JPH04163038A - 滑り性フイルム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、滑り性フィルムに関し、更に詳しくはカセッ
トテープ用スリップシート等として有用な滑り性フィル
ムの提供を目的とする。

（従来の技術及びその問題点） 従来、カセットテープにおけるテープやリールの帯電防
止を図り、且つテープやリールの円滑な回転を図る目的
でカセットテープのカセットハーフとテープとの間にス
リップシートが設けられている。

又、従来のカセットハーフは白色〜黒色の不透明であっ
たが、近年になって、カセットハーフを透明にし、外側
から磁気テープの走行状態が観察出来る様に工夫された
カセットテープが考案されている。

このタイプのカセットテープのスリップシートは、透明
であると共に、テープ走行時にテープとスリップシート
との摩擦によって発生する静電気の帯電を防止する為に
優れた帯電防止性が要求され、又、テープの走行やリー
ルの回転を円滑にする為に優れたスリップ性及び耐摩耗
性が要求され、これらの各種性能は長期間保持されてい
ることが要求されている。

この様な要求を満たす為に、従来のカセットテープ用透
明スリップシートは帯電防止塗料が塗布されているが、
滑り性力坏足するという問題があり、この問題を解決す
る目的で帯電防止塗料にシリコーン樹脂を添加してコー
ティングする方法も知られているが、この方法ではシリ
コーン樹脂の混合によって帯電防止層が白濁して透明性
が低下し、更に帯電防止性能が低下するという問題があ
る。

従って、本発明の目的は、帯電防止効果と滑り性の両方
に優れた滑り性フィルムを提供することである。

（問題点を解決する為の手段） 上記目的は以下の本発明によって達成される。

即ち、本発明は、プラスチックフィルムの少なくとも一
方の表面にシリコーン樹脂の微粒子（以下単にシリコー
ンビーズという）を含む帯電防止塗料からなるスリップ
層を設けたことを特徴とする滑り性フィルムである。

（作　　用） 帯電防止層中にシリコーンビーズを分散させて存在させ
ることによって、帯Ｎ防止効果及び透明性を低下させる
ことな（優れた滑り性を有するフィルムを提供すること
が出来る。

（好ましい実施態様） 次に好ましい実施態様を挙げて本発明を更に詳細に説明
する。

本発明の滑り性フィルムの好ましい実施態様を添付図面
を参照して説明する。第１図はベースフィルムｌの１方
の面に、帯電防止剤とシリコーンビーズ２との双方を含
有したスリップ層３を形成したものであり、このスリッ
プ層はベースフィルムｌの両面に設けてもよい。第２図
はベースフィルム１の一方の面に上記と同様のスリップ
層３を形成し、他方の面にはシリコーンビーズを含まな
い帯電防止層４を形成した例である。

本発明の滑り性フィルムの構成に使用するベースフィル
ム１としては、透明であれば従来公知のベースフィルム
はいずれもそのまま使用出来、例えば、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体
のケン化物、ポリビニルアルコール、ナイロン、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボ
ネート、ポリスチレン、セロファン、二酢酸セルロース
等が挙げられ、特に好ましいのはポリエチレンテレフタ
レートフィルムである。これらのベースフィルムは１０
〜１５０μｍの厚さのものが好適である。

本発明において使用する帯電防止塗料としては、帯電防
止剤を適当な樹脂バインダーを含む溶剤中に溶解した従
来公知の帯電防止塗料がいずれも使用することが出来る
。帯電防止剤としては、例えば、第４級アンモニウム塩
、ピリジニム塩、第１〜３級アミノ基等のカチオン性基
を有する各種のカチオン性帯電防止剤、スルホン酸塩基
、硫酸エステル塩基、リン酸エステル塩基、ホスホン酸
塩基等のアニオン性基を有するアニオン系帯電防止剤、
アミノ酸系、アミノ硫酸エステル系等の両性帯電防止剤
、アミノアルコール系、グリセリン系、ポリエチレング
リコール系等のノニオン性の帯電防止剤等の各種界面活
性剤型帯電防止剤、更には上記の如き帯電防止剤を高分
子量化した高分子型帯電防止剤等が挙げられ、又、第３
級アミノ基や第４級アンモニウム基を有し、放射線によ
り重合可能なモノマーやオリゴツマ−１例えば、Ｎ、Ｎ
−ジアルキルアミノアルキル（メタ）アクリレートモノ
マー、それらの第４級化合物等の重合性帯電防止剤も使
用出来る。これらの帯電防止剤に中では錆の発生の問題
のない非イオン系の帯電防止剤が好ましい。

