊維を
割子の長手方向に配した繊維強化プラスチツクか
らなる補強部材と、保護材と、軟質薄膜とからな
る複合材で形成されており、前記軽量芯材は補強
部材で囲まれていて、該補強部材は前記保護材で
囲まれており、前記軽量芯材、補強部材、保護材
の各々は、それらの任意の接着面の間に前記薄膜
を介在させて接着されていることを特徴とする竹
刀の割子が提供される。
このように、接着面間に軟質薄膜を介在させて
接着すると、接着面間の剥離防止にきわめて大き
な効果が得られるが、単に剥離防止だけでなく、
軟質薄膜の緩衝作用による補強部材(FRP)の
破壊防止効果も大きい。
以下、本考案の竹刀の割子の詳細について、添
付図面に基き説明する。
先ず、通常の竹製竹刀の概略構造および該竹刀
を構成する竹製割子の基本的外形を第1図、第2
図に示すことによつて、本考案の竹刀の割子の理
解が容易になるようにする。第1図に示すごと
く、通常の竹製竹刀10は、4本の割子12から
構成されている。尚、通常の竹刀には、先革、固
定紐等の付属物が設けられているが、図面を明瞭
にするため、第1図にはこれらの付属物を省略し
てある。第2図は、第1図に示した4本の割子1
2のうちの1本を取り出してその外形的特徴を示
すものである。第2図から明らかなように、従来
の竹製割子12は先端部から手元部に至る全長L
を有し、全端部における幅Wa、高さHaと、手元
部における幅Wc,高さはHcは、先端部から約2/
3Lへだたつた部分における幅Wb,高さHbより
も小さく形成されている。割子の形状のかような
特殊性が、互に打ち合つたときに独得の使用感覚
を生じさせることになるため、複合材料で割子を
形成する場合でも、割子の外形は第2図に示すよ
うな外形となるようにするのがよい。
先ず、第3図に基き、本考案の竹刀の割子20
の概要を説明する。第3図bは、割子20の横断
面構造を示すものであるが、この割子20は第3
図aに示すような各種要素を金型(図示せず)内
で加熱及び加圧することにより接着成形される。
接着成形された割子20は、第3図bに示す切断
線A,Bに沿つて面取りされ、斜線で示す角部を
切除することにより完成される。この面取り加工
により、割子20には第2図に示すような幅方向
の寸法変化が付けられる。第3図bに示す本考案
の割子20は、軽量芯材21と、補強部材22
と、保護材23と、軟質薄膜24とからなる。こ
のうち、補強部材22は、第3図aに示すよう
に、割子の表面側(第3図aにおいて上側)に配
置される補強部材22aと、割子の裏面側(第3
図aにおいて下側)に配置される補強部材22b
と、割子の側面側(第3図aにおいて左・右の
側)に配置される補強部材22cとからなる。ま
た、保護材23も同様に、割子の表面側に配置さ
れる保護材23aと、裏面側に配置される保護材
23bと、側面側に配置される保護材23cとか
らなる。割子の裏面側に配置される保護材23b
は、強い衝撃力を受ける部材ではないので、軽量
化のために省略することもできる。尚、第3図に
示す割子20は、軟質薄膜24が補強部材22a
と、保護材23aとの間にのみ配置されているも
のであるが、後述のごとく、軟質薄膜24は他の
任意の箇所に設けることもできる。
次に、軽量芯材21、補強部材22、保護材2
3、軟質薄膜24の各々についてその詳細を説明
する。
〔〕 軽量芯材 軽量芯材21は、割子の中心部領域に配置され
るべき部材であり、割子の軽量化を図る上からで
きる限り軽量な部材を用いるのがよい。軽量な部
材であれば何でもよいが、この軽量芯材21は補
強部材22の衝撃による変形を阻止するための機
能をもつため、十分な強度を備えていることが必
要である。従つて、この軽量芯材21としては、
繊維質材料(例えば木材、竹材、軽量FRP)、軽
量プラスチツクおよびプラスチツク発泡体、又は
アルミニウム等の軽量金属で作られたパイプある
いはハニカム構造体を用いるのがよい。
第4図に、軽量芯材21の各種構成を示す。
