JPH0413527Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） 本考案は、天井埋込形空気調和機の吸込口およ
び吹出口構造の改良に関する。

（従来の技術） 従来の空気調和機、例えば天井埋込形空気調和
機の構成を第５図により説明する。

第５図において、１は内部に室内熱交換器（図
示せず）および送風機２を内蔵する本体であり、
下面には吸込口３および吹出口４が形成されてい
る。

この本体１の一側面には、この空気調和機を運
転制御させるための電源回路、制御回路等から構
成される電気部品を収納する制御箱５が配設され
ている。

そして、この制御箱５は接続端子部６に接続さ
れた接続配線８を介して、非空調室の壁面等へ埋
設されたリモコンスイツチ７と電気的に接続され
ている。

また、９は本体１下面の室内天井開口に室内と
連通する連通部として取り付けられる天井パネル
で、この天井パネル９には本体１の吸込口３およ
び吹出口４にそれぞれ対向する吸入グリル１０お
よび吹出グリル１１が形成されている。

この様な構成の天井埋込式の空気調和機１は、
図示しない室外機と組み合わせて冷凍サイクル回
路を構成しており、リモコンスイツチ７を操作す
れば、送風機２により天井パネル９の吸入グリル
１０から吸込まれた空気が本体１内の熱交換器で
冷却又は加熱され、吹出グリル１１から吹出さ
れ、室内の冷房又は暖房運転が行える。

（考案が解決しようとする課題） このような構成の天井埋込形空気調和機は、初
めから吸込口３および吹出口４は本体１の下面に
形成されたままであり、室内と連通する連通部は
天井パネル９だけが対応することになる。

従つて、同じ構成の天井埋込形の空気調和機で
ありながら、その吸込口および吹出口が天井パネ
ルに対応するものと、ダクトに対応するものとで
複数種類の空気調和機本体が必要であり、製造性
に問題があつた。

また、天井パネルを用いた空気調和機を据付け
た後に、ダクトを用いたものに変更する場合には
新たにダクトに対応した吸込口および吹出口を持
つた空気調和機本体を用いなくてはならない。

［考案の構成］ （課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために本考案は空気調和機
本体に室内と連通する連通部として天井パネルあ
るいは連結ダクトを取付けてなる空気調和機にお
いて、上記空気調和機本体はその前面、後面およ
び底面が開口され、この開口部に着脱可能なカバ
ーを備え、据付形態に応じて上記開口部のカバー
のいずれかを取外すと共に、この取外した部分に
上記連通部を取付けることで任意の位置に吸込口
および吹出口を形成することを特徴とする。

（作用） 上記構成によれば、前面、後面および底面の開
口部を任意に吹出口および吸込口とすることがで
きるので、天井パネルタイプとダクトタイプのい
ずれにも共通の機種で対応を図ることができる。

（実施例） 本考案の一実施例を添付図面に従つて説明す
る。

第１図および第２図において、１２は天井埋込
形空気調和機本体であり、天井パネルタイプとし
て据付ける場合を説明する。

空気調和機本体１２内部には室内側へ空気を循
環させる送風機１３と図示しない室外機に内蔵さ
れた圧縮機、室外熱交換器等と共に冷凍サイクル
を形成する室内熱交換器とが配設されている。

この本体１２の下面には本体１２内と室内側を
連通する吸込口１４および吹出口１５が形成され
ると共に、上部コーナーには本体１２を天井内に
吊下げるための吊下げボルト１６……が設けられ
ている。

また、この本体１２の一側面部には送風機１３
等を駆動制御する各種電気部品からなる制御箱１
７が本体側面部から移動可能なように着脱自在に
配設されている。

この制御箱１７は商用電源と接続され送風機１
３の駆動回路等の電源回路を構成する電源回路部
１８と、室内温度信号やリモコン操作信号を受け
この空気調和機の運転制御信号を発するマイクロ
コンピユータ等の制御回路を構成する制御回路部
１９から構成されている。

そして、本実施例のような天井埋込形空気調和
機の場合、制御箱１７はメイン電源スイツチ２３
の操作・メインテナンスが容易になるよう制御回
路部１９が室内側に臨む位置に配設されている。

さらに、電気部品としてはワイヤレスリモコン
２１から発信される赤外線信号を受け、その信号
を制御回路側に送るための受信素子等から構成さ
れるリモコン受信部２０があり、このリモコン受
信部２０は制御箱１７の制御回路部１９にコネク
タを有する接続配線２２で接続されると共に、室
内側に臨むように配設されている。

また、本実施例の天井埋込形空気調和機は本体
１２下面に天井パネル２４を取付ける天井パネル
タイプのものであり、この天井パネル２４は裏面
に本体１２の吸込口１４、吹出口１５に対応する
パネル吸込口２５、パネル吹出口２６を形成する
と共に、リモコン受信部２０を取付けることので
きるリモコン受信窓２７が形成されている。

この天井パネル２４の室内側にはパネル吸込口
２５部分に一辺を回転軸として開閉可能な吸入グ
リル２９が、またパネル吹出口２６部分に吹出方
向を自動で可変可能なルーバー３０を有する吹出
グリル３１がそれぞれ形成されており、ルーバー
３０はリモコン受信窓２７側と反対側の天井パネ
ル２４裏面に取付けられたギヤードモータ３２に
より駆動される。

