JPH04142346A - 耐熱性改良防振ゴム組成物 - Google Patents

耐熱性改良防振ゴム組成物

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JPH04142346A
JPH04142346A JP26305790A JP26305790A JPH04142346A JP H04142346 A JPH04142346 A JP H04142346A JP 26305790 A JP26305790 A JP 26305790A JP 26305790 A JP26305790 A JP 26305790A JP H04142346 A JPH04142346 A JP H04142346A
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章 斉藤
Michihiro Tanaka
満弘 田中
Seishiro Komura
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、耐熱性および耐久疲労性の改良された防振ゴ
ム組成物に関し、特定の構造のポリブタジェンまたはス
チレン−ブタジエン共重合体と、天然ゴムまたは合成イ
ソプレンゴムとを原料ゴム成分とし、さらに硫黄量の少
ない加硫系によって加硫された防振ゴム組成物に関する
[従来の技術] 自動車のエンジン、動力伝達部、足回りの回転部および
駆動部分から発生する各種の振動および音を吸収または
低減して各部を所定の位置に保持してそれらの部品の機
能を十分に発現させると共に、不快な振動および騒音を
除去して自動車の乗り心地を良くするために、自動車の
各部には種々の形状および性能の防振ゴムが使用されて
いる。
これら、防振ゴムには、従来より天然ゴムまたは天然ゴ
ムとポリブタジェンゴムやスチレン−ブタジエン共重合
体ゴム等のジエン系ゴムを原料ゴム成分とした加硫ゴム
組成物が主に用いられている。
近年、自動車の高速化、エンジンの高出力化、空気抵抗
低減のためエンジンルーム内への空気流入が制限される
などの理由により、エンジンルーム内の温度か上昇して
エンジンマウント等の防振ゴムは、従来以上の高い温度
下にさらされている。
一方、省スペース、軽量化およびエンジン回りの部品の
増加により、防振ゴムは従来よりも小さな形状で、従来
と同等以上の荷重を負担せねばならぬ状況となっている
。このように、防振ゴムはさらに厳しい条件において使
用されるようになり耐熱性の改良が求められ、一方、自
動車部品のメンテナンスフリーの考え方か進んで防振ゴ
ムに従来以上に長期間での耐久性が要求されるようにな
ってきた。このような、厳しい条件下においては、従来
より使用されてきた、天然ゴム単独または天然ゴムと既
存のジエン系合成ゴムとを原料ゴムとした加硫ゴム組成
物では、必ずしも十分な耐熱性および耐久性を有してい
なかった。
さらに、従来の防振ゴム性能改良するものとして、特開
昭61−225230号公報には、アルカリ金属等付加
ゴム状重合体の末端を特定の有機化合物で変性したゴム
状重合体を用いた防振ゴム組成物が開示されているが、
該防振ゴム組成物は、損失係数(tanδ)−動倍率の
バランスの改良されるものの、耐熱性および耐久性は十
分ではない。
一方、防振ゴムをはじめとする加硫ゴム配合物の耐熱性
を改良する方法として、硫黄を使用しない有効加硫方式
や、パーオキサイド類による架橋方式も提案されている
が、これらの耐熱性が良好な架橋方法を従来の原料ゴム
に適用した場合には、防振ゴムとして十分な耐久性を示
さないのがほとんどであった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、前述した従来の方法では解決できなかった耐
熱性、耐久性が極めて良好な防振ゴム組成物をもたらそ
うとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、上記課題を解決すべく防振ゴム組成物に
使用する原料ゴム成分および加硫系について鋭意検討を
