JPH0413960A - 酵素電極 - Google Patents

酵素電極

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JPH0413960A
JPH0413960A JP2117369A JP11736990A JPH0413960A JP H0413960 A JPH0413960 A JP H0413960A JP 2117369 A JP2117369 A JP 2117369A JP 11736990 A JP11736990 A JP 11736990A JP H0413960 A JPH0413960 A JP H0413960A
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enzyme
electrode
membrane
immobilized
porous polymer
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JP2117369A
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Toshiyuki Taguchi
敏行 田口
Masaru Inagaki
大 稲垣
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は酵素電極、更に詳しくは酵素固定化膜と電極と
を備えてなり、生体液中の成分などの生化学物質を電気
化学的に検知することができる酵素電極に関するもので
ある。
(従来の技術) 酵素電極は、生体液などの試料液中に存在する生体成分
などの生化学物質を酵素の持つ特異的な触媒反応を利用
して検知する電極である。
従来、種々の形態の酵素電極が使用又は提案されており
、基本的形態を有するものとしては例えば米国特許第3
979274号に開示されているような、グルコースオ
キシダーゼを固定化した膜と過酸化水素を検知し得る過
酸化水素電極とを組み合わせたグルコース検知電極があ
る。膜に固定化する酵素の種類を変えることにより、グ
ルコースの他にも例えばコレステロール、尿素等の種々
の生化学物質を検知し得る酵素電極を得ることができる
以下に、グルコース検知電極を例としてこのような酵素
電極の測定原理につい七説明する。
下記(1)式に示す如く、試料液中のグルコースは膜に
固定化されたグルコースオキシダーゼの触媒作用により
試料液中の溶存酸素を利用して酸化され、グルコノラク
トンと過酸化水素が生成する。そして、生成した過酸化
水素は(2)式の如く過酸化水素電極の作用極で酸化さ
れ、そのときに酸化電流が流れる。この酸化電流は、通
常試料液中のグルコース濃度の増加に従って増加するの
で、予め試料液中のグルコース濃度と酸化電流値との関
係を示す検量線を作成しておけば酸化電流値から試料液
中のグルコース濃度を求めることができる。
ところで、従来の酵素電極は実用上の多くの問題点を有
しているため、その利用範囲が限定されていた。
第一の問題点は、検知すべき物質が低濃度である場合に
しか前記検量線が直線性を示さない(線型応答性を示さ
ない)ことである。そのため、通常試料液を希釈して用
いるが、試料液を希釈することが困難若しくはできない
場合がある。例えば、試料液中の特定物質の濃度を連続
的に迅速に検知したい場合には試料液を希釈することは
できない。検知すべき物質が高濃度である場合に線型応
答性を示さない原因として、(1)式の反応において試
料液中の溶存酸素が不足するために反応が進行しなくな
ることが挙げられる。これを解決するためにグルコース
の透過はある程度制限し、且つ酸素は充分透過するよう
なグルコース制限性の透過膜が提案されている。例えば
、特開昭59−22620号公報には10〜100μm
の範囲内の孔径を設けたポリプロピレンなどからなるグ
ルコース制限透過膜が開示されている。又、特開昭61
−274253号公報には100〜500メツシユ(約
50〜250μm)の範囲内の孔径を有するポリエステ
ルなどからなる高分子補強材を設けた酵素膜が開示され
ている。更に、特開昭62−67442号公報には0.
