JPH041795B2 - - Google Patents

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JPH041795B2
JPH041795B2 JP60287882A JP28788285A JPH041795B2 JP H041795 B2 JPH041795 B2 JP H041795B2 JP 60287882 A JP60287882 A JP 60287882A JP 28788285 A JP28788285 A JP 28788285A JP H041795 B2 JPH041795 B2 JP H041795B2
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JP
Japan
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fluid
derivative
formula
rings
traction drive
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Toshuki Tsubochi
Kazushi Hata
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Priority to DE8686116454T priority patent/DE3687738T2/de
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明はトラクシヨンドライブ用流体に関し、
詳しくは特定の二種類の化合物を主成分として配
合してなるトラクシヨン性能のすぐれたトラクシ
ヨンドライブ用流体に関する。 [従来の技術及び発明が解決しようとする問題
点] 一般に、トラクシヨンドライブ用の流体はトラ
クシヨンドライブ装置(ころがり接触による摩擦
駆動装置)、例えば自動車用無段変速機、産業用
無段変速機、水圧機器などに用いられる流体であ
り、高いトラクシヨン係数や熱および酸化に対す
る安定性、経済性等が要求されている。 近年、トラクシヨンドライブ装置の小型軽量化
が、自動車用途を中心に研究されてきており、そ
れに伴なつてこのトラクシヨンドライブ装置に用
いるトラクシヨンドライブ用流体にも、様々な苛
酷な条件下で使用に耐え得る性能、特に低温から
高温(−30〜120℃程度)までの広い温度範囲に
わたつて安定的に高性能(トラクシヨン係数が高
いこと、粘度が低いこと、酸化安定性にすぐれる
ことなど)を発揮しうることが要求されている。 しかしながら、今までに開発されたトラクシヨ
ンドライブ用流体では上述の要求特性を満足しう
るものはなく、様々な問題があつた。例えば、高
温で高いトラクシヨン係数を示す化合物は、粘度
が高いため撹拌ロスが大きいので伝達効率が低
く、また低温始動性にも問題がある。一方、低粘
度で伝達効率のすぐれた化合物は、高温下でのト
ラクシヨン係数が低く、また高温になると粘度が
低下しすぎて、トラクシヨン伝達装置の潤滑上の
トラブルの原因となる。 [問題点を解決するための手段] そこで本発明者らは上記従来技術の問題点を解
消し、広い温度範囲にわたつて優れた性能を有す
るトラクシヨンドライブ用流体を開発すべく鋭意
研究を重ねた。その結果、高温でトラクシヨン係
数の高い特定の化合物群と低粘度な特定の化合物
群とを混合したものが、トラクシヨンドライブ用
流体として総合的な性能にすぐれ、しかも混合に
よる相乗効果が得られることにより、トラクシヨ
ン係数が著しく向上することを見出し、本発明を
完成するに至つた。 すなわち本発明は、(A)二つのデカリン環が直接
結合したビスデカリン類、二つのデカリン環が同
一炭素に結合したアルカン誘導体または二つのデ
カリン環が隣接する炭素に結合したアルカン誘導
体および(B)両端にシクロヘキサン環を有する炭素
数2あるいは3の主鎖に少なくとも二つのメチル
基を結合してなるアルカン誘導体または二つのシ