重ねた結果、特定の構造のポリブタジェンまたはスチレ
ン−ブタジエン共重合体と天然ゴム系ポリマーを原料ゴ
ムとして使用し、さらに特定の加硫系を選択することに
より目的か達成できることを見出し本発明を完成した。
すなわち、本発明は (八)スチレン含有量が0〜30重量%、ブタジェン含
有量が100〜70重量%、ブタジェン部分のビニル結
合量が25〜60%であるポリブタジェンまたはスチレ
ン−ブタジエン共重合体10〜80重量部(B)天然ゴ
ムまたは合成ポリイソプレンゴム20〜90重量部 (C) (A)、(B)以外の共役ジエン系ゴム状重合
体0〜20重量部 からなる原料ゴム100重量部 カーボンブラック20〜100重量部 脂肪族カルボン酸0.2〜5重量部 からなる組成物を、 原料ゴム100重量部あたり0.2〜1重量部の硫黄、
1〜5重量部の含硫黄加硫剤および0〜3重量部の加硫
促進剤からなる加硫系によって加硫した防振ゴム組成物
をもたらすものである。
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明の防振ゴム組成物の原料ゴム成分は、(A)スチ
レン含有量が0〜30重量%、ブタジェン含有量が10
0〜70重量%ブタジェン部分のビニル結合量が25〜
60%であるポリブタジェンまたはスチレン−ブタジエ
ン共重合体が10〜80重量部(B)天然ゴムまたは合
成イソプレンゴムが20〜90重量部 (C)他のジエン系ゴム状重合体が0〜20重量部から
なる合計100重量部である。
前記(A)の特定構造のポリブタジェンまたはスチレン
−ブタジエン共重合体について述べる。
これらの重合体は、有機リチウム化合物を重合触媒とし
て、炭化水素溶媒中でビニル結合量を制御するエーテル
類またはアミン類等の極性化合物の存在下にブタジェン
を重合あるいはスチレンとブタジェンを共重合すること
により得られる。
本発明の特定構造のポリブタジェンまたはスチレン−ブ
タジエン共重合体は、得られる防振ゴム組成物が良好な
耐久性、耐熱性、動倍率、振動吸収性能、低温性能を有
するために、スチレン含有量が0〜30重量%の範囲、
ブタジェン含有量が100〜70重量%の範囲である。
スチレン含有量が30重量%を超えると、防振ゴム組成
物の耐熱性および低温性能が低下、動倍率が大きくなり
好ましくない。特にすぐれた耐久性、耐熱性を保持する
ためにスチレン含有量が5〜25重量%の範囲が好適で
ある。重合体が、スチレン−ブタジエン共重合体である
場合、スチレンは、ランダム状またはブロック状で重合
体鎖中に存在する。防振ゴム組成物が良好な耐久性、耐
熱性を有するためにはスチレンはランダム状に分布する
ことか好ましい。スチレンブロックの量、いわゆるブロ
ックスチレン量(I、M、Kolthoff、 J、P
olymer Sci、 1.429(1946)によ
る)は、スチレン含有量の10%以下であることが好ま
しい。
一方、本発明の特定構造のポリブタジェンまたはスチレ
ン−ブタジエン共重合体のブタジェン部分のビニル結合
量は、得られる防振ゴム組成物が良好な強度、耐久性、
動倍率、振動吸収性能、低温性能を有するために、25
〜60%の範囲である。
ビニル結合量が25%未満では、耐久性及び耐熱性が十
分でない。また、ビニル結合量が60%を超えると、防
振ゴム組成物の低温性能、強度、耐久性が悪化するので
好ましくない。ブタジェン部分のビニル結合は、分子鎖
に沿って均一に存在するか、または分子鎖に沿って増加
あるいは減少するか、1部ブロック状で存在するかのい
ずれでも良い。
また、本発明の特定構造のポリブタジェンまたはスチレ
ン−ブタジエン共重合体のムーニー粘度(M L l+
4.100℃)は、25〜150の範囲であり、35〜
120の範囲が、ゴム配合物の加工性と加硫物の物性バ
ランス上好ましい。ムーニー粘度が25未満では強度お
よび耐久性が劣り、150を超えると加工性が問題とな
ることがある。
また、本発明の特定構造のポリブタジェンまたはスチレ
ン−ブタジエン共重合体のG、 P、 C,によって測
定された重量平均分子量(M w )と、数平均分子量
(M n )との比(M w / M n )は、1.
