JPH0415219B2 - - Google Patents
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- JPH0415219B2 JPH0415219B2 JP14435783A JP14435783A JPH0415219B2 JP H0415219 B2 JPH0415219 B2 JP H0415219B2 JP 14435783 A JP14435783 A JP 14435783A JP 14435783 A JP14435783 A JP 14435783A JP H0415219 B2 JPH0415219 B2 JP H0415219B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- amino
- reaction
- ammonia
- chlorobenzophenone
- compound
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は3,4′−ジアミノジフエニル化合物の
製造方法に関する。 さらに詳しくは、一般式() (式中、XはCOまたはSO2を示す)で表わされ
る3−アミノ−4′−クロロジフエニル化合物をア
ンモニアと処理することを特徴とする一般式
() (式中、XはCOまたはSO2を示す)で表わされ
る3,4′−ジアミノジフエニル化合物に関するも
のである。 3,4′−ジアミノジフエニル化合物は耐熱性高
分子単量体、農医薬および染料中間体等に有用で
あり、特に耐熱性ポリイミドの原料となる重要な
物質である。 これら3,4′−ジアミノジフエニル化合物は従
来は対応するジニトロジフエニル化合物を還元し
て製造する方法が知られている。例えば、3,
4′−ジアミノベンゾフエノンは3,4′−ジニトロ
ベンゾフエノンを塩化スズにより還元して製造す
る方法が知られている(I.Moyerら、J.Am.
Chem.Soc.、71,2637(1949))。 3,4′−ジアミノジフエニルスルホンは3,
4′−ジニトロジフエニルスルホンをラネイニツケ
ルを用いて還元する方法(Y.Takuboら、J.
pharm.Soc.Japan.、62.518(1942))、塩化スズ
を用いて還元する方法(B.R.Bakerら、J.Org.
Chem.,15,400(1950)等が知られている。しか
し、ジニトロ化合物をスズ、ニツケル等の重金属
を用いて還元する方法は金属を目的物と分離する
操作が煩雑で、微量の金属の残存や廃金属、廃液
の処理等に多大の経費を要する等の欠点がある。 さらに3,4′−ジアミノベンゾフエノンおよび
3,4′−ジアミノジフエニルスルホンの原料であ
る3,4′−ジニトロベンゾフエノンおよび3,
4′−ジニトロジフエニルスルホンの製造方法も工
業的に有利な方法は見出されていない。例えば
3,4′−ジニトロベンゾフエノンは4−ニトロベ
ンジルアルコールとニトロベンゼンより3,4′−
ジニトロジフエニルメタンを得、それをクロム酸
で酸化する方法(P.J.Montagne、Ber.,49−
2293〜2294(1916)、ジフエニル酢酸を発煙硝酸で
ニトロ化して3,4′−ジニトロジフエニル酢酸を
得、これをクロム酸で酸化する方法(I.Meyer
ら、J.Am.Chem.Soc.、71,2635〜2639(1949))
等がある。 3,4′−ジニトロジフエニルスルホンは4−ニ
トロフエニルスルホニルクロライドとベンゼンよ
りフリーデルクラフツ反応により4−ニトロジフ
エニルスルホンを得、これをニトロ化して製造す
る方法(Y.Takuboら、J.pham.Soc.Japan.、62、
518(1942))、ベンゼンスルフイン酸ナトリウムと
4−クロロニトロベンゼンより4−ニトロジフエ
ニルスルホンを得、これをニトロ化して製造する
方法(B.R.Bakerら、J.Org.Chem.,15,400
(1950)等が知られている。 しかしながら、これらの方法は反応が複雑であ
つたり、多量に副生する異性体等の除去のために
再結晶精製を繰返したり、また廃酸、廃重金属の
処理等にも問題があるので、ジニトロジフエニル
化合物を経由して3,4′−ジアミノジフエニル化
