JPH0417861A

JPH0417861A - 血漿採取装置

Info

Publication number: JPH0417861A
Application number: JP2119724A
Authority: JP
Inventors: Yasushi Shimomura; 下村　泰志; Yuzo Kuromatsu; 黒松　勇蔵; Naoki Iwadate; 岩楯　直樹
Original assignee: Ube Industries Ltd
Current assignee: Ube Corp
Priority date: 1990-05-11
Filing date: 1990-05-11
Publication date: 1992-01-22

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、献血者より採血した血液を、血漿と血球成分
に分離し、血漿のみを採取し、血球成分を献血者に返血
する、効率の良い血漿採取装置に関する。

〔従来の技術〕

献血者から効率良く血漿を採取するためには、血漿分離
器を通過する単位時間当たりの血液流量を増加させるこ
とが、最も簡便、且つ、効果的な方法である。しかしな
がら、献血者からの血液採取量には、当然に上限が存在
するのであるから、血液流量の増加のみを図ることは困
難である。

そこで、効率の良い血漿採取システムとして最近提案さ
れたものに、献血者から血漿分離器への送血と、該血漿
分離器から献血者への返血とを、計測手段と制御手段と
を用いて、交互に実施する血漿採取システムがある。こ
のシステムでは、献血者から採取した血液は一旦血液貯
留部に貯留された後、血漿分離器へ送血され、分離され
た血漿は血漿貯留部に貯留され、血漿の一部が分離され
て血球成分の割合が高くなった血液（これを濃厚血液と
呼ぶ）は献血者へ返血されるか或いは血液貯留部に返血
され、採漿中に更に献血者から採取された新鮮口と混合
され再び血漿分離器へと送血される。濃厚血液は一定の
へマトクリント値（血液中の赤血球の容積率、以下、Ｈ
１値と記す）になると返血されるが、このシステムでは
、採血、返血ラインと採漿回路とをそれぞれ独立して運
転することができるため、単位時間当たりに血漿分離器
を通過する血液量が多く、短時間で必要量の血漿が得ら
れるため、採血者の負担が軽く、優れた採漿方法である
。

〔発明が解決しようとする問題点〕

前記従来のシステムについては、回路、制御方法等に種
々改良を加えたシステムが提案されている。しか−し、
何れにしても、複数のポンプ、多数の流路開閉手段、そ
れらを正確に運転するための複雑な制御手段等が必須で
あり、必然的にシステムは大型化し、複雑となり、高価
なものとなる。

又、献血には事故は絶対許されないため、複雑なシステ
ムを正確に運転するためには熟練した運転員が必要であ
る。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、前記した従来技術における問題点を解決した
、採漿効率を維持しながら、簡潔な回路、システムを実
現するもので、安価で、高度な運転技術を必要としない
血漿採取装置を提供するものである。

本発明は、穿針部、ポンプ機能を有する血液貯留部、血
漿分離器及び血漿貯留部を少なくとも備え、穿針部から
血漿分離器への送血と、該血漿分離器からの穿針部への
返血とを行なわしめる血漿採取装置であって、穿針部か
ら採血された血液はポンプ機能を有する血液貯留部のポ
ンプ機能によって、一旦、血液貯留部に貯留された後、
血漿分離器へと送血され、血漿分離器によって血漿が採
取された濃厚血液は穿針部に返血されることを特徴とす
る血漿採取装置に関する。

〔作用〕

穿針部から採取された血液は、ポンプ機能を有する血液
貯留部のポンプ機能により、一旦、血液貯留部に貯えら
れる。次いで、該ポンプ機能により、血液貯留部に貯留
された血液を血漿分離器へ送血する。血漿分離器により
分離された血漿は血漿貯留部に貯留される。一方、血漿
が分離された濃厚血液は献血者へ返血される。以後この
操作を繰り返し必要量の血漿を血漿貯留部に貯留する。

本発明の回路、システムの特徴は、インラインに血液貯
留部があり、しかも、ポンプが１台であるという点にあ
る。即ち、これまでの装置では、血液貯留部がインライ
ンにある場合、ポンプが１台では運転が困難であり、２
台以上のポンプが必要である。ポンプが１台の場合はそ
の血液貯留部はラインからの技別れとなっている。これ
らの問題を解決し、しかも、回路、システムを簡略化し
のものが本発明の血漿採取装置である。

Ｃ実施例〕以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。

第１図は、本発明に係る血漿採取装置に於ける血液の流
れを概略的に示したものである。

ポンプ機能を有する血液貯留部２のポンプ機能部２ｂに
よって、穿針部１から採取された血液は、採血ライン５
を通り、一旦、ポンプ機能を有する血液貯留部２の血液
貯留部２ａに貯留される。血液貯留部２ａに貯留された
血液が所定量となった時点で、ポンプ機能部２ｂを逆方
向に働かせることによって、血液は送血ライン６を介し
て血漿分離器３に送血される。血漿分離器３を通過する
血液は、血漿分離器３に於いて血漿分離膜の透孔を介し
て血漿成分が透過、分離され、分離された血漿は、採漿
ライン８を経由して血漿貯留部４に貯えられる。

一方、血漿の一部を採取された濃厚血液は、返血ライン
７を経由し、献血者に返血される。

本発明に於いては、血漿採取の実施に当たり、血液の抗
凝固剤を適量使用する必要がある。尚、抗凝固作用を有
する血液回路、血漿分離器が開発されると抗凝固剤によ
る血漿の希釈が防止可能となる。抗凝固剤としては、体
外血液潅流に使用できるものであれば、いずれでもよく
、例えば、クエン酸（ＡＣＤ、ＣＰＤ等）、ヘパリン、
プロスタグランジン、ＦＯＹ、ＭＤ−８０５等が使用さ
れる。これらはその特性により献血者へ注射することに
よって投与することもできる他、穿針部、またはその下
流側の血液ラインに分岐を設け、そこから持続投与器或
いは点滴で投与することも可能である。