3〜3の範囲が好ましい。
さらに、本発明の特定構造のポリブタジェンまたはスチ
レン−ブタジエン共重合体は、分岐状重合体分子と直鎖
状重合体分子からなり、重合体を構成する分子の20〜
70重量%が3官能性以上の分岐剤によって分岐状に結
合されていることが、防振ゴム組成物が良好な耐久性を
有するために好ましい。これらの、分岐状重合体分子を
含有する重合体は、有機リチリム化合物を重合触媒とし
て、炭化水素溶媒中でブタジェンを重合あるいはスチレ
ンとブタジェンを共重合し、得られた活性リチウム末端
を有するリビング重合体に、3官能性以上の分岐剤を反
応させることにより得られる。分岐状重合体分子を形成
するために用いる3官能性以上の分岐剤は、1分子内に
3個以上のハロゲン−スズ結合、ハロゲン−ケイ素結合
、アリール−スズ結合、アルコキシ−スズ結合を含有す
る化合物、3個以上のエポキシ基、3個以上のイソシア
ネート基、3個以上のカルボニル基を含有する化合物、
ジカルボン酸エステル等である。これらの中では、ハロ
ゲン−スズ結合、ハロゲン−ケイ素結合を分子内に3個
以上含有する化合物、ジカルボン酸エステル類、3個以
上のエポキシ基を含有する化合物が好ましい。具体的な
化合物としては、四塩化スズ、モノブチル三塩化スズ、
四塩化ケイ素、エチレンビストリクロロシラン、アジピ
ン酸ジエチルなどが好適に用いられる。
そして、本発明の防振ゴム組成物が、さらに良好な耐久
性を有するためには、原料ゴムのポリブタジェン、ある
いはスチレン−ブタジエン共重合体が、分岐状重合体分
子と直鎖状重合体分子からなり、 (1)重合体を構成する分子の20〜70重量%か3官
能性以上の分岐剤によって分岐状に結合され(2)さら
に、重合体を構成する分子の少なくとも20重量%に、
一般式(R,)、(R2) m5n(X)n[R1、R
2はアルキル基、アリール基、ベンジル基、アルコキシ
基、Xはハロゲン原子を示し、l、mはOまたは1以上
の整数、n=1または2、l +m+n==4]で示さ
れる活性スズ化合物を付加し、かつ、該構成分子は直鎖
状に結合され、 (3) (1)または(2)の処理がなされた分子のう
ちスズ化合物と結合した分子か重合体を構成する分子の
少なくとも30重量%であることか、特に好ましい。
これらの重合体は、前記の分岐状重合体を含む重合体の
残りの直鎖部分がスズ化合物と結合した重合体であり、
ブタジェンを重合あるいはスチレンとブタジェンを共重
合し、得られた活性リチウム末端を有するリビング重合
体に、3官能性以上の分岐剤と、1官能性あるいは2官
能性の特定スズ化合物とを併用して反応させることによ
り得られる。
分岐状重合体分子は前述したものであり、一方、直鎖状
重合体分子はスズと結合したものであり、これは重合体
分子と、1官能性または2官能性のスズ化合物とにより
形成される。これらスズ化合物は、一般式(R1)、(
R2)mSn(X)n[R,Rはアルキル基、アリール
基ベンジル基、アルコキシ基、Xはハロゲン原子を示し
、11mは0または1以上の整数、n=1または2、l
+m+n=4]で示される化合物である。具体的化合物
としては、トリメチルスズクロライド、トリブチルスズ
クロライド、トリオクチルスズクロライド、トリフェニ
ルスズクロライド、ジブチルスズジクロライド、ジオク
チルスズジクロライド、ジフェニルスズジクロライド、
フェニルトリブチルスズ、メトキシトリブチルスズなど
があげられる。
前記の3官能性以上の分岐剤と結合した分岐状重合体分
子は、重合体を構成する分子の20〜70重量%であり
、一方、スズと結合した直鎖状重合体分子は、少なくと
も20重量%であることが好ましい。
さらに、3官能性以上の分岐剤が例えば四塩化スズのよ
うな活性スズ化合物の場合は、3官能性以上の活性スズ
化合物によって分岐された分子と1官能性または2官能
性の特定のスズ化合物と結合した直鎖状重合体分子との
合計量すなわち活性スズ化合物と結合した重合体分子が
、重合体を形成する分子の少なくとも30重量%である
ことが好ましく、一方、3官能性以上の分岐剤が活性ス
ズ化合物以外の化合物の場合は、1官能性または2官能
性の特定のスズ化合物と結合した直鎖状重合体分子が重
合体を構成する分子の少なくとも30重量%であること
か好ましい。前記の分岐状重合体分子、直鎖状重合体分
子及び活性スズ化合物と結合した重合体分子に関しての
限定は、本発明において他の原料ゴム成分とともに防振
ゴムとした場合の配合物の加工性、加硫物の耐久性、耐
熱性、機械的強度、動倍率を良好にするために特に好ま
しい範囲である。分岐状重合体分子の量が20重量%未
満では加工性が劣り、また重合体にコールドツーがおこ
