JPH0417931Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ 産業上の利用分野 本考案はカメラの三脚取付部の構造に関する。

ロ 従来の技術 カメラの三脚取付け用の三脚ねじ部材の台板は
大きな荷重に耐えられるよう寸法的に厚い部材に
形成されて、ダイキヤスト等で形成されたカメラ
ボデイの底に固定されている。このような台板の
取付構造として従来下記のようなものがあつた。
その一つはカメラボデイの下面に隙間をあけて台
板を固着し、カメラボデイ下面と台板との間にプ
リント回路基板を配置したものである。この構造
ではプリント回路に取付けられた回路部品が台板
でカバーされるので、それらの部品が外力から保
護されているが反面、カメラボデイの下面と台板
との間の隙間はプリント基板の厚さと、その上に
取付けられる回路部品の高さを合せた分だけあけ
ておく必要があり、その隙間に台板の厚さを合せ
ただけのスペースがカメラ下面に付設されること
になり、カメラ全体としての高さが大になると云
う問題がある。他の一つは台板の寸法を小さく
し、カメラボデイ下面でプリント基板回路部品は
台板の周囲に配置するようにしたもので、上例に
比し、カメラ下面のスペースは少くてすむが、回
路部品はその上が柔軟なカメラのカバー部材で覆
われるだけで、外力に対する保護がほとんどない
と云う問題がある。

ハ 考案が解決しようとする問題点 本考案はカメラボデイの下面にプリント回路基
板と三脚板取付け用の三脚ねじ部材の台板とを取
付ける構造において、プリント回路に取付けられ
ている部品の外力に対する保護を充分にし、しか
もカメラ下面のスペースを大きくとらない取付け
構造を提供しようとするものである。

ニ 問題点解決のための手段 カメラボデイの底面に配置された、雌ねじを有
する三脚取付用の台板と、上記台板とカメラボデ
イの間に配置され上記台板側の面に部品が配置さ
れたプリント回路基板と、を有し、前記台板は前
記部品の当たる部分が切り取られ、その切取られ
た部分に部品が入り込むようにして配置されてい
ることを特徴とするカメラの三脚取付部の構造を
提供する。

ホ 作用 台板は厚さが大きく、その厚さはプリント回路
に取付けられる回路部品の高さと略々等しいかそ
れより大である。従つて台板にプリント基板上の
回路部品の配置に合せて切欠或は透孔を設けて、
回路部品がそれらの切欠や透孔内に納まるように
することで、カメラボデイの下面はプリント回路
基板の厚さと台板の厚さの和だけのスペースがあ
ればよく、しかも回路部品は台板に囲まれて、表
面が台板と同じかそれより凹んでいることになる
から、カメラ下部を他物に当てても、それは台板
で受止められることになり、カメラのコンパクト
化が可能となり、しかも電気部品は台板の厚さに
より外力から保護されることになる。

ヘ 実施例 第１図は実施例のカメラの正面図で１はカメラ
ボデイ、２は三脚ねじ部材で、４はカメラの下カ
バーであり、６はダイキヤストで成型されたカメ
ラボデイの下面である。本考案はこのカメラボデ
イの下面６と下カバーとの間のねじ部材２周辺の
空間を利用してこゝに電気部品Ｐを配置するもの
である。

