JPH0414481Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、キヤデイカートの走行車輪が走行す
る軌条に関し、更に詳しくはフエアウエイに埋設
されることによつてキヤデイカートがフエアウエ
イを自走することができるようにした走行用軌条
の構造に関する。

（従来技術） ゴルフ場においては、ゴルフ用具を搭載して運
搬する車両として種々の形式のキヤデイカートが
使用されている。

その中で、１本のレール（モノレール）を溝の
中に浮上設置し、このモノレールの上下にキヤデ
イカートの走行車輪を圧接して案内走行させるよ
うにした構造のモノレール軌条が公知である。
（実開昭51−69206号公報参照） （考案が解決しようとする問題点） ところが、上記モノレール軌条方式には以下の
ような問題点があつた。

即ち、溝の中にモノレールを浮上設置する構造
となつているため、該モノレールを支持する支持
壁を正確に計測しながら連続して設置しなければ
ならず、設置作業が複雑となつて高コストとなる
上、設置作業の時間がかかつてしまう。

又、走行車輪が上下からモノレールを圧接しな
がら走行する方式となつているため、左右方向の
揺れや傾倒が生ずるおそれがある。このような傾
倒は、仮にモノレールを幅広としても走行車輪と
モノレールとの圧接のガタがあるので必ず生じて
しまう。

更に又、溝を覆うゴム覆板が地表に露出してい
るため、これをフエアウエイに設置するとプレイ
の邪魔になつたり、あるいはコースの景観を阻害
してしまう。従つて、上記モノレール軌条はフエ
アウエイに設置することができない。

更に又、溝を覆つているゴム覆板が水平となつ
ているので、溝内へ雨水や土砂が浸入し易く、走
行に支障を来すおそれがある。

そこで、本考案の目的は、上記の如き従来の基
本的な欠点を改善し、フエアウエイ内をキヤデイ
カートが自走し得るようにした地下埋設軌条を提
案するにある。

（問題点を解決するための手段） 本考案の特徴とするところは、下部にほぼＵ字
状をなす溝体部が形成され、該溝体部２上部には
互いに向かい合う方向に延びるフランジ部が形成
され、該フランジ部の突端の間にはキヤデイカー
トの縦軸が挿通される間隔部が形成され、前記フ
ランジ部の上面にはキヤデイカートの走行車輪の
走行面となる断面八字状の中央高の山形の傾斜面
が形成され、該傾斜面上には可撓性を持ち且つ弾
力性がフエアウエイ上の芝生と近似した材料より
なり、側縁部が常態では前記間隔部の上方で重な
り合うカバーが設けられ、前記フランジ部には案
内輪が当接して転動する凹溝状の案内溝が形成さ
れ、案内溝の下側裏面には転倒防止輪が当接して
転動する水平な転倒防止壁が形成されてなる軌条
であつて、フエアウエイの地表が前記傾斜面の下
縁とほぼ同一レベルになるようにして埋設されて
なるゴルフカートの走行用軌条の構造にあり、こ
れによつてキヤデイカートがフエアウエイ内を走
行することを可能としたことにある。

（実施例） 以下、図によつて本考案の実施例について詳細
に説明する。

軌条１は、ガラス繊維を素材１′として成形さ
れたF.R.P.や、鉄筋コンクリート等をからなつて
おり、その下部にほぼＵ字状をなす溝体部２が形
成されている。Ｕ字状の溝体部２の上部には互い
に向かい合う方向に延びるフランジ部４が形成さ
れ、その突端の間には図示しないキヤデイカート
の縦軸ｂが挿通される間隔部３が形成されてい
る。フランジ部４の上面はキヤデイカートの走行
車輪ａの走行面となる断面八字状の中央高の山形
の傾斜面５，５′となつている。傾斜面５，５′上
にはコースとの違和感をなくすために芝生の色と
ほぼ同じ色となされたカバー６，６′が設けられ
ている。カバー６，６′は可撓性を持ち且つ弾力
性がフエアウエイ上の芝生と近似した材料よりな
るゴム板、人工芝乃至はウレタン等より成つてい
る。カバー６，６′の側縁部は常態では間隔部３
の上方で重なり合つている。フランジ部４には縦
軸ｂに設けられた案内輪ｃが当接して回転する凹
溝状の案内溝７，７′が形成されている。案内輪
７，７′は案内溝７，７′の左右の側壁に当接して
左右方向の揺れやずれを防止するものである。案
内溝７，７′の裏面には縦軸の下端に設けられた
転倒防止輪ｄが当接して転動する水平な転倒防止
壁８，８′が形成されている。軌条１は、フエア
ウエイの地表が前記傾斜面５，５′の下縁とほぼ
同一レベルになるようにして埋設されている。