第4図は、補強部材22で囲まれた軽量芯材2
1の各種構成を示すものである。軽量芯材21と
しては、繊維質材料の中でも特に木材を使用する
のがよいが、軽量芯材として繊維質材料を使用す
る場合に、繊維の方向が割子の両側面に向かう方
向に延びるように配置するのが最も望ましい。こ
の場合、人体に与える痛みを緩和すべく割子の先
端部近くの領域における竹刀のしなりを高めるた
めおよび割子の耐衝撃性を高めるため、以下に述
べるような構成とする。第4図aに示すものは、
繊維質材料として木材30を用いたものであり、
木材30の繊維の方向が割子の水平方向(割子の
両側面に向かう方向)に延びていることを特徴と
するものである。木質繊維の方向をこのように配
置することによつて、特に割子の側面方向の耐衝
撃性を高めることができる、一般に割子が受ける
衝撃圧力は、割子の表面に作用する衝撃圧力より
も側面に作用する衝撃圧力の方が大きいので(接
触面積が小さいから)、木質繊維の方向を第4図
aに示すような方向にするのが最も望ましいが、
第4図bに示すように軽量木材80′の繊維の方
向を垂直方向に向けることもできる。また、木質
繊維の方向が割子の長手方向、水平方向および垂
直方向以外の方向例えば、斜めの方向に延びるよ
うに配置することもできる。あるいは、第4図c
に示すごとく木質繊維の方向を異ならせて適宜組
み合わせることによつて割子の水平方向および垂
直方向のいずれの方向の衝撃圧力に対しても強度
が大となるようにすることができる。割子の耐衝
撃強度を最大ならしめるには、激しい繰り返し衝
撃力を受けても補強部材22が歪むことのないよ
うにすることが重要であり、このためには補強部
材22で囲まれる領域内に軽量芯材21が完全に
充填されるように配置するのがよいが、割子の軽
量性を高める場合には、第4図dに示すごとく補
強部材22で囲まれる領域内に空所32が残るよ
うに配置することもできる。第4図eに示すもの
は、軽量芯材として発泡体34を用いたものであ
る。発泡体34としては各種プラスチツク又はゴ
ム等の低倍率発泡体が望ましい。第4図fに示す
ものは木材30と発泡体34とを組み合わせたも
のである。第4図gに示すものは、軽量芯材14
として例えばパイプ36を使用したものである。
パイプ36の代りにハニカム構造体(図示せず)
を使用してもよい。また、軽量芯材21は、割子
の全長に亘つてあるいは先端部のみに設けること
ができる。
〔〕 補強部材 天然の竹に匹敵する曲げ剛性を得るためには、
補強部材22の材料として、ガラス繊維、カーボ
ン繊維、アラミド繊維、金属繊維、セラミツク繊
維等の繊維強化プラスチツク(FRP)あるいは
アルミニウム、マグネシウム等の軽量金属薄板を
使用することができるが、軽量性および加工の容
易性等を考慮するとFRPを使用するのが望まし
い。この場合、特に長手方向に繊維が引き揃えら
れているものが最適である。また、補強部材22
を構成するFRPは、カーボン繊維、ガラス繊維、
アラミド繊維、金属繊維、セラミツク繊維などの
抗張力に富む繊維を、エポキシ樹脂、ポリエステ
ル樹脂などの熱硬化性樹脂であつて、硬化後の硬
度が大きい樹脂で含浸したFRPとするのがよい。
かようなFRPは、弾性、剛性に富み大きな破壊
強度をもつが、硬いもの(例えば面金)との衝撃
によつて割れ易く、破断面が身体に突き刺さり易
いため、保護材23で包囲しておく必要がある。
FRPといえどもその比重は竹の比重の2倍以上
あるので当然に肉厚の薄いものを使用するが、竹
と同等の曲げ剛性を得るためには工夫が必要であ
る。前述のごとく、竹製竹刀は、その先端部にお
ける幅および高さが小さく、先端部から全長の約
2/3へだたつた部分における幅および高さが最大
となつているため、竹刀の先端部における曲げ剛
性が小さくなつている。竹刀のごとく人体を打つ
運動具としては痛みを軽減するのがよく、このた
め、複合竹刀においても竹製竹刀と同様に先端部
における曲げ剛性は適度に小さくすることが望ま
れる。
