JPH04155711A - 高温超電導交流用線材及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、高温で超電導性を示す高温酸化物系超電導線
材の製造方法に関する。更に詳述すると、本発明は細線
化を図らずに交流損失を低減させる高温酸化物系超電導
線材の製造方法に関する。

（従来の技術） 従来、金属系の低温超電導体を使用した交流用線材は、
臨界電流密度が大きいため、超電導じゃへい電流のヒス
テリシス効果に伴うしステリシス損失が大きくなること
が知られている。そこで、この低温超電導体から成る線
材においては、細フィラメント化することにより交流損
失を低減することが行なわれる。しかし、超電導体を低
温状態に維持するため高価な液体ヘリウムを必要とする
ため、冷却コストがかかり過ぎ、実用化が難しい。

そこで、最近では、冷却コストの易い液体窒素などで超
電導状態を得ることができるセラミック系の高温超電導
体が種々研究されてきており、これを使用して交流用線
材を得ることが考えられてきている。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、高温超電導体は、現在のところセラミッ
クであるため、上記金属系の低温超電導体とは興なり、
細フィラメント化することが困難である。このため、高
温超電導体により交流損失の少ない交流用線材を得るこ
とは困難であった。

本発明は、高温超電導体により交流損失の少ない交流用
線材を得ることを可能とした高温超電導交流用線材の製
造方法を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） かかる目的を達成するため、本発明の高温超電導交流用
線材は、高温超電導部分を金属シースで包囲したテープ
状の線材であって、前記高温超電導部分の肉厚がテープ
幅方向に不均一でかつそれが捩られてテープ長手方向に
連続している。

また、このような高温超電導交流用線材は、非円形の穴
を有する金属シースに高温超電導導体粉末を詰めて伸線
、圧延、プレス、焼結を順次行ないテープ状線材を得た
後、このテープ状線材を更に捩って線材とすることによ
って製造される。

また、本発明の高温超電導交流用線材の製造において、
金属シースにセレーション形状の穴があったものを使用
することを特徴としている。

また、本発明の高温超電導交流用線材の！！！遺は、上
述のテープ状線材を複数枚積層してから更に捩って得る
ことを特徴とする。

（作用） したがって、高温Ｆ４電電導体粉末を詰めた金属シース
からテープ状線材を得ると、超電導部分の厚みが幅方向
に不均一となる。厚みが幅方向に不均一な超電導部分に
は臨界電流の低い部分が形成され、幅方向のしゃへい電
流の流れを制限する。

即ち、超電導部分に超電導電流の流れ龍い部分ができ、
幅方向には超電導体がほとんど分断されたような状態と
なる。しかも、テープの長平方向には超電導電流の流れ
易い部分が連続しているのでテープに流す電流には劣化
はない。

更に、このテープ状線材が捩られることによって、しや
へい電流のループが第４図（Ａ）から第４図（Ｂ）に示
すように、小さく分断される。

（実施例） 以下、本発明の構成を図面に示す実施例に基づいて詳細
に説明する。

第１図に本発明の高温超電導交流用線材の一実施例を示
す、この高温超電導交流用線材は、テープ幅方向に肉厚
が不均一な超電導部分３を有するテープ状線材１を捩っ
て成る。テープ状線材１は金属シース例えば銀シース２
の中に超電導部分３を形成したものである。ｆｌ電導部
分３はテープ幅方向に厚みが不均一に設けられている０
例えば、第３図に示すように超電導体のテープ幅方向に
括れ４が１ないし２以上形成されている。このテープ状
線材１は少なくとも１枚を最低単位として交流用線材を
構成することができるが、好ましくは第１図に示すよう
に複数のテープ状線材１を貼り合せて柱状にしてから捩
った方が専有断面積当りの電流密度を高くでき実用的で
ある。

尚、超電導体としては、本実施例の場合、Ｂ１−５ｒ−
Ｃａ−Ｃｕ−０系セラミツクスを採用しているが特にこ
れに限定されるものではなく、希土類元素−アルカリ土
類元素−Ｃｕ酸化物系セラミックス、Ｔｌ−５ｒ−Ｖ−
０系セラミツクス等のその他の高温ｔｌ！電導セラミッ
クスの全てを含む。