合物を製造する方法は満足すべき方法ではない。 そこで本発明者らは上記のような欠点のない
3,4′−ジアミノジフエニル化合物の製造方法を
鋭意検討した結果、3−アミノ−4′−クロロジフ
エニル化合物をアンモニアと処理することにより
3,4′−ジアミノジフエニル化合物が容易に得ら
れることと見出し、本発明に到達した。 すなわち、本発明は一般式() (式中、XはCOまたはSO2を示す)で表わされ
る3−アミノ−4′−クロロジフエニル化合物をア
ンモニアと処理することを特徴とする一般式
() (式中、XはCOまたはSO2を示す)で表わされ
る3,4′−ジアミノジフエニル化合物を製造する
方法である。 本発明の方法によれば、3−アミノ−4′−クロ
ロジフエニル化合物とアンモニア水を、必要に応
じ銅化合物を添加し、加圧下に反応させることに
より3,4′−ジアミノジフエニル化合物を高収率
で製造することができる。 この方法によれば異性体等の副生物は殆ど生成
せず、廃酸、廃重金属の処理もなく、工業的に非
常に有利である。 本発明の方法において原料として使用される3
−アミノ−4′−クロロジフエニル化合物は3−ア
ミノ−4′−クロロベンゾフエノンおよび3−アミ
ノ−4′−クロロジフエニルスルホンであり、これ
らはそれぞれ公知の技術によつて対応する3−ニ
トロ−4′−クロロベンゾフエノン、3−ニトロ−
4′−クロロジフエニルスルホンよりニトロ基を還
元して製造される。例えば、3−アミノ−4′−ク
ロロベンゾフエノンは3−アミノ−4′−クロロベ
ンゾフエノンより塩化スズで還元する方法(F.E.
Kingら、J.Chem.Soc.、8(1946))で製造でき
る。また、廃金属、廃酸等の無公害化を考慮した
場合、工業的に有利な方法として、3−ニトロ−
4′−クロロベンゾフエノン化合物を還元触媒の存
在下に接触還元して、3−アミノ−4′−クロロベ
ンゾフエノン化合物を製造することもできる。 3−アミノ−4′−クロロジフエニルスルホンに
ついても3−アミノ−4′−クロロベンゾフエノン
と同様に接触還元によつて3−アミノ−4′−クロ
ロジフエニルスルホンより製造した。 なお3−アミノ−4′−クロロベンゾフエノンは
3−ニトロベンゾイルクロライドとクロルベンゼ
ン(P.J.Montagne.、Ber.,49−2269)、また3
−ニトロ−4′−クロロジフエニルスルホンは3−
ニトロスルホニルクロライドとクロルベンゼン
(I.G.Farbenind.、D.R.P.,701954(1938))との
フリーデルクラフツ反応により容易に製造でき
る。 本発明の方法で使用されるアンモニアは水溶液
として用いられ、アンモニア濃度は高い程好まし
いが、通常20〜29%濃度範囲のアンモニア水を使
用する。 アンモニアの使用量は3−アミノ−4′−クロロ
ジフエニル化合物1モルに対して3〜50モル、好
ましくは5〜25モルが適当である。 銅化合物としては、例えば酸化第一銅、酸化第
二銅、塩化第一銅、塩化第二銅、硫酸第一銅、硫
酸第二銅、硫酸第一銅、硫酸第二銅等が挙げられ
る。銅化合物の使用量は3−アミノ−4′−クロロ
ジフエニル化合物に対し、1〜20重量%である。 反応温度は120〜250℃であり、好ましくは150
〜230℃の範囲で行われる。反応圧力は5〜80
Kg/cm2Gである。 反応に使用する有機溶媒は特に必要としない
が、必要に応じて水と混合する溶剤、例えば、エ
チレングリコール、ジオキサン、メチルセロソル
ブ等を使用しても何ら差支えない。反応の終点は
薄層クロマトグラフイまたは高速液体クロマトグ
ラフイで決定することができる。 反応終了後、生成物は通常過、水洗して過剰
のアンモニア、塩化アンモニウム、場合によつて
は銅化合物を取り除くことにより得られる。ま
た、粗生成物を塩酸塩として単離し、残存する銅
化合物を溶解させて除去し、得られた塩酸塩を水
に溶解させた後中和して生成物を得ることもでき
る。 以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明
する。 実施例 1 3−アミノ−4′−クロロベンゾフエノン130.8
g(0.5モル)、エタノール750mlおよびパラジウ
ム/カーボン触媒(日本エンゲルハルド社製50%
含水品)3.9gをガラス製密閉反応器に入れ、20
