JPH04146839A - エアーバッグ用袋体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はエアーバッグ用袋体に関する。より詳しくは新
規な構造を有し、ドライバー席、助手席又は後部席用エ
アーバッグとして有用に用いることができるエアーバッ
グ袋体に関する。

近年、自動車の衝突事故に伴う人身障害防止のための乗
員保護用安全装置としてエアーバッグシステムが実用化
されている。エアーバッグシステムは自動車の衝突を検
知するセンサー、センサーからの信号に基づいてバッグ
を膨脹させるガス発生器（インフレーク）、及び衝突時
にガスによって膨脹して乗員の衝撃を吸収するエアーバ
ッグから構成される。

エアーバッグはその用途、すなわちドライバー席、助手
席又は後部席によってその形状およびサイズが異るが袋
体として形成され、その袋体にはインフレーク取付孔及
び必要に応じてベントホールが設けられている。

エアーバッグ袋体はガスによる膨脹時の耐久力維持のた
めに通常合成繊維より成°る織物から縫製又は袋織組織
の製織によって形成される。一方エアーバッグシステム
の作動時にエアーバッグには高圧のガス圧が内側から加
えられる。その際合成繊維織物だけでは発生ガスの通気
性が高く、そのために乗員保護を必要とする時間内で既
に発生ガスが織物から抜けａし、その結果エアーバッグ
の必要な膨脹が保たれなくなる。そこで従来公知のエア
ーバッグ袋体では例えば特開昭４９−４７６９２号公報
に開示されるように、袋体の内側及び／又は外側をクロ
ロブレン、シリコーン等のエラストマーでコーティング
することにより不通気処理を行っている。

又エアーバッグのように膨脹時に人体、特に顔の皮膚に
接触する布帛の場合には顔の皮膚を損傷する恐れがある
。このような問題点を解決するために実開昭６２−４３
０５６号公報にはエアーバッグ袋体の外側に袋体に対し
て相対移動可能な柔軟外皮を設けたエアーバッグが提案
されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

前記従来公知のエラストマーでコーティングされた基材
を用いたエアーバッグ袋体は不通気処理によって袋体を
所定の時間内で膨張状態を保つ点では優れた構成ではあ
るが、目付の重い袋体になると共にコーティング処理時
に発生するピンホール等によって安定した不通気性付与
が達成されない場合がある。又合成繊維よりなる織物へ
のエラストマーのコーティング処理は高いコストを要し
、エアーバッグ袋体全体のコスト上昇を生ずるという問
題点を有する。

又実開昭６２−４３０５６号公報に開示された２重構造
の袋体では目付も重くなると共に嵩高となり、且つコス
トも上昇するので好ましくない。

本発明は従来公知のエアーバッグ袋体の有する前述の問
題点を解決して、安定且つ確実な不通気性を付与するこ
とができ、膨脹時に人体の皮膚を損傷することがなく、
且つ低コストで製造することができるエアーバッグ袋体
を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明の目的は合成繊維よりなる織物を基材とした袋体
であって、その袋体の外側の少なくとも一部分に、ポリ
オレフィン系樹脂皮膜を介して不織布をポリオレフィン
系樹脂の溶融によって密着一体化させたエアーバッグ袋
体によって達成される。

前述のような構造を有するエアーバッグ袋体は、その形
状およびサイズを適切に選定することにより、ドライバ
ー席、助手席又は後部席用エアーバッグ袋体として用い
ることができる。

又不織布がポリオレフィン系樹脂皮膜を介して袋体の外
側に密着一体化される部分は袋体の一部、例えば自動車
の車体の装着時に乗員に面んする部分だけでもよく、あ
るいは袋体の外側全体であってもよい。前者の場合はエ
アーバッグ袋体の車体に面んする部分はガス通気性を有
し、そのたｔにこのタイプのエアーバッグ袋体ではベン
トホールを省略することができる。後者の場合には袋体
の全部が不通気性になっているのでエアーバッグ袋体の
車体に面んする部分にベントホールを設けることが必要
である。

