JPH04183342A - 活魚輸送容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の別層分野］ この発明は活魚の輸送容器に関する。

［従来技術］ 本物のおいしさを求めるグルメブームにのって、調理す
る直前まで生きていた魚、活魚に対する人気が全国的に
高まっている。

活魚輸送システムは、種々前えられつつあるが、従来か
ら大量活魚輸送が主流である。しかしながら現在の需要
の多くは少量輸送である。従来の大量活魚輸送はこの方
式に適さず、少量輸送に適した方式が設立されれば、宅
配便等を用いて短時間で効率的に活魚を輸送することが
可能になる。この方式が確立されれば、産地から直接家
庭や料理店等に少量ずつ、元気の良い状態で活力の高い
活魚を輸送することが可能になる。

ここで重要なことは、軽量の容器を用いて、魚類の活力
を高く保ったまま輸送することである。

［発明の課題Ｊ この発明の課題は、軽量の容器で、魚類を弱らせず、活
力を高く保ったまま輸送することにある。

［発明の構成］ この発明の活魚輸送容器は、断熱性容器を用いた密閉系
内に、水に浸した状態で魚類を納めるための、魚類の形
に対応した凹部を設け、魚類の周辺の水を対流させるだ
めの、水流の発生手段を設けるとともに、魚類から発生
するアンモニア系化合物を吸着するための吸着剤を容器
内に設けｔ；ことを特徴とする。

［発明の作用］ この発明では、断熱性容器に設けた凹部に魚類を自然な
姿勢で納め、水に浸して輸送する。鯛等の魚は横に立っ
た姿勢が自然であり、容器中でもこの姿勢で輸送する。

平目等の魚は横に寝た姿勢が自然であり、凹部を浅く広
く設けて横に寝た姿勢で輸送する。魚類を海水中や淡水
中での自然な姿勢に保てば、輸送中の活力の低下を小さ
くできる。また魚類を凹部に納め姿勢を固定すれば、生
けすで泳がせる場合に比べ、容器内の水を少量にできる
。

容器内には例えば酸素を封入し、水中の酸素濃度を高く
保つ。そして水流の発生手段で魚類の周囲の水を対流さ
せ、呼吸やはい尿等で生じた生理物質を水中から酸素中
へ放出させ、酸素を水中に取り込む。これらの生理物質
の主なものは、ＣＯ２とアンモニアや尿素である。この
内ＣＯ２の魚類への毒性は低く、尿素自体は無害である
。しかし海水中では尿素はアンモニアとＣＯ２に分解し
、アンモニアは魚類への毒性が高い。結局アンモニアの
除去が最も重要で、吸着剤でアンモニアを除去し、アン
モニアによる活力の低下を防止する。

［発明の効果］ この発明では、魚類を凹部に自然な姿で納めるので、輸
送に大量の水を要せず、かつ輸送中の活力の低下が小さ
い。魚類の周囲には対流を発生させ、酸素の補給とＣＯ
７やアンモニア等の排出を行い、魚類から生じたアンモ
ニア等の生理前は吸着剤で除去し、水中のアンモニア濃
度を低く保つ。

これらの結果、輸送中の魚類の活力低下を防止できる。

［５ｉ！施＠］ 図１〜図３に、実施例を示す。図１において、２は例え
ば発泡ポリスチレン等の発泡性の断熱容器、４は同じ断
熱発泡材料の上蓋、６は気密用の接着テープである。０
２は魚類、８は魚類０２を納めるための凹部、１０は凹
部８の直に設けた水流の通路、１２は凹部８の前面に設
けた障壁、１４は穴、１６は海水や淡水等の水である。

海水は弱アルカリ性であり、魚類０２から生じるＣＯ２
で酸性に変化することを防止するため、海水１６には少
量のＣａ　Ｃｏ、やＭｇ　（ＯＨ）ｘ等の弱アルカリ性
物質を添加するのが好ましい。これらの添加物は弱アル
カリ性の緩衝剤であれば良いが、好ましくは海水中に多
量に含まれているＣａ系の緩衝剤であるＣａＣＯ，を用
いる。

凹部８の内容を図２に示す。活魚輸送の需要が最も高い
ものは鯛であり、鯛の場合横に立った姿勢が自然であり
、この姿勢で輸送することにより、活力を保つことがで
きる。そこで凹部８の形状は魚類０２の形状に合わせ、
自然な姿勢で輸送できるようにする。まｔ；水流通路１
０は魚類０２の下の位置に設ける。凹部８は輸送する魚
類の数に応じ、例えば４〜６個程度設ける。