〜50℃の範囲でかきまぜながら水素を吸収させ
た。34.0吸収した所で反応を終了し、過して
触媒を除いた。液のエタノールを留去すると結
晶が析出した。 過、水洗した後乾燥して3−アミノ−4′−ク
ロロベンゾフエノンを得た。収量110.2g(収率
95.2%)、融点112〜114℃ エタノールで再結晶して純品を得た。融点
114.5〜115.5℃ 元素分析値 C H Cl N 計算値(%) 67.3 4.3 15.3 6.0 分析値(%) 67.6 4.1 15.6 6.0 得られた3−アミノ−4′−クロロベンゾフエノ
ン23.2g(0.1モル)をアンモニア水(29%水溶
液)146.6g(2.5モル)、硫酸第二銅4.6gと共に
オートクレーブ中で180℃、20Kg/cm2Gで7時間
反応させた。反応終了後、内容物を過、水洗し
て過剰のアンモニア、塩化アンモニウム、硫酸銅
を取り除き、これに10%塩酸60gを加えて溶解さ
せ、不溶物を過して除いた。液をアンモニア
水で中和して過、水洗した後乾燥して3,4′−
ジアミノベンゾフエノンを得た。収量18.6g(収
率87.5%)、融点122〜123℃ エタノールで再結晶して純品を得た。 融点124〜125℃ 元素分析値 C H N 計算値(%) 73.6 5.7 13.2 分析値(%) 73.9 5.7 13.2 実施例 2〜4 実施例1の3−アミノ−4′−クロロベンゾフエ
ノンを使用して、表−1に示す反応条件に変えて
反応を行なつた。 結果を反応条件とともに表−1に示す。 実施例 5 3−ニトロ−4′−クロロジフエニルスルホン
148.8g(0.5モル)、エタノール750mlおよび5%
パラジウム/カーボン触媒(日本エンゲルハルド
社製50%含水品)4.5gをガラス製密閉反応器に
入れ、20〜50℃の範囲でかきまぜながら水素を吸
収させた。33.8吸収したところで反応を終了
し、過して触媒を除いた。液のエタノールを
留去すると結晶が析出した。過、水洗した後乾
燥して3−アミノ−4′−クロロジフエニルスルホ
ンを得た。収量128.4g(収率96.0%)融点142〜
144℃ エタノールで再結晶して純品を得た。 融点145〜147℃ 元素分析値 C H Cl 計算値(%) 53.8 3.7 13.3 分析値(%) 54.0 3.8 13.0 N S 計算値(%) 5.2 12.0 分析値(%) 5.2 11.9 得られた3−アミノ−4′−クロロジフエニルス
ルホン26.8g(0.1モル)をアンモニア水(29%
水溶液)146.6g(2.5モル)、塩化第二銅3.9gと
共にオートクレーブ中で200℃、36Kg/cm2Gで7
時間反応させた。反応終了後、内容物を過、水
洗して過剰のアンモニア、塩化アンモニウム、塩
化第二銅を取り除き、これに10%塩酸70gを加え
て溶解させ、不溶物を過した。液をアンモニ
ア水で中和して過、水洗した後、乾燥して3,
4′−ジアミノジフエニルスルホンを得た。収量
19.3g(収率83.5%)、融点130〜132℃、 エタノールより再結晶して純品を得た。 融点132〜134℃ 元素分析値 C H N S 計算値(%) 58.0 4.8 11.3 12.9 分析値(%) 57.8 4.7 11.1 12.9 実施例 6〜8 実施例5の3−アミノ−4′−クロロジフエニル
スルホンを使用して表−1に示す反応条件に変え
て反応を行なつた。 結果を反応条件とともに表−1に示す。 【表】
製造方法に関する。 さらに詳しくは、一般式() (式中、XはCOまたはSO2を示す)で表わされ
る3−アミノ−4′−クロロジフエニル化合物をア
ンモニアと処理することを特徴とする一般式
() (式中、XはCOまたはSO2を示す)で表わされ
る3,4′−ジアミノジフエニル化合物に関するも
のである。 3,4′−ジアミノジフエニル化合物は耐熱性高
分子単量体、農医薬および染料中間体等に有用で
あり、特に耐熱性ポリイミドの原料となる重要な
物質である。 これら3,4′−ジアミノジフエニル化合物は従
来は対応するジニトロジフエニル化合物を還元し
て製造する方法が知られている。例えば、3,
4′−ジアミノベンゾフエノンは3,4′−ジニトロ
ベンゾフエノンを塩化スズにより還元して製造す
る方法が知られている(I.Moyerら、J.Am.
