JPH0415895Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、駐車違反車に駐車違反カードを取り
付けるとき等に使用される錠装置の掛金に関する
ものである。

〔従来の技術〕

自動車に駐車違反カードを吊り下げる場合、駐
車違反カードが自動車から取外し不可能なもので
なければならない。

駐車違反カード付きの錠装置の掛金を駐車違反
車のサイドミラーの支持腕などに取り付けて施錠
しておく必要がある。

掛金を備えた錠装置としては所謂南京錠などが
あるが、下記のような理由により使用が困難であ
つた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

自動車のサイドミラーの支持腕は車種によりそ
の形状や大きさが異なるので、駐車違反車のサイ
ドミラーに南京錠の掛金を取り付けようとする
と、掛金の大きさの異なる各種の南京錠を容易し
ておき、それぞれの駐車違反車に応じて南京錠を
選択して取り付けなければならない問題があつ
た。

本考案は、かかる問題点を解決することを目的
とし、取り付け箇所の大きさの如何にかかわら
ず、取り付け可能な錠装置の掛金を提供するもの
である。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本考案は、箱形状
のケースに固着され先端部が上記ケースより突出
する固定掛金と、上記ケースに固着されたシリン
ダ錠と、上記ケースの内部に設けられたねじ孔に
螺合し一端が上記シリンダ錠のロータに固着され
る螺子杆と、上記ケースに設けられた固定ピンに
枢着され、上記螺子杆に当接可能な被押動腕と該
被押動腕の反対側に延びる押動腕とを有する動揺
杆と、上記ケースに形成された開口より突出する
先端部が上記固定掛金に先端に向かつて屈曲し、
後端部が上記押動腕に当接可能なＬ型状の掛金
と、該Ｌ型状の掛金と上記固定掛金との間に挿入
されるコイルスプリングとを備え、上記シリンダ
錠に差し込んだキーの回動量により上記固定掛金
とＬ型状の掛金との挟持巾を調整可能にした。

〔作用〕

シリンダ錠の鍵孔に差し込んだキーを回動する
と、シリンダ錠のロータと共に回動する螺子杆が
ねじ孔に対して進退し、螺子杆が動揺杆の被押動
腕の方向に前進すると、動揺杆が固定ピンを支点
として回動し、動揺杆の押動腕がＬ型状の掛金の
後端部を押動し、Ｌ型状の掛金の先端部が固定掛
金の先端部の方向に移動するので、Ｌ型状の掛金
と固定掛金との挟持巾が狭くなり、小さな取り付
け箇所でも挟持することが出来る。

螺子杆が動揺杆の被押動腕から離隔する方向に
後退する場合には、コイルスプリングに押された
Ｌ型状の掛金の先端部が固定掛金の先端部から遠
ざかり、挟持巾が広くなる。

以上のように両掛金の挟持巾が調整可能である
ため、大きな取り付け箇所にも錠装置を取り付け
ることが出来る。

〔実施例〕

本考案の実施例を図面に参照しながら説明す
る。

図面はカバー（図示しない）を取外した側面図
を示し、 カバーの取り付けにより箱形状に形成されるケー
ス１の内壁面に、固定掛金７が固着される。

固定掛金７の先端部７ｂはケース１の面より突
出し、屈曲した先端にゴム材１０が取り付けられ
る。

固定掛金７の後端部７ａはコの字形状に屈曲
し、ねじ孔８が設けられる。

ケース１に固着されるシリンダ錠１６のロータ
（図示しない）には、ねじ孔８に螺合する螺子杆
３の後端が固着され、シリンダ錠１６の鍵孔に差
し込んだキーＫを回動すると、螺子杆３が進退す
るようになつている。