03μm以下の平均孔径を有するポリカーボネートなど
からなる制限された透過性の多孔性物質膜が開示されて
いる。
第二の間1題点は、残余電流である。すなわち、前記(
1)、 (21式の反応によりグルコース検知後にグル
コースオキシダーゼ固定化膜内には過酸化水素が残留す
る。これが残余電流の増加の原因となり、過酸化水素が
速やかに消失しない場合には電極出力のベースラインが
上昇したり、又はベースラインが不安定になりその安定
化に多くの時間を要するなどの不具合を生じる。これを
改善するために、例えば特開昭61−128152号公
報には電極とグルコースオキシダーゼ固定化膜との間に
、過酸化水素を分解できるカタラーゼ固定化膜を設けた
酵素電極が開示されている。
第三の問題点は、妨害物質である。具体的には、例えば
血液中の成分を検知する場合などではアスコルビン酸や
尿酸などの還元性物質が過酸化水素電極に対して活性で
あるため、これらの物質が試料液中に存在すると誤差の
原因となる。この問題点を解決するために、例えば特開
昭55−98347号公報や特開昭62−32352号
公報には緻密で薄い表皮層を含むアセチルセルロースか
らなる非対称膜を用いることにより、過酸化水素を選択
的に通過させアスコルビン酸などの妨害物質を排除する
ことができる酵素電極が開示されている。
(発明が解決しようとする課題) 上記従来の酵素電極には実用上不十分な点がある。すな
わち、特開昭59−22620号公報及び特開昭61−
274253号公報に開示された多孔性物質膜は、孔径
が大きすぎて酵素電極において充分な線型応答性を得る
ことができない。又、特開昭62−67442号公報に
開示された多孔性物質膜を用いてもこのことのみでは感
度や信頼性の高い酵素電極を得ることはできない。更に
、静脈血のように溶存酸素濃度の低い試料液において多
孔性物質膜の性能を充分に発揮させるためには平均孔径
を非常に小さくする必要があるが、あまり平均孔径を小
さくすると酵素電極の感度や信頼性が低下するので、最
適な平均孔径を見出すのが困難である。
特開昭61−128152号公報に開示された酵素電極
のように、残余電流を低減するため電極とグルコースオ
キシダーゼ固定化膜との間に過酸化水素を分解できるカ
タラーゼ固定化膜を設けた場合には、カタラーゼ固定化
膜の酵素活性が大きすぎるとグルコースオキシダーゼ固
定化膜で生じた過酸化水素が電極に到達する前にその大
部分が分解されるため、感度が著しく低(なる。
逆にカタラーゼ固定化膜の酵素活性が小さすぎると残余
電流の低減効果を充分に得ることができない。したがっ
て、カタラーゼの酵素活性を低いレベルに調整して支持
体に固定化する必要があり、これは容易ではない。又、
カタラーゼの酵素活性を好ましいレベルに調整した場合
でも酵素電極の感度低下は避けられない。
特開昭55−98347号公報や特開昭62−3235
2号公報に開示された酵素電極のように、妨害物質を排
除するためにアセチルセルロース膜などの過酸化水素選
択膜を用いると、この膜が非常に緻密であるために過酸
化水素の透過に時間を要し、感度が低下する。
本発明は上記従来技術の問題点を解決するだめのもので
ある。本発明の目的は、広い線型応答範囲を有し、感度
がよ(、且つ精度及び信頼性が高い酵素電極を提供する
ことにある。
(課題を解決するための手段) 本発明の第一の酵素電極は、試料液中の特定の物質を電
気化学的に検知する酵素電極であって、電極と、被検知
物質を選択的に反応させる第一の酵素を固定化した第一
の酵素固定化膜と、0.015〜0.05μmの範囲内
の平均孔径を有する多孔質高分子膜とが順次積層され且
つ前記多孔質高分子膜の孔が前記第一の酵素固定化膜の
一部により充填されてなるという特徴を有している。
電極は、目的に合致したものであればその材質、数、厚
さ、大きさ、形状等は特に限定されない。材質は、例え
ば作用極及び対極としては白金、金、パラジウムなどの
貴金属、カーボン等が、又参照極としては銀/塩化銀な
どが挙げられる。これらの材質を組み合わせて用いても
