JPH0414954Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （技術分野） 本考案は車載用音響機器をダツシユボードに取
付ける際に用いられるインナーケースに係り、更
に詳しくは該インナーケースの内部上下面にスラ
イダーを取付けたインナーケースに関する。

（従来の技術及びその問題点） カーステレオ等の車載用音響機器は近年益々高
品質化及び高級化されている。その為音響機器自
体が盗難に合うことも多く、この盗難から音響機
器を保護するのにインナーケースと共に、若しく
はインナーケースから音響機器自体を取外す等の
手段が講じられている。しかし何れもインナーケ
ースに対して音響機器を着脱自在と為すため、イ
ンナーケース内へ容易且つ円滑に音響機器を挿入
させなければ、音響機器の外表面を損傷させた
り、又音響機器自体の音響性能を低下させる等の
問題を生じる。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記問題点を解決する為に案出したも
ので、インナーケースの内部上下面にスライダー
を取付けておき、このスライダーのスライダー部
に音響機器の上下面を当接させて所定の位置まで
滑走させ得るものである。よつてインナーケース
から音響機器を煩雑に着脱操作を行つても、操作
手間が掛からず、且つ音響機器自体を充分保護し
得るものである。

（実施例） 以下図面に基づき本考案の車載用音響機器のイ
ンナーケースについて詳細に説明する。

第１図は車体側のパネル、所謂ダツシユボード
１とこのダツシユボード１の取付開口部１１に挿
入されるインナーケース２と、該インナーケース
２の前面開口２１から挿着される音響機器、例え
ばカーステレオ本体４を夫々示す一部斜視図であ
る。インナーケース２は薄板鋼板等にて前面開口
２１を有する略箱型に形成されたものである。こ
の前面開口２１の周縁にはフランジ２１ａ，２１
ｂが夫々外方に立設した状態に形成され、又上面
２２及び下面２３には夫々適宜の固定装置３，３
……が設けられいている。

通常インナーケース２は取付開口部１１に挿入
され、上記フランジ２１ａ，２１ｂを取付開口部
１１の内周縁１２に当接させて固定装置３，３に
よつて該内周縁１２を圧締するものである。

一方カーステレオ本体４はインナーケース２の
前面開口２１から挿着されるもので、上面４１及
び下面４２は、夫々インナーケース２の内部上面
２２ａ及び内部下面２３ａに当接した状態に配置
される。インナーケース２の上面２２及び下面２
３には、一対のスライダー５，５が取付けられ
る。スライダー５，５は第２図の斜視図で示す様
に、ジユラコン等の少なくとも耐摩耗性と滑走性
いずれか一方に優れた部材により細長状に一体成
型されたもので、取付部５１とスライド部５２か
ら成り、両者間に基部５３が形成されている。

斯かるスライダー５，５を、第３図の側断面概
略図及び第３図におけるＡ−Ａ線矢視断面概略図
である第４図に示す如く、インナーケース２の内
部上、下面２２ａ，２３ａに対してスライド部５
２，５２が表出する状態に取付ける。しかもカー
ステレオ本体４の挿入方向と略平行状態に取付け
られる。取付ける具体的手段としては、インナー
ケース２の上面２２及び下面２３に夫々スライダ
ー５の基部５３と略等しい大きさの孔を設け、イ
ンナーケース２の内部からその孔に対し取付部５
１を押当てて圧入する。すなわち取付部５１は押
圧されると同時に孔と等しい形状となり、インナ
ーケース２の外方に突出した状態に嵌着される。

上記状態のインナーケース２に対し、カーステ
レオ本体４をインナーケース２の前面開口２１か
ら挿入する。するとカーステレオ本体４の上、下
面４１，４２は何れもスライダー５，５のスライ
ド部５２，５２に当接した状態となり、カーステ
レオ本体４を更に押し込めば、スライド部５２，
５２の滑走性により円滑にインナーケース２内に
挿着されることになる。カーステレオ本体４を引
出す際も、スライド部５２，５２がカーステレオ
本体４の上、下面４１，４２に当接しているので
前記同様極めて円滑に引出すことができる。

尚カーステレオ本体の後端にコネクター４３を
設け、同様にインナーケース２の後端にもコネク
ター２４を設けて、カーステレオ本体４の挿入と
共にコネクター２４と４３が接続し、又カーステ
レオ本体４を引出すと同時に上記コネクター２４
と４３の接続が解除される構造となつている。

（効果） 以上説明した様に本考案のインナーケースは、
その内部上下面にスライダーを取付けたものなの
で、音響機器本体を円滑且つ確実に脱着すること
ができる。よつて音響機器自体の音響特性や外観
を損うこともない等実用的効果が大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図はダツシユボード及びインナーケース、
音響機器を示す一部省略斜視図、第２図は、スラ
イダーの斜視図、第３図は、インナーケースにス
ライダーを取付けた状態を示す側断面概略図、第
４図は、第３図におけるＡ−Ａ線矢視断面概略図
である。 １……ダツシユボード、１１……取付開口部、
１２……内周縁、２……インナーケース、２２…
…上面、２３……下面、２２ａ……内部上面、２
３ａ……内部下面、３，３……固定装置、４……
音響機器（カーステイオ本体）、５……スライダ
ー、５１……取付部、５２……スライド部、５３
……基部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ダツシユボードの取付開口部に固定され、内部
   に音響機器が挿着されるインナーケースにおい
   て、 前記インナーケースの内部上下面には、耐磨耗
   性又は滑走性の少なくとも一方に優れた部材によ
   りスライド部を細長状に形成したスライダーを、
   該スライド部の長手方向を音響機器の挿入方向と
   略平行でかつ該スライド部をインナーケースの内
   部側に表出させた状態に設けたことを特徴とする
   車載用音響機器のインナーケース。