図１に戻り、水１６の上の空間１８には酸素を封入して
おく。２０はモータ、２２は電池、２４は回転軸、２６
．２８はファン、３２はＣａＯ等のＣＯ２の吸着剤、３
４はゼオライト等のアンモニアの吸着剤である。ＣＯ，
吸着剤３２にはＭｇ（ＯＨ）２等も用い得るし、ゼオラ
イト吸着剤３４もＣＯ２吸着性を持つので、特にＣ０２
吸着剤３２を設けず、ゼオライト吸着剤３４でＣＯ８も
吸着させても良い。まｔ；ゼオライト吸着剤３４に変え
、活性炭をアンモニア吸着に用いても良い。３６はフッ
素樹脂や塩化ビニル樹脂等の防水性で通気性のフィルム
、３８は保冷剤である。

図３に、吸着剤３２．３４の周囲を示す。４０は金属等
の、骨組で、この外側の上半分に通気性フィルム３６を
張り付け、下半分にはメツシュ４２を取り付ける。ここ
ではファン２６を吸ＩＦ剤３２゜３４の上部に設けたが
、下部に設は酸素をより強く海水１６に吹き付けても良
い。

実施例の作用を説明する。魚類０２を１！！］部８に納
め、Ｃａ　ＣＯｓ等の弱アルカリを加えた海水１６で浸
し、容器の空間１８には酸素を封入する。

例えば鯛の場合、海水１６の水温を保冷剤３８で最初は
４℃程度の低温に下げ、魚０２の新陳代謝を抑えて低温
輸送する。輸送中から開封までに水温は士数度℃程度ま
で徐々に上昇する。この結果魚０２は輸送中自然な姿勢
で活動性が低下した状態に置かれ、呼吸等によるエネル
ギー消費が少なく、かつ自然な姿勢に置かれるため、体
力の消耗も少ない。勿論魚０２の種類により最初の冷却
温度や温度の上昇条件等の最適値が異なるので、これに
応じて保冷剤３８の量や種類、断熱容器２や上蓋４の厚
さ等を決定する。

海水１６はファン２８で撹拌され、撹拌された海水１６
は穴１４を介して通路１０を通って、魚０２の周囲を流
れる。海水１６の流れを図の黒抜き矢印で示す。また気
体の流れを図の白抜き矢印で示す。魚０２から出たＣＯ
８やアンモ豊ア等の排出物質は、海水１６の流れによっ
て上部の酸素中に排出され、一方酸素が海水１６中に補
給される。

７アン２６の回転でフィルム３６内の気体は吸着剤３２
．３４へ送られ、Ｃ０２はＣＯｔ吸着剤３２やゼオライ
ト吸着剤３４に吸収され、アンモニアはゼオライト吸着
剤３４に吸着除去される。この結果海水１６には、ＣＯ
，やＮＨ，を除去した酸素が吹き付けられる。

これらの結果、海水１６中には絶えず酸素が補給され、
魚０２から生じたＣＯｌやアンモニア、特にアンモニア
は吸着剤３２．３４で除かれ、海水１６中のアンモニア
やＣＯ８濃度は常時低く保たれる。

【図面の簡単な説明】

図１は５Ｉ！施例の活魚輸送容器の断面図、図２は実施
例の凹部の要部縦方向断面図、図３は実施例の吸着剤部
の要部拡大断面図である。 図において、 ２　発泡断熱性容器、　　　４　上蓋、６　接着テープ
、　　　　８　凹部、 ＩＯ水流通路、　　　　　１２　障壁、１４　穴、　　
　　　　　　１６　水、１８　上部空間、　　　　　２
０　モータ、２６．２８　　ファン、　　　３２　　Ｃ
ｏ、吸着剤、３４　アンモニア吸着剤、 ３６　　通気性フィルム、　　４０　メツシュ。

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. （１）断熱性容器を用いた密閉系内に、水に浸した状態
   で魚類を納めるための、魚類の形に対応した凹部を設け
   、 魚類の周辺の水を対流させるための、水流の発生手段を
   設けるとともに、 魚類から発生するアンモニア系化合物を吸着するための
   吸着剤を容器内に設けたことを特徴とする、活魚輸送容
   器。
2. （２）吸着剤を、防水性で通気性のフィルム・シートで
   囲んだことを特徴とする、請求項１に記載の活魚輸送容
   器。
3. （３）吸着剤へ容器内の気体を強制通気させるための通
   気手段を設けたことを特徴とする、請求項２に記載の活
   魚輸送容器。
4. （４）容器内の水のＰＨを調整するため、水に弱アルカ
   リ性の物質を添加したことを特徴とする、請求項１に記
   載の活魚輸送容器。
5. （５）容器の凹部の魚類の下方の位置に水の通路を設け
   たことを特徴とする、請求項１に記載の活魚輸送容器。
6. （６）容器内に保冷剤を設けたことを特徴とする、請求
   項１に記載の活魚輸送容器。
7. （７）容器に発泡体を用いたことを特徴とする、請求項
   １に記載の活魚輸送容器。