勿論よい。数は、作用極及び対極(参照極を兼用しても
よい)の二つであってもよいし、又はこの二つに参照極
を加えた三つであってもよい。更に、電極を複数使用す
ることもできる。厚さ、大きさ、形状は適宜選択する。
形状としては例えば層状、箔状、板状、線状、棒状、筒
状又はこれらの組み合わせ等か挙げられる。電極は通常
、絶縁性基板上に形成する。
第一の酵素としては、被検知物質を選択的に反応させる
酵素例えば被検知物質を選択的に酸化して過酸化水素を
発生させる酵素であればよく、被検知物質の種類に応じ
て適宜その種類を選択する。例えばグルコースを検知す
る場合にはグルコースオキシダーゼ、コレステロールを
検知する場合にはコレステロールオキシダーゼを用いる
。又、第一の酵素は一種類のみを用いてもよいし、二種
類以上を用いてもよい。第一の酵素の酵素活性や膜への
固定量は所望の性能が得られるように適宜選択する。更
に、第一の酵素の膜への固定化方法は、酵素の流失や失
活などが少な(安定して固定化できる方法であれば特に
限定されない。
第一の酵素を固定化するための膜は、架橋剤例えばグル
タルアルデヒドのような多官能性アルデヒド、ヘキサメ
チレンジイソシアネートのような多官能性イソシアネー
ト、N、N’ −エチレンビスマレイミド、N、N’ 
 −ポリメチレンヨードアミド等の物質を使用して、第
一の酵素を所望の添加剤と共に一体にゲル化して形成す
ると都合がよい。
多孔質高分子膜は、ポリカーボネート、ポリウレタン、
アセチルセルロースなどの高分子材料からなるものであ
ってよく、特にポリカーボネート膜が好ましい。多孔質
高分子膜の厚さは適宜選択する。多孔質高分子膜に設け
る孔の平均孔径が0.015μmよりも小さい場合には
酵素電極の感度が低下し、再現性や精度も悪くなり、逆
に孔の平均孔径が0.05μmよりも大きい場合にはグ
ルコース制限性が不十分となり酵素電極の広い線型応答
範囲を確保することができない。それ故、多孔質高分子
膜に設ける孔の平均孔径は、0.015〜0.05μm
の範囲内とする必要がある。この場合、多孔質高分子膜
を設けない酵素電極に比べてグルコース透過性は172
0〜1/200に制限される。多孔質高分子膜の製造方
法は、上記の性状の多孔質高分子膜が得られる方法であ
れば特に限定されない。
多孔質高分子膜は、その孔が第一の酵素固定化膜の一部
により充填されているので応答性がよ(酵素電極の感度
や信頼性が向上すると共に、多孔質高分子膜と第一の酵
素固定化膜とが剥離し難くなり機械的強度が向上する。
又、本発明の第二の酵素電極は、試料液中の特定の物質
を電気化学的に検知する酵素電極であって、電極と、被
検知物質を選択的に反応させる第一の酵素を固定化した
第一の酵素固定化膜と、0.015〜0.05μmの範
囲内の平均孔径を有する多孔質高分子膜と、前記第一の
酵素と協働する第二の酵素を固定化した第二の酵素固定
化膜とが順次積層されてなるという特徴を有している。
本発明の第二の酵素電極において、電極、第一の酵素、
第一の酵素を固定化するための膜及び多孔質高分子膜は
、前記本発明の第一の酵素電極において使用するものと
同様のものを用いることができる。
なお、多孔質高分子膜は、その孔が第一の酵素固定化膜
の一部により充填されていな(てもよいが、充填されて
いると酵素電極の測定精度が向上すると共に、多孔質高
分子膜と第一の酵素固定化膜とが剥離し難くなり機械的
強度が向上するので更によい。
第二の酵素としては、第一の酵素と協働して試料液中の
特定の物質を検知し得るものであればよい。したがって
、第二の酵素は第一の酵素の種類に応じて選択する。例
えば、第一の酵素が被検知物質を選択的に酸化して過酸
化水素を発生させる酵素である場合にはカタラーゼを用
いるとよい。カタラーゼは(3)式に示す酵素反応によ
り過酸化水素を分解して酸素を発生させる機能を有する
第二の酵素の酵素活性や膜への固定量は所望の性能が得
られるように適宜選択する。更に、第二の酵素の膜への
固定化方法は、酵素の流失や失活などが少なく安定して
固定化できる方法であれば特に限定されない。