第5図aは、補強部材22のみを取り出して示
すものである。補強部材22の全長Lも割子の全
長Lとほぼと同じくし、補強部材22を割子20
の全長に亘つて存在させるのがよい。
第5図に示す補強部材22は、その横断面が長
方形をなすボツクス状の補強部材である。かよう
なボツクス状補強部材22は第3図aに示したよ
うに4枚のFRP薄板で各辺を構成するのがよい。
その場合に、完成した割子20における補強部材
22の各辺同士は第3図bに示すように互いに密
接している必要はなく、適当な間隔をへだててお
いてもよい。また、ボツクス状以外にも、横断面
が彎曲している形状をなすようにいずれかの辺が
彎曲しているものであつてもよいし、長円形の断
面形状にすることもできる。第2図で説明した通
り、竹製の割子12はその先端部から全長の約2/
3へだたつた部分における幅Wbが最大となつて
いるから、本発明の複合竹刀の割子20について
も同様な形状となるようにする。従つて、補強部
材22についても、第5図aで示すように、割子
の先端部から全長の約2/3へだたつた部分におけ
る幅Wb′が最大となるようにし、先端部における
幅Wa′および手元部における幅Wc′に向かうにつ
れて徐々に幅が減少するように形成しておくのが
最も望ましい。また、補強部材22の高さに関し
ても、先端部から全長の約2/3へだたつた部分に
おける高さHb′が最大となるようにし、先端部に
おける高さHa′に向かうにつれて徐々に高さが減
少するように形成するのが最も望ましい。第5図
aには手元部に向つて高さが徐々に減少するよう
にした補強部材を示してあるが、高さに関しては
必らずしも第5図に示すような形状変化を付す必
要はない。前述のごとく、身体に与える痛みを緩
らげる必要性から、割子の先端部に向つて第5図
に示すごとく幅および/又は高さを小さくするの
がよいが、割子の手元部から1/3Lを占める長さ
の領域については、必らずしも第5図に示すごと
く手元部に向つて高さが小さくなるようにする必
要はない。すなわち手元部における高さHc′が最
大幅部の高さHb′と等しくなるようにするか、あ
るいは高さHb′より大きくなるようにしてもよ
い。
第5図bは、補強部材22に肉厚の変化を付し
た例を示すものである。すなわち、先端部におけ
る肉厚taおよび手元部における肉厚tcが、先端部
から全長の約2/3へだたつた部分における肉厚tb
よりも小さくなるように徐々に変化を付したもの
である。ただし、手元部に近い約1/3Lを占める
長さの領域については、補強部材22の肉厚が最
大幅部の肉厚tbと同じもしくは厚くなるように形
成してもよい。第5図bに示したものは、肉厚の
変化だけでなく補強部材22の幅および高さの変
化も付されているが、補強部材22の幅および/
又は高さについては寸法変化をつけず、肉厚だけ
変化させてもよい。
〔〕 保護材 保護材23は、相手の竹刀からの衝撃が直接作
用する部材であるから、耐衝撃性および耐摩耗性
に優れた材料としなければならない。保護材23
としてナイロン、ポリエチレン等のプラスチツク
を用いることができる。あるいはナイロン繊維、
ビニロン繊維、アラミド繊維などの柔軟性に富む
繊維、織物又は不織布を、ウレタンゴムなどの樹
脂であつて硬化後の硬度が小さい樹脂で含浸した
FRP板で構成してもよいし、これを補強部材2
2のまわりに巻きつけてもよい。かようなFRP
で保護材23を構成すれば、面金等との衝撃によ
つて割子が傷付くことがあつても、保護材23が
繊維で補強されているため裂けたり割れたりしな
いと同時に、万一繊維が露出するようなことがあ
つても、柔らかい繊維を柔らかい樹脂で含浸して
あるため、人体に突き刺さるという危険性がな
い。この点で、同じFRPであつても、前述の補
強部材22を構成するFRPと、保護材23を構
成するFRPとでは異なつている。
〔〕 軟質薄膜 軟質薄膜24は、割子の構成部材である上記軽
量芯材21、補強部材22、保護材23の相互の
接着面の間に配置され、接着強度を高める機能を