（作用） この本考案軌条に用いられる自走式キヤデイカ
ートはゴルフバツクが前後左右の十文字形に配置
されて積載され、荷重がほぼカートの中心位置に
あるもので、これに傾斜面５，５′上のカバー６，
６′を介して回転走行する走行車輪ａと、軌条１
の間隔部３を貫通して内部に突入する縦軸ｂと、
この縦軸ｂに回転自在に水平方向に回転の案内輪
ｃ、縦方向に回転する転倒防止輪ｄを有して成る
ものであつて、上記走行車輪ａは搭載されるモー
タ或はエンジン等の原動機で、例えばリモコン操
作で回転され、案内輪ｃはフランジ部４の内側面
と当接する。なお図示の如くフランジ部４の内側
面に凹溝形の案内溝７，７′を形成すると案内輪
ｃを大径のものとなし得て一層案内を円滑にする
ことができる。又転倒防止輪ｄはフランジ部４の
下底面の転倒防止壁８，８′に接する如く構成さ
れていて、カートが横転作用を生じたとき転倒防
止壁８，８′と防止輪ｄとが接してカートの転倒
を防止するものである。

（効果） 上記のように構成され、作用する本考案の効果
を挙げると以下のとおりである。

Ｕ字状の溝体となつているので、設置作業が簡
単である上、低コストである。

又、走行時にキヤデイカートが転倒したりある
いは左右方向にずれることのない軌条を得ること
ができ、安定した走行が得られる軌条である。

更に又、間隔部の幅が小さいので、地表に露出
している分が小さくなり、これをフエアウエイに
設置してもプレイに支障を来すことがなく、又コ
ースの景観を阻害することもない。

又、溝を覆つているゴム覆板が傾斜しているの
で、溝内へ雨水や土砂が浸入しにくく、走行に支
障を来すおそれがない。

【図面の簡単な説明】

図は本考案軌条の実施例を示すもので、第１図
は切断正面図、第２図は一部切欠側面図であり、
キヤデイカートの一部が示されている。 １……軌条、１′……素材、２……溝体部、４
……フランジ部、５，５′……傾斜面、６，６′…
…カバー、８，８′……転倒防止壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下部にほぼＵ字状をなす溝体部が形成され、該
   溝体部２上部には互いに向かい合う方向に延びる
   フランジ部が形成され、該フランジ部の突端の間
   にはキヤデイカートの縦軸が挿通される間隔部が
   形成され、前記フランジ部の上面にはキヤデイカ
   ートの走行車輪の走行面となる断面八字状の中央
   高の山形の傾斜面が形成され、該傾斜面上には可
   撓性を持ち且つ弾力性がフエアウエイ上の芝生と
   近似した材料よりなり、側縁部が常態では前記間
   隔部の上方で重なり合うカバーが設けられ、前記
   フランジ部には案内輪が当接して転動する凹溝状
   の案内溝が形成され、案内溝の下側裏面には転倒
   防止輪が当接して転動する水平な転倒防止壁が形
   成されてなる軌条であつて、フエアウエイの地表
   が前記傾斜面の下縁とほぼ同一レベルになるよう
   にして埋設されてなることを特徴とするキヤデイ
   カートの走行用軌条の構造。