クヘキサン環を有するシクロペンタン誘導体を主
成分とし、(A)誘導体100重量部に対して(B)誘導体
10〜900重量部の割合で配合してなり、かつ100℃
における動粘度が3cSt以上であることを特徴とす
るトラクシヨンドライブ用流体を提供するもので
ある。 本発明のトラクシヨンドライブ用流体は、上述
した(A)、(B)両成分を主成分とするものである。こ
の(A)成分としては三つのタイプのものがあり、そ
れらは二つのデカリン環が直接接合したビスデカ
リン類(以下「A1タイプ化合物」と略称する。)、
二つのデカリン環が同一炭素に結合したアルカン
誘導体(以下「A2タイプ化合物」と略称する。)、
および二つのデカリン環が隣接する炭素に結合し
たアルカン誘導体(以下「A3タイプ化合物」と
略称する。)である。この(A)成分は、A1タイプ化
合物、A2タイプ化合物およびA3タイプ化合物の
いずれも二つのデカリン環を有するものであり、
このうちA1タイプ化合物は二つのデカリン環が
互いに直接結合しているものである。また、A2
タイプ化合物はアルカン誘導体の同一炭素にデカ
リン環が二つ結合しており、A3タイプ化合物は
アルカン誘導体の隣接する炭素に一つずつのデカ
リン環が結合している構造となつている。なお、
このデカリン環には、メチル基等の置換基が一つ
また二つ以上導入されていてもよい。 このようなA1タイプ化合物としては様々なも
のがあるが、通常は 一般式 で表わされるビスデカリン類であり、具体的には 式 で表わされる1,1′−ビスデカリン、 式 で表わされる1,2′−ビスデカリン、 式 で表わされる2,2′−ビスデカリンなどがあり、
またさらにこれらを構成するデカリン環にメチル
基、エチル基、プロピル基等の置換基が適当数導
入されたものなどがある。 また、A2タイプ化合物としては、各種のもの
があるが、通常は、 一般式 [式中、R1は水素あるいは炭素数1〜3のアル
キル基を示す。] で表わされるアルカン誘導体があげられる。具体
的な化合物としては、 式 で表わされる1,1−ジデカリルエタン(より詳
しくは、1,1−ジ(1−デカリル)エタン;
1,1−ジ(2−デカリル)エタン;1−(1−
デカリル)−1−(2−デカリル)エタン)、 式 で表わされる1,1−ジデカリルプロパン(より
詳しくは、1,1−ジ(1−デカリル)プロパ
ン;1,1−ジ(2−デカリル)プロパン;1−
(1−デカリル)−1−(2−デカリル)プロパ
ン)、あるいは 式 で表わされる1,1−ジデカリルブタン(より詳
しくは1,1−ジ(1−デカリル)ブタン;1,
1−ジ(2−デカリル)ブタン;1−(1−デカ
リル)−1−(2−デカリル)ブタン)などをあげ
ることができる。 さらに、A3タイプ化合物としては、様々なも
のがあるが、通常は、 一般式 [式中、R2〜R3はそれぞれ水素あるいはメチル
基を示す。] で表わされるアルカン誘導体があげられる。具体
的な化合物としては、 式 で表わされる1,2−ジデカリルプロパン(より
詳しくは、1,2−ジ(1−デカリル)プロパ
ン;1,2−ジ(2−デカリル)プロパン;1−
(2−デカリル)−2−(1−デカリル)プロパ
ン;1−(1−デカリル)−2−(2−デカリル)
プロパン)、 式 で表わされる2,3−ジデカリルブタン(より詳
しくは、2,3−ジ(1−デカリル)ブタン;
2,3−ジ(2−デカリル)ブタン;2−(1−
デカリル)−3−(2−デカリル)ブタン)、 式 で表わされる2−メチル−1,2−ジデカリルプ
ロパン(より詳しくは、2−メチル−1,2−ジ
(1−デカリル)プロパン;2−メチル−1,2
−ジ(2−デカリル)プロパン;2−メチル−1
−(1−デカリル)−2−(2−デカリル)プロパ
ン;2−メチル−1−(2−デカリル)−2−(1
−デカリル)プロパン)、あるいは 式 で表わされる2−メチル2,3−ジデカリルブタ
ン(より詳しくは、2−メチル−2,3−ジ(1
−デカリル)ブタン;2−メチル−2,3−ジ
(2−デカリル)ブタン;2−メチル−2−(1−
デカリル)−3−(2−デカリル)ブタン;2−メ
