JPH0418334Y2 - - Google Patents

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JPH0418334Y2
JPH0418334Y2 JP9367886U JP9367886U JPH0418334Y2 JP H0418334 Y2 JPH0418334 Y2 JP H0418334Y2 JP 9367886 U JP9367886 U JP 9367886U JP 9367886 U JP9367886 U JP 9367886U JP H0418334 Y2 JPH0418334 Y2 JP H0418334Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、複数の植付爪を走行装置に連動して
機体横方向の軸芯周りで回動駆動される1つの取
付部材に取付けると共に、この取付部材の回動に
伴つて複数の前記植付爪が順次に苗供給装置の苗
取出し部と圃場の間を上下に回動して苗植え運動
するように構成した田植機に関する。
〔従来の技術〕
上記田植機は、例えば特開昭60−66909号公報
に示されるように、植付爪の駆動を取付部材の回
転駆動によつてすることにより、揺動リンクによ
る揺動駆動に比して、植付爪駆動に伴う振動を抑
制できるように構成されたものである。
この種田植機において、従来、走行装置の変速
にかかわらず取付部材が連続回動するようになつ
ており、次の如き不都合があつた。
〔考案が解決しようとする問題点〕
田植機にあつては、機体走行速度の変更にかか
わらず機体進行方向での植付苗間隔が設定の一定
間隔になるようにする必要があつて、走行速度の
変化に伴つて植付爪の苗植え運動速度が変化する
ようにするのである。他方、植付爪にあつては、
苗取出し部から取出した苗の圃場までの保持を植
付爪の下降速度が極端に低下しても苗落下の伴わ
ないところの挾持の如き手段でするのではないた
めに、植付爪の圃場までの下降速度があまり低下
すると、取出し苗が落下するのである。これらの
ために、畔際での作業時の如く地盤条件が悪い等
のために走行速度を遅くした場合、この減速に伴
つて植付爪の運動速度も低下して、取出し苗が植
付爪の下降途中で落下することがあつた。
本考案の目的は、植付爪の駆動が振動を少なく
しながらできるものでありながら、かつ、高速走
行作業時に植付けトラブルが生じないようにしな
がら、低速走行作業が苗落下を伴わないでできる
ようにすることにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案の特徴構成は、冒記した田植機におい
て、前記取付部材が連続回動するように伝動する
第1伝動状態と、前記取付部材が断続回動するよ
うに伝動する第2伝動状態とに切換え自在な伝動
装置を、前記第2伝動状態において複数の前記植
付爪の一部が苗植え運動軌跡のうちの苗取出しか
ら苗植付けまでに相当する軌跡部分を移動する間
は、前記第1伝動状態で現出する伝動比より前記
取付部材が高速回動する伝動比で伝動し、かつ、
複数の前記植付爪の全てが苗植え運動軌跡のうち
の前記軌跡部分以外の部分に在る時に伝動を設定
時間中断する状態で、前記取付部材と走行用変速
装置の間に設けてあることにあり、その作用及び
効果は次のとおりである。
〔作用〕
前記伝動装置が第2伝動状態で現出する伝動比
を適正に設定し、そして、高速走行時には、伝動
装置を第1伝動状態に人為操作したり、自動操作
されるようにし、かつ、低速走行時には伝動装置
を第2伝動状態に人為操作したり、自動操作され
るようにする。すると、高速走行時には、複数の
植付爪の全てが順次に苗植え運動することから、
1つの植付爪だけで苗植えする場合に比して、植
付苗間隔を設定間隔にしながらも、植付爪の運動
速度が遅くなるようにできるのであり、それであ
りながら、取付部材が連続回動することから、取
付部材を断続回動させる場合に比して、植付爪の
苗取出しから苗植付けまでの運動速度を遅くして
植付爪が圃場に緩速で到達するようにできる。そ
して、低速走行時には、複数の植付爪の全てが順
次に苗植え運動することから、1つの植付爪だけ
で苗植えする場合に比して、植付苗間隔を設定間
隔にしながらも、植付爪の平均運動速度がおそく
なるようにできるのであり、それでありながら、