第二の酵素を固定化するための膜は、第一の酵素の場合
と同様の架橋剤を使用して、第二の酵素を所望の添加剤
と共に一体にゲル化して形成すると都合がよい。
第二の酵素固定化膜の厚さは、1μmよりも薄いと膜の
機械的強度が低(、逆に10μmよりも厚いと酵素電極
の感度が低下する。それ故、第二の酵素固定化膜の厚さ
は、1〜10μmの範囲内が好ましい。
なお所望により、例えば0.03〜1μmの孔径を有す
るポリカーボネート膜などの高分子膜を第二の酵素固定
化膜の上に更に積層して、第二の酵素固定化膜を保護し
その機械的強度を向上させると共に、赤血球などの侵入
を阻止する機能を付与することもできる。
本発明の第一、第二の酵素電極において、第一、第二の
酵素固定化膜及び多孔質高分子膜の大きさ及び形状は適
宜選択する。形状は例えば平面状、筒状(例えば円筒状
、角筒状)、袋状等であってよい。
(作用) 本発明の第一の酵素電極は、多孔質高分子膜の孔が第一
の酵素固定化膜の一部により充填されてなるところにそ
の特徴がある。これにより第一の酵素固定化膜の一部が
多孔質高分子膜の表面と同一表面上に出るため、応答性
がよくなり感度や信頼性が向上する。又、アンカー効果
により第一の酵素固定化膜と多孔質高分子膜が強固に結
合するので、機械的強度も向上する。
又、本発明の第二の酵素電極は、第一の酵素固定化膜の
試料液側に多孔質高分子膜を介して第二の酵素固定化膜
を設けたところにその特徴がある。以下に、グルコース
を検知するための酵素電極を例として第二の酵素固定化
膜(この場合、カタラーゼ固定化膜)の作用を説明する
第一の酵素固定化膜では試料液より拡散してきたグルコ
ースが同じく試料液より拡散してきた酸素によって(1
)式のごとく酸化され、過酸化水素が発生する。この過
酸化水素はあらゆる方向に拡散するが、電極側に拡散し
たものは(2)式のごとく酸化され、この際の酸化電流
が酵素電極の出力電流となる。一方、試料液側に拡散し
た過酸化水素は多孔質高分子膜を経てカタラーゼ固定化
膜に達すると(3)式のごとく分解されて酸素が発生す
る。この酸素の一部は再び第一の酵素固定化膜での酸化
反応に用いられるため、酸素の効率的な利用か可能とな
り、グルコース制限性の多孔質高分子膜と組み合わせる
ことにより、酵素電極のより広い線型応答範囲を得るこ
とができる。又、第一の酵素固定化膜で発生した過酸化
水素の拡散速度はその濃度勾配に依存するが、試料液側
に拡散する初期の速度は試料液側の過酸化水素濃度が上
記理由により減少するため従来に比べて速くなる。この
ため、第一の酵素固定化膜内の過酸化水素の濃度分布が
速く定常状態となる。通常、検知物質の定量は酵素電極
の定常電流を用いて行うので、本発明の酵素電極では定
常電流が速く得られ、感度が向上する。又、カタラーゼ
固定化膜で消費される過酸化水素は、本来この膜がない
場合でも試料液側に拡散する、言わば電極での酸化反応
に関与しないものであるため、カタラーゼ固定化膜での
過酸化水素の消費は酵素電極の感度に悪影響を及ぼさな
い。又、本発明の酵素電極は使用後においても残存する
過酸化水素がカタラーゼ固定化膜で分解されるため、残
余電流が速(減少し使用前の状態に速やかに戻る。
更に、試料液中に妨害物質としてアスコルビン酸や尿酸
などの還元性物質が存在する場合においてもカタラーゼ
固定化膜は有効に機能する。以下、試料液中に妨害物質
としてアスコルビン酸が存在する場合を例として説明す
る。
カタラーゼはペルオキシダーゼと同様の機能を有するこ
とが知られており、試料液中より拡散してきたアスコル
ビン酸はカタラーゼ固定化膜において(4)式のごとく
酸化されてデヒドロアスコルビン酸となり、電極に対し
て不活性となる。
アスコルビン酸(電極活性型)+ H202したがって
、本発明の酵素電極は還元性物質が妨害物質として試料
液中に存在する場合においてもその影響を低減すること
が可能であり、又、カタラーゼ固定化膜は従来の過酸化
水素選択膜のように緻密でなくてもよいので、カタラー
ゼ固定化膜を設けることにより過酸化水素の透過性が低
