JPH0413997Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、コンソール等に配設して用いる自
動車の灰皿装置に関する。

（従来技術） 従来、この種の灰皿装置としては、例えば、実
公昭57−39039号公報に記載の如く、有底筒状の
灰皿ケースの上面開口部に、この開口部を開閉す
るリツドを起伏動可能に枢着した装置が知られて
いる。

しかし、上述の従来装置では、有底角筒状の灰
皿本体の蓋枢着側の側壁から外方に向けてブラケ
ツト取付け片を一体形成し、このブラケツト取付
け片上部に形成された灰皿本体側のブラケツト、
ピン、蓋側のブラケツトを介して、蓋を取付ける
構造であるから、インパネやコンソールに取付け
られる蓋を占有面積が大きい割には、灰皿本体の
容量が小さくなる問題点があつた。

（考案の目的） この考案は、灰皿のインパネやコンソール上に
占めるリツドの大きさを小さくしつつ、灰皿の容
量を大きくすることができ、しかもリツド閉時に
おいてリツドの遊端側およびリツドの灰皿ケース
に対する取付側を良好にシールすることができ、
仮に火の付いたタバコを灰皿ケース内に放置して
も、空気の侵入を遮断して早期に火を消すことが
できる自動車の灰皿装置の提供を目的とする。

（考案の構成） この考案は、上面に開口部を有する略箱状の灰
皿ケースと、該開口部を閉塞するリツドとから構
成される自動車の灰皿装置において、上記リツド
は、上記灰皿ケースに取付けられる取付側と、開
閉する遊端側とから成り、上記灰皿ケースは、上
記リツドの取付側の下方に位置する取付側壁と、
上記リツドの遊端側の下方に位置する遊端側壁
と、各々の壁の両端を各々連設する側面壁と、底
壁とを有し、上記リツドの取付側には脚部が設け
られ、該脚部は上記灰皿ケースの側面壁に回動自
在に枢着され、上記リツドの取付側には上記灰皿
ケース１の取付側壁の外方端よりも外方に突出す
る突出部が設けられ、上記突出部下面と、上記取
付側壁の外面との間には両者の間隔を密閉する可
撓性のシール部材が配設されると共に、該シール
部材は上記突出部下面および上記取付側壁の外面
の何れか一方に固定されて、他方を押圧するよう
に屈曲配置された自動車の灰皿装置であることを
特徴とする。

（考案の効果） この考案によれば、上述のリツドの取付側に設
けた脚部を、灰皿ケースの側面壁に回動自在に枢
着したので、従来構造のものと比較して、インパ
ネやコンソールに配設されるリツドの占有面積を
小さくしつつ、灰皿ケース内の容量を大きくする
ことができる効果がある。

しかも、リツドの上述の突出部下面と、灰皿ケ
ースにおける取付側壁の外面との間には、これら
両者の間隔を密閉する可撓性のシール部材を配設
して、このシール部材を上述の突出部下面および
取付側壁の外面と何れか一方にのみ固定し、シー
ル部材固有の弾性力を利用して上述の何れか他方
を押圧シールすべく構成したので、リツドの開放
時において上述のシール部材が剥離するようなこ
とはなく、リツドの閉成時には、このシール部材
でリツドと灰皿ケースとの間を良好にシールする
ことができ、仮に火の付いたタバコを灰皿ケース
内へ放置しても、早期消火が可能となる効果があ
る。

（実施例） この考案の一実施例を以下図面に基づいて詳述
する。

図面は自動車の灰皿装置を示し、第１図、第２
図において、１は有底深筒状の灰皿ケースで、こ
この灰皿ケース１は第３図に示すコンソール２の
曲面コーナ部３に配設している。

上述の灰皿ケース１の上面には開口部１ａを形
成すると共に、この灰皿ケース１は、リツド４の
取付側の下方に位置する取付側壁１ｃと、上述の
リツド４の遊端側の下方に位置する遊端側壁１１
と、各々の壁１ｃ，１１の両端を各々連設する側
面壁１ｄ，１ｄと、底壁１ｅとを有する。