ポンプ機能を有する血液貯留部２としては、シリンジポ
ンプ、ベローズポンプ等が挙げられ、特に、ベローズポ
ンプが簡易な構造で、強度も高く、信顧できるものであ
って好ましい。

又、血漿分離器３としては、血漿分離速度が大きく、血
漿蛋白質の透過性が良好な、何れの膜量血漿分離器も使
用可能であり、中空糸膜型の分離膜モジュールを使用す
ることが好ましい。

分離膜モジュールに用いられる中空糸膜としては、親水
性を有するものが好ましく用いられるが、他方、元来は
疎水性であっても、界面活性剤またはコーティング剤等
により親水化処理したものも好ましく使用できる。更に
、疎水性の中空糸膜を水と相溶性がよく表面張力の小さ
い、例えば、アルコールのような物質によって洗浄し、
生理食塩水等の無菌水、無塵水にて充填しておき、使用
に際して血液と置換することによって本発明の中空糸膜
として用いることができる。

また、中空糸の材料としては、特に制限されるものでは
ない。高分子材料を素材とするものの例としては、ポリ
オレフィン〔高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リ（４−メチル−ペンテン−１）など〕、フッ素含有高
分子化合物、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリ塩
化ビニル、セルロースアセテート、ポリアクリロニトリ
ル、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタアクリレー
ト、ポリアミド、ポリサルホン等の多孔質中空糸を挙げ
ることができる。また無機材料を素材とするものの例と
しては、ガラス、セラミック、炭素等の多孔質中空糸を
挙げることができる。以上のうち、耐溶血性が高い点か
らポリオレフィンを素材とする膜が好ましい。多孔質中
空糸の外径、周壁部厚さ、孔径も特に制限されるもので
はないが、一般には外径が約１０−１０００μｍ、周壁
部厚さが約１０〜５００μｍ、孔径が約０．０１〜７μ
ｍのものが好ましい。

本発明の血漿採取装置では、献血者より通常の採血速度
で採取された血液は、一旦、血液貯留部に貯留され、貯
留量が一定量に達した時点より血漿分離器へ送血される
。血漿分離器により血漿の一部が分離された濃厚血液は
献血者に返血される。

本発明の血漿採取装置はその回路、構造が従来の簡易な
装置に比べても更に簡単であり、操作も非常に容易であ
る。従って、複雑な制御を必要とせず、熟練した運転員
でなくても、充分安全に、且つ、効率的に操作すること
ができる。

次に、本発明の血漿採取装置を用いて血漿を採取した、
具体的な実施結果を説明する。

（実施例）ポンプ機能を有する血液貯留部２として、ベローズポン
プを使用し、採血流量（Ｑａ）７０＋＋１／１ｌｌｉｎ
、、血漿分離器３における血液流量９２ｍ１／ｍ１ｎ７
、穿針部１への返血流量（Ｑ　ｂ　）　９２　ｓｊ！／
ｎ＋ｉｎ。

で、Ｈｔ値４１％の血液を用いて、第２図に示すポンプ
操作によって間歇的な採漿を行い、４００−の採漿を行
い、採血流及び返血流のＨ１値を測定した。

又、血漿分離器３における分離膜としてはポリプロピレ
ン製中空糸膜（宇部興産■製、平均透孔０．４５μｍ、
外径４００μｍ、内径３００μｍ、空隙率７７％）を使
用した。

その結果、採漿時間２０分で返送される血液のＨ１値は
５５％以下、ＴＭＰは１００１Ｔ１ｍＨｇ以下で採漿を
効率良く行うことができた。

又、献血者に返送される血液の性状を分析検査したとこ
ろ、溶血などの問題となる点は全くなかった。

〔発明の効果］以上説明したように、本発明の血漿採取装置では、ポン
プ機能を有する血液貯留部を採用することにより、従来
、簡易型と称されていた装置よりも更に簡易な構造、回
路の装置とすることができた。又、操作も非常に簡便な
ものとなったため、熟練者でなくても正確に、且つ、効
率的に運転することが可能となった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す血漿採取装置の概略説
明図、第２図は本発明のポンプ操作の一例を示すグラフ
である。第１図に於いて、各数字は以下を表す。１：穿針部２：ポンプ機能を有する血液貯留部２ａ：上記２のポンプａ能部２ｂ二上記２の血液貯留部３：血漿分離器４：血漿貯留部５：採血ライン６：送血ライン７：返血ライン８：採漿ライン第２図に於いて、各記号は以下を表す。Ｑａ：採血流量Ｑｂ：返血流量 ■ｒ：血液貯留部に貯留された血液

Claims

【特許請求の範囲】

　穿針部、ポンプ機能を有する血液貯留部、血漿分離器
及び血漿貯留部を少なくとも備え、穿針部から血漿分離
器への送血と、該血漿分離器からの穿針部への返血とを
行なわしめる血漿採取装置であって、穿針部から採血さ
れた血液はポンプ機能を有する血液貯留部のポンプ機能
によって、一旦、血液貯留部に貯留された後、血漿分離
器へと送血され、血漿分離器によって血漿が採取された
濃厚血液は穿針部に返血されることを特徴とする血漿採
取装置。