下して酵素電極の感度が低下するというような不具合は
生じない。
(実施例) 以下に、本発明の詳細な説明する。
実施例1 グルコースオキシダーゼ(酵素活性200単位/■)が
20■/yd、牛血清アルブミンが10■/mlの最終
濃度となるように両試薬をpH7,0の10mMリン酸
緩衝液に溶解し、次いでグルタルアルデヒドを0.8v
/v%の最終濃度となるように加えて均一に攪拌した。
次いで直ちにそのグルコースオキシダーゼ溶液0.3μ
lを採取し、第1図に示す絶縁性基板1の表面に形成し
た作用極2及び対極3の上に塗布した。次いで直ちに平
均孔径0.03μのポリカーボネート膜5をその」二に
被せ、そのまま室温で1時間放置し、グルタルアルデヒ
ドの架橋によりグルコースオキシダーゼが固定化された
グルコースオキシダーゼ固定化膜4を形成して、実施例
1の酵素電極を得た。この酵素電極においては、第1図
に示すように、ポリカーボネート膜5の孔はグルコスオ
キシダーゼ固定化膜4の一部により充填されている。
実施例2 実施例1と同様にして、グルコースオキシダーゼ固定化
膜4を形成した。次いで、グルコースオキシダーゼの代
わりにカタラーゼ(酵素活性8500単位/■)が20
■/イの最終濃度となるようにしたこと以外はグルコー
スオキシダーゼ溶液と同様の組成に調製したカタラーゼ
溶液0゜3μlを採取し、ポリカーボネート膜5の上に
塗布した。そのまま室温で1時間放置し、グルタルアル
デヒドの架橋によりカタラーゼが固定化されたカタラー
ゼ固定化膜6を形成して、実施例2の酵素電極を得た。
この酵素電極においても、第2図に示すように、ポリカ
ーボネート膜5の孔はグルコースオキシダーゼ固定化膜
4の一部により充填されている。
比較例 実施例1において、グルコースオキシダーゼを溶解した
溶液を作用極2及び対極3の上に塗布した後、そのまま
室温で1時間放置してグルコースオキシダーゼ固定化膜
4を形成し、ポリカーボネート膜5をその上に被せて0
−リングで固定したこと以外は、実施例1と同様にして
比較例の酵素電極を得た。この酵素電極においては、実
施例1の酵素電極と異なりポリカーボネート膜5の孔は
グルコースオキシダーゼ固定化膜4の一部により充填さ
れていない。
実施例1の酵素電極についてグルコース濃度と出力電流
の関係を調べるために、グルコース濃度を種々に変えて
調製したグルコース溶液を前記の各酵素電極上に滴下し
、酵素電極の作用極2と対極3の間に0.7Vの直流電
圧を印加したときに流れる電流を測定した。結果を第8
図に示す。実施例1の酵素電極は、グルコース濃度10
〜400■/dlの範囲で良好な線型応答性を示し、測
定精度は2%以内であった。
第4図に、実施例1及び比較例の酵素電極の応答曲線を
示す。例えば所定濃度のグルコース溶液に対して、実施
例1の酵素電極は約10砂嵐内の迅速な応答性を示すの
に対して、比較例の酵素電極は1分以上の応答時間が掛
かった。
実施例2の酵素電極について、グルコース濃度と溶存酸
素濃度を種々に変えて調整したグルコース溶液を用いて
出力電流との関係を調べた。結果を第5図に示す。実施
例2の酵素電極も、グルコース濃度10〜400■/d
lの範囲で良好な線型応答性を示し、測定精度は2%以
内であった。又、グルコース溶液の溶存酸素濃度が50
〜150mmHgの範囲では出力電流に差が認められず
、実施例2の酵素電極は溶存酸素濃度が低い試料液の場
合においても優れた特性を示すことが分かった。
第6図は実施例2の酵素電極の応答曲線を示す。実施例
2の酵素電極は、グルコース濃度100■/dlの溶液
の滴下後約15秒以内の迅速な応答性を示し、且つ測定
後はバッファ溶液の滴下後約1分間で測定前の残余電流
のレベルに戻った。
又、実施例2の酵素電極について、グルコ−ス濃度10
0■/dlの溶液にアスコルビン酸を5■/di又は尿
酸を5■/dlの濃度となるように加えた溶液を調製し
て、この溶液についての出力電流を調べたところ、アス
コルビン酸又は尿酸の影響は認められなかった。
(発明の効果) 上述の如(、本発明の試料液中の特定の物質を電気化学