上述のリツド４は上述のコンソール２における
曲面コーナ部３の曲率と略同一曲率に湾曲させて
いて、灰皿ケース１の上面開口部１ａを開閉可能
に覆うように形成している。

すなわち、上述のリツド４は、灰皿ケース１に
取付けられる取付側と、開閉する遊端側とから成
り、上述のリツド４のダツシユボード側（取付
側）の下面左右には脚部としての略三角形状のブ
ラケツト５，５を一体的に形成し、該ブラケツト
５を灰皿ケース１における側面壁１ｄの支軸６に
枢着して、この支軸６を支点としてリツド４を起
伏動すべく構成している。

また上述のリツド４における遊端側下面には、
灰皿ケース１の上面開口部１ａの三方を覆うスカ
ート７を一体形成すると共に、上述のリツド４の
遊端下面にはシール材８をその全幅にわたつて接
着固定し、リツド４閉成時において、該シール材
８を灰皿ケース１の上面開口部１ａにおける一端
口縁１ｂに当接するように形成している。

さらに、上述のリツド４の取付側には上述の灰
皿ケース１の取付側壁１ｃの外方端よりも外方に
突出する突出部４ｄを一体形成している。

さらにまた、上述のリツド４は、スプリング９
により常時リツド開成方向へバネ付勢している。

この実施例では、灰皿ケース１の外側面のピン１
０と、前述のブラケツト５における長孔５ａとの
間にスプリング９を架設して、常時リツド開成方
向へバネ付勢しているが、他のバネ付勢手段を用
いてもよいことは勿論である。

上述の灰皿ケース１における一端口縁１ｂ側の
壁面１１には、スプリングサポータ１２を一体形
成し、この壁面１１とスプリングサポータ１２と
の間に板状バネ部材１３を介設し、このバネ部材
１３の上端にビス１４の用いてリツド係止部材１
５を取り付けている。

そして、リツド閉成時には、該リツド４遊端の
上面の凹状部４ａにリツド係止部材１５先端の係
止爪１５ａを係合して、リツド４を閉成位置に保
持し、リツド係止部材１５をその下部の板状バネ
部材１３と共に斜め下方へ押下げた時には、上記
両者４ａ，１５ａの係合が解除され、スプリング
９力によりリツド４を開成し、さらに開位置のリ
ツド４を閉方向へ回動操作した時には、該リツド
４遊端下面の曲部４ｂで一旦リツド係止部材１５
を若干後退させた後、第１図図示のリツド閉成状
態になるように構成している。

しかも、上述のリツド４における突出部４ｄの
下面にはその全幅にわたつて凹溝４ｃを形成し、
この凹溝４ｃに、ストツパ１６を一体形成したシ
リコンゴム等からなる可撓性シール部材１７を接
着手段により固定し、このシール部材１７でリツ
ド４の突出部材４ｄ下面と灰皿ケース１における
取付側壁１ｃの外面との間をケース全幅にわたつ
てシールするように構成している。

つまり、この実施例では上述のシール部材１７
を突出部４ｄ下面に固定し、このシール部材１７
でリツド４と灰皿ケース１との間をシールすると
共に、シホー部材１７の非固定の沿設部分１７ａ
で灰皿ケース１の取付側壁１ｃの外面を押圧状に
シールすべく構成している。

ここで、上述のストツパ１６は、リツド４の開
位置を規制するためのストツパである。

また、上述の可撓性シール部材１７は凹溝４ｃ
部分のみ接着していて、この凹溝４ｃから灰皿ケ
ース１外面へ沿設させた部分１７ａは、リツド４
の開閉に伴つて、この灰皿ケース１外面を摺動す
るように構成している。

さらに、上述の灰皿ケース１における一端内部
には、タバコの揉み消し部を兼ねるタバコ受け部
１８を一体形成している。

このように構成した自動車の灰皿装置の作用
を、以下に説明する。

第１図に状態から、リツド係止部材１５を斜め
下方に押下げると、この係止部材１５の係止爪１
５ａによるリツド４の係合が解除されるので、リ
ツド４は支軸６を支点としてスプリング９力によ
り反時計方向へ開放する。