チル−2−(2−デカリル)−3−(1−デカリル)
ブタン)などがあげられる。 一方、上記(A)成分とともに用いる(B)成分として
は二つのタイプのものがあり、そのうちの一つは
両端にシクロヘキサン環を有する炭素数2あるい
は3の主鎖に少なくとも二つのメチル元基結合し
てなるアルカン誘導体(以下「B1タイプ化合物」
と略称する。)であり、他方は二つのシクロヘキ
サン環を有するシクロペンタン誘導体(以下
「B2タイプ化合物」と略記する。)である。この
(B)成分はB1タイプ化合物、B2タイプ化合物とも
に二つのシクロヘキサン環を有するものであり、
ここでシクロヘキサン環にはメチル基が一つまた
は二つ以上導入されていてもよい。 このようなB1タイプ化合物としては様々なも
のがあげられるが、通常は 一般式 [式中、R4〜R8はそれぞれ水素あるいはメチル
を示し、m、nはそれぞれ1、2、3のいずれか
を示す。但し、R4〜R6の少なくとも一つはメチ
ル基を示す。] 一般式 [式中、R7、R8、m、nは前記と同じであり、
R9〜R14はそれぞれ水素あるいはメチル基を示
す。但し、R9〜R14の少なくとも二つはメチル基
を示す。] で表わされるアルカン誘導体があげられる。上記
一般式[]で表わされる化合物の具体例をあげ
れば、 式 で表わされる1,2−ジ(メチルシクロヘキシ
ル)−2−メチルプロパン、 式 で表わされる2,3−ジ(メチルシクロヘキシ
ル)−ブタンなどがあげられる。また上記一般式
[]で表わされる化合物の具体例としては、 式 で表わされる1,3−ジシクロヘキシル−3−メ
チルブタン、 式 で表わされる2,4−ジシクロヘキシルペンタ
ン、 式 で表わされる2,4−ジシクロヘキシル−2−メ
チルペンタンなどがあげられる。 また、B2タイプ化合物としては、通常は 一般式 [式中、R7、R8、m、nは前記と同じであり、
R15は水素あるいはメチル基を示し、lは1、
2、3のいずれかを示す。] で表わされる化合物である。具体的には 式 で表わされる1,3−ジシクロヘキシル−1−メ
チルシクロペンタンなどがあげられる。 本発明のトラクシヨンドライブ用流体は、前述
の(A)成分(A1タイプ化合物、A2タイプ化合物あ
るいはA3タイプ化合物)と(B)成分(B1タイプ化
合物あるいはB2タイプ化合物)とを主成分とす
るともに、(A)誘導体100重量部に対して(B)誘導体
10〜900重量部の割合で配合してなり、かつ100℃
における動粘度が3cSt以上のものである。 上述の(A)成分は高温下でのトラクシヨン係数は
高いが、粘度が比較的高いための撹拌ロスが大き
く、低温流動性にも問題がある。一方、(B)成分は
低粘度であるという利点はあるものの、高温でト
ラクシヨン係数が著しく低下し、また粘度が低く
なり過ぎて油膜切れを起こすという問題がある。
しかし、本発明のトラクシヨンドライブ用流体の
如く、(A)成分と(B)成分を100℃における動粘度が
3cSt以上となるように混合すると、比較的低粘度
でしかも低温から高温までの広範囲にわたつて高
いトラクシヨン係数を示し、低温流動性や高温で
の油膜切れ等の問題のない総合性能に優れたもの
となる。 しかも本発明は、(A)成分と(B)成分との混合によ
つトラクシヨン係数の著しい改善(相乗効果)が
得られるという全く新しい知見に基づく優れたト
ラクシヨンドライブ用流体を提供するものであ
る。 一般にトラクシヨン係数については、次式の様
な加成性があることが知られており(ASLE
Trans.13、105〜116(1969))、 f= 〓i Cifi Ci:i成分の混合比率 fi:i成分のトラクシヨン係数 f:混合物のトラクシヨン係数 またごくわずか(2〜3%程度)に相乗効果が
ある(SAE710837(1971))とも言われているが、
本発明の如く、混合する前の各成分それぞれの値
よりも大きなつたり、加重平均より10%以上も大
きくなる例は知られていない。 本発明では(A)成分と(B)成分の混合割合は、(A)誘
導体100重量部に対して(B)誘導体10〜900重量部、