取付部材が断続回動することから、取付部材を連
続回動させる場合に比して、植付爪の苗取出しか
ら苗植付けまでの運動速度を速くできる。
〔考案の効果〕
高速走行時及び、低速走行時のいずれの場合で
も、植付爪の苗植え運動速度を比較的遅くでき
て、植付爪の駆動に伴う振動を少なく抑制できる
ものでありにがら、低速走行させても、植付爪の
苗取出しから苗植付までの運動速度が比較的速い
ようにできることから、低速走行作業が保持苗の
落下を招きにくいようにしながらできるようにな
り、畦際等地盤条件の悪い箇所での作業が低速で
安全にできるようになつた。
しかも、高速走行時において、植付爪が圃場に
比較的低速で到達することから、植付爪の下降接
地に起因する泥土の跳ね上げや苗の姿勢変化が生
じにくいようになり、歩行型の場合でも作業が快
適にできると共に、植付苗の姿勢揃いのよい仕上
りが得られるようにできた。
〔実施例〕
第1図に示すように、走行装置としての左右一
対の走行用車輪1、エンジン2及び操縦ハンドル
3等を有した走行機体の後部に、苗植付装置4、
及び、この苗植付装置4の苗植え運動に連動して
機体横方向に往復動しながら苗植付装置4に苗供
給する装置としての苗のせ台5を付設すると共
に、前記走行機体の下部に接地フロート6を付設
して歩行型田植機を構成してある。
第7図に示すように、一対の前記走行用車輪
1,1夫々の伝動ケース27aまたは27bに連
動ロツド28aまたは28bを介して連動させた
天秤リンク29を、支軸30及び第1油圧シリン
ダ31を介して走行機体に取付けてあり、前記第
1油圧シリンダ31を伸縮操作すると、天秤リン
ク29が機体前後方向に移動され、一対の前記伝
動ケース27a,27b夫々が軸心P3の周りで
上下に揺動して一対の走行用車輪1,1に走行機
体に対する取付け高さが同方向に変化するように
してある。そして、前記天秤リンク29を支軸3
0に対してこれの軸芯周りで揺動するように構成
すると共に、天秤リンク29に対する操作アーム
32を天秤リンク29との相対揺動が可能なよう
に、かつ、第2油圧シリンダ33による揺動操作
が可能なように前記支軸30に取付けてあり、第
2油圧シリンダ33を伸縮操作すると、操作アー
ム32が天秤リンク29の第1被操作部29aに
接当作用する第1操作部32aまたは、天秤リン
ク29の第2被操作部29bに接当作用する第2
操作部32bをして天秤リンク29を揺動操作
し、一対の前記伝動ケース27a,27bが互に
反対方向に揺動して一対の走行用車輪1,1が走
行機体に対して背反昇降するようにしてある。前
記天秤リンク29が操作アーム32に対して設定
角だけ自由に揺動するように、前記第1被操作部
29aと前記第2被操作部29bの間隔L1を第
1操作部32aと前記第2操作部32bの間隔
L2より大に設定してあり、操作アーム32が第
2油圧シリンダ33によつて固定された状態で
も、一対の走行用車輪1,1が前記間隔差によつ
て定まる設定ストロークだけ自由に背反昇降する
ように構成してある。尚、操作アーム32に備え
てあるピン孔34は、前記間隔差に起因する天秤
リンク29の自由揺動を不能にするロツクピンを
取付けるためのものである。
前記苗植付装置4は第1図及び第2図に示すよ
うに構成してある。
すなわち、2つの苗植付具7a,7bを取付け
た植付具取付部材8を、この取付部材8と一体回
転自在な支軸9を介して機体横方向の第1軸芯
P1の周りで回転するように走行機体部分10に
取付けると共に、エンジン2から走行用変速装置
11、伝動チエーン12及び伝動装置13を介し
て伝達される動力によつて前記支軸9が回転駆動
されることにより、矢印Aの方向に回転駆動され
るようにしてある。2つの前記苗植付具7a,7
bの夫々は、植付具取付部材8のうち第1軸芯
P1を中心とする仮想円Sの上に等間隔で位置す
る2箇所の一方または他方に、苗植付具7aまた
は7bと一体回転する筒軸14、及び、この筒軸
14と相対回転自在な支軸15を介して前記第1
軸芯P1と平行な第2軸芯P2の周りで相対回転す
るように取付けてある。そして、前記植付具取付
部材8に付設してある駆動機構16により、2つ
の植付具7a,7bが植付具取付部材8の回転に
伴いこの回転方向とは反対の矢印Bの回転方向に
速度調節させながら自転操作されるように構成し
てあり、走行用車輪1に連動して植付具取付部材