Chem.Soc.、71,2637(1949))。 3,4′−ジアミノジフエニルスルホンは3,
4′−ジニトロジフエニルスルホンをラネイニツケ
ルを用いて還元する方法(Y.Takuboら、J.
pharm.Soc.Japan.、62.518(1942))、塩化スズ
を用いて還元する方法(B.R.Bakerら、J.Org.
Chem.,15,400(1950)等が知られている。しか
し、ジニトロ化合物をスズ、ニツケル等の重金属
を用いて還元する方法は金属を目的物と分離する
操作が煩雑で、微量の金属の残存や廃金属、廃液
の処理等に多大の経費を要する等の欠点がある。 さらに3,4′−ジアミノベンゾフエノンおよび
3,4′−ジアミノジフエニルスルホンの原料であ
る3,4′−ジニトロベンゾフエノンおよび3,
4′−ジニトロジフエニルスルホンの製造方法も工
業的に有利な方法は見出されていない。例えば
3,4′−ジニトロベンゾフエノンは4−ニトロベ
ンジルアルコールとニトロベンゼンより3,4′−
ジニトロジフエニルメタンを得、それをクロム酸
で酸化する方法(P.J.Montagne、Ber.,49−
2293〜2294(1916)、ジフエニル酢酸を発煙硝酸で
ニトロ化して3,4′−ジニトロジフエニル酢酸を
得、これをクロム酸で酸化する方法(I.Meyer
ら、J.Am.Chem.Soc.、71,2635〜2639(1949))
等がある。 3,4′−ジニトロジフエニルスルホンは4−ニ
トロフエニルスルホニルクロライドとベンゼンよ
りフリーデルクラフツ反応により4−ニトロジフ
エニルスルホンを得、これをニトロ化して製造す
る方法(Y.Takuboら、J.pham.Soc.Japan.、62、
518(1942))、ベンゼンスルフイン酸ナトリウムと
4−クロロニトロベンゼンより4−ニトロジフエ
ニルスルホンを得、これをニトロ化して製造する
方法(B.R.Bakerら、J.Org.Chem.,15,400
(1950)等が知られている。 しかしながら、これらの方法は反応が複雑であ
つたり、多量に副生する異性体等の除去のために
再結晶精製を繰返したり、また廃酸、廃重金属の
処理等にも問題があるので、ジニトロジフエニル
化合物を経由して3,4′−ジアミノジフエニル化
合物を製造する方法は満足すべき方法ではない。 そこで本発明者らは上記のような欠点のない
3,4′−ジアミノジフエニル化合物の製造方法を
鋭意検討した結果、3−アミノ−4′−クロロジフ
エニル化合物をアンモニアと処理することにより
3,4′−ジアミノジフエニル化合物が容易に得ら
れることと見出し、本発明に到達した。 すなわち、本発明は一般式() (式中、XはCOまたはSO2を示す)で表わされ
る3−アミノ−4′−クロロジフエニル化合物をア
ンモニアと処理することを特徴とする一般式
() (式中、XはCOまたはSO2を示す)で表わされ
る3,4′−ジアミノジフエニル化合物を製造する
方法である。 本発明の方法によれば、3−アミノ−4′−クロ
ロジフエニル化合物とアンモニア水を、必要に応
じ銅化合物を添加し、加圧下に反応させることに
より3,4′−ジアミノジフエニル化合物を高収率
で製造することができる。 この方法によれば異性体等の副生物は殆ど生成
せず、廃酸、廃重金属の処理もなく、工業的に非
常に有利である。 本発明の方法において原料として使用される3
−アミノ−4′−クロロジフエニル化合物は3−ア
ミノ−4′−クロロベンゾフエノンおよび3−アミ
ノ−4′−クロロジフエニルスルホンであり、これ
らはそれぞれ公知の技術によつて対応する3−ニ
トロ−4′−クロロベンゾフエノン、3−ニトロ−
4′−クロロジフエニルスルホンよりニトロ基を還
元して製造される。例えば、3−アミノ−4′−ク
ロロベンゾフエノンは3−アミノ−4′−クロロベ
ンゾフエノンより塩化スズで還元する方法(F.E.