好ましくは50〜600重量部の割合で配合する。ま
た、100℃における動粘度が3.0cSt以上、好まし
くは3.6〜10.0cStとなるように定める。ここで、
(A)、(B)両成分を主成分とするものであつても、
100℃における動粘度が3cSt未満のものでは、ト
ラクシヨンドライブ装置の転がり疲労寿命を定格
以上に確保することができず、長時間の運転が不
可能となる。 転動面の転がり疲れ寿命は、両接触面の表面粗
さと、そこにおいて形成される油膜厚さとの関係
に大きく依存しており、この関係は油膜パラメー
タΛとして知られている。このΛと表面疲労との
関係については、0.9<Λの場合、寿命は見積り
以上確保できると言われている(Machine
Design7、102(1974))。 以上をもとに、転動面の例として実際のベアリ
ングに適用した場合を計算してみると、使用温度
(100℃)で3.0cSt以上、好ましくは3.6cSt以上の
粘度があれば、少なくとも定格(設計値)以上の
転がり疲れ寿命を確保することが出来る。つま
り、100℃で3.0cSt以上好ましくは3.6cSt以上と
なるようにブレンドする必要がある。また、自動
車用途として用いる場合、低温でスムーズな始動
を可能にする為、流動点は−30℃以下であること
が好ましい。 なお、本発明のトラツクシヨンドライブ用流体
は、上述のように、(A)、(B)両成分を主成分として
含有するものであるが、さらに必要に応じて各種
の添加剤を適宜配合することもできる。 [発明の効果] 叙上の如く、本発明のトラクシヨンドライブ用
流体は、低温から高温の広い温度範囲にわたつて
高くかつ安定したトラクシヨン係数を示し、種々
の総合性能に優れているので、自動車用あるいは
産業用の無段変速機、さらには水圧機器など様々
な機械製品に幅広く利用される。 [実施例] 次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明
する。 なお、実施例および比較例におけるトラクシヨ
ン係数の測定は、2円筒型摩擦試験機にて行なつ
た。すなわち、接している同じサイズの円筒(直
径52mm、厚さ6mmで被駆動側は曲率半径10mmのタ
イコ型、駆動側はクラウニング無しのフラツト
型)の一方を一定速度(1500rpm)で、他方を
1500rpmから1750rpmまで連続的に回転させ、両
円筒の接触部分にバネにより7Kgの荷重を与え、
両円筒間に発生する接線力、即ちトラクシヨン力
を測定し、トラクシヨン係数を求めた。この円筒
は軸受鋼SUJ−2鏡面仕上げできており、最大ヘ
ルツ接触圧は112Kgf/mm2であつた。 また、トラクシヨン係数と油温との関係の測定
にあたつては、油タンクをヒーターで加熱するこ
とにより、油温を30℃から120℃まで変化させ、
すべり率5%におけるトラクシヨン係数と油温と
の関係をプロツトしたものである。 さらに、(A)、(B)両成分の配合割合とトラクシヨ
ン係数の関係を測定するにあたつては、油温を一
定にして上記と同様の方法で測定した。 製造例 1 ((A)成分の製造) 5のガラス製フラスコにテトラリン2500gと
濃硫酸500gを入れ、氷水にてフラスコ内温度を
0℃に冷却した。強く撹拌したがらパラアルデヒ
ド150gを3時間かけてゆつくり滴下し、さらに
1時間撹拌して反応を完結させた。撹拌を止め静
置して油層を分離し、この油層を2N水酸化ナト
リウム水溶液1と飽和食塩水1でそれぞれ3
回ずつ洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥さ
せた。次いで蒸留により未反応のテトラリンを留
去した後、減圧蒸留を行なつて沸点150〜185℃/
0.15mmHg留分800gを得た。この留分を分析した
結果、1,1−ジテトラリルエタンを主成分とす
るとともに、テトラリンの二重体を含むものであ
ることが確認された。 この留分500c.c.を1のオートクレーブに入れ、
活性化した水添用ニツケル触媒(日揮化学(株)製、