りやすく保存する上で好ましくない場合がある。一方、
分岐状重合体分子の量が70重量%を超えると、耐久性
が劣ることがある。一方、1官能性または2官能性の特
定のスズ化合物と結合した直鎖状重合体分子の量が20
重量%未満では耐久性改良が十分でなく、動倍率が高く
なることがある。さらに、活性のスズ化合物と結合した
重合体分子の量が30重量%未満の場合においても耐久
性改良が少なく、動倍率が高くなることがある。
活性スズ化合物と結合した重合体分子の量は、重合体を
構成する分子の50重量%以上であることが特に優れた
耐久性、特に低い動倍率をもたらすために好ましい。
以上の分岐状重合体分子、直鎖状重合体分子および活性
のスズ化合物と結合した重合体分子の量は、リビング重
合体と活性スズ化合物および分岐剤との反応がほぼ定量
的であることから、活性リチウムと、分岐剤あるいはス
ズ化合物との当量比により制御することが可能である。
これらの、各成分の量は、G、P、C,(ゲル・パーミ
ュエーション・クロマトグラフ)によって各成分を分離
する方法、G、 P、 C,による分析で複数の検知装
置を併用する方法、反応前後G、 P、 C,の分析結
果を比較する方法などよって測定することができる。
つぎに、本発明の原料ゴム成分の(B)は、天然ゴムま
たは合成ポリイソプレンゴムである。この原料ゴム成分
は本発明の防振ゴム組成物の強度、常温での耐久性、耐
発熱性を優れたものとし、また配合物の加工性を良好な
ものとするために必要である。天然ゴムとしては、世界
各国で生産されるクラムゴム、シートゴムが使用される
。合成ポリイソプレンゴムは、Zeigler−Nat
ta系触媒またはリチウム系触媒によってイソプレンを
重合することで得られた合成ゴムである。
本発明の防振ゴムでは、(A)の特定構造のポリブタジ
ェンまたはスチレン−ブタジエン共重合体は原料ゴム1
00重量部中の10〜80重量部、好ましくは15〜6
0重量部であり、(B)の天然ゴムあるいは合成ポリイ
ソプレンゴムは原料ゴム100重量部中の30〜90重
量部、好ましくは40〜85重量部である。この組成の
範囲外では、防振ゴムの加工性、強度、耐久性、耐熱性
、低温性能を高度にバランスさせることが難しい。
さらに、本発明の防振ゴムでは、原料ゴム成分として防
振ゴムの性能を著しく損なわない範囲において、他の共
役ジエン系ゴム状重合体、例えば、高シス−ポリブタジ
ェンゴム、低シス−ポリブタジェンゴム、乳化重合スチ
レン−ブタジエンゴム、イソブチレン−イソプレン共重
合体ゴム等を、原料ゴム100重量部中の0〜20重量
部の範囲で使用する事が可能である。
つぎに、前記の各ゴム状重合体を原料ゴムとしたゴム組
成物には、さらにカーボンブラックおよび脂肪族カルボ
ン酸が必要成分として含有される。
本発明においてカーボンブラックは、防振ゴムに所定の
硬度、強度、弾性率をもたらすために使用され、防振ゴ
ム硬度に応じて原料ゴム100重量部あたり20〜10
0重量部配合される。カーボンブラックの量が20重量
部未満では、防振ゴム組成物の強度か十分ではなく、一
方、カーボンブラックの量が100重量部を超えると、
耐発熱性が悪くなり動倍率も増大し好ましくない。カー
ボンブラックの量は原料ゴム100重量部あたり30〜
70重量部の範囲が好ましい。
カーボンブラックとしては、粒子径、粒子径分布、スト
ラフチャー、チントなどが異なる各種の物が使用可能あ
るが、防振ゴム用途には、HAF。
FEF、SRF、GPF等のファーネスブラック、FT
、MTなどのサーマルブラックを防振ゴムの要求特性に
合わせて使用する。
また、一般に加硫ゴムには加硫助剤または加工助剤とし
て、ステアリン酸を代表的なものとする脂肪族カルボン
酸が用いられるが、本発明のゴム組成物において、この
脂肪族カルボン酸は、原料ゴム成分として用いるスズと
結合した重合体分子を含有するポリブタジェンまたはス
チレン−ブタジエン共重合体のスズと重合体分子の結合
を、ゴムの混線工程において切断するために必要である
重合体とスズとの結合が存在することにより、重合体と
カーボンブラックとの相互作用が増加していわゆるカー
ボンゲルが生成し、その結果として防振ゴム組成物の耐
久性、強度、耐発熱性が改良される。脂肪族カルボン酸
は、原料ゴム成分100重量部あたり、0.2〜5重量
部使用される。脂肪族カルボン酸が0.2重量部未満で
は、スズと重合体分子との結合を切断するに不十分であ
り、一方5重量部を超えるとゴム組成物にいわゆるブル
ーム現象が発生しやすくなり好ましくない。脂肪族カル
ボン酸の量は、原料ゴム成分100重量部あたり、0.