本発明のエアーバッグ袋体ではポリオレフィン系樹脂皮
膜によって織物の通気性が阻止される。

このポリオレフィン系樹脂皮膜の内側は合成繊維よりな
る織物であるのでエアーバッグシステム作動時の高温ガ
スが直接ポリオレフィン系樹脂皮膜に当たることが防が
れ、そのために高温ガスによってポリオレフィン系樹脂
皮膜が損傷することがない。一方ポリオレフィン系樹脂
皮膜の外側には不織布が配置されており、この不織布は
エアーバッグ袋体の基材として用いられる合成繊維より
なる織物より柔軟なために、エアーバッグ袋体の膨脹時
に人体、特に顔面を損傷することがない。

本発明によるエアーバッグ用袋体に用いられる合成繊維
織物、ポリオレフィン系樹脂皮膜および不織布から成る
積層布帛は比較的低温で溶融するポリオレフィン系樹脂
をシート状に溶融押出し、そのシート状溶融樹脂の片面
に合成繊維の織物を、他面に不織布を同時又は前後して
積層し、押圧処理するという簡単な方法で不通気性を有
する積層布帛を得ることができる、したがって本発明の
エアーバッグ用袋体は従来公知のエラストマーコーティ
ング処理によって袋体に比し安価に作ることができると
共に積層処理に際して、気泡巻き込みによるピンホール
の発生がない。なおエアーバッグ用袋体は車体装着時に
折り畳れて格納される。

そのために従来公知のエラストマーコーティング処理の
袋体の場合には付与されるエラストマーに粘着防止剤を
入れてエアーバッグ袋体が急速に膨脹できるようにして
いる。これに対して本発明のエアーバッグ袋体では袋体
の表面は織物又は不織布であるので粘着性を有せず、し
たがって高価な粘着防止剤を用いることなく、確実に膨
張することができるエアーバッグ袋体を提供することが
できる。

本発明のエアーバッグの袋体を製織するのに用いられる
合成繊維としては、ポリアミドマルチフィラメント、ポ
リエステルマルチフィラメント等の高強力合成繊維マル
チフィラメントを用いるとよいがこれらに限定されるも
のではない。文不織布としてはポリアミド繊維又はポリ
エステル繊維等の長繊維又は短繊維から成る不織布を用
いるとよい。不織布の目付は２０ｇ／ｍ’〜２５ｇ／ｍ
のものを用いるとよい。

又ポリオレフィン系樹脂としては、高密度ポリエチレン
樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、
エチレンプロピレン共重合体樹脂、エチレン酢ビ共重合
体樹脂、アイオノマー樹脂等を用いることができる。

このようにして得たエアーバッグ用袋体のポリオレフィ
ン系樹脂皮膜を介して不織布を密着一体化した部分のＪ
ＩＳ−Ｌ−１０９６フラジール法による通気度は２　ｃ
ｃ　／　ｃｎｆ　／ｍ　ｉ　ｎ以下であり、不通気性を
充分に保持し、且つこの部分の目付を２８０ｇ／ｍ″以
下にすることができる。

〔実施例〕

以下本発明のエアーバッグ用袋体の一例を示す添付図面
を参照して本発明を詳述する。

第１図に本発明によるエアーバッグ袋体をドライバー用
エアーバッグとして用いた場合の一例を示す。第１図に
示したエアーバッグ袋体１では車体に装着時に乗員に面
んする側に合成繊維織物２ａを内側にして外側にポリオ
レフィン系樹脂皮膜３、さらに外側に不織布４を積層し
た積層布帛を用い、車体側、この場合にはハンドルに面
んする側に合成繊維織物２ｂを用い、それぞれの周辺部
６を複数列の縫糸７で縫製して接合する。ドライバー側
織物２ｂの中央にインフレーク取付開口部５を設ける。