N−112触媒)50gを添加し、水素圧50Kg/cm2
反応温度200℃で水素化を行なつた。冷却後、反
応液を過して触媒を分離した。軽質分をストリ
ツピングした後分析したところ水素化率99.9%以
上(NMR分析で確認)であり、このものは1,
1−ジデカリルエタン65重量%と、1,1′−ビス
デカリンおよび1,2′−ビスデカリン25重量%を
含んでいることがわかつた。 製造例 2 ((B)成分の製造) 内容積3のフラスコにトルエン1564gと無水
塩化アルミニウム40gを入れて室温において、撹
拌しながらメタリルクロライド272gとトルエン
92gとの混合物を5時間にわたり徐々に滴下した
後、さらに1時間撹拌して反応を行なつた。つい
で、これに水500mlを加えて塩化アルミニウムを
分解し、油層を分離したのち、油層1規定水酸化
ナトリウム水溶液1と飽和食塩水1でそれぞ
れ3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
次に、蒸留により未反応のトルエンを除去した
後、減圧蒸留にして沸点範囲106〜113℃(0.16mm
Hg)の留分500gを得た。この留分の主成分は、
2−メチル−1,2−ジ(p−トリル)プロパン
であつた。 ついで、この留分500gを1のオートクレー
ブに入れて二ツケル触媒(日揮化学社製:N−
113)50gを添加し、水素圧50Kg/cm2G、温度200
℃において3時間水素化を行なつた。反応生成物
から軽質分を除去し、分析した結果、水素化率
99.9%以上であり、主成分は2−メチル−1,2
−ジ(4−メチルシクロヘキシル)プロパンであ
ることが確認された。 実施例 1 製造例1で得た1,1−ジデカリルエタンと
1,1′−ビスデカリンおよび1,2′−ビスデカリ
ンを含む流体以下「流体A−1」という。)およ
び製造例2で得た2−メチル−1,2−ジ(4−
メチルシクロヘキシル)プロパン(以下「流体B
−1」という。)を流体A−1:流体B−1=
2:3(重量比)で混合した流体(以下「混合流
体−1」という。)の性状を第1表に示す。また
この混合流体−1のトラクシヨン係数と温度との
関係を第1図に示す。さらに、上記流体A−1と
流体B−1の配合割合を変えて得た混合流体の70
℃におけるトラクシヨン係数の変化を第2図に示
す。 比較例 1 製造例1で得た流体A−1の性状を第1表に示
し、またこのもののトラクシヨン係数と温度との
関係を第1図に示す。 比較例 2 製造例2で得た流体B−1の性状を第1表に示
し、またこのもののトラクシヨン係数と温度との
関係を第1図に示す。
【表】 製造例 3 ((B)成分の製造) 3のガラス製フラスコにα−メチルスチレン
1000gと酸性白土50gおよびエチレングリコール
50gを入れ、撹拌しながら140℃で2時間反応さ
せた。反応液より触媒を別後、未反応のα−メ
チルスチレンおよびエチレングリコールを留去
し、沸点125〜130℃/0.2mmHg留分900gを得た。
この留分はNMR分析およびガスクロマトグラフ
分析の結果、α−メチルスチレンの線状二量体95
%と環状二量体5%の混合物であることが確認さ
れた。 この留分を製造例2と同様に水添し後処理する
ことにより、2,4−ジシクロヘキシル−2−メ
チルペンタンを主成分とするトラクシヨンドライ
ブ用流体を得た。 実施例 2 製造例1で得た流体A−1と製造例3で得た
2,4−ジシクロヘキシル−2−メチルペンタン
を主成分とする流体(以下「流体B−2」とい
う。)を、流体A−1:流体B−2=1:3(重量
比)で混合した流体(以下「混合流体−2」とい
う。)の性状を第2表に示す。またこの混合流体
−2のトラクシヨン係数と温度との関係を第3図
に示す。さらに上記流体A−1と流体B−2の配
合割合を変えて得た混合流体の80℃におけるトラ
クシヨン係数の変化を第4図に示す。 比較例 3 製造例3で得た流体B−2の性状を第2表に示
し、またこのもののトラクシヨン係数と温度との
関係を第3図に示す。なお、第2表および第3図
には流体A−1の性状等についても参考のために