以上のように構成される高温超電導交流用線材は次のよ
うにして製造される。

まず、非円形の穴５を有する金属シース２に超電導体の
粉末６を充填する。金属シース２は、例えば第２図に示
すように、セレーション形状のような非円形の穴５を有
するパイプである。穴５の形状は図の如きセレーション
形状に特に限られず、非円形であれば六角形や六角形な
どの多角形や、ひようたん形などのその他の非円形形状
でも可能である。また、金属シース２としては比較的酸
化反応を起こさず、＃素の拡散が良好な銀が使われてい
るが、特にこれに限定されるものではない。

その後、金属シース２を仲線加工し、更に圧延加工、プ
レス加工を施してから焼結してテープ状線材を得る。テ
ープ状線材１の超電導部分３は金属シース２の穴５が非
円形であるため、伸線や延プレス加工によってテープ状
に形成される際、肉厚を不均一にする０例えば、セレー
ション形状の穴５の場合、第３図に示すようにテープ幅
方向に括れ４を２〜３有する形状に成形される。即ち、
テープ幅方向に厚みが不均一に形成され、臨界電流の低
い部分７を設けて幅方向の超電導電流の流れ易さに強弱
をつけている。非円形の穴５を有する金属シース２にテ
ープ状線材１を得るための伸線、圧延及びプレス加工を
施せば、必然的に超電導部分３の形状はテープ幅方向に
肉厚が一定しないものとなる０本実施例の場合には厚肉
部と薄肉部とが交互に繰返し形成されたような、即ち幅
方向に括れ４があるような形状に形成されている。

これによって、幅方向には超電導電流の流れ難い部分（
括れ４部分）７ができ、幅方向には超電導部分３がほと
んど分断されたような状態となる。

このようなテープ状線材１を複数例えば４本程度貼り合
せて柱状にしてから、あるいは１本のテープ状線材のま
ま捩りを加えて撚り線とする。これにより、しやへい電
流のループ８は第４図（Ａ）から第４図（Ｂ）に示すよ
う辷、１つの撚りの範囲内でかつテープ幅方向に幾つか
に分断されて小さいループとなる。

（発明の効果） 以上の説明より明らかなように、本考案の高温超電導交
流用線材は、高温超電導部分を金属シースで包囲したテ
ープ状の線材であって、前記高温Ｍｔ導部分の肉厚がテ
ープ幅方向に不均一でかつそれが捩られてテープ長手方
向に連続させられているので、超電導部分の厚みが幅方
向に不均一となって幅方向のしゃへい電流の流れを制限
すると共に捩られることによってしゃへい電流のループ
を第４図（Ａ）から第４図（Ｂ）に示すように小さく分
断し、交流損失を低減させる。

このような高温超電導交流用線材は、非円形の穴を有す
る金属シースに高温超電導導体粉末を詰めて伸線、圧延
、プレス、焼結を順次行ないテープ状線材を得た後、こ
のテープ状線材を捩ることによって容易に製造すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の製造方法によって製造された高温超電
導交流用線材の一実施例を示す斜視図である。 第２図は本発明の製造方法において使用される金属シー
スの一実施例を示す斜視図である。 第３図は本発明の製造方法において得られるテープ状線
材の一実施例を示す横断面図である。 第４図（Ａ）は従来のテープ状線材に生ずるしゃへい電
流のループを示す説明図、第４図（Ｂ）は本発明によっ
て製造された交流用線材に生ずるしやへい電流のループ
を示す説明図である。 １・・・テープ状線材、 ２・・・金属シース、 ３・・・超電導部分、 ４・・・括れ、 ７・・・臨界電流の低い部分。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）高温超電導部分を金属シースで包囲したテープ状
   の線材であって、前記高温超電導部分の肉厚がテープ幅
   方向に不均一でかつそれが捩られてテープ長手方向に連
   続していることを特徴とする高温超電導交流用線材。
2. （２）非円形の穴を有する金属シースに高温超電導導体
   粉末を詰めて伸線、圧延、プレス、焼結を順次行ないテ
   ープ状線材を得た後、このテープ状線材を更に捩って線
   材とすることを特徴とする高温超電導交流用線材の製造
   方法。
3. （３）前記穴はセレーション形状であることを特徴とす
   る請求項２記載の高温超電導交流用線材の製造方法。
4. （４）請求項２記載のテープ状線材を複数積層してから
   更に捩ったことを特徴とする高温超電導交流用線材の製
   造方法。