第２図に本発明によるドライバー用エアーバッグ袋体の
他の例を示す。第２図に示したドライバー用エアーバッ
グ袋体１１ではドライバーに面んする側にも積層布を用
いる点が第１図に示した実施例と異る。すなわち乗員に
面んする側に合成繊維織物１２ａを内側にして外側にポ
リオレフィン系樹脂皮膜１３ａ、さらに外側に不織布１
４ａを積層した積層布帛を用い、ドライバーに面んする
側に合成ｍ織織物１２ｂを内側にしてその外側にポリオ
レフィン系樹脂皮膜１３ｂ、さらに外側に不織布１４ｂ
を積層した積層布帛を用い、それぞれの積層布帛の周辺
部１６を複数列の縫糸１７で縫製して接合する。

ドライバー側の積層布帛のの中央にインフレーク取付開
口部１５を設けると共に複数個のベントホール１８を設
ける。

第３図（Ａ）に助手席用エアーバッグ袋体の一例を斜視
図で示す。第３図（Ａ）の矢印Ｉ［Ｂ−Ｉ［ＩＢで示す
平面での断面図（第３図（Ｂ））に示す本発明による助
手席用エアーバッグ用袋体２１では、エアーバッグ袋体
を車体に装着時に乗員に面んする側に合成繊維織物２２
を内側にしてその外側にポリオレフィン系樹脂皮膜２３
、さらに不織布２４を積層しである。一方ベンホール２
７が設けである部分は合成繊維織物２２で形成する。第
３図で示す助手席用エアーバッグ袋体２１の端面布２８
ａ、２８ｂも同様に上方だけ積層構造にしてもよい。第
３図および第４図に示す助手席用エアーバッグ袋体２１
は部分的に積層構造になっているが、これは端部２５ａ
２５ｂを複数列の縫糸２６て縫製するに先立って合成繊
維織物２２の内側に部分的にポリオレフィン系樹脂皮膜
および不織布を積層して用いてもよく、あるいは積層布
帛と合成繊維織物を別箇に用意し其後両者を縫製等によ
って接合して用いてもよい（図示せず）。

なお第３図に示す助手席用エアーバッグ用袋体において
、構成する織物の全てを織物、ポリオレフィン系樹脂層
、および不織布から成る積層布で形成してもよい。

〔発明の効果〕

本発明によるエアーバッグ袋体は織物を内側にしてその
織物の外側の全部又は一部をポリオレフィン系樹脂皮膜
を介して不織布を密着一体化した積層構造にしているの
で、エアーバッグ袋体に不通気性を付与する皮膜を織物
によって高温ガスに対して保護することになり、又ピン
ホール等の発生のない皮膜を用いているので安定且つ確
実な不通気性の付与を達成できる。又コーティング処理
に比し樹脂量を少くすることができるので得られたエア
ーバッグ袋体の重量を軽くすることができると共に、安
価な加工によって得られたエアーバッグのコストを低減
することができる。さらに膨張時に人体を損傷すること
がない。

【図面の簡単な説明】

第１図はドライバー用エアーバッグ用袋体として用いら
れる本発明のエアーバッグ用袋体の一例を示す断面図で
あり、第２図は本発明のドライバー用エアーバッグ用袋
体の他の例を示す断面図であり、第３図（Ａ）は助手席
用エアーバッグ用袋体の一例を示す斜視図であり、第３
図（Ｂ）は本発明の助手席エアーバッグ用袋体の１例を
示す第３図（Ａ）の線ＩＩＩＢ−ＩＩＩＢによる断面図
である。 １．１１・・・ドライバー用エアーバック用袋体、２　
ａ　、　２　ｂ　、　１２ａ　、　１２ｂ　、２２−＝
合成繊維織物、３．１３ａ　、１３ｂ　、２３・・・ポ
リオレフィン系樹脂皮膜、４　、１４ａ　、　１４ｂ　
、　２４−・・不織布、５．１５・・・インフレータ取
１寸口、１８・・・ベントホール、 ２１・・・助手席用エアーバッグ用袋体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、合成繊維よりなる織物を基材とした袋体であって、
   該袋体の外側の少なくとも一部分に、ポリオレフィン系
   樹脂皮膜を介して不織布をポリオレフィン系樹脂の溶融
   によって密着一体化させたエアーバッグ用袋体。