5〜3重量部が好ましい。
さらに、本発明の防振ゴム組成物において、加硫系は、
耐熱性を良好にするために、原料ゴム100重量部あた
り0.2〜1重量部の硫黄ならびに1〜5重量部の含硫
黄加硫剤、0〜3重量部の加硫促進剤を使用する。
加硫剤として用いる硫黄は、通常の防振ゴム組成物では
、原料ゴム100重量部あたり1.2〜3重量部程度使
用するのが一般的であるが、本発明では、硫黄量は原料
ゴム100重量部あたり0.2〜1重量部である。硫黄
量が1重量部を超えると耐熱性、とくに110℃以上で
の高温での耐熱性が問題となる。硫黄量か0.2重量部
以下では耐久性か低下し、また、金属との接着性が劣る
。硫黄量は、0.25〜0.9重量部の範囲が耐久性と
耐熱性のバランスが良好なので好ましい。
本発明の防振ゴム組成物では、加硫剤として、含硫黄加
硫剤を原料ゴム100重量部あたり1〜5重量部使用し
、前記の硫黄と併用する。この含硫黄加硫剤としては、
テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウ
ラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド
、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィドなどのチ
ウラム化合物、4,4′−ジチオモルホリン、1−(4
−一モルホリノジチオ)ベンゾチアゾールなどかあり、
なかでもテトラメチルチウラムジスルフィド、4.4−
一ジチオモルホリン、2−(4”−モルホリノジチオ)
ベンゾチアゾールなどが好ましい。
含硫黄加硫剤の量か1重量部未満では十分な加硫密度か
得られず、5重量部を超えると加硫物の伸び、耐久性が
劣る。含硫黄加硫剤の量は、1〜4重量部の範囲が好ま
しい。
さらに、本発明の防振ゴム組成物では、原料ゴム100
重量部あたり0〜3重量部の加硫促進剤を使用する。加
硫促進剤としては、スルフェンアミド系、チアゾール系
、グアニジン系等の加硫促進剤があげられ、また、前記
の含硫黄加硫剤の化合物の中にも加硫促進剤としての機
能を有するものがあって使用可能であり、この場合は他
の加硫促進剤を使用しない事もできる。加硫促進剤の量
は、前記の硫黄および含硫黄加硫剤の量を勘案し、配合
物が適性な加硫速度を示し、得られる加硫物が所定の性
能を呈するように決定される。一般に加硫促進剤の量が
、3重量部を超えるとスコーチの問題が発生するので注
意が必要である。
さらに、本発明の防振ゴム組成物には、プロセス油、可
塑剤、老化防止剤、オゾン劣化防止剤、紫外線吸収剤、
加硫助剤、加工助剤その他のいわゆるゴム用配合剤を必
要に応じて適正な量を配合する。 特に、本発明の防振
ゴム組成物には、耐熱性を良好にするために、老化防止
剤を重合体100重量部あたり、2重量部以上添加する
のか好ましく、機能の異なる2種以上の老化防止剤を併
用することが好ましい。
本発明の防振ゴム組成物は、インターナルミキサー ゴ
ム用混練ロール等のゴム用混練装置により配合、混練さ
れた後、押出成型、射出成型、トランスファー成型など
で成型され、常法に従い加硫され、エンジンマウント、
ブツシュ、ストラットマウント、ストッパー、ダンパー
その他の防振ゴム製品となる。
(以ト仝b) [実施例] 以下、実施例を示すが、これらは本発明をさらに具体的
に示すものであって、本発明の範囲を限定するものでは
ない。
実施例1、比較例1 本発明に使用する原料ゴムの(A)成分として表1に示
す試料A−1〜A−7を用意した。これらのポリブタジ
ェンまたはスチレン−ブタジエン共重合体は、いずれも
本発明の重合体に関する限定を満たすものである。いず