ケース１の内壁面に固定ピン９が立設され、固
定ピン９に動揺杆４が回動可能に枢着される。

動揺杆４は一方に延びる被押動腕４ａと他方に
延びる押動腕４ｂとを有し、被押動腕４ａは螺子
杆３の先端３ａに当接可能な位置にある。

ケース１に形成された開口１７より突出するＬ
形状の掛金５は、先端部５ａが固定掛金７の先端
部７ｂに向けて屈曲し、先端にゴム材１０が取り
付けられる。

Ｌ型状の掛金５の後端部５ｂは押動腕４ｂに当
接可能な位置にあり、後端部５ｂに設けられたピ
ン１１が、ケース１に設けられた円弧状のガイド
溝１２に挿入される。

従つて、Ｌ型状の掛金５は、ガイド溝１２に挿
入されるピン１１により開口１７より抜き取られ
る虞はない。

ケース１に設けられた固定ピン１３にコイルス
プリング１４が巻回され、コイルスプリング１４
の一端１４ａはＬ型状の掛金５に係止され、他端
１４ｂは固定掛金７に係止される。

従つて、Ｌ型状の掛金５は固定掛金７から遠ざ
かる方向に付勢される。

以上のように構成された錠装置とその掛金の作
用を説明する。

シリンダ錠１６の鍵孔に差し込んだキーＫを回
動すると、シリンダ錠１６のロータと共に回動す
る螺子杆３がねじ孔８に対して進退する。

螺子杆３が動揺杆４の被押動腕４ａの方向に前
進すると、螺子杆３に被押動腕４ａを押された動
揺杆４が固定ピン９を支点として時計方向に回動
し、押動腕４ｂがＬ型状の掛金５の後端部５ｂを
押動し、Ｌ型状の掛金５の先端部５ａが固定掛金
７の先端部７ｂ方向に移動するので、Ｌ型状の掛
金５と固定掛金７との挟持巾が狭くなる。

従つて、挟持巾を狭くすると小さな取り付け箇
所を挟持することが出来る。

取り付け箇所が、例えばサイドミラーの支持腕
のような所であれば、Ｌ型状の掛金５と固定掛金
７との先端部５ａ，７ｂが相互に内側に屈曲して
いるので、錠装置を引き抜くことは出来ず、上に
は支持腕よりも巾の広いサイドミラーがあるの
で、上に取り去ることも出来ない。

従つて、ケース１に駐車違反カードＣを吊り下
げておくと、錠装置と共に駐車違反カードを取り
外すことはできない。

キーＫの回動量により挟持巾を加減することが
出来るので、大きな箇所にも掛金を挟持すること
が出来る。

錠装置を取り外すには、キーＫを反対方向に回
し、螺子杆３の先端３ａを動揺杆４の被押動腕４
ａから離隔する方向に後退させればよい。

コイルスプリング１４に押されたＬ型状の掛金
５の先端部５ａが固定掛金７の先端部７ｂから遠
ざかり、挟持巾が広くなる。

〔考案の効果〕

本考案は以上述べたように構成されているの
で、キーを回動する簡単な操作で両掛金の挟持巾
を自由に調整することができる。

従つて、取り付け箇所の大きさが種々様々でも
錠装置を取り付けることが出来るので便利であ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の錠装置の掛金の実施例を示すも
ので、錠装置のカバーを取り外した状態の側面図
である。 Ｋ……キー、１……ケース、３……螺子杆、４
……動揺杆、４ａ……被押動腕、４ｂ……押動
腕、５……Ｌ型状の掛金、５ａ……先端部、７…
…固定掛金、７ｂ……先端部、８……ねじ孔、９
……固定ピン、１４……コイルスプリング、１６
……シリンダ錠、１７……開口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 箱形状のケースに固着され先端部が上記ケース
   より突出する固定掛金と、上記ケースに固着され
   たシリンダ錠と、上記ケースの内部に設けられた
   ねじ孔に螺合し一端が上記シリンダ錠のロータに
   固着される螺子杆と、上記ケースに設けられた固
   定ピンに枢着され、上記螺子杆に当接可能な被押
   動腕と該被押動腕の反対側に延びる押動腕とを有
   する動揺杆と、上記ケースに形成された開口より
   突出する先端部が上記固定掛金に先端に向かつて
   屈曲し、後端部が上記押動腕に当接可能なＬ型状
   の掛金と、該Ｌ型状の掛金と上記固定掛金との間
   に挿入されるコイルスプリングとを備え、上記シ
   リンダ錠に差し込んだキーの回動量により上記固
   定掛金とＬ型状の掛金との挟持巾を調整可能にし
   たことを特徴とする錠装置の掛金。