JPH0414550Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜考案の技術分野＞ この考案は推進用管渠における曲折継手部の構
造に関するものである。

＜この考案が解消しようとする問題点＞ 鋼製カラーを用いて管渠を推進布設する場合、
曲折（カーブ）推進時に鋼製カラーの前部が曲折
と反対方向に拡がり、そこから周辺の土砂の浸入
により土圧が生じて推進効率を妨げ、また側方に
突出したカラーの前端部が進路である地山の壁面
を削り、或は地山壁面の抵抗によつてカラーが捲
くれて脱落したり、管渠の継手部分を損傷すると
いう問題があつた（第６図Ａ）。これを解消する
手段として鋼製カラーの前半部を前側管渠の後端
部に接面させ固定する提案があるが、この場合は
カラーの固定によつて曲折角度が非常に小さく制
限され、従つて比較的曲折の大きな推進布設用に
は使用できないという問題がある（第６図Ｂ）。

本考案はかゝる問題点を解消しようとするもの
である。

＜考案の構成＞ 本考案は推進用管渠の後側段落面に半分長後側
に突出するようにして鋼製カラーを固定取付し、
該鋼製カラーの後側突出部の前半部左右側面に平
面視半円形状の膨出部を設け、該両膨出部の内面
に膨出形の弾性ゴム部材を装着したことを特徴と
する推進用管渠における曲折継手部の構造にあ
る。

＜実施例＞ 以下図面に基づいて実施例を説明する。

推進用管渠１の前端部２と後端部３の外周にそ
れぞれ段落面４，５を設けて、後側の段落面５に
半分長後側に突出するようにして鋼製カラー６を
嵌付け固定する。７は止水用のゴムガスケツト、
８，８′は固定用のアンカー筋である。

前記鋼製カラー６の後側突出部の前半部左右側
面に平面視半円形状の膨出部９，９′を設け、該
膨出部９，９′の内面に膨出部と同形の弾性ゴム
部材１０，１０′を貼り付け装着している。後続
の推進用管渠１は前端部２の段落面４に２条の環
溝１１，１１′を形成して、該環溝１１，１１′に
止水用のゴムガスケツト１２，１２′を嵌着し、
前記鋼製カラー６の突出部内に嵌入して前側管渠
１の後端面３ａと突合わせ接合し推進するのであ
る。なお、１３は前側管渠１の後端面３ａの上側
と下側に貼着した後側管渠１との間のクツシヨン
材である。以上の構成により管渠を右又は左に曲
折推進するときは、後続管渠の前端部が弾性ゴム
部材を圧縮しつつ膨出部内にとどまることとな
る。

＜考案の効果＞ 本考案は以上のように構成したので、推進工法
を用いて曲折推進する際、前側管渠の曲折方向と
反対側に突出する後続管渠の前端部は鋼製カラー
内の弾性ゴム部材を装着した膨出部内に安定して
収容されて、止水されながら鋼製カラーと管端部
を損傷することなくして、大きな曲折角度が得ら
れるという効果が生ずる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案継手部の曲折推進時における透
視平面図、第２図は同、部分拡大横断面図、第３
図Ａは本考案鋼製カラーの平面図、第３図Ｂは
同、正面図、第４図は鋼製カラーを推進管渠の後
端に取付けた状態の縦断面図、第５図は第２実施
例としてボツクスカルバート用の鋼製カラーを示
す斜視図、第６図Ａ，Ｂは従来例を示す部分拡大
横断面図、１は推進用管渠、２は前端部、３は後
端部、４，５は段落面、６は鋼製カラー、７は止
水用ゴムガスケツト、８，８′はアンカー筋、９，
９′は膨出部、１０，１０′は弾性ゴム部材、１
１，１１′は環溝、１２，１２′は止水用ゴムガス
ケツト、１３はクツシヨン材、１４はラテツクス
モルタルの止水目地である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 推進用管渠の後側段落面に半分長後側に突出す
   るようにして鋼製カラーを固定取付し、該鋼製カ
   ラーの後側突出部の前半部左右側面に平面視半円
   形状の膨出部を設け、該両膨出部の内面に膨出形
   の弾性ゴム部材を装着したことを特徴とする推進
   用管渠における曲折継手部の構造。