Kingら、J.Chem.Soc.、8(1946))で製造でき
る。また、廃金属、廃酸等の無公害化を考慮した
場合、工業的に有利な方法として、3−ニトロ−
4′−クロロベンゾフエノン化合物を還元触媒の存
在下に接触還元して、3−アミノ−4′−クロロベ
ンゾフエノン化合物を製造することもできる。 3−アミノ−4′−クロロジフエニルスルホンに
ついても3−アミノ−4′−クロロベンゾフエノン
と同様に接触還元によつて3−アミノ−4′−クロ
ロジフエニルスルホンより製造した。 なお3−アミノ−4′−クロロベンゾフエノンは
3−ニトロベンゾイルクロライドとクロルベンゼ
ン(P.J.Montagne.、Ber.,49−2269)、また3
−ニトロ−4′−クロロジフエニルスルホンは3−
ニトロスルホニルクロライドとクロルベンゼン
(I.G.Farbenind.、D.R.P.,701954(1938))との
フリーデルクラフツ反応により容易に製造でき
る。 本発明の方法で使用されるアンモニアは水溶液
として用いられ、アンモニア濃度は高い程好まし
いが、通常20〜29%濃度範囲のアンモニア水を使
用する。 アンモニアの使用量は3−アミノ−4′−クロロ
ジフエニル化合物1モルに対して3〜50モル、好
ましくは5〜25モルが適当である。 銅化合物としては、例えば酸化第一銅、酸化第
二銅、塩化第一銅、塩化第二銅、硫酸第一銅、硫
酸第二銅、硫酸第一銅、硫酸第二銅等が挙げられ
る。銅化合物の使用量は3−アミノ−4′−クロロ
ジフエニル化合物に対し、1〜20重量%である。 反応温度は120〜250℃であり、好ましくは150
〜230℃の範囲で行われる。反応圧力は5〜80
Kg/cm2Gである。 反応に使用する有機溶媒は特に必要としない
が、必要に応じて水と混合する溶剤、例えば、エ
チレングリコール、ジオキサン、メチルセロソル
ブ等を使用しても何ら差支えない。反応の終点は
薄層クロマトグラフイまたは高速液体クロマトグ
ラフイで決定することができる。 反応終了後、生成物は通常過、水洗して過剰
のアンモニア、塩化アンモニウム、場合によつて
は銅化合物を取り除くことにより得られる。ま
た、粗生成物を塩酸塩として単離し、残存する銅
化合物を溶解させて除去し、得られた塩酸塩を水
に溶解させた後中和して生成物を得ることもでき
る。 以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明
する。 実施例 1 3−アミノ−4′−クロロベンゾフエノン130.8
g(0.5モル)、エタノール750mlおよびパラジウ
ム/カーボン触媒(日本エンゲルハルド社製50%
含水品)3.9gをガラス製密閉反応器に入れ、20
〜50℃の範囲でかきまぜながら水素を吸収させ
た。34.0吸収した所で反応を終了し、過して
触媒を除いた。液のエタノールを留去すると結
晶が析出した。 過、水洗した後乾燥して3−アミノ−4′−ク
ロロベンゾフエノンを得た。収量110.2g(収率
95.2%)、融点112〜114℃ エタノールで再結晶して純品を得た。融点
114.5〜115.5℃ 元素分析値 C H Cl N 計算値(%) 67.3 4.3 15.3 6.0 分析値(%) 67.6 4.1 15.6 6.0 得られた3−アミノ−4′−クロロベンゾフエノ
ン23.2g(0.1モル)をアンモニア水(29%水溶
液)146.6g(2.5モル)、硫酸第二銅4.6gと共に
オートクレーブ中で180℃、20Kg/cm2Gで7時間
反応させた。反応終了後、内容物を過、水洗し
て過剰のアンモニア、塩化アンモニウム、硫酸銅
を取り除き、これに10%塩酸60gを加えて溶解さ
せ、不溶物を過して除いた。液をアンモニア
水で中和して過、水洗した後乾燥して3,4′−
ジアミノベンゾフエノンを得た。収量18.6g(収
率87.5%)、融点122〜123℃ エタノールで再結晶して純品を得た。 融点124〜125℃ 元素分析値 C H N 計算値(%) 73.6 5.7 13.2 分析値(%) 73.9 5.7 13.2 実施例 2〜4 実施例1の3−アミノ−4′−クロロベンゾフエ
ノンを使用して、表−1に示す反応条件に変えて