れも、シクロヘキサンを溶媒中で、ブチルリチウムを重
合開始剤としてブタジェンを重合またはブタジェンとス
チレンとを共重合し、試料A−1〜A−6についてはそ
の後、続いて表1に示す3官能性以上の分岐剤および1
官能性または2官能性のスズ化合物を反応させて所定の
重合体とし、常法により溶剤を除去して得られた試料で
ある。
一方、表1に示す、試料a−1〜a−4および表2に示
す試料a−5〜a〜7は、比較のための試料である。試
料a−1〜a−4は、前記の本発明の範囲内の試料と同
様の方法で調整したものであり、試料a−5とa−7は
、市販のスチレン−ブタジエン共重合体ゴム、試料a−
6は市販のポリブタジェンゴムである。
表1および表2の各試料のスチレン含有量およびブタジ
ェン部分のミクロ構造は、赤外分光光度計を使用してス
ペクトルを測定し、ハンプトンの方法により計算した。
分岐状重合体分子および直鎖状重合体分子の量は、重合
開始剤と分岐剤の量および1官能性または2官能性スズ
化合物の比で設定し、定量的に反応している事をG、 
P、 C,測定により確認した。
(以下系・白) 表 これら本発明の範囲内の試料および比較のための試料を
用い、表3に示す配合で防振ゴム組成物を調整した。
防振ゴム組成物の調整は、B型バンバリーミキサ−(内
容量1.71)を使用して加硫系を除く成分を混練し、
続いてミキシングロールて加硫系を添加後、成型し、1
60℃で所定時間加硫した。
加硫時間は、モンサントレオメーターにより、最適加硫
時間を測定し、常法により決定した。
これらの防振ゴム組成物の性能測定は以下の方法で行っ
た。
(1)硬さおよび引張試験: 、TTS−に−6301
に従って測定。
(2)動倍率および損失係数、粘弾性スペクトロメータ
ー(台本製作所製)を使用し、23℃、15Hz、振幅
1%で損失係数(Tanδ)を測定、23℃、100H
z、振幅0.1%で動的弾性率(K dloo)を測定
、23℃、Q、5Hz、振幅1%で静的弾性率(Ks 
)を測定。 動的弾性率(K dloo)と静的弾性率
(Ks )の比(K d100/Ks)を動倍率とした
(3)耐久性: A S T M −D 430−59
  Method −BのDe  Mattia屈曲試
験機を用いる方法に従い、23℃で、JIS−3号ダン
ベル試験片を、標線間20−どして、100%伸長を繰
り返し、試料が破断するまでの回数を測定。
(4)耐熱老化性: JIS−に−65011=従い、
125°Cに設定したギヤー式老化試験機中で空気老化
を行い、硬さ、引張強度、伸びの変化を測定。
(5)圧縮永久歪: JIS−に−6501i:従って
100°0170時間後、および125℃、70時間後
の歪を測定。
表4に、これらの防振ゴム組成物の性能試験結果を示す
表4の結果より、実施例1−1〜1−7の本発明で限定
する範囲の構造のポリブタジェンまたはスチレン−ブタ
ジエン共重合体を原料ゴムの(A)成分として使用し、
本発明で限定する加硫系で加硫した防振ゴム組成物は、
良好な引張強度、低動倍率、良好な耐久性、良好な耐熱
性、低い圧縮永久歪を有している。これに対し、比較例
1−1〜1−7の本発明で限定する範囲にない原料ゴム
を使用した場合、たとえ本発明で限定する加硫系で加硫
しても、耐久性が十分でなく、また、引張強度、耐熱性
が実施例の組成物に比べて劣る。
(以王徐・0) 実施例2、比較例2 表5に示す配合で、原料ゴム組成を変化させて性能評価
試験を行った結果を表6に示す。
表6の結果より、実施例2−1〜2−7の本発明で限定
する組成の範囲で原料ゴムを使用した防振ゴム組成物は
、良好な耐久性と耐熱性のバランスを示すが、比較例2
−1のスチレン−ブタジエン共重合体を単独使用した場
合は、引張強度および耐久性が劣り、一方、比較例2−