8が回転駆動されることと、前記駆動機構16の
作用とにより、第3図に示す如く、2つの苗植付
具7a,7b夫々がこれの植付爪17の先端が苗
のせ台5の苗取出し部5aと圃場の間を軌跡Tを
描くように上下に回動移動する状態で駆動され、
2つの植付爪17が交互に苗のせ台5の載置マツ
ト状苗から1株分のブロツク状苗を切断すると共
に保持し、圃場に下降して植付けるようにしてあ
る。
前記駆動機構16は、前記支軸9に相対回転可
能に取付け、かつ、走行機体部分10の筒部19
との係合によつて回転不能にしてある太陽ギア1
8、この太陽ギア18に咬合させた状態で植付具
取付部材8に回転自在に取付けてある中間ギア2
0、この中間ギア20に咬合させた状態で前記支
軸15に相対回転可能に取付けてある遊星ギア2
1、前記中間ギア20と一体回転する扇形カム2
2、前記遊星ギア21に連設してある伝動爪2
3、前記筒軸14に連設してある受動爪24及び
アーム25、一対の前記爪23,24を接当付勢
するように、かつ、前記遊星ギア21と前記筒軸
14を弾性連動させるように伝動爪23と受動爪
24にわたつて取付けてある第6図に明示する如
きリングバネ26の夫々から構成してある。そし
て、植付具取付部材8の回転に伴い、これに伴う
遊星ギア21の回転と、リングバネ26の連動作
用とにより、苗植付具7a及び7bを矢印Bの回
転方向に自転させるようにしてあり、そして、植
付爪17が苗取出し部5aから植付位置に下降す
る間は扇形カム22の周部22aと前記アーム2
5が摺接して苗植付具7a,7bの自転を停止さ
せるようにしてあり、かつ、この自転停止時には
伝動爪23が受動爪24から離れるように回動し
てリングバネ26が弾性変形されており、植付爪
7a,7bが植付けを完了して上昇する際には、
アーム25が前記周部22aから外れて苗植付具
7a,7bの自転停止が解除され、リングバネ2
6の復元力と遊星ギア21の回転とによつて苗植
付具7a及び7bを自転させるようにしてある。
つまり、植付爪17の先端に前記軌跡Tを描かせ
るようにしてある。
前記伝動装置13は、植付具取付け部材8を連
続回動させたり、断続回動させるように伝動切換
えするものであり、第1図に示す如く構成してあ
る。
すなわち、入力軸35と一体回転する第1伝動
ギア36に咬合させた第1受動ギア37、及び、
前記入力軸35と一体回転する第2伝動ギア38
から伝動される第2受動ギア39の夫々を前記支
軸9に相対回転自在に取付けると共に、クラツチ
輪体40をスプライン係合によつて一体回転する
ように、かつ、操作レバー41によつて摺動操作
されるように前記支軸9に取付けてある。そし
て、操作レバー41が軸芯P4周りで揺動操作さ
れて第1操作位置Cに操作されると、クラツチ輪
体40がクラツチ爪40aをして第1受動ギア3
7に一体回転可能に係合し、第1伝動ギア36及
び第1受動ギア37の夫々が第5図に示す如き連
続歯ギアであることから、植付具取付部材8が連
続回動するように入力軸35の連続回動力を支軸
9に連続伝達する第1伝動状態になり、操作レバ
ー41が第2操作位置Dに操作されると、クラツ
チ輪体40がクラツチ爪部40bをして第2受動
ギア39に一体回転可能に係合し、第2伝動ギア
38及び第2受動ギア39の夫々が第4図に示す
如き間欠歯ギアであることから、植付具取付部材
8が断続回動するように入力軸35の連続回動力
を支軸9に連続伝達する第2伝動状態になるよう
にしてある。前記第2伝動状態においては、2つ
の前記植付爪17,17の一方が前記苗植え運動
軌跡Tのうちの苗取出しから苗植付けまでに相当
する軌跡部分T1を移動する間は、第2伝動ギア
38の2箇所の歯付き部38a,38bの一方3
8aと第2受動ギア39の2箇所の歯付き部39
a,39bの一方39aとが咬合し、あるいは、
他方の歯付き部38bと他方の歯付き部39bと
が咬合して伝動するように、かつ、2つの前記植
付爪17,17のいずれもが苗植え運動軌跡Tの
前記軌跡部分T1以外の軌跡部分T2に在る時に、
第2伝動ギア38の2箇所の歯なし部38c,3
8dの、一方38cと第2受動ギア39の2箇所
の歯なし部39c,39dの一方39cとが対応
し、あるいは、他方の歯なし部38dと他方の歯
なし部39dとが対応して前記歯なし部38c及
び38dの長さで定まる設定時間だけ伝動を中断