的に検知する第一の酵素電極は、試料液中の特定の物質
を電気化学的に検知する酵素電極であって、電極と、被
検知物質を選択的に反応させる第一の酵素を固定化した
第一の酵素固定化膜と、0.015〜0.05μmの範
囲内の平均孔径を有する多孔質高分子膜とが順次積層さ
れ且つ前記多孔質高分子膜の孔が前記第一の酵素固定化
膜の一部により充填されてなるため、応答性がよくなり
感度や信頼性が向上すると共に機械的強度も向上した。
又、本発明の試料液中の特定の物質を電気化学的に検知
する第二の酵素電極は、電極と、被検知物質を選択的に
反応させる第一の酵素を固走化した第一の酵素固定化膜
と、0.015〜0.05μmの範囲内の平均孔径を有
する多孔質高分子膜と、前記第一の酵素と協働する第二
の酵素を固定化した第二の酵素固定化膜とが順次積層さ
れてなるため、線型応答性に優れ且つ感度がよい。特に
、第二の酵素固定化膜を設けたことにより溶存酸素濃度
の低い試料液においても多孔質高分子膜の平均孔径を著
しく小さくする必要がないため、良好な再現性が得られ
検知精度が向上した。
更に、本発明の第一、第二の酵素電極においては、電極
、第一の酵素、第一の酵素を固定化する膜、多孔質高分
子膜、第二の酵素及び第二の酵素を固定化する膜の性状
を種々に変化させることにより広範な目的に使用し得る
酵素電極を得ることが可能であり、適用範囲が広い。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の酵素電極の実施例1の断面図、 第2図は、本発明の酵素電極の実施例2の断面図、 第3図は、実施例1の酵素電極の試料液中のグルコース
濃度と出力電流の関係を示す図、第4図は実施例1及び
比較例の酵素電極の応答曲線を示す図、 第5図は、実施例2の酵素電極の試料液中のグルコース
濃度と出力電流の関係を示す図、第6図は実施例2の酵
素電極の応答曲線を示す図である。 図中、 1−絶縁性基板 2−作用極 3・・・・対極4−グル
コースオキシダーゼ固定化膜 5−ポリカーボネート膜 6−カタラーゼ固定化膜 特許出願人    株式会社 豊田中央研究所代理人 
弁理士   萼  優美(ほか2名)(yu) y;魯
q雷 (yu) ”7;魯q雷 (yu)M;ゐグ雷

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)試料液中の特定の物質を電気化学的に検知する酵
    素電極であって、電極と、被検知物質を選択的に反応さ
    せる第一の酵素を固定化した第一の酵素固定化膜と、0
    .015〜0.05μmの範囲内の平均孔径を有する多
    孔質高分子膜とが順次積層され且つ前記多孔質高分子膜
    の孔が前記第一の酵素固定化膜の一部により充填されて
    なることを特徴とする酵素電極。
  2. (2)試料液中の特定の物質を電気化学的に検知する酵
    素電極であって、電極と、被検知物質を選択的に反応さ
    せる第一の酵素を固定化した第一の酵素固定化膜と、0
    .015〜0.05μmの範囲内の平均孔径を有する多
    孔質高分子膜と、前記第一の酵素と協働する第二の酵素
    を固定化した第二の酵素固定化膜とが順次積層されてな
    ることを特徴とする酵素電極。
JP2117369A 1990-05-07 1990-05-07 酵素電極 Pending JPH0413960A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002296217A (ja) * 2001-03-29 2002-10-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd バイオセンサ
JP4824247B2 (ja) * 2000-05-10 2011-11-30 アスラブ・エス アー 検出成分の固定化方法

Cited By (2)

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