2の天然ゴムを単独使用した場合は、耐熱老化性および
圧縮永久歪が劣る。
(以T仝・色) 表 L化合物名j N−tert−ブナルベンゾナアジルス
ルフェンアミド実施例3、比較例3 原料ゴムとして試料A−1と天然ゴムを用い、表7に示
す各種の加硫系を変化させた配合での防振ゴム性能試験
結果を表8に示す。また、原料ゴムとして試料a−5と
天然ゴムを使用した比較例も表8に示した。
表8の結果より、実施例3−1〜3−6の本発明で限定
する原料ゴムを使用し、本発明で限定する範囲の加硫系
で加硫した防振ゴム組成物は、良好な耐久性と耐熱性の
バランスを示す。しかし、比較例3−1〜3〜2の硫黄
量の多い加硫系では、耐熱性、圧縮永久歪が劣り、比較
例3−3〜3−4の硫黄を使用しない加硫系の場合では
耐久性か劣る。さらに、原料ゴムの(A)成分として試
料a−5(乳化重合5BR)を使用した場合には、耐熱
性の改良効果がある本発明で限定する加硫系を使用した
場合ても耐久性が不十分である。
(以下り−・色) E発明の効果] 本発明に係わる防振ゴム組成物は上記のごとく、高い引
張強度、低動倍率、良好な耐久性、良好な耐熱性、良好
な圧縮永久歪など防振ゴムとして優れた特徴を有してお
り、乗用車、トラック、バス、建設車両などの自動車、
鉄道用車両等の各部に使用される防振ゴムに好適なゴム
組成物であり、工業的意義は、大きい。
特許出願人  旭化成工業株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、(A)スチレン含有量が0〜30重量%、ブタジエ
    ン含有量が100〜70重量%、ブタジエン部分のビニ
    ル結合量が25〜60%であるポリブタジエンまたはス
    チレン−ブタジエン共重合体10〜80重量部(B)天
    然ゴムまたは合成ポリイソプレンゴム20〜90重量部 (C)(A)、(B)以外の共役ジエン系ゴム状重合体
    0〜20重量部 からなる原料ゴム100重量部 カーボンブラック20〜100重量部 脂肪族カルボン酸0.2〜5重量部 からなる組成物を、 前記原料ゴム100重量部あたり0.2〜1重量部の硫
    黄、1〜5重量部の含硫黄加硫剤および0〜3重量部の
    加硫促進剤からなる加硫系によって加硫した防振ゴム組
    成物。 2、原料ゴムのポリブタジエンまたはスチレン−ブタジ
    エン共重合体が、分岐状重合体分子と直鎖状重合体分子
    からなり、重合体を構成する分子の20〜70重量%が
    3官能性以上の分岐剤によって分岐状に結合されている
    請求項1に記載の防振ゴム組成物。 3、原料ゴムのポリブタジエンまたはスチレン−ブタジ
    エン共重合体が、分岐状重合体分子と直鎖状重合体分子
    からなり、 (1)重合体を構成する分子の20〜70重量%が3官
    能性以上の分岐剤によって分岐状に結合され、(2)さ
    らに、重合体を構成する分子の少なくとも20重量%に
    、一般式(R_1)_l(R_2)_mSn(X)_n
    [R_1、R_2はアルキル基、アリール基、ベンジル
    基、アルコキシ基、Xはハロゲン原子を示し、l、mは
    0または1以上の整数、n=1または2、l+m+n=
    4]で示される活性スズ化合物を付加し、かつ、該構成
    分子は直鎖状に結合され、 (3)(1)または(2)の処理がなされた分子のうち
    スズ化合物と結合した分子が重合体を構成する分子の少
    なくとも30重量%である請求項1または2に記載の防
    振ゴム組成物。
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