もつと同時に、保護材23に作用する衝撃を緩和
する機能および割子が万一折損するようなことが
あつた場合に割子が完全に分断されてしまうこと
を防止する機能をも有する。すなわち、割子の折
損時に、もしも割子が完全に分断されるようなこ
とがあれば、補強部材22や保護材23のような
硬質材料の鋭い破断面が露出し、これが身体に突
き刺さるおそれがあるから、軟質薄膜24を設け
ることによつて万一割子が折損するようなことが
あつても分断することなくつながつたままの状態
に保てる材料がよい。
かような観点から、軟質薄膜24としては、天
然ゴム、合成ゴム、ポリウレタンゴムなどの薄膜
又は発泡薄膜あるいは、アイオノマー、塩化ビニ
ルE.V.A.樹脂などのような弾力性ある材料の薄
膜又は発泡薄膜、更にはナイロン繊維やケプラー
繊維などからなる織物又は不織布を用いることが
できる。
以上、本考案の割子を構成する各部材について
説明したが、接着剤としては接着力の強いエポキ
シ系接着剤を用いるのがよいがポリウレタン系接
着剤を使用することもできる。あるいは、可撓
性、弾力性のある他の任意の接着剤を用いてもよ
い。
次に、第6図に、本考案の割子20の他の断面
構造を示す、第6図aは、軟質薄膜24が補強部
材22の外周領域(すなわち補強部材22と保護
材23との間の領域)の全周に亘つて設けられて
いるものを示し、第6図bは、軟質薄膜24が補
強部材22の内周領域(すなわち補強部材22と
軽量芯材21との間の領域)の全周に亘つて設け
られているものを示す。もちろん、補強部材22
の外周および内周の両方の全周に亘つて軟質薄膜
24を設けてもよい。また、軟質薄膜24は必ら
ずしも割子の全長に亘つて設ける必要はなく、全
長の一部にのみ設けてもよい。第6図cは、割子
の裏面側の補強部材22bを除く補強部材のまわ
りに軟質薄膜24を設けたものであり、この場合
も補強部材22の内・外周のうちいずれか一方に
のみ設けてもよい。また、補強部材22a,22
b、22c(第3図a)のうちの任意の補強部材
のまわりに設けてもよい。第6図dは、保護材2
3同士の接着面のみに軟質薄膜24を設けたもの
を示す。第6図eは、補強部材22の断面形状が
長円形をなすものであり、その内・外周に軟質薄
膜24を設けたものである。
本考案の割子20の軽量芯材21の横断面構造
は第4図に各種のものを示したが、これらの軽量
芯材21は割子の長手方向の全長に亘つて同一断
面構造のものとすることもできるし、第7図に示
すように割子の長手方向に沿つて構造を変えるこ
ともできる。すなわち、第7図aに示すように、
割子20の全長Lのうち、先端部から約1/3Lの
長さの領域には繊維が割子の両側面方向に延びる
木材30は配置されており、残りの約2/3Lの長
さの領域には木質繊維が割子の長手方向に延びる
木材30″が配置されていて、しかも、先端部か
ら約1/3Lを占める長さの領域には、適当な間隔
をへだてて複数のリブ36が設けられている。
剣道の場合、先端部から約1/3Lを占める長さ
の領域は有効打撃部であり、最も衝撃を強く受け
ると同時に最もしなりの大きな部分である。従つ
て、この領域は補強部材22と軽量芯材(木材)
との接着界面にせん断が生じて剥離し易い。この
ため、軟質薄膜24に加えて、補強部材22に対
する接着性が軽量芯材よりも優れている材料(例
えば発泡プラスチツク、ゴム板等)で作られたリ
ブ36を設ければより完全に剥離を防止できる。
また、割子の先端部から約1/3Lを占める長さ
の領域は、身体への衝撃を緩和し、痛みを緩らげ
る必要上しなり易くする必要があるが、図示のご
とく、この領域における木質繊維の方向が割子の
両側面方向に向くように配置することによつて、
繊維が長手方向に連続していないのでしなり易く
なる。残りの約2/3Lを占める領域については特
別しなりを必要としない部分であるから、木質繊
維が割子の垂直方向に向くように配置してもよい
し、あるいは図示のごとく、割子の長手方向に向
