JPH04134787U - 電気自動車における荷物台の支持構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気自動車において、バッテリをクランプす
る機構を活用して荷物台を支持する。 【構成】 電気自動車のフロア２を貫通して立設された
支えボルト１０の上端にはバッテリ１をクランプするク
ランプ部材１３と支えボルト１０とを連結する上ナット
１１を螺嵌してバッテリ１の上方に設置された荷物台３
を、クランプ部材１３を上ナット１１によって下方へ押
圧してバッテリ１をクランプ部材１３とフロア２との間
でクランプした状態で支えボルト１０および上ナット１
１によって支持し、支えボルト１０および上ナット１１
を荷物台３の支持機構と、バッテリ１のクランプ機構と
に兼用する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は多数個のバッテリが塔載された電気自動車における荷物台の支持構 造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

電気自動車において、多数個のバッテリをフロア上に配置してその上方に荷物 台を設けた場合に荷物の重量に耐える曲げ剛性を有する支柱や梁等が荷物台を支 えるために必要となる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の課題は電気自動車において、バッテリをクランプする機構を活用して 荷物台を支持するようにした荷物台の支持構造を提供することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の荷物台の支持構造は多数個のバッテリがフロア上に塔載された電気自 動車において、フロアを貫通して立設された支えボルトの上端にはこの支えボル トとクランプ部材とを連結するナットを螺嵌してバッテリの上方に設置された荷 物台を、前記クランプ部材を前記ナットによって下方へ押圧してバッテリを前記 クランプ部材とフロアとの間でクランプした状態で、前記支えボルトおよび前記 ナットによって支持した構成を有する。

【０００５】

【作用】

電気自動車において、バッテリの上方に設置した荷物台を、フロアを貫通して 立設された支えボルトおよびこの支えボルトの上端に螺嵌されたナットによって 支持すると同時に、支えボルトの上端に連結されたクランプ部材を前記ナットに よって下方へ押圧してバッテリを前記クランプ部材とフロアとの間でクランプし 、バッテリをフロアに固止する。

【０００６】

【考案の効果】

本考案は前記したように構成してあるので、バッテリをフロアとの間でクラン プする機構を活用して荷物台を支持することができ、支えボルトおよびナットを 荷物台の支持機構と、バッテリのクランプ機構とに兼用してこの両機構のための スペースおよびコストを節減することができる。 また、荷物台上の荷物の荷重がナットおよび支えボルトを介してフロアに伝達 されるので、バッテリへの荷重の伝達を抑制してバッテリをフロアに安定に固定 することができる。

【０００７】

【実施例】

次に、本考案の一実施例を図面にしたがって説明する。 多数個のバッテリ１がフロア２上に塔載された電気自動車において、波板状の フロア２上の後部で前後方向へ近接して配列された各バッテリ１〜１の上方には 各バッテリ１をカバーする荷物台３が水平状に設置されている。

【０００８】 フロア２の上段部の上面２ａには断面がＬ形状の各１対の受け金具４が固着さ れ、この各対の受け金具４上には各バッテリ１の下側の前後端縁がそれぞれ載置 されている。

【０００９】 フロア２の下段部の下面２ｂには横長状で車幅方向に沿って設置された複数個 のリテーナ５がこのリテーナ５の下面にそれぞれ固着されたナット６およびこの 各ナット６にそれぞれ螺嵌されたビス７によって並行状に締着固定され、リテー ナ５の下面には隣合うバッテリ１間の間隙９の下方にそれぞれ配設された下ナッ ト８が固着されている。

【００１０】 フロア２上にはバッテリ１間の間隙９内に挿通された各支えボルト１０がそれ ぞれリテーナ５およびフロア２を貫通して垂直状に立設されている。各支えボル ト１０の下端部はこの下端部の下ねじ部１０ａに螺嵌された下ナット８によって フロア２にそれぞれ締結されている。

【００１１】 各支えボルト１０の上端部付近に形成された上ねじ部１０ｂには荷物台３の下 面に取付けられた添え板１２に当接して荷物台３を支えボルト１０と協仂して支 持する上ナット１１がそれぞれ螺嵌されている。

【００１２】 各支えボルト１０の上端にはバッテリ１をフロア２との間でクランプするため にバッテリ１上にバッテリ１の配列方向に沿って設置された横長状のクランプ部 材１３がそれぞれ上ナット１１によって連結され、このクランプ部材１３には支 えボルト１０の上ねじ部１０ｂが遊挿された下通し孔１４と、この下通し孔１４ より孔径が拡大されて上ナット１１が遊挿された上通し孔１５とが貫設されてい る。

【００１３】 クランプ部材１３にはバッテリ１をフロア２に押止するためにクランプ部材１ ３の下板１３ａの下面に固着されて垂下された押え部１３ｂ〜１３ｂが形成され 、この各押え部１３ｂの下面とバッテリ１の上面との間には弾性材で弾性圧縮変 形可能に形成されたクッション片１６がそれぞれ介座されている。

【００１４】 上ナット１１を螺進してクランプ部材１３を上ナット１１で下方へ押圧すると 、バッテリ１がクランプ部材１３とフロア２との間でクランプされてフロア２に 固止され、また、荷物台３は各支えボルト１０および上ナット１１によって支持 される。

【００１５】 続いて、上記した構成をもつ実施例の作用と効果を説明する。 本例では多数個のバッテリ１がフロア２上に塔載された電気自動車において、 フロア２を貫通して立設された支えボルト１０の上端にはこの支えボルト１０と クランプ部材１３とを連結する上ナット１１を螺嵌してバッテリ１の上方に設置 された荷物台１３を、クランプ部材１３を上ナット１１によって下方へ押圧して バッテリ１をクランプ部材１３とフロア２との間でクランプした状態で、支えボ ルト１０および上ナット１１によって支持してある。

【００１６】 このため、バッテリ１をフロア２との間でクランプする機構を活用して荷物台 ３を支持することができ、支えボルト１０および上ナット１１を荷物台３の支持 機構と、バッテリ１のクランプ機構とに兼用してこの両機構のためのスペースお よびコストを節減することができる。

【００１７】 また、荷物台３上の荷物の荷重が上ナット１１および支えボルト１０を介して リテーナ５およびフロア２に伝達されるので、バッテリ１への荷重の伝達を抑制 してバッテリ１をフロア２に安定に固定することができる。

【００１８】 さらに、荷物台３を支えボルト１０および上ナット１１で直接支持することに よって梁等が不要となり、荷物台３を低い位置に配設して荷物台３の上方のスペ ースを拡大することができるので、リヤシートを荷物台３上に設置することも可 能となり、この場合にはリヤシートのシートクッションフレームと支えボルト１ ０とを連結することによってリヤシートを荷物台３上に固定することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の１実施例を示す要部の縦断面図であ
る。

【図２】リテーナ付近の分解斜視図である。

【符号の説明】

１ バッテリ ２ フロア ３ 荷物台 １０ 支えボルト １１ 上ナット １３ クランプ部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 多数個のバッテリがフロア上に塔載され
   た電気自動車において、フロアを貫通して立設された支
   えボルトの上端にはこの支えボルトとクランプ部材とを
   連結するナットを螺嵌してバッテリの上方に設置された
   荷物台を、前記クランプ部材を前記ナットによって下方
   へ押圧してバッテリを前記クランプ部材とフロアとの間
   でクランプした状態で、前記支えボルトおよび前記ナッ
   トによって支持したことを特徴とする電気自動車におけ
   る荷物台の支持構造。