この時、第２図に示す如く可撓性シール部材１
７は灰皿ケース１外面に沿つて摺動した後に、同
シール部材１７の沿設部分１７ａ上にストツパ１
６が重なり合つて上述のリツド４の開成位置を規
制する。

また喫煙後、第２図の状態のリツド４を時計方
向へ回動して閉成操作すると、このリツド４遊端
下面の曲部４ｂで、一旦リツド係止部材１５を後
退させ、リツド４の閉位置において、このリツド
係止部材１５は板状バネ部材１３の復元力により
その係止爪１５ａがリツド４の遊端上面における
凹状部４ａに係合するので、リツド４は第１図に
示す如く閉成状態となる。

この時、上述のリツド４の枢着側つまり突出部
４ｄ下面と灰皿ケース１の取付側壁１ｃの外面と
の間の〓間は、可撓性シール部材１７によりケー
ス全幅にわたつてシールされる。

加えて、上述のリツド４の取付側に設けた脚部
５を、灰皿ケース１の側面壁１ｄに回動自在に枢
着したので、従来構造のものと比較して、インパ
ネやコンソールに配設されるリツド４の占有面積
を小さくしつつ、灰皿ケース１内の容量を大きく
することができる効果がある。

しかも、リツド４の上述の突出部４ｄ下面と、
灰皿ケース１における取付側壁１ｃの外面との間
には、これら両者４ｄ，１ｃの間隔を密閉する可
撓性シール部材を配設して、このシール部材１７
を上述の突出部材４ｄ下面および取付側壁１ｃの
外面の何れか一方にのみ固定し、シール部１７材
固有の弾性力を利用して上述の何れか他方を押圧
シールすべく構成したので、リツド４の開放時に
おいて上述のシール部材１７が剥離するようなこ
とはなく、リツド４の閉成時には、このシール部
材１７でリツド４と灰皿ケース１との間を良好に
シールすることができ、仮に火の付いたタバコを
灰皿ケース１内へ放置しても、早期消火が可能と
なる効果がある。

また、上記実施例で示した如く、シール部材１
７にストツパ１６を設けた場合には、別途のスト
ツパを設けることなく、リツド４の開位置規制が
できるので、組付け性の向上を図ることができ
る。

なお、上記実施例においては、可撓性シール部
材１７をリツド４側に取付けたが、このシール部
材１７は灰皿ケース１側に取付けてもよいことは
勿論である。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は自
動車の灰皿装置の閉状態を示す断面図、第２図は
自動車の灰皿装置の開状態を示す断面図、第３図
は自動車の灰皿装置の配設位置を示す概略図であ
る。 １……灰皿ケース、１ａ……開口部、１ｃ……
取付側壁、１ｄ……側面壁、１ｅ……底壁、４…
…リツド、４ｄ……突出部、５……ブラケツト
（脚部）、１１……遊端側壁、１７……シール部
材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 上面に開口部１ａを有する略箱状の灰皿ケース
   １と、該開口部１ａを閉塞するリツド４とから構
   成される自動車の灰皿装置において、 上記リツド４は、上記灰皿ケース１に取付けら
   れる取付側と、開閉する遊端側とから成り、 上記灰皿ケース１は、上記リツド４の取付側の
   下方に位置する取付側壁１ｃと、上記リツド４の
   遊端側の下方に位置する遊端側壁１１と、各々の
   壁１１ｃ，１１の両端を各々連設する側面壁１ｄ
   と、底壁１ｅとを有し、 上記リツド４の取付側には脚部５が設けられ、
   該脚部５は上記灰皿ケース１の側面壁１ｄに回動
   自在に枢着され、 上記リツド４の取付側には上記灰皿ケース１の
   取付側壁１ｃの外方端よりも外方に突出する突出
   部４ｄが設けられ、 上記突出部４ｄ下面と、上記取付側壁１ｃの外
   面との間には両者４ｄ，１ｃの間隔を密閉する可
   撓性のシール部材１７が配設されると共に、 該シール部材１７は上記突出部材４ｄ下面およ
   び上記取付側壁１ｃの外面の何れか一方に固定さ
   れて、他方を押圧するように屈曲配置された 自動車の灰皿装置。