反応を行なつた。 結果を反応条件とともに表−1に示す。 実施例 5 3−ニトロ−4′−クロロジフエニルスルホン
148.8g(0.5モル)、エタノール750mlおよび5%
パラジウム/カーボン触媒(日本エンゲルハルド
社製50%含水品)4.5gをガラス製密閉反応器に
入れ、20〜50℃の範囲でかきまぜながら水素を吸
収させた。33.8吸収したところで反応を終了
し、過して触媒を除いた。液のエタノールを
留去すると結晶が析出した。過、水洗した後乾
燥して3−アミノ−4′−クロロジフエニルスルホ
ンを得た。収量128.4g(収率96.0%)融点142〜
144℃ エタノールで再結晶して純品を得た。 融点145〜147℃ 元素分析値 C H Cl 計算値(%) 53.8 3.7 13.3 分析値(%) 54.0 3.8 13.0 N S 計算値(%) 5.2 12.0 分析値(%) 5.2 11.9 得られた3−アミノ−4′−クロロジフエニルス
ルホン26.8g(0.1モル)をアンモニア水(29%
水溶液)146.6g(2.5モル)、塩化第二銅3.9gと
共にオートクレーブ中で200℃、36Kg/cm2Gで7
時間反応させた。反応終了後、内容物を過、水
洗して過剰のアンモニア、塩化アンモニウム、塩
化第二銅を取り除き、これに10%塩酸70gを加え
て溶解させ、不溶物を過した。液をアンモニ
ア水で中和して過、水洗した後、乾燥して3,
4′−ジアミノジフエニルスルホンを得た。収量
19.3g(収率83.5%)、融点130〜132℃、 エタノールより再結晶して純品を得た。 融点132〜134℃ 元素分析値 C H N S 計算値(%) 58.0 4.8 11.3 12.9 分析値(%) 57.8 4.7 11.1 12.9 実施例 6〜8 実施例5の3−アミノ−4′−クロロジフエニル
スルホンを使用して表−1に示す反応条件に変え
て反応を行なつた。 結果を反応条件とともに表−1に示す。 【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式() (式中、XはCOまたはSO2を示す)で表わされ
る3−アミノ−4′−クロロジフエニル化合物をア
ンモニアと処理することを特徴とする。 一般式() (式中、XはCOまたはSO2を示す)で表わされ
る3,4′−ジアミノジフエニル化合物の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14435783A JPS6036445A (ja) | 1983-08-09 | 1983-08-09 | 3,4′−ジアミノジフエニル化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14435783A JPS6036445A (ja) | 1983-08-09 | 1983-08-09 | 3,4′−ジアミノジフエニル化合物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6036445A JPS6036445A (ja) | 1985-02-25 |
JPH0415219B2 true JPH0415219B2 (ja) | 1992-03-17 |
Family
ID=15360220
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14435783A Granted JPS6036445A (ja) | 1983-08-09 | 1983-08-09 | 3,4′−ジアミノジフエニル化合物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6036445A (ja) |
-
1983
- 1983-08-09 JP JP14435783A patent/JPS6036445A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6036445A (ja) | 1985-02-25 |
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