示す。
【表】 製造例 4 ((A)成分の製造) 内容積5のフラスコにテトラリン3960gと無
水塩化第二鉄120gを入れ、室温にて撹拌しなが
ら、これにメタリルクロライド634gを8時間に
わたり徐々に滴下し、さらに1時間撹拌して反応
させた。ついで、これに水1を加え油層を分離
回収して、1規定NaOH水溶液1と飽和食塩
水1でそれぞれ3回洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥させた。後に、生成物を蒸留して未反応
テトラリンを除き、さらに減圧蒸留によつて、沸
点範囲165〜195℃(0.12mmHg)の留分500gを得
た。この留分の主成分は、2−メチル−1,2−
ジテトラリルプロパン類であつた。 次いで生成物を、1のオートクレーブに入れ
て、活性化した0.5%白金−アルミナ触媒(日本
エンゲルハルド社製)50gを添加し、水素圧50
Kg/cm2G、温度200℃において4時間水素化処理
を行なつた。生成物から軽質分を除去して分析し
た結果、2−メチル−1,2−ジデカリルプロパ
ン80重量%と、1,1′−ビスデカリンおよび1,
2′−ビスデカリン10重量%を含んでいることがわ
かつた。 製造例 5 ((B)成分の製造) 撹拌機、滴下ロート、塩化カルシウム管付還流
冷却器および温度計とガス導入管付二又管を取付
けた1容ガラス製四つ口フラスコにデカリン
200ml、金属ナトリウム9.2g(0.40モル)および
水酸化カリウム11.2g(0.20モル)を加えた。次
にこのフラスコに、ガス導入管を通じてアルゴン
ガスを毎分100mlの速度で10分間通入した後、毎
分10mlの速度に落して通入しながら撹拌した。そ
の後、油浴で135℃に加熱し、α−メチルスチレ
ン473g(4.0モル)を1時間かけて滴下した。滴
下終了後、さらに30分間加熱、撹拌を続けた。室
温まで冷却後、撹拌下にメタノール100mlを滴下
して、未反応の金属ナトリウムを分解した。アル
ゴンガスの導入を停止し、反応混合物を各々200
mlの水で3回洗浄した。油層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、減圧下に蒸留(139〜141℃/0.2mm
Hg)して1−メチル−1,3−ジフエニルシク
ロペンタン205.7g(2.12モル)を主成分とする
留分を得た。 次に、電磁撹拌式1ステンレス鋼製オートク
レーブに上記の1−メチル−1,3−ジフエニル
シクロペンタン200g(0.85モル)およびニツケ
ル触媒(日揮化学(株)製、N−113)10gを加え、
水素圧20気圧、温度150℃の条件で2時間水素添
加反応を行なつた。反応後、過により触媒を除
去した液および触媒に付着した液をキシレンで
回収した液を合せた後、ロータリーエバポレータ
ーでキシレンを留去して1,3−ジシクロヘキシ
ル−1−メチルシクロプンタン206gを主成分と
する留分を得た。 実施例 3 製造例4で得た2−メチル−1,2−ジデカリ
ルプロパン80重量%と、1,1′−ビスデカリンお
よび1,2′−ビスデカリン10重量%を含む流体
(以下、「流体A−2」という。)および製造例5
で得た1,3−ジシクロヘキシル−1−メチルシ
クロペンタンを主成分とする流体(以下「流体B
−3」という。)を流体A−2:流体B−3=
1:3(重量比)で混合した流体(以下「混合流
体−3」という。)の性状を第3表に示す。また
この混合流体−3のトラクシヨン係数と温度との
関係を第5図に示す。さらに、上記流体A−2と
流体B−3の配合割合を変えて得た混合流体の80
℃におけるトラクシヨン係数の変化を第6図に示
す。 比較例 4 製造例4で得た流体A−2の性状を第3表に示
し、またこのもののトラクシヨン係数と温度との
関係を第5図に示す。 比較例 5 製造例5で得た流体B−3の性状を第3票に示
し、またこのもののトラクシヨン係数と温度との
関係を第5図に示す。
【表】 製造例 6 ((A)成分の製造) 製造例4において、メタリルクロライドに代え