本発明で使用するシリコーンビーズとは、ポリシロキサ
ンが三次元結合した網状樹脂を球状化したものであって
、例えば、東芝シリコーン■からトスバールの名称で入
手出来、本発明の目的には平均粒子径が０．３〜１２μ
ｍであるトスパール１０３．１０５．１０８．１２０．
１３０゜１４５．３１２０．２４０等が特に適している
。

この様なシリコーンビーズは、上記帯電防止塗料の固形
分１００重量部当たり０．５〜１０重量部の割合で使用
することが好ましく、０．５重量部未満では滑り性が不
足し、１０重量部を越えてもそれ以上の滑性効果の向上
が認められないので不経済であるばかりでなく、スリッ
プ層の白濁、微粒子の脱落等の問題が発生し、脱落した
ビーズが磁気テープに移行して、磁気テープや磁気へ・
ンドを汚染したりする等の弊害を生じるので好ましくな
い。

上記塗料を、例えば、ロールコーティング方法、グラビ
アコーティング方法、スクリーンコーティング方法、フ
ァウンテンコーティング方法等のコーティング方法によ
り、前記のベースフィルムの少な（とも一方の面にコー
ティングし、次いで乾燥させてスリップ層を形成する。

この様に形成されるスリップ層の厚さは、固形分塗布量
でＯ，１〜５ｇ／ｒｄ程度になる様な厚さが好適である
。

以上の如き帯電防止塗料の塗布量は特に制限はないが、
−船釣には得られたスリップ材料の表面固有抵抗値が約
１０１１Ω以下になる割合で使用するのが好ましい。

（実施例） 次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。尚
、文中、部又は％とあるのは特に断りのない限り重量基
準である。

実施例１ 帯電防止塗料（三洋化成■製、サンスタット）１００部
にシリコーンビーズ（東芝シリコーン■製、トスバール
１２０）を３部添加及び混合して塗料を作成した。この
塗料をポリエチレンテレフタレートフィルム（東し■製
、Ｔタイプ、厚さ５０　ＬＬｍ）の一方の面に固形分で
Ｏ，，５ｇ／ｒｒ？の割合で塗布及び乾燥して帯電防止
スリップ層を形成し、フィルムの他の面に上記の帯電防
止塗料（シリコーンビーズ不含）を固形分で０．５ｇ／
イの割合で塗布及び乾燥して帯電防止層を形成し、本発
明の滑り性フィルムを得た。

上記の滑り性フィルムの表面抵抗率は３．６×１０１０
Ωであり、スリップ層面同士の動摩擦係数は０．１３で
あり、未処理のポリエステルフィルムに対する動摩擦係
数は０．２４であった。動摩擦係数の測定はＡＳＴＭＤ
　１８９４によった。

次いで上記のシート材料を所定の大きさと形状に切り取
り、磁気テープとカセットハーフとの間に介在させて、
スリップフィルムとして用い、再生、巻き戻し４００往
復の耐久テストを行ったところ、優れた帯電防止及び滑
り効果を奏し、磁気テープへのほこりの付着、テープの
巻き乱れ等の問題を生じなかった。

（効　　果） 以上の如き本発明によれば、帯電防止層中にシリコーン
ビーズを分散させて存在させることによって、帯電防止
効果及び透明性を低下させることなく優れた滑り性を有
するフィルムを提供することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は、本発明の好ましい実施態様の滑り
性フィルムの断面を図解的に示したものである。 １：ベースフィルム ２：シリコーンビーズ ３ニスリップ層 ４；帯電防止層

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）プラスチックフィルムの少なくとも一方の表面に
   シリコーン樹脂の微粒子を含む帯電防止塗料からなるス
   リップ層を設けたことを特徴とする滑り性フィルム。
2. （２）一方の表面にシリコーン樹脂の微粒子を含む帯電
   防止塗料からなるスリップ層を設け、他方の表面に帯電
   防止処理を施した請求項１に記載の滑り性フィルム。
3. （３）カセットテープ用スリップシートである請求項１
   に記載の滑り性フィルム。