なお、このギヤードモータ３２の接続配線３３
はリモコン受信部２０側に引き回された後、本体
１２側の制御箱１７の制御回路部１９に電気的に
接続される構成となつている。また、天井パネル
２４の本体側の制御回路部１９に対応する部分に
は制御回路部１９のメイン電源スイツチ２３を操
作するための操作穴２８が形成されている。従つ
て、空気調和機１２を長時間使用しない場合は、
この電源スイツチ操作穴２８からメイン電源スイ
ツチ２３を切ることができる。

そして、この様な構成の天井パネルタイプの天
井埋込形空気調和機の据付け作業を行う場合に
は、まず、本体１２を天井の開口から天井裏に挿
入した後、吊下げボルト１６……により固定する
と共に図示しない室外機と配管および配線により
接続する。

さらに、この本体１２下面に形成された室内天
井開口部を下から覆うように天井パネル２４をネ
ジ３４……によつて本体１２下面に接合する。

この際、リモコン受信部２０は天井パネル２４
に形成されたリモコン受信窓２７の本体１２側に
取付けると共に、ギヤードモータ３２の接続配線
３３の端子を制御箱１７に接続する。

以上の手順により、室内天井裏に据付けられた
空気調和機本体１２は、ワイヤレスリモコン２１
により運転のON／OFF、冷・暖房の切換え、温
度設定値の調整等の信号を発信し、その信号を天
井パネル２４に取付けたリモコン受信部２０の受
信素子で受けることで制御を行うことができる。

次に、この天井パネルタイプの空気調和機１２
をダクトタイプの空気調和機として使用する場合
を説明する。

第４図において、本体１２下面の吸込口１４と
吹出口１５をカバーである低板それぞれ閉じ、代
わりに本体１２の前後をカバーである側板を取外
すことで開口させ、本体１２の前後にダクト用の
吸込口１４ａおよび吹出口１５ａを形成させる。

そして、この吸込口１４ａと吹出口１５ａには
それぞれ室内の所望の場所に設置した吸込口、吹
出口（図示せず）と連通させる連通部としての吸
込ダクト３５、吹出ダクト３６を連結させてい
る。

また、制御箱１７およびリモコン受信部は本体
１２側面に取付けた状態として、制御回路部１９
とリモコン受信部２０の下面が室内に露出するよ
う室内天井面を開口させると共に、その周囲を化
粧カバー３７で覆つている。

従つて、この場合においても、ワイヤレスリモ
コン２１を天井部のリモコン受信部２０に向けて
操作すれば良く、また、メイン電源スイツチ２３
のON／OFFもこの部分で操作することができ
る。

以上説明した２つのタイプの空気調和機におい
て、その本体１２、制御箱１７およびリモコン受
信部２０は全て共通のもので対応可能であるが、
吸込口１４，１４ａおよび吹出口１５，１５ａに
ついては、その開口部分を任意に設定することで
天井パネルタイプとダクトタイプどちらの機種に
ついても対応が可能となる。

すなわち、上記ようにのタイプの異なる機種に
ついても、天井パネルタイプのものでは底面部を
開口させて吸込口と吹出口を形成され、ダクトタ
イプのものでは底面部を塞ぎ、前面部と後面部を
開口させることで吸込口と吹出口を形成すること
で共通の機種でどちらのタイプにも対応を図るこ
とができる。

また、リモコン受信部２０は本体側面部より移
動可能であり、天井パネルタイプ、ダクトタイプ
のどちらにおいてもワイヤレスリモコンによる直
接的な制御が可能となり、その操作性を向上でき
る。

さらに、制御箱１７についてはその電源回路部
１８のみを変更するだけで運転能力のことなる機
種や電源電圧の異なる機種に対応することもでき
る。

なお、上記実施例においては、制御箱１７の電
源回路部１８と制御回路部１９との接続は、工場
で両者を一体的に結合させた状態のものを示した
が、この両者についてもコネクタ配線などで分割
可能なように接合させる方式を採用しても良い。

［考案の効果］ 以上説明したように、本願考案においては空気
調和機本体の前面、後面および底面が開口され、
この開口部に着脱可能なカバーを備え、据付形態
に応じて上記開口部のカバーをいずれかを取外す
と共に、この取外した部分に天井パネルやダクト
などの連通部を取付けることで任意の位置に吸込
口および吹出口を形成するようにしたので、空気
調和機本体を天井パネルタイプ、ダクトタイプの
両方に兼用できるため、多種少量生産の製品につ
いても、空気調和機本体の量産化によるコストダ
ウンと製造性および信頼性の向上を図ることがで
きる。

また、天井パネルを用いた空気調和機を据付け
た後のタイプ変更も容易に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第４図は本考案に係る天井埋込形
空気調和機の実施例を示すもので、第１図は天井
パネルを取付ける場合を示す斜視図、第２図は同
じく側面図、第３図は天井パネルの平面図、第４
図は天井埋込ダクトタイプに適用した場合を示す
側面図、第５図は従来の天井パネルを取付ける場
合の天井埋込形空気調和機を示す斜視図である。 １２……空気調和機本体、１４，１４ａ……吸
込口、１５，１５ａ……吹出口、２４……天井パ
ネル、３５……吸込ダクト、３６……吹出ダク
ト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 空気調和機本体に室内と連通する連通部として
   天井パネルあるいは連結ダクトを取付けてなる天
   井埋込形空気調和機において、上記空気調和機本
   体はその前面、後面および底面が開口され、この
   開口部に着脱可能なカバーを備え、据付形態に応
   じて上記開口部のカバーのいずれかを取外すと共
   に、この取外した部分に上記連通部を取付けるこ
   とで任意の位置に吸込口および吹出口を形成する
   ことを特徴とする天井埋込形空気調和機。