てアリルクロライド383gを用いたこと以外は、
製造例4と同様の操作を行なつて、沸点範囲160
〜180℃(0.1mmHg)の留分700gを得た。この
留分500gを製造例4と同様に水素化処理して1,
2−ジデカリルプロパン82重量%と、1,1′−ビ
スデカリンおよび1,2′−ビスデカリン8重量%
を含む流体を得た。この流体は屈折率n20 D1.5190、
比重0.97(15/4℃)、動粘度660.2cSt(40℃)、
13.39cSt(100℃)であつた。 製造例 7 ((B)成分の製造) 5のガラス製フラスコに無水キユメン2300g
と金属ナトリウム40gおよびイソプロピルアルコ
ール11gを入れ130℃に加熱し、強く撹拌しなが
らスチレン650gを3時間かけて滴下し、続けて
1時間撹拌し反応を完結させた。撹拌を止め静置
し冷却した後、油層を取り出し、これにエタノー
ル200gを加え、5N塩酸水溶液2と飽和食塩水
2でそれぞれ3回洗浄した。無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、ロータリーエバポレーターにかけて
未反応のキユメンを留去し、次いで減圧蒸留によ
り沸点115〜125℃/0.13mmHg留分を得た。この
留分を分析した結果、キユメンにスチレンが1分
子付加した化合物、すなわち1,3−ジフエニル
−3−メチルブタンであつた。 上記アルキル化生成物500c.c.を1のオートク
レーブに入れ、活性化した水添用ニツケル触媒
(日揮化学(株)製、N−112触媒)50gを添加し、水
素圧50Kg/cm2、反応温度200℃で水素化を行なつ
た。冷却後、反応液を過して触媒を分離した。
分析した結果、水素化率99.9%以上(NMR分析
で確認)であることがわかつた。軽質分をストリ
ツピングした後分析したところ、1,3−ジシク
ロヘキシル−3−メチルブタンであることがわか
つた。 実施例 4 製造例6で得た流体(以下「流体A−3」とい
う。)と製造例7で得た流体(以下「流体B−4」
という。)を、流体A−3:流体B−4=1:3
(重量比)で混合した流体(以下「混合流体−4」
という。)の性状を第4表に示す。またこの混合
流体−4のトラクシヨン係数と温度との関係を第
7図に示す。さらに、上記流体A−3と流体B−
4の配合割合を変えて得た混合流体の80℃におけ
るトラクシヨン係数の変化を第8図に示す。 比較例 6 製造例6で得た流体A−3の性状を第4表に示
し、またこのもののトラクシヨン係数と温度との
関係を第7図に示す。 比較例 7 製造例7で得た流体B−4の性状を第4表に示
し、またこのもののトラクシヨン係数と温度との
関係を第7図に示す。
【表】 比較例 8 流体B−4と流体B−3とを1:1(重量比)
で混合した流体(以下、「混合流体−5」とい
う。)の性状を第5表に示す。また、この混合流
体−5のトラクシヨン係数と温度との関係を第9
図に示す。さらに、上記流体B−4と流体B−3
の配合割合を変えて得た混合流体の100℃におけ
るトラクシヨン係数の変化を第10図に示す。 比較例 9 流体B−1と流体B−2とを1:1(重量比)
で混合した流体(以下、「混合流体−6」とい
う。)の性状を第6表に示す。また、この混合流
体−6のトラクシヨン係数と温度との関係を第1
1図に示す。さらに、上記流体B−1と流体B−
2の配合割合を変えて得た混合流体の60℃におけ
るトラクシヨン係数の変化を第12図に示す。
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1,3,5,7,9および11図は、実施例
および比較例における流体のトラクシヨン係数と
温度との関係を示すグラフである。また、第2,
4,6,8,10および12図は、製造例で得ら
れた流体から二種類を混合し、その混合比率を変
えた場合のトラクシヨン係数の変化を示すグラフ
である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A)二つのデカリン環が直接結合したビスデカ