第２図はカメラの下カバーを取外した所を下か
ら見上げるように画き表した図である。三脚ねじ
部材２は中央のねじ部２ａと２ａの外周にかしめ
固定した台板２ｂとよりなつている。ねじ部２ａ
はカツプ状で内側に雌ねじが形成してあり、三脚
側の雄ねじと螺合するようになつている。ダイキ
ヤストで成型されたカメラボデイ６の下面には三
脚ねじ部材２のねじ部２ａが挿入される穴６ｈと
台板２ｂを螺着するねじ孔６ａ，６ｂ，６ｃ，６
ｄが設けられている。８は電気回路のフレキシブ
ルプリント基板で、半固定抵抗１０と半固定コン
デンサ１２が取付けられており、カメラボデイの
穴６ｈと重なる部分は打抜かれて開口になつてお
り、カメラボデイ６の底面に沿わせて配置されて
いる。このフレキシブル基板８の上（図では下）
に台板２ｂを重ねるようにしてねじ部２ａをカメ
ラボデイの穴６ｈに挿入し、台板２ｂの４個所に
穿たれた透孔を通して止めねじ３をカメラボデイ
６のねじ孔６ａ〜６ｄに螺着して台板２ｂをカメ
ラボデイ６に固定すると、フレキシブルプリント
基板８もカメラボデイ下面６と台板２との間には
さまれて固定せられる。詳細には台板２ｂにはカ
メラボデイの底面に向う側に突出し２ｃ，２ｄが
形成してあり、基板８はこの突出し部分によつて
カメラボデイの底面６に押圧固定されるようにな
つている。

第３図は第２図の鎖線−に沿う断面を示
し、カメラの下カバー４には開口４ａが設けられ
ていて、ねじ部材２ａがこの開口から覗くように
なつている。第２図に戻つて台板２ｂの下面に突
条２ｅ，２ｆが形成してあり、第３図に見られる
ように、この突条が下カバー４に当接し、台板２
ｂの全面に下カバー４が直接接しないようにして
あり、両者間には突条２ｅ，２ｆの高さだけの隙
間があつて、下カバーが何かに当つたとき、下カ
バーが弾性的に凹んで衝撃を吸収し、カメラボデ
イに衝撃が伝わらないようしてある。

第４図は下カバー４を除去した下面図で、図に
見られるように台板２ｂはフレキシブルプリント
基板８に固定された電気部品、この実施例では半
固定抵抗１０、半固定コンデンサ１２と重なる部
分が切欠されており、これらの電気部品は台板２
ｂの周囲にあつて、かつ下カバー４を取除くと外
に露出するようにしてある。これはこれらの電気
部品は半固定可変素子で、外部からの調整操作を
可能にするためである。

上述した実施例では三脚取付用のねじ部材の台
板は切欠部を有し、カメラボデイ下面に取付けら
れる電気部品はこの切欠部に位置するようになつ
ているが、第５図に示すように切欠の代わりに台
板２ｂに開口２ｈを穿ち電気部品Ｐはこの開口内
に位置するようにしてもよい。尚プリント回路基
板は上述のフレキシブルプリント基板に限られ
ず、通常の硬質プリント基板であつてもよい。

ト 効果 本考案によれば、カメラボデイの下面にはプリ
ント基板の厚さと台板の厚さの和だけのスペース
で台板とプリント回路部品とが収容されるので、
カメラ形状を大形化することなく、しかもカメラ
の下カバーが物に当つて凹むことがあつても台板
の近辺では台板に支えられて余り凹まないから、
電気部品が下カバーの凹みに当つて損傷されると
言うことが防がれる。即ち電気部品は台板の厚さ
によつて外力から保護されている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例のカメラの正面図、
第２図は同実施例の要部分解斜視図、第３図は第
２図の−断面図、第４図は同じく下面図、第
５図は本考案の他の一実施例の要部下面図であ
る。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ カメラボデイの底面に配置された、雌ねじを
   有する三脚取付用の台板と、 上記台板とカメラボデイの間に配置され上記
   台板側の面に部品が配置されたプリント基板
   と、 を有し、前記台板は前記部品の当たる部分が切
   り取られ、その切取られた部分に部品が入り込
   むようにして配置されていることを特徴とする
   カメラの三脚取付部の構造。 ２ 前記台板の前記部品の当たる部分が、開口と
   なるように切取られていることを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第１項に記載のカメラの
   三脚取付部の構造。 ３ 前記台板の前記部品の当たる部分が切欠とな
   るように切取られていることを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第１項に記載のカメラの三
   脚取付部の構造。