するように、さらには、前記歯付き部38a及び
38bによつて伝動する時の伝動比が前記第1伝
動状態で現出する伝動比より植付具取付部材8が
高速回動するものになるように、第2伝動ギア3
8及び第2受動ギア39を形成してある。
第1図に示すように、前記操作レバー41を操
作用駆動機構としての一対の電磁ソレノイド42
a,42bによつて操作するように構成し、そし
て、前記走行用変速装置11の操作された状態を
検出する機構としての変速レバー43の位置を検
出する一対の検出スイツチ44a,44bを前記
電磁ソレノイド42a,42bに連係すると共
に、走行用変速装置11が前進第1速に操作され
ると操作レバー41が前記第2操作位置Dにな
り、かつ、走行用変速装置11が前進第2速に操
作されると操作レバー41が前記第1操作位置C
になるように、一対の検出スイツチ44a,44
bからの情報に基いて一対の電磁ソレノイド42
a,42bが自動操作されるように構成してあ
る。すなわち、機体を高速走行させて作業するよ
うに走行用変速装置11を前進第2速に操作する
と、前記伝動装置13が自動的に前記第1伝動状
態になり、植付具取付部材8を連続回動させて2
つの植付爪17,17を駆動する状態が現出さ
れ、そして、機体を低速走行させて作業するよう
に走行用変速装置11を前進第1速に操作する
と、前記伝動装置13が自動的に前記第2伝動状
態になり、植付具取付部材8を連続回動される場
合に比して植付爪17の苗取出しから苗植付けま
での運動速度が速くなるように、植付具取付部材
8を断続回動させて2つの植付爪17,17を駆
動する状態が現出されるようにしてある。
〔別実施例〕
第9図に示すように、走行装置に連動して軸芯
P1の周りで回転駆動される回転体8の周部に複
数の植付爪17……を取付けて、回転体8の回動
により複数の植付爪17……に順次に苗植え運動
させるように苗植付装置4を構成して実施しても
よい。従つて、前記植付具取付部材8及び回転体
8を植付爪17の取付部材8と称する。
前記伝動装置13の切換え操作を走行用変速装
置11の切換え操作とは別にするように構成して
実施してもよい。
乗用型の田植機にも本考案は適用できる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案に係る田植機の実施例を示し、第
1図は苗植付装置の一部切欠き平面図、第2図は
植付具駆動機構の側面図、第3図は苗植付装置の
側面図、第4図は間欠歯ギアの側面図、第5図は
連続歯ギアの側面図、第6図は伝動爪及び受動爪
の断面図、第7図は車輪昇降操作機構の一部切欠
き平面図、第8図は歩行型田植機全体の側面図、
第9図は別実施苗植付装置の側面図である。 1……走行装置、5……苗供給装置、5a……
苗取出し部、8……取付部材、11……走行用変
速装置、13……伝動装置、17……植付爪、
P1……軸芯、T……苗植え運動軌跡、T1,T2
…軌跡部分。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 複数の植付爪17,17を走行装置1に連動し
    て機体横方向の軸芯P1周りで回転駆動される1
    つの取付部材8に取付けると共に、この取付部材
    8の回動に伴つて複数の前記植付爪17,17が
    順次に苗供給装置5の苗取出し部5aと圃場の間
    を上下に回動して苗植え運動するように構成した
    田植機であつて、前記取付部材8が連続回動する
    ように伝動する第1伝動状態と、前記取付部材8
    が断続回動するように伝動する第2伝動状態とに
    切換え自在な伝動装置10を、前記第2伝動状態
    において複数の前記植付爪17,17の一部が苗
    植え運動軌跡Tのうちの苗取出しから苗植付けま
    でに相当する軌跡部分T1を移動する間は、前記
    第1伝動状態で現出する伝動比より前記取付部材
    8が高速回動する伝動比で伝動し、かつ、複数の
    前記植付爪17,17の全てが苗植え運動軌跡T
    のうちの前記軌跡部分T1以外の部分T2に在る時
    に伝動を設定時間中断する状態で、前記取付部材
    8と走行用変速装置11の間に設けてある田植
    機。
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