    リン類、二つのデカリン環が同一炭素に結合した
    アルカン誘導体または二つのデカリン環が隣接す
    る炭素に結合したアルカン誘導体および(B)両端に
    シクロヘキサン環を有する炭素数2あるいは3の
    主鎖に少なくとも二つのメチル基を結合してなる
    アルカン誘導体または二つのシクロヘキサン環を
    有するシクロペンタン誘導体を主成分とし、(A)誘
    導体100重量部に対して(B)誘導体10〜900重量部の
    割合で配合してなり、かつ100℃における動粘度
    が3cSt以上であることを特徴とするトラクシヨン
    ドライブ用流体。 2 (A)二つのデカリン環が直接結合したビスデカ
    リン類が、 一般式 で表わされる化合物である特許請求の範囲第1項
    記載のトラクシヨンドライブ用流体。 3 (A)二つのデカリン環が同一炭素に結合したア
    ルカン誘導体が、 一般式 〔式中、R1は水素あるいは炭素数1〜3のアル
    キル基を示す。〕 で表わされる化合物である特許請求の範囲第1項
    記載のトラクシヨンドライブ用流体。 4 (A)二つのデカリン環が隣接する炭素に結合し
    たアルカン誘導体が、 一般式 〔式中、R2〜R3はそれぞれ水素あるいはメチル
    基を示す。〕 で表わされる化合物である特許請求の範囲第1項
    記載のトラクシヨンドライブ用流体。 5 (B)両端にシクロヘキサン環を有する炭素数2
    の主鎖に少なくとも二つのメチル基を結合してな
    るアルカン誘導体が、 一般式 〔式中、R4〜R8はそれぞれ水素あるいはメチル
    基を示し、m、nはそれぞれ1、2、3のいずれ
    かを示す。但し、R4〜R6の少なくとも一つはメ
    チル基を示す。〕 で表わされる化合物である特許請求の範囲第1項
    記載のトラクシヨンドライブ用流体。 6 (B)両端にシクロヘキサン環を有する炭素数3
    の主鎖に少なくとも二つのメチル基を結合してな
    るアルカン誘導体が、 一般式 〔式中、R7、R8、m、nは前記と同じであり、
    R9〜R14はそれぞれ水素あるいはメチル基を示
    す。但し、R9〜R14の少なくとも二つはメチル基
    を示す。〕 で表わされる化合物である特許請求の範囲第1項
    記載のトラクシヨンドライブ用流体。 7 (B)二つのシクロヘキサン環を有するシクロペ
    ンタン誘導体が、 一般式 〔式中、R7、R8、m、nは前記と同じであり、
    R15は水素あるいはメチル基を示し、lは1、
    2、3のいずれかを示す。〕 で表わされる化合物である特許請求の範囲第1項
    記載のトラクシヨンドライブ用流体。
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EP86116454A EP0224259B1 (en) 1985-11-29 1986-11-27 A working fluid for traction drive
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JPS5540726A (en) * 1978-09-19 1980-03-22 Nippon Oil Co Ltd Fluid for traction drive
JPS5560597A (en) * 1978-10-31 1980-05-07 Nippon Petrochem Co Ltd Power transmission fluid
JPS6096690A (ja) * 1983-11-01 1985-05-30 Idemitsu Kosan Co Ltd トラクシヨンドライブ用流体
JPS6253398A (ja) * 1985-09-03 1987-03-09 Idemitsu Kosan Co Ltd 動力伝達用潤滑油組成物

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