くように配置してもよくあるいは発泡体その他の
軽量芯材を配置してもよい。更に、残りの2/3L
を占める領域にも、適当な間隔をへだててリブ3
6を設けてもよい。
第7図bに示す割子は、割子の先端部から約1/
3Lの長さを占める領域において、木質繊維の方
向が割子の両側面方向に延びる木材30と、割子
の垂直方向に延びる木材30′とを交互に配置し
てある点で第7図aに示す割子と異なつている。
このように配置することにより、割子の側面およ
び表面の両方向に作用する衝撃に対して優れた耐
衝撃性のある割子とすることができる。
尚、第7図aおよび第7図bに示した以外に
も、木質繊維の方向がすべて割子の垂直方向に向
くように配置してもよいし、斜め方向に向くよう
に配置してもよいことはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
第1図は、従来一般に使用されている竹製竹刀
の概略構成を示す斜視図である。第2図は、第1
図の竹製竹刀を構成する竹製割子の1本を取り出
して示す斜視図である。第3図は、本考案の竹刀
の割子を構成する各構成要素およびこれらの構成
要素で形成された割子の横断面構造を示すもので
ある。第4図は、本考案の竹刀の割子の軽量芯材
の各種断面構造を示す横断面図である。第5図
は、本考案の竹刀の割子の補強部材の長手方向形
状を示す斜視図である。第6図は、本考案の竹刀
の割子において軟質薄膜をいかに配置するかを示
す横断面図である。第7図は、本考案の竹刀の割
子の軽量芯材を割子の長手方向に沿つていかに配
置するかを示す第3図bの−線に沿う縦断面
図である。 21……軽量芯材、22……補強部材、23…
…保護材、24……軟質薄膜。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 竹刀を構成する各1本の割子が、軽量芯材21
    と、繊維を割子の長手方向に配した繊維強化プラ
    スチツクからなる補強部材22と、保護材23
    と、軟質薄膜24とからなる複合材で形成されて
    おり、 前記軽量芯材21は前記補強部材22で囲まれ
    ていて、該補強部材22は前記保護材23で囲ま
    れており、 前記軽量芯材21、補強部材22、保護材23
    は、これらの部材間の任意の個所に配置された前
    記軟質薄膜24を介して互いに接着されているこ
    とを特徴とする竹刀の割子。
JP1985053262U 1985-04-10 1985-04-10 Expired JPH0418601Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1985053262U JPH0418601Y2 (ja) 1985-04-10 1985-04-10

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JP1985053262U JPH0418601Y2 (ja) 1985-04-10 1985-04-10

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JPS61168867U JPS61168867U (ja) 1986-10-20
JPH0418601Y2 true JPH0418601Y2 (ja) 1992-04-24

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ID=30573953

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JPS5013178U (ja) * 1973-05-30 1975-02-12
JPS59230568A (ja) * 1983-06-13 1984-12-25 古賀 隆幸 剣道用竹刀

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